JPH0655127U - 眼鏡レンズ枠形状測定装置 - Google Patents

眼鏡レンズ枠形状測定装置

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JPH0655127U
JPH0655127U JP23293U JP23293U JPH0655127U JP H0655127 U JPH0655127 U JP H0655127U JP 23293 U JP23293 U JP 23293U JP 23293 U JP23293 U JP 23293U JP H0655127 U JPH0655127 U JP H0655127U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライド板のピッチングやヨーイングを無く
し、高精度に眼鏡レンズ枠形状を測定できるようにした
眼鏡レンズ枠形状測定装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 スライドガイド17が、スライドガイドシャ
フト14に、スライドガイドシャフト15と反対の側か
ら接触する一方、スライドガイド18が、スライドガイ
ドシャフト15に、スライドガイドシャフト14側と反
対の側から、スライドガイドシャフト15を押す方向の
弾性力をもって接触する。したがって、スライドガイド
17およびスライドガイド18がスライド板16に設置
されている関係上、上記弾性力によって、スライドガイ
ド17はスライドガイドシャフト14に押しつけられ、
また、スライドガイド18はスライドガイドシャフト1
5に押しつけられ、軸受と中心軸との隙間に起因するス
ライド板16のピッチングやヨーイングは無くなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、眼鏡レンズ枠の枠溝に沿って測定子を移動させて眼鏡レンズ枠形状 を測定する眼鏡レンズ枠形状測定装置に関し、特に高精度に眼鏡レンズ枠形状を 測定できるようにした眼鏡レンズ枠形状測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の眼鏡レンズ枠形状測定装置の一部を示す斜視図である。まず、眼 鏡レンズ枠Frが、図示していない眼鏡レンズ枠の保持手段によって所定位置に 動かないように保持されている。その眼鏡レンズ枠Frの枠溝の形状を測定する ために、本測定装置は、測定子としてのスタイラス101を備えている。このス タイラス101はスライド板102に固定されたスリーブ103の中で転がり軸 受によって上下方向(Z方向)に移動自在に、かつ回転自在に軸承されている。 スタイラス101は円板状の頭部101aを持ち、この頭部101aが、定荷重 ばね(図示せず)の作用により、眼鏡レンズ枠Frの枠溝に当接され、また、回 転台104のΘ方向の回転(水平面上の回転)により眼鏡レンズ枠Frの枠溝に 沿って移動する。定荷重ばねは、スライド板102をR方向(後述のスライドガ イドシャフト105,106に沿った方向)の一方に常時引っ張る機能を有して いる。
【0003】 回転台104は、2枚の側板104a,104bと、この両側板を連結する長 方形の中央板104cとから成っている。側板104aと側板104bとの間に は、2本のスライドガイドシャフト105,106が平行に固定されている。こ のスライドガイドシャフト105,106に沿ってスライド板102がR方向に 滑動可能に案内されている。この案内のために、スライド板102はその下面に 、回転自在な3個のスライドガイドローラ107,108,109を備えている 。この場合、一方のスライドガイドシャフト105に2個のスライドガイドロー ラ107,108が接触し、他方のスライドガイドシャフト106に1個のスラ イドガイドローラ109が接触し、これらのスライドガイドローラ107,10 8,109はスライドガイドシャフト105,106を両側から挟むようにして それぞれスライドガイドシャフト105,106に沿って転動する。
【0004】 図7に、スライドガイドローラ107,108,109の構造を、例えばスラ イドガイドローラ108を例にして図示する。スライドガイドローラ108は、 ローラ部108aと、スライド板102に固定されたシャフト部108bと、ロ ーラ部108aとシャフト部108bとの間に介装された2つの軸受部108c ,108dとからなる。
【0005】 スタイラス101のZ方向の移動量はスライド板102に固定されたZ軸測定 器110で測定され、R方向の移動量はスライド板102に固定された反射型リ ニアエンコーダ111(一部を図示)で測定され、また、Θ方向の移動量は図示 しないロータリエンコーダによって測定され、これらの測定値を基に、眼鏡レン ズ枠Frの枠溝の3次元形状が算出される。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、一般に、軸受と中心軸との間に僅かな隙間を設け、これによって、 軸受と中心軸との間の摩擦を減らすことが行われている。これは、軸受にローラ ベアリング等を用いた場合でも同様である。上記スライドガイドローラ108で も、軸受部108c,108dとシャフト部108bとの間に僅かな隙間を設け ている。
【0007】 しかし、この隙間を設けることにより、図7(B)に示すように、スライド板 102等の重量が原因で、ローラ部108aがシャフト部108bに対して僅か 傾くことが発生する。すなわち、スライドガイドシャフト105からローラ部1 08aに対する上方向への反作用で、軸受部108cの左側とシャフト部108 bとの間の隙間が無くなり、同様に、軸受部108dの右側とシャフト部108 bとの間の隙間が無くなり、結果としてローラ部108aがシャフト部108b に対して右側に倒れるように僅か傾く。これにより、場合によっては、スライド ガイドシャフト105とローラ部108aとの間に隙間112が生じることもあ り得る。
【0008】 また、軸受部108c、シャフト部108b等の加工精度によっては、ローラ 部108aの偏心もあり得る。 上記のようなローラ部の傾きや隙間、また偏心が原因となり、スライド板10 2がスライドガイドシャフト105,106に沿ってR方向へ移動する際、スラ イド板102の動きにピッチングやヨーイングが発生してしまう。
【0009】 一方、スタイラス101の頭部101aは、スライド板102から上部へ延長 した位置にあり、また、スタイラス101のZ方向の移動量を測定するZ軸測定 器110や、R方向の移動量を測定する反射型リニアエンコーダ111は、スラ イド板102に固定されている。したがって、このスライド板102のピッチン グやヨーイングによって、スタイラス101のZ方向の移動量やR方向の移動量 が不正確な検出値となってしまうことになる。特に、スタイラス101のR方向 の移動量は、スタイラス101の頭部101aが、スライド板102から上部へ 延長した位置にあるために、誤差量が増幅されてしまい、スライド板102のピ ッチングやヨーイングの影響が大きいという問題点があった。特に、高精度な眼 鏡枠入れ加工を行うためには、こうした誤差が大きな障害となっていた。
【0010】 本考案はこのような点に鑑みてなされたものであり、スライド板のピッチング やヨーイングを無くし、高精度に眼鏡レンズ枠形状を測定できるようにした眼鏡 レンズ枠形状測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案では上記課題を解決するために、少なくとも互いに平行な第1の案内棒 および第2の案内棒と、測定子を搭載した移動手段と、移動手段に設置され、第 1の案内棒に、第2の案内棒側と反対の側から接触する2つの接触手段と、移動 手段に設置され、第2の案内棒に、第1の案内棒側と反対の側から、第2の案内 棒を押す方向の弾性力をもって接触する弾性接触手段とを有することを特徴とす る眼鏡レンズ枠形状測定装置が、提供される。
【0012】
【作用】
上記構成において、2つの接触手段が、第1の案内棒に、第2の案内棒側と反 対の側から接触する一方、弾性接触手段が、第2の案内棒に、第1の案内棒側と 反対の側から、第2の案内棒を押す方向の弾性力をもって接触する。したがって 、2つの接触手段および弾性接触手段が移動手段に設置されている関係上、上記 弾性力によって、2つの接触手段は第1の案内棒に押しつけられ、また、弾性接 触手段は第2の案内棒に押しつけられ、軸受と中心軸との隙間に起因する移動手 段のピッチングやヨーイングは無くなる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図2および図3は、眼鏡レンズ枠形状測定装置の全体構成を示し、図2は本装 置の斜視図、図3は図2のA方向から見た本装置の側面図である。これらの図で は、複雑さを避けるため、眼鏡レンズ枠の保持手段の図示を省略した。
【0014】 本装置は、図示していない眼鏡レンズ枠の保持手段によって所定位置に動かな いように保持された眼鏡レンズ枠Frの枠溝の形状を測定する測定部1を備えて いる。この測定部1は、U字状の回転台2を備え、この回転台2はその下端面に 取り付けられたタイミングプーリ3、タイミングベルト4およびタイミングプー リ5を介してモータ6によってΘ方向に回転駆動される。この回転の角度は、前 記タイミングベルト4にタイミングプーリ8を介して接続されたロータリエンコ ーダ9によって検出される。モータ6とロータリエンコーダ9とは、本測定装置 の基板10(図2では、測定装置の他の部品を見易くするため一部だけ図示)に 固定され、そして、タイミングプーリ3および回転台2は図示していない軸受に よって基板10に回転可能に軸承されている。
【0015】 測定部1の回転台2は2枚の側板11,12と、この両側板を連結する長方形 の中央板13とから成っている。側板11と側板12との間には、2本のスライ ドガイドシャフト14,15が平行に固定されている。このスライドガイドシャ フト14,15に沿って水平に設置されたスライド板16がR方向に滑動可能に 案内されている。この案内のために、スライド板16はその下面に、回転自在な ローラを有するスライドガイド17,18を備えている。これらのスライドガイ ド17,18の詳しい構成に関しては、図4,5を参照して後述する。
【0016】 スライド板16には、そのスライド方向Rに定荷重ばね20が作用し、スライ ド板16は一方の側板12の方へ引っ張られている。この定荷重ばね20はブッ シング21に巻き取られ、軸22(図1参照)とブラケット23とを介して側板 12に固定されている。定荷重ばね20の他端はスライド板16の一部に取り付 けられている。定荷重ばね20は、後述のスタイラスを眼鏡レンズ枠Frの枠溝 に常時押しつける作用がある。
【0017】 スライド板16のR方向の移動量rは、変位計測スケールとしての反射型リニ アエンコーダ24で測定される。このリニアエンコーダ24は、回転台2の側板 11と側板12との間に延設されたスケール25と、スライド板16に固定され 、かつスケール25に沿って移動する検出器26と、アンプ27と、このアンプ 27と検出器26とを接続するフレキシブルケーブル28とからなっている。ア ンプ27は側板12に固定されたブラケット29に取り付けられている。
【0018】 スライド板16の移動によって、検出器26はスケール25の面と一定の距離 を保ちながら移動する。この移動に対応して、検出器26はパルス信号をフレキ シブルケーブル28で接続されたアンプ27へ出力する。アンプ27ではこの信 号を増幅して後述のカウンタへ送る。
【0019】 スライド板16には、測定子としてのスタイラス30が保持されている。この スタイラス30はスライド板16に固定されたスリーブ31の中で転がり軸受4 9(図1参照)によって上下方向(Z方向)に移動自在に、かつ回転自在に軸承 されている。スタイラス30は算盤玉状の頭部32を持ち、この頭部32が定荷 重ばね20の作用により眼鏡レンズ枠Frの枠溝に嵌まり込み、回転台2の回転 により眼鏡レンズ枠Frの枠溝に沿って移動する。
【0020】 その際、スタイラス30は眼鏡レンズ枠Frの形状に対応して眼鏡レンズ枠F rの半径方向に移動する。この半径方向の移動量、すなわちR方向の移動量rは 、前述のようにスリーブ31とスライド板16とを介してリニアエンコーダ24 で測定される。
【0021】 また、スタイラス30は眼鏡レンズ枠Frのカーブに対応してZ方向に移動す る。このZ方向の移動量を検出するのが変位計測スケールとして形成されたZ軸 測定器33である。このZ軸測定器33は、図1で示すように、電荷結合素子( CCD)ラインイメージセンサ34と、光源である発光ダイオード(LED)3 5で構成され、スライド板16に取り付けられている。
【0022】 CCDラインイメージセンサ34とLED35とは向かい合って配置されてい る。スタイラス30が両者の間を眼鏡レンズ枠Frのカーブに応じて上下するの で、スタイラス30によって遮られてCCDラインイメージセンサ34上にでき るスタイラス30の影と明るい部分との境も上下に移動する。よって、CCDラ インイメージセンサ34の測定面の端からこの境までの距離を検出することで、 スタイラス30のZ方向の変位zを測定することができる。
【0023】 また、本測定装置は、図3に示すように、形状測定後、モータ6を停止させる ためのモータ回転リミット機構36を備えている。この機構は、タイミングプー リ3の側面に固定された回転リミット用L金具37と、このL金具37によって 操作される垂直方向に延びた遮蔽ロッド38と、この遮蔽ロッド38と一体形成 され、水平方向に延びた遮蔽板39と、この遮蔽板39と遮蔽ロッド38とを水 平な両側から引張って可動に支持している2つのバネ(図示せず)と、遮蔽板3 9と協働するフォトインタラプタ41a,41bとからなっている。フォトイン タラプタ41a,41bおよび上記2つのバネは基板10に取り付けられている 。回転リミットL金具37が遮蔽ロッド38を押し、遮蔽板39がフォトインタ ラプタ41a,41b内を通過して光を遮ることによって得られる信号が、図示 しない制御回路に入力され、モータ6が停止する。
【0024】 さらに、本測定装置は、図3に示すように、形状測定前にスタイラス30をR 方向の所定位置(レンズ枠のほぼ中心位置)に移動するための初期R方向移動機 構50を備えている。この機構は、側板12に固定されたステッピングモータか らなるR方向モータ51と、このR方向モータ51に装着されたプーリ52と、 側板11に取り付けられたプーリ53と、プーリ52とプーリ53とに懸架され たワイヤ54と、ワイヤ54の途中に取り付けられたコイルスプリング55およ びストッパ56と、スライド板16に固定され、ストッパ56に図3の右方向か ら当接する当接部材57とから成る。
【0025】 まず、ストッパ56は、前回の形状測定の終了時に、R方向モータ51の駆動 によりプーリ53の近くの所定原点位置に移動され、その位置に保持されており 、したがって、形状測定前には、スライド板16もプーリ52に寄った位置にあ る。そして、R方向モータ51に所定数のパルス電流が通電されると、ストッパ 56は図3の左方向に移動し、これに伴い、当接部材57も、定荷重ばね20の 作用によりを左方向に移動する。したがって、スライド板16が左方向に移動す る。スライド板16が所定位置にほぼ移動すると、R方向モータ51は停止し、 後述する初期Z方向移動機構60の作用により、スタイラス30の頭部32が所 定高さまで上昇する。その後、R方向モータ51がさらに同じ方向へ回転してス トッパ56を図3の左方向に移動し、したがって当接部材57も左方向に移動し 、スライド板16も左方向に移動する。この結果、スタイラス30の頭部32が 、予め固定されていた眼鏡レンズ枠Frに当接すると、スライド板16および当 接部材57の左方向への移動は停止するが、ストッパ56はさらに所定位置まで 左方向へ移動してR方向モータ51への通電は停止される。
【0026】 その後、形状測定が行われ、形状測定が終了した後、R方向モータ51が反対 方向に回転し、上述のようにストッパ56は、プーリ53の近くの所定原点位置 に移動され、その位置に保持される。したがって、スライド板16もプーリ52 に寄った位置に保持される。
【0027】 図1は、上記初期Z方向移動機構60等を示す、図3の上部を拡大表示した側 面図である。この初期Z方向移動機構60はスライド板16に固定されており、 その構成は、ステッピングモータからなるZ方向モータ61と、このZ方向モー タ61で駆動されるギア部62と、Z方向モータ61を貫通し、ギア部62によ って図1の上下方向に移動する突き上げシャフト63と、突き上げシャフト63 の下部によって作動する原点センサ64とから成る。
【0028】 通常、突き上げシャフト63は原点センサ64をオンする位置で停止している が、Z方向モータ61に所定数のパルス電流が与えられると、突き上げシャフト 63は上昇してスタイラス30を押し上げる。スタイラス30の所定位置でZ方 向モータ61は停止し、Z方向モータ61に反対方向の通電がされるまで、その 位置を保持する。反対方向の通電がされると、突き上げシャフト63は下降して 、原点センサ64をオンしてZ方向モータ61の通電が停止する。
【0029】 つぎに、以上のように構成される眼鏡レンズ枠形状測定装置の作動を説明する 。 まず、眼鏡レンズ枠Frを保持手段で固定保持し、図示していない測定開始ス イッチをオンにすると、図示しない制御回路の指示によりR方向モータ51が回 転し、プーリ53付近の原点位置にあったスタイラス30が眼鏡レンズ枠Frの 一方の枠のほぼ中心に水平移動する。
【0030】 つぎに、Z方向モータ61が回転して突き上げシャフト63が上昇し、したが って、スタイラス30が上昇し、スタイラス30の頭部32が所定Z方向位置に 至る。
【0031】 つぎに、R方向モータ51が上記回転と同じ方向にさらに回転し、ストッパ5 6を所定位置まで送り、R方向モータ51の回転は停止する。その間に、定荷重 バネ20の作用で、当接部材57がストッパ56に追従するが、スタイラス30 の頭部32が眼鏡レンズ枠Frに当接すると、追従は停止され、当接部材57、 スライド板16等の移動は停止する。
【0032】 つぎに、Z方向モータ61が、上記回転と反対方向に回転し、突き上げシャフ ト63が下降し、原点センサ64のオン検出でZ方向モータ61の回転が停止す る。これにより、スタイラス30はZ軸方向に移動が自由になる。
【0033】 つぎに、スタイラス30が測定のためのΘ方向とは反対の方向に移動するよう に、モータ6が回転される。そして、回転リミット用L金具37が遮蔽ロッド3 8を押し、遮蔽板39がフォトインタラプタ41aまたはフォトインタラプタ4 1bへの入射光を遮ると、モータ6の回転を停止する。この反対の方向へのスタ イラス30の移動は、スタイラス30の頭部32の先端部を、眼鏡レンズ枠Fr の枠溝の底に完全に接触させるために行うものである。
【0034】 モータ6を上記回転方向と反対方向(測定のためのΘ方向)へ回転する。 スタイラス30が測定開始位置に至ると、眼鏡レンズ枠Frの枠溝の形状の測 定が開始される。スタイラス30の半径方向の移動量は、リニアエンコーダ24 によってスライド板16のR方向の移動量rとして検出され、上下方向の移動量 はCCDラインイメージセンサ34によってスタイラス30のZ方向の移動量z として検出される。その際、移動量rおよび移動量zは、ロータリエンコーダ9 の角度信号θに対応して、順番にメモリに記憶される。これらのデータθ,r, zを基に、眼鏡レンズ枠Frの三次元形状が求められる。
【0035】 そして、回転台2が一回転し、回転リミット用L金具37が遮蔽ロッド38を 押し、モータ6が停止し、ステップS7の測定も停止される。 つぎに、本考案に係るスライドガイド17,18の構成について、図4,5を 参照して詳述する。
【0036】 図4(A)は、図1に示すスライドガイド17をC方向から見た側面図であり 、図4(B)は、図4(A)に示すE−F方向断面図である。スライドガイド1 7は、基板17aに設置された4つのローラ17b〜17eからなる。ローラ1 7b,17cはスライドガイドシャフト14に上下方向からそれぞれ接触し、同 様に、ローラ17d,17eはスライドガイドシャフト14に上下方向からそれ ぞれ接触しており、各ローラのスライドガイドシャフト14との接触面が各自の 回転軸に平行となるように配置されている。すなわち、ローラ17b,17cの 回転軸は互いに直角に交わるとともに、基板17a面に対してそれぞれ45°に なるように配置されている。ローラ17d,17eについても同様である。
【0037】 図5(A)は、図1に示すスライドガイド18をD方向から見た側面図であり 、図5(B)は、図5(A)に示すG−H方向断面図である。スライドガイド1 8は、基板18aに設置された2つのローラ18b,18cからなる。ローラ1 8bは、基板18aの上側に、回転軸が基板18a面に対して45°の角度にな るように設置され、一方、ローラ18cは、下側に、板バネ18dにより、回転 軸が基板18a面に対して45°の角度になるように設置される。ローラ18c は、板バネ18dから、スライドガイドシャフト15を常時押す方向の弾性力を 与えられる。
【0038】 以上のような構成のスライドガイド17,18により、スライド板16は、ス ライドガイドシャフト14,15上に保持される。すなわち、スライド板16等 の重量により、スライドガイド17の上側のローラ17b,17d、およびスラ イドガイド18の上側のローラ18bが、まず、スライドガイドシャフト14, 15にそれぞれ接触する。そして、スライドガイド18の板バネ18dの弾性力 により、スライドガイド18のローラ18cがスライドガイドシャフト15を斜 め下方から強く押すため、その反作用によってスライドガイド18が図1の左方 向に移動され、したがって、スライド板16を介してスライドガイド17も図1 の左方向に引っ張られる。これにより、スライドガイド17の下側のローラ17 c,17eもスライドガイドシャフト14に接触する。
【0039】 この構造においては、いずれのローラ17b〜17e,18b,18cも、そ れらの軸受と中心軸との間の隙間の存在やそれらの加工精度に拘らず、常時、各 中心軸と、対応のスライドガイドシャフトとの間の距離は一定に保たれるので、 スライドガイドシャフト14,15に沿ったスライド板16の移動に、ピッチン グやヨーイングが発生することはない。
【0040】 上記実施例では、スライドガイド17,18の上下位置にローラをそれぞれ設 けているが、これらローラに代わって、図6に示したスライドガイドローラ10 7〜109と同じ構造にし、ただし、スライドガイドローラ109をスライド板 102に対し、弾性手段で取り付けるような構造にしてもよい。この場合には、 スライド板のピッチングやヨーイングを防ぐ効果は上記実施例より少し劣るもの の、従来装置の問題点を解決することはできる。
【0041】 また、スライドガイド17,18は3本以上であってもよく、また、スライド ガイド17,18の上下位置に設けられる2つのローラも3つ以上であってもよ い。
【0042】
【考案の効果】
以上説明したように本考案では、2つの接触手段が、第1の案内棒に、第2の 案内棒側と反対の側から接触する一方、弾性接触手段が、第2の案内棒に、第1 の案内棒側と反対の側から、第2の案内棒を押す方向の弾性力をもって接触する 。したがって、2つの接触手段および弾性接触手段が移動手段に設置されている 関係上、上記弾性力によって、2つの接触手段は第1の案内棒に押しつけられ、 また、弾性接触手段は第2の案内棒に押しつけられ、軸受と中心軸との隙間に起 因する移動手段のピッチングやヨーイングは無くなる。これにより、高精度に眼 鏡レンズ枠形状の測定ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の上部を拡大表示した側面図である。
【図2】眼鏡レンズ枠形状測定装置の全体構成を示す斜
視図である。
【図3】図2のA方向から見た眼鏡レンズ枠形状測定装
置の側面図である。
【図4】(A)は、図1に示すスライドガイドをC方向
から見た側面図であり、(B)は、(A)に示すE−F
方向断面図である。
【図5】(A)は、図1に示すスライドガイドをD方向
から見た側面図であり、(B)は、(A)に示すG−H
方向断面図である。
【図6】従来の眼鏡レンズ枠形状測定装置の一部を示す
斜視図である。
【図7】従来のスライドガイドローラの側断面図であ
る。
【符号の説明】
14 スライドガイドシャフト 15 スライドガイドシャフト 16 スライド板 17 スライドガイド 18 スライドガイド 20 定荷重ばね 30 スタイラス 51 R方向モータ 60 初期Z方向移動機構

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 眼鏡レンズ枠の枠溝に沿って測定子を移
    動させて眼鏡レンズ枠形状を測定する眼鏡レンズ枠形状
    測定装置において、 少なくとも互いに平行な第1および第2の案内棒と、 測定子を搭載した移動手段と、 前記移動手段に設置され、前記第1の案内棒に、前記第
    2の案内棒側と反対の側から接触する2つの接触手段
    と、 前記移動手段に設置され、前記第2の案内棒に、前記第
    1の案内棒側と反対の側から、前記第2の案内棒を押す
    方向の弾性力をもって接触する弾性接触手段と、 を有することを特徴とする眼鏡レンズ枠形状測定装置。
  2. 【請求項2】 前記2つの接触手段は、少なくとも上下
    方向に配置された2つのローラをそれぞれ有し、各ロー
    ラの前記第1の案内棒との接触面がローラ各自の回転軸
    に平行となるように構成したことを特徴とする請求項1
    記載の眼鏡レンズ枠形状測定装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性接触手段は、少なくとも上下方
    向に配置された2つのローラを有し、下のローラの回転
    支軸と前記移動手段との間に弾性手段を介在させるよう
    に構成したことを特徴とする請求項1記載の眼鏡レンズ
    枠形状測定装置。
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