JPH0655108B2 - 家畜・家禽用飼料 - Google Patents

家畜・家禽用飼料

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JPH0655108B2
JPH0655108B2 JP60077333A JP7733385A JPH0655108B2 JP H0655108 B2 JPH0655108 B2 JP H0655108B2 JP 60077333 A JP60077333 A JP 60077333A JP 7733385 A JP7733385 A JP 7733385A JP H0655108 B2 JPH0655108 B2 JP H0655108B2
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fish
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安三 内田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は家畜・家禽用飼料に関するもので、さらに詳し
くは、部分的に分解された魚蛋白質、即ち部分分解魚蛋
白質を含有する家畜・家禽用飼料に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来、家畜・家禽用飼料には蛋白質源としてフィッシュ
・ミール、所謂魚粉が使用されているが、このフィッシ
ュ・ミールには北洋ミール、沿岸ミール、輸入ミール等
があり、北洋ミールは比較的良質であるにしても沿岸ミ
ールや輸入ミールは酸化した脂肪の含有量が多く、又蛋
白質の熱変性が著しく、さらに有効栄養成分の分解、劣
化を起こしたものが多く、これらを家畜・家禽に与える
と発育の停滞、下痢等を引き起こし、これらのミールを
多量に与えると卵や肉に魚臭が移ったりする場合があ
る。しかし、フィッシュ・ミールはそのアミノ酸組成に
リジンやメチオニンなどの植物蛋白質に不足している必
須アミノ酸を多く含み、子牛、子豚、雛等の成長に必要
な未知成長因子(UGF)を含むとされており、良質な
フィッシュ・ミールは特に幼動物の飼料に必要であるこ
とから、前記のフィッシュ・ミールの中から北洋ミール
やその他の良質な沿岸ミールや輸入ミールを選択して使
用しているのが現状である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記の如き現状に鑑み、家畜・家禽用飼
料の蛋白質源として、従来の沿岸ミール、輸入ミールが
有している欠点がなく、ひいては北洋ミールよりさらに
好適なものを開発すべく鋭意検討を進めた、部分的に分
解された魚蛋白質、即ち部分分解魚蛋白質が家畜・家禽
用飼料の蛋白質源として非常に好適であることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の家畜・家禽用飼料は、部分的に分解され
た魚蛋白質であって、分子量10万より大きいものが2
0%以下、分子量10万〜4万のものが20〜50%、
分子量4万〜1.4万のものが20〜50%、分子量1.4万
より小さいものが20%以下からなる部分分解魚蛋白質
を含有し、該部分分解魚蛋白質が、魚体をそのまま、あ
るいは内蔵部分又は/及び表皮部分を除去した後、蛋白
質分解酵素で処理し、その後、魚骨及び魚油、又はさら
に水溶性成分を分離、除去して得られる部分分解魚蛋白
質であり、上記蛋白質分解酵素による処理を、原料中の
全窒素に対する酵素処理後の可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは
酵素処理後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは酵
素無添加の他は同条件で処理した後の生成物中の可溶性
窒素の重量%である)が3〜50%となるまで行うこと
を特徴とする。
また、本発明の家畜・家禽用飼料は、部分的に分解され
た魚蛋白質であって、分子量10万より大きいものが2
0%以下、分子量10万〜4万のものが20〜50%、
分子量4万〜1.4万のものが20〜50%、分子量1.4万
より小さいものが20%以下からなる部分分解魚蛋白質
を含有し、該部分分解魚蛋白質が、魚体をそのまま、あ
るいは内蔵部分又は/及び表皮部分を除去した後、自己
消化させ、その後、魚骨及び魚油、又はさらに水溶性成
分を分離、除去して得られる部分分解魚蛋白質であり、
上記自己消化を、原料中の全窒素に対する自己消化後の
可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは
自己消化後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは原
料中の可溶性窒素の重量%である)が10〜50%とな
るまで行うことを特徴とする。
以下に本発明の家畜・家禽用飼料について詳述する。
本発明で使用される前記の部分分解魚蛋白質は、魚体を
そのまま、或いは内蔵部分又は/及び表皮部分を除去し
た後、蛋白質分解酵素で処理するか又は自己消化させ、
その後、必要なら魚骨及び魚油、又はさらに水溶性成分
を分離、除去することによって得られる。
前記魚体の具体例としては、例えばニシン、マイワシ、
サバ、サンマ、ウルメイワシ、スケトウダラ、カレイ、
アンチョビー、ピルチャード等の多獲性魚類等があげら
れるが、安価で、且つ目的に合致した品質の良好な部分
分解魚蛋白質を得るためには鮮度の良好な多獲性魚類の
全魚体を使用するのが好ましい。
前記の部分分解魚蛋白質を得るために使用される蛋白質
分解酵素としては、例えばアクロシン、ウロキナーゼ、
ウロペプシン、エラスターゼ、エンテロペプチダーゼ、
カテプシン、カリクレイン、キニナーゼ2、キモトリプ
シン、キモパパイン、コラゲナーゼ、ストレプトキナー
ゼ、スブチリシン、テルモリジン、トリプシン、トロン
ビン、パイパン、パンクレアトペプチダーゼ、フイシ
ン、プラスミン、レニン、レプチラーゼ、レンニン等の
ようなプロテアーゼ;例えばアルギニンアミノペプチダ
ーゼ、オキシトシナーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ
等のアミノペプチダーゼ、アンギオテンシナーゼ、アン
ギオテンシン変換酵素、インシュリナーゼ、例えばアル
ギニンカルボキシペプチダーゼ、キニナーゼ1、チロイ
ドペプチダーゼ等のカルボキシペプチダーゼ、例えばカ
ルノシナーゼ、プロリナーゼ等のジペプチダーゼ、プロ
ナーゼのようなペプチダーゼ;及びその他の蛋白質分解
酵素並びにそれらの変性品、配合品等があげられ、その
作用様式に従ってポリペプチド鎖の末端から作用して行
くエキソ型プロテアーゼと内部に作用するエンド型プロ
テアーゼとに分けられるが、特にエンド型プロテアーゼ
が好ましい。
本発明に用いられる部分分解魚蛋白質を得るには、まず
前記の如き原料を前記の如き蛋白質分解酵素で処理する
か又は自己消化させるが、蛋白質分解酵素で処理する場
合の処理の程度は出発原料中の全窒素に対する酵素処理
後の可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは酵素
処理後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは酵素無添
加の他は同条件で処理した後の生成物中の可溶性窒素の
重量%である)が3〜50%、好ましくは5〜40%と
なるまで処理を行う必要がある。かかる酵素による処理
は例えば20〜70℃、好ましくは30〜60℃の条件
下で約5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間混合攪
拌しながら行えばよい。また、その際の酵素の使用量
は、通常、処理すべき原料に対して0.005〜1.0重量%で
ある。
また、前記の原料を自己消化させる場合は、出発原料中
の全窒素に対する自己消化後の可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは自己
消化後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは原料中の
可溶性窒素の重量%である)が10〜50%、好ましく
は10〜40%となるように自己消化させる必要があ
る。該自己消化は、例えば30〜60℃、好ましくは4
0〜60℃の条件下で約20分〜2時間、好ましくは3
0分〜1時間混合攪拌しながら行えばよい。
前記のように蛋白質分解酵素で処理して得られた生成物
又は自己消化により得られた生成物は、種々の手段によ
り酵素を失活させた後それに使用した原料との関係で、
もし魚骨、魚油等を多量に含んでいる場合、これらを例
えば遠心濾過、遠心分離等の手段により当該生成物より
除去し、また水溶性成分を含む水溶液部分を例えば遠心
分離等の手段でさらに当該生成物より除去することによ
り、本発明に使用される部分分解魚蛋白質を得ることが
できる。前記の分離は、二層分離機、三層分離機を使用
すれば連続処理が可能なので特に好ましい。
本発明で使用される部分分解魚蛋白質は、分子量10万
より大きいものが20%以下、分子量10万〜4万のも
のが20〜50%、分子量4万〜1.4万のものが20〜
50%、分子量1.4万より小さいものが20%以下であ
ることが必須である。かかる各分子量区分の割合は、近
藤らの方法(生化学、第44巻、第304頁、1972
年)に従いリン酸ナトリウム/SDS(pH7.2)でSDS
ポリアクリルアミドゲルにサンプル6μgを注入して4
0mAで7時間泳動を行い、同様に標準分子量キット(フ
アルマシア・ジャパン社製)を使用して泳動パターンを
記録し、これを用いてキャリブレーションカーブを作製
後、サンプル中の蛋白質分子量をキャリブレーションカ
ーブより求めると共にキャニングデンシトメーターを用
いて分子量10万超、10万〜4万、4万〜1.4万、1.4
万未満の4区分の蛋白質の割合を計測したものであり、
このような計測により各分子量区分の割合が前記の範囲
に入るように前記の蛋白質分解酵素による処理又は自己
消化の程度及び処理後の生成物からの水溶液成分を含む
水溶性部分の分離除去の割合が選択される。
本発明に使用される部分分解魚蛋白質は、前記の如くし
て得られるが、特に、魚体をそのまま、或いは内蔵部分
又は/及び表皮部分を除去した後、蛋白質分解酵素で処
理し、その後、魚骨、魚油及び水溶液部分を分離、除去
して得られる部分分解魚蛋白質が好ましい。尚、かかる
部分分解魚蛋白質は、必要に応じて凍結乾燥、噴霧乾
燥、通風乾燥等の種々の手段で乾燥することもできる。
本発明の家畜・家禽用飼料は、前記のようにして得られ
た部分分解魚蛋白質又はその乾燥物を蛋白源の一つとし
て好ましくは主成分として含有することを特徴とする
が、その他の成分として例えばとうもろこし、マイロ、
グレインソルガム、大麦、小麦、小麦粉、えんぱく、ラ
イ麦等の穀実類;例えば大豆粕、棉実粕、あまに粕、落
花生粕、ごま粕、やし粕、サフラワー粕、その他の油粕
類等の植物油粕類;例えば米ぬか、脱脂ぬか、ふすま、
麦ぬか等のふすま、ぬか類;例えばコーンスターチ製造
粕、デンプン粕等のデンプン工業製造粕;例えば廃糖
蜜、ビートパルプ等の製糖工業副産物;例えばビール
粕、麦芽根、アルコール粕、ブタノール粕、正味粕、そ
の他の醗酵粕等の醗酵工業副産物;例えばフィッシュ・
ソリュブル、鯨肉粉等の水産物及び魚粕類;例えば肉
粉、タンケージ、血粉、羽毛粉等の屠場副産物;例えば
豚脂、牛脂等の動植物油脂;例えばアルファルファミー
ル等の茎葉類;例えば尿素、食塩、飼料用カルシウム、
骨粉、リン酸塩等の物質;例えばビタミンA,B,E,
K,B1,B2,その他のB郡、C等のビタミン類;例え
ばマンガン、鉄、銅、亜鉛、コバルト、ヨウ素等の無機
塩類;抗生物質、抗酸化剤、抗コクシジウム剤、駆虫
剤、ホルモン、防黴剤、防虫剤、着色剤、香料、酵素、
界面活性剤、リン脂質、甘味剤、アミノ酸類を含有する
ことができる。この場合の他の成分の含有量は、本発明
の家畜・家禽用飼料における部分分解魚蛋白質の含有率
が3〜80%、特に5〜60%となるようにするのが好
ましい。
本発明の家畜・家禽用飼料は、前記の部分分解魚蛋白質
をそのまま又はその粒状乾燥物を、必要ならその他の前
記の原料を適当な粒度に粉砕したものや微量原料と共に
混合するか、又は混合後、例えばペレッミル等の成形機
で一定の大きさに成形することにより製造することがで
きる。
本発明の家畜・家禽用飼料とは例えば豚、牛、山羊、綿
羊等の家畜及び例えば鶏、うずら、七面鳥、あひる等の
家禽に与える飼料であり、例えば肉豚育成用(幼豚用又
は子豚用;例えば若豚用、肉豚育成用等の肉豚前期用;
例えば肥育用、仕上用等の肉豚後期用)、種豚育成用
(幼豚用、若豚用、種豚用、妊娠豚用、授乳豚用)、子
豚育成用(子豚用人工乳、子豚ミルク等)、子牛育成用
(人工乳、代用乳等)、乳牛用、肉牛(和牛等)肥育
用、鶏用(育雛用、中雛用、大雛用、産卵鶏用、種鶏
用、ブロイラー用)、うずら用、七面鳥用、あひる用、
山羊用、綿羊用、毛皮獣用(ミンク用等)などの各種飼
料を含む。
〔実施例〕
下記の参考例1及び2は、本発明の家畜・家禽用飼料に
用いられる部分分解魚蛋白質の製造例である。
参考例1 マイワシ1kgに蛋白質分解酵素:プロテアーゼアマノA
(天野製薬(株)製)0.3gを少量の水に溶解して加
え、温度を50℃に保って30分間攪拌すると、次第に
魚骨より魚肉が剥離して全体がスラリー状となる。
このスラリー状物の可溶性窒素の増加率を次の方法で測
定した。スラリー状物10gをとり、水30mと混合
し、10%トリクロロ酢酸溶液5mを加えて水で50
mにし、濾紙(東洋濾紙:No.5A)で濾過する。こ
の濾液10mを常法により硫酸分解後、可溶性窒素量
をケルダール法で測定し可溶性窒素(Ne)とする。又、
スラリー状物2gを取り硫酸分解後同様に処理して全窒
素(Nt)とする。さらに酵素無添加の原料について50
℃に30分間保った後、10gをとって同様にトリクロ
ロ酢酸溶液添加後濾過した濾液10mを硫酸分解して
可溶性窒素量を測定し可溶性窒素(No)とする。上記測
定の結果、このスラリー状物の可溶性窒素の増加率: は24.2%であった。
次にこのスラリー状物を昇温して75℃で15分間保
ち、酵素を失活させた後、6メッシュのステンレス製金
網を取り付けたバスケット型遠心器で魚骨を除去し、魚
骨の除去されたスラリーを3000r.p.m.で5分間遠心分離
して魚油、水相(スティックウォーター)、部分分解魚
蛋白質沈澱部に分離させ、部分分解魚蛋白質からなるケ
ーキを取得した。
このケーキを真空凍結乾燥して130gの粉末状部分分
解魚蛋白質を得た。
次に、この乾燥物の少量をとり、冷エタノールを用いて
良く洗浄後、減圧乾燥して溶媒を除去し、以下の方法で
蛋白質の分子量をSDS/ポリアクリルアミドゲルを用
いる電気泳動法で測定した。
近藤らの方法((生化学、第44巻、第304頁、19
72年)に従い、リン酸ナトリウム/SDS(pH7.2)で
SDSポリアクリルアミドゲルにサンプル6μgを注入
して、40mAで7時間泳動を行い、同様に標準分子量キ
ット(フアルマシア・ジャパン社製)を用いて泳動パタ
ーンを記録し、これを用いてキャリブレーションカーブ
を作製する。サンプル中の蛋白質分子量をキャリブレー
ションカーブより求めると共に、キャニングデンシトメ
ーターを用いて、分子量10万超、10万〜4万、4万
〜1.4万、1.4万未満の蛋白の割合を計測した。
その結果、上記部分分解魚蛋白質は、分子量10万超の
部分が7%、10万〜4万の部分が41%、4万〜1.4
万の部分が35%、1.4万未満の部分が17%であっ
た。
出発原料について同様に試験した結果は、分子量10万
超の部分が34%、10万〜4万の部分が28%、4万
〜1.4万の部分が30%、1.4万未満の部分が8%であ
り、蛋白質分解酵素処理によって得られた上記部分分解
魚蛋白質は、魚蛋白質が部分分解を受けて低分子化され
ていることが判る。
参考例2 マイワシ1kgを50℃の温度に保って40分間攪拌する
と、次第に魚骨より魚肉が剥離して全体がスラリー状と
なる。
このスラリー状物の可溶性窒素の増加率を次の方法で測
定した。スラリー状物10gをとり、水30mと混合
し、10%トリクロロ酢酸溶液5mを加えて水で50
mにし、濾紙(東洋濾紙:No.5A)で濾過する。こ
の濾液10mを常法により硫酸分解後、可溶性窒素量
をケルダール法で測定し可溶性窒素(Ne)とする。又、
スラリー状物2gを取り硫酸分解後同様に処理して全窒
素(Nt)とする。さらに原料10gをとって同様にトリ
クロロ酢酸溶液添加後濾過した濾液10mを硫酸分解
して可溶性窒素量を測定し可溶性窒素(No)とする。上
記測定の結果、このスラリー状物の可溶性窒素の増加
率: は16.0%であった。
次にこのスラリー状物を昇温して75℃で15分間保
ち、酵素活性を失わさせた後、6メッシュのステンレス
製金網を取り付けたバスケット型遠心器で魚骨を除去
し、魚骨の除去されたスラリーを3000r.p.m.で5分間遠
心分離して魚油、水相(スティックウォーター)、部分
分解魚蛋白質沈澱部に分離させ、部分分解魚蛋白質から
なるケーキを取得した。
このケーキを真空凍結乾燥して115gの粉末状部分分
解魚蛋白質を得た。
この部分分解魚蛋白質の蛋白分子量の分布は、10万超
の部分が11%、10万〜4万の部分が46%、4万〜
1.4万の部分が33%、1.4万未満の部分が10%であっ
た。
実施例1〜2及び比較例1 参考例1〜2で得られた部分分解魚蛋白質を使用、下表
に示す配合組成により本発明の子豚育成用配合飼料を調
製した。また、比較のために前記の部分分解魚蛋白質の
代わりに魚粉を使用して同様の配合飼料を調製した。
これらの配合飼料3種を生後30〜35日齢の子豚各5
頭ずつ(15頭)に3週間、給与し、飼育試験を行った
ところ、下表に示す結果が得られた。
実施例3〜4及び比較例2 参考例1〜2で得られた部分分解魚蛋白質を使用し、下
表に示す配合組成により本発明の哺乳期子牛育成用代用
乳配合飼料を調製した。また、比較のために部分分解魚
蛋白質の代わりに従来の北洋ミール(魚粉)を使用し同
様の配合飼料を調製した。
これらの配合飼料3種を6倍量の温湯に溶かしたものを
生後7日齢のメス子牛各5頭ずつ(15頭)に4週間、
給与し、飼育試験を行ったところ、下表に示す結果が得
られた。
実施例5〜6及び比較例3 参考例1〜2で得られた部分分解魚蛋白質を使用して下
表に示す配合組成により本発明の幼雛用配合飼料を調製
した。また、比較のため、前記の部分分解魚蛋白質の代
わりに魚粉を使用して同様の配合飼料を調製した。
これらの配合飼料3種をブロイラー専用種雄雛20羽ず
つ(計60羽)に8週間、給与し、飼育試験を行ったと
ころ、下表に示す結果が得られた。
実験例1 マイワシ1kgを50℃の温度に保って55分間攪拌する
と、次第に魚骨より魚肉が剥離して全体がスラリー状と
なる。
このスラリー状物の可溶性窒素の増加率を次の方法で測
定した。スラリー状物10gをとり、水30mと混合
し、10%トリクロロ酢酸溶液5mを加えて水で50
mにし、濾紙(東洋濾紙:No.5A)で濾過する。こ
の濾液10mを常法により硫酸分解後、可溶性窒素量
をケルダール法で測定し可溶性窒素(Ne)とする。
又、スラリー状物2gを取り硫酸分解後同様に処理して
全窒素(Nt)とする。さらに原料10gをとって同様
にトリクロロ酢酸溶液添加後濾過した濾液10mを硫
酸分解して可溶性窒素量を測定し可溶性窒素(No)と
する。上記測定の結果、このスラリー状物の可溶性窒素
の増加率: (Ne−No)×100/Ntは45%であった。
次にこのスラリー状物を昇温して75℃で15分間保
ち、酵素活性を失わせた後、6メッシュのステンレス製
金網を取り付けたバスケット型遠心器で魚骨を除去し、
魚骨の除去されたスラリーを300rpmで5分間遠心
分離して魚油、水相(スティックウォーター)、部分分
解魚蛋白質沈澱部に分離させ、部分分解魚蛋白質からな
るケーキを取得した。
このケーキを真空凍結乾燥して106gの粉末状部分分
解魚蛋白質を得た。
この部分分解魚蛋白質の蛋白分子量の分布は、10万超
の部分が4%、10万〜4万の部分が29%、4万〜1.
4万の部分が49%、1.4万未満の部分が18%であっ
た。
上述の如くして得られた部分分解魚蛋白質を使用し、下
記第1表に示す配合組成により本発明のブロイラー用飼
料を調製した。この配合飼料をブロイラー専用種雄雛2
0羽を用い、8週間給与し、飼育試験を行った。その結
果を下記第2表に示す。
実験例2 自己消化の時間を25分間とした以外は実験例1と同様
にして部分分解魚蛋白質120gを得た。
この部分分解魚蛋白質の可溶性窒素の増加率及び分子量
分布は次の通りである。
・可溶性窒素の増加率:12% ・分子量分布:10万超の部分……19% 10万〜4万の部分……49% 4万〜1.4万の部分……30% 1.4万未満の部分……2% 上記の如くして得られた部分分解魚蛋白質を使用し、実
験例1と同様にして本発明のブロイラー用飼料を調製
し、この飼料について、実験例1と同様の飼育試験を行
った。その結果を下記第2表に示す。
比較実験例1 自己消化の時間を70分間とした以外は、実験例1と同
様にて部分分解魚蛋白質105gを得た。
この部分分解魚蛋白質の可溶性窒素の増加率及び分子量
分布は次の通りである。
・可溶性窒素の増加率:54% ・分子量分布:10万超の部分……5% 10万〜4万の部分……16% 4万〜1.4万の部分……54% 1.4万未満の部分……25% 上記の如くして得られた部分分解魚蛋白質を使用し、実
験例1と同様にしてブロイラー用飼料を調製し、この飼
料について、実験例1と同様の飼育試験を行った。その
結果を下記第2表に示す。
比較実験例2 自己消化の時間を15分間とした以外は、実験例1と同
様にして部分分解魚蛋白質129gを得た。
この部分分解魚蛋白質の可溶性窒素を増加率及び分子量
分布は次の通りである。
・可溶性窒素の増加率:8.5% ・分子量分布:10万超の部分……24% 10万〜4万の部分……54% 4万〜1.4万の部分……16% 1.4万未満の部分……6% 上記の如くして得られた部分分解魚蛋白質を使用し、実
験例1と同様にしてブロイラー用飼料を調製し、この飼
料について、実験例1と同様の飼育試験を行った。その
結果を下記第2表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の家畜・家禽用飼料は、例えば豚、牛、山羊、綿
羊等の家畜及び例えば鶏、うずら、七面鳥、あひる等の
家禽に与える飼料として優れた効果を奏し、中でも特
に、例えば幼豚、子豚、子牛、雛等の幼動物期の家畜・
家禽用飼料及び例えばミンク等の毛皮獣用として優れた
効果を発揮する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部分的に分解された魚蛋白質であって、分
    子量10万より大きいものが20%以下、分子量10万
    〜4万のものが20〜50%、分子量4万〜1.4万のも
    のが20〜50%、分子量1.4万より小さいものが20
    %以下からなる部分分解魚蛋白質を含有し、 該部分分解魚蛋白質が、魚体をそのまま、あるいは内臓
    部分又は/及び表皮部分を除去した後、蛋白質分解酵素
    で処理し、その後、魚骨及び魚油、又はさらに水溶性成
    分を分離、除去して得られる部分分解魚蛋白質であり、 上記蛋白質分解酵素による処理を、原料中の全窒素に対
    する酵素処理後の可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは
    酵素処理後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは酵
    素無添加の他は同条件で処理した後の生成物中の可溶性
    窒素の重量%である)が3〜50%となるまで行う ことを特徴とする家畜・家禽用飼料。
  2. 【請求項2】部分的に分解された魚蛋白質であって、分
    子量10万より大きいものが20%以下、分子量10万
    〜4万のものが20〜50%、分子量4万〜1.4万のも
    のが20〜50%、分子量1.4万より小さいものが20
    %以下からなる部分分解魚蛋白質を含有し、 該部分分解魚蛋白質が、魚体をそのまま、あるいは内臓
    部分又は/及び表皮部分を除去した後、自己消化させ、
    その後、魚骨及び魚油、又はさらに水溶性成分を分離、
    除去して得られる部分分解魚蛋白質であり、 上記自己消化を、原料中の全窒素に対する自己消化後の
    可溶性窒素の増加率: (但し、式中、Ntは原料中の全窒素の重量%、Neは
    自己消化後の生成物中の可溶性窒素の重量%、Noは原
    料中の可溶性窒素の重量%である)が10〜50%とな
    るまで行う ことを特徴とする家畜・家禽用飼料。
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