JPH0654672U

JPH0654672U - ケーブルドラム

Info

Publication number: JPH0654672U
Application number: JP9793U
Authority: JP
Inventors: 安司秋谷
Original assignee: 昭和電線電纜株式会社
Priority date: 1993-01-06
Filing date: 1993-01-06
Publication date: 1994-07-26

Abstract

(57)【要約】【目的】取り付け、取り外しが簡単で、釘等を使用せ
ず安全なケーブルドラムを提供することを目的とする。【構成】ドラムの鍔に設けられた円弧状の挿通孔３の
一部にケーブル端固定部材８が備えられている。ケーブ
ル端固定部材８は、略コの字型の金具９と、金具９に固
定された軸１０と、軸１０を中心として回転する固定具
１１と、固定具１１を金具９内に固定するための係止具
１２とからなる。固定具１１は支持板１３と固定棒１
４、１５とからなり、ケーブル巻始め端部５は固定棒１
４、１５に当接して屈曲し、ドラムの鍔に固定される

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ケーブルの端部をドラムの鍔の外面に固定するためのケーブルドラムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

絶縁電線やケーブルをドラムに巻き取る際には、ケーブルの巻始め端部をあらかじめドラムに固定する必要がある。そこで従来は図４に示すような方法でケーブルの巻始め端部を固定していた。ドラム１の鍔２に設けられた円弧状の挿通孔３に、先端部がキャップ４に覆われたケーブルの巻始め端部５を内側から挿通するとともに、ケーブルの巻始め端部５にロープ６を結束しそのロープ６をドラム１の鍔２外面に釘７，７を打ち付けることにより固定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の方法は、ケーブルの巻始め端部５とロープ６をドラム１の外側方向に人力によって引っ張りながら釘７を打ち付けるため、結束するロープ６の張力等に個人差が生じる。例えば結束が緩めである場合、輸送時の振動などによってケーブルの巻始め端部５が徐々にずれ、鍔２の側面より外側に突出することがある。これは作業者にとって甚だ危険なことであるので、特にドラム１の運搬時等には注意を注がねばならない。また、釘７を打ち付けたり、抜いたりする作業は危険が伴うため、釘を使用しないで済むようなケーブル端末の固定方法が望まれていた。

【０００４】そこで本考案は、ケーブル端末の取り付け、取り外しが簡単で、釘等を使用せず安全なケーブルドラムを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のケーブルドラムは、ドラムの鍔にケーブル端部を挿通させる挿通孔を有するケーブルドラムにおいて、前記鍔の外面に、前記挿通孔から外方に露出されたケーブル端部を挟みかつ屈曲させて固定する固定具をヒンジで装着すると共に、前記固定具の回動側端部を係止する係止具を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案は、ドラムの挿通孔にヒンジにより装着された固定具にケーブル端部を屈曲させて固定し、このケーブル端部が固定された固定具は係止具によりドラムの鍔外面に係止されるものである。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図２にしたがって説明する。ドラムの鍔に設けられた円弧状の挿通孔３内またはその近傍にケーブル端部固定部材８が備えられている。ケーブル端部固定部材８は、略コの字型の金具９と、金具９に固定された軸１０を中心として回動する固定具１１と、固定具１１の回動側端部を金具９内に係止するための係止具１２とからなる。固定具１１は、支持板１３と支持板１３に植設された２つの固定棒１４、１５とからなる。前記支持板１３には複数個の孔１６（図３）が外側から順次図３中斜め方向に配設されている。これらの孔１６から選ばれた２つの孔に固定棒１４、１５が挿通され固定される。そして、この固定棒１４、１５の間に挟まれるようにケーブル巻始め端部５が固定される。次にケーブル巻始め端部５の固定具１１への装着状態を図３にしたがって説明する。図３（ａ）は固定具１１の支持板１３へケーブル巻始め端部を載置したところを上から見た図である。支持板１３を回転させ、ドラムの鍔の外側へ引き出した状態において、支持板１３に斜めに設けられた孔１６、１６…からケーブル外径に応じて選ばれた２つの孔に嵌入された固定棒１４、１５の間に、ケーブル巻始め端部５を挟み込む。固定棒１４、１５の間隔は、ケーブルの外径より大きいが、図３（ｂ）のように支持板１３を回転させて金具９内に収め係止具１２で止めたときに、ケーブル巻始め端部５が固定棒１４、１５に当接し屈曲する程度に狭くなくてはならない。さらにケーブルの外側の固定棒１４は、固定棒１５よりもケーブルの先端部から近い所に固定される。そして、固定棒１４は内側へ、固定棒１５は外側へケーブル巻始め端部５を押圧する。ケーブルは僅かに蛇行しながらその先端部が内側に曲げられ固定される。これは、ケーブルが挿通孔３に導入される向きを考慮したもので、ケーブル巻始め端部５の引っ張られる方向と異なる方向へ先端部を屈曲させて、ドラムにケーブルが巻回されても、ケーブル巻始め端部５が抜け難くしたものである。ケーブル巻始め端部５は、固定具１１に固定され金具９内に収められて初めて屈曲されれば良く、図３（ａ）の状態ではケーブルを挟みやすいように固定棒１４、１５の間にゆとりがある。また本考案における固定具１１は、支持板１３と固定棒１４、１５に限定されるものではなく、ケーブルに牽引力が加わってもケーブル端部が容易に引き抜けないようにケーブルを屈曲させて固定するための部材であれば良い。

【０００８】

【考案の効果】

本考案のケーブルドラムは、ドラムの鍔に設けられた固定具にケーブル端部を屈曲させて固定し、その固定具を係止具により鍔外面に固定するので、従来より簡単にケーブル端部をドラムの鍔に固定することができ、また、ケーブル端部を固定するのに釘等を打ち付けたりしないので安全性が向上するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のケーブルドラムの一実施例を示す側
面図。

【図２】本考案のケーブル端部固定部材を示す正面
図。

【図３】（ａ）本考案における固定具を係止する前の
状態を示す断面図。（ｂ）本考案にケーブル端部を固定
した状態を示す断面図。

【図４】従来のケーブル端末固定方法を示す側面図。

【符号の説明】

３……挿通孔５……ケーブル巻始め端部１１……固定具１２……係止具１４、１５……固定棒

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ドラムの鍔にケーブル端部を挿通させる挿
通孔を有するケーブルドラムにおいて、前記鍔の外面
に、前記挿通孔から外方に露出されたケーブル端部を挟
みかつ屈曲させて固定する固定具をヒンジで装着すると
共に、前記固定具の回動側端部を係止する係止具を設け
たことを特徴とするケーブルドラム。