JPH0654599U

JPH0654599U - エンジンオイル交換装置

Info

Publication number: JPH0654599U
Application number: JP316693U
Authority: JP
Inventors: 健之永井; 弘和藤沢
Original assignee: MK Seiko Co Ltd
Current assignee: MK Seiko Co Ltd
Priority date: 1993-01-11
Filing date: 1993-01-11
Publication date: 1994-07-26
Anticipated expiration: 2008-01-11
Also published as: JP2594204Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】新油注入時に、抜取り工程中に新油注入用ホ
ース内に侵入した古油が混入するのを防ぐことができる
エンジンオイル交換装置を提供する。【構成】エンジンオイル交換装置に、抜取り工程中、
新油注入用ホース８内に侵入した古油１７を、新油注入
用ポンプ６を正転駆動させ、所定量の新油２０を新油注
入用ホース８内に送り出し、前記古油１７を古油抜取り
用ホース１３内に移送して廃油缶３に回収する制御手段
を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガソリン給油所などに設置され、自動車のエンジンオイルを交換する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、自動車のエンジンオイル交換装置において、顧客に対し、エンジンから抜取られる古油と注入する新油が混合していないことをアピールするため、一端を抜取り注入兼用ノズルに、他端を箱体内部の古油抜取り用管路と新油注入用管路とに各々接続した、古油抜取り用ホースと新油注入用ホースとを各々独立して箱体外部に備えていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら実際には、古油抜取り工程初期において、古油が抜取り注入兼用ノズル先端から古油抜取り用ホースに到達するまでは、抜取り注入兼用ノズル内の空気と新油注入用ホース内の空気を吸引するため、新油注入用ホース内に負圧が発生し、その負圧分だけ新油注入用ホース内に古油が侵入し、該古油が古油抜取り工程終了後も残留したままとなり、新油注入工程時に、エンジン内に前記古油と注入する新油とが混入していた。

【０００４】本考案はオイル交換の抜取り工程における前記の様な問題点を解消できるエンジンオイル交換装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、古油抜取り用ポンプと新油注入用ポンプと新油量を計測する新油計量装置と古油量を計測する古油計量装置とを箱体内部に備えると共に、一端を抜取り注入兼用ノズルに、他端を箱体内部の古油抜取り用管路と新油注入用管路とに各々接続した、古油抜取り用ホースと新油注入用ホースとを箱体外部に備えたエンジンオイル交換装置において、抜取り工程中、古油計量装置にて計測された古油量が一定時間変化が無くなった時点で、新油注入用ポンプを正転駆動させ、新油計量装置にて計測された新油量が所定量マイナスした時点で、新油注入用ポンプを停止させ、古油計量装置にて計測された古油量が一定時間変化が無くなった時点で、古油抜取り用ポンプを停止させると共に、新油注入用ポンプを逆転駆動させ、新油計量装置にて計測された新油量が一定時間変化が無くなった時点で、新油注入用ポンプを停止させる制御手段を設けたことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、オイル交換の新油注入工程時には、古油混入のない新油のみをエンジン内に注入することができる。

【０００７】また、古油抜取り工程開始から新油注入用ホース内に残留した古油を抜取るまでをフルオートとしたため、給油所員がその場所を離れられる。

【０００８】

【実施例】

以下、図面を用いて本考案の実施例を詳細に説明する。

【０００９】図１は本考案実施例であるエンジンオイル交換装置の全体構成図で、箱体１内に、注入用の新油を収納しておく新油缶２と、回収された古油を収納しておく廃油缶３を、それぞれロードセル等の新油計量装置４、古油計量装置５上に配設し、また、一端を新油缶２内に開口し、他端を正逆転駆動可能な新油注入用ポンプ６、弁７を介して、箱体１外の新油注入用ホース８に連結し、前記ホース８の先端には抜取り注入兼用ノズル９を取り付けた新油注入用管路１０と、一端を廃油缶３内に開口し、他端を正逆転駆動可能な古油抜取り用ポンプ１１、弁１２を介して、箱体１外の抜取り用ホース１３に連結し、該ホース１３の先端には、新油注入用ホース８と同様に、前記ノズル９を取り付けた古油抜取り用管路１４をそれぞれ配管した。

【００１０】さらに、箱体１上方には操作盤１５を設け、前記操作盤１５にはプリセット量設定、古油抜取り開始、新油注入開始、自動、等の各スイッチ類と、給油量、プリセット量、等を表示する表示器を配した。

【００１１】また、新油計量装置４と古油計量装置５と各スイッチ類からの出力信号は、箱体１内に備えられた従来周知のマイクロコンピューターなどを利用した制御装置に導入され、制御信号として、弁７、１２、新油注入用ポンプ６、古油抜取り用ポンプ１１、表示器に出力される。

【００１２】図２〜図７は新油注入用ホース８と古油抜取り用ホース１３と抜取り注入兼用ノズル９の断面図で、各々、図２は古油抜取り工程初期、図３は古油抜取り工程中期、図４は古油抜取り工程末期、図５は古油抜取り工程末期第１段階、図６は古油抜取り工程末期第２段階、図７は古油抜取り工程末期第３段階での古油、新油、空気の動きを各々示した図であり、図中１６は自動車のオイルパン、斜線部１７は古油、矢印１８は古油の流れ、矢印１９は空気の流れ、斜線部２０は新油、矢印２１は新油の流れを各々示した。

【００１３】また、図８は本考案実施例であるエンジンオイル交換装置の古油抜取り工程動作を示すフローチャートである。

【００１４】以下、図２〜図８を基に実施例の動作について説明する。

【００１５】まず、抜取り注入兼用ノズル９を自動車のオイルパン１６内に挿入し、図８に示す様に、操作盤１５内の抜取りスイッチを押す（ステップ１）。すると弁１２が開き、古油抜取り用ポンプ１１が正転駆動し、いわいる古油抜取り運転を開始する（ステップ２）。この時、図２に示す様に、古油抜取り工程初期では、古油１７が抜取り注入兼用ノズル９内を侵入してくるが（矢印１８）、古油１７が古油抜取り用ホース１３に到達するまでは、新油注入用ホース８内の空気も古油抜取り用ホース１３内へ吸引され（矢印１９）、新油注入用管路１０途中に介された弁７が閉じているため、新油注入用ホース８内には負圧が発生し、図３に示す様に、古油抜取り工程中期では、古油１７が前記負圧分だけ新油注入用ホース８内に吸引される（矢印１８）。やがて、図４に示す様に、古油抜取り工程末期に達し、抜取り注入兼用ノズル９先端からは空気が古油抜取り用ホース１３内に吸引されるようになり（矢印１９）、古油計量装置５の重量Ｗ１に一定時間変化が無くなる（ステップ３）。従来はこの時点で古油抜取り工程終了とし、新油注入工程に移行していたが、この時はまだ新油注入用ホース８内の古油１７は残留したままである。

【００１６】従って、本考案では、この後も古油抜取り運転を継続し、弁７を開き、新油注入用ポンプ６を正転駆動し、いわいる新油注入運転させ（ステップ４）、図５に示す様に、新油缶２内の新油２０を、新油注入用管路１０を経由し、新油注入用ホース８内に注入する（矢印２１）。すると、新油注入用ホース８内の空気は押され（矢印１９）、残留していた古油１７も新油注入用ホース８から古油抜取り用ホース１３へと移動する（矢印１８）。

【００１７】次に、図６に示す様に、新油２０の注入量が、新油注入用ホース８内の古油１７が抜けるために十分な量であり、かつ抜取り注入兼用ノズル９及び古油抜取り用ホース１３内へ侵入しない範囲の量に達した時点、つまり、新油計量装置４で計測される新油量Ｗ２が、前記注入量をマイナスした新油量Ｗ３に達した時点（ステップ５）で、新油注入用ポンプ６を停止する（ステップ６）。しかしながら、この時点では、まだ、古油１７が古油抜取り用管路１４途中に残留しているので、古油抜取り運転は継続している。

【００１８】さらに、図７に示す様に、古油１７が全量廃油缶３内に回収され、古油計量装置５で計測される古油量Ｗ１に一定時間変化が無くなると（ステップ７）、弁１２を閉じ、古油抜取り用ポンプ１１を停止し、新油注入用ポンプ６を逆転駆動させ（ステップ８）、新油注入用管路１０及び新油注入用ホース８内の新油２０を新油缶２内に回収し始める。そして、新油計量装置４で計測される新油量Ｗ２に一定時間変化が無くなると（ステップ９）、弁７を閉じ、新油注入用ポンプ６を停止させ（ステップ１０）、古油抜取り運転全工程を終了し、本来の新油注入工程に移行する。

【００１９】ところで、本考案は、古油抜取り工程単独の場合での記述にとどまっているが、従来の古油抜取り工程と新油注入工程を連続して行なう自動コースに組み込めることは当然であり、また、新油缶２が複数の場合にも、任意の新油一種類に本考案の制御をあてはめれば、実施可能である。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように本考案は、古油抜取り用ポンプと新油注入用ポンプと新油量を計測する新油計量装置と古油量を計測する古油計量装置とを箱体内部に備えると共に、一端を抜取り注入兼用ノズルに、他端を箱体内部の古油抜取り用管路と新油注入用管路とに各々接続した、古油抜取り用ホースと新油注入用ホースとを箱体外部に備えたエンジンオイル交換装置において、抜取り工程中、古油計量装置にて計測された古油量が一定時間変化が無くなった時点で、新油注入用ポンプを正転駆動させ、新油計量装置にて計測された新油量が所定量マイナスした時点で、新油注入用ポンプを停止させ、古油計量装置にて計測された古油量が一定時間変化が無くなった時点で、古油抜取り用ポンプを停止させると共に、新油注入用ポンプを逆転駆動させ、新油計量装置にて計測された新油量が一定時間変化がなった時点で、新油注入用ポンプを停止させる制御手段を設けたことにより、オイル交換の注入工程時には、古油混入のない新油をエンジン内に注入することができ、エンジンオイル交換装置のもつ本来の機能である新油と古油の完全交換が可能となり、古油に含まれる摩耗粉やカーボンなどエンジンに悪影響を及ぼす不純物を再度エンジン内に戻すことがなくなる。また、抜取り工程開始から新油ホース内に残留した古油を抜取るまでをフルオートとしたため、給油所員がその場所を離れられ、オイル交換作業途中で、ガソリン、灯油の給油等の他の作業を並行して行なえ、顧客の待ち時間の短縮や、作業効率のアップを図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるエンジンオイル交換装
置の正面側の説明図である。

【図２】同装置の新油注入用ホースと古油抜取り用ホー
スと抜取り注入兼用ノズルの断面図で、古油抜取り工程
初期における、古油、新油、空気の動きを示した図であ
る。

【図３】同装置の図２と同じ断面図で、古油抜取り工程
中期における、古油、新油、空気の動きを示した図であ
る。

【図４】同装置の図２と同じ断面図で、古油抜取り工程
末期における、古油、新油、空気の動きを示した図であ
る。

【図５】同装置の図２と同じ断面図で、古油抜取り工程
末期第１段階における、古油、新油、空気の動きを示し
た図である。

【図６】同装置の図２と同じ断面図で、古油抜取り工程
末期第２段階における、古油、新油、空気の動きを示し
た図である。

【図７】同装置の図２と同じ断面図で、古油抜取り工程
末期第３段階における、古油、新油、空気の動きを示し
た図である。

【図８】同装置の抜取り工程動作を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１箱体４新油計量装置５古油計量装置６新油注入用ポンプ８新油注入用ホース９抜取り注入兼用ノズル１０新油注入用管路１１古油抜取り用ポンプ１３古油抜取り用ホース１４古油抜取り用管路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】古油抜取り用ポンプと新油注入用ポンプ
と新油量を計測する新油計量装置と古油量を計測する古
油計量装置とを箱体内部に備えると共に、一端を抜取り
注入兼用ノズルに、他端を箱体内部の古油抜取り用管路
と新油注入用管路とに各々接続した、古油抜取り用ホー
スと新油注入用ホースとを箱体外部に備えたエンジンオ
イル交換装置において、抜取り工程中、古油計量装置に
て計測された古油量が一定時間変化が無くなった時点
で、新油注入用ポンプを正転駆動させ、新油計量装置に
て計測された新油量が所定量マイナスした時点で、新油
注入用ポンプを停止させ、古油計量装置にて計測された
古油量が一定時間変化が無くなった時点で、古油抜取り
用ポンプを停止させると共に、新油注入用ポンプを逆転
駆動させ、新油計量装置にて計測された新油量が一定時
間変化が無くなった時点で、新油注入用ポンプを停止さ
せる制御手段を設けたことを特徴とするエンジンオイル
交換装置。