JPH0654394A - 適応ノイズキャンセラ装置 - Google Patents

適応ノイズキャンセラ装置

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JPH0654394A
JPH0654394A JP5084311A JP8431193A JPH0654394A JP H0654394 A JPH0654394 A JP H0654394A JP 5084311 A JP5084311 A JP 5084311A JP 8431193 A JP8431193 A JP 8431193A JP H0654394 A JPH0654394 A JP H0654394A
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達正 吉田
Shinsuke Takada
真資 高田
Ryoichi Miyamoto
良一 宮本
Katsuya Suzuki
克哉 鈴木
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/005Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for combining the signals of two or more microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2410/00Microphones
    • H04R2410/05Noise reduction with a separate noise microphone

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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雑音レベルの変動があっても自動的に適応し
て雑音を除去し得る。 【構成】 主入力信号Saのパワー変動を入力パワー監
視制御部30で監視する。入力パワー監視制御部30
は、パワーの突発的な変動を検出すると、適応フィルタ
部20に対してフィルタ係数の更新を停止制御する信号
Ckをハイレベルで制御して更新を停止させる。この突
発的な変動から元の定常状態に復帰した場合は、上記信
号Ckをロウレベルにさせてフィルタ係数の更新を再開
させる。また、パワーの低い定常状態から、高いパワー
への変化が検出されると、フィルタ係数の更新を停止さ
せ、この高いパワーの状態が定常的に検出されると上記
更新停止を再開させると共に、この高いパワーの定常状
態からパワーの変動を監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は適応ノイズキャンセラ
装置に関し、例えば、ハンズフリー(Hands Fr
ee)自動車電話などに適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハンズフリー自動車電話用などを
目的として、マイクロフォンなどで取り込んだ音響信号
に含まれている雑音信号成分(例えば、エンジン騒音
や、エアコン騒音や、その他の背景雑音など)を除去す
る方法が盛んに研究されている。
【0003】この様な目的のための適応ノイズキャンセ
ラ装置が開発されつつあり、例えば文献:特開昭63−
16707号公報などにも一例が示されている。
【0004】上記文献によると、適応ノイズキャンセラ
装置は、雑音と音声が混在する環境において、音声源に
近く雑音源に遠い場所に設置された入力装置(マイクロ
ホン)と、雑音源に近く音声源に遠い場所に設置された
入力装置(マイクロホン)とを用いて、音声信号の発生
していない区間をスイッチ入力によって検出し、2つの
入力装置に雑音のみを入力した場合の入力レベル比を閾
値として設定することによって、適応フィルタの係数更
新動作を行って雑音の除去を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記適
応ノイズキャンセラ装置においては、雑音レベルが変化
するごとに、音声信号が発生していない区間をスイッチ
入力で検出して2つの入力装置(マイクロフォン)に雑
音が入力された場合の、2つの入力装置の雑音信号レベ
ル比を閾値として、この閾値を設定し直さなければなら
ないという問題がある。このためスイッチ操作が必要に
なり、実用的ではなかった。また、雑音レベルと音声信
号レベルとの比(S/N比)が小さい場合においては、
上記閾値の設定が困難であった。
【0006】例えば、雑音レベルが低い定常的レベルか
ら高くなったり、雑音レベルが高くなった後に低くなっ
たりすることなどが挙げられる。この様な状態は、例え
ば、自動車内の騒音レベルの変化や、エンジン回転数の
変化や、走行速度の変化や、カーエアコンのON、OF
F制御などが挙げられる。この様な雑音レベルの変化が
起きるごとに閾値設定変更操作が必要であった。
【0007】従って、上述の様な雑音レベルの変化があ
っても、自動的に最適な状態(音声や音響などの検出の
為の閾値設定を行うことができる状態)に対応して、ノ
イズを忠実に除去でき、ハンズフリーに適した適応ノイ
ズキャンセラ装置が望まれていた。
【0008】この発明は、以上の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところは、雑音レベルの変動
があっても自動的に適応して雑音を除去し得る適応ノイ
ズキャンセラ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の適応ノイズキ
ャンセラ装置は、以上の目的を達成するために、音響を
捕捉して主音響信号を出力する主音響信号捕捉手段と、
音響を捕捉して副音響信号を出力する副音響信号捕捉手
段と、上記主音響信号に含まれているノイズ成分を推定
する適応フィルタ部と、上記主音響信号から上記ノイズ
成分を除去する演算手段とを備え、上記主音響信号から
上記ノイズ成分が除去されたノイズ除去音響信号を出力
する適応ノイズキャンセラ装置において、以下の特徴的
な構成で実現した。
【0010】(第1の発明) つまり、第1の発明
は、上記主音響信号又は上記副音響信号のパワーの変化
に応じて、上記適応フィルタ部のフィルタ係数の更新停
止制御又は更新可能制御を行う監視制御手段を備えるこ
とを特徴とする。
【0011】また、上記第1の発明の実施態様として、
上記監視制御手段は、上記主音響信号又は上記副音響信
号のパワーが、直前の低い定常状態から高いパワーに変
化したか否かをある閾値で検出し、高いパワーに変化し
た場合に上記フィルタ係数の更新停止制御を行い、上記
高いパワーが定常的に検出される場合にはパワーが高い
定常状態になったと判断して、上記フィルタ係数の更新
可能制御を行うと共に、新たな高いパワーの定常状態か
らのパワーの変化を検出するための閾値に更新すること
であってもよい。
【0012】更に、上記第1の発明の実施態様として、
上記監視制御手段は、上記主音響信号又は上記副音響信
号のパワーが、直前の高い定常状態から低いパワーに変
化すると共に上記閾値を更新し、しかも上記フィルタ係
数の更新可能制御を行うことであってもよい。
【0013】(第2の発明) また、第2の発明の適
応ノイズキャンセラ装置は、以下の特徴的な構成で実現
した。即ち、上記演算手段の出力信号のパワーの変化に
応じて、上記適応フィルタ部のフィルタ係数の更新停止
制御又は更新可能制御を行う監視制御手段を備えること
を特徴とする。
【0014】更に、第2の発明の実施態様として、上記
監視制御手段は、上記主音響信号又は上記副音響信号の
パワーの変化を監視し、ある時間一定レベル以下で検出
される場合、上記適応フィルタ部のフィルタ係数をクリ
アさせる制御を行うことも好ましい。
【0015】また、第2の発明の実施態様として、上記
監視制御手段は、上記演算手段の出力信号のパワーが、
直前の低い定常状態から高いパワーに変化したか否かを
ある閾値で検出し、高いパワーに変化した場合に上記フ
ィルタ係数の更新停止制御を行い、上記高いパワーが定
常的に検出される場合にはパワーが高い定常状態になっ
たと判断して、上記フィルタ係数の更新可能制御を行う
と共に、新たな高いパワーの定常状態からのパワーの変
化を検出するための閾値に更新することも好ましい。
【0016】更に、第2の発明の実施態様として、上記
監視制御手段は、上記演算手段の出力信号のパワーが、
直前の高い定常状態から低いパワーに変化すると共に上
記閾値を更新し、しかも上記フィルタ係数の更新可能制
御を行うことも好ましい。
【0017】また、第1の発明と第2の発明との構成を
併用する態様も可能である。つまり、監視制御手段は、
主音響信号又は副音響信号と、演算手段の出力信号との
パワーの変化に応じて、適応フィルタ部のフィルタ係数
の更新停止制御又は更新可能制御を行うことも当然でき
る。
【0018】尚、第2の発明の監視制御手段の構成の仕
方によっては、例えば、上記演算手段の出力信号(例え
ば、ノイズ除去音響信号)のパワーの変化を監視し、前
記パワー増加を検出する為に一定時間前のパワーに係数
を乗じた閾値を用いて検出し、閾値を越えた場合に上記
フィルタ係数の更新停止制御を行い、上記パワーが上記
閾値以下に一定時間減少すると上記フィルタ係数の更新
停止制御解除することもできる。
【0019】また、上記監視制御手段は、上記演算手段
の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワーの
変化を監視し、上記閾値を越えたパワー増加が一定時間
検出されると音響と判断し、閾値更新を停止し、ハング
オーバタイム(未決定のまま、延期させる時間)を設定
し、上記パワーが減少した後、ハングオーバタイムによ
って一定時間上記フィルタ係数の更新停止制御解除を遅
らせた後、上記フィルタ係数の更新停止制御を解除し、
音響検出のための閾値更新を再開することもできる。
【0020】更に、上記監視制御手段は、上記演算手段
の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワーの
変化を監視し、上記閾値を越えたパワー増加が一定時間
検出され、音響と判断され、且つ、一定時間上記演算手
段の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワー
が定常状態を保ったと判断すると、上記フィルタ係数の
更新停止制御を解除すると共に、新たなパワー増加を判
断する為に上記閾値更新を再開することもできる。
【0021】更にまた、上記監視制御手段は、上記演算
手段の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワ
ーの変化を監視し、上記パワー増加が一定時間検出さ
れ、音響信号と判断され、且つ上記パワーが一定時間、
前記閾値にある係数を乗じた値より増加し続けると判断
すると、上記閾値にある係数を乗じ、閾値の値を増加さ
せ新しい閾値とすることもできる。
【0022】また、上記監視制御手段は、上記演算手段
の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワーの
変化を監視し、上記パワー増加が一定時間検出され、音
響信号と判断された後、上記パワーが一定時間前記閾値
にある係数を乗じた値より減少し続けると判断すると、
上記閾値にある係数を乗じて閾値の値を減少させ新しい
閾値とすることもできる。
【0023】更に、上記監視制御手段の構成の仕方によ
っては、例えば、主音響信号又は副音響信号のパワーの
増加を監視し、上記主音響信号又は副音響信号のパワー
増加を検出する為に、一定時間前のパワーに係数を乗じ
た閾値を用いて検出し、閾値を越えた場合に上記フィル
タ係数の更新停止制御信号を出力し、閾値以下であれば
上記フィルタ係数の更新停止制御信号を停止する。そし
て、主音響信号又は副音響信号の音響未検出時のパワー
が一定値以下であれば上記フィルタ係数の更新停止制御
信号を出力し、かつ一定時間連続して主音響信号又は副
音響信号の音響未検出時のパワーが一定値以下であれば
上記フィルタ係数の係数クリア信号を出力することもで
きる。
【0024】
【作用】(第1の発明) この第1の発明の適応ノイ
ズキャンセラ装置によれば、監視制御手段は、主音響信
号又は上記副音響信号のパワーの変化に応じて、低いパ
ワーの定常状態から突発的なパワーの高い変動を検出し
た場合に、適応フィルタ部のフィルタ係数の更新を停止
制御でき、しかもパワーの高い状態が定常的に検出され
る場合は、新たな高いパワーの定常状態に変化したと判
断して、この状態からフィルタ係数の更新を可能に制御
させることができる。
【0025】また、高いパワーの定常状態から低いパワ
ーへの変化を検出すると共に、閾値を下げていく様に更
新し、しかもこの閾値の更新中はフィルタ係数の更新も
可能に制御させることができる。
【0026】従って、非定常的なパワーの変動(例え
ば、所望の音声によるパワー変動)の場合は、フィルタ
係数の更新を停止させ、定常的な背景雑音のときにはフ
ィルタ係数を最適に更新して、ノイズ成分を推定し入力
音響信号からこのノイズ成分を取り除いた所望の音響信
号を得ることができる。
【0027】(第2の発明) 第2の発明の適応ノイ
ズキャンセラ装置において、演算手段の出力信号であ
る、例えば、ノイズ除去音響信号は主音響信号から副音
響信号で取り込んだ相関性の強いノイズ成分を除去した
信号である。このため、ノイズ成分が多く含まれ音響成
分が小さい状態、即ち、S/N(信号対雑音)比の低い
状態においても、主音響信号のノイズ成分を副音響信号
に含まれているノイズで削除することによって、演算手
段の出力信号(ノイズ除去音響信号)には音響成分が比
較的に多く残されている。
【0028】この様な観点から上記演算手段の出力信号
(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワー変化に応じ
て、監視制御手段は上記適応フィルタ部のフィルタ係数
の更新停止制御又は更新可能制御を行うものであるので
ある。そして、上記演算手段の出力信号(例えば、ノイ
ズ除去音響信号)のパワーの変化に応じて、低いパワー
の定常状態から急激なパワー増加を検出した場合に、適
応フィルタ部のフィルタ係数更新を停止制御できる。そ
して、一定時間パワー増加を検出した場合には、例え
ば、必要な音響信号と判断することもでき、この場合は
閾値更新を停止する。
【0029】そして、しかも、パワーの高い状態が定常
的に検出される場合は、新たにノイズの状態が高い定常
状態に変化したと判断して、フィルタ係数の係数更新を
可能になるよう制御し、閾値を新しい定常状態のレベル
に対応した値に更新し直すことができる。
【0030】更に、音響検出中にパワー増加が一定時
間、閾値にある係数を乗じた値より増加し続けると判断
すると、上記閾値にある係数を乗じ、閾値を増加させ、
新しい閾値とすることができる。また、同様に音響検出
中に、上記パワーが一定時間前記閾値にある係数を乗じ
た値より減少し続けると判断すると、上記閾値にある係
数を乗じ、閾値の値を減少させ新しい閾値とすることが
できる。そして、音響検出中にパワーが一定時間増減し
た場合に閾値をパワーの増減に応じて変化させることが
できる。
【0031】従って、以上の様なことから非定常的なパ
ワー変動(例えば、所望の音声によるパワー変動)の場
合には、フィルタ係数の更新を停止させ、定常的な背景
雑音のときにはフィルタ係数を最適に更新して、ノイズ
成分を推定し、入力音響信号からこのノイズ成分を取り
除いた必要な音響信号を得ることができる。
【0032】また、第2の発明の実施態様からして、監
視制御手段は、主音響信号又は副音響信号のパワーと、
演算手段の出力信号(例えば、ノイズ除去音響信号)と
のパワーを監視することによって、周囲ノイズレベルが
小さく、音響入力時に高いS/N比が期待できる様な場
合には、適応フィルタ部を動作させる必要が無いため、
上記適応フィルタ係数の係数更新停止制御信号を出力す
ることができる。
【0033】そして、更に、一定時間以上周囲ノイズレ
ベルが小さい場合に、上記適応フィルタ部に対する係数
クリア信号を出力し、適応フィルタ部の係数をクリアす
ることによって適応フィルタ部出力の差分入力信号(予
測ノイズ)が零となるため、主音響信号又は副音響信号
をそのまま上記演算手段の出力信号(例えば、ノイズ除
去音響信号)として出力できる。
【0034】また、周囲ノイズが少ない場合において音
響が入力されるときは、主音響信号又は副音響信号のパ
ワー増加を監視していることによって、演算手段の出力
信号(例えば、ノイズ除去音響信号)よりも早くパワー
の増加を検出できる。
【0035】一方、周囲ノイズが大きい場合には音響入
力時には、一般には高いS/Nは期待できず、音響信号
は周囲ノイズに埋もれ易く、音響信号が周囲ノイズより
大きく増加しなければ検出が困難である。そこで、周囲
ノイズなどを取り除いた演算手段の出力信号(例えば、
ノイズ除去音響信号)を検出することによって、この信
号(例えば、ノイズ除去音響信号)のパワーの変化に応
じて、低いパワーの定常状態から急激なパワー増加を検
出した場合に、適応フィルタ部のフィルタ係数更新も停
止制御できる。
【0036】しかも、一定時間以上パワー増加を検出し
た場合には、必要な音響信号と判断し、閾値更新を停止
できる。そして、パワーの高い状態が定常的に検出され
る場合は、新たにノイズの状態が高いパワーの定常状態
に変化したと判断でき、フィルタ係数の係数更新を可能
に制御し、閾値を新しい定常状態のレベルに対応した値
に更新し直すこともできる。
【0037】更に、音響検出中にパワー増加が一定時
間、閾値にある係数を乗じた値より増加し続けていると
判断されると、上記閾値にある係数を乗じて閾値の値を
増加させ新しい閾値とすることもできる。同様に音響検
出中に、上記パワーが一定時間前記閾値にある係数を乗
じた値より減少し続けると判断されると、上記閾値にあ
る係数を乗じた閾値の値を減少させ新しい閾値とするこ
ともできる。そして、音響検出中にパワーが一定時間増
減した場合に閾値をパワーの増減に応じて変化させるこ
ともできる。
【0038】従って、非定常的なパワー変動(例えば、
所望の音声によるパワー変動)の場合には、フィルタ係
数の更新を停止させ、定常的な背景雑音のときにはフィ
ルタ係数を最適に更新して、ノイズ成分を推定し、入力
音響信号からノイズ成分を取り除いた必要な音響信号を
得ることができる。
【0039】
【実施例】次に発明の適応ノイズキャンセラ装置の好適
な実施例を図面を用いて説明する。
【0040】第1実施例の構成 図1は適応ノイズキ
ャンセラ装置の第1実施例の機能ブロック図である。こ
の図1において、この適応ノイズキャンセラ装置は、主
マイクロフォン1と、副マイクロフォン2と、A/Dコ
ンバータ3、4と、D/Aコンバータ5と、加算器10
と、適応フィルタ20と、入力パワー監視制御部30と
から構成されている。
【0041】主マイクロフォン1で捕捉された音響(音
声と雑音を含む)は主音響信号としてA/D(アナログ
/デジタル)コンバータ3に供給される。一方、副マイ
クロフォン2で捕捉された音響(主に雑音を含む)は副
音響信号としてA/Dコンバータ4に供給される。A/
Dコンバータ3は、供給される主音響信号を所定ビット
数に変換して主入力信号Saとして加算器10及び入力
パワー監視制御部30に供給する。A/Dコンバータ4
は、供給される副音響信号を所定ビット数に変換して副
入力信号Snとして適応フィルタ20の入力に供給す
る。
【0042】入力パワー監視制御部30は、主入力信号
Saのパワーを監視し、パワーの変動が検出されると、
所定の規則で判断して適応フィルタ部20の係数更新停
止信号Ckを生成する。そしてこの信号Ckは、適応フ
ィルタ20に供給される。この信号Ckによって、適応
フィルタ部20は係数更新又は係数更新停止の制御がさ
れる。即ち、入力パワーが突然大きく変動した場合など
は、上記係数更新停止信号Ckによって適応フィルタ部
20の係数更新を停止させる。この入力パワー監視制御
部30の詳細な説明は後述の図2及び図3の説明で行
う。
【0043】適応フィルタ部20は、供給される副入力
信号Snを適応フィルタ部20内のフィルタ係数を用い
て主入力信号Saの雑音成分の推定値Snを生成し、
この推定値Snを加算器10に差分入力信号Sn
して供給する。
【0044】そして、加算器10の出力信号(推定誤差
信号)Seは適応フィルタ部20にフィルタ係数の補正
信号として、出力信号Seが最小になる様に適応フィル
タ部20のフィルタ係数を更新させる。
【0045】つまり、適応フィルタ部20において、フ
ィルタ特性を主入力信号Saの入力点と副入力信号Sn
の入力点との間の雑音の等価的な伝達関数(インパルス
応答)を推定誤差信号Seを用いて推定し、副入力信号
Snと適応フィルタ部20のインパルス応答との畳み込
み積分演算を行って差分入力信号Snを求めている。
そして、加算器10は主入力信号Saと差分入力信号S
との差分信号Se(推定誤差信号)を出力し、D/
Aコンバータ5と、適応フィルタ部20のフィルタ係数
制御入力とに供給する。
【0046】そして、D/Aコンバータ5は、上記推定
誤差信号SeをD/A(デジタル/アナログ)変換して
ノイズキャンセル信号を得ることができる。従って、主
入力信号Saを監視していて、パワーが非定常的に大き
くなったときには、適応フィルタ20のフィルタ係数の
更新は停止され、定常的になると最適フィルタ係数に更
新され、定常的な背景雑音を忠実に除去することができ
る。しかも外部からの操作なしに、自動的に対処するこ
とができる。
【0047】第1実施例の入力パワー監視制御部
2はこの適応ノイズキャンセラ装置の第1実施例の入力
パワー監視制御部の一例の機能ブロック図である。この
図2において、入力パワー監視制御部30は、自乗回路
31と、平均化回路32と、加算器33と、レベル比較
回路34と、長時間パワー監視回路35と、ハングオー
バタイム設定回路36と、係数制御回路37と、閾値設
定回路40とで構成されている。しかも閾値設定回路4
0は閾値レジスタ41と、加算器42とから構成されて
いる。
【0048】この図2において、主入力信号Saは、自
乗回路31に供給される。自乗回路31は、パワー検出
のために主入力信号Saを2乗してSaを出力して、
平均化回路32に供給する。平均化回路32は、供給さ
れるSaを平均化して平均化出力Saaを加算器3
3及び長時間パワー監視回路35に供給する。
【0049】そして、加算器33は、平均化出力Sa
aと差分入力である閾値信号Aとの差分を行い差分信号
Sdを出力し、レベル比較回路34に供給する。
【0050】そして、この図2のレベル比較回路34
は、差分信号Sdのレベルを所定閾値Bで比較し、この
所定閾値Bよりも小さいレベルの場合は、閾値更新制御
信号Caをロウレベルで閾値設定回路40に供給し、所
定閾値Bよりも大きい場合はハイレベルで同様に供給す
る。また、所定閾値Bよりも差分信号Sdのレベルが大
きい場合は、適応フィルタ係数制御信号Cdをハイレベ
ルで出力し、長時間パワー監視回路35と、係数制御回
路37とに供給し、所定閾値Bよりも小さいレベルの場
合は、ロウレベルで同様に供給する。
【0051】そして、この図2の閾値設定回路40の加
算器42は、適応フィルタ係数制御信号Cdがロウレベ
ルでレベル比較回路34から供給されると、差分信号S
dと閾値レジスタ41の閾値Aの値との加算を行い、加
算値を閾値レジスタ41に入れ替える。この閾値レジス
タ41に入れ替えられた更新後の閾値Aは加算器33の
差分入力として供給される。
【0052】そして、この図2の長時間パワー監視回路
35は、平均化出力Saaを取り込み、例えば、数百
msec程度の単位で平均化を行う。そして、レベル比
較回路34から適応フィルタ係数制御信号Cdがハイレ
ベルで供給されたならば、上記長時間平均値Sa
が所定比較値幅C内か否かを判断し、所定比較値幅C内
の変動であると判断される場合は、閾値入替信号Cst
oreを閾値レジスタ41に供給して、上記長時間平均
値Saを新たに入れ替える(これを例えば新たな
閾値Aとする)。しかも適応フィルタ係数更新停止解
除制御信号Crとして、ハイレベルのパルスを出力し、
レベル比較回路34とハングオーバタイム設定回路36
と係数制御回路37とに供給して、適応フィルタ係数の
更新停止状態を解除させ、更新できる状態にさせる。
【0053】そして、この図2のハングオーバタイム設
定回路36は、レベル比較回路34で差分信号Sdの値
が所定閾値Bよりも大きいとして、適応フィルタ係数制
御信号Cdをハイレベルで出力した後に差分信号Sdの
値が所定閾値Bよりも小さくなった場合に適応フィルタ
係数制御信号Cdをロウレベルに変化させると共に、ハ
ングオーバタイム動作開始信号Chをハイレベルのパル
スで供給される。このハングオーバタイム動作開始信号
Chが供給されると、所定の例えば数msec程度のハ
ングオーバタイムのパルスであるハングオーバタイム制
御信号Hotを係数制御回路37に供給する。
【0054】そして、この図2の係数制御回路37は、
適応フィルタ係数制御信号Cdがレベル比較回路34か
らハイレベルで供給されると、適応フィルタ部20に対
して適応フィルタ係数更新停止信号Ckをハイレベルで
供給してフィルタ係数の更新を停止させる。また、ハン
グオーバタイム制御信号Hotがハイレベルで供給され
ている場合は、適応フィルタ係数更新停止信号Ckをハ
イレベルで出力する。また、上記適応フィルタ係数制御
信号Cd及びハングオーバタイム制御信号Hotがロウ
レベルで供給されている場合は、適応フィルタ係数更新
停止信号Ckをロウレベルで出力し、適応フィルタ係数
更新を可能な状態に制御する。
【0055】第1実施例の動作 図3は入力パワー監
視制御部30の一例の動作波形図である。この図3にお
いて、(A)は平均化出力Saaのパワー変動例の図
である。図3(B)は上記図3(A)に対応する差分信
号Sdの変化例の図である。図3(C)は閾値更新制御
信号Caの動作波形図である。図3(D)は適応フィル
タ係数制御信号Cdの動作波形図である。図3(E)は
ハングオーバタイム動作開始信号Chの動作波形図であ
る。図3(F)はハングオーバタイム制御信号Hotの
動作波形図である。図3(G)は係数更新停止解除制御
信号Crの動作波形図である。図3(H)は適応フィル
タ係数更新停止信号Ckの動作波形図である。図3
(I)は閾値入替信号Cstoreのパルス発生タイミ
ング図である。
【0056】次に入力パワー監視制御部30の具体的な
動作を図2の機能ブロック図と図3の動作波形図とを用
いて説明する。この図3(A)において、平均化出力S
aが閾値Aよりも少し大きく(図3(A)のAP
0)、且つ(B)の閾値Bよりも小さい(図3(B)の
BP0)場合は、適応フィルタ係数更新停止信号Ckを
ロウレベル(図3(H)のHP0)で適応フィルタ部2
0に出力しフィルタ係数の更新を可能にしている。
【0057】次に平均化出力Saaが閾値Aよりも大
きく(図3(A)のAP1)、しかも差分信号Sdが閾
値Bよりも大きい(図3(B)のBP1)と判断される
と、閾値更新制御信号Caをハイレベル(閾値更新停止
制御)に変化させて(図3(C)のCP1)、閾値設定
回路40に供給する。更にレベル比較回路34は適応フ
ィルタ係数制御信号Cdもハイレベル(フィルタ係数更
新停止制御)に変化させて(図3(D)のDP1)、係
数制御回路37に供給する。そして、これによって係数
制御回路37は、適応フィルタ係数更新停止信号Ckを
ハイレベル(更新停止制御)に変化させて(図3(H)
のHP1)、適応フィルタ部20に供給する。
【0058】次に平均化出力がSaaが閾値Aよりも
小さくなり(図3(A)のAP2)、しかも差分信号S
dが閾値Bよりも小さくなってくると(図3(B)のB
P2)、レベル比較回路34は、閾値更新制御信号Ca
をハイレベルからロウレベルに変化させて(図3(C)
のCP2)、閾値設定回路40に供給して閾値更新を再
開させる。
【0059】更に、レベル比較回路34は、適応フィル
タ係数制御信号Cdもハイレベルからロウレベルに変化
させて(図3(D)のDP2)、係数制御回路37に供
給する。また、レベル比較回路34は、適応フィルタ係
数制御信号Cdがハイレベルからロウレベルに変化する
と共にハングオーバタイム動作開始信号Chをパルスで
発生して(図3(E)のEP2)、ハングオーバタイム
設定回路36に供給する。
【0060】そして、ハングオーバタイム設定回路36
は、所定時間幅T1であってハイレベルのパルスである
ハングオーバタイム制御信号Hotを発生して(図3
(F)のFP2)、係数制御回路37に供給する。この
ハイレベルのパルスであるハングオーバタイム制御信号
Hotを係数制御回路37が受けると、このパルス幅の
時間(例えば数十msec程度)は、適応フィルタ係数
制御信号Cdがロウレベルになっていても、フィルタ係
数の更新停止を継続させるように適応フィルタ係数更新
停止信号Ckをハイレベルで出力し続ける(図3(H)
のHP1)。
【0061】そして、上記ハイレベルの所定パルス幅で
あるハングオーバタイム制御信号Hotがロウレベルに
変化すると(図3(F)のFP3)、係数制御回路37
は、適応フィルタ係数更新停止信号Ckをハイレベルか
らロウレベルに変化させて(図3(H)のHP3)にフ
ィルタ係数の更新停止を解除させて更新を再開させる。
【0062】次に平均化出力Saaが閾値Aよりも小
さい定常状態から大きくなり(図3)(A)のAP
4)、しかも差分信号Sdにおいても閾値Bよりも大き
くなると(図3(B)のBP4)、レベル比較回路34
は、閾値更新制御信号Caをロウレベルからハイレベル
に変化させ(図3(C)のCP4)、更に適応フィルタ
係数制御信号Cdもロウレベルからハイレベルに変化さ
せて(図3(D)のDP4)、長時間パワー監視回路3
5に供給する。
【0063】そして、長時間パワー監視回路35は、適
応フィルタ係数制御信号Cdがハイレベルで供給された
ことによって、例えば、数百msec程度の単位で平均
化出力Saaを更に平均化して、長時間平均値Sa
を得る。そして、この長時間平均値Saの変
動が所定の比較値幅C内に安定して、しかも所定時間T
2以上継続しているか否かを判断して、継続している
(パワーの高い定常状態と判断する)ならば係数更新停
止解除制御信号Crをハイレベルのパルスで発生して
(図3(G)のGP5)、レベル比較回路34とハング
オーバタイム設定回路36と係数制御回路37とに供給
する。これと同時に閾値入替信号Cstoreをハイレ
ベルのパルスで出力して(図3(I)のIP5)、閾値
レジスタ41に供給すると共に、その時の長時間平均値
Saを閾値レジスタ41に新たに設定させる。こ
の入替後の閾値を例えばAとして図3(A)のAP5
に図示している。
【0064】そして、上記ハイレベルのパルスの係数更
新停止解除制御信号Crをレベル比較回路34が受ける
と閾値更新制御信号Caをハイレベルからロウレベルに
変化させて(図3(C)のCP5)、閾値設定回路40
に供給して閾値更新が可能な状態にさせている。
【0065】更に、レベル比較回路34は、上記ハイレ
ベルのパルスの係数更新停止解除制御信号Crを受ける
と、適応フィルタ係数制御信号Cdをハイレベルからロ
ウレベルに変化させて(図3(D)のDP5)、係数制
御回路37に供給する。そして、係数制御回路37は、
適応フィルタ係数更新停止信号Ckをハイレベルからロ
ウレベルに変化させて(図3(H)のHP5)、適応フ
ィルタ部20に供給する。これによってフィルタ係数の
更新停止が解除され、新たなパワーの高い定常状態にお
ける閾値Aからのパワーの監視が開始される。
【0066】図3においては、低いパワーの定常状態か
ら高いパワーの定常状態までの変化の場合の動作波形図
を示しているが、この後に例えば平均化出力Saaが
図3(A)において、高いパワーの定常状態から低いパ
ワーへの変化が検出されると、閾値設定回路40の閾値
レジスタ41の閾値Aは、平均化出力Saaが低い
パワーに低下すると共に、下げられて行き、しかもレベ
ル比較回路34は差分信号Sdが所定閾値Bよりも小さ
い場合は、上述と同様に閾値更新制御信号Caも適応フ
ィルタ係数制御信号Cdもロウレベルで出力されるの
で、閾値Aの更新も適応フィルタ係数の更新も可能な
状態に制御される。また、差分信号Sdが所定閾値Bよ
りも大きい場合は、閾値更新制御信号Caも適応フィル
タ係数制御信号Cdもハイレベルにされて、閾値A
更新も適応フィルタ係数の更新も停止制御される。
【0067】以上の様にして、入力パワー監視制御部3
0は主入力信号Saのパワーの変化に応じた、適応フィ
ルタ係数の更新制御を行うことができた。
【0068】適応ノイズキャンセラ装置の第1実施例の
効果 以上の第1実施例によれば、入力パワー監視制御
部30において、主入力信号Saのパワーを監視し、こ
のパワーの変動に応じて、適応フィルタ部20のフィル
タ係数の更新可能制御又は更新停止制御を行うことがで
きるので、パワーの突発的な変動や、パワーの定常状態
(例えば、低いパワーの定常状態から高いパワーの定常
状態へ)の変化に応じて、自動的に最適フィルタ係数へ
の更新制御を行うことができる。
【0069】つまり、非定常的な主入力信号Saによる
適応フィルタ部20のフィルタ係数の更新を行わず、パ
ワーが定常状態のときの背景雑音などを忠実に取り除く
ことができる。従って、ハンズフリーに対応し得る適応
ノイズキャンセラ装置を実現することができる。
【0070】第2実施例の構成 次に発明の適応ノイ
ズキャンセラ装置の第2実施例を説明する。図4〜図1
0は適応ノイズキャンセラ装置の第2実施例の機能ブロ
ック図である。この図4〜図10において、第1実施例
の図1〜図2と機能的に同じ部分には、同じ符号を付与
している。
【0071】図4は、適応ノイズキャンセラ装置の第2
実施例の全体的な機能ブロック図である。この図4にお
いて、上述の第1実施例の適応ノイズキャンセラ装置の
構成と特徴的に異なることは、パワー監視制御部300
によって推定誤差信号Seを監視し、そして、この推定
誤差信号Seのパワーの変化から判断して、適応フィル
タ部20のフィルタ係数更新を係数更新停止信号Ckに
よって制御することである。
【0072】そして、この図4のパワー監視制御部30
0の具体的な構成は、後述の図5〜図12などを用いて
詳細に説明する。ここでは、パワー監視制御部300の
機能の概要を説明する。即ち、パワー監視制御部300
は、差分信号Se(推定誤差信号)のパワー変動を監視
しパワー増加が検出されると、適応フィルタ部20の係
数更新停止信号Ckを生成し、この係数更新停止信号C
kによって適応フィルタ部20のフィルタ係数更新を停
止させる。そして、差分信号Se(推定誤差信号)のパ
ワー増加検出後、差分信号Se(推定誤差信号)のパワ
ー減少が検出されると、係数更新停止信号Ckの生成を
停止し、適応フィルタ部20の係数更新を再開させる。
【0073】そして、この図4の適応フィルタ部20
は、係数更新停止信号Ckによって係数更新が制御さ
れ、供給される副入力信号Snを適応フィルタ部20の
フィルタ係数を用いて、主入力信号Saの雑音成分の推
定値Sn*を生成し、推定値Sn*を加算器10に差分
入力信号Snとして供給する。この差分入力信号Sn
は、適応フィルタ部20において、副入力信号Snと
適応フィルタ部20のインパルス応答との畳み込み積分
演算によって得られたものである。
【0074】そして、加算器10は主入力信号Saと差
分入力信号Snとの差分信号Se(推定誤差信号)を
出力し、パワー監視制御部300、D/Aコンバータ
5、適応フィルタ部20のフィルタ係数制御入力とに供
給する。
【0075】そして、この図4のD/A(デジタル/ア
ナログ)コンバータ5は、上記推定誤差信号SeをD/
A変換してノイズ除去音響信号を出力する。従って、推
定誤差信号Seを監視していて、パワーが非定常的に大
きくなった時には、適応フィルタ部20のフィルタ係数
更新は停止され、パワーが定常的になるとフィルタ係数
は更新され、定常的な背景雑音を除去することができ
る。しかも、外部からの操作なしに、自動的に対処する
ことができる。
【0076】(パワー監視制御部300の構成)
5は、上述の図4の適応ノイズキャンセラ装置におけ
る、パワー監視制御部300の一例の全体的な機能ブロ
ック図である。この図5において、パワー監視制御部3
00は、主に、音声検出回路400と、パワー増加・減
少監視回路500と、ハングオーバタイム回路600
と、自乗回路301と、平均化回路302と、長時間パ
ワー平均化回路310と、閾値設定回路320と、長時
間パワー監視回路330と、係数制御回路350とから
構成されている。
【0077】そして、この図5において、推定誤差信号
Seは自乗回路301に供給されると、自乗回路301
はパワー検出のために推定誤差信号Seを自乗してSe
を出力して、平均化回路302に供給する。そして、
平均化回路302は供給されるSeを平均化して平均
化出力LPF−Oを求め、長時間パワー平均化回路31
0と、長時間パワー監視回路330と、音声検出回路4
00と、パワー増加・減少監視回路500と、ハングオ
ーバタイム回路600とに供給する。
【0078】そして、この図5の長時間パワー平均化回
路310は、供給される平均化出力LPF−0を一定時
間分保存し、保存した平均化出力LPF−0の一部分を
平均化して長時間パワー平均化出力O−PWを求め、閾
値設定回路320と、長時間パワー監視回路330とに
供給する。
【0079】そして、この図5の係数制御回路350
は、音声検出回路400からの平均化出力LPF−0と
閾値PWとの比較結果(音声検出カウンタ出力VF)と
音声検出出力PV1とを監視し、LPF−0>PW(V
F>0)、又はPV1=ハイレベルの時、適応フィルタ
部20に係数制御信号Ckをハイレベルで出力し適応フ
ィルタ部20の係数更新を停止させる。
【0080】((ハングオーバタイム回路600の構
成)) 図6は、上述の図5のパワー監視制御部30
0におけるハングオーバタイム回路600の一例の機能
ブロック図である。この図6において、ハングオーバタ
イム回路600は、音声検出出力PV1がハイレベルに
なると、パワー増加・減少監視回路500からの動作開
始信号VF−1(VF−1>0)によって、ハングオー
バタイムの値を設定し、パワー増加・減少監視回路50
0からの動作開始信号VF−1(VF−1=0)を受け
て動作を開始する。そして、ハングオーバタイム回路6
00は平均化出力LPF−0と閾値PWとの比較を加算
器612で行い、レベル比較器613で、LPF−0<
PWの関係が検出されるとき、設定したハングオーバタ
イム値を減算し、この減算した結果が零(0)となった
時、音声検出解除信号RS−Hをハイレベルで出力し、
音声検出回路400の音声検出出力PV1をリセットす
る。
【0081】また、この図6のハングオーバタイム回路
600の閾値減少設定回路650において平均化出力L
PF−0と、閾値PWに乗算器621で係数b(例え
ば、係数値0.5)を乗算した値との比較を加算器61
2で行い、LPF−0≦(PW×b)が一定時間連続し
て検出される場合、閾値PWに乗算器627で係数d
(例えば、係数値0.9)を乗算した値を新しい閾値P
W*aとし、閾値レジスタの閾値PWを変更する。
【0082】更に、この図6のハングオーバタイム回路
600は、平均化出力LPF−0と、閾値PWに係数γ
(例えば、係数1.5)を乗算器601で乗算した値と
の比較を加算器602で行い、レベル比較器603でL
PF−0>(PW×γ)の関係が検出される場合、再び
平均化出力が増加したと判断し、パワー増加・減少監視
回路500の動作を再開させる。
【0083】((パワー増加・減少監視回路500の構
成)) 図7は、上述の図5のパワー監視制御部30
0におけるパワー増加・減少監視回路500の一例の機
能ブロック図である。この図7において、パワー増加・
減少監視回路500は、音声検出回路400からの音声
検出信号PV1がハイレベルになると動作を開始し、平
均化出力LPF−0と、乗算器501で閾値PWに係数
β(例えば、係数値1.25)を乗じた値とを加算器5
02で比較する。そして、この比較した結果が、レベル
比較器503でLPF−0≦(PW×β)の関係を検出
する場合は、平均化出力LPF−0は減少中(パワー減
少中)と判断する。そして、一定回数減少と判断すると
ハングオーバタイム回路600に動作信号VF−1(カ
ウンタ出力値)を出力し動作を停止する。
【0084】また、この図7のパワー増加・減少監視回
路500は、閾値増加設定回路550において、平均化
出力LPF−0と、乗算器511で閾値PWに係数a
(例えば、係数値4.0)を乗算した値との比較を加算
器512で行い、レベル比較器513でLPF−0>
(PW×a)の関係が一定時間連続して検出される場
合、乗算器517で閾値PWに係数c(例えば、1.
2)を乗算した値を新しい閾値PW*bとし、閾値レジ
スタ322(図9)の閾値PWを変更させる。
【0085】((音声検出回路400の構成))
8は、上述の図5のパワー監視制御部300における音
声検出回路400の一例の機能ブロック図である。この
図8において、音声検出回路400は、平均化出力LP
F−0と閾値PWとを加算器402で比較し、レベル比
較器403でLPF−0>PWの関係を検出し、LPF
−0>PWの関係が連続して一定時間継続する場合に音
声検出器405で音声と検出し係数制御回路350に音
声検出出力PV1をハイレベルで出力すると共に係数制
御回路350にLPF−0>PWの比較結果を供給す
る。
【0086】また、この図8の音声検出出力PV1は閾
値設定回路320(図9)のスイッチ(SW)324
と、長時間パワー監視回路330と、係数制御回路35
0と、パワー増加・減少監視回路500とハングオーバ
タイム600とに供給される。((閾値設定回路320の構成)) 図9は、上述の
図5のパワー監視制御部300における閾値設定回路3
20の一例の機能ブロック図である。この図9におい
て、閾値設定回路320は、音声検出されていない期間
において長時間パワー平均化出力O−PWに係数α(例
えば、係数値1.4)を乗じた値をスイッチ(SW)3
24を通して閾値レジスタ322に閾値PWとして設定
し、音声検出回路400と、パワー増加・減少監視回路
500と、ハングオーバタイム回路600とに供給す
る。
【0087】また、この図9において、閾値PWは音声
検出期間中にパワー増加・減少監視回路500の閾値増
加設定回路550とからの閾値PW*bと、ハングオー
バタイム回路600の閾値減少設定回路650からの閾
値PW*aとを新しい閾値として閾値レジスタ322に
設定する。
【0088】((長時間パワー監視回路330の構
成)) 図10は、上述の図5のパワー監視制御部3
00における長時間パワー監視回路330の一例の機能
ブロック図である。この図10において、長時間パワー
監視回路330は、レベル差検出回路331と、レベル
監視カウンタ332と、カウンタ比較器333とから構
成されている。そして、長時間パワー監視回路330
は、音声検出回路400からの音声検出出力PV1がハ
イレベルになると動作を開始し、平均化出力LPF−0
と長時間パワー平均化出力O−PWとのパワーのレベル
差をレベル差検出器331で検出する。例えば、長時間
パワー平均化出力O−PWに係数g(例えば、係数値
2.0)を乗じた値と平均化出力LPF−0を比較した
結果であるLPF−0<(O−PW)×g(例えば、
2.0)と、長時間パワー平均化出力O−PWに係数h
(例えば、係数値0.5)を乗じた値と平均化出力LP
F−0を比較した結果LPF−0>(O−PW)×h
(例えば、0.5)とが同時に成り立ち、しかも、一定
時間連続して上記条件が継続した場合に、推定誤差信号
Seは定常状態範囲内のレベルにあると判断し、音声検
出解除信号RS−Nを出力し、音声検出回路400の音
声検出出力PV1をリセットする。
【0089】このため、長時間パワー監視回路330
は、乗算係数g又はhに乗算された平均化出力LPF−
Oと長時間パワー平均化出力O−PWを用い、平均化出
力LPF−Oと長時間パワー平均化出力O−PWの間の
レベル差をレベル差検出回路331で検出する。そし
て、このレベル差が一定範囲内の時にはレベル監視カウ
ンタ332のカウンタ値を1加算し、カウンタ値NIを
カウンタ比較器333に出力する。また、レベル値が一
定範囲外の時レベル監視カウンタ332の値をリセット
し零(0)とする。
【0090】そして、カウンタ比較器333は、カウン
タ値NIと所定の比較値Dとを比較し、NI>Dのとき
に音声検出解除信号RS−Nをハイレベルで音声検出回
路部400に出力し、音声検出を解除する。
【0091】(第2実施例の動作) 図11及び図1
2は、上述の図5のパワー監視制御部300の一例の動
作波形図(その1及びその2)である。この図11にお
いて、図11(A)は平均化出力LPF−0の動作波形
図である。図11(B)は長時間パワー平均化出力O−
PWの動作波形図である。図11(C)は閾値PWの動
作波形図である。図11(D)は音声検出カウンタ出力
VFの動作波形図である。図11(E)は音声検出回路
の音声検出出力信号PV1の動作波形図である。図11
(F)は係数更新停止信号Ckの動作波形図である。
【0092】また、この図12において、図12(G)
はパワー増加監視回路出力VF−1のタイミングであ
る。図12(H)は閾値増加監視カウンタ出力Vc5の
タイミングである。図12(I)は閾値増加設定信号の
タイミングである。図12(J)はハングオーバタイム
カウンタ出力HOTのタイミングである。図12(K)
はパワー増加出力VF−0のタイミングである。図12
(L)は音声検出解除信号RS−Hのタイミングでる。
図12(M)は閾値減少監視カウンタ出力Vc6のタイ
ミングである。図12(N)は閾値減少設定信号PW−
Sのタイミングである。図12(O)は長時間パワー監
視カウンタ出力NIのタイミングである。図12(P)
は音声検出解除信号RS−Nのタイミングである。
【0093】次に図11及び図12を参照しながら、適
応ノイズキャンセラ装置の動作を具体的に説明する。推
定誤差信号Seは、自乗回路301に供給され、自乗回
路301はパワー検出のために推定誤差信号Seを自乗
してSeを出力して、平均化回路302に供給する。
【0094】そして、平均化回路302は供給されるS
を平均化して図11(A)に示す平均化出力LPF
−0を長時間パワー平均化回路310と、長時間パワー
監視回路330と、音声検出回路400と、パワー増加
・減少監視回路500と、ハングオーバタイム回路60
0とに出力する。そして、長時間パワー平均化回路31
0は、供給された図11(A)の平均化出力LPF−0
を一定時間分保存し、保存した平均化出力LPF−0の
一部分を平均化して図11(B)に示す長時間パワー平
均化出力O−PWを、閾値設定回路320と、長時間パ
ワー監視回路330とに出力する。
【0095】そして、音声検出回路400の加算器40
2には、図11(A)の平均化回路出力LPF−0と、
図11(B)の長時間パワー平均化出力O−PWに係数
αを乗じて求めた図11(C)に示す閾値PWを差分入
力として差分出力Sed1を求め、レベル比較器403
に供給する。そして、レベル比較器403では差分信号
Sed1の正負を判定し、差分信号Sed>0の場合に
はレベル比較値Lc1をハイレベルにし、差分信号Se
d1≦0の場合にはロウレベルで音声検出カウンタ40
4に出力する。
【0096】そして、音声検出カウンタ404は、レベ
ル比較値Lc1がハイレベルのとき、カウンタ値を1加
算し、レベル比較値Lc1がロウレベルのときカウンタ
値をリセットし零(0)にするとともに音声検出器40
5と、係数制御回路350とに図11(D)に示すカウ
ンタ値VFを出力する。
【0097】そして、音声検出器405は、カウンタ値
VFと所定の比較値Aと比較しVF>Aのとき、図11
(E)に示すように音声検出信号PV1をハイレベルで
出力し、閾値設定回路320のスイッチ(SW)324
と、長時間パワー監視回路330と、係数制御回路35
0と、パワー増加・減少監視回路500と、ハングオー
バタイム回路600とに出力すると共に音声検出回路4
00の動作を保持する。
【0098】そして、係数制御回路350は、音声検出
カウンタ404のカウンタ値VFのカウンタ値が1以上
か、音声検出信号PV1の値がハイレベルであれば、図
11(F)に示す様に係数制御信号Ckをハイレベルで
出力し、適応フィルタ部20に供給し、適応フィルタ部
20の係数更新を停止させる。
【0099】そして、閾値設定回路320のスイッチ
(SW)324は、音声検出信号PV1がロウレベルの
期間はスイッチ(SW)324を通して閾値レジスタ3
22に閾値を設定し、音声検出信号PV1がハイレベル
の時はスイッチSWは切断され、長時間パワー平均化出
力O−PWに係数αを乗じた値による閾値更新は停止さ
れる。
【0100】そして、パワー増加・減少監視回路500
は、音声検出回路400からの音声検出信号PV1がハ
イレベルになると動作を開始し、加算器502において
供給された平均化出力LPF−0と差分入力である閾値
PW×係数βとの差分を行い差分信号Sed2をレベル
比較器503に出力する。そして、レベル比較器503
は、差分信号Sed2の正負を判定し、差分信号Sed
2>0の場合にはレベル比較値Lc2をハイレベルで、
差分信号Sed2≦0の場合にはロウレベルでパワー増
加監視カウンタ504に出力する。
【0101】そして、パワー増加監視カウンタ504は
音声検出信号PV1がハイレベルになったとき、閾値変
更回路550からの閾値変更信号PW−A(図12
(I))がハイレベルになった時、又はハングオーバタ
イム回路600のVF−0(図12(K))がハイレベ
ルになった時、それぞれカウンタ値Vc2をセットし、
レベル比較値Lc2がロウレベルのとき、図12(G)
に示す様にカウンタ値を1減算し、ハングオーバタイム
回路600にカウンタ出力VF−1(図12(G))を
出力し、カウンタ出力VF−1(図12(G))が零
(0)になるとパワー増加・減少監視回路500は動作
を停止する。
【0102】また、パワー増加・減少監視回路500
は、閾値増加設定回路550の加算器512において平
均化出力LPF−0(図11(A))と閾値PW×係数
aとの差分を行い、差分信号Sed5をレベル比較器5
13に出力する。そして、レベル比較器513は、差分
信号Sed5>0の場合にはハイレベルで、Sed5≦
0の場合にはロウレベルでレベル比較値Lc5を閾値増
加監視カウンタ514とOR回路516とに出力する。
【0103】そして、閾値増加監視カウンタ514は、
レベル比較値Lc5がハイレベルのときカウンタ値を1
加算し、図12(H)に示す様にカウンタ出力Vc5
(図12(H))をカウンタ比較器515に出力する。
そして、カウンタ比較器515は、カウンタ出力Vc5
(図12(H))と所定の比較値E(図12(H))と
比較し、Vc5>Eのとき図12(I)に示す閾値増加
設定信号PW−Aをハイレベルで出力し、閾値変更回路
517と、OR回路516と、OR回路505とに出力
する。
【0104】そして、閾値変更回路517は、閾値増加
設定信号PW−A(図12(I))がハイレベルになる
と、閾値PW=係数c×閾値PWの結果を閾値設定回路
320(図9)の閾値レジスタ322に保存し閾値PW
を変更する。そして、OR回路516は、レベル比較器
513の出力Lc5がロウレベルのとき、又は、閾値増
加設定信号PW−A(図12(I))がハイレベルにな
ると閾値増加監視カウンタ514のカウンタ値を零
(0)にリセットする。
【0105】そして、ハングオーバタイム回路600
は、音声検出信号PV1(図11(E))がハイレベル
になった時、図12(J)に示す様にハングオーバタイ
ムカウンタ614にカウンタ値HOT(図12(J))
をセットし、パワー増加・減少監視回路500からのパ
ワー増加監視カウンタ出力VF−1(図12(G))が
零(0)になると動作を開始しする。そして、加算器6
02において平均化出力LPF−Oと閾値PW×係数γ
の差分を行い、差分信号Sed3を出力しレベル比較器
603に出力する。
【0106】そして、レベル比較器603は、差分信号
Sed3の正負を判定し、差分信号Sed3>0の場合
には、図12(K)に示す様にパワー増加判定出力VF
−0(図12(K))をハイレベルで出力し、Sed3
≦0の場合には、ロウレベルをパワー増加・減少監視回
路500のレベル比較カウンタ504に出力する。そし
て、パワー増加・減少監視回路500のパワー増加監視
カウンタ504は、上述した様にパワー増加判定出力V
F−0(図12(K))の値がハイレベルの時、レベル
比較カウンタ504の値をセットし直す。
【0107】また、ハングオーバタイム回路600は、
加算器612において平均化出力LPF−O(図11
(A))と閾値PWとの差分を行い、差分信号Sed4
を出力し、レベル比較器613に出力し、レベル比較器
613は、差分信号Sed4の正負を判定し、Sed4
>0の場合には、ハイレベルでSed4≦0のときはロ
ウレベルでレベル比較値Lc4をハングオーバタイムカ
ウンタ614に出力する。そして、ハングオーバタイム
カウンタ614は、レベル比較値Lc4がロウレベルの
とき、カウンタ値を1減算し、カウンタ比較器615に
図12(J)に示す様に、カウンタ値HOT(図12
(J))を出力する。そして、カウンタ比較器615
は、カウンタ値HOT(図12(J))が零(0)にな
ると図12(L)に示す音声検出解除信号RS−Hをハ
イレベルで音声検出回路部400に出力し音声検出を解
除する。
【0108】また、ハングオーバタイム回路600は、
閾値減少監視回路650の加算器622において平均化
出力LPF−O(図11(A))と閾値PW×係数bと
の差分を行い、差分信号Sed6をレベル比較器623
に出力する。そして、レベル比較器623は、差分信号
がSed6>0の場合にはハイレベルで、Sed6≦0
の場合には、ロウレベルでレベル比較値Lc6を閾値減
少監視カウンタ624とOR回路626とに出力する。
【0109】そして、閾値減少監視カウンタ624はレ
ベル比較値Lc6がロウレベルのとき、カウンタ値を1
加算し、カウンタ比較器625にカウンタ出力Vc6
(図12(M))を出力し、OR回路626からのリセ
ット信号RS6がハイレベルのとき、閾値減少監視カウ
ンタ624をリセットし、零(0)にするとともにカウ
ンタ比較器625にカウンタ出力Vc6(図12
(M))を出力する。
【0110】そして、カウンタ比較器625は、カウン
タ出力Vc6と所定の比較値Fと比較し、Vc6>Fの
とき閾値変更信号PW−Sをハイレベルで閾値変更回路
627と、OR回路626に出力する。閾値変更回路6
27は、閾値変更信号PW−Sがハイレベルになると、
閾値PW=係数d×閾値PWの結果を閾値設定回路32
0のレジスタ322に保存し閾値を変更する。そして、
OR回路626はレベル比較器の出力Lc6がハイレベ
ルのとき、又は、閾値変更信号PW−S(図12
(N))がハイレベルになると閾値減少監視カウンタ6
24をリセットする。
【0111】そして、長時間パワー監視回路330は、
音声検出回路400からの音声検出信号PV1(図11
(E))がハイレベルのとき動作し、図11(A)、
(B)に示す平均化出力LPF−Oと長時間パワー平均
化出力O−PWを用い、平均化出力LPF−Oと長時間
パワー平均化出力O−PWの間のレベル差を検出し、レ
ベル差が一定範囲内の時には長時間パワー監視回路33
0内のレベル監視カウンタ332のカウンタ値を1加算
し、図12(O)に示す様にカウンタ値NIをカウンタ
比較器333に出力する。また、レベル値が一定範囲外
の時レベル監視カウンタ332の値をリセットし零
(0)とする。
【0112】そして、カウンタ比較器333は、カウン
タ値NIと所定の比較値D(図12(O))とを比較
し、NI>Dのとき音声検出解除信号RS−Nをハイレ
ベルで音声検出回路部400に出力し、音声検出を解除
する。以上が一例の適応ノイズキャンセラ装置の動作で
ある。
【0113】適応ノイズキャンセラ装置の第2実施例の
効果 以上の第2実施例によれば、主入力信号Saか
らノイズ成分を除去されたノイズ除去音響信号(推定誤
差信号)Seのパワーを監視するパワー監視制御部を備
えているため、主入力信号Saと副入力信号Snの間の
相関の小さい信号が入力された場合や、非定常な信号が
入力された場合、推定誤差信号Seが変動する事を利用
して適応フィルタ部20の係数を更新停止する事ができ
る。
【0114】また、主入力信号Saと副入力信号Snの
間の相関が大きく、且つ、急激に主入力信号Saと副入
力信号Snが増加した場合においても適応フィルタ部2
0において,相関の強い信号成分は除去されるため推定
誤差信号Seが急激に変動することがなく安定に、非定
常な相関の少ない信号成分だけに対してフィルタの係数
更新を停止する事が可能である。そして、非定常入力信
号による適応フィルタ部20の係数更新を行わない様に
し、定常状態の背景雑音を取り除くことができる。
【0115】第3実施例の構成 次に発明の適応ノイ
ズキャンセラ装置の第3実施例を説明する。図13〜図
16は適応ノイズキャンセラ装置の第2実施例の機能ブ
ロック図である。この図13〜図16において、上述の
第1実施例の図1〜図2や、上述の第2実施例の図4〜
図10などと機能的に同じ部分には、同じ符号を付与し
ている。
【0116】図13は、適応ノイズキャンセラ装置の第
3実施例の全体的な機能ブロック図である。この図13
において、上述の第1実施例や第2実施例の適応ノイズ
キャンセラ装置の構成と特徴的に異なることは、パワー
監視制御部360によって推定誤差信号Seと主入力信
号Saとを取り込んでパワーを監視し、このパワーの変
化から判断して、適応フィルタ部20のフィルタ係数更
新を係数更新停止信号Ckによって制御し、また、フィ
ルタ係数を係数クリア信号Ccによってクリア制御する
ことである。尚、このクリアとは、例えば、フィルタ係
数(タップ係数)を0にすることを一例とする。
【0117】そして、この図13のパワー監視制御部3
60の具体的な構成は、後述の図14〜図18などを用
いて詳細に説明する。ここでは、パワー監視制御部36
0の機能の概要を説明する。即ち、パワー監視制御部3
60は、主入力信号Saの定常状態のパワー検出を行
い、低ノイズであれば適応フィルタ部20の係数更新を
係数更新停止信号Ckによって停止させる。
【0118】また、低ノイズ状態が一定時間継続する場
合は、適応フィルタ部20のフィルタ係数を係数クリア
信号Ccによってクリアさせる。また、主入力信号Sa
と差分信号Se(推定誤差信号)とのパワー変動を監視
しパワー増加が検出されると、適応フィルタ部20の係
数更新停止信号Ckを生成し、この係数更新停止信号C
kによって適応フィルタ部20のフィルタ係数更新を停
止させる。そして、主入力信号Saと差分信号Se(推
定誤差信号)とのパワー増加検出後、差分信号Se(推
定誤差信号)のパワー減少が検出されると、係数更新停
止信号Ckの生成を停止し、適応フィルタ部20の係数
更新を再開させる。
【0119】そして、この図13の適応フィルタ部20
は、係数更新停止信号Ck又は係数クリア信号Ccによ
って係数更新が制御され、供給される副入力信号Snを
適応フィルタ部20のフィルタ係数を用いて主入力信号
Saの雑音成分の推定値Snを生成し、この雑音推定
値Snを加算器10に差分入力信号Snを出力す
る。この差分入力信号Snは、副入力信号Snと適応
フィルタ部20のインパルス応答との畳み込み積分演算
を行って得られたものである。そして、加算器10は主
入力信号Saと差分入力信号Snとの差分信号Se
(推定誤差信号)を出力し、パワー監視制御部360
と、D/Aコンバータ5と、適応フィルタ部20のフィ
ルタ係数制御入力とに供給する。
【0120】そして、この図13のD/A(デジタル/
アナログ)コンバータ5は、上記推定誤差信号SeをD
/A変換してノイズ除去音響信号を出力する。従って、
推定誤差信号Seを監視していて、パワーが非定常的に
大きくなった時には、適応フィルタ部20のフィルタ係
数更新は停止され、パワーが定常的になるとフィルタ係
数は更新され、定常的な背景雑音を除去することができ
る。
【0121】また、主入力信号Saのパワーを監視する
ことによって、ノイズキャンセラを必要としない低ノイ
ズ状態のときには適応フィルタ部20のフィルタ係数を
クリアさせることによって主入力信号Saをそのまま推
定誤差信号Seとして出力することができる。しかも、
外部からの操作なしに、自動的に対処することができ
る。
【0122】((パワー監視制御部360の構成))
図14は、上述の図13の適応ノイズキャンセラ装置
における、パワー監視制御部360の一例の全体的な機
能ブロック図である。この図14において、このパワー
監視制御部360は、主に、自乗回路301、361
と、平均化回路302、362と、長時間パワー平均化
回路310と、主信号長時間パワー平均化回路363
と、長時間パワー監視回路330と、主信号パワー増加
監視回路370と、係数クリア監視回路380と、閾値
設定回路320と、音声検出回路400と、パワー増加
・減少監視回路500と、ハングオーバタイム回路60
0と、係数制御回路351とから構成されている。
【0123】そして、この図14の構成で、一部分の構
成は上述の第2実施例のパワー監視制御部300の構成
部分と同じ機能である。この同じ機能の構成部分には、
同じ符号を付与している。そして、特徴的に異なる構成
部分は、主入力信号Saを取り込み、そしてパワー監視
して、係数クリア信号Ccを生成出力する系統の構成部
分が第2実施例のパワー監視制御部300と異なって追
加されている部分である。
【0124】つまり、第2実施例のパワー監視制御部3
00と特徴的に異なって追加されている構成部分は、自
乗回路361と、平均化回路362と、主信号パワー平
均化回路363と、主信号パワー増加監視回路370
と、係数クリア監視回路380とである。また、変形さ
れている部分は、係数制御回路351である。
【0125】また、同じ機能構成部分は、具体的には、
自乗回路301と、平均化回路302と、長時間パワー
平均化回路310(図10)と、閾値設定回路320
(図9)と、音声検出回路400(図8)と、パワー増
加・減少監視回路500(図7)と、ハングオーバタイ
ム回路600(図6)とであるので、これらの構成部分
の符号などを同様に引用して第3実施例のパワー監視制
御部360の機能及び動作を説明する。
【0126】この図14において、主入力信号Saは、
自乗回路361に与えられると、パワー検出のために主
入力信号Saを自乗してSaを平均化回路362へ出
力する。そして、平均化回路362は、Saを平均化
して主信号平均化出力MLPF−Oを算出し、主信号長
時間パワー平均化回路363と、主信号パワー増加監視
回路370と、係数クリア監視回路380とに供給す
る。
【0127】そして、この図14の主信号長時間パワー
平均化回路363は、供給される主信号平均化出力ML
PF−Oを一定時間分保存して、保存した主信号平均化
出力MLPF−Oの一部分を平均化して主信号長時間パ
ワー平均化出力MO−PWを求め、主信号パワー監視回
路370に供給する。
【0128】そして、この図14の係数制御回路351
は、主信号パワー増加監視回路370からの係数更新制
御信号VF−F(主信号平均化出力MLPF−Oと、主
信号長時間パワー平均化出力MO−PW×fとの比較結
果)と、VF−L(係数クリア監視回路380の係数監
視カウンタ値)と、VF(音声検出回路400の平均化
出力LPF−Oと閾値PWとの比較結果)と、PV1
(音声検出出力)とを監視する。そして、次のいずれか
の関係((a)〜(b))が成り立つ場合に、適応フィ
ルタ部20に係数更新停止信号Ckを、例えば、ハイレ
ベルで出力し、適応フィルタ部20のフィルタ係数の更
新を停止させる。
【0129】 MLPF−O > (MO−PW)×f・・・(a) VF−L > 0・・・・・・・・・・・・・(b) LPF−O > PW・・・・・・・・・・・(c) PV1 = ハイレベル・・・・・・・・・・(d)((主信号パワー増加監視回路370の構成))
15は、上述の図14のパワー監視制御部360におけ
る、主信号パワー増加監視回路370の一例の機能ブロ
ック図である。この図15の主信号パワー監視回路37
0は、主信号長時間パワー平均化出力MO−PWに乗算
器373で係数f(例えば、係数値1.4)を乗算した
値と、主信号平均化出力MLPF−Oとを加算器371
で比較する。そして、レベル比較器372でMO−PW
×f<MLPF−Oの関係が検出される場合は、係数制
御回路351に係数更新制御信号VF−Fをハイレベル
で出力する。
【0130】((係数クリア監視回路380の構成))
図16は、上述の図14のパワー監視制御部360
における、係数クリア監視回路380の一例の機能ブロ
ック図である。この図16の係数クリア回路380は、
音声検出されていない期間において動作する。そして、
加算器381で主信号平均化出力MLPF−Oと低ノイ
ズ判定値gl(例えば、−50dBm程度の電力)とを
比較し、レベル比較器382で主信号平均化出力MLP
F−O<glの関係が検出される場合は、適応フィルタ
部20の係数更新を停止させる制御信号VF−Lを係数
制御回路351に出力する。そして、係数制御回路35
1から係数更新停止信号Ckを適応フィルタ部20に供
給して、係数更新を停止させる。
【0131】そして、この図16において、主信号平均
化出力MLPF−O<glの関係が一定時間(例えば、
t時間)を越えた場合は、適応フィルタ部20の係数を
クリアする係数クリア信号Ccを、例えば、ハイレベル
で出力し、適応フィルタ部20のタップ係数をクリアさ
せる。尚、クリアとは、例えば、タップ係数(フィルタ
係数)を0にすることを一例とする。
【0132】(第3実施例の動作) 図17及び図1
8は、上述の図14のパワー監視制御部360の一例の
動作タイミングチャート(その1及びその2)である。
この図17において、図17(A)は平均化出力LPF
−Oの動作波形図である。図17(B)は長時間パワー
平均化出力O−PWの動作波形図である。図17(C)
は閾値PWの変化図である。図17(Q)は主信号平均
化出力MLPF−Oの波形図である。図17(R)は主
信号長時間パワー平均化出力MO−PWの波形図であ
る。図17(S)は係数更新制御信号VF−Lの波形図
である。図17(T)は係数クリア信号Ccの波形図で
ある。図17(U)は係数更新制御信号VF−Fの波形
図である。
【0133】そして、図18において、図18(D)は
音声検出カウンタ出力VFの波形図である。図18
(E)は音声検出出力PV1の波形図である。図18
(F)は係数更新停止信号Ckの波形図である。図18
(G)はパワー増加・減少監視回路出力VF−1の波形
図である。図18(H)は閾値増加監視カウンタ出力V
c5の波形図である。図18(I)は閾値増加設定信号
PW−Aの波形図である。図18(J)はハングオーバ
タイムカウンタ出力HOTの波形図である。図18
(K)はパワー増加判定出力VF−0の波形図である。
【0134】図18(L)は音声検出解除信号RS−H
の波形図である。図18(M)は閾値減少監視カウンタ
出力Vc6の波形図である。図18(N)は閾値減少設
定信号PW−Sの波形図である。図18(O)は長時間
パワー監視カウンタ出力NIの波形図である。図18
(P)は音声検出解除信号RS−Nの波形図である。
【0135】次に図17及び図18を参照しながら、適
応ノイズキャンセラ装置の動作を具体的に説明する。主
入力信号Saは、自乗回路361に供給されると、パワ
ー検出のために主入力信号Saを自乗してSaを平均
化回路362に供給する。平均化回路362はSa
平均化して図17(Q)に示す主信号平均化出力MLP
F−Oを求め、主信号長時間パワー平均化回路363
と、主信号パワー増加・減少監視回路370と、係数ク
リア回路380とに供給する。
【0136】そして、主信号長時間パワー平均化回路3
63は、供給される主信号平均化出力MLPF−Oを一
定時間分保存し、保存した主信号平均化出力MLPF−
Oの一部分を平均化して、図17(R)に示す主信号長
時間パワー平均化出力MO−PWを求め、主信号パワー
監視回路370に供給する。
【0137】そして、主信号パワー監視回路370は、
主信号長時間パワー平均化出力MO−PWに係数f(例
えば、係数値1.4)を乗算した値と、主信号平均化出
力MLPF−Oとを比較し、(MO−PW)×f<ML
PF−Oの関係の場合は、図17(U)に示す係数更新
制御信号VF−Fを係数制御回路351にハイレベルで
供給する。
【0138】そして、係数クリア回路380は、音声検
出されていない期間において動作し、図17(Q)に示
す主信号平均化出力MLPF−Oと低ノイズ判定値gl
(例えば、−50dBm程度の電力)とを比較する。そ
して、MLPF−O<glの関係の場合は、図17
(S)に示す係数クリア監視カウンタ383のカウンタ
値VF−Lをカウントアップし、カウンタ値VF−Lを
係数制御回路351に供給する。
【0139】更に、主信号平均化出力MLPF−O<g
lが一定時間連続する場合(例えば、図17(S)の閾
値t1で)、係数クリア監視カウンタ383のカウンタ
値VF−L(図17(S))が、VF−L>閾値t1の
関係の場合は、カウンタ比較器384から適応フィルタ
部20の係数をクリアする係数クリア信号Ccを、図1
7(T)に示す様にハイレベルで出力し、適応フィルタ
部20のタップ係数(フィルタ係数)をクリア(例え
ば、0に)させる。
【0140】そして、係数制御回路350は、主信号パ
ワー増加監視回路370の(主信号)係数更新停止信号
VF−F(図17(U))がハイレベルか、係数クリア
監視回路380の係数クリア監視カウンタ383のカウ
ンタ値VF−L(図17(S))が1以上か、音声検出
カウンタ404のカウンタ値VF(図18(D))の値
が1以上か、音声検出信号PV1の値がハイレベルであ
れば、図18(F)に示す様に係数更新停止信号Ckを
ハイレベルで出力し、適応フィルタ部20に供給し、適
応フィルタ部20の係数更新を停止させる。
【0141】更に、推定誤差信号Seは、自乗回路30
1に供給され、自乗回路301はパワー検出のために推
定誤差信号Seを自乗してSeを出力して、平均化回
路302に供給される。そして、平均化回路302は供
給されるSeを平均化して図17(A)に示す平均化
出力LPF−0を長時間パワー平均化回路310と、長
時間パワー監視回路330と、音声検出回路400と、
パワー増加・減少監視回路500と、ハングオーバタイ
ム回路600とに出力する。
【0142】そして、長時間パワー平均化回路310
は、供給された図17(A)の平均化出力LPF−0を
一定時間分保存し、保存した平均化出力LPF−0の一
部分を平均化して図17(B)に示す長時間パワー平均
化出力O−PWを、閾値設定回路320と、長時間パワ
ー監視回路330とに出力する。そして、音声検出回路
400の加算器402には、図17(A)の平均化回路
出力LPF−0と、図17(B)の長時間パワー平均化
出力O−PWに係数αを乗じて求めた図17(C)に示
す閾値PWを差分入力として差分出力Sed1を求め、
レベル比較器403に供給する。そして、レベル比較器
403では差分信号Sed1の正負を判定し、差分信号
Sed>0の場合にはレベル比較値Lc1をハイレベル
にし、差分信号Sed1≦0の場合にはロウレベルで音
声検出カウンタ404に出力する。
【0143】そして、音声検出カウンタ404は、レベ
ル比較値Lc1がハイレベルのとき、カウンタ値を1加
算し、レベル比較値Lc1がロウレベルのときカウンタ
値をリセットし零(0)にするとともに音声検出器40
5と、係数制御回路351とに図18(D)に示すカウ
ンタ値VFを出力する。そして、音声検出器405は、
カウンタ値VFと所定の比較値Bとを比較し、VF>B
のとき、図18(E)に示す様に音声検出信号PV1を
ハイレベルで出力し、閾値設定回路320のスイッチ
(SW)324と、長時間パワー監視回路330と、係
数制御回路351と、パワー増加・減少監視回路500
と、ハングオーバタイム回路600と,係数クリア監視
回路380とに出力すると共に音声検出回路400の動
作を保持する。
【0144】そして、閾値設定回路320のスイッチ
(SW)324は、音声検出信号PV1がロウレベルの
期間はスイッチ(SW)324を通して閾値レジスタ3
22に閾値を設定し、音声検出信号PV1がハイレベル
の時はスイッチSWは切断され、長時間パワー平均化出
力O−PWに係数αを乗じた値による閾値更新は停止さ
れる。そして、パワー増加・減少監視回路500は、音
声検出回路400からの音声検出信号PV1がハイレベ
ルになると動作を開始し、加算器502において供給さ
れた平均化出力LPF−0と差分入力である閾値PW×
係数βとの差分を行い差分信号Sed2をレベル比較器
503に出力する。そして、レベル比較器503は、差
分信号Sed2の正負を判定し、差分信号Sed2>0
の場合にはレベル比較値Lc2をハイレベルで、差分信
号Sed2≦0の場合にはロウレベルでパワー増加監視
カウンタ504に出力する。
【0145】そして、パワー増加監視カウンタ504は
音声検出信号PV1がハイレベルになったとき、閾値変
更回路550からの閾値変更信号PW−A(図18
(I))がハイレベルになった時、又はハングオーバタ
イム回路600のVF−0(図18(K))がハイレベ
ルになった時、それぞれカウンタ値Vc2をセットし、
レベル比較値Lc2がロウレベルのとき、図18(G)
に示す様にカウンタ値VF−1を1減算し、ハングオー
バタイム回路600にカウンタ出力VF−1(図18
(G))を出力し、カウンタ出力VF−1(図18
(G))が零(0)になるとパワー増加・減少監視回路
500は動作を停止する。
【0146】また、パワー増加・減少監視回路500
は、閾値増加設定回路550の加算器512において平
均化出力LPF−0(図17(A))と閾値PW×係数
aとの差分を行い、差分信号Sed5をレベル比較器5
13に出力する。そして、レベル比較器513は、差分
信号Sed5>0の場合にはハイレベルで、Sed5≦
0の場合にはロウレベルでレベル比較値Lc5を閾値増
加監視カウンタ514とOR回路516とに出力する。
【0147】そして、閾値増加監視カウンタ514は、
レベル比較値Lc5がハイレベルのときカウンタ値を1
加算し、図18(H)に示す様にカウンタ出力Vc5
(図18(H))をカウンタ比較器515に出力する。
そして、カウンタ比較器515は、カウンタ出力Vc5
(図18(H))と所定の比較値E(図18(H))と
を比較し、Vc5>Eのとき図18(I)に示す閾値増
加設定信号PW−Aをハイレベルで出力し、閾値変更回
路517と、OR回路516と、OR回路505とに出
力する。
【0148】そして、閾値変更回路517は、閾値増加
設定信号PW−A(図18(I))がハイレベルになる
と、閾値PW=係数c×閾値PWの結果を閾値設定回路
320(図9)の閾値レジスタ322に保存し閾値PW
を変更する。そして、OR回路516は、レベル比較器
513の出力Lc5がロウレベルのとき、又は、閾値増
加設定信号PW−A(図18(I))がハイレベルにな
ると閾値増加監視カウンタ514のカウンタ値を零
(0)にリセットする。
【0149】そして、ハングオーバタイム回路600
は、音声検出信号PV1(図18(E))がハイレベル
になるとパワー増加・減少監視回路500からの動作開
始信号VF−1(VF−1>0)によって、図18
(J)に示す様にハングオーバタイムカウンタ614に
カウンタ値HOT(図18(J))をセットし、パワー
増加・減少監視回路500からのパワー増加監視カウン
タ出力VF−1(図18(G))が零(0)になると動
作を開始する。そして、加算器602において平均化出
力LPF−Oと閾値PW×係数γの差分を行い、差分信
号Sed3を出力しレベル比較器603に供給する。
【0150】そして、レベル比較器603は、差分信号
Sed3の正負を判定し、差分信号Sed3>0の場合
には、図18(K)に示す様にパワー増加判定出力VF
−0(図18(K))をハイレベルで出力し、Sed3
≦0の場合には、ロウレベルをパワー増加・減少監視回
路500のレベル比較カウンタ504に出力する。そし
て、パワー増加・減少監視回路500のパワー増加監視
カウンタ504は、上述した様にパワー増加判定出力V
F−0(図18(K))の値がハイレベルの時、レベル
比較カウンタ504の値をセットし直す。
【0151】また、ハングオーバタイム回路600は、
加算器612において平均化出力LPF−O(図17
(A))と閾値PWとの差分を行い、差分信号Sed4
を出力し、レベル比較器613に出力し、レベル比較器
613は、差分信号Sed4の正負を判定し、Sed4
>0の場合には、ハイレベルでSed4≦0のときはロ
ウレベルでレベル比較値Lc4をハングオーバタイムカ
ウンタ614に出力する。
【0152】そして、ハングオーバタイムカウンタ61
4は、レベル比較値Lc4がロウレベルのとき、カウン
タ値を1減算し、カウンタ比較器615に図18(J)
に示す様に、カウンタ値HOT(図18(J))を出力
する。そして、カウンタ比較器615は、カウンタ値H
OT(図18(J))が零(0)になると図18(L)
に示す音声検出解除信号RS−Hをハイレベルで音声検
出回路部400に出力するのであるが、図18(L)で
は、カウンタ値HOT(図18(J))が0になる前に
長時間パワー監視回路330からの音声検出解除信号R
S−N(図18(P))によって音声検出が解除されて
いるため音声検出解除信号RS−H(図18(L))は
ハイレベルを出力していない。
【0153】また、ハングオーバタイム回路600は、
閾値減少監視回路650の加算器622において平均化
出力LPF−O(図17(A))と閾値PW×係数bと
の差分を行い、差分信号Sed6をレベル比較器623
に出力する。そして、レベル比較器623は、差分信号
がSed6>0の場合にはハイレベルで、Sed6≦0
の場合には、ロウレベルでレベル比較値Lc6を閾値減
少監視カウンタ624とOR回路626とに出力する。
【0154】そして、閾値減少監視カウンタ624はレ
ベル比較値Lc6がロウレベルのとき、カウンタ値を1
加算し、カウンタ比較器625にカウンタ出力Vc6
(図18(M))を出力し、OR回路626からのリセ
ット信号RS6がハイレベルのとき、閾値減少監視カウ
ンタ624をリセットし、零(0)にするとともにカウ
ンタ比較器625にカウンタ出力Vc6(図18
(M))を出力する。
【0155】そして、カウンタ比較器625は、カウン
タ出力Vc6と所定の比較値F(図18(M))と比較
し、Vc6>Fのとき閾値変更信号PW−Sをハイレベ
ルで閾値変更回路627と、OR回路626とに出力す
る。そして、閾値変更回路627は、閾値変更信号PW
−Sがハイレベルになると、閾値PW=係数d×閾値P
Wの結果を閾値設定回路320のレジスタ322に保存
し閾値を変更する。そして、OR回路626はレベル比
較器の出力Lc6がハイレベルのとき、又は、閾値変更
信号PW−S(図18(N))がハイレベルになると閾
値減少監視カウンタ624をリセットする。
【0156】そして、長時間パワー監視回路330は、
音声検出回路400からの音声検出信号PV1(図18
(E))がハイレベルのとき動作し、図17(A)、図
17(B)に示す平均化出力LPF−Oと長時間パワー
平均化出力O−PWを用い、平均化出力LPF−Oと長
時間パワー平均化出力O−PWの間のレベル差を検出
し、レベル差が一定範囲内の時には長時間パワー監視回
路330内のレベル監視カウンタ332のカウンタ値を
1加算し、図18(O)に示す様にカウンタ値NIをカ
ウンタ比較器333に出力する。また、レベル値が一定
範囲外の時レベル監視カウンタ332の値をリセットし
零(0)とする。
【0157】そして、カウンタ比較器333は、カウン
タ値NIと所定の比較値D(図18(O))とを比較
し、NI>Dのとき音声検出解除信号RS−Nをハイレ
ベルで音声検出回路部400に出力し、音声検出を解除
する。以上が一例の適応ノイズキャンセラ装置の動作で
ある。
【0158】適応ノイズキャンセラ装置の第3実施例の
効果 以上の第3実施例によれば、主入力信号Saの
パワーと、推定誤差信号Seとのパワーを監視するパワ
ー監視制御部360とを備えているため、周囲ノイズが
少なく音声入力時に高いS/N(信号対雑音の比)が期
待できる場合においては、係数クリア信号Ccを適応フ
ィルタ部20に供給してクリアさせることができる。し
かも、係数更新停止制御信号Ckも供給してフィルタ係
数更新を停止させることもできる。
【0159】更に、主入力信号Saと副入力信号Snと
の間の相関が小さい信号が入力された場合や、非定常な
信号が入力された場合に、推定誤差信号Seが変動する
ことを利用して適応フィルタ部20のフィルタ係数更新
を停止させることができる。また、主入力信号Saと副
入力信号Snとの間の相関が大きく、且つ、急激に主入
力信号Saのパワーと副入力信号Snのパワーとが増加
した場合には、主入力信号Saのパワーが急増するた
め、適応フィルタ部20のフィルタ係数更新を停止する
が、適応フィルタ部20にそれまでに保存されているフ
ィルタ係数によって相関の強い信号成分は除去されるた
め推定誤差信号Seが急激に変化することがない。
【0160】しかも、非定常な相関の少ない信号成分の
ときに適応フィルタ部20でフィルタ係数の更新を停止
することが可能であるので、非定常な入力信号による適
応フィルタ部20のフィルタ係数更新を行わず、安定に
定常状態の背景雑音だけを除去することができる。
【0161】他の実施例 上述の実施例においては、
音声信号の入力を例として説明したが、これに限定する
ものではない。この発明においては、一般の音響信号を
入力対象とすることができる。従って、上述の実施例の
図面などにおいて、音声検出回路400などが示されて
いるが、これは、音響検出回路としても適用することが
できる。
【0162】また、上述の実施例においては、音響信号
捕捉手段の一例として、主マイクロフォン1と、副マイ
クロフォン2とで説明したが、この副マイクロフォン2
は、主マイクロフォン1に対する参照マイクロフォンと
して定義しても何等問題はない。
【0163】上述の第1実施例の図1において、入力パ
ワー監視制御部30は、主入力信号Saのパワーを監視
して、このパワーの変化に応じて適応フィルタ部20の
フィルタ係数の更新停止制御又は更新可能制御を行う様
に構成したが、これに限るものではない。例えば、副入
力信号Snのパワー監視を上記入力パワー監視制御部3
0で同様な動作で監視して、フィルタ係数を更新制御す
る様にしても適用することができる。
【0164】また、例えば、主入力信号Saのパワー及
び副入力信号Snのパワーの両方を2個の上記入力パワ
ー監視制御部30でそれぞれ監視して、それぞれ異なる
最適閾値などに設定して、2個の入力パワー監視制御部
30の出力を用いて適応フィルタ部20の係数更新を制
御する様に構成してもよい。
【0165】また、上述の実施例において、例えば、図
1、図4、図13の適応フィルタ部20は、いろいろな
構成の仕方があるが、特に限定するものではない。例え
ば、IIR(nfinite mpulse
sponse)形式やFIR(inite IR)形
式のデジタルフィルタなどを使用して実現することがで
きる。
【0166】また、上述の第1実施例において、入力パ
ワー監視制御部30の構成は、図2の構成に限定するも
のではない。例えば、自乗回路31と平均化回路32と
からなるパワー検出部の平均時間は、必要に応じて変更
できる様に構成してもよい。
【0167】更に、上述の第2実施例においても、パワ
ー監視制御部300の具体的な機能ブロック構成は、一
例であって、図5〜図10に限るものではない。例え
ば、自乗回路301と平均化回路302とからなるパワ
ー検出部として、平均化時間を、必要に応じて変更でき
る様に構成してもよい。
【0168】更に、同様に上述の第3実施例において
も、パワー監視制御部360の具体的な機能ブロック構
成は、一例であって、図14〜図16に限るものではな
い。例えば、自乗回路301、361と平均化回路30
2、362とからなるパワー検出部として、平均化時間
を、必要に応じて変更できる様に構成してもよい。
【0169】また、第1実施例の図2の長時間パワー監
視回路35の平均時間や上記比較値幅Cも必要に応じて
変更できる様に構成してもよい。また、図2のハングオ
ーバタイム設定回路36のハングオーバタイムも必要に
応じて変更できる様に構成してもよい。この様なこと
は、上述の第2実施例や第3実施例においても同様に適
用することができる。
【0170】また、上述の第1実施例において、長時間
パワー監視回路35の平均時間を数百msec程度とし
たが、これに限定するものではない。また、ハングオー
バタイムも数msec程度としたが、これに限定するも
のではない。また、平均化回路32の平均時間も特に限
定するものではない。つまり、取り込む音響信号や雑音
などの特性に応じて最適に決められるものである。ま
た、この様なことは、上述の第2実施例や第3実施例に
おいても同様に適用することができる。
【0171】更に、上述の第3実施例の図13におい
て、パワー監視制御部360は、主入力信号Saと、推
定誤差信号Seとのパワーを監視しているが、この様な
監視の構成に限定するものではない。例えば、主入力信
号Saの代わりに副入力信号Snと、推定誤差信号Se
とのパワーを監視する場合であっても、パワーの監視を
行い、係数クリア制御や係数更新制御を行うことができ
る。また更に、例えば、パワー監視制御部360は、主
入力信号Saと副入力信号Snと推定誤差信号Seとの
パワーを監視して上述の制御を行う構成であってもよ
い。
【0172】また、上述の実施例においては、自動車内
におけるハンズフリーに適した適応ノイズキャンセラ装
置について説明したが、これに限るものではない。例え
ば、航空機内や工場内や、その他のあるゆる雑音(ノイ
ズ)環境下においても適用し得る。
【0173】
【発明の効果】以上述べた様にこの発明の適応ノイズキ
ャンセラ装置によれば、監視制御手段を備えているの
で、入力音響信号が非定常的な場合は、適応フィルタ部
のフィルタ係数の更新を停止でき、定常的な音響信号
(例えば背景雑音など)が検出される場合は、フィルタ
係数を最適に更新させてノイズ成分を推定させ、このノ
イズ成分を入力音響信号から除去した音響信号を出力す
ることができる。
【0174】従って、雑音(ノイズ)レベルの変動があ
っても自動的に閾値を更新し、最適フィルタ係数への更
新制御を行うことができるので、ハンズフリーなどに適
した適応ノイズキャンセラ装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の適応ノイズキャンセラ装置の第1実
施例の機能ブロック図である。
【図2】この第1実施例の入力パワー監視制御部の一例
の機能ブロック図である。
【図3】この第1実施例の入力パワー監視制御部の一例
の動作波形図である。
【図4】この発明の適応ノイズキャンセラ装置の第2実
施例の機能ブロック図である。
【図5】この第2実施例のパワー監視制御部の一例の機
能ブロック図である。
【図6】この第2実施例のハングオーバタイム回路の一
例の機能ブロック図である。
【図7】この第2実施例のパワー増加・減少監視回路の
一例の機能ブロック図である。
【図8】この第2実施例の音声検出回路の一例の機能ブ
ロック図である。
【図9】この第2実施例の閾値設定回路の一例の機能ブ
ロック図である。
【図10】この第2実施例の長時間パワー監視回路の一
例の機能ブロック図である。
【図11】この第2実施例のパワー監視制御部の一例の
動作波形図(その1)である。
【図12】この第2実施例のパワー監視制御部の一例の
動作波形図(その2)である。
【図13】この発明の適応ノイズキャンセラ装置の第3
実施例の機能ブロック図である。
【図14】この第3実施例のパワー監視制御部の一例の
機能ブロック図である。
【図15】この第3実施例の主信号パワー増加監視回路
の一例の機能ブロック図である。
【図16】この第3実施例の係数クリア監視回路の一例
の機能ブロック図である。
【図17】この第3実施例のパワー監視制御部の一例の
動作波形図(その1)である。
【図18】この第3実施例のパワー監視制御部の一例の
動作波形図(その2)である。
【符号の説明】
1…主マイクロフォン、2…副マイクロフォン、20…
適応フィルタ部、30…入力パワー監視制御部、31…
自乗回路、32…平均化回路、34…レベル比較回路、
35…長時間パワー監視回路、40…閾値設定回路、3
00、360…パワー監視制御部、380…係数クリア
監視回路、Cc…係数クリア信号、Ck…係数更新停止
信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 克哉 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響を捕捉して主音響信号を出力する主
    音響信号捕捉手段と、音響を捕捉して副音響信号を出力
    する副音響信号捕捉手段と、上記主音響信号に含まれて
    いるノイズ成分を推定する適応フィルタ部と、上記主音
    響信号から上記ノイズ成分を除去する演算手段とを備
    え、上記主音響信号から上記ノイズ成分が除去されたノ
    イズ除去音響信号を出力する適応ノイズキャンセラ装置
    において、 上記主音響信号又は上記副音響信号のパワーの変化に応
    じて、上記適応フィルタ部のフィルタ係数の更新停止制
    御又は更新可能制御を行う監視制御手段を備えることを
    特徴とする適応ノイズキャンセラ装置。
  2. 【請求項2】 上記監視制御手段は、上記主音響信号又
    は上記副音響信号のパワーが、直前の低い定常状態から
    高いパワーに変化したか否かをある閾値で検出し、高い
    パワーに変化した場合に上記フィルタ係数の更新停止制
    御を行い、上記高いパワーが定常的に検出される場合に
    はパワーが高い定常状態になったと判断して、上記フィ
    ルタ係数の更新可能制御を行うと共に、新たな高いパワ
    ーの定常状態からのパワーの変化を検出するための閾値
    に更新することを特徴とする請求項1に記載の適応ノイ
    ズキャンセラ装置。
  3. 【請求項3】 上記監視制御手段は、上記主音響信号又
    は上記副音響信号のパワーが、直前の高い定常状態から
    低いパワーに変化すると共に上記閾値を更新し、しかも
    上記フィルタ係数の更新可能制御を行うことを特徴とす
    る請求項1又2に記載の適応ノイズキャンセラ装置。
  4. 【請求項4】 音響を捕捉して主音響信号を出力する主
    音響信号捕捉手段と、音響を捕捉して副音響信号を出力
    する副音響信号捕捉手段と、上記主音響信号に含まれて
    いるノイズ成分を推定する適応フィルタ部と、上記主音
    響信号から上記ノイズ成分を除去する演算手段とを備
    え、上記主音響信号から上記ノイズ成分が除去されたノ
    イズ除去音響信号を出力する適応ノイズキャンセラ装置
    において、 上記演算手段の出力信号のパワーの変化に応じて、上記
    適応フィルタ部のフィルタ係数の更新停止制御又は更新
    可能制御を行う監視制御手段を備えることを特徴とする
    適応ノイズキャンセラ装置。
  5. 【請求項5】 上記監視制御手段は、上記主音響信号又
    は上記副音響信号のパワーの変化を監視し、ある時間一
    定レベル以下で検出される場合、上記適応フィルタ部の
    フィルタ係数をクリアさせる制御を行うことを特徴とす
    る請求項4に記載の適応ノイズキャンセラ装置。
  6. 【請求項6】 上記監視制御手段は、上記演算手段の出
    力信号のパワーが、直前の低い定常状態から高いパワー
    に変化したか否かをある閾値で検出し、高いパワーに変
    化した場合に上記フィルタ係数の更新停止制御を行い、
    上記高いパワーが定常的に検出される場合にはパワーが
    高い定常状態になったと判断して、上記フィルタ係数の
    更新可能制御を行うと共に、新たな高いパワーの定常状
    態からのパワーの変化を検出するための閾値に更新する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の適応ノイズキ
    ャンセラ装置。
  7. 【請求項7】 上記監視制御手段は、上記演算手段の出
    力信号のパワーが、直前の高い定常状態から低いパワー
    に変化すると共に上記閾値を更新し、しかも上記フィル
    タ係数の更新可能制御を行うことを特徴とする請求項4
    〜6のいずれかに記載の適応ノイズキャンセラ装置。
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