JP3579245B2 - エコーキャンセラの制御方法およびエコー除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はエコーキャンセラの制御方法およびエコー除去装置に関し、特にたとえばハンズフリー電話やテレビ会議システムなどに利用される、エコーキャンセラの制御方法およびエコー除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハンズフリー電話などに適用される、適応フィルタを用いたエコーキャンセラでは、シングルトーク状態の場合には適応フィルタの適応動作は正常に行われるが、ダブルトーク状態になるとエコー信号だけではなく話者音声をも打ち消すように適応動作を行ってしまい、この結果エコーパスの推定結果に混乱が生じるため、ダブルトーク発生時には学習を停止する必要がある。
【0003】
そこで従来より、入出力信号のレベルや相関関数などを用いてダブルトーク状態を検出する種々の技術が提案されており、その一例として、図13に示すようなダブルトーク検出回路1を含むエコーキャンセラ2が提案されている(特開平5−102887の図2参照)。
【0004】
このダブルトーク検出回路1では、まず絶対値検出器3、4および微分回路5、6によって、それぞれディジタル受話信号RSおよび送話信号TSの信号レベルが検出される。次に、比較器7において、
R=log{(受話信号RSの信号レベル)/(送話信号TSの信号レベル)}
なる演算によって検出レベルの比Rが求められ、このレベル比が予め設定した閾値と比較される。
【0005】
そして、レベル比Rが閾値よりも小さくなった場合にダブルトーク状態になったと判定して、このダブルトーク状態が検出されている期間中に適応フィルタ8による適応動作を停止させるようにしている。このようにして、ダブルトーク状態でエコーキャンセラ2が誤ったエコーパスEPの推定を行う不具合を防止し、エコーキャンセル動作の安定化を図っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなエコーキャンセラ2では、たとえば、近端話者の移動によって送話信号レベルが小さくなれば、ダブルトーク検出回路1では送話信号レベルと受話信号レベルとのレベル比Rが閾値よりも大きくなり、その結果、ダブルトーク状態であるにも拘わらず、シングルトーク状態であると判定してしまうことがあった。
【0007】
このようにダブルトーク検出回路1では、近端話者の移動や回線障害などによる信号レベルの変動の影響で、ダブルトーク状態の検出精度が劣化し、エコーキャンセル動作が不安定になる場合があった。
【0008】
それゆえにこの発明の主たる目的は、エコーキャンセル動作を安定化できる、エコーキャンセラの制御方法およびエコー除去装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のエコーキャンセラの制御方法は、送信信号に重畳され得る音響エコー信号を除去するために音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算する音響側エコーキャンセラ、および受信信号に重畳され得る回線エコー信号を除去するために回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算する回線側エコーキャンセラのそれぞれの学習動作を制御するためのエコーキャンセラの制御方法であって、回線側エコーキャンセラによって回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算して得られる第2除去結果の信号レベルに基づいて音響側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第1ステップ、音響側エコーキャンセラによって音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算して得られる第1除去結果の信号レベルに基づいて回線側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第2ステップ、第1除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第3ステップ、第2除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第4ステップ、第3ステップによる音声検出結果および第4ステップによる音声検出結果に基づいてダブルトーク状態を検出する第5ステップ、第1ステップによる判断結果および第5ステップによるダブルトーク検出結果に基づいて音響側エコーキャンセラの学習動作を制御する第6ステップ、ならびに第2ステップによる判断結果および第5ステップによるダブルトーク検出結果に基づいて回線側エコーキャンセラの学習動作を制御する第7ステップを備える。
【0016】
請求項2に記載のエコーキャンセラの制御方法は、請求項1に記載のエコーキャンセラの制御方法において、第5ステップは、第3ステップによる音声検出結果または第4ステップによる音声検出結果の少なくともにいずれか一方が無音であればシングルトーク状態であると判断するステップ、第3ステップによる音声検出結果および第4ステップによる音声検出結果がともに有音であれば、その有音状態の継続時間を計算するステップ、継続時間が所定時間未満であれば不定状態であると判断するステップ、および継続時間が所定時間以上であればダブルトーク状態であると判断するステップを含むものである。
【0017】
請求項3に記載のエコーキャンセラの制御方法は、請求項2に記載のエコーキャンセラの制御方法において、シングルトーク状態のとき、音響側エコーキャンセラでの学習によって得られる適応フィルタ係数および回線側エコーキャンセラでの学習によって得られる適応フィルタ係数をそれぞれバックアップするステップ、ならびにダブルトーク状態または不定状態のとき、音響側エコーキャンセラおよび回線側エコーキャンセラにおいてそれぞれバックアップされた適応フィルタ係数を用いてエコー除去動作を行うステップをさらに含むものである。
【0019】
請求項4に記載のエコー除去装置は、送信信号に重畳され得る音響エコー信号を除去するために音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算する音響側エコーキャンセラ、および受信信号に重畳され得る回線エコー信号を除去するために回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算する回線側エコーキャンセラを含むエコー除去装置であって、回線側エコーキャンセラによって回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算して得られる第2除去結果の信号レベルに基づいて音響側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第1判断手段、音響側エコーキャンセラによって音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算して得られる第1除去結果の信号レベルに基づいて回線側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第2判断手段、第1除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第1音声検出手段、第2除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第2音声検出手段、第1音声検出手段による音声検出結果および第2音声検出手段による音声検出結果に基づいてダブルトーク状態を検出するダブルトーク検出手段、第1判断手段による判断結果およびダブルトーク検出手段によるダブルトーク検出結果に基づいて音響側エコーキャンセラの学習動作を制御する第1制御手段、ならびに第2判断手段による判断結果およびダブルトーク検出手段によるダブルトーク検出結果に基づいて回線側エコーキャンセラの学習動作を制御する第2制御手段を備える。
【0027】
請求項1に記載のエコーキャンセラの制御方法では、回線側エコーキャンセラによって回線エコー信号(回線エコーによるエコー信号)から第2擬似エコー信号を減算して得られる第2除去結果の信号レベルに基づいて音響側エコーキャンセラは学習可能状態であるか否かが、音響側エコーキャンセラによって音響エコー信号(音響エコーによるエコー信号)から第1擬似エコー信号を減算して得られる第1除去結果の信号レベルに基づいて回線側エコーキャンセラは学習可能状態であるか否かが、それぞれ判断される。これによって、エコー除去後の送信信号および受信信号が、それぞれ音響側エコーキャンセラおよび回線側エコーキャンセラが学習不可能なほど小さい場合には、ダブルトーク状態か否かに拘わらず、それぞれ音響側エコーキャンセラおよび回線側エコーキャンセラの学習を停止でき、信頼性の低い学習を阻止できる。
【0028】
また、第1除去結果の信号レベルおよび第2除去結果の信号レベルに基づいて音声検出が行われるので、エコーを音声と間違えて音声を誤検出する可能性を低減できる。このように信頼性の高い音声検出結果に基づいてダブルトーク状態が検出されるので、ダブルトーク状態をシングルトーク状態と判断されることはなく、ダブルトーク検出の精度が向上する。したがって、このダブルトーク検出結果に基づいて音響側エコーキャンセラおよび回線側エコーキャンセラの学習動作を制御することによって、学習停止とすべきところを学習継続としエコーキャンセラが誤ったエコーパスの推定を行ってしまう、という不具合を防止でき、エコーキャンセラでの学習動作の信頼性を向上できる。
【0029】
請求項4に記載のエコー除去装置においても、同様である。
【0030】
請求項2に記載のエコーキャンセラの制御方法では、シングルトーク状態、不定状態、ダブルトーク状態を検出でき、その状態を考慮してエコーキャンセラの学習動作が制御される。
【0031】
請求項2に記載のエコーキャンセラの制御方法では、シングルトーク状態のときにエコーキャンセラによって得られた適応フィルタ係数をバックアップしておき、ダブルトーク状態または不定状態のときにその適応フィルタ係数を用いてエコーキャンセル動作を行うことによって、崩れて信頼性の低い適応フィルタ係数を用いて学習を行う、といった不具合を防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0033】
図1および図2に示すように、この発明の一実施形態のエコー除去装置10は、DSP12、ROM14およびRAM16を用いて構成される。
【0034】
DSP12には、ダブルトーク状態を示すフラグDouble_flg(0:ダブルトークでない、1:ダブルトーク)、学習可能状態かどうかを示すフラグStudy_flg(0:学習不可能状態、1:学習可能状態)、音声検出器30の検出結果である有音・無音を示すフラグSpeech_flg_1(0:無音、1:有音)、音声検出器32の検出結果である有音・無音を示すフラグSpeech_flg_2(0:無音、1:有音)等が格納される。
【0035】
ROM14には、エコー除去装置10の動作を制御するためのプログラムや予め設定されたデータが格納される。ROM14に格納されるデータとしては、学習可能な送信信号レベルSend_levの閾値Learn_lev_thl、背景ノイズ算出レベルThl_base、背景ノイズ算出レベルThl_baseの上昇方向の修正幅T_up、背景ノイズ算出レベルThl_baseの降下方向の修正幅T_down、背景ノイズ算出レベルThl_baseから閾値Thl_1やThl_2を算出するための乗数a、ダブルトーク状態と判定するための不定状態継続時間N等が含まれる。
【0036】
RAM16には、DSP12での演算によって得られた計算値等のデータが一時的に格納される。RAM16に格納されるデータとしては、送信信号レベルSend_lev、有音・無音判定の閾値Thl_1,Thl_2、除去結果の信号レベルin_lev、不定状態の継続時間を示すカウント値Counter等が含まれる。
【0037】
ROM14やRAM16に格納されたプログラム、データを用いてDSP12を動作させることによって、エコー除去装置10が実現される。図2は、エコー除去装置10の機能ブロック図である。
【0038】
図2に示すエコー除去装置10は、回線エコーを除去するための回線エコーキャンセラ18を制御する例である。
【0039】
エコー除去装置10には、マイクロホン20からの送信信号がA/D変換器22によってディジタル化されて入力される。
【0040】
回線エコーキャンセラ18では、A/D変換器22によってディジタル化された送信信号がバッファリングされている参照入力信号を用いて擬似エコー信号が算出される。そして、A/D変換器24からの信号(受信信号+回線エコー)から擬似エコー信号が減算され、その除去結果がD/A変換器26によってアナログ変換された後、スピーカ28からスピーカ出力信号として出力される。回線エコーキャンセラ18では、参照入力信号、適応フィルタ係数、除去結果に基づいて、適応フィルタ係数が更新される。
【0041】
音声検出器30では、回線エコーキャンセラ18による除去結果の信号レベルin_levが算出され、その信号レベルin_levと閾値Thl_1との比較によって受信経路Aの有音・無音が検出される。音声検出器32では、A/D変換器22からの送信信号レベルSend_levが算出され、送信信号レベルSend_levと閾値Thl_2との比較によって送信経路Bの有音・無音が検出される。全体制御部34においても、A/D変換器22からの送信信号レベルSend_levが算出され、送信信号レベルSend_levと閾値Learn_lev_thlとの比較によって送信信号レベルSend_levが学習可能なレベルであるか否かが判断される。なお、除去結果の信号レベルin_lev、送信信号レベルSend_levは、たとえばサンプリング周波数8KHzで抽出された連続する20サンプルの2乗和によって算出される。後述の実施の形態においても同様である。
【0042】
音声検出器30および32からの音声検出結果は、それぞれダブルトーク検出器36に与えられ、ダブルトーク検出器30では、これらの音声検出結果に基づいてダブルトーク状態か否かが検出され、ダブルトーク検出結果が全体制御部34に与えられる。
【0043】
全体制御部34では、送信信号レベルSend_levが学習可能なレベルであるか否かの判断結果、およびダブルトーク検出結果に基づいて、回線エコーキャンセラ18は学習可能状態であるか否かが判断され、回線エコーキャンセラ18の学習動作が制御される。
【0044】
なお、A/D変換器22によってディジタル化された送信信号はD/A変換器38によってアナログ化されて回線出力信号として出力される。
【0045】
図3〜図6を参照して、エコー除去装置10の動作を説明する。
【0046】
図3に、エコー除去装置10の全体動作を示す。
【0047】
図3を参照して、まず、RAM16に格納される送信信号レベルSend_lev、閾値Thl_1,Thl_2、除去結果の信号レベルin_lev、不定状態の継続時間を示すカウント値Counter等が初期化される(ステップS1)。そして、全体制御部34によって学習可能状態か否かが判断され、フラグStudy_flgが設定される(ステップS3)。フラグStudy_flgを参照し、学習可能状態であれば(ステップS5がYES)、回線エコーキャンセラ18では学習が行われ(ステップS7)、学習可能状態でなければ(ステップS5がNO)、回線エコーキャンセラ18では学習が停止される(ステップS9)。ついで、音声検出器30および32によって、それぞれ受信経路Aおよび送信経路Bの有音・無音が判断され、フラグSpeech_flg_1およびフラグSpeech_flg_2が設定される(ステップS11)。そして、ダブルトーク検出器36によって、フラグSpeech_flg_1およびフラグSpeech_flg_2が示す音声検出結果に基づいてダブルトーク状態か否かが判断され、フラグDouble_flgが設定され(ステップS13)、ステップS3に戻る。
【0048】
図4を参照して、ステップS3の動作について説明する。
【0049】
まず、全体制御部34によって送信信号レベルSend_levが算出され(ステップS21)、送信信号レベルSend_lev≧閾値Learn_lev_thlか否かが判断される(ステップS23)。送信信号レベルSend_lev≧閾値Learn_lev_thlであれば、送信信号レベルSend_levは、回線エコーキャンセラ18が学習可能なレベルにあると判断され、さらにフラグDouble_flg=1か否かが判断される(ステップS25)。フラグDouble_flg=0であれば、ダブルトーク状態ではなく、その結果、学習可能状態である判断されフラグStudy_flg=1に設定され(ステップS27)、終了する。
【0050】
ステップS23がNOまたはS25がYESのとき、すなわち送信信号レベルSend_levが閾値Learn_lev_thl未満であるか、またはダブルトーク状態であれば、学習不可能状態であると判断され、フラグStudy_flg=0に設定され(ステップS29)、終了する。
【0051】
ついで、図5を参照して、ステップS11の動作について説明する。
【0052】
まず、音声検出器30では除去信号の信号レベルin_levが算出され(ステップS31)、背景ノイズ算出レベルThl_base<信号レベルin_levか否かが判断される(ステップS33)。背景ノイズ算出レベルThl_base<信号レベルin_levでなければ、背景ノイズ算出レベルThl_base>信号レベルin_levか否かが判断される(ステップS35)。背景ノイズ算出レベルThl_base>信号レベルin_levでなければ、すなわち背景ノイズ算出レベルThl_base=信号レベルin_levの場合には、背景ノイズ算出レベルThl_baseは変更されることなく、Thl_1=Thl_base×aが算出される(ステップS37)。
【0053】
ステップS33において、背景ノイズ算出レベルThl_base<信号レベルin_levであれば、Thl_base=Thl_base+T_upによって、背景ノイズ算出レベルThl_baseを上昇し(ステップS39)、ステップS37へ進む。また、ステップS35において、背景ノイズ算出レベルThl_base>信号レベルin_levであれば、Thl_base=Thl_base−T_downによって、背景ノイズ算出レベルThl_baseを降下し(ステップS41)、ステップS37へ進む。
【0054】
このように背景ノイズ算出レベルThl_baseおよび閾値Thl_1は状況に応じて調整され、最適値に設定される。閾値Thl_2についても同様である。
【0055】
ステップS37の後、信号レベルin_lev≧閾値Thl_1か否かが判断され(ステップS43)、信号レベルin_lev≧閾値Thl_1であれば、受信経路Aの音声は有音であると判断され、フラグSpeech_flg_1=1に設定され(ステップS45)、終了する。ステップS43において、信号レベルin_lev≧閾値Thl_1でなければ、受信経路Aの音声は無音であると判断され、フラグSpeech_flg_1=0に設定され(ステップS47)、終了する。
【0056】
また、音声検出器32においても、図5に示す動作とほぼ同様にして、送信経路Bの音声の有無が検出され、フラグSpeech_flg_2が設定される。このとき、閾値Thl_1の代わりに閾値Thl_2が用いられ、除去結果の信号レベルin_levの代わりに、送信信号レベルSend_levが用いられることは容易に理解されよう。また、閾値Thl_1とThl_2とは、それぞれ独立して設定されるため、異なる値になる場合が多い。
【0057】
なお、修正幅T_up≪修正幅T_downに設定することによって、背景ノイズ算出レベルThl_baseの変化は、立ち上がり時定数が大きく、立ち下がり時定数が小さい特性になる。これによって、背景ノイズ算出レベルThl_baseを実際の背景ノイズレベルに近い値に保持することができる。
【0058】
図6を参照して、ステップS13の動作を説明する。
【0059】
まず、音声検出器32の音声検出結果を示すフラグSpeech_flg_2=1か否かが判断され(ステップS51)、フラグSpeech_flg_2=1であれば、音声検出器30の音声検出結果を示すフラグSpeech_flg_1=1か否かが判断され(ステップS53)、フラグSpeech_flg_1=1であれば、不定状態の継続時間を示すカウント値Counterがインクリメントされ(ステップS55)、Counter≧Nか否かが判断される(ステップS57)。Counter≧Nであればダブルトーク状態であると判断され、フラグDouble_flg=1に設定され(ステップS59)、終了する。なお、不定状態継続時間Nの値は、回線エコーキャンセラ18の学習速度を考慮して設定される。
【0060】
ステップS57において、Counter≧Nでなければ、受信経路Aおよび送信経路Bはともに有音であるがその継続時間が短いためにまだダブルトーク状態とは判断できず、たとえばエコーパスの変動などの不定状態であると判断され、フラグDouble_flg=0に設定され(ステップS61)、終了する。
【0061】
一方、ステップS51において、フラグSpeech_flg_2=1でないとき、またはステップS53において、フラグSpeech_flg_1=1でないときには、ダブルトーク状態ではなくシングルトーク状態と判断され、カウント値CounterおよびフラグDouble_flgはともにクリア(Counter=0、Double_flg=0)され(ステップS63)、終了する。
【0062】
たとえば、回線エコーキャンセラ18の学習が収束した時点では、たとえば近端話者が話した場合、音声検出器32は音声を検出するが、回線エコーは回線エコーキャンセラ18によって除去されるので音声検出器30は音声を検出しない。もし、音声検出器30も音声を検出していれば、ダブルトーク状態と判断することができる。
【0063】
図3〜図6に示すように動作するエコー除去装置10では、遠端話者からの通話音声が入力されると、音声検出器30は音声を検出する。
【0064】
また、近端話者からの通話音声が出力されると、その回線エコーが戻ってくるが、回線エコーキャンセラ18が十分なエコー除去を行っていれば、音声検出器30は音声を検出しない。
【0065】
レベルの小さい遠端話者音声によるダブルトークが発生した場合には、回線エコーキャンセラ18での適応フィルタ係数が崩れ、除去誤差が増加する。その結果、音声検出器30は遠端話者音声、もしくは近端話者音声のエコーを検出する。
【0066】
さらにレベルの小さい遠端話者音声によるダブルトークが発生した場合で、回線エコーキャンセラ18での適応フィルタ係数の崩れが小さい場合には、除去誤差は増加しない。この場合、音声検出器30は音声を検出しなくなるが、回線エコーキャンセラ18での適応フィルタ係数の崩れが小さいため、問題とならない。
【0067】
したがって、回線エコーキャンセラ18の学習に影響を及ぼすダブルトークについては、入力レベルが小さくても精度よく検出することが可能となる。
【0068】
また、エコー除去装置10によれば、音声の入出力レベルに依存することなく、しかも音声検出器30の音声検出結果だけではなく音声検出器32の音声検出結果をも考慮してダブルトーク検出器36がダブルトーク状態の検出を行う。したがって、ダブルトーク検出が送信信号レベルSend_levや受信信号のレベルの変動等に影響されることはなく、ダブルトーク状態の検出精度を向上でき、回線エコーキャンセラ18のエコーキャンセル動作を安定化できる。
【0069】
さらに、音声検出器30および32のように閾値Thl_1およびThl_2をそれぞれ背景ノイズレベルに自動的に追従させることによって、ノイズによる誤動作を防ぐことができ、さらにダブルトーク状態の検出精度を向上できる。この場合、ノイズレベルが大きくなると、それに伴って閾値Thl_1およびThl_2が大きくなり、ダブルトーク状態の検出精度が劣化するように思えるが、回線エコーキャンセラ18は入力信号のS/N比以上にエコーを除去することができないことを考慮すると、何ら問題とはならない。
【0070】
また、ダブルトーク発生時には学習を停止し、エコーパスの変動時には学習を継続するという、全く異なる制御を行う必要があるが、両者はともに、回線エコーキャンセラ18でのエコー除去精度を劣化させるため、両者の区別は難しい。
【0071】
しかし、エコー除去装置10によれば、音声検出器30および32での音声検出結果がともに有音と判断された場合であっても、一定時間は学習を継続し、有音の継続時間をカウントして、その継続時間が不定状態継続時間N以上になればダブルトーク状態、不定状態継続時間Nに達する前に音声検出器30または32のいずれか一方の音声検出結果が無音になればエコーパスの変動と、それぞれ判断することによって、ダブルトークの発生およびエコーバスの変動を検出でき、それぞれに応じた制御が可能となる。このように、エコーパスの変動を考慮に入れた制御が可能となる。
【0072】
図7にエコー除去装置10による検出結果の一例を示す。
【0073】
送信信号および受信信号が、それぞれ図7(a)および(b)に示すものである場合、音声検出器32によって検出される送信信号の音声検出結果は図7(c)に示すようになり、音声検出器30によって検出される受信信号の音声検出結果は図7(d)に示すようになる。
【0074】
その結果、ダブルトーク検出器36によるダブルトーク検出結果は、図7(e)に示すようになり、ダブルトーク区間を精度よく検出できることがわかる。
【0075】
ついで、図8に、この発明の他の実施の形態のエコー除去装置10aの機能ブロック図を示す。
【0076】
エコー除去装置10aも、図1に示すDSP12、ROM14、RAM16を用いて構成される。
【0077】
この場合、DSP12には、さらに不定状態を示すフラグCheck_flg(0:不定時ではない、1:不定時)が格納される。なお、DSP12に格納されるフラグSpeech_flg_1は音声検出器72の音声検出結果を、フラグSpeech_flg_2は音声検出器74の音声検出結果を、それぞれ示す。ROM14には、適応フィルタ係数のバックアップをするための閾値Mが、RAM16には、適応フィルタ係数のバックアップのためのカウント値Back_cnt等が、さらに格納される。
【0078】
エコー除去装置10aは回線側エコーキャンセラ39および音響側エコーキャンセラ43を用いてフルデュプレクスエコーキャンセラとして構成され、回線側エコーキャンセラ39は回線側学習・除去用エコーキャンセラ40と回線側除去用エコーキャンセラ42とを含み、音響側エコーキャンセラ43は音響側学習・除去用エコーキャンセラ44と音響側除去用エコーキャンセラ46とを含む。
【0079】
回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および回線側除去用エコーキャンセラ42は、たとえば図9に示すように構成される。
【0080】
回線側学習・除去用エコーキャンセラ40は、参照入力信号バッファ48を含む。参照入力信号バッファ48には、音響側学習・除去用エコーキャンセラ44または音響側除去用エコーキャンセラ46からの除去結果として得られた参照入力信号Xが入力され、参照入力信号Xは所定のタイミングで積和演算部50および係数更新部52に与えられる。積和演算部50では、参照入力信号XとたとえばFIRフィルタ(有限インパルス応答フィルタ)からなる適応フィルタ54内の適応フィルタ係数とに基づいて、擬似エコー信号Y1が算出される。そして、減算器56において、A/D変換器24からの信号y(ハイブリッド回路57を介する受信信号+回線エコーをディジタル化した信号)から擬似エコー信号Y1が減算され、その除去結果が出力される。係数更新部52では、参照入力信号X、適応フィルタ係数、除去結果に基づいて、適応フィルタ係数が更新される。
【0081】
このように、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40は、適応フィルタ係数の更新すなわち学習を行いながらエコーの除去も行う。
【0082】
具体的には、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40は、シングルトーク状態においては、学習を行い、かつ回線側除去用エコーキャンセラ42のバックアップ部62(後述)に適応フィルタ係数を定期的にバックアップする。
【0083】
不定状態においては、学習は継続するが、適応フィルタ係数のバックアップは行わない。
【0084】
ダブルトーク状態においては、学習を停止する。また、既に適応フィルタ係数が崩れているため、バックアップ部62にバックアップされていた適応フィルタ係数を適応フィルタ54に復帰させる。
【0085】
また、回線側除去用エコーキャンセラ42は、参照入力信号バッファ58を含む。参照入力信号バッファ58には、参照入力信号バッファ48と同様、参照入力信号Xが入力され、参照入力信号Xは所定のタイミングで積和演算部60に与えられる。また、適応フィルタ係数のバックアップ部62には、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40の適応フィルタ54内の適応フィルタ係数がバックアップされ、その適応フィルタ係数は積和演算部60に与えられる。
【0086】
積和演算部60では、参照入力信号Xと適応フィルタ係数とに基づいて、擬似エコー信号Y2が算出される。そして、減算器64において、A/D変換器24からの信号yから擬似エコー信号Y2が減算され、その除去結果が出力される。
【0087】
なお、適応フィルタ係数はシングルトーク時にバックアップ部62へバックアップされ、一方、送信信号レベルSend_levが学習可能なレベルではないとき、またはダブルトーク状態のとき、バックアップ部62にバックアップされている適応フィルタ係数は適応フィルタ54へ復帰され、積和演算部50での積和演算および係数更新部52での適応フィルタ係数の更新に用いられる。
【0088】
このように、回線側除去用エコーキャンセラ42は、学習を行わず、バックアップされた適応フィルタ係数を用いてエコーの除去のみを行う。
【0089】
音響側学習・除去用エコーキャンセラ44および音響側除去用エコーキャンセラ46は、それぞれ回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および回線側除去用エコーキャンセラ42と同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
【0090】
そして、全体制御部66によってスイッチ68および70の動作が制御される。シングルトーク状態のときには、学習を行いながらエコー除去を行う回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および音響側学習・除去用エコーキャンセラ44の方が、それぞれエコー除去性能が高いため、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および音響側学習・除去用エコーキャンセラ44が選択される。シングルトーク状態以外のときには、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および音響側学習・除去用エコーキャンセラ44からの除去結果はそれぞれ劣化している可能性が高いため、回線側除去用エコーキャンセラ42および音響側除去用エコーキャンセラ46が選択される。
【0091】
ここで、回線側エコーキャンセラ39では、選択されたエコーキャンセラ(40または42)による除去結果の信号レベルin_levが全体制御部66に与えられて、音響側学習・除去用エコーキャンセラ44が学習可能であるかが判断され、また、除去結果をサンプリングした参照入力信号Xが音響側学習・除去用エコーキャンセラ44に与えられるとともに、除去結果はD/A変換器26によってアナログ変換された後、スピーカ出力信号としてスピーカ28から出力される。
【0092】
同様に、音響側エコーキャンセラ43では、選択されたエコーキャンセラ(44または46)による除去結果の信号レベルin_levが全体制御部66に与えられて、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40が学習可能であるかが判断され、また、除去結果をサンプリングした参照入力信号Xが回線側学習・除去用エコーキャンセラ40に与えられるとともに、除去結果はD/A変換器38によってアナログ変換された後、回線出力信号として出力される。
【0093】
また、音声検出器72では、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40による除去結果の信号レベルin_levが算出され、先の実施の形態と同様に信号レベルin_levと閾値Thl_1との比較に基づいて受信経路Aの有音・無音が検出される。音声検出器74においても同様に、音響側学習・除去用エコーキャンセラ44による除去結果の信号レベルin_levと閾値Thl_2との比較に基づいて送信経路Bの有音・無音が検出される。このように、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40および音響側学習・除去用エコーキャンセラ44からの出力結果を用いてダブルトーク状態の検出を行うことによって、ダブルトーク状態の検出精度を上げることができる。
【0094】
音声検出器72および74のそれぞれの音声検出結果はダブルトーク検出器76に与えられ、ダブルトーク検出器76では、それらの音声検出結果に基づいてダブルトーク状態か否かが検出され、ダブルトーク検出結果が全体制御部66へ与えられる。
【0095】
全体制御部66は、回線側エコーキャンセラ39については、送信信号レベルSend_levが学習可能なレベルであるか否かの判断結果、およびダブルトーク検出結果に基づいて、スイッチ68を制御するとともに、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40の学習動作を制御し、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40の適応フィルタ54に適応フィルタ係数を復帰させるか否かを判断する。音響側エコーキャンセラ43についても、同様に、全体制御部66は、スイッチ70を制御するとともに、音響側学習・除去用エコーキャンセラ44の学習動作を制御し、音響側学習・除去用エコーキャンセラ44の適応フィルタ(図示せず)に適応フィルタ係数を復帰させるか否かを判断する。
【0096】
図10〜図12を参照して、エコー除去装置10aの動作を説明する。
【0097】
図10には、エコー除去装置10aの回線側エコーキャンセラ39についての全体動作を示す。
【0098】
図10を参照して、まず、RAM16に格納される送信信号レベルSend_lev、閾値Thl_1,Thl_2、除去結果の信号レベルin_lev、不定状態の継続時間を示すカウント値Counter、適応フィルタ係数のバックアップのためのカウント値Back_cnt等が初期化される(ステップS101)。そして、全体制御部66によって回線側エコーキャンセラ39の動作が決定され、フラグStudy_flg等が設定される(ステップS103)、フラグStudy_flgを参照し、学習可能状態であれば(ステップS105がYES)、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40では学習が行われ(ステップS107)、学習可能状態でなければ(ステップS105がNO)、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40では学習が停止される(ステップS109)。また、フラグDouble_flgおよびフラグCheck_flgに基づいて、スイッチ68の動作が制御され、シングルトーク状態であればスイッチ68は回線側学習・除去用エコーキャンセラ40を選択し、シングルトーク状態以外すなわちダブルトーク状態、不定状態、または学習可能なレベルに送信信号レベルSend_levがないときには、スイッチ68は回線側除去用エコーキャンセラ42を選択する。さらに、ダブルトーク状態、または学習可能なレベルに送信信号レベルSend_levがないときには、バックアップ部62内の適応フィルタ係数が適応フィルタ54に復帰される。
【0099】
ついで、音声検出器72および74によって、それぞれ受信経路Aおよび送信経路Bの有音・無音が判断され、フラグSpeech_flg_1およびフラグSpeech_flg_2が設定される(ステップS111)。そして、ダブルトーク検出器76によって、フラグSpeech_flg_1およびフラグSpeech_flg_2が示す音声検出結果に基づいてダブルトーク状態か否かが判断され、フラグDouble_flgが設定され(ステップS113)、ステップS103に戻る。
【0100】
音響側エコーキャンセラ43についても同様の処理によって制御されるので、重複する説明は省略する。
【0101】
図11を参照して、ステップS103の動作について説明する。
【0102】
まず、全体制御部66によって送信信号レベルSend_levが算出され(ステップS121)、送信信号レベルSend_lev≧閾値Learn_lev_thlか否かが判断される(ステップS123)。送信信号レベルSend_lev≧閾値Learn_lev_thlであれば、送信信号レベルSend_levは、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40が学習可能なレベルにあると判断され、さらにフラグDouble_flg=1か否かが判断される(ステップS125)。
【0103】
フラグDouble_flg=1であればダブルトーク状態であると判断され、ステップS127へ進む。また、ステップS123において、送信信号レベルSend_lev≧閾値Learn_lev_thlでないときにもステップS127に進む。
【0104】
これらの場合には回線側学習・除去用エコーキャンセラ40は学習不可能状態であるので、適応フィルタ係数のバックアップのためのカウント値Back_cnt=0、学習状態を示すフラグStudy_flg=0に設定された(ステップS127)後、回線側除去用エコーキャンセラ42にバックアップされていた適応フィルタ係数が回線側学習・除去用エコーキャンセラ40へ復帰され(ステップS129)、スイッチ68が回線側除去用エコーキャンセラ42を選択することによって、回線側除去用エコーキャンセラ42での除去結果が出力され(ステップS131)、ステップS121へ戻る。したがって、ダブルトーク状態、または送信信号レベルSend_levは回線側学習・除去用エコーキャンセラ40が学習可能なレベルにないと判断された場合には、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40での学習が停止されるとともに、スイッチ68は回線側除去用エコーキャンセラ42からの除去結果を選択する。
【0105】
ステップS125において、フラグDouble_flg=0であれば、不定状態を示すフラグCheck_flg=1か否かが判断される(ステップS133)。フラグCheck_flg=1であれば、不定状態であるので、カウント値Back_cnt=0、フラグStudy_flg=1に設定されて(ステップS135)、ステップS131に進む。したがって、不定状態のときには、スイッチ68は回線側除去用エコーキャンセラ42からの除去結果を選択するが、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40での学習を行うことによって、学習の効率化を図っている。
【0106】
一方、ステップS133において、フラグCheck_flg=0であれば、シングルトーク状態であると判断され、カウント値Back_cntがインクリメントされ(ステップS137)、カウント値Back_cnt≧Mか否かが判断される(ステップS139)。カウント値Back_cnt≧Mであれば、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40での適応フィルタ係数が回線側除去用エコーキャンセラ42にバックアップされ(ステップS141)、カウント値Back_cnt=0に設定された(ステップS143)後、フラグStudy_flg=1に設定されて(ステップS145)、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40での除去結果が出力され(ステップS147)、ステップS121に戻る。ステップS139において、カウント値Back_cnt≧Mでなければ、ステップS145に進む。
【0107】
したがって、シングルトーク状態のときには、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40での学習が行われ、かつスイッチ68は回線側学習・除去用エコーキャンセラ40による除去結果を選択し、さらに、シングルトーク状態になって所定時間経過すれば適応フィルタ係数をバックアップする。
【0108】
なお、音響側エコーキャンセラ43についても同様の処理によって制御されるので、その重複する説明は省略する。
【0109】
ついで、図12を参照して、ステップS113の動作について説明する。
【0110】
まず、音声検出器74の音声検出結果を示すフラグSpeech_flg_2=1か否かが判断され(ステップS151)、フラグSpeech_flg_2=1であれば、音声検出器72の音声検出結果を示すフラグSpeech_flg_1=1か否かが判断され(ステップS153)、フラグSpeech_flg_1=1であれば、不定状態の継続時間を示すカウント値Counterがインクリメントされ(ステップS155)、Counter≧Nか否かが判断される(ステップS157)。Counter≧Nであればダブルトーク状態であると判断され、フラグCheck_flg=0、フラグDouble_flg=1に設定され(ステップS159)、終了する。なお、不定状態継続時間Nの値は、回線側学習・除去用エコーキャンセラ40の学習速度を考慮して設定される。
【0111】
ステップS157において、Counter≧Nでなければ、先の実施の形態と同様に不定状態であると判断され、フラグCheck_flg=1、フラグDouble_flg=0に設定され(ステップS161)、終了する。
【0112】
一方、ステップS151において、フラグSpeech_flg_2=1でないとき、またはステップS153において、フラグSpeech_flg_1=1でないときには、ダブルトーク状態ではなくシングルトーク状態であると判断され、カウント値Counter、フラグCheck_flgおよびフラグDouble_flgはそれぞれクリア(Counter=0、Check_flg=0、Double_flg=0)され(ステップS163)、終了する。
【0113】
なお、ステップS111の動作については、図5と同様であるので、その重複する説明は省略する。
【0114】
エコー除去装置10aによれば、エコー除去装置10と同様の効果が得られ、エコー除去装置10aによる検出結果も、図7に示すようになり、ダブルトーク状態を精度よく検出できることがわかる。
【0115】
さらに、ダブルトーク区間中に学習を継続した場合、その適応フィルタ係数の崩れによって異音が発生するが、エコー除去装置10aでは、ダブルトークの可能性がある場合の除去動作を、バックアップした適応フィルタ係数を用いて回線側除去用エコーキャンセラ42および音響側除去用エコーキャンセラ46で行うことによって、そのような弊害を取り除くことができる。
【0116】
また、エコー除去装置10aは、ハーフデュプレクスにおいても、ダブルトーク状態を精度よく検出できる。
【0117】
なお、図2に示すエコー除去装置10では、回線エコーキャンセラ18を含む場合について述べたが、これに限定されず、音響エコーキャンセラを含むものであってもよい。
【0118】
DSP12の代わりにCPUを用いてもよいことはいうまでもない。
【0119】
【発明の効果】
この発明によれば、送信信号や受信信号のレベルの変動等に影響されることはなく、ダブルトーク状態の検出精度を向上でき、エコーキャンセル動作を安定化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態を示す機能ブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態の全体動作の一例を示すフロー図である。
【図4】図3のステップS3の動作の一例を示すフロー図である。
【図5】図3のステップS11の動作の一例を示すフロー図である。
【図6】図3のステップS13の動作の一例を示すフロー図である。
【図7】図1に示す実施の形態の検出結果を示す波形図である。
【図8】この発明の他の実施形態を示す機能ブロック図である。
【図9】図8に示す回線側学習・除去用エコーキャンセラおよび回線側除去用エコーキャンセラの構成を示す機能ブロック図である。
【図10】図8に示す実施の形態の回線側のエコーキャンセラの全体動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図10のステップS103の動作の一例を示すフロー図である。
【図12】図10のステップS113の動作の一例を示すフロー図である。
【図13】従来技術の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、10a エコー除去装置
12 DSP
14 ROM
16 RAM
18 回線エコーキャンセラ
30、32、72、74 音声検出器
34、66 全体制御部
36、76 ダブルトーク検出器
39 回線側エコーキャンセラ
40 回線側学習・除去用エコーキャンセラ
42 回線側除去用エコーキャンセラ
43 音響側エコーキャンセラ
44 音響側学習・除去用エコーキャンセラ
46 音響側除去用エコーキャンセラ
54 適応フィルタ
62 バックアップ部
Claims (4)
- 送信信号に重畳され得る音響エコー信号を除去するために前記音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算する音響側エコーキャンセラ、
および受信信号に重畳され得る回線エコー信号を除去するために前記回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算する回線側エコーキャンセラのそれぞれの学習動作を制御するためのエコーキャンセラの制御方法であって、
前記回線側エコーキャンセラによって前記回線エコー信号から前記第2擬似エコー信号を減算して得られる第2除去結果の信号レベルに基づいて前記音響側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第1ステップ、
前記音響側エコーキャンセラによって前記音響エコー信号から前記第1擬似エコー信号を減算して得られる第1除去結果の信号レベルに基づいて前記回線エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第2ステップ、
前記第1除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第3ステップ、
前記第2除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第4ステップ、
前記第3ステップによる音声検出結果および前記第4ステップによる音声検出結果に基づいてダブルトーク状態を検出する第5ステップ、
前記第1ステップによる判断結果および前記第5ステップによるダブルトーク検出結果に基づいて前記音響側エコーキャンセラの学習動作を制御する第6ステップ、ならびに
前記第2ステップによる判断結果および前記第5ステップによるダブルトーク検出結果に基づいて前記回線側エコーキャンセラの学習動作を制御する第7ステップを備える、エコーキャンセラの制御方法。 - 前記第5ステップは、前記第3ステップによる音声検出結果または前記第4ステップによる音声検出結果の少なくともにいずれか一方が無音であればシングルトーク状態であると判断するステップ、前記第3ステップによる音声検出結果および前記第4ステップによる音声検出結果がともに有音であれば、その有音状態の継続時間を計算するステップ、前記継続時間が所定時間未満であれば不定状態であると判断するステップ、および前記継続時間が所定時間以上であればダブルトーク状態であると判断するステップを含む、請求項1に記載のエコーキャンセラの制御方法。
- シングルトーク状態のとき、前記音響側エコーキャンセラでの学習によって得られる適応フィルタ係数および前記回線側エコーキャンセラでの学習によって得られる適応フィルタ係数をそれぞれバックアップするステップ、
ならびにダブルトーク状態または不定状態のとき、前記音響側エコーキャンセラおよび前記回線側エコーキャンセラにおいてそれぞれバックアップされた適応フィルタ係数を用いてエコー除去動作を行うステップをさらに含む、請求項2に記載のエコーキャンセラの制御方法。 - 送信信号に重畳され得る音響エコー信号を除去するために前記音響エコー信号から第1擬似エコー信号を減算する音響側エコーキャンセラ、および受信信号に重畳され得る回線エコー信号を除去するために前記回線エコー信号から第2擬似エコー信号を減算する回線側エコーキャンセラを含むエコー除去装置であって、
前記回線側エコーキャンセラによって前記回線エコー信号から前記第2擬似エコー信号を減算して得られる第2除去結果の信号レベルに基づいて前記音響側エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第1判断手段、
前記音響側エコーキャンセラによって前記音響エコー信号から前記第1擬似エコー信号を減算して得られる第1除去結果の信号レベルに基づいて前記回線エコーキャンセラは学習可能であるか否かを判断する第2判断手段、
前記第1除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第1音声検出手段、
前記第2除去結果の信号レベルに基づいて音声検出を行う第2音声検出手段、
前記第1音声検出手段による音声検出結果および前記第2音声検出手段による音声検出結果に基づいてダブルトーク状態を検出するダブルトーク検出手段、
前記第1判断手段による判断結果および前記ダブルトーク検出手段によるダブルトーク検出結果に基づいて前記音響側エコーキャンセラの学習動作を制御する第1制御手段、ならびに
前記第2判断手段による判断結果および前記ダブルトーク検出手段によるダブルトーク検出結果に基づいて前記回線側エコーキャンセラの学習動作を制御する第2制御手段を備える、エコー除去装置。
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