JP2003051879A - 通話装置 - Google Patents

通話装置

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JP2003051879A
JP2003051879A JP2001240453A JP2001240453A JP2003051879A JP 2003051879 A JP2003051879 A JP 2003051879A JP 2001240453 A JP2001240453 A JP 2001240453A JP 2001240453 A JP2001240453 A JP 2001240453A JP 2003051879 A JP2003051879 A JP 2003051879A
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Hitoshi Sasaki
均 佐々木
Yasushi Yamazaki
泰 山崎
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】相手端側で発生したエコーをも自端側で消去可
能とする通話装置を提供する。 【解決手段】自端側から相手端側への送信信号と、相手
端側から自端側への受信信号に基づき、前記相手端側で
エコーが発生したか否かを検出するエコー検出部と、前
記相手端側で発生しているエコーが検出される時に、エ
コー対策を行う音声スイッチとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エコー消去(エコ
ーキャンセラ)機能を有する通話装置に関する。特に相
手端側で発生したエコーを消去可能とする通話装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】テレビ会議装置におけるハンズフリー通
話時等に際して発生する音声エコーによる悪影響を防止
するために、これまで音声スイッチあるいは、エコーキ
ャンセラが用いられて来た。
【0003】ここで、音声スイッチは、送話側と受話側
の発話状況に応じて片方を遮断することによりエコーを
抑える処理を行うものであり、エコーキャンセラは適応
フィルタを用いたものである。
【0004】図1に、音声スイッチを用いる通話装置例
を示す。図1において、マイク1で集音された自端側の
送話音は、A/D変換器2でデジタル信号に変換され
る。ついで、音声スイッチ3でエコー対策が行われる。
さらに、エコー対策が施された信号は送受信部4を通し
て公衆網5に送信される。この際、送受信部4において
情報圧縮(音声符号化)してから送信することが多い。
ついで、信号は、公衆網5を通して相手端6に到達す
る。
【0005】一方、相手端6からの送話音は、公衆網5
を通して送られ、送受信部4で受信し、情報圧縮されて
いれば伸長(復号化)する。復号されたディジタル信号
に対し、音声スイッチ3で必要に応じてエコー対策を行
う。ついで、D/A変換器7でアナログ信号に変換し、
スピーカ8から出力する。
【0006】この時、スピーカ8から出力された受話音
がマイク1に集音されると、送話音と音響結合する。こ
の音響結合量が大きく、且つ音声スイッチ3において対
策を取られなければ、相手端6側にエコーが帰ってしま
ったり、ハウリングが発生したりする。
【0007】かかるエコー対策の一例としての従来の音
声スイッチ3の構成例を図2に示す。図2において、添
え字[n]は時間(ディジタル信号の各サンプルタイミ
ング)を表す。
【0008】自端の送話音t0[n]の音量を第1の音量検
出部11で検出し、一方、相手端6からの受話音r0[n]
の音量を第2の音量検出部12で検出する。それぞれ検
出される音量値を抑圧制御部13へ送る。抑圧制御部1
3では下記表1の条件判断を行い、送話音・受話音の遮
断処理を行うかどうかを決定する。
【0009】
【表1】
【0010】この条件判断に基づき、抑圧処理部14で
は送話音を遮断し、或いは通過させてから送受信部4へ
出力する。抑圧処理部15では受話音を遮断し、或いは
通過させてからD/A変換器7に出力する。例えば、送
話音量が小で、受話音量が大と判断される時は、抑圧処
理部14では送話音を遮断し、抑圧処理部15では受話
音を通過させてD/A変換器7に出力する。
【0011】また、エコーキャンセラに関する技術に関
して、自端での音響エコーに対するエコーキャンセラに
ついては、例えば特開2000-101484号公報に記載され、
回線エコーに対するエコーキャンセラについて特開平5-
14476号公報に記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したいずれの従来
の通話装置も、相手端側で発生したエコーに関する対策
は相手端側やネットワーク(公衆網)で行われることを
前提に自端側では行われていない。
【0013】したがって、相手端側などでのエコー対策
が不十分であれば相手端側で発生したエコーによる影響
がそのまま出てしまう。
【0014】したがって、本発明の目的は、相手端側で
発生したエコーをも自端側で消去可能とする通話装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成する本
発明に従う通話装置の第一の態様は、自端側から相手端
側への送信信号と、相手端側から自端側への受信信号に
基づき、前記相手端側でエコーが発生したか否かを検出
するエコー検出部と、前記相手端側で発生しているエコ
ーが検出される時に、エコー対策を行う音声スイッチと
を有することを特徴とする。
【0016】さらに、上記の課題を達成する本発明に従
う通話装置の第二の態様は、前記第一の態様において、
前記相手端側で発生したエコーを低減させるエコーキャ
ンセラを有することを特徴とする。
【0017】また、上記の課題を達成する本発明に従う
通話装置の第三の態様は、前記第一の態様において、前
記エコー検出部は、相手端側への送話パワーと相手端側
からの受話パワーの相互相関の最大値が相互相関閾値よ
り高く、最近の送話パワーの最大値がパワー閾値より大
きい場合に、前記相手端でエコーが発生していると判断
することを特徴とする。
【0018】さらに、上記の課題を達成する本発明に従
う通話装置の第四の態様は、前記第三の態様において、
前記音声スイッチは、前記エコー検出部により相手端で
エコーが発生していると判断するとき、前記相手端から
の受話信号を抑圧することを特徴とする。
【0019】さらにまた、上記の課題を達成する本発明
に従う通話装置の第五の態様は、前記第三の態様におい
て、前記相手端側への送話パワーが、閾値より小さい場
合で、前記相手端でエコーが発生していると判断される
時は、前記音声スイッチで相手端側への送話パワーと相
手端側からの受話パワーの双方を遮断することを特徴と
する。
【0020】さらに、上記の課題を達成する本発明に従
う通話装置の第六の態様は、前記第三の態様において、
前記音声スイッチ部は、前記エコー検出部で検知される
相互相関の遅延量分送話音を蓄積・遅延させる可変遅延
バッファと、前記可変遅延バッファにより遅延された送
話音から、前記エコー検出部により相手端でエコーが発
生していると判断される時は、推定エコーを次式により
生成する適応フィルタと、
【0021】
【数2】
【0022】(但し、t2[n]は前記可変遅延バッファ3
2による遅延後送話音で、a[n][j]は時刻nにおけるj
次の計数)、前記適応フィルタにより求められた推定エ
コーを前記相手端からの受話信号より減算する減算回路
を有することを特徴とする。
【0023】また、上記の課題を達成する本発明に従う
通話装置の第七の態様は、前記第六の態様において、前
記適応フィルタは、前記減算回路の残差信号出力に基づ
き、次のサンプル処理のためのフィルタ係数a[n+1][j]
を次式
【0024】
【数3】
【0025】(但し、μは更新定数で、b2[n]は残差信
号)により求め更新することを特徴とする。
【0026】さらに、上記の課題を達成する本発明に従
う通話装置の第八の態様は、前記第六の態様において、
前記減算回路の後段に抑圧処理部を有し、前記前記エコ
ー検出部により相手端でエコーが発生していると判断さ
れる時は、前記減算回路の出力を抑圧することを特徴と
する。
【0027】本発明の特徴は、更に図面に従い説明され
る本発明の実施の形態から明らかになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下図面に従い本発明の実施の形
態を説明する。
【0029】図3は、本発明の通話装置の概略構成を示
す図である。
【0030】図1に示す通話装置との比較において本発
明の特徴は、相手端6側のエコー発生状況を検出するエ
コー検出部10を備えている点にある。
【0031】ここで、自端側の発話音を相手端6側に送
る場合(上り)について説明する。発話音声はマイク1に
集音され、集音されたアナログ信号は、A/D変換器2
でディジタル信号に変換される。ついで、A/D変換器
2の出力は、音声スイッチ部3を経由して、エコー検出
部10で相手端6側でのエコーの検出結果を基にするエ
コー対策に利用される。エコー検出部10の詳細につい
ては後述する。ついで、送受信部4からデジタルデータ
として送信し、公衆網5を通して相手端6に送る。
【0032】次に図3において、相手端6側の発話音を
自端側で受ける場合(下り)について説明する。相手端6
から公衆網5を通して送られた相手側からのデジタルデ
ータを送受信部4で受信する。
【0033】受信したディジタル信号について、エコー
検出部10で相手端6側で発生したエコーの有無を行
う。ついで、その検出結果を元に音声スイッチ3でエコ
ー対策を行う。さらに、D/A変換器7でアナログ信号
に変換し、スピーカ8から音声出力する。
【0034】図4は、図3における音声スイッチ3と、
エコー検出部10の構成例を示す図である。
【0035】図5は、図4の動作フロー図である。上記
のエコー検出部10及び音声スイッチ3の構成例及びそ
の動作を図5を用いて説明する。図4において、添え字
[n]は時間(ディジタル信号の各サンプルタイミン
グ)を表し、t1[n]、t0[n],r0[n]、r1[n]は、各時刻での
ディジタル信号の値を指す。
【0036】エコー検出部10において、第1の音量検
出部21及び第2の音量検出部22に、それぞれ送話信
号と受話信号を入力する(処理工程P1)。第1の音量
検出部21は、送話音t1[n]=t0[n]の音量(パワー)遷移P
t1[n]を下記式1に従って算出する(処理工程P2)。
【0037】
【数4】
【0038】この式1の意味について図6により考察す
る。すなわち、図6Aに示すような送話音の波形t1[n]
があると、式1により、Mサンプル分のパワー(自乗和
平均の対数)を計算していくので、過去の分も合わせる
と図6Bに示す送話パワーの波形Pt1[n]となる。
【0039】同様に、第2の音声検出部22は、受話音
r0[n]の音量遷移Pr0[n]を下記式2に従って算出する
(処理工程P3)。
【0040】
【数5】
【0041】ついで、相関計算部23では下位の式3に
よる相関最大値CORと式4による相関最大値を与える遅
延Lを計算する(処理工程P4)。
【0042】
【数6】
【0043】
【数7】
【0044】図7は、上記式3,式4の意味を説明する
図である。
【0045】図7において、aは受話パワーPr0[n]、b
は送話パワーPt1[n]である。受話パワーPr0[n](図7の
a)と、遅延0での送話パワーPt1[n](図7のb)の出
力相互相関は、これらの二つの波形の積和を平均して求
める。
【0046】遅延k1での相互相関は、まず送話パワーPt
1[n]をk1遅延させたPt1[n-k1]を作り(図7のc参
照)、受話パワーPr0[n]との積和の平均から求める。
【0047】遅延k2での相互相関についても同様に、ま
ず送話パワーPt1[n]をk2遅延させたPt1[n-k2]を作り
(図7のd参照)、受話パワーPr0[n]との積和の平均か
ら求める。
【0048】上記の3つの相関計算例に従い、同様に送
話パワーPt1[n]の各遅延について受話パワーPr0[n]との
相互相関行う。それらをプロットしたのが図7のeに示
すグラフである。その中で最大値を検索し、最大値COR
と最大値を与える遅延Lを求める。
【0049】この最大値CORを求めることが上記式3の
意味であり、遅延Lを求めることが上記式4の意味であ
る。
【0050】これらの相関計算結果がエコー判定部26
に送られる。エコー判定部26では、下記の式5の条件
判断を用いて相手端エコーの有無を判定する(処理工程
P5)。
【0051】
【数8】
【0052】送話パワーと受話パワーの相互相関の最大
値CORが閾値CORより高く、直近の送話パワーの最大
値が閾値Pより大きい場合に、相手端エコーがあると判
定する。
【0053】音声スイッチ3では、エコー判定部26の
判定結果に従い、音声スイッチ3を構成する抑圧制御部
24と抑圧処理部25では下記の式6に対応する抑圧制
御と抑圧処理を行う(処理工程P6)。
【0054】
【数9】
【0055】エコー判定部26で相手端エコーがありと
判定される場合、音声スイッチ3の抑圧制御部24は、
例えば開閉スイッチで構成される抑圧処理部25に対
し、受話音を遮断・抑圧し(0.0)、相手端エコーがな
い場合には受話音の抑圧をせずにそのまま出力させる
(r0[n])(処理工程P7)。
【0056】上記の構成によって、相手端6側からのエ
コーが検出された場合にはエコーが帰ってくると考えら
れる間は受話音を遮断することにより、エコーによる悪
影響を防ぐことができる。相手端6からのエコーが検出
されない場合には通常と同様の動作であるので特に副作
用を発生させることがない。
【0057】以上の処理について更に理解を容易とする
ために、本発明の動作タイムチャートを図8に示す。簡
単化のためにエコーについての遅延がなく常に相手端6
でエコーが発生していると仮定している。また発話中は
通常音量変化を伴うが、この図では簡略に一定として示
している。
【0058】図8において、自端側の発話(図8a)が
あると、それに応じて音量Pt1が変化する(図8b)。
相手端6側、発話が自端側発話の後にある(図8c)。
タイミングとして相手端6側の発話の前半部は自端側発
話と一部重なるダブルトークになっている。
【0059】したがって、受話パワーPr0(図8d)に
は、相手端6側発話と自端側発話のエコーの両方が反映
される。図視される網掛け部分がエコーを示している。
【0060】この状況について式5の条件判断を用いて
エコー対策するかどうかを判定する。図8eにおいて、
[1]や[3]のタイミング区間では送話パワーPt1が大き
く、エコーのため送話パワーPt1と受話パワーPr0の相関
が高いので抑圧処理を行う。[2]のタイミング区間では
エコーはあるものの相手端側発話成分の影響で送話パワ
ーPt1と受話パワーPr0の相関が小さくなるので抑圧しな
い。それ以外の区間では送話パワーPt1が小さいので抑
圧処理の対象とされない。
【0061】なお、図4の実施例構成では、送話側に抑
圧処理部を設けていないが、図2の構成と同様に送話側
に抑圧処理部を設けることも、本発明の適用として制限
されるものではない。
【0062】図9は、別の実施例構成を示すブロック図
である。図9に示す実施例は、図2に示す構成に対し、
更に相手端エコー検出部16を設けた構成である。この
相手端エコー検出部16は、図4のエコー検出部10と
同様構成である。
【0063】図9において、相手端エコー検出部16で
は、先に式1から式5により説明したように、送話音t1
[n] の音量遷移Pt1[n]と、受話音r0[n]の音量遷移Pr0
[n]のとの相関CORが高く、かつ、相関遅延Lまでの過去
送話音量が大きい場合には「相手端エコー有」として、
それ以外の場合を「相手端エコー無」として検出結果を
出力する。この検出結果を抑圧制御部13に送る。
【0064】さらに、送話音の音量を音量検出部11で
検出し、受話音の音量を音量検出部12で検出し、それ
ぞれ抑圧制御部13へ送る。
【0065】抑圧制御部13では下記表2の条件判断を
行い、送話音・受話音の遮断処理を行うかどうか決定す
る。
【0066】
【表2】
【0067】上記表2において、送話音量大/小の項
は、音量検出部11の出力であり、受話音量大/小の項
は、音量検出部12の出力であり、相手端エコー有/無
は相手端エコー検出部16の出力である。
【0068】各出力の組合せに基づき、抑圧処理部14
では送話音を遮断するか通過させてから送受信部4へ出
力する。抑圧処理部15では受話話音を遮断するか通過
させてからD/Aコンバータ7へ出力する。
【0069】このような構成によって、相手端側からの
エコーが検出された場合にはエコーが帰ってくると考え
られる間は受話音を遮断することにより、エコーによる
悪影響を防ぐことができる。相手端からのエコーが検出
されない場合には通常と同様の動作であるので特に副作
用を発生させない。
【0070】図10は、本発明のシステム構成例であ
る。上記した図4又は、図9の実施例構成を自端側90
と相手端側91の双方で用いる構成である。自端側・相
手端側ともに通話相手からのエコーについて対策してい
るので、各端末でエコー対策が失敗した場合の悪影響を
防ぐことが出来る。
【0071】図11は、本発明の更に別の実施例であ
る。音声スイッチ3として適応ディジタルフィルタによ
るエコーキャンセラを用いた構成例である。図12は、
その動作フロー図である。
【0072】エコー検出部10には図4のエコー検出部
と同様の構成を用いる。上記式1〜式5の計算によって
相手側エコーの有無を判定する。式5によって相手側エ
コーがあると判断される場合、送話信号t1[n]から受話
信号r0[n](nは時刻を表す添字)までの遅延量Lを推定
する。
【0073】公衆回線を用いると回線での遅延量が変化
するためエコー遅延量が条件によって大きく変化する。
この遅延について充分な対応をしないと適応フィルタで
のエコー推定が困難となる。
【0074】図12のフローにおいて、処理工程P1か
らP5までの処理は、エコー検出部10において行われ
るので、図5における処理と同様である。
【0075】図11のスイッチ部3の可変長遅延バッフ
ァ32において、エコー検出部10で検出された遅延量
L分、送話音t0[n]を蓄積・遅延させる(処理工程P1
0)。そして、蓄積・遅延された信号t2[n]を適応フィ
ルタ33へ送る。適応フィルタ33では出力を行うかど
うかを相手側エコー判定結果に基づいて切り替える。
【0076】すなわち、相手側エコーがある場合には推
定エコー(擬似エコー)の出力を行い、相手側エコーが
ない場合には0を出力する(実質的に出力しない)(処
理工程P11)。
【0077】これは詳細には次の様に説明される。
【0078】適応フィルタ33ではFIR(Finite Impulse
Response)フィルタ(次数NN)での学習同定法(Normali
zed Least Mean Square 法)を用いる。遅延後送話音t2
[n]とフィルタ係数a[n][j](jは次数を示す添字:時刻n
におけるj次の係数をa[n][j]とする。)から下記式7を
用いて推定エコー(擬似エコー)b1[n]を算出する。
【0079】
【数10】
【0080】ついで、減算器34では受話音r0[n]から
推定エコーb1[n]を式8に従い減算し、残差信号b2[n]を
生成する(処理工程P12)。
【0081】
【数11】
【0082】適応フィルタでは残差信号b2[n]などから
式9を用いて次のサンプル処理のためにフィルタ係数a
[n+1][j]を更新する(処理工程P13)。
【0083】ここで、μは更新定数で、通常0<μ<1と
する。
【0084】
【数12】
【0085】抑圧処理部35では式10に示すように相
手端エコーのあるなしに応じて、抑圧処理を行うかどう
かを切り替える。この例ではエコーがある場合には0.1
倍(20dB減衰)している(処理工程P14)。 この結
果エコーの抑圧された受話信号出力が得られる(処理工
程P15)。
【0086】
【数13】
【0087】(付記1)自端側から相手端側への送信信
号と、相手端側から自端側への受信信号に基づき、前記
相手端側でエコーが発生したか否かを検出するエコー検
出部と、前記相手端側で発生しているエコーが検出され
る時に、エコー対策を行う音声スイッチとを有すること
を特徴とする通話装置。
【0088】(付記2)付記1において、さらに、前記
相手端側で発生したエコーを低減させるエコーキャンセ
ラを有することを特徴とする通話装置。
【0089】(付記3)付記1において、前記エコー検
出部は、相手端側への送話パワーと相手端側からの受話
パワーの相互相関の最大値が相互相関閾値より高く、最
近の送話パワーの最大値がパワー閾値より大きい場合
に、前記相手端でエコーが発生していると判断すること
を特徴とする通話装置。
【0090】(付記4)付記3において、前記音声スイ
ッチは、前記エコー検出部により相手端でエコーが発生
していると判断するとき、前記相手端からの受話信号を
抑圧することを特徴とする通話装置。
【0091】(付記5)付記3において、前記相手端側
への送話パワーが、閾値より小さい場合で、前記相手端
でエコーが発生していると判断される時は、前記音声ス
イッチで相手端側への送話パワーと相手端側からの受話
パワーの双方を遮断することを特徴とする通話装置。
【0092】(付記6)付記3において、前記音声スイ
ッチ部は、前記エコー検出部で検知される相互相関の遅
延量分送話音を蓄積・遅延させる可変遅延バッファと、
前記可変遅延バッファにより遅延された送話音から、前
記エコー検出部により相手端でエコーが発生していると
判断される時は、推定エコーを次式により生成する適応
フィルタと、
【0093】
【数14】
【0094】(但し、t2[n]は前記可変遅延バッファ3
2による遅延後送話音で、a[n][j]は時刻nにおけるj
次の計数)、前記適応フィルタにより求められた推定エ
コーを前記相手端からの受話信号より減算する減算回路
を有することを特徴とする通話装置。
【0095】(付記7)付記6において、前記適応フィ
ルタは、前記減算回路の残差信号出力に基づき、次のサ
ンプル処理のためのフィルタ係数a[n+1][j]を次式
【0096】
【数15】
【0097】(但し、μは更新定数で、b2[n]は残差信
号)により求め更新することを特徴とする通話装置。
【0098】(付記8)付記6において、さらに、前記
減算回路の後段に抑圧処理部を有し、前記前記エコー検
出部により相手端でエコーが発生していると判断される
時は、前記減算回路の出力を抑圧することを特徴とする
通話装置。
【0099】
【発明の効果】以上のように本発明では、エコーキャン
セラと音声スイッチを併用することにより、相手端エコ
ーを充分に抑圧しつつ、完全な遮断ではないために通話
の自然性を高めることができる。
【0100】これにより、相手端側で発生したエコーを
も自端側で消去可能とする通話装置及びこれに用いる通
話装置が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】音声スイッチを用いる通話装置構成例を示す図
である。
【図2】エコー対策の一例としての従来の音声スイッチ
3の構成例を示す図である。
【図3】本発明の通話装置の概略構成を示す図である。
【図4】図3における音声スイッチ3と、エコー検出部
10の構成例を示す図である。
【図5】図4の動作フロー図である。
【図6】式1の意味について説明するための図である。
【図7】上記式3,式4の意味を説明する図である。
【図8】本発明の動作タイムチャートを示す図である。
【図9】別の実施例構成を示すブロック図である。
【図10】本発明のシステム構成例である。
【図11】本発明の更に別の実施例である。音声スイッ
チ3として適応ディジタルフィルタによるエコーキャン
セラを用いた構成例である。
【図12】図11の実施例の動作フロー図である。
【符号の説明】
1 マイク 2 A/D変換器 3 音声スイッチ(エコー対策部) 4 送受信部 5 公衆網 6 相手端 7 D/A変換器 8 スピーカ 21,22,音量検出部 23 相関計算部 24 抑圧制御部 25 抑圧処理部 26 エコー判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K027 BB03 DD10 DD14 EE11 5K046 HH13 HH15 HH46 HH79

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自端側から相手端側への送信信号と、相手
    端側から自端側への受信信号に基づき、前記相手端側で
    エコーが発生したか否かを検出するエコー検出部と、 前記相手端側で発生しているエコーが検出される時に、
    エコー対策を行う音声スイッチとを有することを特徴と
    する通話装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 さらに、前記相手端側で発生したエコーを低減させるエ
    コーキャンセラを有することを特徴とする通話装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記エコー検出部は、相手端側への送話パワーと相手端
    側からの受話パワーの相互相関の最大値が相互相関閾値
    より高く、最近の送話パワーの最大値がパワー閾値より
    大きい場合に、前記相手端でエコーが発生していると判
    断することを特徴とする通話装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記音声スイッチは、前記エコー検出部により相手端で
    エコーが発生していると判断するとき、前記相手端から
    の受話信号を抑圧することを特徴とする通話装置。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記音声スイッチ部は、前記エコー検出部で検知される
    相互相関の遅延量分送話音を蓄積・遅延させる可変遅延
    バッファと、 前記可変遅延バッファにより遅延された送話音から、前
    記エコー検出部により相手端でエコーが発生していると
    判断される時は、推定エコーを次式により生成する適応
    フィルタと、 【数1】 (但し、t2[n]は前記可変遅延バッファ32による遅延
    後送話音で、a[n][j]は時刻nにおけるj次の計数)、 前記適応フィルタにより求められた推定エコーを前記相
    手端からの受話信号より減算する減算回路を有すること
    を特徴とする通話装置。
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