JP2003234679A - 音響エコーの相殺および抑制を実行する利得制御方法 - Google Patents

音響エコーの相殺および抑制を実行する利得制御方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響的に結合されたエコーの所望されない効
果が、受信側に戻るように伝送されることを低減または
相殺し、完全二重結合を提供する。 【解決手段】 本発明は、遠端音声ターミナルから遠端
信号を受信し遠端音声ターミナルに送信信号を送信する
全二重音声ターミナルと共に用いる音響エコー相殺およ
び抑制のための利得制御方法であって、全二重音声ター
ミナルは適応型フィルタとスピーカとマイクロホンとを
有し、方法は、スピーカにおいて遠端信号を再生する工
程と、スピーカからマイクロホンに音響的に結合された
エコー信号を受信する工程と、適応型フィルタによって
遠端信号をフィルタリングすることにより、フィルタリ
ングされた信号を生成する工程と、エラー信号を計算す
る工程と、遠端信号と、フィルタリングされた信号と、
エラー信号とから減衰率を計算する工程と、送信信号を
計算する工程と、を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気通信機器、具
体的には、音響エコー相殺および抑制を行う利得制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】公知の電話会議技術には、全ての会議出
席者の活動をモニタする工程と、最も大きい声で話して
いる人のデジタル信号を他の全ての人に切り換える工程
とが含まれる。この技術は、消極的な話者のアイドルチ
ャネルノイズが、会議ブリッジの出力に加えられないの
で、大きい会議については有用である。また、高品質の
会議回路は、エコーキャンセラーを含むので、高い信号
パワーが提供され得る。
【0003】電話通信において、エコーは、機器が一方
の側の人の声を増幅しようとして、他方の側の人から信
号を拾い、その人に戻るように増幅する場合に発生す
る。ある程度のエコーは、肉声のトークにおいては許容
されるが、ユーザは、システムを往復する時間の分だけ
遅れた自分の発話を聴くことによっていらだたせられ
る。一般的に、2つのタイプの装置が音響的に結合され
た信号の低減または相殺に関して用いられる(エコー抑
制回路およびエコーキャンセラーである)。公知の装置
と異なる点は、エコー信号が低減または相殺される方法
である。
【0004】エコー抑制という用語は、概して、より簡
略的な減衰制御技術が用いられて、フィードバックする
エコー信号のレベルが低減されることを指す。公知のエ
コー抑制デバイスは、誰かが話しているとき、反対方向
への送信をオフにし、回路を効率的に一方向、または半
二重結合にすることによって、エコーによっていらだた
せられる効果を低減する。
【0005】従来のエコー抑制器は、実際の平均された
信号レベルを用いて、話者とマイクとの間で音響的に結
合された信号を抑制する減衰率を計算する(例えば、特
許文献1参照。)。エコー抑制装置は、受話検出器を含
み、平均受信信号パワーレベルまたはエコー信号レベル
を生成する。平均受信信号レベルは、時定数回路によっ
て遅延された後、可変減衰器によって、平均送信信号レ
ベルと比較される。平均送信信号レベルが、平均受信信
号レベルより大きい場合、減衰率は、0に設定される。
減衰率が0に設定される場合、すなわち、無限減衰の場
合、結果は、実質的には、半二重呼である。他方、平均
送信信号レベルが、平均受信信号レベルよりも大きくな
い場合、減衰率は、1/Nに設定され、ここで、N=任
意の正の実数である。
【0006】簡略的な減衰制御技術を用いて、エコーフ
ィードバックのレベルを低減または相殺させる簡略的な
抑制回路であるエコー抑制装置が開示されている(例え
ば、特許文献1参照。)。従って、説明されたばかりの
エコー抑制装置は、実質的に半二重呼になることなくエ
コー抑制を行う装置または方法を提供できない。
【0007】従来の可変利得エコー抑制器は、正規化さ
れた近端および遠端のパワーレベルを用いて、関連する
パワー比を規定する(例えば、特許文献2参照。)。従
来の近端および遠端パワー検出器は、正規化された、近
端および遠端信号を検出する(例えば、特許文献2参
照。)。減衰器の動作を設定するコントローラは、関連
するバックグラウンドノイズに正規化された近端および
遠端信号パワーを用いる。減衰値または減衰率は、正規
化された近端および遠端信号パワーの比を用いて、判定
されて、所定の遠端および近端テーブルからの縮尺係数
が見つけられる。
【0008】可変利得エコー抑制器(例えば、特許文献
2参照。)は、半二重、または一方向通信を低減するこ
とを解消するが、完全二重トーク検出器が用いられて、
二重の発話、または、同時近端および遠端通信の間、エ
コー相殺適応型フィルタの更新をブロックする。
【0009】二重トーク検出器は、近端信号レベルをモ
ニタして、近端発話がいつ存在するかを判定する。近端
発話のみが存在する場合、抑制信号が適応型フィルタに
送信され、適応型フィルタへの更新がブロックされる。
近端発話の間、適応型フィルタが更新される場合、近端
発話が存在しないときに適応型フィルタの有効性が低下
する。従来の可変利得エコー抑制器の利点は、高速の収
束スピードであるが、初期化の後、適応型フィルタは、
「訓練」される必要がある。訓練動作の間、スピーカホ
ンは、半二重モードで動作する(例えば、特許文献2参
照。)。
【0010】従来の装置は、二重トーク検出を用いて、
クリッピングおよび/またはひずみの問題を引き起こし
得る減衰回路の動作を制御する(例えば、特許文献2参
照。)。肉声のひずみは、二重トークの間には起こらな
いが、ひずみは、減衰の計算における実際の肉声の活動
の使用に起因して、二重トークの後の期間に起こり得
る。適応型フィルタは、二重トークの後、部分的に再訓
練される必要がある。
【0011】従来の装置は、ノイズがある環境において
信頼できない実際の肉声検出または二重トーク検出に依
存し、誤った分類に起因するクリッピングおよび/また
はひずみを引き起こし得る(例えば、特許文献1および
特許文献2参照。)。従来のエコー抑制装置は、クリッ
ピングおよび/またはひずみに起因して肉声の伝送の品
質を低下させることなく、または、半二重接続になるこ
となく、音響的に結合されたエコーを減衰させる方法を
提供できない(例えば、特許文献1および特許文献2参
照。)。
【0012】エコー相殺は、エコーによって引き起こさ
れる、所望されない信号を、主な伝送信号から分離、お
よびフィルタリングすることを可能にする。概して、エ
コー相殺という用語は、適応型フィルタが用いられてエ
コー信号を低減させることを意味する。エコー相殺装置
は、エコー信号と等しく、反対である信号を、戻る伝送
路に付与する。エコー相殺は、完全二重モデムが、デー
タを、同じ周波数で送受信することを可能にする。エコ
ー相殺用の適応型フィルタの従来技術は、総合的に要約
されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0013】適応は、1セットの重み、または重み係数
を有するフィルタを記載する。入力信号は、出力信号を
得るように重み付けされる。経時的な重みの更新は、経
時的なフィルタの適応を可能にして、音響的に結合され
たエコー信号を有効に相殺する出力信号を生成すること
を可能にする。時間が経つにつれて、適応型フィルタの
重み、または係数は、頻繁に更新される必要がなくな
る。これは収束と呼ばれる。適応型フィルタが収束する
場合、適応型フィルタ出力信号と出力信号が減衰する、
音響的に結合された信号との差は、0に近い。他方、エ
コーキャンセラーが初期化される場合、適応型フィルタ
は収束されない。すなわち、出力信号と音響的に結合さ
れた信号との差は、非常に大きい。信号の差は、適応型
フィルタが収束するまで、経時的に低減する。適応型フ
ィルタが収束するために必要な時間の間、従来のエコー
相殺装置は、半二重動作になる。
【0014】適応型フィルタの収束スピードは、適応型
フィルタ出力信号と音響的に結合された信号との差が、
殆ど0になるまでに必要な時間を基準とする。バックグ
ラウンドノイズが変化する場合、または、近端の受信者
が話す場合、マイクによって受信される信号が変化し、
適応型フィルタが、再度、経時的に変化に適応する。
【0015】公知のエコー相殺技術は、通常、音響的に
結合された信号の減衰に充分ではない。なぜなら、テー
ルの長さが短すぎるか、または、音響の変化への適応に
おいて、フィルタが遅すぎるかのいずれかであるからで
ある。エコー相殺技術において、有効に動作するために
は、環境への適応に適応型フィルタを必要とするので、
適応型フィルタが収束に達するまで、接続は、半二重で
ある。エコーキャンセラーに特有の問題点に起因して、
多くの解決策が、さらなるエコー抑制段に強く影響され
る。
【0016】エコー相殺および抑制装置および方法(例
えば、非特許文献2参照。)は、パワーの差を用いて、
エコー抑制段用の減衰率を計算する。従来の装置は、制
御ユニットによって全て管理されている適応型エコー相
殺機能、ノイズ低減機能、および損失制御機能を含む、
ハンズフリー車載電話用である(例えば、非特許文献2
参照。)。エコーキャンセラーは、ラウドスピーカボッ
クスマイク(LEM)システムに最も適するモデルとし
て公知である、適応用の正規化された最小平均二乗(N
LMS)法を用いる適応型有限インパルス応答(FI
R)フィルタである。FIRエコー相殺フィルタは、ほ
ぼ10の係数のみを必要とするが(例えば、非特許文献
3参照。)、従来のFIRエコー相殺フィルタ(例え
ば、非特許文献2参照。)は、256の係数を用いる。
【0017】概して、従来のエコー相殺装置は、エコー
抑制段において、損失制御およびノイズ低減を用いて、
45dBおよび30dBのエコー減衰を達成する(例え
ば、非特許文献2参照。)。受信および送信チャネルに
分布するエコー減衰全体は、方法の組合せによって、個
々の方法の欠点が解消されることが推測される。結合さ
れた推測値は、ステップサイズ制御と、損失制御が必要
とするさらなる減衰を計算することとの両方に用いられ
る。装置が、256の係数を有するFIRフィルタを用
いて、損失制御回路によって用いられる推測値を計算す
ることによって、エコー相殺を向上させる間、エコーキ
ャンセラーのみでは、エコー信号の低減には不十分であ
り、好ましくないものではない。代わりに、従来の装置
は、さらなる減衰を加えて、エコー信号をさらに低減さ
せる損失制御回路を含む(例えば、非特許文献2参
照。)。
【0018】パワーの差、または正規化されたパワーの
差を用いることによって、ノイズがある環境におけるエ
コー抑制装置の信頼性のなさが低減され、ノイズに対す
るロバストが向上する。しかし、従来のエコー相殺およ
び抑制装置は、減衰率の計算において実際の発話検出に
依存しない装置または方法を提供できていない(例え
ば、非特許文献2参照。)。上述したように、実際の発
話検出への依存は、クリッピングおよび/またはひずみ
を引き起こし得る。
【0019】スピーカホンとともに使用される別の公知
のエコー相殺および抑制装置が開示されている(例え
ば、特許文献3参照。)。スピーカホンは、自己発振し
やすく、および遠くにいる聴取者に対して反響戻りエコ
ーが発生しやすいという2つの基本的な限界を有する。
従来の装置では、スピーカホン話者エコーを相殺するた
めの受信チャネルにおける適応型エコーキャンセラおよ
び送信チャネルにおける適応型エコー抑制部が使用され
る(例えば、特許文献3参照。)。受信パスは常にオー
プンのままであり、かつ送信パスはその利得をスピーカ
からマイクロホンへ音響的に結合される過剰な戻りエコ
ーを抑制するために必要なレベルへ低減するので、近完
全および完全二重動作が規則的に達成される。
【0020】従来のエコーキャンセラ−抑制部は近完全
および完全二重動作を提供するが、近端パワーおよび遠
端パワーの絶対値を使用して減衰を計算する(例えば、
特許文献3)。減衰についてパワーの絶対値に依存する
方法は、ノイズ環境で信頼性がない。
【0021】このエコー抑制装置は、損失制御およびノ
イズ低減と称される抑制段にひどく依存する(例えば、
非特許文献2参照。)。他の従来の音響エコー相殺およ
び抑制回路と同様に、エコーキャンセラのテール長が十
分でないか、または適応型フィルタが音響変化に対して
変化が遅すぎるので、抑制段は非常に重要である。その
結果、抑制段または損失制御は、大量のエコーを除去す
る。したがって、良好な抑制方法は、約40〜50dB
の総エコー戻り損失増大(ERLE)を達成するには極
めて重要である。減衰が増大しすぎると、通信は実質的
に半二重となる。これは、完全二重の自然さがエコーの
相殺と交換に犠牲となることを意味する。さらに、音節
のクリッピングまたは音声の歪みなどのアーチファクト
は、どちら側が話しているかを誤判別することによって
しばしば起こり得る。
【0022】これらの理由により、適応型フィルタが収
束するあいだ半二重への接続を低減するエコー相殺段お
よび残りのエコー信号を減衰させるための有効なエコー
抑制段を組み合わせて音声活動の誤判別による信号のク
リッピングなしに音響エコー相殺および抑制のための方
法が必要である。
【0023】
【特許文献1】米国特許第5,790,657号
【0024】
【特許文献2】米国特許第5,66,794号
【0025】
【特許文献3】米国特許第5,016,271号
【0026】
【非特許文献1】C.Breiningら著,「IEE
E Signal Processing Magaz
ine」,1999年7月,P42−69ページ
【0027】
【非特許文献2】Puderら著,「IEEE Int
ernational Conference on
Acoustics, Speech, and Si
gnal Processing」の紀要,2000
年,Vol.6,3622〜3625頁
【0028】
【非特許文献3】「IEEE Signal Proc
essing Magazine」,1999年7月,
43頁
【0029】
【発明が解決しようとする課題】電気通信機器の分野に
おいて、本発明により、音響的に結合されたエコーの所
望されない効果が、受信側に戻るように伝送されること
を低減または相殺し、完全二重結合を提供することを目
的とする。また、音声会議の分野において、本発明によ
り、消極的な話者のノイズが出力に加わることを防ぎ、
2人以上の会議出席者が同時に話すことができる電話会
議のブリッジを提供することも目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、遠端音声ター
ミナルから遠端信号を受信し上記遠端音声ターミナルに
送信信号を送信する全二重音声ターミナルと共に用いる
音響エコー相殺および抑制のための利得制御方法であっ
て、上記全二重音声ターミナルは適応型フィルタとスピ
ーカとマイクロホンとを有し、上記方法は、上記スピー
カにおいて上記遠端信号を再生する工程と、上記スピー
カから上記マイクロホンに音響的に結合されたエコー信
号を受信する工程であって、上記エコー信号は上記スピ
ーカにおいて再生された上記遠端信号の一部分である、
工程と、上記適応型フィルタによって上記遠端信号をフ
ィルタリングすることにより、フィルタリングされた信
号を生成する工程と、エラー信号を計算する工程であっ
て、上記エラー信号は上記エコー信号から上記フィルタ
リングされた信号を減算することにより得られる差であ
る、工程と、上記遠端信号と、上記フィルタリングされ
た信号と、上記エラー信号とから減衰率を計算する工程
であって、上記減衰率は所定の上限値と所定の下限値と
の間である、工程と、上記送信信号を計算する工程であ
って、上記送信信号は上記減衰率に上記エラー信号を乗
算することにより得られる積である、工程と、を包含
し、これにより上記目的が達成される。
【0031】上記エコー信号を受信する工程が、上記マ
イクロホンからアナログエコー信号を受信する工程と、
所定の1秒当たりのサンプルレートで上記アナログエコ
ー信号をディジタル化する工程であって、上記所定の1
秒当たりのサンプルレートが上記受信した遠端信号と同
一の1秒当たりのサンプルレートである、工程と、を包
含する。
【0032】上記減衰率を計算する工程が、上記遠端信
号と、上記フィルタリングされた信号と、上記エラー信
号と、所定の消音値とから抑制値を計算する工程と、上
記抑制値を平滑化することにより、平滑化抑制値を生成
する工程と、上記平滑化抑制値から上記減衰率を導き出
す工程であって、上記減衰率は上記所定の上限値と上記
所定の下限値との間である、工程と、を包含する。
【0033】上記減衰率を計算する工程が、上記抑制値
を線形値に変換する工程と、上記線形値に所定の平滑化
ファクタを付与することにより、平滑化線形値を生成す
る工程と、上記減衰率を上記所定の上限値と上記所定の
下限値との間で決定する工程であって、上記平滑化線形
値が上記所定の下限値未満の場合は、上記減衰率は上記
所定の下限値に等しく、上記平滑化線形値が上記所定の
上限値を超える場合は、上記減衰率は上記所定の上限値
に等しく、上記平滑化線形値が上記所定の上限値と上記
所定の下限値との間である場合は、上記減衰率は上記平
滑化線形値に等しい、工程と、を包含する。
【0034】上記抑制値を計算する工程が、上記遠端信
号から遠端パワーを計算する工程と、正規化された遠端
パワーを、所定の消音パワーから上記遠端パワーを減算
することにより得られる差として計算する工程と、上記
エラー信号からエラーパワーを計算する工程と、上記フ
ィルタリングされた信号からフィルタリングされたパワ
ーを計算する工程と、正規化された近端パワーを、上記
エラーパワーから上記フィルタリングされたパワーを減
算することにより得られる差として計算する工程と、2
以上の所定の第1の重み付けられた値と2以上の所定の
第2の重み付けられた値のテーブルから、第1の重み付
けられた値と第2の重み付けられた値を探し当てる工程
であって、上記正規化された近端パワーは、対応する第
1の重み付けられた値と対応する第2の重み付けられた
値とを指し示す、工程と、上記第1の重み付けられた値
に上記正規化された遠端パワーを乗算することにより得
られる積と、上記第2の重み付けられた値に上記正規化
された近端パワーを乗算することにより得られる積との
和として、上記抑制値を計算する工程と、を包含する。
【0035】本発明は、全二重音声ターミナルと共に用
いる、減衰率を計算する方法であって、上記全二重音声
ターミナルは、遠端信号をフィルタリングしてフィルタ
リングされた信号を生成する適応型フィルタを有するエ
コーキャンセラを備え、上記上記全二重音声ターミナル
はさらに、プロセッサとスピーカと音響的に結合された
エコー信号を受信するマイクロホンとを含むエコー抑制
器を備え、上記方法は、上記音響的に結合されたエコー
信号から上記フィルタリングされた信号を減算すること
により、エラー信号を生成する工程と、上記遠端信号
と、上記フィルタリングされた信号と、上記エラー信号
とを処理することにより、それぞれ遠端パワーと、フィ
ルタリングされたパワーと、エラーパワーとを演算する
工程と、所定の消音パワーから上記遠端パワーを減算す
ることにより得られる重み付けられた差と、上記エラー
パワーから上記フィルタリングされたパワーを減算する
ことにより得られる重み付けられた差との和として、抑
制値を計算する工程と、上記抑制値を線形値に変換する
工程と、上記減衰率を上限値と下限値との間で決定する
工程であって、上記線形値が上記上限値より大きい場合
は、上記減衰率は上記上限値であり、上記線形値が上記
下限値より小さい場合は、上記減衰率は上記下限値であ
り、上記線形値が上記上限値と上記下限値との間である
場合は、上記減衰率は上記線形値である、工程と、を包
含し、これにより上記目的が達成される。
【0036】所定の平滑化ファクタを上記線形値に付与
することにより、平滑化線形値を生成する工程であっ
て、上記平滑化線形値を用いて上記減衰率を決定する工
程をさらに包含する。
【0037】上記抑制値を計算する工程が、正規化され
た近端パワーを、上記エラーパワーから上記フィルタリ
ングされたパワーを減算することにより得られる差とし
て計算する工程と、正規化された遠端パワーを、上記所
定の消音パワーから上記遠端パワーを減算することによ
り得られる差として計算する工程と、上記正規化された
近端パワーを用いて、2以上の第1の重み付けられた値
から第1の重み付けられた値を探し当て、2以上の第2
の重み付けられた値から第2の重み付けられた値を探し
当てる工程と、上記第1の重み付けられた値に上記正規
化された遠端パワーを乗算することにより得られる積
と、上記第2の重み付けられた値に上記正規化された近
端パワーを乗算することにより得られる積との和とし
て、上記抑制値を計算する工程と、を包含する。
【0038】本発明は、スピーカとマイクロホンとを有
する全二重音声ターミナルと共に用いる音響エコー相殺
および抑制のための利得制御方法であって、上記全二重
音声ターミナルは、遠端音声ターミナルから遠端信号x
[n]を受信し、上記遠端音声ターミナルに送信信号t
[n]を送信し、上記方法は、上記遠端信号x[n]を
フィルタリングすることにより、フィルタリングされた
信号y[n]を生成する工程と、上記マイクロホンから
アナログエコー信号を受信する工程と、所定の1秒当た
りのサンプルレートで上記アナログエコー信号をディジ
タル化することにより、エコー信号d[n]を生成する
工程と、e[n]=d[n]−y[n]に従ってエラー
信号e[n]を計算する工程と、上記遠端信号x[n]
と、上記フィルタリングされた信号y[n]と、上記エ
コー信号d[n]と、上記エラー信号e[n]とを処理
することにより、それぞれ遠端パワーPと、フィルタ
リングされたパワーPと、エコーパワーPと、エラ
ーパワーPとを計算する工程と、Pfar−end
−Pに従って正規化された遠端パワーPfa
r−endを計算する工程であって、Pが所定の消音
パワーである、工程と、Pnear−end=P−P
に従って正規化された近端パワーPnear− end
を計算する工程と、2以上の第1の重みWおよび2以
上の対応する第2の重みWを有するテーブルから、第
1の重みWおよび第2の重みWを探し当てる工程で
あって、上記2以上の第1の重みWのうちの1つと上
記2以上の第2の重みWのうちの1つはP
near−endによって指し示される、工程と、A=
far−end+Wnear−endに従っ
て抑制値を計算する工程と、上記抑制値Aを線形抑制値
instに変換する工程と、上記線形抑制値k
instに所定の平滑化ファクタを付与することによ
り、平滑化線形抑制値ksmoothを生成する工程
と、減衰率kを、上限値と下限値との間で決定する工程
であって、上記平滑化線形抑制値が上記下限値未満の場
合は、上記減衰率は上記下限値に等しく、上記平滑化線
形抑制値が上記上限値を超える場合は、上記減衰率は上
記上限値に等しく、上記平滑化線形抑制値が上記上限値
と上記下限値との間である場合は、上記減衰率は上記平
滑化線形抑制値に等しい、工程と、t[n]=e[n]
kに従って上記送信信号t[n]を計算する工程と、を
包含し、これにより上記目的が達成される。
【0039】エコー相殺および抑制のための本利得制御
方法は、上記概略された問題を克服し、そしてまず重み
付け近端および遠端パワー差を計算し、そしてその結果
を使用して上下限間に減衰率を決定することによって減
衰率を計算するための方法を提供することによって当該
技術を進展させる。完全二重接続の品質をさらに向上す
るために、平滑化係数を減衰計算において使用して低パ
ワーかつ定常な鳴動エコーを耳障りな過渡的な音なしに
提供する。
【0040】適応型フィルタを含むエコー相殺段は、第
1レベルの減衰を提供し、かつエコー抑制段内で使用さ
れるフィルタリングされた信号およびエラー信号を生成
する。受信されたディジタル遠端信号は、アナログに変
換され、そしてスピーカで再生される。アナログエコー
信号はマイクロホンで受信され、そして1秒当たり所定
のサンプル数のレートでディジタル化される。アナログ
エコー信号をディジタル化するための使用される1秒当
たり所定のサンプル数のレートは、受信された遠端信号
がディジタル化されるレートと同じである。サンプルは
12ブロックにグループ化され、各グループは160サ
ンプルを有する。ここで、各ブロックは、50パーセン
ト前回のブロックと重複する。したがって、12ブロッ
クは1040サンプルの列を含み、130ミリ秒のテー
ル長を提供する。120ミリ秒より大きなテール長は、
通常のオフィス環境において受信される大量の音響エコ
ーを除去するのに十分である。
【0041】エコーキャンセラ内で、フィルタリングさ
れた遠端信号をエコー信号から引いて、適応型フィルタ
の重みを更新するために使用されるエラー信号を生成す
る。遠端信号、フィルタリングされた信号およびエコー
信号の信号の強さまたはパワーをエコー抑制段で計算し
減衰率を決定する。各連続なパワー計算に対して、所定
数の新しいサンプルを計算のために使用する。計算され
た信号パワーを使用して、正規化された遠端パワーは所
定の消音パワーと遠端パワーの差として計算され、かつ
正規化された近端パワーはエラーパワーとフィルタリン
グされたパワーとの差として計算される。重み付けされ
た近端パワーと重み付けされた遠端パワーとの差は、減
衰率を計算する際に使用する線形値に変換される抑制値
を提供する。
【0042】変換された抑制値は平滑化係数を使用して
平滑化され、低パワーかつ定常な鳴動エコーを耳障りな
過渡的な音なしに確保する。最後の減衰率は、平滑化減
衰値の値に依存して所定の上下限間で決定される。送信
信号は、エラー信号に減衰率を掛けることによって計算
される。減衰率に対して所定の上下限値を使用すること
によって、適応型フィルタが収束状態に達していなくて
も減衰が提供される。
【0043】動作的には、適応型フィルタが収束状態に
達するにつれ、正規化された近端パワーは負方向に増加
する。なぜなら、正規化された近端パワーを計算するた
めに使用されるエラー信号が低減するからである。した
がって、減衰率は小さいままである。他方、ダブルトー
ク状態の間、または遠端のみが話している場合、エラー
信号が増加する。その結果、正規化された近端パワーは
低減し、そして正となり得、減衰は少ないか、または全
くなくなる。したがって、近端スピーカは遠端側に対し
て可聴である。
【0044】
【発明の実施の形態】上記に要約され、かつ特許請求の
範囲に定義される音響エコー相殺および抑制のための利
得制御方法は、添付の図面とともに以下の詳細な説明を
参考とすることによってよりよく理解され得る。好適な
実施形態の本詳細な説明によって特許請求の範囲を限定
する意図はなく、その特定の実施例を示す。加えて、本
明細書中で使用される表現および用語は説明を目的とし
限定を目的としない。
【0045】電話で発生し得るエコーには、電気エコー
および音響エコーの2つの種類がある。音響エコーが発
生するのは、ラウドスピーカとマイクロホンとの間の音
響パスがあるのでラウドスピーカによって再生された信
号の一部が空間によって反射、減弱、遅延、および歪曲
され、そしてマイクロホンによって記録される場合であ
る。これは、スピーカホンを使用する通常の状況であ
る。
【0046】エコー抑制は半二重接続を生成する。エコ
ー抑制は、音声の流れを一度に一方向だけに制限するこ
とによってノイズの戻りを止める。エコー相殺は、適応
型フィルタを使用することによってエコーを相殺また
は、少なくとも、著しく減弱するためのよりよい解決手
段を提供し、したがって電話接続の品質および性能を向
上する。図1を参照すると、エコーキャンセラは、スピ
ーカ150とマイクロホン160との間の音響結合の結
果であるエコーを相殺する機能を有する。音響結合は、
スピーカ150から再生された受信された遠端信号11
0の一部が音響信号パス130を介してマイクロホン1
60に供給される現象である。エコーキャンセラ170
は推定エコー信号を生成する。推定エコー信号は実際の
エコー信号140と組み合わされ、遠端へ戻る反射エコ
ーを許容レベルへ低減する。
【0047】エコー相殺を用いると、ディジタル送信は
同じバンド幅内で同時に両方向へ進行することが可能と
なる。エコー信号の推定または予測は、エコーキャンセ
ラ170内の適応型フィルタによって近端で生成され、
そして受信された遠端信号110から引かれる。これに
より、エコーは有効に相殺される。受信された遠端信号
110が既知なので、エコーキャンセラ170は、経
時、エコー特性を予測し、そしてエコー信号140の近
似を生成し得る。エコー相殺において、複雑な方法手順
を使用して、音響エコーの特性を予測する近似を計算す
る。このエコー予測の方式は、適応として公知のプロセ
スでエコーキャンセラによって学習されなければならな
い。初期化時にエコー予測は利用可能でない。したがっ
て、この学習プロセス中にエコーキャンセラは、1方向
だけの通信または半二重を有効に可能とする。適応プロ
セスから学習されるパラメータはエコー信号の予測を生
成し、次いでマイクロホンの配置された空間のオーディ
オピクチャーを形成すると言え得る。トーク中は、オー
ディオピクチャーが常に変化し、そして次にキャンセラ
は連続して適応しなければならない。電話接続の品質お
よび性能を向上するために適応型フィルタを使用してエ
コーを相殺または、少なくとも、著しく減弱する。
【0048】(エコー相殺段−図2)図2を参照する。
遠端信号x[n]は、近端デバイス200によって受信
され、アナログ信号(図示せず)へ変換され、そしてス
ピーカ250を介して受信者に再生する。遠端信号x
[n]の一部は、近端マイクロホン260へ音響結合さ
れる。音響結合されたエコー信号d[n]は、エコーキ
ャンセラ240へフィードバックされる。エコーキャン
セラ240内で、遠端信号x[n]はまた、適応型フィ
ルタ244へ与えられ、適応型フィルタ244はフィル
タリングされた信号y[n]を生成する。例示および検
討のために、ここで任意形態の適応型ディジタルフィル
タが使用され得る。本発明の音響エコー相殺および抑制
のための利得制御方法の複雑性に対応するようマルチブ
ロック周波数ドメイン(MDF)最小2乗方法を選択す
る。
【0049】MDF適応型フィルタは、ディジタル信号
処理ハードウェアにおいて実施される実時間アプリケー
ションに最も適する。性能において、MDF適応型フィ
ルタはより小さいブロック遅延を導入し、より高速であ
り、かつしたがって、遠距離通信に適する。MDF適応
型フィルタを使用する性能の向上は、より小さなブロッ
クサイズを使用し、重み係数をより頻繁に更新し、そし
て適応プロセスの総実行時間を低減することによって達
成される。Sooらの「MultidelayBloc
k Frequency Domain Adapti
ve Filter」、IEEE Transacti
ons on Acoustics、Speech a
nd Signal Processing、373−
376頁、1990年2月を参照のこと。
【0050】マイクロホンで受信されたアナログエコー
信号は、受信されたディジタル遠端信号と同じ1秒当た
りのサンプル数レートでディジタル化およびサンプリン
グされる(図示せず)。例示のために、本発明のエコー
相殺および抑制のための利得制御方法は、1秒当たり8
000サンプルのレートでディジタル化されたサンプル
を使用して説明されるが、他のサンプリングレートで置
き換えられ得る。適応型フィルタ244からのフィルタ
リングされた信号y[n]は、エコー信号d[n]から
引かれてエコー信号e[n]を生成する。エコー相殺段
240においてフィルタリングされた信号y[n]をエ
コー信号d[n]から引くことによって減衰の第1レベ
ルを提供し、エラー信号e[n]を生成する。エラー信
号e[n]はさらにエコー抑制段220において減衰さ
れ、その後送信信号t[n]が遠端デバイスへ送信され
る。
【0051】エコー相殺器240内のフィルタアップデ
ートコントロール242は、エラー信号e[n]を用い
て、適応型フィルタ244の重みをアップデートする。
これには、12個のブロックが用いられる。図3に示す
ように、12個のブロックにおいて、後に続くブロック
は、それぞれ、前のブロックと50%重なる。例えば、
図4を参照すると、最初の160個のサンプルは、ブロ
ック1内にある。ブロック1の最後の80個のサンプル
は、ブロック2の最初の80個のサンプルにも用いられ
るので、ブロック1および2を合わせると、全体で24
0個のサンプルがあり、80個のサンプルが重複してい
る。再度図3を参照すると、これによって、ブロック1
の第1のサンプルからブロック12の最後のサンプルま
で、1040個の16ビットのサンプルのテール長が提
供され、このテール長は、130ミリ秒のテール長に変
換される。
【0052】テール長が、1040個の16ビットのサ
ンプルについて、記載および例示されるが、他のテール
長が代用されてもよい。130ミリ秒のテール長は、典
型的なオフィス環境において120ミリ秒以上のテール
長が大量の音響エコーを除去することが発見されたの
で、選択された。本発明の音響エコー相殺および抑制に
ついての利得制御方法を組み込んだ音声端末が操作され
る環境を変化させることは、それに従って、テール長が
調節されることを必要とし得る。エコー抑制(図2、5
および6)本発明の音響エコー相殺および抑制について
の利得制御方法のエコー抑制段は、エコー信号を問題と
ならないレベルまでさらに低減させることを必要とす
る。エコー抑制器は、エコー相殺段が充分にエコー信号
を減衰しないので、さらなる減衰を加える。エコー抑制
段によって加えられる減衰量は、エコー相殺変数x
[n]、y[n]、およびe[n]が、全て、エラー信
号e[n]の減衰に用いられた減衰率kを計算し、送信
信号t[n]を生成することに用いられるので、エコー
相殺段に依存する。
【0053】図5とともに、図2を参照すると、遠端信
号x[n]は、ブロック510において受信され、ブロ
ック570の適応型フィルタ244によってフィルタリ
ングされて、フィルタリングされた信号y[n]が生成
される。遠端信号をアナログに変換した後、遠端信号x
[n]が、ブロック520内のスピーカ250から再生
される。エコー信号d[n]が、ブロック540内のマ
イク260で受信され、上述したように、デジタル化さ
れる。フィルタリングされた信号y[n]は、ブロック
550内のエコー信号d[n]から減算されて、エラー
信号e[n]が生成される。信号のパワーは、ブロック
560内のサンプル80個ごとに計算される。遠端信号
x[n]のパワーPは、以下の式の通りに計算され
る。
【0054】
【数1】 n=0からn=N−1まで計算される。ここで、n=
0,1,2...,N−1であり、N=80である。x
[n]にy[n]、d[n]、e[n]を代入すると、
それぞれ、P、P、およびPが得られる。パワー
の計算が用いられて、適応型フィルタ244の適応スピ
ードが制御され、エコー抑制段220の減衰率が計算さ
れる。この例において、10ミリ秒ごとに、80個のサ
ンプルの新たなストリングを用いて、信号パワーが再計
算される。
【0055】図6を参照すると、抑制器220内で、P
、P、およびPが用いられて、正規化された遠端
および近端パワー、それぞれ、ブロック620内のP
nea r−endおよびPfar−endが計算され
る。正規化された遠端のパワー、Pfar−endは、
所定の沈黙パワーPから、計算された遠端パワーレベ
ルを減算した差として、Pfar−end=P−P
に従って、計算される。例示のため、Pfar−end
を計算するため、遠端の沈黙パワーは、40dBとして
選択されるが、0dBより大きく、60dBより小さい
他の正の値が代用され得る。正規化された近端パワー
は、エラーパワーとフィルタリングされたパワーの差と
して、式Pnear−end=P−Pに従って計算
される。近端および遠端パワー計算に、正規化された、
または、相対的な値を用いることによって、本発明の音
響エコー相殺および抑制についての利得制御方法を用い
て、ノイズに対するロバスト性が向上する。
【0056】次に、抑制値Aは、正規化された遠端パワ
ーに第1の重み係数Wを乗算した積に、正規化された
近端パワーに第2の重み係数Wを乗算した積を加算し
て、抑制値をデシベルで求めることによって、ブロック
650において計算される。計算用の式は、A=W
nearend+Wfarendである。ただし、
およびWの所定の値は、以下の式によるP
near−endの値に基づいて、ブロック630にお
いて得られる。
【0057】 Pnear end<C=1.00 W=0.50 C≦Pnear end<C=0.50 W=0.25 Pnear end≧C=0.00 W=0.50 ただし、−6≦C<0であり、0≦C<6である。
重み付けされた値、WおよびWが用いられて、正規
化された遠端パワーおよび正規化された近端パワーとの
間の重み付けされた差が計算されて、ブロック650内
の抑制値Aが計算される。
【0058】従来技術によるエコー抑制器とは異なり、
本発明の音響エコー相殺および抑制についての利得制御
方法は、実際のパワー差の代わりに、正規化されたパワ
ー差を用いる。減衰の計算における実際のパワーの使用
は、ノイズがある環境において信頼できないという問題
を起こす。遠端および近端パワー値の計算に用いられた
差のような、正規化された、または相対的なパワーの使
用は、ノイズに対するロバスト性を高める。
【0059】本発明の音響エコー相殺および抑制につい
ての利得制御方法を用いることによって、遠端発話があ
り、近端発話がない場合に、Pは、P、P、およ
びP よりも大きい。従って、正規化されたP
far−endは大きい。収束に達する場合、P
near−endは、フィルタリングされ、受信された
信号Pのパワーレベルが増大し、エコー信号Pのパ
ワーレベルが比較的一定に維持され、そのことにより、
エラー信号Pのパワーレベルが負になるので、負の方
向に増大する。従って、A=(1.0)(P
far−end)+(0.5)(−
ne ar−end)であり、小さい抑制値Aが得られ
る。減衰率Aが小さくなればなるほど、エコー抑制段内
の減衰がより大きくなる。
【0060】反対に、近端発話があり、遠端発話がない
場合、フィルタリングされ、受信された信号Pの信号
パワーレベルは、低く、エラー信号のパワーレベルは高
く、大きい、正規化された近端電力レベルP
near−endが得られる。従って、A=(0.0)
(Pfar−end)+(0.5)(−P
near−end)であり、大きい抑制値Aが得られ
る。抑制値Aの値が増大すればするほど、エコー抑制器
内の減衰が低減する。
【0061】再度図6を参照すると、ブロック650に
おいて計算される抑制値Aは、ブロック670におい
て、式k=10A/20によって、デシベルから線形値
に変換される。いらだたせる過渡的な音なしに、低パワ
ーおよび一定の響くエコーを保証するため、所定の平滑
化係数を用いて、線形値が平滑化される。例示および記
載のため、λ=0.85の平滑化係数が選択されるが、
他の平滑化係数(0.9より小さく、0.5以上)が代
用され得る。エコー相殺段の線形減衰値は、式k
smooth=λklinear+(1−λ)k
linearを用いて、ブロック680において平滑化
される。
【0062】エコー抑制段内で、減衰率kは、0から1
の間の値になるように計算される。従来技術において、
エコー相殺および抑制回路は、減衰率K=1で信号の減
衰がなくなり、減衰率K=0で無限減衰が得られる。無
限減衰は、半二重接続に類似する。本発明の音響エコー
相殺および抑制についての利得制御方法は、上限値k
max=1、および下限値kmin=0.1で、減衰率
を計算し、それに従って半二重呼の結果が相殺される。
減衰率kに下限値kmin=0.1を設定することは、
完全二重接続を維持する間、20デシベルの減衰に等し
い。kmin=0.1が下限値として記載され、例示さ
れるので、0より大きく、1より小さい、代替的な正の
値が代用される。
【0063】ブロック680から平滑化された線形減衰
値ksmoothを用いて、ブロック690において、
上述の下限値kmin=0.1および上限値kmax
1.0を用いて、減衰率が決定される。平滑化された抑
制係数ksmoothが上限値より大きい場合、上限値
1.0が選択され、ksmoothが下限値より小さい
場合、下限値が選択される。
【0064】本発明の音響エコー相殺および抑制につい
ての利得制御方法は、遠端または近端いずれかの明瞭な
音声活動検出を用いない。ダブルトーク検出も用いられ
ない。従って、音声活動またはダブルトーク検出の誤っ
た分類に起因するクリッピングの機会が最小限になる。
クリッピングが発生する唯一の原因は、Kminを低す
ぎる値に設定することである。kmin=0.1の設定
は、典型的なオフィス環境において、エコー信号を抑制
し、依然として自然な完全二重接続を提供する最適値で
ある。
【0065】図2および6を参照すると、ブロック62
0、630、650、670、680、および690に
おける計算は、エラー信号e[n]が乗算されて、遠端
音声端末に送信される送信信号t[n]が得られる減衰
率kを得るために計算される。本発明の音響エコー相殺
および抑制についての利得制御方法を用いると、遠端発
話があり、近端発話がない場合、PはP、P、お
よびPより大きい。従って、正規化されたP
far−endは大きい。従来技術によるエコー抑制器
とは異なり、適応型フィルタが収束に達しないことがあ
る場合でも、減衰を保証する。従来技術によるエコー抑
制器は、典型的には、適応型フィルタが収束に達するま
で、半二重接続として動作する。収束に達した場合、P
near−endは、フィルタリングされた信号P
パワーレベルが増大し、エコー信号Pのパワーレベル
が比較的一定に維持され、そのことにより、エラー信号
のパワーレベルが低減するので、負の方向に増大す
る。従って、減衰率kは、小さいまま維持される。
【0066】代替的な実施形態について、当業者であれ
ば、本発明の音響エコー相殺および抑制についての利得
制御方法において減衰率Aを計算するために用いられる
値は、異なる環境における動作について調節され得るこ
とを理解する。本発明の音響エコー相殺および抑制につ
いての利得制御方法は、特定の適応型フィルタを利用す
るとして例示および記載されてきたが、この適応型フィ
ルタは例示用に過ぎない。他の形態の適応型フィルタリ
ング、例えば、時間ドメイン正規化最小平均二乗(NL
MS)または反復最小二乗(RLS)などが用いられ
る。
【0067】上記の目的、目標および利点を完全に満た
す、音響エコー相殺および抑制についての利得制御方法
が説明されてきたことが明らかである。音響エコー相殺
および抑制についての利得制御方法が、特定の実施形態
とともに説明されてきたが、上記の説明から、当業者で
あれば、多くの代替例、改変例、および/または変形例
を考え得ることが明らかである。従って、この記載は、
添付の特許請求の精神および範囲内に含まれるこのよう
な代替例、改変例、および/または変形例を全て含むよ
うに意図される。
【0068】本発明は、全二重接続を提供しながら、ス
ピーカとマイクロホンとの間の音響エコー連結という望
ましくない影響を低減または排除する利得制御方法であ
る。重みづけられた正規化された遠端および近端パワー
を用いて、上限値と下限値との間で減衰率を決定するた
めに用いられる抑制値をまず計算し、それにより、ノイ
ズの多い環境における信頼性を向上させる。全二重接続
の質をさらに向上させるために、平滑化ファクタを減衰
率に付与することにより、煩わしい過渡的な音なしにロ
ーパワーで常に聞こえるエコーを提供する。
【0069】
【発明の効果】本発明は、音響的に結合されたエコーの
所望されない効果が、受信側に戻るように伝送されるこ
とを低減または相殺し、完全二重結合を提供することを
可能とする。本発明は、消極的な話者のノイズが出力に
加わることを防ぎ、2人以上の会議出席者が同時に話す
ことができる電話会議のブリッジを提供することも可能
とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来のエコーキャンセラのブロック模
式図である。
【図2】図2は、本発明の音響エコー相殺および抑制装
置のブロック模式図である
【図3】図3は、音響エコー相殺および抑制のための利
得制御方法において使用される1040ディジタル信号
サンプルの130ミリ秒テール長を示す図である。
【図4】図4は、図3からのサンプルの2つのブロック
の拡大図である。
【図5】図5は、本発明の音響エコー相殺および抑制装
置のための利得制御方法における遠端信号変化量を計算
する方法のブロック図である。
【図6】図6は、本発明の音響エコー相殺および抑制装
置のための利得制御方法における減衰係数を計算する方
法のブロック図である。
【符号の説明】
220 エコー抑制器 240 エコーキャンセラ 242 フィルタ更新制御 244 適応型フィルタ 250 スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 503011789 211 Mount Airy Road, Basking Ridge, New Jersey 07920 United States of America (72)発明者 シモン ボランド オーストラリア国 2120, ニュー サウ ス ウェールズ, ペナント ヒル, ビ クトリア ロード 15 Fターム(参考) 5K015 JA06 5K046 BB01 HH30 HH54 HH77 HH79

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠端音声ターミナルから遠端信号を受信
    し該遠端音声ターミナルに送信信号を送信する全二重音
    声ターミナルと共に用いる音響エコー相殺および抑制の
    ための利得制御方法であって、該全二重音声ターミナル
    は適応型フィルタとスピーカとマイクロホンとを有し、
    該方法は、 該スピーカにおいて該遠端信号を再生する工程と、 該スピーカから該マイクロホンに音響的に結合されたエ
    コー信号を受信する工程であって、該エコー信号は該ス
    ピーカにおいて再生された該遠端信号の一部分である、
    工程と、 該適応型フィルタによって該遠端信号をフィルタリング
    することにより、フィルタリングされた信号を生成する
    工程と、 エラー信号を計算する工程であって、該エラー信号は該
    エコー信号から該フィルタリングされた信号を減算する
    ことにより得られる差である、工程と、 該遠端信号と、該フィルタリングされた信号と、該エラ
    ー信号とから減衰率を計算する工程であって、該減衰率
    は所定の上限値と所定の下限値との間である、工程と、 該送信信号を計算する工程であって、該送信信号は該減
    衰率に該エラー信号を乗算することにより得られる積で
    ある、工程と、 を包含する方法。
  2. 【請求項2】 前記エコー信号を受信する工程が、 前記マイクロホンからアナログエコー信号を受信する工
    程と、 所定の1秒当たりのサンプルレートで該アナログエコー
    信号をディジタル化する工程であって、該所定の1秒当
    たりのサンプルレートが前記受信した遠端信号と同一の
    1秒当たりのサンプルレートである、工程と、 を包含する、請求項1に記載の利得制御方法。
  3. 【請求項3】 前記減衰率を計算する工程が、 前記遠端信号と、前記フィルタリングされた信号と、前
    記エラー信号と、所定の消音値とから抑制値を計算する
    工程と、 該抑制値を平滑化することにより、平滑化抑制値を生成
    する工程と、 該平滑化抑制値から該減衰率を導き出す工程であって、
    該減衰率は前記所定の上限値と前記所定の下限値との間
    である、工程と、 を包含する、請求項1に記載の利得制御方法。
  4. 【請求項4】 前記減衰率を計算する工程が、 前記抑制値を線形値に変換する工程と、 該線形値に所定の平滑化ファクタを付与することによ
    り、平滑化線形値を生成する工程と、 該減衰率を前記所定の上限値と前記所定の下限値との間
    で決定する工程であって、該平滑化線形値が該所定の下
    限値未満の場合は、該減衰率は該所定の下限値に等し
    く、該平滑化線形値が該所定の上限値を超える場合は、
    該減衰率は該所定の上限値に等しく、該平滑化線形値が
    該所定の上限値と該所定の下限値との間である場合は、
    該減衰率は該平滑化線形値に等しい、工程と、 を包含する、請求項3に記載の利得制御方法。
  5. 【請求項5】 前記抑制値を計算する工程が、 前記遠端信号から遠端パワーを計算する工程と、 正規化された遠端パワーを、所定の消音パワーから該遠
    端パワーを減算することにより得られる差として計算す
    る工程と、 前記エラー信号からエラーパワーを計算する工程と、 前記フィルタリングされた信号からフィルタリングされ
    たパワーを計算する工程と、 正規化された近端パワーを、該エラーパワーから該フィ
    ルタリングされたパワーを減算することにより得られる
    差として計算する工程と、 2以上の所定の第1の重み付けられた値と2以上の所定
    の第2の重み付けられた値のテーブルから、第1の重み
    付けられた値と第2の重み付けられた値を探し当てる工
    程であって、該正規化された近端パワーは、対応する第
    1の重み付けられた値と対応する第2の重み付けられた
    値とを指し示す、工程と、 該第1の重み付けられた値に該正規化された遠端パワー
    を乗算することにより得られる積と、該第2の重み付け
    られた値に該正規化された近端パワーを乗算することに
    より得られる積との和として、該抑制値を計算する工程
    と、 を包含する、請求項3に記載の利得制御方法。
  6. 【請求項6】 全二重音声ターミナルと共に用いる、減
    衰率を計算する方法であって、該全二重音声ターミナル
    は、遠端信号をフィルタリングしてフィルタリングされ
    た信号を生成する適応型フィルタを有するエコーキャン
    セラを備え、該該全二重音声ターミナルはさらに、プロ
    セッサとスピーカと音響的に結合されたエコー信号を受
    信するマイクロホンとを含むエコー抑制器を備え、該方
    法は、 該音響的に結合されたエコー信号から該フィルタリング
    された信号を減算することにより、エラー信号を生成す
    る工程と、 該遠端信号と、該フィルタリングされた信号と、該エラ
    ー信号とを処理することにより、それぞれ遠端パワー
    と、フィルタリングされたパワーと、エラーパワーとを
    演算する工程と、 所定の消音パワーから該遠端パワーを減算することによ
    り得られる重み付けられた差と、該エラーパワーから該
    フィルタリングされたパワーを減算することにより得ら
    れる重み付けられた差との和として、抑制値を計算する
    工程と、 該抑制値を線形値に変換する工程と、 該減衰率を上限値と下限値との間で決定する工程であっ
    て、該線形値が該上限値より大きい場合は、該減衰率は
    該上限値であり、該線形値が該下限値より小さい場合
    は、該減衰率は該下限値であり、該線形値が該上限値と
    該下限値との間である場合は、該減衰率は該線形値であ
    る、工程と、 を包含する方法。
  7. 【請求項7】 所定の平滑化ファクタを前記線形値に付
    与することにより、平滑化線形値を生成する工程であっ
    て、該平滑化線形値を用いて前記減衰率を決定する工程
    をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記抑制値を計算する工程が、 正規化された近端パワーを、前記エラーパワーから前記
    フィルタリングされたパワーを減算することにより得ら
    れる差として計算する工程と、 正規化された遠端パワーを、前記所定の消音パワーから
    前記遠端パワーを減算することにより得られる差として
    計算する工程と、 該正規化された近端パワーを用いて、2以上の第1の重
    み付けられた値から第1の重み付けられた値を探し当
    て、2以上の第2の重み付けられた値から第2の重み付
    けられた値を探し当てる工程と、 該第1の重み付けられた値に該正規化された遠端パワー
    を乗算することにより得られる積と、該第2の重み付け
    られた値に該正規化された近端パワーを乗算することに
    より得られる積との和として、該抑制値を計算する工程
    と、 を包含する、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 スピーカとマイクロホンとを有する全二
    重音声ターミナルと共に用いる音響エコー相殺および抑
    制のための利得制御方法であって、該全二重音声ターミ
    ナルは、遠端音声ターミナルから遠端信号x[n]を受
    信し、該遠端音声ターミナルに送信信号t[n]を送信
    し、該方法は、 該遠端信号x[n]をフィルタリングすることにより、
    フィルタリングされた信号y[n]を生成する工程と、 該マイクロホンからアナログエコー信号を受信する工程
    と、 所定の1秒当たりのサンプルレートで該アナログエコー
    信号をディジタル化することにより、エコー信号d
    [n]を生成する工程と、 e[n]=d[n]−y[n]に従ってエラー信号e
    [n]を計算する工程と、 該遠端信号x[n]と、該フィルタリングされた信号y
    [n]と、該エコー信号d[n]と、該エラー信号e
    [n]とを処理することにより、それぞれ遠端パワーP
    と、フィルタリングされたパワーPと、エコーパワ
    ーPと、エラーパワーPとを計算する工程と、 Pfar−end=P−Pに従って正規化された遠
    端パワーPfar−e ndを計算する工程であって、P
    が所定の消音パワーである、工程と、 Pnear−end=P−Pに従って正規化された
    近端パワーPnear −endを計算する工程と、 2以上の第1の重みWおよび2以上の対応する第2の
    重みWを有するテーブルから、第1の重みWおよび
    第2の重みWを探し当てる工程であって、該2以上の
    第1の重みWのうちの1つと該2以上の第2の重みW
    のうちの1つはPnear−endによって指し示さ
    れる、工程と、 A=Wfar−end+Wnear−end
    従って抑制値を計算する工程と、 該抑制値Aを線形抑制値kinstに変換する工程と、 該線形抑制値kinstに所定の平滑化ファクタを付与
    することにより、平滑化線形抑制値ksmoothを生
    成する工程と、 減衰率kを、上限値と下限値との間で決定する工程であ
    って、該平滑化線形抑制値が該下限値未満の場合は、該
    減衰率は該下限値に等しく、該平滑化線形抑制値が該上
    限値を超える場合は、該減衰率は該上限値に等しく、該
    平滑化線形抑制値が該上限値と該下限値との間である場
    合は、該減衰率は該平滑化線形抑制値に等しい、工程
    と、 t[n]=e[n]kに従って該送信信号t[n]を計
    算する工程と、 を包含する利得制御方法。
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