JP2017199949A - エコー除去装置、エコー除去方法およびエコー除去プログラム - Google Patents

エコー除去装置、エコー除去方法およびエコー除去プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より確実にエコーを除去する。【解決手段】エコー除去装置100は、通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部15を備え第1遅延部15で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部1と、第1遅延部15とは異なる遅延量で受信信号を遅延させる第2遅延部19と、受信信号を第2遅延部19で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部1の出力とを入力とするエコーサプレッサ18と、上記特性情報に基づいて、第1遅延部15および第2遅延部19の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部14とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、エコー除去装置、エコー除去方法およびエコー除去プログラムに関する。
自動車内のハンズフリー通話、テレビ会議システム等で発生する音響エコーを除去するために、エコーキャンセラやエコーサプレッサが用いられることがある。エコーキャンセラとエコーサプレッサとを組合せて用いる装置が特許文献1に開示されている。特許文献1では、適応フィルタを用いたエコーパスの推定によるエコーキャンセラによってエコーを減衰させ、かつ、エコーキャンセラによって消去しきれなかった残留エコーを、エコーサプレッサ等によりさらに減衰させることで、エコー除去を実現している。
特開2010−273316号公報
送信側の背景ノイズによるエコー減衰量の低下や、送話者と受話者とが同時に音声を発するダブルトーク時のエコー除去性能に関しては、まだ課題が多く、改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、より確実にエコーを除去できるエコー除去装置、エコー除去方法およびエコー除去プログラムを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるエコー除去装置は、通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部を備え前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部と、前記第1遅延部とは異なる遅延量で前記受信信号を遅延させる第2遅延部と、前記受信信号を前記第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とを入力とするエコーサプレッサと、前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部とを有する。
本発明のある態様によるエコー除去方法は、通信相手からの受信信号を第1遅延部で遅延させる工程と、前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を生成する工程と、前記キャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算する工程と、前記受信信号を第2遅延部で前記第1遅延部とは異なる遅延量で遅延させる工程と、前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する工程と、前記受信信号を第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とに基づいて前記送信信号を減衰させる工程とを有する。
本発明のある態様によるエコー除去プログラムは、コンピュータを、通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部を備え前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部、前記第1遅延部とは異なる遅延量で前記受信信号を遅延させる第2遅延部、前記受信信号を前記第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とを入力とするエコーサプレッサ、前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部、として機能させるプログラムである。
本発明にかかるエコー除去装置、エコー除去方法およびエコー除去プログラムによれば、より確実にエコーを除去できる。
図1は、本実施形態によるエコー除去装置の構成例を示す図である。 図2は、一般的なエコー除去装置の構成例を示す図である。 図3は、エコーキャンセル部によるエコーキャンセル動作の例を示すフローチャートである。 図4は、図1中のエコーサプレッサの動作の例を示すフローチャートである。 図5は、図1中のダブルトーク検出部の動作の例を示すフローチャートである。 図6は、図1中の遅延量算出部の動作の例を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明において、同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。なお、実施形態により本発明が限定されるものではない。また、実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
(エコー除去装置の構成例)
図1は、本実施形態によるエコー除去装置の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態によるエコー除去装置100は、エコーキャンセル部1と、エコーサプレッサ18と、遅延部19とを有する。エコーキャンセル部1、エコーサプレッサ18および遅延部19は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)を利用して実現することができる。
エコー除去装置100は、受話側信号経路4に、A/D変換部21と、D/A変換部22と、スピーカ2とを有する。また、エコー除去装置100は、送話側信号経路5に、マイクロホン(以下、マイクと略称する)3と、A/D変換部23と、D/A変換部24とを有する。スピーカ2は、受信信号を音に変換して出力する。マイク3は、音を電気信号に変換して入力する。A/D変換部21および23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。D/A変換部22および24は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。エコー除去装置100は、スピーカ2の出力がマイク3へ入力されることによる音響エコーを除去する。
(エコーキャンセル部)
エコーキャンセル部1は、キャンセル信号を生成し、キャンセル信号を通信相手への送信信号から減算する。エコーキャンセル部1は、適応フィルタ11と、減算部12と、ダブルトーク検出部13と、遅延量算出部14と、遅延部15と、音声検出部16および17とを備えている。遅延部15は、通信相手からの受信信号を入力し、遅延させて出力する。遅延部15は、遅延量算出部14から与えられる遅延量が設定され、受信信号を遅延させる。
適応フィルタ11は、スピーカ2の出力からマイク3への入力までの空間すなわちエコーパスの特性を模擬した特性情報を、遅延部15で遅延させた受信信号に掛けてキャンセル信号を生成し、減算部12に入力する。減算部12は、マイク3への入力信号からキャンセル信号を減算する。減算部12の出力は誤差信号として適応フィルタ11に入力される。適応フィルタ11は、フィルタ係数を更新し、誤差信号が最小になるように収束させる動作を行う。
遅延量算出部14は、第1遅延部である遅延部15および第2遅延部である遅延部19に、互いに異なる遅延量を算出し、設定する。遅延量算出部14は、適応フィルタ11のフィルタ係数更新量を算出し、適切な遅延量を遅延部15に設定する。また、遅延量算出部14は、エコーサプレッサ18に与える受信信号の遅延量を算出し、遅延部19に設定する。遅延量算出部14は、適応フィルタ11の特性情報すなわちフィルタ係数の形状から遅延量を算出する。遅延量算出部14は、適応フィルタ11が収束したかどうかを判断し、収束している状態の時に、適応フィルタ11の係数をもとに、適応フィルタ11が最も有効にエコーを除去できる遅延時間(インパルス応答の立ち上がり前から含む)を算出する。また、遅延量算出部14は、受信信号と送信信号とに含まれるエコーの遅延時間を算出する。このとき、例えば、インパルス応答の最大値、または、最大値と最小値との差が一定の範囲内にある場合は最大値ではなく最初のピーク値、をサンプル位置とする。
遅延量算出部14は、それぞれ算出した各遅延時間すなわち遅延量を、別々の遅延部15、遅延部19にそれぞれ設定する。遅延部15には、本装置によるシステム処理の遅延時間に相当する遅延量が設定される。なお、エコーパスが非常に長い場合等、遅延量はエコー経路による遅延を含んでもよい。また、遅延部19には、本装置によるシステム処理の遅延時間に、スピーカ2とマイク3との間のエコー経路による遅延時間を加えた時間に相当する遅延量が設定される。このため、遅延部15、遅延部19には、互いに異なる遅延量が設定される。通信相手からの受信信号は遅延部15を通して適応フィルタ11に入力される。また、受信信号は遅延部19を通してエコーサプレッサ18に入力される。こうすることにより、適応フィルタ11およびエコーサプレッサ18によるエコー減衰量、およびエコー除去品質を向上させる。これにより、エコーキャンセル部1によるエコー減衰量を最大限にするとともに、エコーキャンセル部1により消去しきれなかった残留エコーを、エコーサプレッサ18で効果的に推定し、除去することが可能となる。
ダブルトーク検出部13は、送話者と受話者とが同時に音声を発するダブルトーク状態を検出する。ダブルトーク状態になると、適応フィルタ11の係数が乱される。このため、ダブルトーク検出部13がダブルトーク状態を検出した時には適応フィルタ11の係数の更新を休止してその乱れを小さく抑える。
ダブルトーク検出部13は、受信信号をA/D変換部21で変換したデジタル信号を遅延部19で遅延させた信号と、マイク3への入力信号をA/D変換部23で変換したデジタル信号とを入力とする。なお、適応フィルタ11を用いてエコーキャンセル処理を行った後の信号をダブルトーク検出部13へ入力してもよい。ダブルトーク検出部13は、例えば、入力される信号のレベルを比較してダブルトーク状態を検出する。ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出した結果を示す信号は、適応フィルタ11およびエコーサプレッサ18に入力される。ダブルトーク検出部13の動作例については、後述する。
音声検出部16および音声検出部17は、通信相手からの音声を検出する。例えば、音声検出部16および音声検出部17は、入力される受信信号について、処理の単位である処理フレームごとに音声が含まれているか否かを判定する。音声検出部16は、遅延部15で遅延させた受信信号に音声が含まれているか否かを判定する。音声検出部16が受信信号に音声が含まれていると判定した場合に、適応フィルタ11が適応動作をする。音声検出部17は、遅延部19が遅延させた受信信号に音声が含まれているか否かを判定する。音声検出部17が受信信号に音声が含まれていると判定した場合に、ダブルトーク検出部13およびエコーサプレッサ18が動作する。なお、ダブルトーク検出部13およびエコーサプレッサ18は、受信信号に音声が含まれているか否かに関わらず、種々のデータ収集動作を行ってもよい。遅延部19は、受信信号に、遅延時間を付与し、遅延させた受信信号をエコーサプレッサ18に与える。
(エコーサプレッサ)
エコーサプレッサ18は、減算部12によってキャンセル信号が減算された入力信号に減衰係数を乗算することによって、エコーを抑制する。エコーサプレッサ18は、ダブルトーク検出部13がダブルトークまたは送話側のシングルトークを検出していない場合に、送話側信号経路5に減衰係数を乗算して減衰量を付与し、エコーを抑圧する。エコーサプレッサ18は、ダブルトーク検出部13がダブルトークまたは送話側のシングルトークを検出している場合に、送話側信号経路5に減衰量を付与しないことが望ましい。
エコーサプレッサ18は、遅延部19を通して得られた受信信号を周波数領域に変換し、また送信信号を周波数領域に変換し、各変換されたデータの各周波数帯域における時間的な変化を観測し、時間変化の比較や相関から減衰量すなわちエコー抑圧量を決定する。エコーサプレッサ18は、決定したエコー抑圧量で、エコーを効果的に減衰させる。エコーサプレッサ18の動作例については、後述する。
なお、本例では、エコーサプレッサ18に、ダブルトーク検出部13からの検出結果が入力される。エコーサプレッサ18は、その検出結果の情報を用いてエコー抑圧量をさらにコントロールしてもよい。例えば、ダブルトーク検出部13は、検出結果を検出確率等の段階的な指標で表し、エコーサプレッサ18は、その指標の大小に応じてエコー抑圧量を算出したり、その指標に基づいたテーブルを用いてエコー抑圧量を決定したりしてもよい。また、エコーサプレッサ18は、遅延部19によって遅延させた受信信号とマイク3から入力される送信信号との相関からダブルトーク状態を推定して抑圧量をコントロールしてもよい。
(エコー除去装置の動作)
次に、エコー除去装置100の動作の概略を説明する。エコー除去装置100において、アナログ信号である受信信号はA/D変換部21によってデジタル信号に変換される。A/D変換部21によって変換されたデジタル信号は、遅延部19およびエコーキャンセル部1内の遅延部15に入力される。また、A/D変換部21によって変換されたデジタル信号は、D/A変換部22に入力され、アナログ信号に変換される。D/A変換部22によって変換されたアナログ信号はスピーカ2から出力される。
エコー除去装置100において、マイク3への入力信号は、スピーカ2の出力による音響エコーと送話者の音声とを含むアナログ信号である。マイク3への入力信号は、A/D変換部23によってデジタル信号に変換される。A/D変換部23によって変換されたデジタル信号は、エコーキャンセル部1に入力される。エコーキャンセル部1は、音響エコーを除去するためのキャンセル信号を生成し、A/D変換部23で変換されたデジタル信号からキャンセル信号を減算する。キャンセル信号が減算されたデジタル信号は、エコーサプレッサ18に入力される。
(比較例)
図2は、一般的なエコー除去装置の構成例を示す図である。図2に示すエコー除去装置100aは、エコーキャンセル部1と、エコーサプレッサ18とを備えている。エコーキャンセル部1は、適応フィルタ11と、減算部12と、ダブルトーク検出部13と、遅延部15と、音声検出部16とを備えている。
図2に示すように、適応フィルタ11およびエコーサプレッサ18には、1つの遅延部15から、同じ遅延量が付与される。このため、エコーサプレッサ18が正確に機能しないおそれがある。例えば、エコーサプレッサ18に入力される受信信号と送信信号とで時間的なずれがあるため、ダブルトークを正しく判定することができず、送話側信号経路5に減衰量を適切に付与することができない場合がある。
図2に示す構成では、遅延部15によって遅延させた受信信号が適応フィルタ11に入力されるとともに、エコーサプレッサ18にも同じ信号が入力される。このため、適応フィルタ11、エコーサプレッサ18には、遅延部15によって同様に遅延させた受信信号が入力される。この構成では、エコーサプレッサ18の動作のタイミングがずれてしまうことがある。このため、実際には既にダブルトークの状態であるにも関わらず、ダブルトーク検出部13がダブルトーク状態を検出せず、エコーサプレッサ18が動作したり、逆に実際には既にダブルトークの状態が終了しているにも関わらず、ダブルトークを検出し、エコーサプレッサ18が動作しなくなったりするおそれがある。
一方、図1を参照して説明した本実施形態によるエコー除去装置100は、エコーキャンセル部1内の遅延部15の他に、遅延部19を有する。遅延部19によって、エコーサプレッサ18には、エコーキャンセル部1内の遅延部15で付与される遅延量とは独立した別の遅延量を与えた受信信号を入力することができる。
(エコーキャンセルの処理の例)
図3は、エコーキャンセル部1によるエコーキャンセル動作の例を示すフローチャートである。ステップS101では、遅延部15は、受信信号に、本装置によるシステム処理の遅延時間(以下、システム遅延時間と呼ぶ)を付加する。ステップS102では、適応フィルタ11が、適応フィルタ係数で畳み込み処理を行い、キャンセル信号を生成する。ステップS103では、減算部12が、マイク3への入力信号からキャンセル信号を減算する。
ステップS104では、音声検出部16は、遅延部15が遅延させた受信信号の処理フレームに音声が含まれているか否かを判定する。ステップS104において、遅延部15が遅延させた受信信号の処理フレームに音声が含まれている場合(ステップS104においてYes)、ステップS105に移行する。
ステップS105では、ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出したか否かを判定する。ステップS105において、ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出していない場合(ステップS105においてNo)、ステップS106に移行する。
ステップS106では、適応フィルタ11が、減算後の信号を最小化するように適応フィルタ係数を更新する。ステップS107では、適応フィルタ11が、更新した適応フィルタ係数で畳み込み処理を行い、キャンセル信号を生成する。ステップS108では、減算部12、マイク3への入力信号からキャンセル信号を減算する。ステップS109では、キャンセル信号を減算した後の信号を出力する。
なお、ステップS104において、遅延部15が遅延させた受信信号の処理フレームに音声が含まれていない場合(ステップS104においてNo)、ステップS109に移行し、キャンセル信号を減算した後の信号を出力する。
また、ステップS105において、ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出した場合(ステップS105においてYes)、ステップS109に移行し、キャンセル信号を減算した後の信号を出力する。
(エコーサプレッサの処理の例)
図4は、図1中のエコーサプレッサ18の動作の例を示すフローチャートである。ステップS201では、エコーサプレッサ18は、音声検出部17が音声を検出したか否かを判定する。ステップS201において、音声検出部17が音声を検出した場合(ステップS201においてYes)、ステップS202に移行する。
ステップS202では、エコーサプレッサ18は、ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出したか否かを判定する。ステップS202において、ダブルトーク検出部13がダブルトークを検出していない場合(ステップS202においてNo)、ステップS203に移行する。ステップS203では、エコーサプレッサ18は、減衰係数を乗算する。
なお、ステップS201において音声検出部17が音声を検出していない場合(ステップS201においてNo)、および、ステップS202においてダブルトーク検出部13がダブルトークを検出した場合(ステップS202においてYes)、いずれもそのまま処理は終了となる。
(ダブルトーク検出部の処理の例)
図5は、図1中のダブルトーク検出部13の動作の例を示すフローチャートである。ステップS301では、遅延部19が遅延させた受信信号において、音声検出部17が音声を検出したか否かを判定する。ステップS301において、音声検出部17が音声を検出した場合(ステップS301においてYes)、ステップS302に移行する。
ステップS302では、ダブルトーク検出部13は、マイク3への入力信号とエコーキャンセル後の信号とに基づいて減衰量を計算する。ステップS303では、ダブルトーク検出部13は、減衰量が一定値を超えているか否かを判定する。
ステップS303において、減衰量が一定値を超えていない場合(ステップS303においてNo)、ステップS304に移行し、ダブルトーク状態であると判定し、そのことを示す信号を出力する。その後、処理は終了する。
一方、ステップS303において、減衰量が一定値を超えている場合(ステップS303においてYes)、ステップS305に移行し、シングルトーク状態であると判定し、そのことを示す信号を出力する。その後、処理は終了する。
なお、ステップS301において、音声検出部17が音声を検出していない場合(ステップS301においてNo)も同様に、ステップS305に移行し、シングルトーク状態であると判定し、そのことを示す信号を出力する。その後、処理は終了する。
(遅延量算出部の処理の例)
図6は、図1中の遅延量算出部14の動作の例を示すフローチャートである。ステップS401において、遅延量算出部14は、適応フィルタのフィルタ係数更新量を算出する。ステップS402において、遅延量算出部14は、フィルタ係数更新量に基づいて適応フィルタ11の収束状態を判定する。
ステップS403において、遅延量算出部14は、適応フィルタ11が収束しているか否かを判定する。ステップS403において、適応フィルタ11が収束していると判定した場合(ステップS403においてYes)、ステップS404に移行する。
ステップS404において、遅延量算出部14は、フィルタ係数の絶対値和の10%を最初に超えるタップ位置を探索する。ステップS405において、遅延量算出部14は、探索したタップ位置から所定時間前のサンプル位置が適応フィルタ11のフィルタ係数の先頭になるように遅延量を決定する。ステップS406において、遅延量算出部14は、算出した遅延量を適応フィルタ11用の遅延部15に設定する。
ステップS407において、遅延量算出部14は、フィルタ係数の最大絶対値を持つタップ位置を探索する。
ステップS408において、遅延量算出部14は、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が現絶対ピーク値の90%以上であるか否かを判定する。ステップS408において、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が現絶対ピーク値の90%以上であると判定した場合(ステップS408においてYes)、ステップS409に移行する。
ステップS409において、遅延量算出部14は、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が最大絶対値の50%以上であるか否かを判定する。ステップS409において、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が最大絶対値の50%以上であると判定した場合(ステップS409においてYes)、ステップS410に移行する。ステップS410において、遅延量算出部14は、タップ位置を更新し、ステップS408の処理に戻る。
ステップS408において、遅延量算出部14は、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が現絶対ピーク値の90%以上でないと判定した場合(ステップS408においてNo)、および、ステップS409において、現タップ位置の一つ前の絶対ピーク値が最大絶対値の50%以上でないと判定した場合(ステップS409においてNo)、ステップS411に移行する。
ステップS411において、遅延量算出部14は、取得したタップ位置に基づき、システム遅延時間とエコー経路の正確な遅延時間とを遅延部19に設定する遅延量として算出する。ステップS412において、遅延量算出部14は、算出した遅延量をエコーサプレッサ18用の遅延部19に設定する。
なお、ステップS403において、適応フィルタ11が収束していないと判定した場合(ステップS403においてNo)、遅延量算出部14による処理は終了する。
上記ステップS407からS412の処理によれば、遅延量算出部14は、適応フィルタ11が収束している状態であるときにフィルタ係数の最大絶対値を持つタップ位置を探索し、所定条件を満たす限りタップ位置を更新し、所定条件を満たさなくなった場合に、タップ位置に基づいて遅延部19に設定する遅延量を算出する。このような処理によれば、エコーサプレッサ18用の遅延部19に適切な遅延量を設定することができる。なお、ステップS408の判定における「現絶対ピーク値の90%以上」、および、ステップS409の判定における「最大絶対値の50%以上」の各数値は例示であり、タップ位置を更新する場合の条件を任意に設定することができる。
(まとめ)
本実施形態によるエコー除去装置は、例えば、自動車内でのハンズフリー通話、テレビ電話、スマートフォンを用いたハンズフリー通話について適用できる。
(エコー除去方法)
上記エコー除去装置により、以下のエコー除去方法が実現される。すなわち、通信相手からの受信信号を第1遅延部で遅延させる工程と、前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を生成する工程と、前記キャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算する工程と、前記受信信号を第2遅延部で前記第1遅延部とは異なる遅延量で遅延させる工程と、前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する工程と、前記受信信号を第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とに基づいて前記送信信号を減衰させる工程とを有するエコー除去方法が実現される。このエコー除去方法によれば、より確実にエコーを除去できる。
(エコー除去プログラム)
上記エコー除去装置は、コンピュータを、通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部を備え前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部、前記第1遅延部とは異なる遅延量で前記受信信号を遅延させる第2遅延部、前記受信信号を前記第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とを入力とするエコーサプレッサ、前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部、として機能させるためのエコー除去プログラムを利用して実現してもよい。このエコー除去プログラムを利用すれば、より確実にエコーを除去できる。
1 エコーキャンセル部
2 スピーカ
3 マイク
11 適応フィルタ
12 減算部
13 ダブルトーク検出部
14 遅延量算出部
15、19 遅延部
16、17 音声検出部
18 エコーサプレッサ
21、23 A/D変換部
22、24 D/A変換部
100、100a エコー除去装置

Claims (7)

  1. 通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部を備え、
    前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部と、
    前記第1遅延部とは異なる遅延量で前記受信信号を遅延させる第2遅延部と、
    前記受信信号を前記第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とを入力とするエコーサプレッサと、
    前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部と
    を有するエコー除去装置。
  2. 前記エコーサプレッサは、前記キャンセル信号が減算された前記送信信号を減衰させる請求項1に記載のエコー除去装置。
  3. 前記通信相手からの音声を検出する音声検出部と、
    送話者と受話者とが同時に音声を発するダブルトーク状態を検出するダブルトーク検出部をさらに有し、
    前記エコーサプレッサは、前記音声検出部が音声を検出し、かつ、前記ダブルトーク検出部がダブルトーク状態を検出していない場合に前記通信相手への送信信号を減衰させ、前記音声検出部が音声を検出していない場合、または、前記ダブルトーク検出部がダブルトーク状態を検出している場合に前記通信相手への送信信号を減衰させない請求項1に記載のエコー除去装置。
  4. 前記エコーキャンセル部は、
    前記特性情報に基づいて前記キャンセル信号を生成する適応フィルタと、前記送信信号から前記キャンセル信号を減算する減算部とを有する請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のエコー除去装置。
  5. 前記遅延量算出部は、
    前記適応フィルタが収束している状態であるときにフィルタ係数の最大絶対値を持つタップ位置を探索し、所定条件を満たす限り前記タップ位置を更新し、前記所定条件を満たさなくなった場合に、前記タップ位置に基づいて前記第2遅延部に設定する遅延量を算出する請求項4に記載のエコー除去装置。
  6. 通信相手からの受信信号を第1遅延部で遅延させる工程と、
    前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を生成する工程と、
    前記キャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算する工程と、
    前記受信信号を第2遅延部で前記第1遅延部とは異なる遅延量で遅延させる工程と、
    前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する工程と、
    前記受信信号を第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とに基づいて前記送信信号を減衰させる工程と
    を有するエコー除去方法。
  7. コンピュータを、
    通信相手からの受信信号を遅延させる第1遅延部を備え前記第1遅延部で遅延させた信号とエコーパスの特性を模擬した特性情報とに基づいて生成したキャンセル信号を前記通信相手への送信信号から減算するエコーキャンセル部、
    前記第1遅延部とは異なる遅延量で前記受信信号を遅延させる第2遅延部、
    前記受信信号を前記第2遅延部で遅延させた信号と前記エコーキャンセル部の出力とを入力とするエコーサプレッサ、
    前記特性情報に基づいて、前記第1遅延部および前記第2遅延部の遅延量を算出し、設定する遅延量算出部、
    として機能させるためのエコー除去プログラム。
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