JPH0654171B2 - 燃焼器の点火装置 - Google Patents

燃焼器の点火装置

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JPH0654171B2
JPH0654171B2 JP10454188A JP10454188A JPH0654171B2 JP H0654171 B2 JPH0654171 B2 JP H0654171B2 JP 10454188 A JP10454188 A JP 10454188A JP 10454188 A JP10454188 A JP 10454188A JP H0654171 B2 JPH0654171 B2 JP H0654171B2
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幸和 松田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、石油バーナー等に供せられる点火装置で、特
に点火放電の間隔が電源周波数に同期するいわゆる電源
同期式の点火装置を利用した燃焼器に関するものであ
る。
従来の技術 従来、第5図に示す如く電源21に交流電源を用いダイ
オード22を介してコンデンサ23に充電しておいた電
荷をサイリスタなどのスイッチ素子26で昇圧トランス
24の1次側巻線に流して2次側の電極25に高電圧火
花を得る点火装置では、通常半波整流回路でコンデンサ
23を充電し、逆位相の半波時にサイリスタ26のゲー
トをトリガーして充電電荷を放電するいわゆる電源同期
式と、サイリスタ26のゲート部に点線で結線したCR
時定数回路27と印加電圧が所定値以上になるとオンす
るダイアックで構成されるトリガー回路28を設け、役
50〜100ms間隔に一回サイリスタをトリガーする電
源非同期方式とがある。電源同期式は構成が単純で安価
であるが、火花放電が連続するので放電音が大きく、ま
た電源非同期方式は放電間隔がCR時定数回路とダイア
ックの動作電圧で決定され自由に可変できるものではな
かった。
一方、石油を気化しその気化ガスを点火装置の火花放電
で着火させる燃焼器において、その着火性は火花放電の
間隔が同じであれば燃焼空気温度が低い時は悪い。ま
た、温度が同じであれば火花放電の間隔が広がると悪く
なる。また、この時発生する火花放電の音は火花放電の
間隔が狭くなるほど大きく、耳障りになることを経験し
ている。このことより、燃焼器の点火装置は着火性と火
花放電音の妥協の産物であった。
発明が解決しようとする課題 以上のことより、従来の燃焼器の点火装置にあっては次
のような課題を有していることがわかる。
(1) 火花放電の音を下げるため、放電間隔を広く設定
すると低温時の着火性が悪く、未燃ガスの発生や着火時
の悪臭発生の原因となる。
(2) 火花放電の間隔を狭くすると、放電音が大きくな
り商品価値が低下する。
(3) 火花放電の間隔精度が悪く、ばらつきが大きい。
本発明はこのような点を鑑みて発明したもので、点火放
電の音を軽減しつつ、安定した着火性を確保することを
目的としている。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するため、燃焼用空気の温度を
検出するサーミスタと、交流電源の半サイクル期間に充
電されたコンデンサの電荷をスイッチ素子で放電させる
構成の点火装置と、前記スイッチ素子へのトリガー信号
を電源に同期させるための信号を検出するゼロクロス検
出回路と、ゼロクロス信号に同期して一定回数トリガー
信号出力を行なうオン動作手段とゼロクロス信号が入力
されても所定回数分はトリガー信号出力を行なわないオ
フ動作手段とを備え、前記オン動作手段もくしはオフ動
作手段で計数する値は前記サーミスタの値に応じて可変
するようにしたものである。
作用 本発明は上記構成によって、低温の着火性が悪い時は火
花放電の間隔を狭くし、比較的温度が高く着火性に支障
がないような場合は火花放電の間隔を広くして放電音を
下げるようにすることで、一般使用時の点火放電の音を
軽減しつつ、低温時の着火性が確保される。
実施例 以下、石油ファンヒータの点火装置に本発明を実施した
例を添付図面に基づいて説明する。第1図は本実施例の
主要回路図で、1は交流電源、2は気化筒、3は気化筒
2に埋め込まれたヒータ、3−1はヒータ3の温度を検
出するバーナサーミスタ、4は灯油を吐出するポンプ、
5はバーナモータで、ポンプ4で送られた灯油は気化筒
2で気化されると同時にバーナモータ5で送られてきた
燃焼用空気と燃焼室6で混合される。7は点火電極、8
は電源同期式の点火装置で交流電源1のBライン側が正
の半サイクルでダイオード8−2と抵抗8−3を経由し
コンデンサ8−1に電荷が充電され、次のAライン側が
正になる半サイクルで抵抗8−4にゲート端子を接続さ
れたサイリスタ8−5がオンするので、コンデンサ8−
1の電荷が昇圧トランス8−6、サイリスタ8−5、コ
ンデンサ8−1と流れ、点火電極7間に火花放電が発生
する。8aはホトカップラのホトトランジスタ側8a−
1端子が前記サイリスタ8−5のゲート−カソード間に
接続されたトリガー回路、9は石油ファンヒータが燃焼
していることを想定した火炎、10は燃焼状態を監視す
るフレームロッド、11はサーミスタ11−1で室温を
検出する温度検出回路、12は電圧検出回路で変圧器で
降圧された交流電源1の電圧を整流、平滑、増幅し端子
12aから出力するものである。13はゼロクロス検出
回路で双方向LEDとホトトランジスタを配したホトカ
ップラのLED側を交流電源1間に接続し、ホトトラン
ジスタ側の出力端子13aにはパルス信号が出力され
る。14はA/D変換回路を内蔵したマイクロコンピュ
ータで少なくても前記温度検出回路11、電圧検出回路
12、ゼロクロス検出回路13、トリガー回路8aが接
続されている。
前記構成で点火迄の動作の概要を説明すると、まず運転
スイッチ(図示せず)が投入されるとヒータ3が通電さ
れ気化筒2が加熱される。この時の気化筒2の温度はバ
ーナサーミスタ3−1で検出され適温に制御される。充
分に気化筒2が加熱されるとバーナモータ5がオンし、
燃焼用空気が燃焼室6に送られ、しばらくするとポンプ
4の作用で灯油も燃焼室6に送られると同時に気化し燃
焼用空気と混合する。この時、点火電極7で火花放電が
あると着火し、その着火確認及び燃焼確認はフレームロ
ッド10で行なわれる。以降、火花放電が停止しても燃
焼熱で燃焼動作が継続される。
一方、第2図はゼロクロス検出回路13からの信号入力
からトリガー回路8aへの信号出力までのマイクロコン
ピュータ14内部での処理を示す処理構成図である。1
4−1はゼロクロス信号の入力回数を計数するカウンタ
ー、14−2はカウンター14−1が第一の所定回数
(本実施例では2の固定値とする)に達するまでトリガ
ー回路8aに“H”信号を出力することを指示するオン
動作手段、14−3は同じくカウンター14−1が第二
の所定回数(本実施例では記号αで表記する)に達する
までトリガー回路8aに“L”信号を出力することを指
示するオフ動作手段で、カウンター14−1はカウント
値がαになった時点で0にクリアされるものとする。切
替手段14−4、14−5はカウンター14−1のカウ
ント値に応じてオン動作手段14−2とオフ動作手段1
4−3とを交互に切り替えるもので、出力手段14−6
は切替手段14−5の接続状態に応じて“H”又は
“L”信号を出力するものである。今、出力手段14−
6の出力が“H”であるとするとトリガー回路8aのL
ED8a−2が点燈、ホトトランジスタ8a−1はオン
状態にある。この状態ではサイリスタ8−5はオンでき
ず、点火電極7での火花放電は起こらない。一方、出力
手段14−6の出力が“L”の場合、ホトトランジスタ
8a−1はオフ状態にあり、Aライン側が正になる半サ
イクル時にサイリスタ8−5がオンして点火電極7に1
回火花放電が発生する。14−7は温度判定手段で温度
検出回路11の出力電圧からサーミスタ11−1の温度
を判定し、第1表の設定に応じた値αを前記第二の所定
回数として設定する指示を出すものである。
次に、カウンター14−1とオン動作手段14−2、オ
フ動作手段14−3の具体的な動作を第3図のフローチ
ャートを用いて説明する。マイクロコンピュータ14の
一連の処理の一部としてステップS1からステップS9
の処理ブロックがある。ここで、温度検出回路11の出
力電圧を入力し温度に換算する処理ブロックは別に存在
し、サーミスタ11−1の温度はすでに求められている
ものとする。ステップS1は入力される信号をゼロクロ
ス信号として判断するルーチン、ステップS2は点火装
置の作動/停止状態を判別するルーチンで、作動状態時
はステップS3以降を実行することで間欠的な火花放電
を繰り返し、停止状態時はステップS8に移行するので
継続した停止となる。ステップS3はカウンター14−
1のカウント値を+1するルーチン、ステップS9はす
でに求められているサーミスタ11−1の温度に応じて
2、4、6、8のいずれかの値を第二の所定値であるα
に設定するルーチン、ステップS4はカウント値をαと
比較するルーチンで、α以上の場合はステップS5にて
カウント値が0に初期化される。ステップS6はカウン
ト値を第一の所定値である2と比較するルーチンで、2
未満の場合はステップS7で出力手段14−6から
“L”信号を出力する処理を、2以上の場合はステップ
S8で“H”信号を出力する処理を行なう。以上の動作
によると電源周波数が50Hzの場合、火花放電の周期は
α=2で20ms、α=4で40ms、α=6で60ms、α
=8で80msと、燃焼空気の温度に応じて種々に可変さ
れることになる。第4図は縦軸に放電周期、横軸に燃焼
空気温度をとり、温度に応じて放電周期が変化する様子
を示す図である。
上記実施例の構成によれば、火花放電の間隔を自由に設
定でき、しかも着火性に影響する温度に対応するので、
着火性を損なわず火花放電音を下げることができる。さ
らに、点火装置8は電源同期式であれば本実施例のよう
なサイリスタによるスイッチングにこだわるものでな
く、トランジスタをマイクロコンピュータで直接オン/
オフさせる方法式のものでもかまわない。
上記実施例では温度に応じて段階的に火花放電の周期が
変化するようにしたが、周期を温度の関数で設定するこ
とも容易である。又、オン動作手段の第一の所定回数を
可変しても同様の効果が得られる。
更に、燃焼空気用温度を検出する手段として、燃焼空気
の温度を直接検出しなくても、例えばバーナサーミスタ
3−1の通電初期の検出温度を代用することも可能であ
る。
発明の効果 以上、実施例から明らかなように本発明は、次のような
効果を有するものである。
(1) 火花放電の周期を可変できる。
(2) 燃焼空気低温時は火花放電の周期を狭くして、着
火性を高めることができる。
(3) 常温時は火花放電による音が低いので商品価値が
高まる。
(4) 火花放電周期のばらつきがなく、燃焼器設計が非
常に容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の主要回路図、第2図は前記
実施例に基づくマイクロコンピュータ内部での処理を示
す処理構成図、第3図は前記マイクロコンピュータでの
フローチャート図、第4図は温度に応じて放電周期が変
化する様子を示す図、第5図は従来の電源非同期式点火
装置の回路構成図である。 1……交流電源、8……点火装置、8a……トリガー回
路、11……温度検出回路、13……ゼロクロス検出回
路、14……マイクロコンピュータ、14−1……温度
判定手段、14−2……オン動作手段、14−3……オ
フ動作手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼器と、この燃焼器に送られる燃焼用空
    気の温度を検出するサーミスタと、交流電源の半サイク
    ル期間に充電されたコンデンサの電荷をサイリスタ等の
    スイッチ素子で放電させることにより、該放電電流を昇
    圧トランスの1次巻線に流して前記昇圧トランスの2次
    巻線側に高電圧を得る点火装置と、前記交流電源の極性
    切り替わり点を判別し、ゼロクロス信号を出力するゼロ
    クロス検出回路と、前記点火装置のスイッチ素子を動作
    させるトリガー回路と、少なくとも入力された前記ゼロ
    クロス信号の所定回数毎に前記トリガー回路への動作タ
    イミングを指示するマイクロコンピュータであって、こ
    のマイクロコンピュータは連続して入力されたゼロクロ
    ス信号を計数し、第一の所定回数分を計数する間、前記
    点火装置のオン信号出力を前記トリガー回路へ出力する
    オン動作手段および続いて入力される連続したゼロクロ
    ス信号を第二の所定回数分計数し、この間は前記トリガ
    ー回路への出力指示を行なわないオフ動作手段とを備
    え、前記オン動作手段及びオフ動作手段の第一及び第二
    の所定回数は前記サーミスタの検出温度に応じて可変さ
    れるようにした燃焼器の点火装置。
  2. 【請求項2】燃焼用空気の温度を検出するサーミスタを
    燃焼量を決定するための室温を検出するサーミスタと兼
    用したことを特長とする特許請求の範囲第一項記載の燃
    焼器の点火装置。
JP10454188A 1988-04-27 1988-04-27 燃焼器の点火装置 Expired - Lifetime JPH0654171B2 (ja)

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