JPH0653918B2 - 耐高温変形性板材の製造方法 - Google Patents
耐高温変形性板材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0653918B2 JPH0653918B2 JP61181995A JP18199586A JPH0653918B2 JP H0653918 B2 JPH0653918 B2 JP H0653918B2 JP 61181995 A JP61181995 A JP 61181995A JP 18199586 A JP18199586 A JP 18199586A JP H0653918 B2 JPH0653918 B2 JP H0653918B2
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- high temperature
- temperature deformation
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,耐高温変形性板材の製造方法に関し,特に圧
延加工時における板材の結晶粒配列を並び変える耐高温
変形性板材の製造方法に関する。
延加工時における板材の結晶粒配列を並び変える耐高温
変形性板材の製造方法に関する。
[従来の技術] 一般に,1300℃以上の高温度における真空炉,還元雰囲
気炉,及び不活性ガス炉等の加熱ヒータには,高融点材
料であるモリブデン又はタングステンが使用され,炉内
の温度分布の状態を均一化するために,線,棒,撚線,
板等の加熱ヒータの形状が,選択される。
気炉,及び不活性ガス炉等の加熱ヒータには,高融点材
料であるモリブデン又はタングステンが使用され,炉内
の温度分布の状態を均一化するために,線,棒,撚線,
板等の加熱ヒータの形状が,選択される。
ところが,炉によっては,所定温度に対して,±0.1 %
(例えば,1500℃±0.15℃)もの精度を要求されるもの
もあり,このとき,加熱ヒータを通電加熱しているうち
に,ねじり,反り,及び垂下等の変形が生じると,被加
熱物と加熱ヒータとの距離が変化し,温度分布の均一さ
を損なうことになる。
(例えば,1500℃±0.15℃)もの精度を要求されるもの
もあり,このとき,加熱ヒータを通電加熱しているうち
に,ねじり,反り,及び垂下等の変形が生じると,被加
熱物と加熱ヒータとの距離が変化し,温度分布の均一さ
を損なうことになる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら,従来,加熱ヒータの素材であるモリブデ
ン及びタングステン材は,鍛造,転打,線引き,圧延等
の塑性加工を受けており,このため,板材内部に発生す
る残留歪みが不均一であり,精度の高い温度分布が要求
される炉には,不適当である。
ン及びタングステン材は,鍛造,転打,線引き,圧延等
の塑性加工を受けており,このため,板材内部に発生す
る残留歪みが不均一であり,精度の高い温度分布が要求
される炉には,不適当である。
特に,加熱ヒータの形状が板状の場合には,他の形状の
場合とは異なり,広範囲の温度の均熱ゾーンを必要とさ
れる炉に使用されるため,その耐高温変形性の改善の要
請が高いのが実情である。
場合とは異なり,広範囲の温度の均熱ゾーンを必要とさ
れる炉に使用されるため,その耐高温変形性の改善の要
請が高いのが実情である。
そこで、本発明の目的は、上記欠点に鑑み、耐高温変形
性の高い板材を得るための、耐高温変形性板材の製造方
法を提供するものである。
性の高い板材を得るための、耐高温変形性板材の製造方
法を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明によれば、インゴットをクロスロールする耐高温
変形性板材の製造方法において、前記インゴットには、
タングステンおよびモリブデンのうちの少なくとも一方
からなるものを用い、前記クロスロールは、前記インゴ
ットから最終板厚までの圧延加工の加工率で,該加工率
76〜84%までは、一方向に圧延加工し、その後、前
記圧延方向に対して直角方向に圧延加工することを特徴
とする耐高温変形性板材の製造方法が得られる。
変形性板材の製造方法において、前記インゴットには、
タングステンおよびモリブデンのうちの少なくとも一方
からなるものを用い、前記クロスロールは、前記インゴ
ットから最終板厚までの圧延加工の加工率で,該加工率
76〜84%までは、一方向に圧延加工し、その後、前
記圧延方向に対して直角方向に圧延加工することを特徴
とする耐高温変形性板材の製造方法が得られる。
本発明では、圧延された板材をエリクセン値以上に変形
して得られる割れ面のうち、この割れ面の割れ方向性
が、四方向を呈するか否かによって、この板材の結晶粒
が、縦横に均一に延ばされているかどうかを判定する。
して得られる割れ面のうち、この割れ面の割れ方向性
が、四方向を呈するか否かによって、この板材の結晶粒
が、縦横に均一に延ばされているかどうかを判定する。
[実施例] 本発明の実施例について図面を参照して説明する。
まず,本板状加熱ヒータの素材であるモリブデン,タン
グステン,又はそれらの合金を圧延加工時において,そ
の素材のインゴットから最終板厚までの加工率を100 %
とし,所定の加工率までは,一方向に圧延加工し,その
後,先の圧延加工方向に対して,直角方向に再圧延(以
下,クロスロールと呼ぶ)し,板材を加工する。
グステン,又はそれらの合金を圧延加工時において,そ
の素材のインゴットから最終板厚までの加工率を100 %
とし,所定の加工率までは,一方向に圧延加工し,その
後,先の圧延加工方向に対して,直角方向に再圧延(以
下,クロスロールと呼ぶ)し,板材を加工する。
具体的は,インゴットの板厚をTo,最終板厚をto,クロ
スロールするさいの板厚をtxとした場合,次式に示され
る板厚の範囲でクロスロールを行うものである。
スロールするさいの板厚をtxとした場合,次式に示され
る板厚の範囲でクロスロールを行うものである。
tx=ETo+(1−E)to…(a) 但し,0.16≦E≦0.24 例えば,Toからto迄の60%加工率時のtxは, tx=0.4(To− to)+to =0.4To +0.6to …(b) で表される。
次に,txからto迄の40〜60%加工時のtxは, tx=0.40〜0.60(tx −to)+to…(c)で表される。
ここで,(c)式に(b)式を代入すると, tx=0.4 〜0.6[(0.4To+0.6to)−to]+to =0.4 〜0.6(0.4To −0.4to)+to =E(To−to )+to =ETo+(1−E)to となる。
次に,板材を,該板材のエリクセン値以上に変形して得
られる割れ面のうち,該割れ面の割れ方向性を測定し,
該割れ方向に基づいて,前記板材の耐高温変形性を試験
する耐高温変形性試験を行った。
られる割れ面のうち,該割れ面の割れ方向性を測定し,
該割れ方向に基づいて,前記板材の耐高温変形性を試験
する耐高温変形性試験を行った。
まず,表1に示すとおり,公知の粉末治金法によって得
られた厚みの異なる(30mm,20mm,10mm)3種類のモリブ
デンのインゴットに,熱間,温間,冷間圧延及び中間焼
鈍を繰り返し施し,しかも,各インゴットに圧延を施す
際に,本発明に係わるE値で規定されるクロスロールで
圧延加工された板材Ab,Bb,Cbと,E値以外のク
ロスロールで圧延加工された板材Ac,Bc,Ccと,
一方向圧延加工(以下,ストレートロールと呼ぶ)され
た板材Aa,Bb,Ccとに分け,最終仕上厚み迄の加
圧をおこなう。
られた厚みの異なる(30mm,20mm,10mm)3種類のモリブ
デンのインゴットに,熱間,温間,冷間圧延及び中間焼
鈍を繰り返し施し,しかも,各インゴットに圧延を施す
際に,本発明に係わるE値で規定されるクロスロールで
圧延加工された板材Ab,Bb,Cbと,E値以外のク
ロスロールで圧延加工された板材Ac,Bc,Ccと,
一方向圧延加工(以下,ストレートロールと呼ぶ)され
た板材Aa,Bb,Ccとに分け,最終仕上厚み迄の加
圧をおこなう。
次に,第1図に示すとおり,各圧延仕上された板材を,
JIS B7729のエリクセン値より3mm深く,エリク
セン試験用圧子球を押し出し,割れ面1を得る。
JIS B7729のエリクセン値より3mm深く,エリク
セン試験用圧子球を押し出し,割れ面1を得る。
第2図に示すとおり,表1に示した各板材より得られた
割れ面の割れ方向性は,Ab,Bb,Cbの板材では,
四方向を呈しており,他の板材では,二方向又は三方向
を呈している。即ち,E値で規定されるクロスロールを
施したAb,Bb,Cbの板材では,圧延された板材の
結晶粒が,縦横に均一に延ばされるため,歪みに対し均
一に反応し,結晶粒界の強度が均一であるためである。
割れ面の割れ方向性は,Ab,Bb,Cbの板材では,
四方向を呈しており,他の板材では,二方向又は三方向
を呈している。即ち,E値で規定されるクロスロールを
施したAb,Bb,Cbの板材では,圧延された板材の
結晶粒が,縦横に均一に延ばされるため,歪みに対し均
一に反応し,結晶粒界の強度が均一であるためである。
次に,第3図に示す通り,他の耐高温変形性試験方法に
より,表1に示した各板材を20mm幅×200mm 長さの板状
に切断し,真空炉3内にヒータ材2として取り付け,真
空度1×10-6Torr,加熱温度1700度,保持時間1
0Hrの加熱条件を施した。その後,冷却したモリブデ
ン板2を取り出し,その最大変形量を,第4図に示すと
おり,測定した。その結果を表2に示す。
より,表1に示した各板材を20mm幅×200mm 長さの板状
に切断し,真空炉3内にヒータ材2として取り付け,真
空度1×10-6Torr,加熱温度1700度,保持時間1
0Hrの加熱条件を施した。その後,冷却したモリブデ
ン板2を取り出し,その最大変形量を,第4図に示すと
おり,測定した。その結果を表2に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、インゴットから最終板厚までの圧延加
工の加工率で,該加工率76〜84%までは、一方向に
圧延加工し、その後、前記圧延方向に対して直角方向に
圧延加工するため、高精度の温度分布が要求される炉に
用いる加熱ヒータ素材に適した耐高温変形性の高い板材
が得られる。
工の加工率で,該加工率76〜84%までは、一方向に
圧延加工し、その後、前記圧延方向に対して直角方向に
圧延加工するため、高精度の温度分布が要求される炉に
用いる加熱ヒータ素材に適した耐高温変形性の高い板材
が得られる。
第1図は、本発明の実施例による耐高温変形性板材を説
明するための図であって、板材の割れ面を含む斜視図で
ある。第2図は、本発明の実施例による耐高温変形性板
材を説明するための図であって、割れ面の割れ方向性を
示す概略図である。第3図は、耐高温変形性試験方法を
説明するための図である。第4図は、最大変形量の測定
方法を説明するための図である。 1……割れ面、2……モリブデン板、3……真空炉.
明するための図であって、板材の割れ面を含む斜視図で
ある。第2図は、本発明の実施例による耐高温変形性板
材を説明するための図であって、割れ面の割れ方向性を
示す概略図である。第3図は、耐高温変形性試験方法を
説明するための図である。第4図は、最大変形量の測定
方法を説明するための図である。 1……割れ面、2……モリブデン板、3……真空炉.
Claims (1)
- 【請求項1】インゴットをクロスロールする耐高温変形
性板材の製造方法において、前記インゴットには、タン
グステンおよびモリブデンのうちの少なくとも一方から
なるものを用い、前記クロスロールは、前記インゴット
から最終板厚までの圧延加工の加工率で、該加工率76
〜84%までは、一方向に圧延加工し、その後、前記圧
延方向に対して直角方向に圧延加工することを特徴とす
る耐高温変形性板材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61181995A JPH0653918B2 (ja) | 1986-08-04 | 1986-08-04 | 耐高温変形性板材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61181995A JPH0653918B2 (ja) | 1986-08-04 | 1986-08-04 | 耐高温変形性板材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6338563A JPS6338563A (ja) | 1988-02-19 |
JPH0653918B2 true JPH0653918B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=16110483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61181995A Expired - Lifetime JPH0653918B2 (ja) | 1986-08-04 | 1986-08-04 | 耐高温変形性板材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653918B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4063792B2 (ja) | 2004-05-20 | 2008-03-19 | 美津濃株式会社 | 捕球具および捕球具の設計方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS583761A (ja) * | 1981-07-01 | 1983-01-10 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造機のロ−ル装置 |
JPH0641622B2 (ja) * | 1984-07-30 | 1994-06-01 | 株式会社東芝 | モリブデン板及びその製造方法 |
-
1986
- 1986-08-04 JP JP61181995A patent/JPH0653918B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
鈴木弘編「塑性加工」株式会社裳華房(昭52−7−5)P.7〜8,258〜259 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6338563A (ja) | 1988-02-19 |
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