JPH0653867B2 - 記録液 - Google Patents

記録液

Info

Publication number
JPH0653867B2
JPH0653867B2 JP61088171A JP8817186A JPH0653867B2 JP H0653867 B2 JPH0653867 B2 JP H0653867B2 JP 61088171 A JP61088171 A JP 61088171A JP 8817186 A JP8817186 A JP 8817186A JP H0653867 B2 JPH0653867 B2 JP H0653867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ink
hydrogen atom
recording
dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61088171A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62246975A (ja
Inventor
毅 栄田
祐子 菅
勝浩 城田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP61088171A priority Critical patent/JPH0653867B2/ja
Priority to US07/014,783 priority patent/US4804411A/en
Priority to DE8787301314T priority patent/DE3776362D1/de
Priority to EP87301314A priority patent/EP0233769B1/en
Publication of JPS62246975A publication Critical patent/JPS62246975A/ja
Priority to SG127493A priority patent/SG127493G/en
Priority to HK1366/93A priority patent/HK136693A/xx
Publication of JPH0653867B2 publication Critical patent/JPH0653867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な記録液(以下インクという)に関し、特
にインクを記録ヘッドに設けられた微細な吐出口(吐出
オリフィス)から吐出させ、液滴として飛翔させて記録
を行う方式に適したインクに関する。
(従来の技術) 従来から紙等の被記録材に記録を行う筆記具(万年筆・
フエルトペン等)には、インクとして各種の染料を水ま
たはその他の有機溶剤に溶解せしめたものが使用されて
いる。
またピエゾ振動子による振動あるいは高電圧印加による
静電引力等により、記録ヘッド内のインクを吐出オリフ
ィスから吐出させて記録を行う所謂インクジェット方式
においても、各種染料を水または有機溶剤等に溶解した
インクが使用されている。しかし一般の万年筆・フエル
トペンの様な文具用インクに比べるとインクジェット用
インクは、多くの特性で一層厳密な条件が要求される。
この様なインクジェット方式は、いわゆるインクと称さ
れるインクの液滴(droplet)を飛翔させ、これを被記録
材に付着させて記録を行うものである。かかるインク
は、記録剤(染料または顔料が用いられる)およびこれ
を溶解または分散する液媒体(水または各種有機溶剤あ
るいはこれらの混合物が用いられる)を基本的成分と
し、また必要に応じて各種添加剤が添加されている。
(発明が解決しようとしている問題点) 従来、この種のインクとして、例えば、特公昭50−8
361号公報、特公昭51−40484号公報、特公昭
52−13126号公報、特公昭52−13127号公
報、特開昭50−95008号公報に示される様に各種
染料または顔料を水系または非水系溶媒に溶解または分
散させたものが知られている。この種のインクの好まし
い条件としては (1)吐出条件(圧電素子の駆動電圧、駆動周波数、オ
リフィスの形状と材質、オリフィス径等)にマッチング
した液物性(粘度、表面張力、電導度等)を有している
こと、 (2)長期保存に対して安定で、微細な吐出口や毛細孔
の目詰まりを起こさないこと、 (3)被記録材(紙、フィルム等)に対して定着が速く
ドットの周辺が滑らかで滲みの小さいこと、 (4)印字された画像の色調が鮮明で濃度が高いこと、 (5)印字された画像の耐水性・耐光性等の堅牢度が優
れていること、 (6)インク周辺材料(容器、連結チューブ、シール材
等)を侵さないこと、 (7)臭気、毒性、引火性等の安全性に優れたものであ
ること、 (8)記録液に熱エネルギーを与えて液滴を発生させる
前述の装置に用いられる記録液では、熱的安定性の高い
こと、 等が挙げられる。
上記の様な諸特性を同時に満足させることは相当に困難
である。前記した従来技術は、この点で不満足なもので
あった。
かかる目的の記録に適用するインクは基本的に染料とそ
の液媒体とから組成されるものであるので、上記のイン
ク特性は染料固有の性質に左右されるところが大きい。
従って、インクが上記特性を具備するように染料を選択
することは、かかる技術分野において極めて重要な技術
である。
特に黒色染料においては、直接染料は耐水性が良好であ
るが、記録液の長期保存中に凝集して沈澱を起こしやす
い傾向があり、酸性染料は保存安定性は優れているが耐
水性に劣るというように、耐水性と保存安定性の両者を
満足する染料を選択することは極めて困難である。
かくして本発明は、鋭意検討の結果、かかる目的に用い
るインクに好適な染料を見出すことにより完成されたも
のである。
(発明の開示) すなわち、本発明は、記録像を形成する成分である記録
剤およびこの記録剤を溶解または分散する為の液媒体を
含む記録液において、記録剤として下記の一般式(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)または(F)で表される染料の少なくとも
1種が含有されていることを特徴とする記録液である。
但し、一般式(A)または(D)において R1、R2およびR3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、トリフルオロ
メチル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基の
いずれかを示し、R4〜R7は水素原子またはスルホン酸基
を示し、R8は水素原子またはアミノ基を示し、 一般式(B)または(E)において R11〜R14は水素原子、アシル基、スルホン酸基のいずれ
かを示し、R15、R16は水素原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アシル基のいずれかを示し、R17、R18は水素原子
またはスルホン酸基を示し、R19は水素原子またはアミ
ノ基を示し、 一般式(C)または(F)において R21、R22は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチ
ル基、カルボキシル基、アミド基、スルホン酸基のいず
れかを示し、R23〜R26は水素原子またはスルホン酸基を
示し、R27は水素原子、アシル基、 のいずれかを示し、R28は水素原子またはアミノ基を示
し、R29、R30は水素原子、アミノ基、アシル基、アルキ
ル基、スルホン酸基のいずれかを示し、 一般式(A)〜(F)において Xは-CO-、-CO(CH2)nCO-、 のいずれかを示し、ここにおいてnは2〜6の整数を示
し、Yは-CH2-、-O-、-SO2-、-CONH-、-NHCONH-、 -NHCO(CH2)2CONH-、 のいずれかを示し、カルボキシル基とスルホン酸基は、
アルカリ金属、アンモニアまたは有機アミンと造塩して
いる。
次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明者は、前述
の本発明の目的を達成すべく、インクの記録剤成分であ
る染料について詳細な研究を行ったところ、特定の構造
の染料がインクの記録剤、特にインクジェット方式で使
用するインクの記録剤として好適であり、このような特
定の構造の染料をインクの記録剤として採用することに
よって、インクジェット方式でに使用した場合におい
て、吐出条件にマッチングした液物性、長期保存安定
性、被記録材に対するインク定着性、画像の鮮明性、高
濃度の画像、画像の耐光性、耐水性その他の要求性能を
満足するインクが得られることを知見したものである。
本発明で使用し、主として本発明を特徴づける上記一般
式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)または(F)で表される染料として
は、上記一般式に包含される限り、いずれの染料でもよ
いものであるが、好ましい例としては、例えば、下記の
ものが挙げられる。
(1)一般式(A)で表わされる染料化合物 No.1の染料 No.2の染料 No.3の染料 R1;-COOM R2;-CH3 R3;-Cl R4;-SO3M R5;-H R6;-SO3M R7;-H NH置換位置;8 X;-CO(CH2)2CO- M;Na No.4の染料 No.5の染料 No.6の染料 R1;-OCH3 R2;-H R3;-NHCOCH3 R4;-H R5;-SO3M R6;-H R7;-SO3M NH置換位置;7 X;-CO(CH2)6CO- M;Na No.7の染料 R1;-H R2;-SO3M R3;-H R4;-H R5;-SO3M R6;-H R7;-H NH置換位置;7 X;-CO- M;Li (2)一般式(B)で表わされる染料化合物 No.8の染料 No.9の染料 No.10の染料 No.11の染料 R11;-SO3M R12;-H R13;-H R14;-SO3M R15;-CH3 R16;-CH3 R17;-SO3M R18;-H NH置換位置;8 X;-CO(CH2)4CO- M;K No.12の染料 R11;-H R12;-H R13;-SO3M R14;-H R15;-CH3 R16;-OCH3 R17;-H R18;-SO3M NH置換位置;8 X;-CO(CH2)4CO- M;Li (3)一般式(C)で表わされる染料化合物 No.13の染料 R21;-H R22;-H R23;-SO3M R24;-H R25;-H R26;-SO3M R27;-COCH3 NH置換位置;7 Y;-CH2- M;Na No.14の染料 No.15の染料 No.16の染料 R21;-SO3M R22;-H R23;-SO3M R24;-H R25;-H R26;-SO3M R27;-H NH置換位置;7 Y;-SO2- M;NH(C2H4OH)3 No.17の染料 No.18の染料 R21;-SO3M R22;-H R23;-H R24;-SO3M R25;-H R26;-SO3M R27;-H NH置換位置;7 Y;-CH2- M;Li No.19の染料 R21;-H R22;-H R23;-SO3M R24;-H R25;-SO3M R26;-H R27;-COCH3 NH置換位置;8 Y;-CONH- M;K (4)一般式(D)で表わされる染料化合物 No.20の染料 R1;-SO3M R2;-NHCOCH3 R3;-H R4;-H R5;-SO3M R6;-H R7;-H R8;-H Y;-NHCO(CH2)2CONH- M;Na No.21の染料 R1;-F R2;-SO3M R3;-H R4;-SO3M R5;-H R6;-H R7;-SO3M R8;-NH2 Y;-CH2- M;Li No.22の染料 No.23の染料 R1;-CF3 R2;-H R3;-CONH2 R4;-H R5;-SO3M R6;-H R7;-H R8;-H Y;-NHCONH- M;NH4 (5)一般式(E)で表わされる染料化合物 No.24の染料 R11;-SO3M R12;-H R13;-H R14;-SO3M R15;-CH3 R16;-OCH3 R17;-H R18;-SO3M R19;-NH2 Y;-O- M;NH(CH3)3 No.25の染料 No.26の染料 R11;-H R12;-H R13;-SO3M R14;-H R15;-H R16;-OCH3 R17;-H R18;-SO3M R19;-NH2 Y;-NHCONH- M;Na No.27の染料 (6)一般式(F)で表わされる染料化合物 No.28の染料 R21;-SO3M R22;-H R23;-H R24;-SO3M R25;-H R26;-H R28;-H R29;-NH2 R30;-NH2 Y;-NHCONH- M;Na No.29の染料 R21;-H R22;-SO3M R23;-SO3M R24;-H R25;-H R26;-H R28;-H R29;-H R30;-NHCOCH3 Y;-CH2- M;Li No.30の染料 No.31の染料 R21;-H R22;-H R23;-H R24;-SO3M R25;-H R26;-SO3M R28;-NH2 R29;-CH3 R30;-SO3M Y;-O- M;K No.32の染料 R21;-H R22;-H R23;-SO3M R24;-H R25;-H R26;-SO3M R28;-NH2 R29;-NH2 R30;-NHC2H4OH Y;-CONH- M;NH(C2H4OH)3 以上の如き、前記一般式(A)〜(F)で表される特定
の染料をインクの記録剤として使用することによって、
粘度、表面張力等の物性値が適正範囲内にあり、微細な
吐出オリフィスを目詰まりさせず、十分に高い濃度の記
録画像を与え、熱的安定性が高く、保存中に物性値変化
あるいは固形分の析出を生じることなく、被記録材の種
類を制限せずに種々の部材に記録が行え、定着速度が大
きく、耐水性、耐光性、耐摩耗性および解像度の優れた
画像を与えるインクが得られる。
上述の染料の含有量は、液媒体成分の種類、インクに要
求される特性等に依存して決定されるが、一般にはイン
ク全重量に対して、重量パーセントで0.1〜20%、
好ましくは0.5〜15%、より好ましくは1〜10%
の範囲とされる。該染料はもちろん単独で若しくは2種
以上を組合せて、あるいは該染料を必須成分としてこの
他に他の直接染料、酸性染料などの各種染料を併用して
使用することができる。
本発明のインクに使用するのに好適な溶媒は、水または
水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なも
のは水と水溶性有機溶剤と混合溶媒であって、水溶性有
機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコ
ールを含有するものである。また、水としては、種々の
イオンを含有する一般の水でなく、脱イオン水を使用す
るのが好ましい。水と混合して使用される水溶性有機溶
剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭
素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、
ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチ
レングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チ
オジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレング
リコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含む
アルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコ
ールメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリ
コールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレン
グリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−
2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の
中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、ト
リエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エー
テル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ま
しいものである。
インク中の上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはイ
ンクの全重量に対して重量%で5〜95重量%、好まし
くは10〜80重量%、より好ましくは20〜50重量
%の範囲である。
このときの水の含有量は、上記溶剤成分の種類、その組
成或いは所望されるインクの特性に依存して広い範囲で
決定されるが、インク全重量中で一般に10〜90%、
好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%
を占める範囲内とされる。
この様な成分から調合される本発明のインクは、それ自
体で記録特性(信号応答性、液滴形成の安定性、吐出安
定性、長時間の連続記録性、長時間の記録休止後の吐出
安定性)保存安定性、被記録材への定着性、或いは記録
画像の耐光性、耐候性、耐水性等いずれもバランスのと
れた優れたものである。そしてこの様な特性を更に改良
する為に、従来から知られている各種添加剤を更に添加
含有せしめてもよい。
例えば、ポリビニルアルコール、セルロース類、水溶性
樹脂等の粘度調整剤;カチオン、アニオン或いはノニオ
ン系の各種界面活性剤、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液によるpH調
整剤、防カビ剤等を挙げることができる。
また、インクを帯電するタイプのインクジェット方式に
使用されるインクを調合する為には、塩化リチウム、塩
化アンモニウム、塩化ナトリウム等の無機塩類等の比抵
抗調整剤が添加される。
尚、熱エネルギーの作用によってインクを吐出させるタ
イプのインクジェット方式に適用する場合には、熱的な
物性値(例えば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)が調
整されることもある。
以上の如き本発明のインクは、種々の筆記具、記録器具
等による記録用インクとして有用なものであり、特にイ
ンクジェット用のインクとして有用である。
好ましい1例としてインクジェット方式の場合を説明す
ると、このインクジェット方式は、インクをノズルより
効果的に離脱させて、射程体である被記録材にインクを
付与し得る方式であれば、いかなる方式でもよく、それ
らの方式の代表的なものは、例えば、アイイーイーイー
トランス アクションズ オン インダストリー ア
プリケーションズ(IEEE Trans actions on Industry Ap
plications) Vol.JA-13、No.1(1977年2、3月号)、日
経エレクトロニクスの1976年4月19日号、1973年1月29
日号および1974年5月6日号に記載されている。これら
に記載の方式は、本発明のインクの使用に好適なもので
あり、その幾つかを説明すると、先ず静電吸引方式があ
り、この方式では、ノズルとノズルの数mm前方に置いた
加速電極との間に強電界を与えて、ノズルよりインクを
粒子化して次々に引出し、引出したインクが偏向電極間
を飛翔する間に情報信号を偏向電極に与えて記録する方
式と、インク粒子を偏向することなく、情報信号に対応
してインク粒子を噴射する方式とがあり、いずれも本発
明のインクに有効である。
第2の方式としては、小型ポンプでインクに高圧を加
え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることに
より、強制的に微少インク粒子を噴射する方式であり、
噴射されたインク粒子は噴射と同時に、情報信号に応じ
て帯電させる。帯電したインク粒子は偏向電極板間を通
過する際、帯電量に応じて偏向される。この方式を利用
した別の方式としてマイクロドットインクジェット方式
と称される方式もあり、この方式では、インク圧力、励
振条件をある範囲の適正値に保ち、ノズル先端より大小
二種類のインク液滴を発生し、この中小径液滴のみを記
録により利用するものである。この方式の特徴は、従来
並みの太いノズル口径でも微少液滴群を得ることができ
る。
第3の方式としてはピエゾ素子方式があり、この方式で
は、インクに加える圧力手段として、他方式の如くポン
プの様な機械的手段でなく、ピエゾ素子を利用する。ピ
エゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生じさせるこ
とにより、インクに圧力を加え、ノズルより噴射させる
方式である。
また、特開昭54−51837号公報に記載されている
方法で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体
積変化を生じ、この状態変化による作用力によって、イ
ンクをノズルから吐出させるインクジェット方式も有効
に使用することができる。
以上の如き本発明のインクは、その記録剤として特定の
構造の染料を採用したことにより、一般的記録用のイン
クとして勿論、特にインクジェット方式に使用するイン
クとして、優れた長期保存安定性、吐出安定性、吐出応
答性等の記録特性を有するとともに被記録材に付与され
ることによって、優れたインク定着性を示し、特に耐光
性、耐水性、鮮明性、解像性等に優れた記録画像を与え
るものである。
次に実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中部または%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
実施例1 具体例(3)の染料 3部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 水 57部 上記組成物を容器の中で充分混合溶解し、孔径1μmの
テフロンフィルターで加圧濾過した後、真空ポンプを用
いて脱気処理し本発明のインクとした。得られたインク
を用いて、ピエゾ振動子によってインクを吐出させるオ
ンデマンド型記録ヘッド(吐出オリフィス径50μm・
ピエゾ振動子駆動電圧60V、周波数4KHz)を有する
記録装置により、下記の(T1)〜(T5)の検討を行
ったところ、いずれも良好な結果を得た。
(T1)インクの長期保存性;インクをガラス容器に密
閉し、−30℃と60℃で6カ月間保存した後でも不溶
分の析出は認められず、液の物性や色調にも変化がなか
った。
(T2)吐出安定性;室温、5℃、40℃の雰囲気中で
それぞれ24時間の連続吐出を行ったが、いずれの条件
でも終始安定した高品質の記録が行えた。
(T3)吐出応答性;2秒毎の間欠吐出と2カ月間放置
後の吐出について調べたが、いずれの場合もオリフィス
先端での目詰まりがなく、安定で均一に記録された。
(T4)記録画像の品質;下表の被記録材に記録された
画像は濃度が高く鮮明であった。室内光に3カ月さらし
たのちの濃度の低下率は1%以下であり、また、水中に
1日間浸した場合、画像の滲みは極めてわずかであっ
た。
(T5)各種被記録材に対する定着性;下表に記載の被
記録材に印字し15秒後の印字部を指でこすり、画像ず
れ・滲みの有無を判定した。いずれも画像ずれ、滲み等
がなく優れた定着性を示した。
被記録材名 分 類 メーカー 銀 環 上 質 紙 山陽国策パルプ(株) セブンスター 上 質 紙 北 越 製 紙(株) 白 牡 丹 中 質 紙 本 州 製 紙(株) 東洋濾紙No.4 ノンサイズ紙 東 洋 濾 紙(株) 実施例2 具体例(10)の染料 4部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 15部 水 51部 実施例1と同様にして上記の組成の本発明のインクを調
整し、記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて液
滴を発生させ記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘ
ッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗値1
50Ω、駆動電圧30V、周波数2KHz)を有する記録
装置を用いて実施例1と同様に(T1)〜(T5)の検
討を行ったが、全ての検討実験において優れた結果を得
た。
実施例3 具体例(18)の染料 5部 ジエチレンエチレングリコール 25部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 ポリエチレングリコール(分子量300) 5部 水 55部 実施例1と同様にして上記の組成の本発明のインクを調
整し、記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて液
滴を発生させ記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘ
ッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗値1
50Ω、駆動電圧30V、周波数2KHz)を有する記録
装置を用いて実施例1と同様に(T1)〜(T5)の検
討を行ったが、全て検討実験において優れた結果を得
た。
実施例4 具体例(21)の染料 4部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 水 56部 実施例1と同様にして上記の組成の本発明のインクを調
整し、記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて液
滴を発生させ記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘ
ッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗値1
50Ω、駆動電圧30V、周波数2KHz)を有する記録
装置を用いて実施例1と同様に(T1)〜(T5)の検
討を行ったが、全て検討実験において優れた結果を得
た。
実施例5 具体例(25)の染料 5部 ジエチレングリコール 20部 N−メチル−2−ピロリドン 15部 水 60部 実施例1と同様にして上記の組成の本発明のインクを調
整し、記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて液
滴を発生させ記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘ
ッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗値1
50Ω、駆動電圧30V、周波数2KHz)を有する記録
装置を用いて実施例1と同様に(T1)〜(T5)の検
討を行ったが、全ての検討実験において優れた結果を得
た。
実施例6 具体例(29)の染料 4部 ジエチレングリコール 35部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 水 51部 実施例1と同様にして上記の組成の本発明のインクを調
整し、このインクをフエルトペンに充填し、中質紙(白
牡丹、本州製紙製)に筆記して耐水性およびキャップを
はずして24時間放置後の筆記性を調べた。その結果、
耐水性および放置後の筆記性ともに優れていた。
比較例1〜6 尚、比較の為に実施例1〜6で使用した夫々の染料に代
え、夫々下記の染料を使用し、夫々対応する実施例と同
様の記録および試験を行ったところ、いずれも1日間の
水中浸漬で画像の滲みやインクの流れ出しが著しかっ
た。
比較例1(実施例1に対応) 比較例2(実施例2に対応) 比較例3(実施例3に対応) 比較例4(実施例4に対応) 比較例5(実施例5に対応) 比較例6(実施例6に対応) 実施例7〜15 実施例1と同様の方法により、下記第1表に記載の組成
の本発明のインクを調整し、また、実施例2と同様に
(T1)〜(T5)の検討を行った。これらのインク
は、長期保存性、記録性、記録画像の定着性、鮮明性等
において全て良好な結果を与えた。尚染料に付した数字
は前記具体例の番号を示す。
以上説明した通り、本発明のインクを用いることによ
り、 (1)液の長期保存安定性、特に熱的安定性が良好で、
吐出口の目詰まりを起こしにくい。
(2)温度や駆動条件の変動に対して、安定吐出のアロ
ーワンスが広い。
(3)被記録材への定着が速く、画像は鮮明である。
(4)印字物の耐水性、耐光性が良好である。
(5)インクの安全性が高く、周辺材料(容器シール材
等)を侵さない。
等の利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録像を形成する成分である記録剤および
    この記録剤を溶解または分散する為の液媒体を含む記録
    液において、記録剤として下記の一般式(A)、(B)、(C)、
    (D)、(E)または(F)で表される染料の少なくとも1種が含
    有されていることを特徴とする記録液。 (但し、一般式(A)または(D)において R1、R2およびR3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、トリフルオロ
    メチル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基の
    いずれかを示し、R4〜R7は水素原子またはスルホン酸基
    を示し、R8は水素原子またはアミノ基を示し、 一般式(B)または(E)において R11〜R14は水素原子、アシル基、スルホン酸基のいずれ
    かを示し、R15、R16は水素原子、アルキル基、アルコキ
    シ基、アシル基のいずれかを示し、R17、R18は水素原子
    またはスルホン酸基を示し、R19は水素原子またはアミ
    ノ基を示し、 一般式(C)または(F)において R21、R22は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチ
    ル基、カルボキシル基、アミド基、スルホン酸基のいず
    れかを示し、R23〜R26は水素原子またはスルホン酸基を
    示し、R27は水素原子、アシル基、 のいずれかを示し、R28は水素原子またはアミノ基を示
    し、R29、R30は水素原子、アミノ基、アシル基、アルキ
    ル基、スルホン酸基のいずれかを示し、 一般式(A)〜(F)において Xは-CO-、-CO(CH2)nCO-、 のいずれかを示し、ここにおいてnは2〜6の整数を示
    し、Yは-CH2-、-O-、-SO2-、-CONH-、-NHCONH-、 -NHCO(CH2)2CONH-、 のいずれかを示し、カルボキシル基とスルホン酸基は、
    アルカリ金属、アンモニアまたは有機アミンと造塩して
    いる。)
JP61088171A 1986-02-17 1986-04-18 記録液 Expired - Fee Related JPH0653867B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61088171A JPH0653867B2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18 記録液
US07/014,783 US4804411A (en) 1986-02-17 1987-02-13 Recording liquid
DE8787301314T DE3776362D1 (de) 1986-02-17 1987-02-16 Aufzeichnungsfluessigkeit.
EP87301314A EP0233769B1 (en) 1986-02-17 1987-02-16 Recording liquid
SG127493A SG127493G (en) 1986-02-17 1993-11-30 Recording liquid
HK1366/93A HK136693A (en) 1986-02-17 1993-12-16 Recording liquid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61088171A JPH0653867B2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18 記録液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62246975A JPS62246975A (ja) 1987-10-28
JPH0653867B2 true JPH0653867B2 (ja) 1994-07-20

Family

ID=13935469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61088171A Expired - Fee Related JPH0653867B2 (ja) 1986-02-17 1986-04-18 記録液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0653867B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62246975A (ja) 1987-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4804411A (en) Recording liquid
JP3406923B2 (ja) インクジェット用インク
JPH0461034B2 (ja)
JPS6033145B2 (ja) 記録液
JPS62190273A (ja) 記録液
JPS62190272A (ja) 記録液
JPH0531590B2 (ja)
JP3306251B2 (ja) 水性インク及びインクジェット記録方法並びにインクの調製方法
JPH0749543B2 (ja) カラー画像の形成方法およびそれに用いるインクセット
JPH0531591B2 (ja)
JPH0452305B2 (ja)
JPH0676569B2 (ja) 記録液
JPH0653867B2 (ja) 記録液
JPH072924B2 (ja) 記録液
JPH09151348A (ja) インクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット機器
JP3880076B2 (ja) インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JPS62192474A (ja) 記録液
JPS59100173A (ja) 記録液
JPS62199665A (ja) カラ−画像の形成方法
JPH0531592B2 (ja)
JPH0425982B2 (ja)
JPH0778190B2 (ja) 記録液
JPS63199780A (ja) 記録液
JPS59100164A (ja) 記録液
JPS63306076A (ja) カラ−画像の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees