JPH0653791B2 - 成形性の改良されたエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

成形性の改良されたエポキシ樹脂組成物

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JPH0653791B2
JPH0653791B2 JP26944685A JP26944685A JPH0653791B2 JP H0653791 B2 JPH0653791 B2 JP H0653791B2 JP 26944685 A JP26944685 A JP 26944685A JP 26944685 A JP26944685 A JP 26944685A JP H0653791 B2 JPH0653791 B2 JP H0653791B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は可使時間が長く高温での粘度低下が少なく、比
較的短時間で硬化し耐熱性の高い硬化物を与える成形性
の改良されたエポキシ樹脂組成物に関するものである。
特に繊維強化プラスチック(以下FRPと略す)のプリ
プレグ用マトリックス樹脂として使用した場合タック・
ドレープ性に優れ、成形性が良好なプリプレグとなる有
用なエポキシ樹脂組成物に関するものである。
[従来の技術] エポキシ樹脂はその優れた機械的特性を生かし各種産業
分野に広く使用されている。特に炭素繊維・ガラス繊維
およびアラミド繊維などの強化繊維とマトリックス樹脂
からなる複合材料にはエポキシ樹脂が多く使われてい
る。近年これら複合材料の用途が拡大するにつれ、使用
されているエポキシ樹脂にも新しい特性が要求されるよ
うになてきているが、また不満足な点があり用途や使用
方法に制限があった。その中の一つに成形性の向上が挙
げられる。これは次のような現象に起因する問題であ
る。
エポキシ樹脂は高温になるとかなりの低粘度になりFR
Pの成形時には強化繊維への含浸が容易となる、成形品
内部の気泡が出やすくなるなど大きな利点となっている
が、反面その粘度が低すぎると大きく厚い成形品の場
合、樹脂が不必要に流れすぎ強化繊維の乱れや寸法精度
に問題が生じるため成形時の粘度にはある適正な範囲が
存在する。しかし高温での粘度を高くしようとすると室
温での粘度がより高くなってしまいタック・ドレープ性
にかけた樹脂組成物になってしまい実用に適していな
い。
このような問題を解決するため一般に高温時の粘度調整
にはポリマーを添加する方法が知られている。添加する
ポリマーも種々のものが知られているが耐熱性を重視し
た場合添加するポリマーも出来るだけガラス転移温度
(Tg)が高いものが好ましく、しかもエポキシ樹脂に
均一に溶解するものが好ましい。さらに硬化物の機械的
特性を考えた場合添加するポリマーも機械的特性にバラ
ンスがとれたものが望ましい。そのような条件を満足す
るものとしてポリアリルエーテルスルホンが好適であ
る。
その他プリプレグ用のマトリックス樹脂として使用する
ため要求される特性として可使時間がある。可使時間を
長くすることは成形品コストを下げる意味でも効果が大
きく、常に改良が望まれている特性である。従来可時間
の長い硬化剤としてはジシアンジアミドが知られてい
る。この硬化剤で硬化した硬化物は比較的耐熱性が高
く、しかも硬化促進剤を併用することによって短時間に
硬化が可能なものであり現在も広く使用されているもの
である。
添加するのに好適なポリアリルエーテルスルホンは塩化
メチレン等ハロゲン化炭化水素系の溶剤に溶解してしま
うためエポキシ樹脂組成物に添加する場合これらの溶剤
に対する硬化物の耐溶剤性が懸念される。各種硬化剤で
ポリアリルエーテルスルホン添加エポキシ樹脂組成物を
硬化させたところ、均一に溶解しそのまま硬化したも
の、あるいは均一に溶解せず相分離しても細かい分散に
なるものは耐溶剤性にはほとんど問題がないことがわか
った。
ところがジシアンジアミドを硬化剤として使用した場
合、一旦エポキシ樹脂に均一に溶解していても硬化過程
でそれらポリアリルエーテルスルホンが相分離してきて
しまい、しかも細かい分離ではないため最終硬化物は耐
溶剤性に劣っていたり、耐熱性が低下していたりするも
のが多く不満足なものしか得られなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は硬化剤にジシアンジアミドを使用し成形
時の粘度コントロールのためにポリアリルエーテルスル
ホンを加えても耐溶剤性等の特性の悪化がみられないエ
ポキシ樹脂組成物を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは鋭意検討の結果、樹脂組成物として室温で
固形の高分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有
するエポキシ樹脂とジシアンジアミドを硬化剤として用
いることによって長い可使時間を持ち、しかも成形時の
粘度コントロールのためにポリアリルエーテルスルホン
を加えても耐溶剤性等の特性の悪化がみられないエポキ
シ樹脂組成物を提供することができることを見出し本発
明に至ったものである。すなわち上記目的を達成するた
め本発明は下記の構成からなる。
少なくとも下記の成分を含有して成るエポキシ樹脂組成
物。
A;一分子中に少なくとも二個以上のエポキシ基を持つ
ポリエポキシ化合物 B;一般式[I]で示される室温で固形の高分子量ビス
フェノールA型エポキシ樹脂 C;ジシアンジアミド/あるいは硬化促進剤 D;一般式[II]で示されるポリアリルエーテルスルホ
m;2以上の整数 A成分で使用されるポリエポキシ化合物は何の制限もな
くどんなものでも使用可能である。特に例示するなら
ば、エピコート828(油化シェルエポキシ社製)、D
ER−331(ダウ・ケミカル日本社製)のごとき液状
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ELM434、EL
M120(住友化学社製)、YH−434(東都化成社
製)、MY−720(チバ・ガイギー社製)のごときグ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、エピクロン830(大
日本インキ化学工業社製)のごときビスフェノールF型
エポキシ樹脂、エピコート152、エピコート154
(油化シェルエポキシ社製)のごときフェノールボラッ
ク型エポキシ樹脂、エピクロン152(大日本インキ化
学工業社製)のごときブロム化ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ESCN−220(住友化学社製)のごとき
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、その他ビスフェ
ノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙
げられる。これらは単独でも混合物でも構わない。添加
量は60部から95部の範囲である。
またB成分である室温で固形の高分子量ビスフェノール
A型エポキシ樹脂は一般式[I]に示されるもので市販
品としてはエピコート1001,1004,1007,
1009(油化シェルエポキシ社製)が挙げられる。添
加量はA成分のエポキシ樹脂にもよるが5部から40部
程度でありそれ以上添加すると耐熱性が悪化する。
C成分のジシアンジアミドは2部から10部の範囲で添
加するのが好ましい。又、硬化促進剤としてはジクロロ
フェニルジメチルウレアなどの尿素化合物、イミダゾー
ル化合物、三級アミン化合物などが挙げられ、その添加
量は0.1部から10部から10部程度である。D成分
のポリアリルエーテルスルホンは市販品としては、UDEL
P-1700 (ユニオン・カーバイト社製)、あるいはVICT
REX 100P,300P(I.C.I社製)などのポリエーテルスルホ
ン、ポリスルホンが挙げられる。D成分の添加量は5部
から40部程度であり、それ以上添加すると耐薬品性あ
るいは室温でのタック・ドレープ性の点で実用的でな
い。
本発明のエポキシ樹脂組成物はFRPのプリプレグ用マ
トリックス樹脂として使用した場合、タック・ドレープ
性に優れ成形性が良好でしかも靭性が高い成形物を与え
るプリプレグとなる有用なエポキシ樹脂組成物となるも
のであるが強化繊維としては炭素繊維・ガラス繊維およ
びアラミド繊維、ボロン繊維、あるいはこれらのバイブ
リッドが使用できる。またその形状も一定方向に配列さ
れたテープ、シート状物、マット状物、織物などどのよ
うなものでも使用できる。
更に特性を損わない範囲で充填剤、希釈剤など各種添加
剤や他の硬化剤も使用可能である。
[作用] 本発明では従来ならば成形時の粘度コントロール用の添
加剤として有用なポリアリルエーテルスルホンをジシア
ンジアミド硬化のエポキシ樹脂組成物に添加しても耐溶
剤性の点で問題のある硬化物しか得られなかったが、エ
ポキシ樹脂組成物を構成する成分の一部に高分子量のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂を添加することによって
ポリアリルエーテルスルホンを微分散させることが可能
となり、可使時間が長く成形性の良好なエポキシ樹脂組
成物を得ることが可能となったのである。
[実施例] 以下の実施例によって本発明を更に詳細に説明する。実
施例中の各成分の量は重量部を表わし、エポキシ樹脂の
内容は以下の通りである。
エポキシ樹脂A;テトラグリシジルジアミノジフェニ
ルメタン、ELM434(住友化学社製) エポキシ樹脂A;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
エピコート828(油化シェルエポキシ社製) エポキシ樹脂A;フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、エピコート154(油化シェルエポキシ社製) エポキシ樹脂B;高分子量ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エピコート1009(油化シェルエポキシ社
製) 実施例1 エポキシ樹脂A50部、エポキシ樹脂A30部、エ
ポキシ樹脂B20部およびポリスルホンUDEL P17001
0部を150℃で加熱撹拌したところ60分後に透明な
粘稠液を得た。この組成物を60℃まで冷却しジシアン
ジアミド5部、ジクロロフェニルジメチルウレア1部を
均一に分散させたところ、室温において適度なタック・
ドレープ性を有するエポキシ樹脂組成物が得られた。
このエポキシ樹脂組成物を180℃で2時間硬化させた
ものを塩化メチレンに浸漬して一日放置したが何の変化
も見られなかった。
また、このエポキシ樹脂組成物の粘度の温度依存性をレ
オペキシアナライザー(岩本製作所(株)製)で測定し
たところ最低粘度は65ポイズであった。
比較例1 実施例1のエポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂B20
部の代りにエポキシ樹脂A20部を用いる以外は実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を調合したとこ
ろ、室温において適度のタック・ドレープ性を有するエ
ポキシ樹脂組成物が得られた。
このエポキシ樹脂組成物を180℃で2時間硬化させた
ものを塩化メチレンに浸漬したところすぐに白化してし
まい一晩したら溶解してしまった。
比較例2 実施例1のエポキシ樹脂組成物にポリスルホンを加えな
い以外はすべて実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成
物を調合したところ、室温においてかなり粘度の低いエ
ポキシ樹脂組成物が得られた。そこで室温でのタック・
ドレープ性を実施例1と同じ程度にするため硬化剤を加
える前にジアミノジフェニルメタン5部を加え、120
℃で2時間予備重合した後、60℃まで冷却しジシアン
ジアミド5部、ジクロロフェニルジメチルウレア1部を
均一に分散させたところ、室温において適度なタック・
ドレープ性を有するエポキシ樹脂組成物が得られた。こ
のエポキシ樹脂組成物の粘度の温度依存性をレオペキシ
アナライザー(岩本製作所(株)製)で測定したとこ
ろ、最低粘度は9ポイズであり実施例1に比較してかな
り低粘度であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも下記の成分を含有して成る成形
    性の改良されたエポキシ樹脂組成物。 A;一分子中に少なくとも二個以上のエポキシ基を持つ
    ポリエポキシ化合物 B;一般式[I]で示される室温で固形の高分子量ビス
    フェノールA型エポキシ樹脂 C;ジシアンジアミド/あるいはジシアンジアミドと硬
    化促進剤 D;一般式[II]で示されるポリアリルエーテルスルホ
    m;2以上の整数
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