JPH0653767B2 - 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法 - Google Patents
変性ジエン系重合体ゴムの製造方法Info
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- JPH0653767B2 JPH0653767B2 JP31521086A JP31521086A JPH0653767B2 JP H0653767 B2 JPH0653767 B2 JP H0653767B2 JP 31521086 A JP31521086 A JP 31521086A JP 31521086 A JP31521086 A JP 31521086A JP H0653767 B2 JPH0653767 B2 JP H0653767B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は変性ジエン系重合体ゴムの製造方法に関するも
のであり、より詳しくは活性なアルカリ金属末端を有す
るジエン系重合体又はアルカリ金属が付加された共役ジ
エン系重合体ゴムと 一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物とを反応
させることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製造
方法に関するものである。
のであり、より詳しくは活性なアルカリ金属末端を有す
るジエン系重合体又はアルカリ金属が付加された共役ジ
エン系重合体ゴムと 一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物とを反応
させることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製造
方法に関するものである。
<従来の技術> 従来からポリブタジエンやブタジエン−スチレン共重合
体ゴム等の共役ジエン系重合体ゴムは自動車タイヤトレ
ッド用ゴムとして使用されてきたが、近年自動車の低燃
費化の要求と雪上及び氷上での走行安全性の要求から自
動車タイヤトレッド用ゴムとして転動抵抗が小さく、雪
上及び氷上での路面グリップの大きいゴム材料が望まれ
てきている。
体ゴム等の共役ジエン系重合体ゴムは自動車タイヤトレ
ッド用ゴムとして使用されてきたが、近年自動車の低燃
費化の要求と雪上及び氷上での走行安全性の要求から自
動車タイヤトレッド用ゴムとして転動抵抗が小さく、雪
上及び氷上での路面グリップの大きいゴム材料が望まれ
てきている。
転動抵抗は重合体の反撥弾性と相関があり反撥弾性が高
くなると転動抵抗は小さくなる。
くなると転動抵抗は小さくなる。
一方、雪上及び氷上での路面グリップは低温におけるJ
IS硬度と相関があり、低温におけるJIS硬度が低い
ほど雪上及び氷上での路面グリップは大きくなることが
知られている。然るに既存のゴム材料においては、これ
ら特性は、実用上不満足であった。
IS硬度と相関があり、低温におけるJIS硬度が低い
ほど雪上及び氷上での路面グリップは大きくなることが
知られている。然るに既存のゴム材料においては、これ
ら特性は、実用上不満足であった。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明の目的は、反撥弾性を高め、低温でのJIS硬度
を低減するジエン系重合体ゴムの改質方法を提供するこ
とにある。
を低減するジエン系重合体ゴムの改質方法を提供するこ
とにある。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは共役ジエン系重合体ゴムの反撥弾性を高
め、かつ低温でのJIS硬度を低くすべく鋭意研究を重
ねた結果、アルカリ金属含有ジエン系重合体と特定の化
合物とを反応させ、特定の原子団を重合体中に導入する
ことにより前記の目的が達せられることを見い出し本発
明を完成するに到った。
め、かつ低温でのJIS硬度を低くすべく鋭意研究を重
ねた結果、アルカリ金属含有ジエン系重合体と特定の化
合物とを反応させ、特定の原子団を重合体中に導入する
ことにより前記の目的が達せられることを見い出し本発
明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、 炭化水素溶媒中で共役ジエンモノマーもしくは共役ジエ
ンモノマーと芳香族ビニルモノマーとをアルカリ金属系
触媒を用いて重合を行うことにより得られるアルカリ金
属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴム、または、
炭化水素溶媒中で重合体鎖中に共役ジエン単位を有する
ジエン系重合体ゴムとアルカリ金属系触媒とを反応させ
ることにより得られるアルカリ金属が付加された共役ジ
エン系重合体ゴムに対して、 一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物を反応さ
せてなることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製
造方法に関するものである。
ンモノマーと芳香族ビニルモノマーとをアルカリ金属系
触媒を用いて重合を行うことにより得られるアルカリ金
属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴム、または、
炭化水素溶媒中で重合体鎖中に共役ジエン単位を有する
ジエン系重合体ゴムとアルカリ金属系触媒とを反応させ
ることにより得られるアルカリ金属が付加された共役ジ
エン系重合体ゴムに対して、 一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物を反応さ
せてなることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製
造方法に関するものである。
本発明で使用するアルカリ金属含有ジエン系重合体と
は、ジエン系単量体あるいは該単量体及びこれと共重合
可能な他の単量体をアルカリ金属基材触媒を用いて重合
して得られるアルカリ金属がジエン系重合体末端に結合
したもの、または及び重合方法(例えば溶液重合、乳化
重合など)の如何を問わず、重合体鎖中に共役ジエン単
位を有するジエン系重合体に後からの反応でアルカリ金
属を付加させたものをいう。
は、ジエン系単量体あるいは該単量体及びこれと共重合
可能な他の単量体をアルカリ金属基材触媒を用いて重合
して得られるアルカリ金属がジエン系重合体末端に結合
したもの、または及び重合方法(例えば溶液重合、乳化
重合など)の如何を問わず、重合体鎖中に共役ジエン単
位を有するジエン系重合体に後からの反応でアルカリ金
属を付加させたものをいう。
ジエン系重合体ゴムとしては、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジ
エンなどの共役ジエンモノマーの重合体もしくは共重合
体ゴム、または共役ジエンモノマーと該モノマーと共重
合可能なスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ビニル化合
物、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、(メタ)
アクリル酸のエステル類もしくはビニルピリジンなどと
の共重合体ゴムが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
ソプレン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジ
エンなどの共役ジエンモノマーの重合体もしくは共重合
体ゴム、または共役ジエンモノマーと該モノマーと共重
合可能なスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ビニル化合
物、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、(メタ)
アクリル酸のエステル類もしくはビニルピリジンなどと
の共重合体ゴムが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
具体的にはポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、
ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−ス
チレン共重合体ゴムなどが例示できる。
ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−ス
チレン共重合体ゴムなどが例示できる。
ジエン系重合体ゴムの末端にアルカリ金属が結合したジ
エン系重合体ゴムとは、前述のとおり、ジエン系重合体
ゴムをアルカリ金属基材触媒で重合して得たもので、重
合体鎖の少なくとも一端にアルカリ金属が結合した、重
合停止前のリビング重合体である。アルカリ金属基材触
媒、重合溶剤、ランダマイザー、共役ジエン単位のミク
ロ構造調節剤など通常使用されているものを用いること
が可能であり、該重合体の製造方法は特に制約は受けな
い。
エン系重合体ゴムとは、前述のとおり、ジエン系重合体
ゴムをアルカリ金属基材触媒で重合して得たもので、重
合体鎖の少なくとも一端にアルカリ金属が結合した、重
合停止前のリビング重合体である。アルカリ金属基材触
媒、重合溶剤、ランダマイザー、共役ジエン単位のミク
ロ構造調節剤など通常使用されているものを用いること
が可能であり、該重合体の製造方法は特に制約は受けな
い。
ジエン系重合体ゴムにアルカリ金属を付加させたジエン
系重合体ゴムとは、アルカリ金属基材触媒、アルカリ土
類金属基材触媒、Ziegler 系触媒などを用いた溶液重
合、レドックス型触媒等を用いた乳化重合など通常の重
合方法によって前記した共役ジエンモノマーあるいは共
役ジエンモノマーおよびこれと共重合可能なモノマーと
を重合又は共重合させて得られるジエン系共重合体ゴム
(具体的にはポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、ブタジエン−
イソプレン共重合体ゴム、ポリペンタジエンゴム、ブタ
ジエン−ピペリレン共重合体ゴム、ブタジエン−プロピ
レン交互共重合体ゴムなどが例示されるが)にアルカリ
金属を付加させたものである。
系重合体ゴムとは、アルカリ金属基材触媒、アルカリ土
類金属基材触媒、Ziegler 系触媒などを用いた溶液重
合、レドックス型触媒等を用いた乳化重合など通常の重
合方法によって前記した共役ジエンモノマーあるいは共
役ジエンモノマーおよびこれと共重合可能なモノマーと
を重合又は共重合させて得られるジエン系共重合体ゴム
(具体的にはポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、ブタジエン−
イソプレン共重合体ゴム、ポリペンタジエンゴム、ブタ
ジエン−ピペリレン共重合体ゴム、ブタジエン−プロピ
レン交互共重合体ゴムなどが例示されるが)にアルカリ
金属を付加させたものである。
ジエン系重合体ゴムへのアルカリ金属付加は通常実施さ
れている方法が用いられ、例えばジエン系重合体ゴムを
炭化水素溶媒中で、通常のアルカリ金属基材触媒とエー
テル化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物等の極性
化合物の存在下に30〜100℃の温度で数十分乃至数
十時間の条件で付加反応が行われる。アルカリ金属基材
触媒の使用量はジエン系重合体ゴム100g当たり通
常、0.1 〜10ミリモルの範囲でよく、0.1 ミリモル未満
では反撥弾性の向上は得られず、10ミリモルを超えると
重合体の架橋、切断等の副反応が生じ反撥弾性の向上に
寄与しない。
れている方法が用いられ、例えばジエン系重合体ゴムを
炭化水素溶媒中で、通常のアルカリ金属基材触媒とエー
テル化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物等の極性
化合物の存在下に30〜100℃の温度で数十分乃至数
十時間の条件で付加反応が行われる。アルカリ金属基材
触媒の使用量はジエン系重合体ゴム100g当たり通
常、0.1 〜10ミリモルの範囲でよく、0.1 ミリモル未満
では反撥弾性の向上は得られず、10ミリモルを超えると
重合体の架橋、切断等の副反応が生じ反撥弾性の向上に
寄与しない。
極性化合物はアルカリ金属基材触媒1モルに対して通常
0.1 〜10モル、好ましくは0.5 〜2 モルである。重合お
よび付加反応に使用されるアルカリ金属基材触媒を例示
するならば以下のとおりである。
0.1 〜10モル、好ましくは0.5 〜2 モルである。重合お
よび付加反応に使用されるアルカリ金属基材触媒を例示
するならば以下のとおりである。
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム金属またはこれらの炭化水素化合物又は極性化合物と
の錯体である。
ム金属またはこれらの炭化水素化合物又は極性化合物と
の錯体である。
好ましくは、2〜20個の炭素原子を有するリチウムま
たはナトリウム化合物である。
たはナトリウム化合物である。
例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso
−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec −ブチ
ルリチウム、t−オクテルリチウム、n−デシルリチウ
ム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブ
チル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチ
ウム、1,4−ジリチオ−ブテン−2、ナトリウムナフ
タレン、ナトリウムビフェニル、カリウム−テトラヒド
ロフラン錯体、カリウムジエトキシエタン錯体、α−メ
チルスチレンテトラマーのナトリウム塩等である。
−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec −ブチ
ルリチウム、t−オクテルリチウム、n−デシルリチウ
ム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブ
チル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチ
ウム、1,4−ジリチオ−ブテン−2、ナトリウムナフ
タレン、ナトリウムビフェニル、カリウム−テトラヒド
ロフラン錯体、カリウムジエトキシエタン錯体、α−メ
チルスチレンテトラマーのナトリウム塩等である。
重合反応およびアルカリ金属付加反応は炭化水素溶剤ま
たはテトロヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキ
サンなどのアルカリ金属基材触媒を破壊しない溶剤中で
行われる。
たはテトロヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキ
サンなどのアルカリ金属基材触媒を破壊しない溶剤中で
行われる。
適当な炭化水素溶剤としては、脂肪族炭化水素、芳香族
炭化水素、脂環族炭化水素から選ばれ、特に炭素数2〜
12個を有するプロパン、n−ブタン、iso −ブタン、
n−ペンタン、iso −ペンタン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso −ブテン、トラ
ンス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどが好まし
い。またこれらの溶剤は2種以上を混合して使用するこ
とができる。
炭化水素、脂環族炭化水素から選ばれ、特に炭素数2〜
12個を有するプロパン、n−ブタン、iso −ブタン、
n−ペンタン、iso −ペンタン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso −ブテン、トラ
ンス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどが好まし
い。またこれらの溶剤は2種以上を混合して使用するこ
とができる。
次に、本発明で使用する前記のアルカリ金属含有ジエン
系重合体ゴムに反応させる化合物は一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物である。
系重合体ゴムに反応させる化合物は一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物である。
このようなホスホリルクロライド化合物の具体例を以下
に示す。
に示す。
ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライド、ビス
(ジエチルアミノ)ホスホリルクロライド、ビス(ジプ
ロピルアミノ)ホスホリルクロライド、ビス(ジイソブ
チルアミノ)ホスホリルクロライド等があげられる。
(ジエチルアミノ)ホスホリルクロライド、ビス(ジプ
ロピルアミノ)ホスホリルクロライド、ビス(ジイソブ
チルアミノ)ホスホリルクロライド等があげられる。
該ホスホリルクロライド化合物の使用量は、末端にアル
カリ金属が結合したジエン系重合体ゴムを製造する際に
使用するアルカリ金属基材触媒またはジエン系重合体ゴ
ムに後からの反応でアルカリ金属を付加する際使用する
アルカリ金属基材触媒1モル当り、通常0.05〜10モルで
あり、好ましくは0.2 〜2 モルである。
カリ金属が結合したジエン系重合体ゴムを製造する際に
使用するアルカリ金属基材触媒またはジエン系重合体ゴ
ムに後からの反応でアルカリ金属を付加する際使用する
アルカリ金属基材触媒1モル当り、通常0.05〜10モルで
あり、好ましくは0.2 〜2 モルである。
該ホスホリルクロライド化合物とアルカリ金属末端を有
する活性共役ジエン系重合体ゴムまたはアルカリ金属が
付加した共役ジエン系重合体ゴムとの反応は迅速に起き
るので、反応温度および反応時間は広範囲に選択できる
が、一般的には室温乃至100℃、数秒乃至数時間であ
る。
する活性共役ジエン系重合体ゴムまたはアルカリ金属が
付加した共役ジエン系重合体ゴムとの反応は迅速に起き
るので、反応温度および反応時間は広範囲に選択できる
が、一般的には室温乃至100℃、数秒乃至数時間であ
る。
反応は、アルカリ金属含有ジエン系重合体ゴムと該ホス
ホリルクロライド化合物とを接触させればよく、例えば
アルカリ金属基材触媒を用いてジエン系重合体ゴムを重
合し、該重合体ゴム溶液中に該ホスホリルクロライド化
合物を所定量添加する方法、ジエン系重合体ゴム溶液中
でのアルカリ金属付加反応終了後、引き続いて該ホスホ
リルクロライド化合物を添加して反応させる方法が、好
ましい状態として例示できるが、この方法に限定される
ものではない。
ホリルクロライド化合物とを接触させればよく、例えば
アルカリ金属基材触媒を用いてジエン系重合体ゴムを重
合し、該重合体ゴム溶液中に該ホスホリルクロライド化
合物を所定量添加する方法、ジエン系重合体ゴム溶液中
でのアルカリ金属付加反応終了後、引き続いて該ホスホ
リルクロライド化合物を添加して反応させる方法が、好
ましい状態として例示できるが、この方法に限定される
ものではない。
得られた改質ジエン系重合体ゴムには分子末端あるいは
分子鎖中にホスホリルクロライド化合物が導入されてい
る。
分子鎖中にホスホリルクロライド化合物が導入されてい
る。
反応終了後、改質されたジエン系重合体ゴムは反応溶液
中から凝固剤の添加あるいはスチーム凝固など通常の溶
液重合によるゴムの製造において使用される凝固方法が
そのまま用いられ、凝固温度も何ら制限されていない。
中から凝固剤の添加あるいはスチーム凝固など通常の溶
液重合によるゴムの製造において使用される凝固方法が
そのまま用いられ、凝固温度も何ら制限されていない。
反応系から分離されたクラムの乾燥も通常の合成ゴムの
製造で用いられているバンドドライヤー、押し出し型の
ドライヤー等が使用でき、乾燥温度も何ら制限されな
い。
製造で用いられているバンドドライヤー、押し出し型の
ドライヤー等が使用でき、乾燥温度も何ら制限されな
い。
このようにして得られた改質ジエン系重合体ゴムは未改
質のゴムに比して反撥弾性及び低温でのJIS硬度が改
良されるので、特に自動車タイヤ用に好ましく用いられ
るが、それ以外にも靴底用、床材用、防振ゴム用などの
各種工業用原料ゴムとして使用することもできる。
質のゴムに比して反撥弾性及び低温でのJIS硬度が改
良されるので、特に自動車タイヤ用に好ましく用いられ
るが、それ以外にも靴底用、床材用、防振ゴム用などの
各種工業用原料ゴムとして使用することもできる。
<実施例> 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 内容積10のステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥し
乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン1000g、
n−ヘキサン4300g、エチレングリコールジエチルエー
テル40ミリモル、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン
溶液)4.7 ミリモルを添加し撹拌下に50℃で1時間重
合を行った。
乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン1000g、
n−ヘキサン4300g、エチレングリコールジエチルエー
テル40ミリモル、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン
溶液)4.7 ミリモルを添加し撹拌下に50℃で1時間重
合を行った。
重合完了後ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライ
ドを4.7 ミリモル添加し、撹拌下に30分間反応させた
のち、10ミリリッターのメタノールを加えて更に5分
間撹拌した。
ドを4.7 ミリモル添加し、撹拌下に30分間反応させた
のち、10ミリリッターのメタノールを加えて更に5分
間撹拌した。
その後重合反応器の内容物を取り出し、5gの2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(住友化学社製スミラ
イザー BHT)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発
させたのち、60℃で24時間減圧乾燥した。
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(住友化学社製スミラ
イザー BHT)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発
させたのち、60℃で24時間減圧乾燥した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度、1,2−結合単量体
(赤外分光分析法により)を測定した。
(赤外分光分析法により)を測定した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は54で、ビニル含量は
70%であった。
70%であった。
比較例1 ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライドを添加し
ないこと以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。
ないこと以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は45で、ビニル含量は
70%であった。
70%であった。
比較例2 ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライドを添加し
ないことおよびn−ブチルリチウムを4.4 ミリモルとし
たこと以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。
ないことおよびn−ブチルリチウムを4.4 ミリモルとし
たこと以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は54で、ビニル含量は
70%であった。
70%であった。
実施例2 内容積10のステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥
し、乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン750
g、スチレン250 g、n−ヘキサン4300g、テトラヒド
ロフラン23g、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶
液).2 ミリモルを添加し、撹拌下に50℃で1時間重
合を行った。重合完了後ビス(ジメチルアミノ)ホスホ
リルクロライドを5.2 ミリモル添加し、撹拌下に30分
間反応させたのち、10ミリリッターのメタノールを加
えて、更に5分間撹拌した。
し、乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン750
g、スチレン250 g、n−ヘキサン4300g、テトラヒド
ロフラン23g、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶
液).2 ミリモルを添加し、撹拌下に50℃で1時間重
合を行った。重合完了後ビス(ジメチルアミノ)ホスホ
リルクロライドを5.2 ミリモル添加し、撹拌下に30分
間反応させたのち、10ミリリッターのメタノールを加
えて、更に5分間撹拌した。
その後重合反応器の内容物を取り出し、5gの2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(スミライザー BH
T)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発させたのち、
60℃で24時間減圧乾燥した。
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(スミライザー BH
T)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発させたのち、
60℃で24時間減圧乾燥した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度、ビニル含量(赤外分光
分析法により)およびスチレン含量(屈折率法により)
を測定した。
分析法により)およびスチレン含量(屈折率法により)
を測定した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は54、スチレン含量は
25%、ビニル含量は40%であった。
25%、ビニル含量は40%であった。
比較例3 ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライドを添加し
ないこと以外は実施例2と同じ方法で重合体を得た。
ないこと以外は実施例2と同じ方法で重合体を得た。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は45、スチレン含量は
25%、ビニル含量は40%であった。
25%、ビニル含量は40%であった。
比較例4 ビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライドを添加し
ないことおよびn−ブチルリチウムを4.9 ミリモルとし
たこと以外は実施例2と同じ方法で重合体を得た。
ないことおよびn−ブチルリチウムを4.9 ミリモルとし
たこと以外は実施例2と同じ方法で重合体を得た。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は54、スチレン含量は
25%、ビニル含量は40%であった。(配合・加硫ゴ
ム物性) 実施例1〜2および比較例1〜4の生成重合体ゴムを第
1表の配合処方に従い、ロール上で混練し配合ゴムを
得、これを160℃×30分の条件でプレス加硫した。
25%、ビニル含量は40%であった。(配合・加硫ゴ
ム物性) 実施例1〜2および比較例1〜4の生成重合体ゴムを第
1表の配合処方に従い、ロール上で混練し配合ゴムを
得、これを160℃×30分の条件でプレス加硫した。
加硫ゴムの反撥弾性はリュプケレジリエンステスターを
用いて60℃で測定した。JIS硬度はJIS K63
01により−20℃で測定した。
用いて60℃で測定した。JIS硬度はJIS K63
01により−20℃で測定した。
これらの結果を第2表に示す。この結果から、本発明の
重合体は、ホスホリルクロライド化合物を添加しないこ
と以外は本発明の重合体と同一方法で得た重合体及び本
発明の重合体とムーニー粘度を同一にしたホスホリルク
ロライド化合物を含有しない重合体に比べて反撥弾性が
著しく高く、 かつ低温でのJIS硬度が著しく低いことがわかる。
重合体は、ホスホリルクロライド化合物を添加しないこ
と以外は本発明の重合体と同一方法で得た重合体及び本
発明の重合体とムーニー粘度を同一にしたホスホリルク
ロライド化合物を含有しない重合体に比べて反撥弾性が
著しく高く、 かつ低温でのJIS硬度が著しく低いことがわかる。
実施例3および比較例5 内容積10のステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥
し、スチレン−ブタジエン共重合体(ムーニー粘度5
1、スチレン含量25%、ビニル含量40%)500 g、
n−ヘキサン4300gを仕込み、撹拌溶解させた。次にn
−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液)6.4 ミリモル及
びテトラメチルエチレンジアミン6.4 ミリモルを添加
し、70℃で1時間反応させた。
し、スチレン−ブタジエン共重合体(ムーニー粘度5
1、スチレン含量25%、ビニル含量40%)500 g、
n−ヘキサン4300gを仕込み、撹拌溶解させた。次にn
−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液)6.4 ミリモル及
びテトラメチルエチレンジアミン6.4 ミリモルを添加
し、70℃で1時間反応させた。
次にビス(ジメチルアミノ)ホスホリルクロライドを5.
2 ミリモル添加し、撹拌下に30分間反応させたのち、1
0ミリリッターのメタノールを加えて更に5分間撹拌し
た。
2 ミリモル添加し、撹拌下に30分間反応させたのち、1
0ミリリッターのメタノールを加えて更に5分間撹拌し
た。
その後重合反応器の内容物を取り出し、5gの2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(スミライザー BH
T)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発させたのち、
60℃で24時間減圧乾燥した。得られた重合体のムー
ニー粘度は57であった。
ジ−t−ブチル−p−クレゾール(スミライザー BH
T)を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発させたのち、
60℃で24時間減圧乾燥した。得られた重合体のムー
ニー粘度は57であった。
次に該重合体について実施例1と同様の方法に配合、加
硫ゴム物性を測定した。
硫ゴム物性を測定した。
また比較のため、変性前の前記スチレン−ブタジエン共
重合体(ムーニー粘度51、スチレン含量25%、ビニ
ル含量40%)について同様の方法にて配合、加硫ゴム
物性を測定し比較例5とした。
重合体(ムーニー粘度51、スチレン含量25%、ビニ
ル含量40%)について同様の方法にて配合、加硫ゴム
物性を測定し比較例5とした。
これらの結果を第2表に示した。
<発明の効果> 以上述べたように、本発明によれば反撥弾性を高め、低
温でのJIS硬度を低減するジエン系共重合体ゴムの改
質方法を提供することができる。
温でのJIS硬度を低減するジエン系共重合体ゴムの改
質方法を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】炭化水素溶媒中で共役ジエンモノマーもし
くは共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマーとをア
ルカリ金属系触媒を用いて重合を行うことにより得られ
るアルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴ
ム、または、炭化水素溶媒中で重合体鎖中に共役ジエン
単位を有するジエン系重合体ゴムとアルカリ金属系触媒
とを反応させることにより得られるアルカリ金属が付加
された共役ジエン系重合体ゴムに対して、 一般式、 (式中R1、R2、R3およびR4はアルキル基を表わ
す。)で示されるホスホリルクロライド化合物を反応さ
せてなることを特徴とする変性ジエン系重合体ゴムの製
造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31521086A JPH0653767B2 (ja) | 1986-12-27 | 1986-12-27 | 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法 |
EP87117741A EP0270071B1 (en) | 1986-12-01 | 1987-12-01 | Process for preparing modified diene polymer rubbers |
DE3789203T DE3789203T2 (de) | 1986-12-01 | 1987-12-01 | Verfahren zur Herstellung von modifizierten Kautschuk-Dienpolymeren. |
CA000553234A CA1310787C (en) | 1986-12-01 | 1987-12-01 | Process for preparing modified diene polymer rubbers |
US07/415,380 US4957976A (en) | 1986-12-01 | 1989-09-29 | Process for preparing diene polymer rubbers |
US07/501,700 US5015692A (en) | 1986-12-01 | 1990-03-30 | Process for preparing modified diene polymer rubbers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31521086A JPH0653767B2 (ja) | 1986-12-27 | 1986-12-27 | 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63168401A JPS63168401A (ja) | 1988-07-12 |
JPH0653767B2 true JPH0653767B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=18062727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31521086A Expired - Lifetime JPH0653767B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-27 | 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653767B2 (ja) |
-
1986
- 1986-12-27 JP JP31521086A patent/JPH0653767B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63168401A (ja) | 1988-07-12 |
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