JPH0653376B2 - 射出成形用ポリエステルプリミックス - Google Patents
射出成形用ポリエステルプリミックスInfo
- Publication number
- JPH0653376B2 JPH0653376B2 JP63219684A JP21968488A JPH0653376B2 JP H0653376 B2 JPH0653376 B2 JP H0653376B2 JP 63219684 A JP63219684 A JP 63219684A JP 21968488 A JP21968488 A JP 21968488A JP H0653376 B2 JPH0653376 B2 JP H0653376B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- injection molding
- injection
- polyester
- polyester premix
- premix
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- Expired - Lifetime
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電気機械器具等のケース,カバー等のポリ
エステル成形部品を射出成形するのに用いられるポリエ
ステルプリミックス材料の組成に関する。
エステル成形部品を射出成形するのに用いられるポリエ
ステルプリミックス材料の組成に関する。
従来、電気機器のポリエステル成形部品の射出成形材料
としてのポリエステルプリミックス(別名BulK Molding
Compound,略称BMC)としては、樹脂固形分として
の不飽和ポリエステルの重合体にスチレンモノマーおよ
び炭酸カルシウム(Ca CO3)粉末等の充てん材を加えて
よく混合し、さらにガラス繊維の長さが数mmオーダのチ
ヨップドストランドを少量(通常重量比15ないし25
%程度)を加えて混練したコンパウンド状の射出成形材
が用いられ、例えばインラインスクリュー式射出成形機
を用いて射出成形される。
としてのポリエステルプリミックス(別名BulK Molding
Compound,略称BMC)としては、樹脂固形分として
の不飽和ポリエステルの重合体にスチレンモノマーおよ
び炭酸カルシウム(Ca CO3)粉末等の充てん材を加えて
よく混合し、さらにガラス繊維の長さが数mmオーダのチ
ヨップドストランドを少量(通常重量比15ないし25
%程度)を加えて混練したコンパウンド状の射出成形材
が用いられ、例えばインラインスクリュー式射出成形機
を用いて射出成形される。
電気機器,ことに開閉器具のケースやカバーなどの成形
部品は、収納電気機器を外力から保護する電気絶縁構造
材としての機能の他に、設置場所の環境を損わないこと
が必要とされ、良好な電気絶縁性能および機械的強じん
性を有すると同時に、表面の色調,光沢などの表面状態
のよいことが求められる。
部品は、収納電気機器を外力から保護する電気絶縁構造
材としての機能の他に、設置場所の環境を損わないこと
が必要とされ、良好な電気絶縁性能および機械的強じん
性を有すると同時に、表面の色調,光沢などの表面状態
のよいことが求められる。
ところで、射出成形部品の機械的強度および表面状態は
成形材料としてのポリエステルプリミックスの粘度に密
接に関係しており、ポリエステルプリミックスの重量に
占めるスチレンモノマーの重量を少くして粘度を高くす
ると良好な表面状態の射出成形部品が得られるが、逆に
機械的補強のために配合されるガラス繊維が射出成形機
のスクリューを通る際短かく裁断されるなどの損傷を受
け、得られた射出成形品の機械的強度が大幅に低下する
という不都合が発生することが発明者等の実験的検討に
より明らかとなった。
成形材料としてのポリエステルプリミックスの粘度に密
接に関係しており、ポリエステルプリミックスの重量に
占めるスチレンモノマーの重量を少くして粘度を高くす
ると良好な表面状態の射出成形部品が得られるが、逆に
機械的補強のために配合されるガラス繊維が射出成形機
のスクリューを通る際短かく裁断されるなどの損傷を受
け、得られた射出成形品の機械的強度が大幅に低下する
という不都合が発生することが発明者等の実験的検討に
より明らかとなった。
この発明の目的は、射出成形機のスクリューでのガラス
繊維の損傷を抑さえることにより、表面状態の良好さと
機械的強度の良好さとのバランスがとりやすいポリエス
テルプリミックスの組成を得ることにある。
繊維の損傷を抑さえることにより、表面状態の良好さと
機械的強度の良好さとのバランスがとりやすいポリエス
テルプリミックスの組成を得ることにある。
上記課題を解決するために、この発明によれば、コンパ
ウンド状のポリエステルプリミックスに所定量のガラス
繊維を混合して射出成形材とするものにおいて、前記ポ
リエステルプリミックス中に占める樹脂固形分および充
てん材粉末の量の和をスチレンモノマー総量で除して得
られるコンパウンド粘度指数が5.5以上7.0以下の
範囲にあるよう配合してなるものとする。
ウンド状のポリエステルプリミックスに所定量のガラス
繊維を混合して射出成形材とするものにおいて、前記ポ
リエステルプリミックス中に占める樹脂固形分および充
てん材粉末の量の和をスチレンモノマー総量で除して得
られるコンパウンド粘度指数が5.5以上7.0以下の
範囲にあるよう配合してなるものとする。
上記手段は、ポリエステルプリミックスの粘度を下げる
ことにより、射出成形機のスクリューにおけるガラス繊
維の損傷を軽減できるという知見に基づいて構成された
ものであり、具体的には、ポリエステルプリミックスの
コンパウンド粘度指数を5.5以上7.0以下の範囲に
限定したことにより、圧縮成形品に比べて機械的強度の
低下が少く、かつ目立った色むらや表面のくもりなど表
面状態の欠点の少い射出成形部品を得ることができる。
ことにより、射出成形機のスクリューにおけるガラス繊
維の損傷を軽減できるという知見に基づいて構成された
ものであり、具体的には、ポリエステルプリミックスの
コンパウンド粘度指数を5.5以上7.0以下の範囲に
限定したことにより、圧縮成形品に比べて機械的強度の
低下が少く、かつ目立った色むらや表面のくもりなど表
面状態の欠点の少い射出成形部品を得ることができる。
以下この発明を実施例に基づいて説明する。
ポリエステルプリミックスのコンパウンド粘度指数とし
て、樹脂固形分の重量と充てん材粉末の重量との和をス
チレンモノマーの重量で徐した値と定義する。
て、樹脂固形分の重量と充てん材粉末の重量との和をス
チレンモノマーの重量で徐した値と定義する。
実施例射出成形部品として電磁接触器の箱状のカバーを
製作するに先立ち、その射出成形材料としてコンパウン
ド粘度指数が5.0から8.0の間で0.5ステップで
異なるポリエステルプリミックスコンパウンド7種類を
調製し、それぞれにガラス繊維の長さが約6mmのガラス
チョップドストランドをコンパウンド重量の20%相当
量配合して射出成形材料とした。なお、充てん材粉末と
しては炭酸カルシウムを用いた。それぞれの射出成形材
料はインラインスクリュー式射出成形器のスクリューを
通してノズルから射出された後、この射出材でテストピ
ースを圧縮成形し、シャルピー衝撃強度を測定した。一
方、従来良好な表面状態を重視する場合用いられていた
コンパウンド粘度指数7.5ないし8.0のポリエステ
ルプリミックスコンパウンドに重量比20%,繊維長6
mmのガラスチョップドストランドを配合した射出成形材
料を射出成形機を通さずに圧縮成形し、得られたテスト
ピースのシャルピー衝撃強度を測定し、スクリューによ
るガラス繊維の損傷を受けない標準テストピースの実測
値とした。
製作するに先立ち、その射出成形材料としてコンパウン
ド粘度指数が5.0から8.0の間で0.5ステップで
異なるポリエステルプリミックスコンパウンド7種類を
調製し、それぞれにガラス繊維の長さが約6mmのガラス
チョップドストランドをコンパウンド重量の20%相当
量配合して射出成形材料とした。なお、充てん材粉末と
しては炭酸カルシウムを用いた。それぞれの射出成形材
料はインラインスクリュー式射出成形器のスクリューを
通してノズルから射出された後、この射出材でテストピ
ースを圧縮成形し、シャルピー衝撃強度を測定した。一
方、従来良好な表面状態を重視する場合用いられていた
コンパウンド粘度指数7.5ないし8.0のポリエステ
ルプリミックスコンパウンドに重量比20%,繊維長6
mmのガラスチョップドストランドを配合した射出成形材
料を射出成形機を通さずに圧縮成形し、得られたテスト
ピースのシャルピー衝撃強度を測定し、スクリューによ
るガラス繊維の損傷を受けない標準テストピースの実測
値とした。
第1図は上述のように射出成形されたテストピースのシ
ャルピー衝撃強度を標準テストピースのそれ(試料平均
値)を100%として相対値で示す特性線図であり、各
テストピースの平均値および最大,最小値を棒グラフで
示すとともに、各射出成形材料を用いて射出成形された
実施例箱状カバーの色むら,光沢などの表面状態を良い
方から順に◎印,〇印,△印,×印の4段階で評価し、
各棒グラフの上方に記号で表示した。なお、◎印は色む
らが全く認められず美しい光沢を有する外観優良を、〇
印は目立った色むらやくもりがなく実用的に十分な外観
良好を、△印は多少目立つ色むらやくもりがある外観や
や不良を、×印は著しい色むらがあり、表面に光沢がな
い外観不良状態をそれぞれ表わしている。
ャルピー衝撃強度を標準テストピースのそれ(試料平均
値)を100%として相対値で示す特性線図であり、各
テストピースの平均値および最大,最小値を棒グラフで
示すとともに、各射出成形材料を用いて射出成形された
実施例箱状カバーの色むら,光沢などの表面状態を良い
方から順に◎印,〇印,△印,×印の4段階で評価し、
各棒グラフの上方に記号で表示した。なお、◎印は色む
らが全く認められず美しい光沢を有する外観優良を、〇
印は目立った色むらやくもりがなく実用的に十分な外観
良好を、△印は多少目立つ色むらやくもりがある外観や
や不良を、×印は著しい色むらがあり、表面に光沢がな
い外観不良状態をそれぞれ表わしている。
図において、スチレンモノマーの配合量が少く,したが
ってコンパウンド粘度指数が8と高い射出成形材料を用
いて射出成形されたカバーの表面状態は◎印で示すよう
に美しい光沢があり、色むらの無い極めて良好な外観を
示すが、テストピースによるシャルピー衝撃強度は標準
試料のそれの40%以下に低下してしまい、射出成形機
のスクリューによるガラス繊維の損傷が著しいことを示
している。一方衝撃強度は粘度指数7以下と7.5以上
との間で顕著に変化する傾向を示し、粘度指数7以下で
は標準試料の強度の70%以上が保持される。一方カバ
ーの表面状態には粘度指数5.5以下で色むらや表面の
くもりなどの影響が現われ、粘度指数5では外観不良と
なる。
ってコンパウンド粘度指数が8と高い射出成形材料を用
いて射出成形されたカバーの表面状態は◎印で示すよう
に美しい光沢があり、色むらの無い極めて良好な外観を
示すが、テストピースによるシャルピー衝撃強度は標準
試料のそれの40%以下に低下してしまい、射出成形機
のスクリューによるガラス繊維の損傷が著しいことを示
している。一方衝撃強度は粘度指数7以下と7.5以上
との間で顕著に変化する傾向を示し、粘度指数7以下で
は標準試料の強度の70%以上が保持される。一方カバ
ーの表面状態には粘度指数5.5以下で色むらや表面の
くもりなどの影響が現われ、粘度指数5では外観不良と
なる。
以上の結果から、ポリエステルプリミックスのコンパウ
ンド粘度指数を5.5以上,7以下として射出成形を行
うことにより、射出成形に伴うガラス繊維の損傷が少く
適度の機械強度を保持するとともに、外観も実用的に十
分良好な色つやを有する射出成形部品を得ることができ
る。
ンド粘度指数を5.5以上,7以下として射出成形を行
うことにより、射出成形に伴うガラス繊維の損傷が少く
適度の機械強度を保持するとともに、外観も実用的に十
分良好な色つやを有する射出成形部品を得ることができ
る。
この発明は前述のように、コンパウンド粘度指数が5.
5以上,7.0以下の範囲に納まるよう配合されたポリ
エステルプリミックス(BMC)を射出成形材料として
電気機器のケース,カバー等外観を重視する射出成形部
品を射出成形するよう構成した。その結果、射出成形機
のスクリューでBMCに配合されたガラス繊維が損傷す
るという従来技術の問題点が大幅に軽減され、適度な機
械的強じん性と、表面の色つやなどの外観が実用上十分
に良好な状態とを併せて備えた電気機器の射出成形部品
を提供することができる。
5以上,7.0以下の範囲に納まるよう配合されたポリ
エステルプリミックス(BMC)を射出成形材料として
電気機器のケース,カバー等外観を重視する射出成形部
品を射出成形するよう構成した。その結果、射出成形機
のスクリューでBMCに配合されたガラス繊維が損傷す
るという従来技術の問題点が大幅に軽減され、適度な機
械的強じん性と、表面の色つやなどの外観が実用上十分
に良好な状態とを併せて備えた電気機器の射出成形部品
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の実施例ポリエステルプリミックスの
粘度指数と、射出成形部品の衝撃強度および表面状態と
の関係を示す特性線図である。
粘度指数と、射出成形部品の衝撃強度および表面状態と
の関係を示す特性線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】コンパウンド状のポリエステルプリミック
スに所定量のガラス繊維を混合して射出成形材とするも
のにおいて、前記ポリエステルプリミックス中に占める
樹脂固形分および充てん材粉末の量の和をスチレンモノ
マー総量で除して得られるコンパウンド粘度指数が5.
5以上7.0以下の範囲にあるよう配合してなることを
特徴とする射出成形用ポリエステルプリミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63219684A JPH0653376B2 (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 射出成形用ポリエステルプリミックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63219684A JPH0653376B2 (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 射出成形用ポリエステルプリミックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0267112A JPH0267112A (ja) | 1990-03-07 |
JPH0653376B2 true JPH0653376B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=16739351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63219684A Expired - Lifetime JPH0653376B2 (ja) | 1988-09-02 | 1988-09-02 | 射出成形用ポリエステルプリミックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653376B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE8904065L (sv) * | 1988-12-07 | 1990-06-08 | Hitachi Ltd | Metod att foerbaettra egenskaperna hos svetsare paa austenitiskt rostfritt staal |
DE4419579A1 (de) * | 1994-06-03 | 1995-12-07 | Basf Ag | Kunststoffmaterial und Verfahren zu dessen Herstellung |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63128057A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | 人造大理石物品の製法 |
JPS63145313A (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-17 | Matsushita Electric Works Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂成形材料 |
-
1988
- 1988-09-02 JP JP63219684A patent/JPH0653376B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63128057A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | 人造大理石物品の製法 |
JPS63145313A (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-17 | Matsushita Electric Works Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂成形材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0267112A (ja) | 1990-03-07 |
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