JPH0653020A - 酸化物永久磁石 - Google Patents
酸化物永久磁石Info
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- JPH0653020A JPH0653020A JP4223419A JP22341992A JPH0653020A JP H0653020 A JPH0653020 A JP H0653020A JP 4223419 A JP4223419 A JP 4223419A JP 22341992 A JP22341992 A JP 22341992A JP H0653020 A JPH0653020 A JP H0653020A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 工業規模で安定して高磁気特性が得られ、強
度が充分で、生産性に優れ、コスト面で有利な酸化物永
久磁石を得る。 【構成】 SrO・nFe2 O3 (n=6.0〜6.
5)で示される組成を主体とし、さらにSiO2 を0.
1〜1.0wt% 、CaOを0.1〜1.5wt%、および
Al2 O3 を0.1〜5.0wt% 含有する酸化物永久磁
石を得るに際し、SrOおよびFe2 O3 の各原料粉末
とともにAl2 O3 の原料粉末を混合し、このものを仮
焼し、その後粉砕、成形、焼結する。
度が充分で、生産性に優れ、コスト面で有利な酸化物永
久磁石を得る。 【構成】 SrO・nFe2 O3 (n=6.0〜6.
5)で示される組成を主体とし、さらにSiO2 を0.
1〜1.0wt% 、CaOを0.1〜1.5wt%、および
Al2 O3 を0.1〜5.0wt% 含有する酸化物永久磁
石を得るに際し、SrOおよびFe2 O3 の各原料粉末
とともにAl2 O3 の原料粉末を混合し、このものを仮
焼し、その後粉砕、成形、焼結する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、自動車等に搭載
するスタータモータ等の電装用モータなどの使用に適す
る酸化物永久磁石に関する。
するスタータモータ等の電装用モータなどの使用に適す
る酸化物永久磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】MO・nFe2 O3 系酸化物磁石(Mは
Ba、Sr、Pb)は、保磁力および最大エネルギー積
が大きいことから永久磁石として用いられている。
Ba、Sr、Pb)は、保磁力および最大エネルギー積
が大きいことから永久磁石として用いられている。
【0003】このものでは、従来、nを6.0以下とし
たときに良好な磁気特性を示すと考えられていた。
たときに良好な磁気特性を示すと考えられていた。
【0004】しかし、これとは別に、nを6.0以上と
すると、6.0より小さい値のときよりも、むしろ磁気
特性が改善されることも報告されている。
すると、6.0より小さい値のときよりも、むしろ磁気
特性が改善されることも報告されている。
【0005】例えば、特開昭59−13306号には、
SrO・nFe2 O3 系の酸化物磁石において、n=
6.0〜6.5とする旨、およびさらに、このものに、
CaO、Bi2 O3 、B2 O3 のうちの1種とSiO2
とを含有させる旨が開示されている。そして、nを上記
範囲とすることにより、良好な磁気特性を得ることがで
き、さらに上記化合物を含有させることによって磁気特
性を向上させることができることも記載されている。
SrO・nFe2 O3 系の酸化物磁石において、n=
6.0〜6.5とする旨、およびさらに、このものに、
CaO、Bi2 O3 、B2 O3 のうちの1種とSiO2
とを含有させる旨が開示されている。そして、nを上記
範囲とすることにより、良好な磁気特性を得ることがで
き、さらに上記化合物を含有させることによって磁気特
性を向上させることができることも記載されている。
【0006】また、特開昭60−152009号には、
SrO・nFe2 O3 系酸化物磁石において、n=6.
0〜6.5とし、SiO2 およびCaOを含有させる
旨、さらに、このものにCr2 O3 、Al2 O3 、B2
O3 、Na2 Oのうちの1種を含有させる旨が開示され
ている。そして、磁気特性、特に保磁力に優れ、製造が
容易であることも示されている。
SrO・nFe2 O3 系酸化物磁石において、n=6.
0〜6.5とし、SiO2 およびCaOを含有させる
旨、さらに、このものにCr2 O3 、Al2 O3 、B2
O3 、Na2 Oのうちの1種を含有させる旨が開示され
ている。そして、磁気特性、特に保磁力に優れ、製造が
容易であることも示されている。
【0007】さらに、特開昭61−22605号には、
MO・nFe2 O3 (MはBa、Sr、Pb)におい
て、nを6.0を超え6.5以下とし、SiO2 、Ca
OおよびAl2 O3 を所定範囲で含有させたものが開示
されている。そして、磁石としての磁気特性に優れるこ
とも示されている。
MO・nFe2 O3 (MはBa、Sr、Pb)におい
て、nを6.0を超え6.5以下とし、SiO2 、Ca
OおよびAl2 O3 を所定範囲で含有させたものが開示
されている。そして、磁石としての磁気特性に優れるこ
とも示されている。
【0008】しかし、上記におけるもので高特性を得る
には、上記公報に開示されるように、1300℃以上の
高温で仮焼する必要があるなど、操作が煩雑である。例
えば、特開昭59−13306号では1300〜135
0℃とし、2時間程度は仮焼が必要なこと、また特開昭
60−152009号では1300℃以上の高温に3時
間またはそれ以上保持して仮焼することが必要なことが
示されている。また、特開昭61−22605号には、
具体的に仮焼することは示されていないが、実施例の記
載に従えば、仮焼していると考えられ、その温度、時間
も、上記公報に示されるものと同等に考えられる。
には、上記公報に開示されるように、1300℃以上の
高温で仮焼する必要があるなど、操作が煩雑である。例
えば、特開昭59−13306号では1300〜135
0℃とし、2時間程度は仮焼が必要なこと、また特開昭
60−152009号では1300℃以上の高温に3時
間またはそれ以上保持して仮焼することが必要なことが
示されている。また、特開昭61−22605号には、
具体的に仮焼することは示されていないが、実施例の記
載に従えば、仮焼していると考えられ、その温度、時間
も、上記公報に示されるものと同等に考えられる。
【0009】従って、上記の方法では、高特性のものを
工業規模で安定して得るためには必ずしも充分とはいえ
ない。
工業規模で安定して得るためには必ずしも充分とはいえ
ない。
【0010】特に、量産する場合、ロータリーキルンが
使用される。このものは温度の安定時間が特定できず、
このものを使用して仮焼を行なう場合、連続方式のもの
では、ある程度の仮焼温度のバラツキは避けられず、こ
れに起因して特性のバラツキが生じる。
使用される。このものは温度の安定時間が特定できず、
このものを使用して仮焼を行なう場合、連続方式のもの
では、ある程度の仮焼温度のバラツキは避けられず、こ
れに起因して特性のバラツキが生じる。
【0011】このようなことから、量産に適し、しかも
特性のバラツキの少ない方法の確立が望まれている。
特性のバラツキの少ない方法の確立が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高磁
気特性が工業規模で安定して得られ、強度が充分であ
り、コスト面で有利で、生産性に優れた酸化物永久磁石
を提供することにある。
気特性が工業規模で安定して得られ、強度が充分であ
り、コスト面で有利で、生産性に優れた酸化物永久磁石
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明により達成される。
(1)〜(3)の本発明により達成される。
【0014】(1)SrO・nFe2 O3 (n=6.0
〜6.5)で示される組成を主体とし、さらにSiO2
を0.1〜1.0wt% 、CaOを0.1〜1.5wt% 、
およびAl2 O3 を0.1〜5.0wt% 含有する酸化物
永久磁石を得るに際し、前記SrOおよびFe2 O3 の
各原料粉末とともに、少なくともAl2 O3 の原料粉末
を混合し、このものを仮焼し、その後粉砕して成形し焼
結したことを特徴とする酸化物永久磁石。
〜6.5)で示される組成を主体とし、さらにSiO2
を0.1〜1.0wt% 、CaOを0.1〜1.5wt% 、
およびAl2 O3 を0.1〜5.0wt% 含有する酸化物
永久磁石を得るに際し、前記SrOおよびFe2 O3 の
各原料粉末とともに、少なくともAl2 O3 の原料粉末
を混合し、このものを仮焼し、その後粉砕して成形し焼
結したことを特徴とする酸化物永久磁石。
【0015】(2)前記SrOおよびFe2 O3 の各原
料粉末とともに、Al2 O3 の原料粉末を混合し、この
ものを仮焼し、その後SiO2 およびCaOの各原料粉
末を添加する上記(1)に記載の酸化物永久磁石。
料粉末とともに、Al2 O3 の原料粉末を混合し、この
ものを仮焼し、その後SiO2 およびCaOの各原料粉
末を添加する上記(1)に記載の酸化物永久磁石。
【0016】(3)前記仮焼を1300℃未満の温度で
行なう上記(1)または(2)に記載の酸化物永久磁
石。
行なう上記(1)または(2)に記載の酸化物永久磁
石。
【0017】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
に説明する。
【0018】本発明の酸化物永久磁石は、SrO・nF
e2 O3 で示される組成を主体とし、さらに、SiO
2 、CaOおよびAl2 O3 を含有するものである。
e2 O3 で示される組成を主体とし、さらに、SiO
2 、CaOおよびAl2 O3 を含有するものである。
【0019】この場合、nは6.0〜6.5、好ましく
は6.05〜6.30とする。
は6.05〜6.30とする。
【0020】nを上記範囲とすることによって、高磁気
特性が得られる。nが6.0未満となると、仮焼時およ
び焼成時ともに粒子が粗大化し、磁気特性が低下すると
ともに、強度が低下する。一方、nが6.5をこえる
と、焼結しにくくなり、非磁性的な性質が増し、磁気特
性、特に残留磁束密度(Br)が低下する。また、強度
が低下する。
特性が得られる。nが6.0未満となると、仮焼時およ
び焼成時ともに粒子が粗大化し、磁気特性が低下すると
ともに、強度が低下する。一方、nが6.5をこえる
と、焼結しにくくなり、非磁性的な性質が増し、磁気特
性、特に残留磁束密度(Br)が低下する。また、強度
が低下する。
【0021】また、SiO2 の含有量は0.1〜1.0
wt% 、好ましくは0.3〜0.8wt% 、CaOの含有量
は0.1〜1.5wt% 、好ましくは0.6〜1.1wt%
とするのがよい。また、Al2 O3 の含有量は、所望の
残留磁束密度(Br)と保磁力(iHc)に応じて、
0.1〜5.0wt% の範囲内で設定すればよい。
wt% 、好ましくは0.3〜0.8wt% 、CaOの含有量
は0.1〜1.5wt% 、好ましくは0.6〜1.1wt%
とするのがよい。また、Al2 O3 の含有量は、所望の
残留磁束密度(Br)と保磁力(iHc)に応じて、
0.1〜5.0wt% の範囲内で設定すればよい。
【0022】このような含有量とすることによって、磁
気特性や強度などの点で向上効果がみられる。
気特性や強度などの点で向上効果がみられる。
【0023】Al2 O3 を上記範囲の含有量とすること
によって、所望の磁気特性が得られるばかりでなく、特
に仮焼時、さらには焼成時の粒子成長を適正に制御する
ことができる。Al2 O3 が0.1wt% 未満となると、
Al2 O3 添加による実効が得られず、Al2 O3 が
5.0wt% をこえると、粒子成長が阻害されすぎてしま
う。
によって、所望の磁気特性が得られるばかりでなく、特
に仮焼時、さらには焼成時の粒子成長を適正に制御する
ことができる。Al2 O3 が0.1wt% 未満となると、
Al2 O3 添加による実効が得られず、Al2 O3 が
5.0wt% をこえると、粒子成長が阻害されすぎてしま
う。
【0024】また、SiO2 およびCaOの含有量を上
記範囲とすることによって、適正な焼結性を得ることが
できる。SiO2 、CaOの含有量が0.1wt% 未満と
なると、これらの化合物添加による実効が得られず、一
方、SiO2 が1.0wt% 、CaOが1.5wt% をこえ
ると、非磁性層が増加してしまい磁気特性が低下してし
まう。
記範囲とすることによって、適正な焼結性を得ることが
できる。SiO2 、CaOの含有量が0.1wt% 未満と
なると、これらの化合物添加による実効が得られず、一
方、SiO2 が1.0wt% 、CaOが1.5wt% をこえ
ると、非磁性層が増加してしまい磁気特性が低下してし
まう。
【0025】そして、このような酸化物永久磁石は、S
rOおよびFe2 O3 の各原料粉末の混合物に、Al2
O3 の原料粉末を添加し、このものを仮焼し、その後粉
砕し成形し焼結して得られたものである。
rOおよびFe2 O3 の各原料粉末の混合物に、Al2
O3 の原料粉末を添加し、このものを仮焼し、その後粉
砕し成形し焼結して得られたものである。
【0026】このように、仮焼前にAl2 O3 を添加す
ることによって、仮焼時に均一でかつ充分にフェライト
化したフェライト粒子が得られる。また、数十μm の粗
大粒子の発生および粒子間の強い凝集を防止することが
できる。このため、仮焼物におけるミクロ組織の結晶粒
の粒径は0.5〜5μm と小さく、また均一である。従
って高磁気特性を工業規模で安定して得ることができる
など、本発明の効果を奏する。
ることによって、仮焼時に均一でかつ充分にフェライト
化したフェライト粒子が得られる。また、数十μm の粗
大粒子の発生および粒子間の強い凝集を防止することが
できる。このため、仮焼物におけるミクロ組織の結晶粒
の粒径は0.5〜5μm と小さく、また均一である。従
って高磁気特性を工業規模で安定して得ることができる
など、本発明の効果を奏する。
【0027】このような効果は、仮焼前にAl2 O3 を
添加することによってはじめて得られるものであり、仮
焼後にAl2 O3 を添加しては得られるものではない。
添加することによってはじめて得られるものであり、仮
焼後にAl2 O3 を添加しては得られるものではない。
【0028】そして、仮焼後に添加する場合と比較した
仮焼前におけるAl2 O3 添加による磁気特性の向上効
果は、nを前記の6.05〜6.30の好適範囲とした
場合において顕著である。
仮焼前におけるAl2 O3 添加による磁気特性の向上効
果は、nを前記の6.05〜6.30の好適範囲とした
場合において顕著である。
【0029】なお、特開昭60−152009号および
同61−22605号には、本発明と類似組成の酸化物
永久磁石が開示されている。しかし、いずれにおいて
も、Al2 O3 は仮焼後に添加されるものであり、本発
明の構成とは明らかに異なるものである。
同61−22605号には、本発明と類似組成の酸化物
永久磁石が開示されている。しかし、いずれにおいて
も、Al2 O3 は仮焼後に添加されるものであり、本発
明の構成とは明らかに異なるものである。
【0030】本発明においては、CaO原料粉末および
SiO2 原料粉末をAl2 O3 原料粉末とともに混合し
て添加してもよいが、CaO原料粉末およびSiO2 原
料粉末は仮焼物の粉砕時に添加することが好ましく、仮
焼物とともに粉砕することが好ましい。
SiO2 原料粉末をAl2 O3 原料粉末とともに混合し
て添加してもよいが、CaO原料粉末およびSiO2 原
料粉末は仮焼物の粉砕時に添加することが好ましく、仮
焼物とともに粉砕することが好ましい。
【0031】このような製法を採ることによって、さら
に本発明の効果が向上する。
に本発明の効果が向上する。
【0032】本発明における仮焼温度は、1300℃未
満、好ましくは1150〜1290℃、さらに好ましく
は1200〜1280℃とすればよい。
満、好ましくは1150〜1290℃、さらに好ましく
は1200〜1280℃とすればよい。
【0033】このような温度範囲で仮焼することによっ
て、仮焼時の結晶粒を充分に制御し、かつ充分にフェラ
イト化させることができる。また、このような温度範囲
で仮焼温度にバラツキがあっても本発明の組成範囲では
安定して高磁気特性が得られる。
て、仮焼時の結晶粒を充分に制御し、かつ充分にフェラ
イト化させることができる。また、このような温度範囲
で仮焼温度にバラツキがあっても本発明の組成範囲では
安定して高磁気特性が得られる。
【0034】従って、量産に際し使用されるロータリー
キルン、特に連続方式のものでは、温度の安定時間が特
定できず、例えば10〜20分程度の安定保持時間であ
り、従来、安定した特性のものが得られないという問題
があったが、本発明はこれを解決するものである。
キルン、特に連続方式のものでは、温度の安定時間が特
定できず、例えば10〜20分程度の安定保持時間であ
り、従来、安定した特性のものが得られないという問題
があったが、本発明はこれを解決するものである。
【0035】また、仮焼温度を1300℃未満とするの
は、仮焼温度が1300℃以上となると、磁気特性がむ
しろ低下してしまうからである。
は、仮焼温度が1300℃以上となると、磁気特性がむ
しろ低下してしまうからである。
【0036】また、仮焼時間は仮焼温度によるが、通常
1〜3時間程度とする。
1〜3時間程度とする。
【0037】ここでいう仮焼時間は、所定の仮焼温度の
保持時間をさし、このような意味で上記範囲の時間とす
ることが好ましい。しかしながら、例えば前記のように
保持時間が短い連続方式のロータリーキルンを用いる場
合においても、本発明では、良好な特性を得ることがで
きる。
保持時間をさし、このような意味で上記範囲の時間とす
ることが好ましい。しかしながら、例えば前記のように
保持時間が短い連続方式のロータリーキルンを用いる場
合においても、本発明では、良好な特性を得ることがで
きる。
【0038】このようなことから、従来、例えば特開昭
60−152009号に開示されるように、仮焼は、1
300℃以上の高温に3時間以上保持することが好まし
いとされていたが、本発明では、1300℃未満の温度
とする方が特性上好ましく、仮焼温度を低くすることが
可能となり、これによっても製法上の利点となる。
60−152009号に開示されるように、仮焼は、1
300℃以上の高温に3時間以上保持することが好まし
いとされていたが、本発明では、1300℃未満の温度
とする方が特性上好ましく、仮焼温度を低くすることが
可能となり、これによっても製法上の利点となる。
【0039】また、仮焼前にAl2 O3 原料粉末を添加
する点が従来例と大きく異なるのみで、特殊な設備や特
別な試薬を使用する必要がなく、高磁気特性を得ること
ができる点でも好ましい。
する点が従来例と大きく異なるのみで、特殊な設備や特
別な試薬を使用する必要がなく、高磁気特性を得ること
ができる点でも好ましい。
【0040】なお、Al2 O3 原料粉末は仮焼前におい
て使用量の全てを添加することが好ましいが、一部を仮
焼前に添加し、残部を仮焼後に添加してもよい。この場
合、仮焼前の添加量は全量の40%以上とするのがよ
い。
て使用量の全てを添加することが好ましいが、一部を仮
焼前に添加し、残部を仮焼後に添加してもよい。この場
合、仮焼前の添加量は全量の40%以上とするのがよ
い。
【0041】本発明の酸化物永久磁石を得るにあたり、
用いられる原料粉末は微粉末であることが好ましく、平
均粒径1μm 程度のものとすることが好ましい。
用いられる原料粉末は微粉末であることが好ましく、平
均粒径1μm 程度のものとすることが好ましい。
【0042】この場合、原料粉末は仮焼あるいは焼成に
よって、酸化物となるものを用いてもよく、SrO原料
粉末としてはSrCO3 、CaO原料粉末としてはCa
CO3 が通常用いられる。
よって、酸化物となるものを用いてもよく、SrO原料
粉末としてはSrCO3 、CaO原料粉末としてはCa
CO3 が通常用いられる。
【0043】本発明の好ましい製法に従えば、まず、S
rCO3 とFe2 O3 の各原料粉末を所定の割合で混合
し、このとき同時に所定量のAl2 O3 原料粉末を添加
混合する。混合はボールミル等を用いて行なえばよく、
20分〜2時間程度混合する。
rCO3 とFe2 O3 の各原料粉末を所定の割合で混合
し、このとき同時に所定量のAl2 O3 原料粉末を添加
混合する。混合はボールミル等を用いて行なえばよく、
20分〜2時間程度混合する。
【0044】その後造粒し、前記温度および時間で仮焼
する。この仮焼物を粗粉砕したのち微粉砕する。微粉砕
物の平均粒径は0.6〜1.0μm 程度、BET法によ
る比表面積は5〜12m2/gとするのがよい。
する。この仮焼物を粗粉砕したのち微粉砕する。微粉砕
物の平均粒径は0.6〜1.0μm 程度、BET法によ
る比表面積は5〜12m2/gとするのがよい。
【0045】この微粉砕に際しては所定量のCaCO3
およびSiO2 を添加し、これらとともに粉砕すること
が好ましい。
およびSiO2 を添加し、これらとともに粉砕すること
が好ましい。
【0046】また、微粉砕は湿式で行なうものとするの
がよく、微粉砕によって得られたスラリーを成形し、焼
成して本発明の酸化物永久磁石が得られる。
がよく、微粉砕によって得られたスラリーを成形し、焼
成して本発明の酸化物永久磁石が得られる。
【0047】成形は磁界中で加圧下で行なうことが好ま
しく、磁界は5〜10kOe 程度、圧力は300〜500
kg/cm2とするのがよい。
しく、磁界は5〜10kOe 程度、圧力は300〜500
kg/cm2とするのがよい。
【0048】また、焼成は1180〜1260℃の温度
で、30分〜2時間程度行なうことが好ましく、通常は
大気圧下で行なう。
で、30分〜2時間程度行なうことが好ましく、通常は
大気圧下で行なう。
【0049】このようにして得られた酸化物永久磁石
は、仮焼物のミクロ組織における結晶粒の成長が抑制さ
れることから、磁石(焼結体)のミクロ組織の結晶粒の
粒径は適度に小さく、均一なものとなる。
は、仮焼物のミクロ組織における結晶粒の成長が抑制さ
れることから、磁石(焼結体)のミクロ組織の結晶粒の
粒径は適度に小さく、均一なものとなる。
【0050】すなわち、粒径が1.0μm 以下の粒子が
60%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは
80%以上、粒径2.0μm 以上の粒子が5%以下の粒
度分布を示す。そして、0.2μm 未満の粒子は15%
以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以
下である。なお、粒径が1.0μm 以下の粒子は多い方
が好ましいが、通常、上限値は95%程度である。ま
た、粒径が2.0μm 以上の粒子および0.2μm 未満
の粒子はともに少ない方が好ましいが、通常、その下限
値は、ともに0.5%程度である。
60%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは
80%以上、粒径2.0μm 以上の粒子が5%以下の粒
度分布を示す。そして、0.2μm 未満の粒子は15%
以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以
下である。なお、粒径が1.0μm 以下の粒子は多い方
が好ましいが、通常、上限値は95%程度である。ま
た、粒径が2.0μm 以上の粒子および0.2μm 未満
の粒子はともに少ない方が好ましいが、通常、その下限
値は、ともに0.5%程度である。
【0051】このように粒径0.2〜1.0μm の粒子
が多く、0.2μm 未満の粒径の微小粒子が少ないこと
もあって、本発明の酸化物永久磁石は磁気特性に優れた
ものとなる。1.0μm 以下の粒径の粒子は単磁区とな
るため、この粒径のものが多いほど高保磁力(iHc)
が得られ、また0.2μm 未満の微小粒子は成形時の配
向や成形性の劣化の要因となるため、磁気特性上少ない
方が好ましいからである。
が多く、0.2μm 未満の粒径の微小粒子が少ないこと
もあって、本発明の酸化物永久磁石は磁気特性に優れた
ものとなる。1.0μm 以下の粒径の粒子は単磁区とな
るため、この粒径のものが多いほど高保磁力(iHc)
が得られ、また0.2μm 未満の微小粒子は成形時の配
向や成形性の劣化の要因となるため、磁気特性上少ない
方が好ましいからである。
【0052】上記の粒径および粒度分布は走査型電子顕
微鏡写真により求めたものである。粒径は焼結体の結晶
粒を多角形近似し、結晶粒の円近似径として求めたもの
であり、粒度分布は各粒径の個数の累積により求めたも
のである。
微鏡写真により求めたものである。粒径は焼結体の結晶
粒を多角形近似し、結晶粒の円近似径として求めたもの
であり、粒度分布は各粒径の個数の累積により求めたも
のである。
【0053】本発明の酸化物永久磁石の磁気特性は、保
磁力(iHc)が3000〜5400Oe、残留磁束密度
(Br)が3500〜4400G程度となる。また、配
向度が高く、92〜96%となる。ここで、配向度は閉
磁路において、外部磁場(Hex)12kOe を印加した
ときの磁化の値をI12とし、残留磁化の値をIrとした
とき、(Ir/I12)×100(%)によって求めたも
のである。
磁力(iHc)が3000〜5400Oe、残留磁束密度
(Br)が3500〜4400G程度となる。また、配
向度が高く、92〜96%となる。ここで、配向度は閉
磁路において、外部磁場(Hex)12kOe を印加した
ときの磁化の値をI12とし、残留磁化の値をIrとした
とき、(Ir/I12)×100(%)によって求めたも
のである。
【0054】また、iHcとBrとのバランスを示し、
総合的な磁気特性を判断する指標となる磁気ポテンシャ
ルも高く、従来法では安定して得られないとされていた
磁気ポテンシャル4300Oe以上の磁石が容易に得ら
れ、また従来法では得られないとされていた磁気ポテン
シャル4350Oe以上の磁石も得られる。
総合的な磁気特性を判断する指標となる磁気ポテンシャ
ルも高く、従来法では安定して得られないとされていた
磁気ポテンシャル4300Oe以上の磁石が容易に得ら
れ、また従来法では得られないとされていた磁気ポテン
シャル4350Oe以上の磁石も得られる。
【0055】なお、磁気ポテンシャルは以下の定義に従
うものである。
うものである。
【0056】磁気ポテンシャル=iHc(実測値)+
[Br(実測値)−3.95]×3
[Br(実測値)−3.95]×3
【0057】このように定義したのは、以下の理由によ
る。
る。
【0058】BrとiHcとの関係は、通常のある範囲
では、若干の製造条件の変更により、一定の比率でBr
をα下げたときiHcをβ上げたり、反対に、Brをα
上げてiHcをβ下げることが容易である。そして、こ
のβ/αの比率は約3である。
では、若干の製造条件の変更により、一定の比率でBr
をα下げたときiHcをβ上げたり、反対に、Brをα
上げてiHcをβ下げることが容易である。そして、こ
のβ/αの比率は約3である。
【0059】材料の本質的ポテンシャルを一元的に表現
するために、Br=3.95kGとしたとき、実際との
Brのデータのズレ分に係数3を乗じて、実際のiHc
を補正して表現したものである。すなわち、Br=3.
95kGでの換算iHc(kOe )を指標とする。
するために、Br=3.95kGとしたとき、実際との
Brのデータのズレ分に係数3を乗じて、実際のiHc
を補正して表現したものである。すなわち、Br=3.
95kGでの換算iHc(kOe )を指標とする。
【0060】また、本発明の酸化物永久磁石は、抗折強
度が18〜24kg/mm2となり、高強度のものとなる。抗
折強度は、40mm×4mmの大きさで、3mmの厚さの試験
片を用いて、3点曲げによる試験法によって求めたもの
である。
度が18〜24kg/mm2となり、高強度のものとなる。抗
折強度は、40mm×4mmの大きさで、3mmの厚さの試験
片を用いて、3点曲げによる試験法によって求めたもの
である。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、具体的に説
明する。
明する。
【0062】実施例1 酸化鉄Fe2 O3 (平均粒径1.0μm )および炭酸ス
トロンチウムSrCO3 を、Fe2 O3 /SrOのモル
比が各々5.9、6.1、6.3、6.5となるように
配合し、ボールミルにて1時間混合した。
トロンチウムSrCO3 を、Fe2 O3 /SrOのモル
比が各々5.9、6.1、6.3、6.5となるように
配合し、ボールミルにて1時間混合した。
【0063】この混合に際し、酸化アルミニウムAl2
O3 を1.2wt% 添加混合したものと、Al2 O3 を添
加することなく混合したものの2種類を用意した。
O3 を1.2wt% 添加混合したものと、Al2 O3 を添
加することなく混合したものの2種類を用意した。
【0064】これらの各混合物を造粒し、1260℃で
1時間仮焼し、これらを各々振動ミルで粗粉砕し、その
後湿式で微粉砕した。微粉砕物の平均粒径は0.85μ
m 程度、また比表面積(BET値)は9.0±0.3m2
/g程度であった。
1時間仮焼し、これらを各々振動ミルで粗粉砕し、その
後湿式で微粉砕した。微粉砕物の平均粒径は0.85μ
m 程度、また比表面積(BET値)は9.0±0.3m2
/g程度であった。
【0065】なお、ここでの仮焼時間は、1260℃で
の保持時間であり、以下同様に用いる。
の保持時間であり、以下同様に用いる。
【0066】この微粉砕に際し、仮焼前にAl2 O3 を
添加したものについてはCaCO31.3wt% 、SiO2
0.65wt% を添加した。また、仮焼前にAl2 O3
を添加しないものについては、さらに、Al2 O3 を
1.2wt% 添加して微粉砕した。
添加したものについてはCaCO31.3wt% 、SiO2
0.65wt% を添加した。また、仮焼前にAl2 O3
を添加しないものについては、さらに、Al2 O3 を
1.2wt% 添加して微粉砕した。
【0067】このようにして得られた各スラリーを7.
0kOe の磁界中で400kg/cm2の圧力で成形し、122
0℃で1時間焼成した。
0kOe の磁界中で400kg/cm2の圧力で成形し、122
0℃で1時間焼成した。
【0068】なお、このようにして得られた各磁石サン
プルにおけるAl2 O3 、CaO,SiO2 の含有量
は、各々、順に、1.17wt% 、0.74wt% 、0.5
6wt%である。
プルにおけるAl2 O3 、CaO,SiO2 の含有量
は、各々、順に、1.17wt% 、0.74wt% 、0.5
6wt%である。
【0069】このような各磁石サンプルについて、保磁
力(iHc)、残留磁束密度(Br)および前記定義に
従う磁気ポテンシャルを求めた。
力(iHc)、残留磁束密度(Br)および前記定義に
従う磁気ポテンシャルを求めた。
【0070】これらの結果を図1に示す。図1にはAl
2 O3 を仮焼前に添加したものと、微粉砕時に添加した
ものとにわけて示している。
2 O3 を仮焼前に添加したものと、微粉砕時に添加した
ものとにわけて示している。
【0071】図1の結果から明らかなように、Fe2 O
3 /SrOが6.0以上で高い磁気特性を示すことがわ
かる。そして、Fe2 O3 /SrOが6.0以上の範囲
では、Al2 O3 を仮焼前に添加する方が良好な磁気特
性を示すことがわかる。
3 /SrOが6.0以上で高い磁気特性を示すことがわ
かる。そして、Fe2 O3 /SrOが6.0以上の範囲
では、Al2 O3 を仮焼前に添加する方が良好な磁気特
性を示すことがわかる。
【0072】また、上記の仮焼物において、ミクロ組織
の結晶粒を調べたところ、Fe2 O3 /SrOが6.0
以上で、かつ仮焼前にAl2 O3 を添加したものでは粒
径が0.5〜5μm と小さく、均一であった。これに対
し、Fe2 O3 /SrOが6.0以上であっても、Al
2 O3 をFe2 O3 とSrCO3 の配合時に0.1wt%
以上添加しないものでは、粒径が3〜10μm であっ
た。
の結晶粒を調べたところ、Fe2 O3 /SrOが6.0
以上で、かつ仮焼前にAl2 O3 を添加したものでは粒
径が0.5〜5μm と小さく、均一であった。これに対
し、Fe2 O3 /SrOが6.0以上であっても、Al
2 O3 をFe2 O3 とSrCO3 の配合時に0.1wt%
以上添加しないものでは、粒径が3〜10μm であっ
た。
【0073】また、Fe2 O3 /SrOが6.0未満
で、従来のようにAl2 O3 の添加時期を仮焼後とした
ものでは、最大数百μm の粒径のものも存在した。
で、従来のようにAl2 O3 の添加時期を仮焼後とした
ものでは、最大数百μm の粒径のものも存在した。
【0074】このような仮焼物におけるミクロ組織は焼
成後の磁石サンプルのミクロ組織にも反映されており、
Fe2 O3 /SrOが6.0以上で、仮焼前にAl2 O
3 を添加した本発明のサンプルは、比較のサンプルに比
べ、結晶粒の粒径が小さく、均一であった。すなわち、
本発明のサンプルでは、粒径1.0μm 以下の粒子が6
0〜95%の範囲にある粒度分布を示し、粒径2.0μ
m 以上の粒子は0.5〜5%程度である。また、粒径
0.2μm 未満の粒子は0.5〜10%の範囲であっ
た。
成後の磁石サンプルのミクロ組織にも反映されており、
Fe2 O3 /SrOが6.0以上で、仮焼前にAl2 O
3 を添加した本発明のサンプルは、比較のサンプルに比
べ、結晶粒の粒径が小さく、均一であった。すなわち、
本発明のサンプルでは、粒径1.0μm 以下の粒子が6
0〜95%の範囲にある粒度分布を示し、粒径2.0μ
m 以上の粒子は0.5〜5%程度である。また、粒径
0.2μm 未満の粒子は0.5〜10%の範囲であっ
た。
【0075】このように、適度な粒径および粒度分布を
示すことから、本発明のサンプルは高磁気特性を示すと
考えられる。
示すことから、本発明のサンプルは高磁気特性を示すと
考えられる。
【0076】また、本発明のサンプルは配向度が92〜
96%の範囲にあり、従来の87%〜91%に比べて向
上していることがわかった。
96%の範囲にあり、従来の87%〜91%に比べて向
上していることがわかった。
【0077】また、本発明のサンプルでは抗折強度は1
8〜24kg/mm2であり、従来の市販品が14〜16kg/m
m2であるのに比べて強度が向上していることがわかっ
た。
8〜24kg/mm2であり、従来の市販品が14〜16kg/m
m2であるのに比べて強度が向上していることがわかっ
た。
【0078】なお、上記の粒径、粒度分布、配向度およ
び抗折強度は、前記の定義に従い、これによって求めた
ものである。
び抗折強度は、前記の定義に従い、これによって求めた
ものである。
【0079】実施例2 実施例1のFe2 O3 /SrOが6.1である磁石サン
プルにおいて、仮焼温度を1210℃、1280℃、1
290℃とかえるほかは同様にして磁石サンプルを得
た。
プルにおいて、仮焼温度を1210℃、1280℃、1
290℃とかえるほかは同様にして磁石サンプルを得
た。
【0080】これらの磁石サンプルにおいても、実施例
1と同様に、Al2 O3 の添加時期を仮焼前、微粉砕時
とした2種のものを得た。
1と同様に、Al2 O3 の添加時期を仮焼前、微粉砕時
とした2種のものを得た。
【0081】これらの各磁石サンプルについて、実施例
1と同様にiHc、Brおよび磁気ポテンシャル特性
(Br=3.95kGでの換算iHc)を求めた。結果
を仮焼温度が1260℃のものとともに図2に示す。
1と同様にiHc、Brおよび磁気ポテンシャル特性
(Br=3.95kGでの換算iHc)を求めた。結果
を仮焼温度が1260℃のものとともに図2に示す。
【0082】図2から明らかなように、仮焼前にAl2
O3 を添加した本発明の磁石サンプルの方が、1300
℃未満の仮焼温度で、その仮焼温度のいかんにかかわら
ず、高い磁気特性を示すことがわかる。
O3 を添加した本発明の磁石サンプルの方が、1300
℃未満の仮焼温度で、その仮焼温度のいかんにかかわら
ず、高い磁気特性を示すことがわかる。
【0083】また、仮焼物、焼結後の磁石サンプルのい
ずれにおいても、Al2 O3 を仮焼前に添加したもので
は、実施例1の仮焼温度を1260℃としたものと同等
にミクロ組織の結晶粒が小さく均一であった。また、本
発明のサンプルのミクロ組織の結晶粒の粒径、粒度分布
もこのものと同等であった。また、配向度は92〜96
%の範囲にあり、抗折強度は、いずれも、18〜24kg
/mm2であった。
ずれにおいても、Al2 O3 を仮焼前に添加したもので
は、実施例1の仮焼温度を1260℃としたものと同等
にミクロ組織の結晶粒が小さく均一であった。また、本
発明のサンプルのミクロ組織の結晶粒の粒径、粒度分布
もこのものと同等であった。また、配向度は92〜96
%の範囲にあり、抗折強度は、いずれも、18〜24kg
/mm2であった。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、高磁気特性が、工業規
模で安定して得られる。また、強度が充分である。さら
には生産性に優れ、コスト面でも有利である。
模で安定して得られる。また、強度が充分である。さら
には生産性に優れ、コスト面でも有利である。
【図1】組成と磁気特性との関係を示すグラフである。
【図2】仮焼温度と磁気特性との関係を示すグラフであ
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 SrO・nFe2 O3 (n=6.0〜
6.5)で示される組成を主体とし、さらにSiO2 を
0.1〜1.0wt% 、CaOを0.1〜1.5wt% 、お
よびAl2 O3 を0.1〜5.0wt% 含有する酸化物永
久磁石を得るに際し、 前記SrOおよびFe2 O3 の各原料粉末とともに、少
なくともAl2 O3 の原料粉末を混合し、このものを仮
焼し、その後粉砕して成形し焼結したことを特徴とする
酸化物永久磁石。 - 【請求項2】 前記SrOおよびFe2 O3 の各原料粉
末とともに、Al2O3 の原料粉末を混合し、このもの
を仮焼し、その後SiO2 およびCaOの各原料粉末を
添加する請求項1に記載の酸化物永久磁石。 - 【請求項3】 前記仮焼を1300℃未満の温度で行な
う請求項1または2に記載の酸化物永久磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223419A JPH0653020A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 酸化物永久磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223419A JPH0653020A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 酸化物永久磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0653020A true JPH0653020A (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=16797851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4223419A Pending JPH0653020A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 酸化物永久磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653020A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354371B1 (ko) * | 1998-04-16 | 2002-09-28 | 스미토모 도큐슈 긴조쿠 가부시키가이샤 | 내식성 영구 자석 및 그 제조 방법 |
JP2007123511A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Tdk Corp | フェライト焼結磁石 |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP4223419A patent/JPH0653020A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354371B1 (ko) * | 1998-04-16 | 2002-09-28 | 스미토모 도큐슈 긴조쿠 가부시키가이샤 | 내식성 영구 자석 및 그 제조 방법 |
JP2007123511A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Tdk Corp | フェライト焼結磁石 |
JP4730534B2 (ja) * | 2005-10-27 | 2011-07-20 | Tdk株式会社 | フェライト焼結磁石 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010206 |