JPH065293A - 固体電解質型燃料電池のガス流路部材およびその製造方法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池のガス流路部材およびその製造方法Info
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- JPH065293A JPH065293A JP4162822A JP16282292A JPH065293A JP H065293 A JPH065293 A JP H065293A JP 4162822 A JP4162822 A JP 4162822A JP 16282292 A JP16282292 A JP 16282292A JP H065293 A JPH065293 A JP H065293A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 H2 OまたはCO2 雰囲気に晒してもMgO
が溶出しない化学的に安定なガス流路部材およびその製
造方法を提供する。 【構成】 0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgA
l2 O4 との複合材料にトルエンとエタノールの混合溶
剤を混合してスラリとし、該スラリを用いて複合材料の
シート状体をつくり、成形した後、1000〜1600
℃で2〜10時間焼成し、次いでこの焼成体をALCH
のエタノール溶液に24時間浸漬した後、500℃で2
時間焼成し、その後、さらに1450℃で2時間焼成す
る。ALCHのエタノール溶液への浸漬工程以降の操作
を3回繰り返す。 【効果】 MgOが進出しない化学的に安定なガスセパ
レータが得られる。
が溶出しない化学的に安定なガス流路部材およびその製
造方法を提供する。 【構成】 0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgA
l2 O4 との複合材料にトルエンとエタノールの混合溶
剤を混合してスラリとし、該スラリを用いて複合材料の
シート状体をつくり、成形した後、1000〜1600
℃で2〜10時間焼成し、次いでこの焼成体をALCH
のエタノール溶液に24時間浸漬した後、500℃で2
時間焼成し、その後、さらに1450℃で2時間焼成す
る。ALCHのエタノール溶液への浸漬工程以降の操作
を3回繰り返す。 【効果】 MgOが進出しない化学的に安定なガスセパ
レータが得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法に係り、特に熱的、
化学的安定性が向上する固体電解質型燃料電池のガス流
路部材およびその製造方法に関する。
のガス流路部材およびその製造方法に係り、特に熱的、
化学的安定性が向上する固体電解質型燃料電池のガス流
路部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池は、平板積層型と
円筒型とに大別され、平板積層型の燃料電池スタック
は、平板状の固体電解質膜の両面に燃料側電極および酸
素側電極がそれぞれ積層された単セルの前記電極面に集
電用多孔板を当接し、これをインターコネクタ、ガスセ
パレータ等のガス流路部材を介して多数積層し、前記単
セルを電気的に接続したものである。一方、円筒型の燃
料電池スタックは、円筒型の基体管の表面に、例えば燃
料側電極、固体電解質膜および酸素側電極を順次積層し
た、それぞれ直径の異なる単セルをガス流路を確保して
同心状に積層し、これを電気的に接続したものである。
円筒型とに大別され、平板積層型の燃料電池スタック
は、平板状の固体電解質膜の両面に燃料側電極および酸
素側電極がそれぞれ積層された単セルの前記電極面に集
電用多孔板を当接し、これをインターコネクタ、ガスセ
パレータ等のガス流路部材を介して多数積層し、前記単
セルを電気的に接続したものである。一方、円筒型の燃
料電池スタックは、円筒型の基体管の表面に、例えば燃
料側電極、固体電解質膜および酸素側電極を順次積層し
た、それぞれ直径の異なる単セルをガス流路を確保して
同心状に積層し、これを電気的に接続したものである。
【0003】このような固体電解質型燃料電池(以下、
単にSOFCということがある)において、ガスセパレ
ータ、基体管等の構成材料として、例えばカルシア安定
化ジルコニア(CSZ)、アルミナ、LaCrO3 系の
ペロブスカイト等が使用されていた。また、本発明者の
提案による未公知の技術(特願平4−71625号)と
してマグネシア(MgO)とスピネル(MgAl
2 O4 )との複合材料で構成したガスセパレータがあ
る。
単にSOFCということがある)において、ガスセパレ
ータ、基体管等の構成材料として、例えばカルシア安定
化ジルコニア(CSZ)、アルミナ、LaCrO3 系の
ペロブスカイト等が使用されていた。また、本発明者の
提案による未公知の技術(特願平4−71625号)と
してマグネシア(MgO)とスピネル(MgAl
2 O4 )との複合材料で構成したガスセパレータがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記C
SZ、アルミナ、LaCrO3 系のペロブスカイト等
は、固体電解質膜の構成材料であるイットリウム安定化
ジルコニア(YSZ)とその熱膨張係数が異なり、これ
らを用いて構成されたガスセパレータは、高温雰囲気で
熱膨張差による歪みおよび変形が発生し、SOFCの構
成部材相互間のガスシール性が低下するという欠点があ
った。一方、MgOとMgAl2 O4 との複合材料は高
温においても化学的、電気的に安定な絶縁材料であり、
MgOとMgAl2 O4 の混合割合を変化させることに
より、前記YSZと熱膨張係数を近似させることができ
るので、円筒型SOFCの基体管の構成材料としても平
板型SOFCのガスセパレータの構成材料としても使用
できるが、1500℃以上で焼成したものであってもH
2 OやCO2 が存在する雰囲気ではMgOが選択的に溶
出し、長期間のうちにMgAl2 O4 のみの多孔体とな
り、機械的強度が低下するという問題がある。
SZ、アルミナ、LaCrO3 系のペロブスカイト等
は、固体電解質膜の構成材料であるイットリウム安定化
ジルコニア(YSZ)とその熱膨張係数が異なり、これ
らを用いて構成されたガスセパレータは、高温雰囲気で
熱膨張差による歪みおよび変形が発生し、SOFCの構
成部材相互間のガスシール性が低下するという欠点があ
った。一方、MgOとMgAl2 O4 との複合材料は高
温においても化学的、電気的に安定な絶縁材料であり、
MgOとMgAl2 O4 の混合割合を変化させることに
より、前記YSZと熱膨張係数を近似させることができ
るので、円筒型SOFCの基体管の構成材料としても平
板型SOFCのガスセパレータの構成材料としても使用
できるが、1500℃以上で焼成したものであってもH
2 OやCO2 が存在する雰囲気ではMgOが選択的に溶
出し、長期間のうちにMgAl2 O4 のみの多孔体とな
り、機械的強度が低下するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、上記先行技術の問題点を
解決し、高温における熱膨張差による歪みおよび変形が
なく、熱的および化学的に安定な固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法を提供することにあ
る。
解決し、高温における熱膨張差による歪みおよび変形が
なく、熱的および化学的に安定な固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、単セルを多数積層した固体電解質
型燃料電池の電極活物質が流通するガス流路を形成する
ガス流路部材であって、マグネシア(MgO)とスピネ
ル(MgAl2 O4 )を主成分とする複合材料からな
り、表面をAl2 O3 またはMgAl2 O4 でコーティ
ングしたことを特徴とする。
本願の第1の発明は、単セルを多数積層した固体電解質
型燃料電池の電極活物質が流通するガス流路を形成する
ガス流路部材であって、マグネシア(MgO)とスピネ
ル(MgAl2 O4 )を主成分とする複合材料からな
り、表面をAl2 O3 またはMgAl2 O4 でコーティ
ングしたことを特徴とする。
【0007】ガス流路部材の表面をAl2 O3 またはM
gAl2 O4 で被覆したことにより、表層のMgOがA
l2 O3 またはMgAl2 O4 の薄層でカバーされるの
で、H2 OまたはCO2 に晒してもMgOが溶出しなく
なる。また本願の第2の発明は、マグネシア(MgO)
とスピネル(MgAl2 O4)を所定粒径に粉砕して混
合した複合材料を有機溶媒と混合してスラリとし、該ス
ラリをシート化したのち成形し、次いで1000〜16
00℃で焼成して焼成体とし、該焼成体表面に有機アル
ミニウム化合物を塗布し、乾燥後300〜1000℃で
焼成して前記有機アルミニウム化合物を熱分解し、その
後1000〜1600℃で焼成して前記焼成体表面にA
l2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティング層を形成
することを特徴とする固体電解質型燃料電池のガス流路
部材の製造方法に関する。
gAl2 O4 で被覆したことにより、表層のMgOがA
l2 O3 またはMgAl2 O4 の薄層でカバーされるの
で、H2 OまたはCO2 に晒してもMgOが溶出しなく
なる。また本願の第2の発明は、マグネシア(MgO)
とスピネル(MgAl2 O4)を所定粒径に粉砕して混
合した複合材料を有機溶媒と混合してスラリとし、該ス
ラリをシート化したのち成形し、次いで1000〜16
00℃で焼成して焼成体とし、該焼成体表面に有機アル
ミニウム化合物を塗布し、乾燥後300〜1000℃で
焼成して前記有機アルミニウム化合物を熱分解し、その
後1000〜1600℃で焼成して前記焼成体表面にA
l2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティング層を形成
することを特徴とする固体電解質型燃料電池のガス流路
部材の製造方法に関する。
【0008】
【作用】MgOとMgAl2 O4 との複合材料で構成し
たガス流路部材の表面に有機アルミニウム化合物を塗布
した後、約500℃で焼成することにより、前記有機ア
ルミニウム化合物が熱分解してAl2 O3 となる。これ
をさらに1000〜1600℃で焼成することによりM
gOの表面に形成されたAl2 O3 がMgAl2O4 と
なり、全体としてAl2 O3 またはMgAl2 O4 の薄
膜が強固にコーティングされたガス流路部材となる。
たガス流路部材の表面に有機アルミニウム化合物を塗布
した後、約500℃で焼成することにより、前記有機ア
ルミニウム化合物が熱分解してAl2 O3 となる。これ
をさらに1000〜1600℃で焼成することによりM
gOの表面に形成されたAl2 O3 がMgAl2O4 と
なり、全体としてAl2 O3 またはMgAl2 O4 の薄
膜が強固にコーティングされたガス流路部材となる。
【0009】本発明においてガス流路部材とは、SOF
Cにおける電極活物質、例えば水素ガス、酸素含有ガス
が流通するガス流通路を形成する部材であり、例えば平
板積層型SOFCのガスセパレータ、インターコネク
タ、円筒型SOFCの基体管等である。本発明におい
て、MgOおよびMgAl2 O4 は0.1〜50μmに
粉砕して使用される。有機溶媒としては、トルエン、エ
チルアルコール等が使用され、MgOとMgAl2 O4
からなる複合材料を前記有機溶媒に混合したスラリは、
例えばドクターブレード法によってシート化される。ま
た有機アルミニウム化合物としては、例えばエチルアセ
トアセテートアルミニウムジイソプロピレート(ALC
H)が使用される。
Cにおける電極活物質、例えば水素ガス、酸素含有ガス
が流通するガス流通路を形成する部材であり、例えば平
板積層型SOFCのガスセパレータ、インターコネク
タ、円筒型SOFCの基体管等である。本発明におい
て、MgOおよびMgAl2 O4 は0.1〜50μmに
粉砕して使用される。有機溶媒としては、トルエン、エ
チルアルコール等が使用され、MgOとMgAl2 O4
からなる複合材料を前記有機溶媒に混合したスラリは、
例えばドクターブレード法によってシート化される。ま
た有機アルミニウム化合物としては、例えばエチルアセ
トアセテートアルミニウムジイソプロピレート(ALC
H)が使用される。
【0010】本発明において複合材料をシート化した
後、成形した成形体の焼成温度は1000〜1600℃
であり、1400〜1600℃が好ましく、特に145
0〜1550℃が好ましい。有機アルミニウム化合物を
塗布した後の前記有機アルミニウム化合物を分解するた
めの焼成温度は300〜1200℃であり、好ましくは
400〜600℃、より好ましくは450〜550℃で
ある。表面の有機アルミニウム化合物が分解したAl2
O3 層が形成された後の焼成温度は前記成形体の焼成温
度と同様、1000〜1600℃であり、1400〜1
600℃が好ましく、より好ましくは1450〜155
0℃である。
後、成形した成形体の焼成温度は1000〜1600℃
であり、1400〜1600℃が好ましく、特に145
0〜1550℃が好ましい。有機アルミニウム化合物を
塗布した後の前記有機アルミニウム化合物を分解するた
めの焼成温度は300〜1200℃であり、好ましくは
400〜600℃、より好ましくは450〜550℃で
ある。表面の有機アルミニウム化合物が分解したAl2
O3 層が形成された後の焼成温度は前記成形体の焼成温
度と同様、1000〜1600℃であり、1400〜1
600℃が好ましく、より好ましくは1450〜155
0℃である。
【0011】本発明において、ALCHのエタノール溶
液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返すことが好まし
い。これによってMgOがほとんど溶出しないガス流路
部材となる。
液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返すことが好まし
い。これによってMgOがほとんど溶出しないガス流路
部材となる。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgAl2
O4 を重量比で42対58に混合した複合材料100g
に対し、トルエンとエタノールの3対2混合溶媒600
mlを混合してスラリとし、該スラリの粘度を前記溶媒
を蒸発させることによって調節したのち、ドクターブレ
ード法によってシート状に成形し、このシート状体を裁
断等して成形した後、1000〜1600℃で2〜10
時間焼成してガスセパレータの焼成体とする。次いでこ
の焼成体をエチルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート(ALCH)の20重量%エタノール溶液
に24時間浸漬した。図1は、ガスセパレータの焼成体
をALCHのエタノール溶液に浸漬する状態を示した説
明図である。図において、ガスセパレータの焼成体1が
浸漬槽8内のALCHの20重量%エタノール溶液9に
浸漬され、支持体10によって支持されている。浸漬後
のガスセパレータの焼成体を室温〜200℃で6時間乾
燥し、次いで500℃で2時間焼成し、その後さらに1
450℃で2時間焼成した。次いでALCHのエタノー
ル溶液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返して表面に
Al2 O3 またはMgAl2 O4 層がコーティングされ
たガスセパレータを得た。図2は、得られたAl2 O3
またはMgAl2 O4 槽がコーティングされたガスセパ
レータの斜視図である。図において、セパレータ部2、
積層部3、ガス流入出枠4、電子流路6を有するガスセ
パレータ1が示されている。なお、電子流路6は、電子
伝導性の、例えばLaCrO3 系のセラミックスまたは
これと金属との混焼体からなり、ガスセパレータ焼成体
にAl2 O3 またはMgAl2 O4 がコーティングされ
た後、電子流路用孔7に嵌合される。
する。0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgAl2
O4 を重量比で42対58に混合した複合材料100g
に対し、トルエンとエタノールの3対2混合溶媒600
mlを混合してスラリとし、該スラリの粘度を前記溶媒
を蒸発させることによって調節したのち、ドクターブレ
ード法によってシート状に成形し、このシート状体を裁
断等して成形した後、1000〜1600℃で2〜10
時間焼成してガスセパレータの焼成体とする。次いでこ
の焼成体をエチルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート(ALCH)の20重量%エタノール溶液
に24時間浸漬した。図1は、ガスセパレータの焼成体
をALCHのエタノール溶液に浸漬する状態を示した説
明図である。図において、ガスセパレータの焼成体1が
浸漬槽8内のALCHの20重量%エタノール溶液9に
浸漬され、支持体10によって支持されている。浸漬後
のガスセパレータの焼成体を室温〜200℃で6時間乾
燥し、次いで500℃で2時間焼成し、その後さらに1
450℃で2時間焼成した。次いでALCHのエタノー
ル溶液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返して表面に
Al2 O3 またはMgAl2 O4 層がコーティングされ
たガスセパレータを得た。図2は、得られたAl2 O3
またはMgAl2 O4 槽がコーティングされたガスセパ
レータの斜視図である。図において、セパレータ部2、
積層部3、ガス流入出枠4、電子流路6を有するガスセ
パレータ1が示されている。なお、電子流路6は、電子
伝導性の、例えばLaCrO3 系のセラミックスまたは
これと金属との混焼体からなり、ガスセパレータ焼成体
にAl2 O3 またはMgAl2 O4 がコーティングされ
た後、電子流路用孔7に嵌合される。
【0013】このようにして得られたガス流路部材は水
に浸してもMgOの溶出はみられず、化学的に安定なも
のであった。また、このガスセパレータを用いて平板積
層型SOFCを構成したところ、高温における歪み変
形、ガスのリーク等がなく、化学的に安定な耐久性に優
れたSOFCとなった。
に浸してもMgOの溶出はみられず、化学的に安定なも
のであった。また、このガスセパレータを用いて平板積
層型SOFCを構成したところ、高温における歪み変
形、ガスのリーク等がなく、化学的に安定な耐久性に優
れたSOFCとなった。
【0014】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、MgOとM
gAl2 O4 との複合材料でガス流路部材を構成し、そ
の表面にAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティン
グ層を形成したことにより、H2 OまたはCO2 に浸し
てもMgOが溶出しない、化学的に安定したガス流路部
材となる。
gAl2 O4 との複合材料でガス流路部材を構成し、そ
の表面にAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティン
グ層を形成したことにより、H2 OまたはCO2 に浸し
てもMgOが溶出しない、化学的に安定したガス流路部
材となる。
【0015】本願の第2の発明によれば、ガス流路部材
の焼成体の表面にアルミニウム有機化合物を塗布した
後、焼成してAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーテ
ィング層を形成したことにより、表層部のMgOをほと
んど完全に被覆することができるので、MgOの溶出が
生じない、化学的、熱的に安定したガス流路部材が得ら
れる。
の焼成体の表面にアルミニウム有機化合物を塗布した
後、焼成してAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーテ
ィング層を形成したことにより、表層部のMgOをほと
んど完全に被覆することができるので、MgOの溶出が
生じない、化学的、熱的に安定したガス流路部材が得ら
れる。
【図1】本発明のガス流路部材を製造する一工程を示す
説明図。
説明図。
【図2】本発明によって製造したガスセパレータを示す
斜視図。
斜視図。
1…ガスセパレータ、2…セパレータ部、3…積層部、
4…ガス流入出枠、6…電子流路、7…電子流路用孔、
8…浸漬槽、9…ALCHのエタノール溶液、10…支
持体。
4…ガス流入出枠、6…電子流路、7…電子流路用孔、
8…浸漬槽、9…ALCHのエタノール溶液、10…支
持体。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法に係り、特に熱的、
化学的安定性が向上する固体電解質型燃料電池のガス流
路部材およびその製造方法に関する。
のガス流路部材およびその製造方法に係り、特に熱的、
化学的安定性が向上する固体電解質型燃料電池のガス流
路部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池は、平板積層型と
円筒型とに大別され、平板積層型の燃料電池スタック
は、平板状の固体電解質膜の両面に燃料側電極および酸
素側電極がそれぞれ積層された単セルの前記電極面に集
電用多孔板を当接し、これをインターコネクタ、ガスセ
パレータ等のガス流路部材を介して多数積層し、前記単
セルを電気的に接続したものである。一方、円筒型の燃
料電池スタックは、円筒型の基体管の表面に、例えば燃
料側電極、固体電解質膜および酸素側電極を順次積層し
た、それぞれ直径の異なる単セルをガス流路を確保して
同心状に積層し、これを電気的に接続したものである。
円筒型とに大別され、平板積層型の燃料電池スタック
は、平板状の固体電解質膜の両面に燃料側電極および酸
素側電極がそれぞれ積層された単セルの前記電極面に集
電用多孔板を当接し、これをインターコネクタ、ガスセ
パレータ等のガス流路部材を介して多数積層し、前記単
セルを電気的に接続したものである。一方、円筒型の燃
料電池スタックは、円筒型の基体管の表面に、例えば燃
料側電極、固体電解質膜および酸素側電極を順次積層し
た、それぞれ直径の異なる単セルをガス流路を確保して
同心状に積層し、これを電気的に接続したものである。
【0003】このような固体電解質型燃料電池(以下、
単にSOFCということがある)において、ガスセパレ
ータ、基体管等の構成材料として、例えばカルシア安定
化ジルコニア(CSZ)、アルミナ、LaCrO3 系の
ペロブスカイト等が使用されていた。また、本発明者の
提案による未公知の技術(特願平4−71625号)と
してマグネシア(MgO)とスピネル(MgAl
2 O4 )との複合材料で構成したガスセパレータがあ
る。
単にSOFCということがある)において、ガスセパレ
ータ、基体管等の構成材料として、例えばカルシア安定
化ジルコニア(CSZ)、アルミナ、LaCrO3 系の
ペロブスカイト等が使用されていた。また、本発明者の
提案による未公知の技術(特願平4−71625号)と
してマグネシア(MgO)とスピネル(MgAl
2 O4 )との複合材料で構成したガスセパレータがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記C
SZ、アルミナ、LaCrO3 系のペロブスカイト等
は、固体電解質膜の構成材料であるイットリウム安定化
ジルコニア(YSZ)とその熱膨張係数が異なり、これ
らを用いて構成されたガスセパレータは、高温雰囲気で
熱膨張差による歪みおよび変形が発生し、SOFCの構
成部材相互間のガスシール性が低下するという欠点があ
った。一方、MgOとMgAl2 O4 との複合材料は高
温においても化学的、電気的に安定な絶縁材料であり、
MgOとMgAl2 O4 の混合割合を変化させることに
より、前記YSZと熱膨張係数を近似させることができ
るので、円筒型SOFCの基体管の構成材料としても平
板型SOFCのガスセパレータの構成材料としても使用
できるが、1500℃以上で焼成したものであってもH
2 OやCO2 が存在する雰囲気ではMgOが選択的に溶
出し、長期間のうちにMgAl2 O4 のみの多孔体とな
り、機械的強度が低下するという問題がある。
SZ、アルミナ、LaCrO3 系のペロブスカイト等
は、固体電解質膜の構成材料であるイットリウム安定化
ジルコニア(YSZ)とその熱膨張係数が異なり、これ
らを用いて構成されたガスセパレータは、高温雰囲気で
熱膨張差による歪みおよび変形が発生し、SOFCの構
成部材相互間のガスシール性が低下するという欠点があ
った。一方、MgOとMgAl2 O4 との複合材料は高
温においても化学的、電気的に安定な絶縁材料であり、
MgOとMgAl2 O4 の混合割合を変化させることに
より、前記YSZと熱膨張係数を近似させることができ
るので、円筒型SOFCの基体管の構成材料としても平
板型SOFCのガスセパレータの構成材料としても使用
できるが、1500℃以上で焼成したものであってもH
2 OやCO2 が存在する雰囲気ではMgOが選択的に溶
出し、長期間のうちにMgAl2 O4 のみの多孔体とな
り、機械的強度が低下するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、上記先行技術の問題点を
解決し、高温における熱膨張差による歪みおよび変形が
なく、熱的および化学的に安定な固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法を提供することにあ
る。
解決し、高温における熱膨張差による歪みおよび変形が
なく、熱的および化学的に安定な固体電解質型燃料電池
のガス流路部材およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、単セルを多数積層した固体電解質
型燃料電池の電極活物質が流通するガス流路を形成する
ガス流路部材であって、マグネシア(MgO)とスピネ
ル(MgAl2 O4 )を主成分とする複合材料からな
り、表面をAl2 O3 またはMgAl2 O4 でコーティ
ングしたことを特徴とする。
本願の第1の発明は、単セルを多数積層した固体電解質
型燃料電池の電極活物質が流通するガス流路を形成する
ガス流路部材であって、マグネシア(MgO)とスピネ
ル(MgAl2 O4 )を主成分とする複合材料からな
り、表面をAl2 O3 またはMgAl2 O4 でコーティ
ングしたことを特徴とする。
【0007】ガス流路部材の表面をAl2 O3 またはM
gAl2 O4 で被覆したことにより、表層のMgOがA
l2 O3 またはMgAl2 O4 の薄層でカバーされるの
で、H2 OまたはCO2 に晒してもMgOが溶出しなく
なる。また本願の第2の発明は、マグネシア(MgO)
とスピネル(MgAl2 O4)を所定粒径に粉砕して混
合した複合材料を有機溶媒と混合してスラリとし、該ス
ラリをシート化したのち成形し、次いで1000〜16
00℃で焼成して焼成体とし、該焼成体表面に有機アル
ミニウム化合物を塗布し、乾燥後300〜1000℃で
焼成して前記有機アルミニウム化合物を熱分解し、その
後1000〜1600℃で焼成して前記焼成体表面にA
l2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティング層を形成
することを特徴とする固体電解質型燃料電池のガス流路
部材の製造方法に関する。
gAl2 O4 で被覆したことにより、表層のMgOがA
l2 O3 またはMgAl2 O4 の薄層でカバーされるの
で、H2 OまたはCO2 に晒してもMgOが溶出しなく
なる。また本願の第2の発明は、マグネシア(MgO)
とスピネル(MgAl2 O4)を所定粒径に粉砕して混
合した複合材料を有機溶媒と混合してスラリとし、該ス
ラリをシート化したのち成形し、次いで1000〜16
00℃で焼成して焼成体とし、該焼成体表面に有機アル
ミニウム化合物を塗布し、乾燥後300〜1000℃で
焼成して前記有機アルミニウム化合物を熱分解し、その
後1000〜1600℃で焼成して前記焼成体表面にA
l2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティング層を形成
することを特徴とする固体電解質型燃料電池のガス流路
部材の製造方法に関する。
【0008】
【作用】MgOとMgAl2 O4 との複合材料で構成し
たガス流路部材の表面に有機アルミニウム化合物を塗布
した後、約500℃で焼成することにより、前記有機ア
ルミニウム化合物が熱分解してAl2 O3 となる。これ
をさらに1000〜1600℃で焼成することによりM
gOの表面に形成されたAl2 O3 がMgAl2O4 と
なり、全体としてAl2 O3 またはMgAl2 O4 の薄
膜が強固にコーティングされたガス流路部材となる。
たガス流路部材の表面に有機アルミニウム化合物を塗布
した後、約500℃で焼成することにより、前記有機ア
ルミニウム化合物が熱分解してAl2 O3 となる。これ
をさらに1000〜1600℃で焼成することによりM
gOの表面に形成されたAl2 O3 がMgAl2O4 と
なり、全体としてAl2 O3 またはMgAl2 O4 の薄
膜が強固にコーティングされたガス流路部材となる。
【0009】本発明においてガス流路部材とは、SOF
Cにおける電極活物質、例えば水素ガス、酸素含有ガス
が流通するガス流通路を形成する部材であり、例えば平
板積層型SOFCのガスセパレータ、インターコネク
タ、円筒型SOFCの基体管等である。本発明におい
て、MgOおよびMgAl2 O4 は0.1〜50μmに
粉砕して使用される。有機溶媒としては、トルエン、エ
チルアルコール等が使用され、MgOとMgAl2 O4
からなる複合材料を前記有機溶媒に混合したスラリは、
例えばドクターブレード法によってシート化される。ま
た有機アルミニウム化合物としては、例えばエチルアセ
トアセテートアルミニウムジイソプロピレート(ALC
H)が使用される。
Cにおける電極活物質、例えば水素ガス、酸素含有ガス
が流通するガス流通路を形成する部材であり、例えば平
板積層型SOFCのガスセパレータ、インターコネク
タ、円筒型SOFCの基体管等である。本発明におい
て、MgOおよびMgAl2 O4 は0.1〜50μmに
粉砕して使用される。有機溶媒としては、トルエン、エ
チルアルコール等が使用され、MgOとMgAl2 O4
からなる複合材料を前記有機溶媒に混合したスラリは、
例えばドクターブレード法によってシート化される。ま
た有機アルミニウム化合物としては、例えばエチルアセ
トアセテートアルミニウムジイソプロピレート(ALC
H)が使用される。
【0010】本発明において複合材料をシート化した
後、成形した成形体の焼成温度は1000〜1600℃
であり、1400〜1600℃が好ましく、特に145
0〜1550℃が好ましい。有機アルミニウム化合物を
塗布した後の前記有機アルミニウム化合物を分解するた
めの焼成温度は300〜1200℃であり、好ましくは
400〜600℃、より好ましくは450〜550℃で
ある。表面の有機アルミニウム化合物が分解したAl2
O3 層が形成された後の焼成温度は前記成形体の焼成温
度と同様、1000〜1600℃であり、1400〜1
600℃が好ましく、より好ましくは1450〜155
0℃である。
後、成形した成形体の焼成温度は1000〜1600℃
であり、1400〜1600℃が好ましく、特に145
0〜1550℃が好ましい。有機アルミニウム化合物を
塗布した後の前記有機アルミニウム化合物を分解するた
めの焼成温度は300〜1200℃であり、好ましくは
400〜600℃、より好ましくは450〜550℃で
ある。表面の有機アルミニウム化合物が分解したAl2
O3 層が形成された後の焼成温度は前記成形体の焼成温
度と同様、1000〜1600℃であり、1400〜1
600℃が好ましく、より好ましくは1450〜155
0℃である。
【0011】本発明において、ALCHのエタノール溶
液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返すことが好まし
い。これによってMgOがほとんど溶出しないガス流路
部材となる。
液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返すことが好まし
い。これによってMgOがほとんど溶出しないガス流路
部材となる。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgAl2
O4 を重量比で42対58に混合した複合材料100g
に対し、トルエンとエタノールの3対2混合溶媒600
mlを混合してスラリとし、該スラリの粘度を前記溶媒
を蒸発させることによって調節したのち、ドクターブレ
ード法によってシート状に成形し、このシート状体を裁
断等して成形した後、1000〜1600℃で2〜10
時間焼成してガスセパレータの焼成体とする。次いでこ
の焼成体をエチルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート(ALCH)の20重量%エタノール溶液
に24時間浸漬した。図1は、ガスセパレータの焼成体
をALCHのエタノール溶液に浸漬する状態を示した説
明図である。図において、ガスセパレータの焼成体1が
浸漬槽8内のALCHの20重量%エタノール溶液9に
浸漬され、支持体10によって支持されている。浸漬後
のガスセパレータの焼成体を室温〜200℃で6時間乾
燥し、次いで500℃で2時間焼成し、その後さらに1
450℃で2時間焼成した。次いでALCHのエタノー
ル溶液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返して表面に
Al2 O3 またはMgAl2 O4 層がコーティングされ
たガスセパレータを得た。図2は、得られたAl2 O3
またはMgAl2 O4 槽がコーティングされたガスセパ
レータの斜視図である。図において、セパレータ部2、
積層部3、ガス流入出枠4、電子流路6を有するガスセ
パレータ1が示されている。なお、電子流路6は、電子
伝導性の、例えばLaCrO3 系のセラミックスまたは
これと金属との混焼体からなり、ガスセパレータ焼成体
にAl2 O3 またはMgAl2 O4 がコーティングされ
た後、電子流路用孔7に嵌合される。
する。0.1〜50μmに粉砕したMgOとMgAl2
O4 を重量比で42対58に混合した複合材料100g
に対し、トルエンとエタノールの3対2混合溶媒600
mlを混合してスラリとし、該スラリの粘度を前記溶媒
を蒸発させることによって調節したのち、ドクターブレ
ード法によってシート状に成形し、このシート状体を裁
断等して成形した後、1000〜1600℃で2〜10
時間焼成してガスセパレータの焼成体とする。次いでこ
の焼成体をエチルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート(ALCH)の20重量%エタノール溶液
に24時間浸漬した。図1は、ガスセパレータの焼成体
をALCHのエタノール溶液に浸漬する状態を示した説
明図である。図において、ガスセパレータの焼成体1が
浸漬槽8内のALCHの20重量%エタノール溶液9に
浸漬され、支持体10によって支持されている。浸漬後
のガスセパレータの焼成体を室温〜200℃で6時間乾
燥し、次いで500℃で2時間焼成し、その後さらに1
450℃で2時間焼成した。次いでALCHのエタノー
ル溶液への浸漬工程以降の操作を3回繰り返して表面に
Al2 O3 またはMgAl2 O4 層がコーティングされ
たガスセパレータを得た。図2は、得られたAl2 O3
またはMgAl2 O4 槽がコーティングされたガスセパ
レータの斜視図である。図において、セパレータ部2、
積層部3、ガス流入出枠4、電子流路6を有するガスセ
パレータ1が示されている。なお、電子流路6は、電子
伝導性の、例えばLaCrO3 系のセラミックスまたは
これと金属との混焼体からなり、ガスセパレータ焼成体
にAl2 O3 またはMgAl2 O4 がコーティングされ
た後、電子流路用孔7に嵌合される。
【0013】このようにして得られたガス流路部材は水
に浸してもMgOの溶出はみられず、化学的に安定なも
のであった。また、このガスセパレータを用いて平板積
層型SOFCを構成したところ、高温における歪み変
形、ガスのリーク等がなく、化学的に安定な耐久性に優
れたSOFCとなった。
に浸してもMgOの溶出はみられず、化学的に安定なも
のであった。また、このガスセパレータを用いて平板積
層型SOFCを構成したところ、高温における歪み変
形、ガスのリーク等がなく、化学的に安定な耐久性に優
れたSOFCとなった。
【0014】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、MgOとM
gAl2 O4 との複合材料でガス流路部材を構成し、そ
の表面にAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティン
グ層を形成したことにより、H2 OまたはCO2 に浸し
てもMgOが溶出しない、化学的に安定したガス流路部
材となる。
gAl2 O4 との複合材料でガス流路部材を構成し、そ
の表面にAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーティン
グ層を形成したことにより、H2 OまたはCO2 に浸し
てもMgOが溶出しない、化学的に安定したガス流路部
材となる。
【0015】本願の第2の発明によれば、ガス流路部材
の焼成体の表面にアルミニウム有機化合物を塗布した
後、焼成してAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーテ
ィング層を形成したことにより、表層部のMgOをほと
んど完全に被覆することができるので、MgOの溶出が
生じない、化学的、熱的に安定したガス流路部材が得ら
れる。
の焼成体の表面にアルミニウム有機化合物を塗布した
後、焼成してAl2 O3 またはMgAl2 O4 のコーテ
ィング層を形成したことにより、表層部のMgOをほと
んど完全に被覆することができるので、MgOの溶出が
生じない、化学的、熱的に安定したガス流路部材が得ら
れる。
Claims (2)
- 【請求項1】 単セルを多数積層した固体電解質型燃料
電池の電極活物質が流通するガス流路を形成するガス流
路部材において、前記ガス流路部材をマグネシア(Mg
O)とスピネル(MgAl2 O4 )を主成分とする複合
材料で構成し、表面をAl2 O3 またはMgAl2 O4
でコーティングしたことを特徴とする固体電解質型燃料
電池のガス流路部材。 - 【請求項2】 マグネシア(MgO)とスピネル(Mg
Al2 O4 )を所定粒径に粉砕して混合した複合材料を
有機溶媒と混合してスラリとし、該スラリをシート化し
たのち成形し、次いで1000〜1600℃で焼成して
焼成体とし、該焼成体の表面に有機アルミニウム化合物
を塗布し、乾燥後300〜1000℃で焼成して前記有
機アルミニウム化合物を熱分解し、その後1000〜1
600℃で焼成して前記焼成体表面にAl2 O3 または
MgAl2 O4 のコーティング層を形成することを特徴
とする固体電解質型燃料電池のガス流路部材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4162822A JPH065293A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 固体電解質型燃料電池のガス流路部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4162822A JPH065293A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 固体電解質型燃料電池のガス流路部材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH065293A true JPH065293A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=15761893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4162822A Pending JPH065293A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 固体電解質型燃料電池のガス流路部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH065293A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004030131A3 (en) * | 2002-09-24 | 2004-05-21 | Morgan Crucible Co | Mgo-mgal2o4 refractory components for fuel cells and/or reformers |
US7625648B2 (en) | 2006-08-22 | 2009-12-01 | Praxair Technology, Inc. | Electrochemical cell assembly |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP4162822A patent/JPH065293A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004030131A3 (en) * | 2002-09-24 | 2004-05-21 | Morgan Crucible Co | Mgo-mgal2o4 refractory components for fuel cells and/or reformers |
US7625648B2 (en) | 2006-08-22 | 2009-12-01 | Praxair Technology, Inc. | Electrochemical cell assembly |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980714 |