JPH0652237B2 - 流体屈折計およびこれを用いた流体密度計 - Google Patents

流体屈折計およびこれを用いた流体密度計

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JPH0652237B2
JPH0652237B2 JP63023041A JP2304188A JPH0652237B2 JP H0652237 B2 JPH0652237 B2 JP H0652237B2 JP 63023041 A JP63023041 A JP 63023041A JP 2304188 A JP2304188 A JP 2304188A JP H0652237 B2 JPH0652237 B2 JP H0652237B2
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定雄 千吉良
和夫 真田
達男 山崎
一光 温井
賢二 中村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は極低温の液体や気体などの流体屈折計および
これを用いた流体密度計に関し、プローブを分離するこ
とによって、測定流体のサンプリングを行うことなく測
定流体の屈折率および密度を常時オンラインで計測でき
るようにしたものである。
[従来技術とその問題点] 従来、流体たとえば液体の屈折率を測定する装置として
は、プリズムによる光の屈折角を測定するアッベ法、最
小偏角法のほか、測定液体の屈折率に依存して変化した
焦点距離を測定するデュク・ド・シヨルヌ法などの光の
屈折法則に基づく屈折計が広く知られている。また、測
定液体の屈折率と密度との間には、後述するように一定
の関係式が成り立つことから、上記液体屈折計を用いた
液体密度計も知られている。しかしながら、上記液体屈
折計およびこれを用いた液体密度計はいずれも測定液体
の屈折率および密度を検出するプローブが他の構成要素
である光源や処理部と、直接、接続されておりプリズム
のみの分離が困難である。したがって、測定時には測定
液体をその都度サンプリングしなければならないので、
液化天然ガスなどの極低温の測定液体の屈折率および密
度を常時オンラインで計測することは不可能であった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、プローブと光源および処理部とを光フアイバからな
るライトガイドまたはイメージファイバにより接続する
ことによってプローブのみを測定流体内に、直接、浸漬
して常時オンラインで極低温の流体の屈折率および密度
を計測することができるようにした流体屈折計およびこ
れを用いた流体密度計を提供することを目的としてい
る。
[問題点を解決するための手段] この発明にあっては、測定流体を満たして流体プリズム
を形成するようにした流体プリズム部を設けたプローブ
内に、測定光を上記流体プリズム部に導く送光部と、流
体プリズム部からの測定光を受ける受光部とを収容し、
上記送光部に測定光を導波するライトガイドをプローブ
から離れた光源と送光部とに接続し、上記受光部からの
測定光を導波するイメージファイバを受光部とプローブ
から離れた処理部とに接続し、上記送光部から測定光と
して線状の平行光束を上記流体プリズム部に入射し、上
記受光部において流体プリズム部から出射する線状の平
行束を輝線として受像し、上記処理部においてこの輝線
の位置の変位量に基づいて測定流体の屈折率を求めるよ
うにすることにより、また、測定流体を満たして流体プ
リズムを形成するようにした流体プリズム部を設けたプ
ローブ内に、測定光を上記流体プリズム部に導く送光部
と、流体プリズム部からの測定光を受ける受光部とを収
容し、上記送光部に測定光を導波するライトガイドをプ
ローブから離れた光源と送光部とに接続し、上記受光部
からの測定光を導波するイメージファイバを受光部とプ
ローブから離れた処理部とに接続し、上記送光部から測
定光として線状の平行光束を上記流体プリズム部に入射
し、上記受光部において流体プリズム部から出射する線
状の平行束を輝線として受像し、上記処理部においてこ
の輝線の位置の変位量に基づいて測定流体の密度を求め
るようにすることにより、上記の問題を解決している。
[作用] この発明の流体屈折計およびこれを用いた流体密度計に
あっては、光フアイバからなるライトガイドまたはイメ
ージファイバによって、プローブと各部とを接続したの
で、プローブのみを測定流体内に浸漬することができ
る。また、プローブのみを遠隔地に設置することができ
る。したがって、測定時に測定流体のサンプリングを行
うことなく、常時オンラインで極低温の流体の屈折率お
よび密度を計測することができる。
[実施例] 以下、図面を参照して、この発明の実施例を説明する。
第1図および第2図はこの発明を、液体の屈折率を測定
するために用いた一実施例を示すもので、第1図におい
て符号1はこの例の液体屈折計である。この液体屈折計
1は、屈折率測定用の測定光を射出する光源2と、上記
測定光を測定液体3中に通して屈折による偏角を検知す
るプローブ4と、上記偏角から屈折率を求める処理部5
とから概略構成されており、また、プローブ4と光源2
とはライトガイド6により、プローブ4と処理部5とは
イメージファイバ7により、それぞれ接続されている。
上記光源2はランプと適宜、単色の干渉フイルタとから
なり、例えばナトリウムランプとナトリウムD線のみを
選択的に透過させる干渉フイルタとを組み合わせたもの
を用いることができる。これらのランプおよびフイルタ
は測定波長領域に応じて好適なものを選択することがで
きる。また第2図に示すように、上記プローブ4は、測
定時、測定液体3を満たして液体プリズム8を形成する
ようにした液体プリズム部9と、液体プリズム8に測定
光PAを入射させる送光部10と、液体プリズム8によ
り屈折された測定光PBをその偏角(入射光PAと射出
光PBとのなす角)δに応じてその受光面f上の位置に
受光させる受光部11とからなるものである。上記液体
プリズム部9は二枚の透明な光学的平行平面板(たとえ
ば、石英ガラス板)を両側面として3角形状の溝に構成
したものであって、この溝に測定液体3を満たすことに
よって、測定液体3からなる液体プリズム8を形成する
ものである。また、上記送光部10はコリメータレンズ
12、スリット13、およびミラー14の光学部材によ
り構成されている。上記コリメータレンズ12の物側焦
点面にはライトガイド6の終端部Aが取り付けられてお
り、コリメータンズ12に入射する測定光PAを平行光
束に変換して射出するようになしている。コリメータン
ズ12の像空間側にはスリット13が配れ、コリメータ
ルンズ12から射出された測定光PAを線状の平行光束
になすようにしている。上記ミラー14にあっては測定
光PAが液体プリズム8に所定の角度で入射するように
その取り付け位置が調整されている。また、上記ライト
ガイド6の始端部は光源2に取り付けられている。ここ
で、ライトガイド6としては、複数のフアイバを束ねた
フアイババンドルが用いられる。また、上記受光部11
は対物レンズ15からなる光学系により構成されてい
る。この対物レンズ15は液体プリズム8により屈折さ
れた測定光PBの光路上に配されている。上記受光部1
1には対物レンズ15の結像面にイメージファイバ7の
受光面fが重なるようにイメージファイバ7の始端部B
が取り付けられている。他方、イメージファイバ7の終
端部は処理部5に取り付けられている。この処理部5は
イメージファイバ7により伝送されてきた測定光PBの
偏角情報に基づいて、たとえば、プログラム演算処理を
することにより、あるいは目盛りで目測することにより
屈折率を求めるようになされている。なお、この例の液
体屈折計1にあっては、プローブ4は測定液体3の流入
を防ぐために液密とされた保護容器16に収納されてい
る。この保護容器16に用いられる材料としては測定液
体3中に溶出しないものが適当で、たとえば、ステンレ
スなどの金属材料、ガラスなどの無機材料、硬質プラス
チック材料などが好適である。さらに、ライトガイド6
及びイメージファイバ7のうち、測定液体3中に浸漬さ
れる部分に対しても可撓性の保護チューブ17で覆うよ
うになされている。
以上の構成の液体屈折計1を用いて測定液体3の屈折率
を測定するには、第1図に示すように、まず、プローブ
4を測定液体3中に浸漬して、液体プリズム部9の溝内
に測定液体3を満たして液体プリズム8が形成されるよ
うにする。次に、所定の波長の測定光PAをライトガイ
ド6によりプローブ4に導く。このようにして導波され
た測定光PAは送光部10において線状の平行光束にさ
れて液体プリズム8に入射され、ここで屈折されたの
ち、受光部11に取り付けられたイメージファイバ7の
始端部Bに受光される。すなわち、第3図に示すよう
に、この始端部Bの受光面f上に、液体プリズム8によ
る偏角δに対応した位置に輝線Lが結像され、この輝線
Lの位置は測定液体の屈折率によって異なる。この輝線
Lの位置情報はイメージファイバ7により処理部5に導
かれる。処理部5では、導かれた輝線Lの位置情報を入
力して光学理論に基づくプログラム演算処理がなされ、
測定波長における測定液体3の屈折率が求められる。ま
た、他の算出方法として、屈折率既知の液体を用いてあ
らかじめ受光位置と屈折率との相関を求めておき、これ
により屈折率を算出しても良い。
次に、この発明を、液体の密度を測定するために用いた
一実施例について説明する。この例の液体密度計は処理
部を異にする以外は、第1図および第2図に示した液体
屈折計と同様の構成のものであるので、第3図に示した
と同様の輝線の位置情報がイメージファイバより処理部
に導かれるまでは上記例の液体屈折計と同様である。こ
の例の処理部においては、下記に示すローレンツ・ロー
レンツの式を利用したアルゴリズムにより、まず、測定
液体の屈折率を求め、求められた屈折率から容易にその
密度を求めることができるようになっている。
ρ=(n−1)/r(n+2) (ここで、ρは測定液体の密度、nは測定液体の屈折
率、rは測定液体に固有の比屈折をそれぞれ表す。) 以上の構成の液体屈折計1およびこれを用いた液体密度
計によれば、光源2および処理部5からプローブ4を分
離して、プローブ4のみを測定液体3内に浸漬すること
ができる。したがって、測定時に測定液体3のサンプリ
ングを行うことなく、常時オンラインで、かつ、離隔さ
れた液体の屈折率および密度を計測することができる。
特に、通常、サンプリングの不可能な液化ガスなどの極
低温液体や流動中の液体などの屈折率測定や密度測定に
好適である。
また、上記輝線の時間的位置変化(Δx)を検出するこ
とにより、屈折率および密度の時間的変化を知ることも
できる。また、測定液体内で、プローブを移動させるこ
とにより、測定液体内の屈折率分布および密度分布を知
ることもできる。このようにすれば、巨大タンクに貯蔵
された液体(たとえば、液化天然ガスなど)の製造およ
び品質管理などに有用である。
なお、この発明の液体密度計について上記した例では、
まず、測定液体の屈折率を求め、求められた屈折率から
容易にその密度を求める場合について述べたが、輝線の
位置情報から直接的に密度を求めるように構成しても良
い。
以上、実施例は液体の屈折率および密度を測定する例で
あったが、気体の屈折率および密度の測定も同様にして
求めることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明の流体屈折計およびこれ
を用いた流体密度計は、光源とプローブとを光フアイバ
からなるライトガイドにより接続し、かつ、プローブと
処理部とを光フアイバからなるイメージファイバにより
接続したものであるので、プローブのみを測定流体内に
浸漬することができる。また、プローブのみを遠隔地に
設置することができる。したがって、測定時に測定流体
のサンプリングを行うことなく、常時オンラインで流体
の屈折率および密度を計測することができる。
特に、通常、サンプリングの不可能な液化ガスなどの極
低温液体や流動中の液体などの屈折率測定や密度測定に
好適である。
また、巨大タンクに貯蔵された液体中の屈折率分布や密
度分布の測定を容易に行うことができるので、たとえ
ば、液化天然ガスなどの製造および品質管理などに有用
である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明の液体屈折計の一実施例
を示すもので、第1図はその全体構成を示す概略構成
図、第2図はこの液体屈折計の検出部の要部構成を示す
要部拡大図、第3図は測定液体の屈折率の違いにより受
光面上の輝線の位置が異なる模様を示す説明図である。 1……液体屈折計、 2……光源、 3……測定液体、 4……プローブ、 5……処理部、 6……ライトガイド、 7……イメージファイバ、 8……液体プリズム、 9……液体プリズム部、 PA、PB……測定光、 10……送光部、 11……受光部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 和夫 千葉県佐倉市六崎1440番地 藤倉電線株式 会社佐倉工場内 (72)発明者 山崎 達男 千葉県習志野市津田沼1丁目616番地 (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市藤沢4273番地の20 (72)発明者 中村 賢二 千葉県市川市本北方1丁目15番10号 (56)参考文献 特開 昭62−12840(JP,A) 特開 昭60−201236(JP,A) 特開 昭55−27947(JP,A) 特開 昭52−73080(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極低温流体の屈折率を測定する流体屈折計
    であって、 測定流体を満たして流体プリズムを形成するようにした
    流体プリズム部を設けたプローブ内に、測定光を上記流
    体プリズム部に導く送光部と、流体プリズム部からの測
    定光を受ける受光部とを収容し、 上記送光部に測定光を導波するライトガイドをプローブ
    から離れた光源と送光部とに接続し、 上記受光部からの測定光を導波するイメージファイバを
    受光部とプローブから離れた処理部とに接続し、 上記送光部から測定光として線状の平行光束を上記流体
    プリズム部に入射し、 上記受光部において流体プリズム部から出射する線状の
    平行光束を輝線として受像し、 上記処理部においてこの輝線の位置の変位量に基づいて
    測定流体の屈折率を求めるようにしたことを特徴とする
    流体屈折計。
  2. 【請求項2】極低温流体の密度を測定する流体密度計で
    あって、 測定流体を満たして流体プリズムを形成するようにした
    流体プリズム部を設けたプローブ内に、測定光を上記流
    体プリズム部に導く送光部と、流体プリズム部からの測
    定光を受ける受光部とを収容し、 上記送光部に測定光を導波するライトガイドをプローブ
    から離れた光源と送光部とに接続し、 上記受光部から測定光を導波するイメージファイバを受
    光部とプローブから離れた処理部とに接続し、 上記送光部から測定光として線状の平行光束を上記流体
    プリズム部に入射し、 上記受光部において流体プリズム部から出射する線状の
    平行光束を輝線として受像し、 上記処理部においてこの輝線の位置の変位量に基づいて
    測定流体の密度を求めるようにしたことを特徴とする流
    体密度計。
JP63023041A 1988-02-03 1988-02-03 流体屈折計およびこれを用いた流体密度計 Expired - Lifetime JPH0652237B2 (ja)

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