JPH0652064U - ディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】カートリッジにおけるケースの成形性を改善
し、離型ピン痕跡を目立ちにくくして外観性を良好にす
る。 【構成】ケース１が透明または半透明の樹脂で形成され
るカートリッジであって、ケース１の駆動軸挿入孔に対
向するケース底面にあるセンターコア穴部１０の底面を
離型用のエジェクトピン１１の突き当て面としたこと
で、ケースの成形性が改善され、かつ透明なケースでも
離型ピン痕跡がマスキングされて目立ちにくくなって、
外観良好となり、商品価値を高められる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレキシブルディスク、ハードディスク、特に光ディスクなどをケ ース内に回転可能に収納したディスクカートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、情報媒体、例えば磁気ディスク、光ディスク或いは光磁気ディスクは 、ケースに収納された状態が透視できるように透明または半透明ケースに収納さ れることもあってディスクカートリッジとして記録・再生機器にセッティングさ れて用いられる。 従来のこの種のケースの合成樹脂射出成形品では、金型から離型させるために 、いろいろな離型手段が用いられているが、この離型に基づく痕跡が成形製品の 外観に残って体裁上不具合が生じ、商品価値を低下させるので、痕跡をなるべく 目立たないように工夫され、改善の要求も多く出されている。従来の射出成形品 では、使われる合成樹脂材が成形時の収縮率が大きいものでは、離型抵抗が大き いので、離型のために突き出しピン、即ちエジェクトピンを設置することが知ら れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、ケースが透明または半透明ケースであると、媒体が見える部分にエ ジェクトピンの離型痕跡があると、見ばえが悪く外観劣化となることが多く、外 観上または製品の形状に対する制約が大きいし、離型痕跡を製品の目立たない位 置、即ちケース底面にあるセンターコアに対応するリブとすると、該リブが細い とリブをエジェクトピンの突き出し位置にできなく、他の位置に求めなくてはな らない制約があるし、センターコア径とエジェクトピン径の寸法が大きく違うと 目立って見てくれが悪く、体裁上問題があり、商品価値も低下する欠点があった 。 本考案は、これら従来の欠点を排除し、透明または半透明ケースでも離型用エ ジェクトピンの離型痕跡を残すことなく、また残しても見分けがつかないで、デ ィスクカートリッジの外観上の不具合もなく商品価値の高いディスクカートリッ ジを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部に媒体を収納するケースであって、該ケースが透明または半透 明の樹脂で形成されるディスクカートリッジにおいて、前記ケースの駆動軸挿入 孔に対向するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたことを特 徴とするディスクカートリッジである。

【０００５】

【作用】

ケース成形用の金型からケースを離型する際に、ケースの駆動軸挿入孔に対向 するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたことで、ケースの 成形性が改善され、かつ透明なケースでもメディアが見える部分を突き当て面と してもセンターコア穴部内面形状にマスキングされて目立ちにくくなって、しか も離型痕跡がなく或いは見分けがつかなく、外観上支障となることなく用いられ る。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１乃至図４のディスクカートリッジの例で説明すると、ケ ース１の内部に情報媒体のディスク状媒体２を収納し、ヘッド挿入孔などの開口 ３を形成したケース１に、該開口３を開閉するための断面略コ字状のシャッタ４ を摺動自在に備え、前記ケース１は上ケースと下ケースとからなり、該ケース１ が透明または半透明の樹脂で形成されるディスクカートリッジであって、下ケー スの駆動軸挿入孔１６に対向する上ケース１の底面にあるセンターコア穴部１０ の底面を離型用のエジェクトピン１１の突き当て面としてディスクカートリッジ としてある。

【０００７】 そして、前記センターコア穴部１０は、ケース内面に突設された円環状リブ１ ２で囲成され、該円環状リブ１２の内周径にほぼ等しい直径のエジェクトピン１ １の突き当て面を形成し、センターコア穴部１０の底面の大部分を離型時の作用 面としてあって、離型痕跡がついたとしても目立たない位置とするのがよい。

【０００８】 この場合、透明または半透明の樹脂で射出成形される成形金型のキャビティ内 に離型用エジェクトピン１１を備えたものにおいて、ケース内に収納される媒体 のセンターコア６の直径と略同径のエジェクトピンを設けたカートリッジ成形用 金型を用いるのがよい。 この成形用金型は、固定金型１３と可動金型１４とからキャビティ１５を形成 し、対向する両金型１３，１４間にパーティング面を形成し、エジェクトピン１ １を作動部材で突き出し成形品の離型ができるようになっている。

【０００９】 なお、前記円環状リブ１２としては、細いリブとしてその中央凹部の板厚さは 、ケースの他の部分の板厚さよりも厚くして成形しやすい構成として成形性を改 善することもできる。

【００１０】 図中、５はシャッタスライドエリア、６はセンターコアで媒体２に備えられる 。７は駆動軸、８はシャッタロック部材、９は消去防止用プラグ、１７は媒体収 納部、１８は模様部である。 なお、前記ケース１は、フロッピーディスク、コンパクトディスクやビデオデ ィスク、光ディスクなどのディスク状媒体を収納した各種のディスクカートリッ ジ形態のシェルに選んで構成される。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、内部に媒体を収納するケースであって、該ケースが透明または半透 明の樹脂で形成されるディスクカートリッジにおいて、ケースの駆動軸挿入孔に 対向するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたことで、透明 なケースでも離型ピン痕跡が内面形状にマスキングされて目立ちにくくなって、 外観上、支障となることなく用いられると共に、樹脂の流動性も良好で成形しや すい形態となって、成形不良がなく、外観体裁も良く商品価値も高められるなど の実用上の効果がある。

【提出日】平成５年１２月９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の詳細な説明

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレキシブルディスク、ハードディスク、特に光ディスクなどをケ ース内に回転可能に収納したディスクカートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、情報媒体、例えば磁気ディスク、光ディスク或いは光磁気ディスクは 、ケースに収納された状態が透視できるように透明または半透明ケースに収納さ れることもあってディスクカートリッジとして記録・再生機器にセッティングさ れて用いられる。 従来のこの種のケースの合成樹脂射出成形品では、金型から離型させるために 、いろいろな離型手段が用いられているが、この離型に基づく痕跡が成形製品の 外観に残って体裁上不具合が生じ、商品価値を低下させるので、痕跡をなるべく 目立たないように工夫され、改善の要求も多く出されている。従来の射出成形品 では、使われる合成樹脂材が成形時の収縮率が大きいものでは、離型抵抗が大き いので、離型のために突き出しピン、即ちエジェクトピンを設置することが知ら れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 ところが、ケースが透明または半透明ケースであると、媒体が見える部分にエ ジェクトピンの離型痕跡があると、見ばえが悪く外観劣化となることが多く、外 観上または製品の形状に対する制約が大きいし、離型痕跡を製品の目立たない位 置、即ちケース底面にあるセンターコアに対応するリブとすると、該リブが細い とリブをエジェクトピンの突き出し位置にできなく、他の位置に求めなくてはな らない制約があるし、センターコア径とエジェクトピン径の寸法が大きく違うと 目立って見てくれが悪く、体裁上問題があり、商品価値も低下する欠点があった 。 本考案は、これら従来の欠点を排除し、透明または半透明ケースでも離型用エ ジェクトピンの離型痕跡を残すことなく、また残しても見分けがつかないで、デ ィスクカートリッジの外観上の不具合もなく商品価値の高いディスクカートリッ ジを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部に媒体を収納するケースであって、該ケースが透明または半透 明の樹脂で形成されるディスクカートリッジにおいて、前記ケースの駆動軸挿入 孔に対向するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたものであ り、さらに突き当て面とする際に、エジェクトピン直径とセンターコア直径とを 略同径としたものである。

【０００５】

【作用】

ケース成形用の金型からケースを離型する際に、ケースの駆動軸挿入孔に対向 するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたことで、ケースの 成形性が改善され、かつ透明なケースでもセンターコア穴部内面形状にマスキン グされて目立ちにくくなって、しかも離型痕跡がなく或いは見分けがつかなく、 外観上支障となることなく用いられる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１乃至図４のディスクカートリッジの例で説明すると、ケ ース１の内部に情報媒体のディスク状媒体２を収納し、ヘッド挿入孔などの開口 ３を形成したケース１に、該開口３を開閉するための断面略コ字状のシャッタ４ を摺動自在に備え、前記ケース１は上ケースと下ケースとからなり、該ケース１ が透明または半透明の樹脂で形成されるディスクカートリッジであって、下ケー スの駆動軸挿入孔１６に対向する上ケース１の底面にあるセンターコア穴部１０ の底面を離型用のエジェクトピン１１の突き当て面としてディスクカートリッジ としてある。

【０００７】 そして、前記センターコア穴部１０は、ケース内面に突設された円環状リブ１ ２で囲成され、該円環状リブ１２の内周径にほぼ等しい直径のエジェクトピン１ １の突き当て面を形成し、即ち、エジェクトピン径をセンターコア径と略同径と して、センターコア穴部１０の底面の大部分を離型時の作用面としてあって、離 型痕跡がついたとしても目立たない位置とするのがよい。

【０００８】 この場合、透明または半透明の樹脂で射出成形される成形金型のキャビティ内 に離型用エジェクトピン１１を備えたものにおいて、ケース内に収納される媒体 のセンターコア６の直径と略同径のエジェクトピンを設けたカートリッジ成形用 金型を用いるのがよい。 この成形用金型は、固定金型１３と可動金型１４とからキャビティ１５を形成 し、対向する両金型１３，１４間にパーティング面を形成し、エジェクトピン１ １を作動部材で突き出し成形品の離型ができるようになっている。

【０００９】 図中、５はシャッタスライドエリア、６はセンターコアで媒体２に備えられる 。７は駆動軸、８はシャッタロック部材、９は消去防止用プラグ、１７は媒体収 納部、１８は模様部である。 なお、前記ケース１は、フロッピーディスク、コンパクトディスクやビデオデ ィスク、光ディスクなどのディスク状媒体を収納した各種のディスクカートリッ ジ形態のシェルに選んで構成される。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、内部に媒体を収納するケースであって、該ケースが透明または半透 明の樹脂で形成されるディスクカートリッジにおいて、ケースの駆動軸挿入孔に 対向するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当て面としたことで、透明 なケースでも離型ピン痕跡が内面形状にマスキングされて目立ちにくくなって、 外観上、支障となることなく用いられると共に、樹脂の流動性も良好で成形しや すい形態となって、成形不良がなく、外観体裁も良く商品価値も高められるなど の実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の平面図である。

【図２】図１の例の分離状態の斜視図である。

【図３】図１の例の上ケースの内面を示す拡大平面図で
ある。

【図４】図１の例のＡ−Ａ線における拡大縦断面図であ
る。

【図５】図１の例の上ケースの成形状態の縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ケース ２ ディスク状媒体 ３ 開口 ４ シャッタ ５ シャッタスライドエリア ６ センターコア １０ センターコア穴部 １１ エジェクトピン １２ 環状リブ １６ 駆動軸挿入孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に媒体を収納するケースであって、
   該ケースが透明または半透明の樹脂で形成されるディス
   クカートリッジにおいて、前記ケースの駆動軸挿入孔に
   対向するケース底面を離型用のエジェクトピンの突き当
   て面としたことを特徴とするディスクカートリッジ。
2. 【請求項２】 前記ケース内に収納される媒体のセンタ
   ーコアが、エジェクトピンと略同径である請求項１記載
   のディスクカートリッジ。