JPH0652056U - ミニ・ディスク録音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】リアルタイムで自動フェードアウト編集を行
う。 【構成】図２（ａ）に示すように、ユーザが録音キー３
ａを押すと、ディスクの未記録部分の先頭アドレスがサ
ーチされ録音状態となる。録音中マイクロコンピュータ
はミニ・ディスク録音再生ユニットから送られるディス
クのアドレス情報から記録可能残容量を監視しており、
残容量が所定量となると、図２（ｂ）に示すように表示
装置５に“ＷＡＲＮＩＮＧ”の表示を点滅させてユーザ
に警告する。ユーザが図２（ｃ）に示すようにフェード
アウトキー３ｂを押し、マイクロコンピュータにフェー
ドアウトキー３ｂからの入力があると、所定の残容量と
なったときにマイクロコンピュータからフェードアウト
回路に指令が出される。フェードアウト回路はミニ・デ
ィスク録音再生ユニットの録音音量を徐々に下げ、残容
量がなくなったときに録音が終了する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はミニ・ディスク録音装置に係わり、特に、録音終了時のフェードア ウト機能に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の録音装置において、フェードアウトモードによる編集すなわち徐々に音 量を下げながら録音を終了させる機能を備えたものとしてはカセットデッキがあ った。しかしながらカセットデッキではテープのアドレス情報がないため、記録 可能残容量を検出して自動的にフェードアウトモードとすることはできず、テー プの終端まで通常の録音をした後にテープを巻戻してテープ終了部分を音量を下 げながら再度録音していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来の録音装置は一回の録音でフェードアウトができず、編集をしな ければならないために手間がかかるという問題があった。

【０００４】 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ は、リアルタイムで自動フェードアウト編集が行えるミニ・ディスク録音装置を 提供することにある。

【０００５】 この考案の他の目的は録音終了間際にその表示を行いユーザにフェードアウト 編集を選択する手段を与えたミニ・ディスク録音装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案のミニ・ディスク録音装置は、ミニ・ディスクの録音時にミニ・ディ スクから得られるアドレス情報より記録可能残容量を算出し、所定残容量からフ ェードアウト機能を用いて録音するように構成したものである。

【０００７】 また、前記ミニ・ディスク録音装置において、フェードアウトモードとノーマ ル記録モードとの選択キーを備え、所定の残容量となると表示装置に警告し、前 記選択キーによりフェードアウト機能による録音と通常の録音とを選択して録音 することを可能とするものである。

【０００８】

【作用】

この考案のミニ・ディスク録音装置により記録されるミニ・ディスクは内周側 のピット情報記録エリアの外側にレコーダブル・エリアが設けられている。レコ ーダブル・エリアにはユーザズトックエリア（Ｕ−ＴＯＣ）とプログラムエリア があり、ここにはピットがない代りにトラックを案内するグルーブ（溝）が掘ら れており、このグルーブに沿って情報を記録する。

【０００９】 グルーブは波形にうねっており、そのうねり（ウォブル）により生じる信号の 平均周波数が２２．０５ｋＨｚとなるようにディスクの回転が制御される。さら に、このウォブルの中に記録開始位置からの絶対時間（アドレス情報）がＦＭ変 調されて記録されている。

【００１０】 記録は磁性膜の磁化により行われる。すなわち、磁性膜をレーザスポットによ りキューリ点以上に加熱し、そこに信号に従って反転する磁界を加えた後、冷却 すると磁性膜に信号が磁化方向の変化として記録される。このような記録は既に 記録されている部分にも行うことができる。すなわち重ね書き（オーバライト） が可能である。

【００１１】 記録位置の管理はＵ−ＴＯＣに記録された情報により行われる。プログラムエ リアの記録には各曲毎にトラックナンバー（ＴＮＯ）が１から始まる連続自然数 として付され各ＴＮＯ毎に開始時間、終了時間、タイトル等の情報が記録されて いる。ＴＮＯとその付属情報がＵ−ＴＯＣから消去されるとその部分は未記録部 分として扱われる。

【００１２】 ディスクが装置にローディングされるとＵ−ＴＯＣ情報が読み出され、そのデ ータが装置のＲＡＭに記憶され、それ以降はＲＡＭに記憶されているＵ−ＴＯＣ 情報により記録再生の管理が行われる。各曲の記録や消去が行われるとＲＡＭの 記憶内容が換えられ、その記憶情報はディスクを装置から取り出す前にディスク のＵ−ＴＯＣに記録される。

【００１３】 この考案のミニ・ディスク録音装置によれば、録音時にコントローラは入力さ れるミニ・ディスクのアドレスを録音終了間際の所定アドレスと比較し、所定ア ドレスになるとフェードアウト回路を動作させて音量を徐々に下げて録音を終了 させる。このようにリアルタイムでフェードアウトが行われるのでフェードアウ ト編集の手間が省ける。

【００１４】 また、フェードアウトモードとノーマル記録モードとの選択キーを設け、所定 の残容量となると表示装置に警告し、選択キーによりフェードアウト機能による 録音と通常の録音とをユーザに選択させれば、録音終了状態をユーザの好みの状 態とすることができる。

【００１５】

【実施例】

この考案の実施例であるミニ・ディスク録音再生装置を図面に基づいて説明す る。図１はこの考案の実施例であるミニ・ディスク録音再生装置を示すブロック 図である。図において、１はミニ・ディスク録音再生ユニットであり、マイクロ コンピュータ２に制御され、ミニ・ディスクの指定ＴＮＯをサーチして再生し、 また、指定されたアドレスに音声信号を録音する。そして、再生または録音して いるミニディスクのアドレスをマイクロコンピュータ２に送信する。

【００１６】 ２はシステム全体を制御するマイクロコンピュータであり、ミニ・ディスク録 音再生ユニット１で読み出されたＵ−ＴＯＣの内容を記憶するＲＡＭを有し、キ ー入力装置３からの指示により、ミニ・ディスクの所定のＴＮＯを再生させ、ま た、所定のアドレスから録音させる。さらに、再生中のＴＮＯや時間情報また警 告等を表示装置５に表示させる。また、フェードアウト回路４を制御する。

【００１７】 キー入力装置３はユーザがミニ・ディスク録音再生装置を操作するためのもの で、パネル前面に配置されており、図２に示すように録音キー３ａおよびフェー ドアウトキー３ｂを含んでいる。

【００１８】 フェードアウト回路４はマイクロコンピュータ２により制御されミニ・ディス ク録音再生ユニット１で録音する音量を制御する。

【００１９】 次に、図１および図２を参照してこの装置の録音動作を説明する。ディスク記 録エリアの終了間際に表示装置に警告し、ユーザがフェードアウトによる録音を するか否かを選択する方法により録音する場合は、ディスクが装置に装着されＵ −ＴＯＣの内容が読まれた後、図２（ａ）に示すように、録音キー３ａを押す。

【００２０】 録音キー３ａが押されると、ディスクの未記録部分の先頭アドレスがサーチさ れ録音状態となる。図２（ａ）の表示装置５はＴＮＯ５が録音されており、時間 は１３分２５秒であることを示している。

【００２１】 録音中マイクロコンピュータ２はミニ・ディスク録音再生ユニット１から送ら れるディスクのアドレス情報から記録可能残容量を監視しており、残容量が所定 量となると、図２（ｂ）に示すように表示装置５に“ＷＡＲＮＩＮＧ”の表示を 点滅させてユーザに警告する。

【００２２】 ユーザは警告を見てフェードアウトを選択する場合は図２（ｃ）に示すように フェードアウトキー３ｂを押す。マイクロコンピュータ２にフェードアウトキー ３ｂからの入力があると、所定の残容量となったときにマイクロコンピュータ２ からフェードアウト回路４に指令が出される。

【００２３】 フェードアウト回路４はミニ・ディスク録音再生ユニット１の録音音量を徐々 に下げ、残容量がなくなったときに録音が終了する。ユーザがフェードアウトキ ー３ｂを押さない場合は通常の録音音量のまま録音が終了する。

【００２４】 次に、自動フェードアウトモードによる録音動作について説明する。その場合 、ディスクが装置に装着されＵ−ＴＯＣの内容が読まれた後、ユーザは図２（ｃ ）に示すように、フェードアウトキー３ｂを押す。

【００２５】 次に、図２（ａ）に示すように、ユーザが録音キー３ａを押すと、ディスクの 未記録部分の先頭アドレスがサーチされ録音状態となる。録音中マイクロコンピ ュータ２はミニ・ディスク録音再生ユニット１から送られるディスクのアドレス 情報から記録可能残容量を監視しており、残容量が所定量となると、図２（ｂ） に示すように表示装置５に“ＷＡＲＮＩＮＧ”の表示を点滅させてユーザに警告 する。

【００２６】 そして、所定の残容量となったときに、マイクロコンピュータ２からフェード アウト回路４に指令が出される。フェードアウト回路４はミニ・ディスク録音再 生ユニット１の録音音量を徐々に下げ、残容量がなくなったときに録音が終了す る。

【００２７】

【考案の効果】

この考案のミニ・ディスク録音装置によれば、フェードアウトの実行ポインと がユーザに示され、ユーザはそれを一目で確認できる。また、ユーザの簡単な操 作でフエードアウトがリアルタイムで実行されるので、録音動作後の面倒な編集 が不要となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例であるミニ・ディスク録音再
生装置を示すブロック図である。

【図２】同ミニ・ディスク録音再生装置の前面パネルを
示す図である。

【符号の説明】

１ ミニ・ディスク録音再生ユニット ２ マイクロコンピュータ ３ キー入力装置 ４ フェードアウト回路 ５ 表示装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミニ・ディスクの録音時にミニ・ディス
   クから得られるアドレス情報より記録可能残容量を算出
   し、所定残容量からフェードアウト機能を用いて録音す
   るように構成したミニ・ディスク録音装置。
2. 【請求項２】 フェードアウトモードとノーマル記録モ
   ードとの選択キーを備え、所定の残容量となると表示装
   置に警告し、前記選択キーによりフェードアウト機能に
   よる録音と通常の録音とを選択して録音することを可能
   とする請求項１のミニ・ディスク録音装置。