JPH0651667B2 - 高純度n−ビニルホルムアミドの製法 - Google Patents

高純度n−ビニルホルムアミドの製法

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JPH0651667B2
JPH0651667B2 JP60129132A JP12913285A JPH0651667B2 JP H0651667 B2 JPH0651667 B2 JP H0651667B2 JP 60129132 A JP60129132 A JP 60129132A JP 12913285 A JP12913285 A JP 12913285A JP H0651667 B2 JPH0651667 B2 JP H0651667B2
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JP
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vinylformamide
formamide
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extraction
present
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眞一 佐藤
明彦 田中
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三菱化成株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高純度N−ビニルホルムアミドの製法に関す
るものであり、更に詳しくは、不純物としてホルムアミ
ドを含有する粗N−ビニルホルムアミドから高純度品を
得るための方法に関するものである。
(従来技術) N−ビニルホルムアミドのホモポリマー又はこれと例え
ばアクリルアミドなどとのコポリマーは性能の優れた凝
集剤として有用なものである。一方、N−ビニルホルム
アミドは、通常次式に示す如くホルムアミドとアセトア
ルデヒドとを塩基性触媒の存在下、反応させてN−(α
−ヒドロキシエチル)ホルムアミドを得、次いでこれを
第1級又は第2級アルコールによりアルコシキ化してN
−(α−アルコシキエチル)ホルムアミドとした後、こ
れを熱分解することにより製造される。
しかしながら、この方法においては、アセトアルデヒド
とホルムアミドとの反応の際に、ホルムアミドが未反応
成分として残存する傾向があるが、この反応で残留した
未反応ホルムアミドは途中でパージされることなく、最
終工程で得られるN−ビニルホルムアミドを含む反応混
合物中に含有される結果となる。ここで得られる反応混
合物は、通常蒸留してアルコールとN−ビニルホルムア
ミドとを分離するが、この際、10mmHgにおけるホルムア
ミドの沸点は109℃とN−ビニルホルムアミドの沸点(9
5℃)と近接しているので、回収されるN−ビニルホル
ムアミド中に少量のホルムアミドが含有されることとな
る。
N−ビニルホルムアミド中にホルムアミドが含有されて
いると、これを重合する場合の重合活性が低く、また得
られるポリマーの凝集剤としての品質も悪化する傾向が
ある。
従つて、N−ビニルホルムアミド中のホルムアミド含有
量をできるだけ低くすることが望ましいが、両者の性質
は類似しており、また上述のように沸点も近接している
ので、N−ビニルホルムアミド中のホルムアミドを分離
することは難しかった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は上記実情に鑑み、少量のホルムアミドを含
有する粗N−ビニルホルムアミドよりホルムアミドを効
率的に分離し高純度のN−ビニルホルムアミドを得る方
法につき種々検討を行なつた。
(問題点を解決するための手段) その結果、下記の如くN−ビニルホルムアミドに水と特
定の有機溶媒を加えて抽出処理することにより、N−ビ
ニルホルムアミドとホルムアミドとが有機相と水相とに
分離されることを見出し、かかる知見に基づいて本発明
を完成した。
すなわち本発明は、不純物としてホルムアミドを含有す
る粗N−ビニルホルムアミドに水及び芳香族炭化水素を
加え抽出処理することにより、N−ビニルホルムアミド
を含有する有機相とホルムアミドを含有する水相を得、
これを分液した後、有機相よりN−ビニルホルムアミド
を回収することによつて高純度のN−ビニルホルムアミ
ドを製造する方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で対象となる粗N−ビニルホルムアミドは不純物
としてホルムアミドを含有するものであり、その含有量
は通常N−ビニルホルムアミドに対して2〜20重量%で
ある。このような粗N−ビニルホルムアミドとしては、
通常アセトアルデヒドとホルムアルデヒドとを、例えば
炭酸カリなどの弱塩基性塩触媒の存在下で反応させて得
られるN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミドを硫
酸などの酸の存在下に第1級又は第2級アルコールと反
応させることによりアルコキシ化し、次いで、これを熱
分解して得られるN−ビニルホルムアミドを挙げられ
る。要するに、ここで得られるN−ビニルホルムアミド
中にはに未反応又は反応途中に生成物の分解により生じ
たホルムアミドが含有されているのである。また、最終
の熱分解反応で得られる反応混合物はN−ビニルホルム
アミドとアルコールを主体とする混合物であるので、通
常アルコールを留去した後、本発明の処理を施すが、こ
の混合物をそのまま処理しても、アルコールはホルムア
ミドと共に水相に移行するので差し支えない。
本発明では、上述のような粗N−ビニルホルムアミドに
水と芳香族炭化水素を加え抽出処理を行なうが、ここで
用いる芳香族炭化水素としては、通常トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、プソイドクメン、エチルベンゼン、クメ
ンなどが挙げられる。この芳香族炭化水素の使用量は、
通常N−ビニルホルムアミドに対して2〜20重量倍であ
る。一方、水の使用量は、通常芳香族炭化水素に対して
0.05〜0.5重量倍程度である。
抽出操作は公知の方法に従つて実施することができる
が、抽出段数は通常1〜5段であり、また抽出温度は通
常10〜30℃である。この抽出処理によりN−ビニルホル
ムアミドは有機相に、またホルムアミドは水相に抽出さ
れることとなる。
抽出処理後の混合物は有機相と水相とに分液した後、有
機相を蒸留することによりN−ビニルホルムアミドを回
収できる。なお、N−ビニルホルムアミドの回収率は抽
出後の水相を芳香族炭化水素により逆抽出すれば、合計
量として高くすることができる。
(作用) 本発明によれば、上記特定の有機溶媒と水を用いて抽出
処理することにより、N−ビニルホルムアミド中に含有
されるホルムアミドを効率的に分離することができ、高
純度のN−ビニルホルムアミドを回収することができ
る。
(実施例) 次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に制約さ
れるものではない。
実施例1〜3及び比較例1〜4 1撹拌容器にホルムアミドを6重量%含有するN−ビ
ニルホルムアミド94gを仕込み、これに9.4gと第1表
に示す有機溶媒470gを加え、20℃の温度で30分間、撹
拌することにより1回目の抽出を行なった。
1回目の抽出後、混合物を有機相と水相とに分液し、次
いで回収した有機相に水12gを加え、1回目と同条件で
2回目の抽出を行なつた。
2回目と同じ抽出操作を更に3回繰返し行ない、最終的
に得られた有機相を加熱処理して有機溶媒を留去し、次
いでN−ビニルホルムアミドを留出回収した。
ここで回収されたN−ビニルホルムアミドにつき、ホル
ムアミドの含有率及び回収率を求めたところ第1表に示
す結果を得た。
(発明の効果) 本発明によれば、上述の如く特定の有機溶媒と水を用い
て抽出処理することにより、N−ビニルホルムアミド中
に含有されるホルムアミドを効率的に分離することがで
き、高純度のN−ビニルホルムアミドを回収することが
できる。従つて、本発明によつて得られたN−ビニルホ
ルムアミドは重合活性の高いモノマーであり、また、こ
れを重合して得られるポリマーの品質はより一層高品質
のものとなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物としてホルムアミドを含有する粗N
    −ビニルホルムアミドに水及び芳香族炭化水素を加え抽
    出処理することにより、N−ビニルホルムアミドを含有
    する有機相とホルムアミドを含有する水相を得、次いで
    これを分液した後、有機相よりN−ビニルホルムアミド
    を回収することを特徴とする高純度N−ビニルホルムア
    ミドの製法。
JP60129132A 1985-06-15 1985-06-15 高純度n−ビニルホルムアミドの製法 Expired - Lifetime JPH0651667B2 (ja)

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