JPH0651575U - 蓄圧式回生ブレーキ装置用オイルタンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、縦型で高さが低く、かつガスの巻き
込みがない蓄圧式回生ブレーキ装置用オイルタンクを提
供する事を目的としている。 【構成】蓄圧式回生ブレーキ装置に使用する縦長型の蓄
圧式回生ブレーキ装置用オイルタンクにおいて、胴部１
ａの下側にオイルポンプに至るオイルの出入口２を設
け、その出入口２に鏡板３の底部に至るパイプ２を設
け、かつその胴部１ａの下部付近にバッフルプレート６
を設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、蓄圧式回生ブレーキ装置に使用する縦長型の蓄圧式回生ブレーキ装 置用オイルタンクに関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、図５を参照して、エンジン１５の駆動力により走行している車両が、 減速時にギヤケース１７を介して油圧ポンプ・モータ１６をポンプとして作動さ せオイルタンク１１のオイルをピストン１２とシリンダ１３とで構成された蓄圧 装置１４に送って制動作用をさせ、車両の発進または加速時に、蓄圧されたオイ ルを油圧ポンプ・モータ１６に送ってモータとして作動させてエネルギを回生す る蓄圧式回生ブレーキ装置は知られている。

【０００３】 そして、上記のオイルタンクは、油圧ポンプ・モータの自吸能力を高くするた めに加圧する事が一般に行われている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、タンクの搭載を容易にするために、タンクを偏平で長い形状に して横置きすると、車両が傾いた場合や、オイルレベルが低い時に油面が出入口 の下方にきて、例えばＮ2 等の加圧ガスをポンプが吸い込んで、キャビテーショ ンが発生する（実開平３−８４４７６号公報参照）。

【０００５】 また、タンクを縦長の形状にしても、例えば図６〜図８に示すように従来の技 術ではタンク１が傾斜したり、オイル流入時に吹き上げたり、タンクの壁に衝突 したりすると、ガスを巻き込むので、それを避けるためローレベルＬを高くする 必要があり、それだけタンクが高くなり車両への搭載が困難になると言う別の問 題が出る。

【０００６】 そこで、特開平２−１１７４３５号公報が開示されているが、低圧側にもアキ ュムレータを使用しているので高価となる。

【０００７】 また、実開昭６３−４３９４８号公報、実開平２−１２１３７１号公報や実開 平１２１３７２号公報が有るが、上記の問題を解決するものでない。

【０００８】 したがって、本考案は、縦型で高さが低く、かつガスの巻き込みがない蓄圧式 回生ブレーキ装置用オイルタンクを提供する事を目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、蓄圧式回生ブレーキ装置に使用する縦長型の蓄圧式回生ブレ ーキ装置用オイルタンクにおいて、胴部の下側にオイルポンプに至るオイルの出 入口を設け、その出入口に鏡板の底部に至るパイプを設け、かつその胴部の下部 付近にバッフルプレートを設けている。

【００１０】

【作用】

上記のように構成された蓄圧式回生ブレーキ装置用オイルタンクにおいて、出 入口のパイプから流入したオイルはタンク本体の下側の鏡板に衝突するが、胴部 の下部に位置しているバッフルプレートで、跳返ったオイルがオイルレベルが低 い場合は飛散が防止され、レベルが高い場合は旋回流となるので、ガスを巻き込 むことが防止される。

【００１１】

【実施例】

以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。

【００１２】 図１において、オイルタンク本体１の胴部１ａの下側には、出入口管２が固着 され、その出入口管２のタンク内側は下方に曲げられ、その先端部２ａは下側の 鏡板３に近く位置している。

【００１３】 また、タンク本体１の頂部にはガス導入管４が取付けられている。

【００１４】 そして、図２をも参照して、中心に出入口管２が貫通する穴６ａを有し、その 穴６ａの外側に、複数の放射状に形成されたガイドべーン６ｂを有するバッフル プレート６がタンク本体１の胴部の下部に取付けられている。

【００１５】 また、ガス導入管４は取付けなくても支障はない。

【００１６】 したがって、出入口管２から流入したオイルはバッフルプレート６を通過する 時Ｓのように旋回流となって上昇し、ガスを巻込むこと無くハイレベルＨに達す る。

【００１７】 また、ローレベルＬまでしかない場合はバッフルプレート６で遮られるので、 ガスを巻込む事はない。

【００１８】 また、図３は本考案の別の実施例を示し、図４をも参照して、円弧状に形成さ れた単体のバッファプレート７を内周に沿って複数設けた例で、作用に付いては 第１の実施例と同じである。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、オイルタンクの下部まで ガスを吸入すること無くオイルを吸うことができ、オイル流入時にはバッフルプ レートで吸入オイルは旋回流となってガスを巻込む事はない。

【００２０】 したがって、タンクは下部まで有効に利用できるので、高さを低くでき、車両 に搭載しやすくなる。

【００２１】 また、ポンプにキャビテーションが発生することを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すオイルタンクの側断面
図。

【図２】図１の要部であるバッファプレートの斜視図。

【図３】本考案の別の実施例を示すオイルタンクの側断
面図。

【図４】図３のバッファプレートの平面図。

【図５】従来の蓄圧式回生ブレーキ装置の構成例を示す
図。

【図６】オイルタンクが傾斜した場合の出入口の状態を
示す図。

【図７】出入口でのオイル吹上げでガスを巻き込む状態
を示す図。

【図８】パイプ先端で壁に当りオイルがガスを巻き込む
状態を示す図。

【符号の説明】

１、１１…オイルタンク本体 ２…出入口 ３…鏡板 ４…ガス導入管 ６、７…バッファプレート １２…ピストン １３…シリンダ １４蓄圧装置 １５…エンジン １６…油圧ポンプ・モータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓄圧式回生ブレーキ装置に使用する縦長
   型の蓄圧式回生ブレーキ装置用オイルタンクにおいて、
   胴部の下側にオイルポンプに至るオイルの出入口を設
   け、その出入口に鏡板の底部に至るパイプを設け、かつ
   その胴部の下部付近にバッフルプレートを設けたことを
   特徴とする蓄圧式回生ブレーキ装置用オイルタンク。