JPH0651498B2 - 包装装置のフイルム送り装置構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、スーパーマーケット等で取扱われる商品を
包装するプラスチック等のフイルム製のピロータイプ等
の包装袋の製造装置のフイルム送り装置の構造の技術分
野に属する。

〈要旨の概要〉 而して、この出願の発明は所定長さロール状に巻装した
フイルムボビンから繰り出したフイルムを所定数のアイ
ドルローラやダンサーローラ、ガイドローラ等を介して
包装装置本体のフオーマーに送給するプロセスにおい
て、その送りを司どるピンチローラがサーボモータ等の
駆動装置に連係されると共に、押えローラに対向されて
いる包装装置のフイルム送り装置構造に関する発明であ
り、特に、ピンチローラの径が対向する押えローラの径
よりも数倍の大きさに大サイズ化されてフイルム巻き付
け角が 180゜以上にされ、印字装置やマーク検知用セン
サがフイルム巻き付けゾーンに併設されている包装装置
のフイルム送り装置に係る発明である。

〈従来の技術〉 周知の如く、スーパーマーケット等に於て取扱われる商
品は多くの種類があるが、当該商品自体が裸の状態で直
接的に取引きされることは殆どなく、多くの場合は衛生
的見地や取扱い作業の関係から包装状態で取引きされる
態様が一般的であり、そのうち、所謂ピロータイプのプ
ラスチック等のフイルムから作られた袋に包装されて取
引きされる態様が多い。

而して、該種ピロータイプ等の包装袋はシート状のプラ
スチックフイルム等によって製造されている場合がほと
んどであり、かかる包装袋の製造装置としては、例え
ば、特開昭５６−３２２０３号公報（特公昭５９−３３
２５号公報）等の発明に示されているような包装装置が
あり、該包装装置 1は第４図に示されている様な基本的
な構造であって、ロール状に巻装されたフイルムボビン
2から繰り出されるシート状のフイルム 3はガイドロー
ラ 4、ダンサーローラ 4′を通りフイルム送り装置 5の
ピンチローラ 6、及び、押えローラ 7により駆動装置を
介し、所定の強制送りをされてガイドローラ 4を介し、
包装装置本体 8のフオーマー 9に送り込まれて円筒状に
され、引き降し装置10により間欠的に引き降されて縦シ
ーラー11により所定に縦シールされ、次いで横シーラー
12により横シールされ、上部の前段供給装置に接続する
シュートホッパー13から投下される図示しない商品を収
納し包装袋14、14とされて次段に送給するようにされて
いる。

〈発明が解決しようとする課題〉 さりながら、上述包装装置 1についてはフイルム送り装
置 5のピンチローラ 6が押えローラ 7に対しその径が同
径程度に小さいサイズに形成されているために、フイル
ム 3に対する送り速度の回転数が著しく多くなり、した
がって、慣性モーメント等の点から回転数制御が著しく
煩瑣となる欠点があり、又、フイルム 3が該ピンチロー
ラ 6と押えローラ 7の間の挟装であるために、該フイル
ム 3の送りにスリップ等が生じ易く、正確な送り制御が
出来難いという難点もあった。

更に、該フイルム 3には所定ピッチ毎の制御用のマーク
が示されているが、それに対するマーク検知用センサ15
や所定の印字を行う印字装置16がピンチローラ 6に対し
所定距離離隔した位置に設置されていることから、フイ
ルム 3の送りに対し同期制御や調整が複雑にならざるを
得ないという不具合があった。

したがって、マーク検知用センサ15のピンチローラ 6に
対する取合いが製造組付においても難しく、ラベラーに
よるラベル貼付も同期タイミングがとり難いという不都
合さがあった。

加えて、ピンチローラに対する押えローラ 7がその軸方
向複数のディスク状のローラの組合せである態様では、
フイルム 3の種類やサイズの変更等においてセット、リ
セットに要する時間が多くなり、又、操作も著しく煩瑣
で熟練を要するというマイナス点があった。

そして、ピンチローラ 6の駆動装置にサーボモータ等を
用いてロータリーエンコーダ等と電気的に接続して制御
することが出来ないというデメリットもあった。

〈発明の目的〉 この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく包装装置
におけるフイルム送りの問題点を解決すべき技術的課題
とし、フイルムボビンから包装装置本体のフオーマーに
かけてのフイルム送りが確実に行われ、しかも、該フイ
ルム送りにおけるフイルムのスリップ等も生ぜず、制御
管理が容易であり、そのうえ、マーク検知用センサや印
字装置のピンチローラに対する併設が可能であってラベ
ル貼付等も正確、且つ、スムースに行えるようにして流
通産業における包装技術利用分野に益する優れた包装装
置のフイルム送り装置構造を提供せんとするものであ
る。

〈問題を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの出
願の発明の構成は、前述課題を解決するために、フイル
ムボビンから繰り出されるシート状のフイルムはガイド
ローラやダンサーローラを介し、包装装置本体のフオー
マーに送給されるに際し、その送りがフイルム送り装置
のピンチローラと該ピンチローラに対向して設けられて
いる押えローラとの挟装を介して行われ、しかも、該ピ
ンチローラの前段のアイドルローラやガイドローラと後
段のガイドローラとの間のフイルムのピンチローラに対
する巻き付け角が該ピンチローラに於て 180゜以上と大
きくすることにより、フイルムはスリップすることな
く、確実な送りが可能となり、フイルム送り量に対する
ピンチローラの回転数を該ピンチローラの径をして押え
ローラの径に対し数倍の大きさにすることによりフイル
ムを確実に押えることが出来るようにしてスリップを防
止し、又、フイルムの巻き付けゾーンを大きくすること
によってマーク検知用センサや印字装置も該巻き付けゾ
ーンに臨ませてピンチローラに併設することが可能とな
り、マーク検出や印字が正確な同期タイミングで行え、
したがって、該ピンチローラに対する駆動装置もサーボ
モータ等とすることも出来、又、併せてロータリーエン
コーダ等を用いることにより、フイルム送り制御やピン
チローラの回転数制御が確実に行え、ガイドローラの数
を削減し、構造的に簡潔なフイルム送り装置とすること
によるフイルムの種類、サイズ等による交換も熟練を要
せず、簡易に行うことが出来、更に、ラベラーによるラ
ベル貼付も確実に同期的に行うことが出来るようにした
技術的手段を講じたものである。

〈実施例〉 次に、この出願の発明の１実施例を第１乃至３図に基づ
いて説明すれば以下の通りである。

尚、第４図と同一態様部分は同一符号を用いて説明する
ものとする。

第２図に示す態様において、 1′はこの出願の発明の要
旨の一部を成す包装装置であり、ピロータイプの包装袋
14を製造するに供され、前述在来態様同様にプラスチッ
ク等のシート状のフイルム 3をロール状に巻装したフイ
ルムボビン 2から繰り出されるフイルム 3がガイドロー
ラ 4、 4、ダンサーローラ 4′を介し包装装置本体 8の
フオーマー 9に送給されるプロセスにおいて、この出願
の発明の要旨の中心を成すフイルム送り装置 5′に係合
して強制送りされるようにされており、該フイルム送り
装置 5′に於ては、第１、３図に示す様に、ピンチロー
ラ 6′の径は対向したフイルム 3を挟装する押えローラ
7′の径に対し５〜８倍程度の数倍の大きさに形成され
ており、前段のガイドローラ 4からフオーマー 9の前段
のガイドローラ 4に至るフイルム 3が該押えローラ 7′
に係合するプロセスでのピンチローラ 6′の巻き付け角
が当該実施例においては、例えば、 270゜前後の 180゜
以上の広い巻き付けゾーンを形成するようにされてお
り、該巻き付けゾーンに於てピンチローラ 6′に所定の
マーク検知用センサ15、及び、印字装置16が併設されて
いる。

而して、該ピンチローラ 6′の回転軸17には駆動装置と
してのサーボモータ18、及び、エンコーダとしてのロー
タリーエンコーダ19が設けられている。

上述構成において、フイルムボビン 2から繰り出される
シート状のフイルム 3がガイドローラ 4、ダンサーロー
ラ 4′を経てピンチローラ 6′の前段のガイドローラ 4
から該ピンチローラ 6′に巻き付けられて押えローラ
7′を経てガイドローラ 4から包装装置本体 8のフオー
マー 9に送り装置 5′により強制的に送給され、シリン
ダーに巻き付けられて引き降し装置10により引き降され
て縦シール装置11により縦シールされ、フロータイプの
ロータリー式の横シーラー12′、12′により所定に横シ
ールされると共に、上部のシュートホッパー13から商品
を投入されて横切断され、包装されてピロータイプの包
装袋14とされ次段に送給されていく。

尚、引き降し装置10の送りベルトによる引き降し速度の
方が送り装置 5′の送り速度により僅かに早くされてフ
ロー式の処理がスムーズに行われるようにされている。

上述プロセスにて、ピンチローラ 6′にあっては前述し
た如く、押えローラ 7′の径により該ピンチローラ 6′
のそれが数倍大きく、フイルム 3の該ピンチローラ 6′
への巻き付け角が約 270゜と大きいことから確実に該フ
イルム 3の送り作用がなされ、又、印字装置16とマーク
検知用センサ15がピンチローラ 6′の巻き付けゾーンに
て併設されていることから、印字とマーク検出作用がタ
イミングズレ無く確実に行われ、駆動装置のサーボモー
タ18によるピンチローラ 6′の回転数も、該ピンチロー
ラ 6′の径が押えローラ 7′の径よりも数倍大きいこと
からその回転数は比較的少なく、ロータリーエンコーダ
9による回転数検出計測も確実に行われ、送り制御も確
実に行われて、フイルム 3の包装装置本体 8のフオーマ
ー 9への送給も正確に行える。

したがって、フイルム送りが確実であり、その送り量が
正確に計測制御されるために該フイルム 3の送りは著し
く安定した状態で正確に行われる。

而して、図示しないラベラーによる所定のラベル貼付も
同時併行的にタイミング良く正確に行うことも可能であ
る。

そして、袋14の製造プロセスにおいて、フイルム 3のサ
イズ、種類等の変更により該フイルム 3を交換するよう
な場合においても、従来の如く、ガイドローラの巻き付
けゾーンが大きいことから交換作業は手際良く簡易に行
え、又、熟練を要することなくスムーズに行われる。

尚、この出願の発明の実施態様は上述実施例に限るもの
でないことは勿論であり、例えば、駆動装置はサーボモ
ータに代えて公知のクランク機構や電磁クラッチブレー
キ等を組合せるようにする種々の態様が採用可能であ
る。

そして、設計変更的にはピンチローラの巻き付け角を 1
80゜から 300゜等の間の所定巻き付け角にすることが可
能である。

又、適用するシートはフイルムに代えて網シート等にす
ることも可能なことは勿論のことである。

〈発明の効果〉 以上、この出願の発明によれば、基本的にプラスチック
等のフイルム等によるピロータイプ等の包装袋を製造す
る包装装置において、そのフイルムボビンから繰り出さ
れるフイルムを包装装置本体のフオーマーに送給するフ
イルム送り装置のピンチローラの径を該ピンチローラに
当接して対向する押えローラの径よりも数倍大きな径と
したことにより、前段のガイドローラ等からのフイルム
を該ピンチローラに直接巻き付けするに、巻き付け角を
180゜以上にすることが出来るために、該ピンチローラ
ととフイルムの摩擦が大きくなり、ピンチローラと押え
ローラによるフイルム送りが確実に行われ、スリップ等
がなく、正確な送りとするばかりでなく、該ピンチロー
ラの回転数を少なく抑えることことが出来るために、そ
の回転数制御や管理が正確に行え、又、ピンチローラに
ロータリーエンコーダ等を設けることが出来ることによ
って回転数計測を正確にし、確実な送り制御が行え、安
定したフイルム送給を図ることが出来、結果的に正確な
包装袋構造が出来るという効果が奏される。

又、ピンチローラに対する直接的なフイルムの巻き付け
をその巻き付けゾーンを長く大きくとることが出来るた
めに、マーク検知用センサや印字装置等を該フイルムの
巻き付けゾーンに併設することが出来ることから、タイ
ミング良い印字やマーク検出が確実に行われ、フイルム
送給制御や印字タイミングが正確に行われるという効果
もある。

而して、マーク検知用センサや印字装置がピンチローラ
の巻き付けゾーンに併設されることからガイドローラや
アイドルローラを数多く配設する必要が無く、そのた
め、フイルム取扱いが容易になり、該フイルムの種類や
サイズの変更等による交換の際の作業が熟練を要するこ
となく簡易に行われるという効果もある。

更に、巻き付けゾーンにラベラー等を設けてラベル貼付
をも行うようにすることが出来る利点もある。

そして、マーク検知用センサや印字装置をピンチローラ
に併設出来ると共に、ガイドローラの数を減少させるこ
とが出来ることから装置のコンパクト化、機械化を図る
ことが出来、組付や保守点検整備等のメンテナンス作業
もし易くなるという副次的利点もあり、その結果、コス
トダウンが図れるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの出願の発明の１実施例の説明図
であり、第１図はピンチローラと押えローラとガイドロ
ーラとマーク検知用センサ、印字装置の取合い概略側面
図、第２図は包装装置の概略側面図、第３図はピンチロ
ーラと駆動装置、及び、エンコーダの取合い側面図、第
４図は従来技術に基づく包装装置の模式概略側面図であ
る。 2……フイルムボビン、 6′……ピンチローラ 7′……押えーローラ、 9……フオーマー 15……マーク検知用センサ、16……印字装置 18……駆動装置、19……エンコーダ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フイルムボビンからフオーマーへのフイル
   ム送りプロセスに介装され、フイルムを挟装する抑えロ
   ーラに対向されるピンチローラが駆動装置に連係されて
   いる包装装置のフイルム送り装置構造において、上記ピ
   ンチローラの径が押えローラの径より数倍大きく形成さ
   れフイルム巻き付け角が 180゜以上にされていることを
   特徴とする包装装置のフイルム送り装置構造。
2. 【請求項２】上記ピンチローラのフイルム巻取ゾーンに
   臨ませてマーク検知用センサが併設されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の包装装置のフイル
   ム送り装置構造。
3. 【請求項３】上記ピンチローラのフイルム巻取ゾーンに
   臨ませて印字装置が併設されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の包装装置のフイルム送り装置
   構造。
4. 【請求項４】上記ピンチローラにエンコーダが併設され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の包
   装装置のフイルム送り装置構造。