JPH065118Y2 - 連続用紙の切断装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、連続帳票などの一定間隔でミシン目が入れら
れた連続用紙の切断装置に関する。

［従来の技術］ 従来、連続用紙の切断装置は、連続用紙の搬送方向に連
続用紙を送り出す送り出しローラと、ミシン目に切断の
きっかけを与える切断補助具と連続用紙を送り出しロー
ラより速い速度で引張る引張りローラとより構成され、
送り出しローラと引張りローラの速度比は1.0：1.5〜1.
0：2.0ぐらいに設定されている。

又、その切断方法は、引張りローラと切断補助具の距離
を用紙の切断サイズに設定して、連続用紙がこれらロー
ラに挟持され引張られた瞬間に切断補助具がミシン目に
当り、ここから切断される方式や、送り出しローラ及び
引張りローラの少なくとも一対のローラを接離可能な構
造とし、切断補助具の下にミシン目がきた瞬間に連続用
紙を挟持して連続用紙を切断する方式が知られている。

［考案が解決しようとする課題］ 前記従来の装置では、運転前にあらかじめオペレータサ
イドで切断寸法を確認し、その寸法に応じて切断補助具
と引張りローラ間の距離をハンドルまたはスイッチ操作
により決定するか、或いは用紙挟持のタイミングを設定
するために切断サイズをスイッチ等で指定する等の準備
が必要であった。

［課題を解決するための手段］ 本考案は前記課題を解決するために開発されたもので、
一定間隔にミシン目加工を施した連続用紙を搬送する搬
送機構と、送り出しローラと引張りローラとから成り前
記連続用紙にその搬送方向にテンションを与えるテンシ
ョン付与機構と、前記送り出しローラと引張りローラの
間にあってミシン目に切断のきっかけを与える切断補助
具とにより連続用紙をミシン目ごとに切断する連続用紙
の切断装置において、前記切断補助具に連続用紙の切断
を検出する検出機構を設け、前記引張りローラと切断補
助具との間に前記検出機構の検出信号によって制御さ
れ、引張りローラに対する切断補助具の相対的な位置を
用紙の切断サイズに応じた位置に移動させる相対移動機
構を設けたものである。

［作用］ 本考案は、以上のように構成されているので、切断補助
具が検出機構を有することで、用紙の切断の瞬間を検出
し、この検出信号によりテンション付与機構の引張りロ
ーラに対する切断補助具の適正な相対的位置を決定する
ことができるので、用紙切断サイズに応じた切断装置の
調整を自動的に行なうことが出来る。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明す
る。

第１図において、１，１′は、送り出しローラ（以下給
紙ローラという）であり、２，２′は引張り側のローラ
（以下排紙ローラという）である。これらは、各々上下
同速で駆動されるようになっているが、給紙ローラ１，
１′と排紙ローラ２，２′は給紙速度よりも排紙速度の
方が速いように、相対的な速度比が変えてある。

又、給紙ローラ1.1′と排紙ローラ2.2′の間には、ミシ
ン目に切断のきっかけを与える切断補助具３（以下ブレ
ードという）が固定され、ブレード３には光電センサ５
が具備されて、対応する下方の光電センサ５′とともに
検出機構を構成している。

さらに、排紙ローラ２，２′はモータ６を駆動源として
ラック・ピニオン機構７を介して用紙搬送方向と平行な
方向に、給紙ローラの送り速度と同一速度で移動可能に
なっている。

次に、この実施例の動作を第１図〜第８図に基づいて説
明する。

第１図、第２図に示すように、用紙搬送方向に沿ってピ
ントラクタ４、給紙ローラ１，１′、ブレード３、排紙
ローラ２，２′と配置され、又給紙ローラ１，１′と排
紙ローラ２，２′は或間隔をもって初期設定されてい
る。

この状態より連続用紙８は両側縁に施された穴をガイド
としてピントラクタ４にセットされ、セット完了後、連
続用紙８はゆるやかに搬送される。

そこで、第３図のように連続用紙８が排紙ローラにより
ニップされた時点で、用紙にテンションが加わる。

一方、同時にピントラクタ４の軸に取付けたエンコーダ
10等により搬送開始からの用紙の送り量を検出し、前記
時点でその送り量が用紙の初期セットの先端位置から排
紙ローラ２，２′の軸位置迄の距離に一致することにな
るので、その一致の信号によりモータ６を始動し、ラッ
ク・ピニオン機構７を介して排紙ローラ２，２′を用紙
搬送方向に、給紙ローラ１，１′及びピントラクタ４の
送り速度と同速で、移動を開始させ、連続用紙８にテン
ションを付与しながら、搬送を行なう。（第３、４図） そして、上記搬送状態においてミシン目９がブレード３
の下にきた時に連続用紙８はミシン目９で切り放され、
その瞬間を光電センサ５，５′が検出し、その検出信号
によりモータ６の電源を切り、排紙ローラ２，２′の平
行移動を停止させる。（第５図） これにより、排紙ローラ２，２′は用紙の切断サイズに
適した位置に固定され、切断サイズを自動的に設定する
ことが達成され、以後の切断作業は確実に行われる。

以上のように、排紙ローラ２，２′を移動させる方式に
代えて、光電センサをもったブレード３自身を移動させ
て用紙の切断サイズに応じた設定を自動的に行なうよう
にしてもよい。

すなわち、第６〜８図に示すように、給紙ローラ１，
１′と排紙ローラ２，２′をあらかじめ広目の一定間隔
の距離に固定し、用紙にテンションが付与された時点で
用紙の搬送を中断し、光電センサをもったブレード３を
排紙ローラ側から用紙搬送方向と逆方向に移動させ、ブ
レード３がミシン目９に接して切断が行われた瞬間を光
電センサ５，５′によって検出し、その検出信号によっ
てブレード３自身の移動を停止し、排紙ローラに対する
ブレードの位置を切断サイズに自動的に合わせて設定す
るのである。

又、ブレード３とその下方に設けた切断検知機構として
の光電センサ５、５′の代わりに、紙切断による用紙と
ブレード間の圧力消滅を感知する圧力センサ、用紙切断
に際して生ずる衝撃を感知する衝撃感知センサを利用す
るようにしても良い。

［考案の効果］ 本考案は、以上のような構成と作用を有しているので、
用紙の切断の瞬間を検出する切断補助具の検出機構の検
出信号によってテンション付与機構の引張りローラに対
する切断補助具の相対移動を制御し、テンション付与機
構と切断補助具との相対的距離を用紙の切断サイズ、す
なわちミシン目間の距離に一致させて設定する作業を自
動的に行なうことができ、切断装置の運転前の準備作業
である切断寸法の確認及びセッティング作業を排除する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の説明斜視図、第２〜５図は
本考案のテンション付与機構の引張りローラを移動可能
とした場合の動作説明図、第６〜８図は同じく切断補助
具を移動可能とした場合の動作説明図である。 １，１′……送り出しローラ（給紙ローラ）、 ２，２′……引張りローラ（排紙ローラ）、 ３……切断補助具（ブレード）、 ５，５′……光電センサ、 ８……連続用紙、 ９……ミシン目。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一定間隔にミシン目加工を施した連続用紙
   を搬送する搬送機構と、送り出しローラと引張りローラ
   とから成り前記連続用紙にその搬送方向にテンションを
   与えるテンション付与機構と、前記送り出しローラと引
   張りローラの間にあってミシン目の切断のきっかけを与
   える切断補助具とにより連続用紙をミシン目ごとに切断
   する連続用紙の切断装置において、連続用紙搬送機構に
   送り出し量検出装置を設けるとともに、前記切断補助具
   には連続用紙の切断を検出する検出機構、及び、引張り
   ローラには連続用紙搬送方向と平行に移動させる移動機
   構を付設し、前記連続用紙送り出し量検出装置により連
   続用紙先端が引張りローラに把持された時期を検知して
   前記移動機構を駆動し、連続用紙にテンションを付与し
   ながら引張りローラを移動させ、連続用紙のミシン目が
   切断補助具の下にきてミシン目に沿った切断が行なわれ
   たことを前記切断検出機構により検出して前記移動機構
   を停止するようにし、引張りローラと切断補助具との距
   離を連続用紙ミシン目間の距離に対応設定するようにし
   たことを特徴とする連続用紙の切断装置。
2. 【請求項２】引張りローラを移動させる代わりに、送り
   出しローラと引張りローラに張り渡された連続用紙上の
   切断補助具を、前記用紙の搬送方向と平行に移動させる
   移動機構を設け、切断検出機構が用紙のミシン目に沿っ
   た切断発生位置を検出して前記切断補助具の移動機構を
   停止させることにより、引張りローラと切断補助具との
   距離を連続用紙ミシン目間の距離に対応設定するように
   したことを特徴とする請求項(1)記載の連続用紙の切断
   装置。