JPH06511515A - テルペンによる金属表面仕上げ方法 - Google Patents

Abstract

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Description

【発明の詳細な説明】 テルペンによる金属表面仕上げ方法 及五Ω立野 本発明は、金属表面の洗浄、及び、それに続く保護的、装飾的コーティング、そ の他の表面仕上げのための金属製成に関するものである。具体的には、本発明は 、金属容器製造に使用される際の金属容器から出る潤滑油と冷却剤の洗浄、さら に、同製造工程に使用される洗浄剤、潤滑油、冷却剤、そして、水のリサイクリ ングに関するものである。

兄五〇背五 種々の産業において、金属表面に、塗料、イン久その他の様々な保護的または装 飾的コーティングによる金属表面装飾に先立って、金属表面から油性物を除去す ることが必要である０例えば、飲料的容器のような金属容器製造においては、未 完成金属片の刻印がなされ、その後圧延加工、しごき加工により、所定の形状に 形成される。形成加工中、潤滑剤や冷却剤が金属表面に存在する。洗浄済み金属 表面への印刷、上塗り、内部コーティング、その他の装飾、または、細工作業（ ｄｅｔａｉｌｉｎに）に先立ち、多量の残留潤滑剤や冷却剤が、金属表面より除 去されねばならない。

現在、産業界では洗浄剤として、比較的強い酸性溶液やアルカリ性溶液が使用さ れている。概ね、フッ化水素酸、硫酸、燐酸、硝酸などの強酸である１例えば、 インクの米国特許第Ｒｅ３２，６６１号では、ｐＨ２以下の酸性洗浄水溶液を使 用したアルミニウムの洗浄方法を開示しており、また、キングの米国特許第３， ９６９，１３５号では、ｐＨ２以下の低温低温酸性水溶液を使ったアルミニウム 洗浄の方法を開示している。

油分の除去のための酸性溶液及びアルカリ土類金属洗浄へのの使用は、効果的で ある一方、これらの溶液の使用は、使われた洗浄溶液及びすすぎ溶液の取扱いに おいていくつかの問題を生じ、また、例えば、容器製造のような場合では、処理 金属表面にエッチやピットができる。そのため、金属強度は減じ、しばしば、容 器は使用不能になる。アルミニウム飲料物製造のための圧延加工（ｄｒａｗｉｎ ｇ）や、しごき加工中に、アルミニウム中のマンガン鉄粒が、容器中にエッチや ピットを深くし、最終的には「穴漏り容器」として使用不可となってしまうこと もしばしばである。

酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤によって引き起こされるエツチングとピット形成は 、金属表面の粗さを増し、金属表面の反射率を減する。減少した反射率は、ひる がえって、金属表面に施されるインクの色彩効果を減少させる結果となる。反射 率と色彩効果の減少は審美的価値の減少であり、それゆえ、酸性洗浄剤やアルカ リ洗浄剤によって洗浄された金属表面の外見は、最終ユーザーを満足させるほど のものではなくなっている。この様な審美的価値の減少は、アルミニウム飲料物 容器だけでなく、自動車、トラック、飛行機の仕上げ済み金属表面、計算機、コ ンピューターの正面板（ｆａｃｅ　ｐｌａｔｅ）などを含む市場に出されている 無数の製品にも同様な結果をもたらす。

酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤によって洗浄された金属表面では、この様な洗浄の 結果からのエッチやピットが、結局処理範囲の増加を招くため、より多くのイン 久上塗り、そして、内部コーティングが必要となる。金属表面のエッチやピット を減少させれば、インク、上塗り、そして内部コーティングの使用量は減少し、 引いては、著しい経費節減になるであろう。

酸性洗浄法やアルカリ洗浄法は、また、金属表面のイオン化点を作り出す。これ らのイオン化点は、水のような極性分子への電気的引力を生み出す。金属表面は 、酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤で洗浄した後、水ですすぎ、乾燥させるのが典型 である。なぜなら、すすぎ水は金属表面上に形成されたイオン化点に吸着する傾 向にあり、より長い乾燥時間が必要となるからである。しかし、金属表面に使用 される酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤は洗浄作業の担当者に重大な健康上の危険を 引き起こしている。

金属洗浄作業における酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤の使用で、重大な環境問題が 作り出されることは決定的な問題である。従来、酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤は 、破棄される前に中和処理が必要である。このような中和処理には、使用資材の 経費やこれらの毒性化学物質に伴う取扱い上の問題を含む、いくつかの欠点が見 受けられる。また、酸性洗浄剤やアルカリ洗浄剤の持つ腐食性は金属洗浄に使用 する工程機器に損傷を与える。更に、いったん水と混合された酸性洗浄剤やアル カリ洗浄剤の回収は容易ではない。そのうえ現在使用されている酸性洗浄剤やア ルカリ洗浄剤は金属表面にエツチングを残し、溶解金属を含んだ廃液を生み出し 、更なる廃棄物問題を引き起こしている。

また、従来の酸性洗浄剤やアルカ・す性洗浄剤の使用は、金属表面のエッチやピ ットによって生ずる容器間の摩擦により、生産ライン上で隣接して運搬される容 器の移動性の低下を招く、生産ラインの移動性の低下が結果として加工機器のジ ャムやダウンタイムを起こすことになる。典型的な容器製造施設において酸洗浄 された容器は、特徴的に一時間につき一度ないし口折、生産ライン機械にジャム を起こす。このようなジャムは、生産ラインの停止と生産軌道からはずれた容器 の人手による容器の抜き取りを余儀なくさせる。

以上の観点から、金属表面の洗浄及び表面仕上げに対しての新しい手法の必要性 が、特に金属容器製造において存在する１本発明はほぼ中性のｐＨを持ち、酸性 やアルカリ性の洗浄剤の使用に伴う前述の問題なくして、金属表面より、潤滑油 と冷却剤を除去することの可能な洗浄剤をベースとするテルペンを利用する手法 により、この必要性に応するものである１本発明はまた、閉ループシステム中で 、容器製造過程において使用される洗浄剤、潤滑剤、冷却剤及び水のリサイクル における経済的な手法をも与えるものである。

預男ｆｌ艮 本発明は金属表面の洗浄方法を含み、金属容器の製造中の金属容器の洗浄にお八 て特に適Ｉ７ている。一実施例をこおいて、はぼ中性のｐＨを持っテルベンベー スレ、洗浄剤を、金属容器製造中に使用した潤滑剤及び冷却剤を除去するのに使 用する。使用洗浄剤のｐＨは、はぼｐＨ６からｐＨ９の範囲の値をとることがで きる。

（！性薬剤として、ｄ−リモネン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、 α−ピネン、β−ピネン、これら化合物のアルコールまたはそれらの混合物を含 むことが好ましい、洗浄剤は、潤滑剤、冷却剤、そして活性薬剤を乳化する際に 助けとなる界面活性剤と同時に適用することが望ましい。この方法は更に、連続 的に水で容器をすすぎ、洗浄剤の活性薬剤、潤滑剤と冷却剤、水を次の洗浄操作 の際の再利用のために分離することによって、洗浄剤、取り除かれた潤滑剤と冷 却剤の回収を含む、このように本発明は、金属物品の仕上げのための閉ループリ サイクリングシステムを有している。

本発明の一特徴は、より大きな反射率、及び、前記金属容器の外径において測定 される平均粗度がおよそ６Ｒａ以下の容器を得られるよう、金属容器をテルペン ベースの洗浄剤と接触させ、水ですすぐという金属洗浄の方法に着目しているこ とである。酸性洗浄剤でもって洗浄された缶の平均粗度は、例えば約６．ＯＲ８ 以上である。

本発明のもう一つの特徴は、保護的かつ装飾的コーティングで金属表面を覆うと いうことである。それは、金属表面のテルペンベースの洗浄と、それに続く水す すぎ、乾燥、その後の金属表面のコーティングからなっている。従来の酸性洗浄 剤やアルカリ性洗浄剤を使用した金属表面洗浄と、本発明に従って表面洗浄した 場合を比較すると、塗料、イン久及び、他の保護的装飾的コーティングの外部コ ーティングが、およそ３５％少なくて済む。

本発明はまた、体積換算で約３％から３７％のテルペンベース洗浄剤を表面接触 させることにより、金属表面のエツチングを減少させる手法をも与えている。

この発明は金属表面、特にアルミニウム、鋼、真鍮、銅又はこれらの合金がらこ の表面粗さのゾ少により、生産ライン上の金属容器製造に使用されるコンベアー 装置のジャミングの発生も減少させる手法が与えられる１本発明はまた、金属表 面りのイオン化点の生成を減少させ、それ故に、水などの極性分子への電気的引 力を減する。それが乾燥時間の短縮となり、結果として時間と経費の節減を５た らす。

図面ｏｍＩ９唄 図１は本発明に従って洗浄されたアルミニウム容器を、標準的な酸洗浄されたア ルミニウム容器と比較する写真である。

図２は本発明に従って洗浄されたアルミニウム容器の表面の電子顕微鏡写真であ る。

図３は標準的な酸洗浄が施されたアルミニウム容器の表面の電子顕微鏡写真であ る。

図４は洗浄剤とすすぎ水とが噴射され、洗浄、すすぎ及び矯正段階を通じて水の 流れを示す略体流体回路図である。

登肌Ω星叔な版画 この発明は洗浄された後に着色され（ｐａｉｎｔ＋Ｊ）、外塗りされ（ｏｖｅｒ ｃｏａｔｅｄ）　、内塗りされ（ｉｎｔｅｒｎａｌ　ｃｏａｔｅｄ）　、その他 の装飾が施されるいかなる金属表面の洗浄に適する。これら金属表面は自動車、 航空機、鉄道車両、道路標識、ハイテク工業の金属部品、コンピュータ及び計算 機の表面プレートなどで使用されるが、本発明ではこれらに限定されるものでは ない。本発明の方法は金属容器の表面の洗浄に使用される。特に、この発明は金 属容器、及び／又はほぼ中性のｐＨの洗浄剤を金属表面に接触させて金属容器か ら潤滑剤、冷却剤及び金属粉粒を洗浄除去する工程を含む。

本発明のさらに別の利点は、疎水性を有し、かつほぼ中性のｐＨの洗浄剤を使な る金属表面をテルペンをベースとした洗浄液に接触させることにより洗浄する方 法に関する。ここでいう容器とは、飲料水の缶、食料品容器、及びニアゾル缶及 びオイルフィルタ等を言うが、特にこれら限定するものではない。更に、容器と は側部及び底部が第１の金属板からなり、頂部が第２の金属板から形成されてい る「２材」缶、側部、底部及び頂部が３つの別々の金属板からなる「３材」缶を 言う。

製造過程において金属表面に施されたオイル、特に潤滑剤及び冷却剤は、これら 潤滑剤及び冷却剤を金属表面から除去するのに充分な量及び濃度のテルペンをベ ースとした洗浄剤に接触させることにより有効に除去される。洗浄剤を金属表面 に対して噴射したり、洗浄剤内に金属表面を浸したり、その他適切な方法により 洗浄剤は金属表面に接触される。洗浄剤、潤滑剤及び冷却剤の混合液は、洗浄液 スプレー内に存在する水分と同様にタンク内に回収される。その後に、金属表面 は１回又は複数回の水洗いによってすすがれ、このすすぎ水は回収される。回収 された溶液に含まれる異なる成分は、後記するように互いに分離されて金属洗浄 工程で再利用される。特に、活性な薬剤は潤滑剤及び冷却剤がら分離され、以後 の金属表面洗浄に再利用される。

以上に述べ、かつ以下においてより詳細に述べるように１本発明は従来の洗浄及 び仕上げ工程に比較して多くの付加的な利点を有する。従来において酸性又は腐 食性の洗浄剤を使用して金属表面を洗浄する方法に付随する多くの問題点は、本 発明の深層により解消される。はぼ中性のｐＨの洗浄剤を使用することにより、 従来における酸性又は腐食性洗浄剤と共に付加的なエツチングを行うことなしに 、オイル、さらには潤滑剤及び冷却剤等を金属表面から除去することができる。

エツチング処理が行われていない金属表面は、酸性溶液又は腐食性溶液にて処理 された金属表面よりも円滑になる。これにより、金属表面の光友射性が向上する と共に、基礎塗り（ｂａｓｅｃｏａｔ）、インク、上塗り、内塗り又は他の装飾 的塗装の必要量が減少される。

用したことにより、すすぎ水、潤滑剤、及び活性の薬剤が水と混和しないため、 すすぎ水、潤滑剤、及び活性の薬剤を容易に再利用できる。

従来は酸又は防腐剤を使用したことによって、金属表面に食刻及び穿孔が発生し た。飲料水容器の場合には、食刻及び穿孔は金属を劣化させ、このような容器を 使用不能にする「ピンホール漏れ（ｐｉｎｈｏｌｅ　１ｅａｋｅｒｓ）Ｊを発生 させる。本発明に従って金属容器を洗浄することにより、　「ピンホール漏れ」 は例え発生してもその数が極めて少なくなる。従って、返品される容器の個数が 激減し、ひいては費用の節約を招来する。さらには、本発明に従って仕上げされ た（例えば飲料水容器のような）金属製品は、これら金属製品が互いに接触する 生産ライン上における可動性が向上される。さらに１本発明に従って洗浄される 金属製品の表面にイオン化される箇所が減少されることにより、すすぎ水の滞留 する量が減少し、最終仕上げ工程に先立ち乾燥させる必要性が減少される。

をはもむ酸性又は腐食性溶液を排除できることにある。加えて、本発明は従来の 酸性洗浄剤よりも廉価な洗浄剤を実現している。

容器のような金属製品を形成するための金属巻き体は、金属表面を潤滑し、かつ 金属の温度を下降させるために多くの組成物と頻繁に接触させられる。これら組 成物はここでは単に「オイル」という０通常、潤滑剤及び冷却剤は有機性混合物 であり、水から容易に除去されない。潤滑剤は石油をベースとした潤滑剤及び樹 脂性の潤滑剤があり、エステル、ジエステル及び／又は脂肪酸からなっている。

潤滑剤は一般的には約２５％の有機性成分と約７５％の水を有している。従来の 方法にて使用されていた潤滑剤は、切削油、穿孔油、防錆油及びシリコンをベー スとしたオイルである。冷却剤は通常は５％の有機性即ち石油をベースとした成 分及び／又は樹脂性の有機性成分を有している。ここでいう潤滑剤及び冷却剤と は金属表面及び金属容器を形成するために使用されるオイルをベースにした成分 を有する組成物である。

本発明では、金属製品の製造過程において金属表面上に溜まった潤滑剤、冷却剤 及び他の化合物を有効に除去するほぼ中性のｐＨを有する洗浄剤を使用している 。はぼ中性ｐＨとは、任意の特別な濃度、量及び洗浄時間という条件下において 、容器表面に容易に認識し得る食刻を発生させない溶液をいう。より詳しくは、 中性のｐＨは約６〜約９のｐＨを有する溶液をいい、より好＊　＋、　＜は約６ 〜約８のｐＨの溶液、最も好まＬ＜は約６．５・−７，５のｐＨの溶液をいう。

本発明の一実施例においては、洗浄剤における活性の薬剤は疎水性である７この ように、洗浄剤における活性の薬剤は、水から容易に分離されて以後の使用のた めにリサイクルされる。

本発明の別の実施例によれば、洗浄剤は特別な洗浄作業に使用するために有効員 のテルペンを有している。テルペンは一般に、Ｃｒ　ｏ　ＨＩＡの化学式で表さ れ、イソプレン単位Ｃｓ　Ｈｓをベースとしている。不発明において、テルペン 組成物は好ましくは、ｄ−リモネン、α−テルピネオール、β−テルピネオール 、α−ピネン、β−ピネン、これら組成物のアルコール、又はこれらの混合物を 備えている。

特別な場合に使用されるテルピンをはじめとする活性の薬剤の濃度は、除去され る潤滑剤及び冷却剤の量及びタイプ、洗浄剤の使用方法及びその他種々の要素に よって決定される。洗浄剤についての好ましい具体例では、活性薬剤としては濃 度約２％〜約４０％の水溶液、より好ましくは約５％〜約３０％の水溶液、そし て最も好ましくは約１０％〜約２５％の水溶液が使用されている。

本発明の一実施例において、洗浄剤と共に界面活性剤がが使用され、金属容器表 面を迅速に湿らせ、有機性成分の乳化を促進している。界面活性剤は水性の溶媒 中における活性な薬剤の溶解度を高めるため洗浄剤に添加されたり、金属表面に 対して別個に接触される。適切な界面活性剤又は界面活性剤の混合物が使用可能 であり、これらは非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性の型のものであ り、天然ものであっても合成のものであってもよい６本発明に使用される適切な 界面活性剤としてノニルフェノル、アルカノルアミド、　（ノニルフェノキシ） ポリエチレンオキサイド、石油スルフォン酸のナトリウム塩、ソルビタン七スキ オレイト及びこれらの混合物がある。特に適切な界面活性剤として、ユニオン・ カーバイド・コーポレーション（Ｕｎｉｏｎ　Ｃａｒｂｉｄｅ　Ｃｏｒｐｏｒａ ｔｉｏｎ）により販売されているテルジト−ル（ＴｅｒＨｉｔｏｌ）ＮＰ−７及 びフロリダ州マイアミのサイクロコーポレーション（Ｃｙｃｌｏ−Ｃｏｒｐｏｒ ａｔｉｏｎ）により販売されているＷＲ３−１−６６が挙げられる。

ここで使用される界面活性剤の濃度は洗浄剤のタイプや強度、除去されるべき潤 滑剤及び冷却剤の量等の要素に左右される０例えば、飲料水の洗浄に使用される 実施例においては、界面活性剤テルジトールＮＰ−７は約３％〜約１２％の濃度 を有し、より好ましくは約４％へ一部８％のａ度を有している。　ＷＲ３−１− ６６は約Ｏ８５％〜約２％の濃度を有している。

洗浄剤及び／又は界面活性剤等の要素を、洗浄されるべき金属表面と接触させる ために、従来から行われてきた方法が採用可能でである。即ち、金属にこれらの 要素を噴射したり、注ぎかけたり、又金属をこれら要素内に浸すことにより、こ れらの要素を金属表面と接触させることができる。

本発明の実施例においては、打ち抜き加工、成形加工、アイアニング、ドーミン グ、洗浄及び金属容器の装飾加工のための一連の工程中の一部として金属容器は 洗浄されるものである。この一連の工程中には、例えば、アルミニウムのロール ノートから円状のアルミニウム片を打ち抜き、この円状片をコツプ状形状に成形 する加工が含まれる。一連の工程中には更に、アイアニング用ダイスを使用して 容器側壁を延伸させ、容器を所望の高さにして容器の最終的な形を作る加工が含 まれる。容器の底は円蓋状にされ、最終的な形にされた容器の凹状底面が形成さ れる。そして、製造工程中に容器に対して塗布された潤滑剤及び冷却剤を除去す べく、容器は洗浄される。この後、周知の種々の印刷方法で容器には装飾が施さ れる。このようにして、製造された容器はビール、飲料水または食料品が容れら れた後に頂部が封止される。

本発明では、上記した容器製造工程中に金属容器を洗浄する。その洗浄は洗浄装 置内にて金属容器がスプレーヘッドを通過するときに、金属容器に対して洗浄剤 及び界面活性剤を噴射することによって行われる。例えば、金属容器は大きな網 のコンベヤ上において、開放端を下方にした状態で搬送され、洗浄剤を上下が噴 射させることにより容器の全表面に洗浄剤が噴射に晒されるようにすることも可 能である。この後、容器は水にてすすがれる。容器は通常はオーブン乾燥器によ って乾燥される。

酸洗浄によって金属の表面から潤滑剤及び冷却剤が除去される時、酸は潤滑剤及 び冷却剤のみではなく、金属の表面層をも除去する。特に、アルミニウム製の飲 料水容器においてはアルミニウムは酸にて酸化されて二酸化アルミニウムを形成 する。この酸化は金属の表面にイオン化箇所を発生させ、すすぎ水が金属表面に 滞留する結果を招来する。従って、以後金属の洗浄及び装飾に先立ち金属を適切 に乾燥させるために、加熱及び乾燥に要する時間が多くなる６本発明では、洗浄 された金属の表面を少ない水ですすぐことができ、さらに少ないエネルギーで金 属表面を乾燥させることができるため、コストが低減される。

本発明に従って金属表面は洗浄された後に防御又は装飾コーティングによって塗 装及び／又はオーバーコートされる。飲料水や食料品用の容器の内部を防御コー ティング即ち内塗りによって覆い、飲料水や食料品が金属と接触することを防止 することが可能である０本発明に従った工程によれば金属表面が洗浄されて装飾 が施される時、インク、上塗り及び内塗りが少なくなることが思いがけなく発見 された。ここで理論付けするものではないが、食刻及び穿孔がない金属表面では 被覆されるべき面積が減少することになるため、インク、上塗り及び内塗りの量 が減少しものと考えられる。このように、金属表面を仕上げ加工するために、イ ンク、上塗り及び内塗りの量を減少させることが必要とされる。本発明に従って 洗浄された金属表面に施される装飾及び防御コーティングはインク、塗装及びプ ラスチックであるが、これらに限定されるものではない。

本発明では金属表面に対して充分に塗装及び上塗りを施すために必要な範囲は従 来方法の３５％まで少なくなったことが偶然に発見された。飲料水容器を例に述 べると、印刷が施された後、容器は保護剤、即ち光沢剤によって上塗りされる。

被覆に必要なインクの量について述べると、本発明によって洗浄された金属表面 では酸洗浄にて洗浄された金属表面より約り５％少ない外部コーティングが必要 なことが偶然に発見された。

酸洗浄によって金属表面が食刻されることにより外塗りまたは内塗りのインクが 適切に付着するための十分に荒い表面を得ることができるため、本発明以前にお いては、酸洗浄を使用することは一般的に利点と信じられてきた。しかし酸洗浄 され塗装された金属表面と比較した際に、本発明の方法に従い洗浄された金属表 面に施された外塗り及び内塗りのインクは、それと同等またはそれ以上によく付 着することが思いがけなく発見された。

削減された外塗り及び内塗りインク量は大きなコスト削減と言える。金属表面の 装飾に要する外塗り及び内塗りインクはより小量となり、金属の表面を装飾する ために要する時間もより少なくなる。インク及び他のコーティングの削減は、再 生作業において取り除かれなければならないインク及びコーティングの量を減ら すこととなる。その結果、本発明の方法を用いることにより潜在的に有毒な蒸発 気ならびに環境破壊を起こす残渣の削減が達成されうる。

ざらに点食及びエツチングの削減により金属容器間における摩擦がより少なく。

従って生産ライン上における金属容器のより良い移動性が認められる。その結果 、より少ない生産ラインの停止が経験され、金属容器の生産中に、もし生産機械 の停止が必要であったとしてもより少ないものである。

本発明の方法に従った金属表面の洗浄の結果として金属表面にエツチングおよび 点食がないことにより金属表面の荒さが減少し金属表面の反射率が向上される。

向上した反射率はより輝きのある金属表面、金属表面に塗布されたインクの向上 した清澄性ならびに最終消費者への視覚的効果を提供するといった付随する美的 利点を有する６本発明に従い洗浄された金属表面の荒さの平均値は約６．　ＯＲ ａ以下であり、好ましくは約５．８Ｒａ以下である。ここにおけるＲａは表面荒 さ測定機により計測されるプロフィールの平均線からの逸脱の算術平均値と定義 される。

本発明により達成された重要な利益は工程に付随する洗浄剤、水ならびに除去さ れた油の再生利用に関する。従来の金属洗浄過程における酸洗浄剤ならびに腐食 洗浄剤はその扱いおよび廃棄が難しい、その一方、本発明の方法に用いられるテ ルペンをベースとした洗浄剤は非危険物であり、生産ラインで働く労働者に危険 性をもたらすことがないうえ環境的にも安全である。

本発明の一実施例では、金属物品の仕上げの為に実質的な閉ループ再生利用シス テムが提供される。このシステムはテルピンをベースとした洗浄剤と金属物品の 表面を接触させるための方法と、表面に付着した洗浄剤をすすぎ水によりすすぐ 方法と、洗浄剤及びすすぎ水の再生方法ならびに洗浄剤の活性な薬剤をすすぎ水 から分離する方法を含む、この実質的な閉ループ再生利用システムの使用により 、分離後、活性な薬剤ならびにすすぎ水をさらに別の金属物品の仕上げに再使用 できる。上記の接触、すすぎ、再生ならびに分離の方法は以下の本文において更 に詳しく説明される。

本発明のひとつの実施例は金属容器の洗浄ならびに仕上げに向けられている。

図４において、潤滑剤ならびに冷却液をその表面に有する金属容器（図示路）が 洗浄タンク２２の上部に運ばれ、そして洗浄剤ならびに表面活性剤を含む溶液２ ４が金属容器に散布される。この溶液散布の間に容器から除去された潤滑剤なら びに冷却液２８は水、洗浄剤ならびに表面活性剤２４とともに洗浄タンク２２中 に集められる。潤滑剤ならびに冷却液、洗浄剤、表面活性剤および水が溢れ出す ことならびにこれらの溶液が分離タンク３２へと導かれる前に、金属容器から洗 い出された外来固形物質を取り除く為のフィルター３０を通過することを許容す る堰２６が洗浄タンク２２に備えられている。分離タンク３２では、洗浄剤、表 面活性剤ならびに水を含む浄化液３４からの潤滑剤ならびに冷却液２８の分離が 許容される６分離タンク３２において潤滑剤ならびに冷却液２８が分離された後 、浄化液３４はさらに別の金属容器から潤滑剤ならびに冷却液２８を取り除くた めに前記の散布工程において再利用される。その結果として本発明は浄化液３４ に対する実質的な閉ループを提供する。洗浄タンク２２への水、洗浄剤ならびに 表面活性剤の追加は蒸発ならびに洗浄工程を通過する金属容器への溶液の付着に よる損失分を再び満たすためにのみ必要とされる。

分離タンク３２において浄化液３４より分離された潤滑剤ならびに冷却液２８に よって主に構成される溶液の相は次の分離のために浄化器５８へ向けられる。

潤滑剤ならびに冷却液は金属容器製造に再利用されるか、または廃棄されること が可能である。

洗浄タンク２２を通過後、金属容器は３８Ａ、３８Ｂ、３８Ｃならびに３８Ｄの 連続するすすぎ工程を通り、金属容器に付着する洗浄剤、表面活性剤、潤滑剤な らびに冷却液の微量残存物をとり除くために水を繰り返し散布される。すすぎ工 程の好適な実施例は３８Ａ、３８Ｂ、３８Ｃならびに３８Ｄより構成される４つ のすすぎ工程を含む、金属容器は４工程のそれぞれにより連続的にすすがれる。

すすぎ水はそれ以前のすすぎ工程での再利用のために、４工程のうちの最初の３ 工程である３８Ａ、３８Ｂ、３８Ｃを循環される。工業」水に含まれるミネラル と同様に前記の微量残存物のすべてを除去するため、第４のそして最後の工程３ ８Ｄでは清浄な脱イオン水３６が、すすぎ水として使用される。

説明を容易にする為に容器が運ばれるのと反対方向である本工程の水れ流れの方 向に従い、すすぎ工程の以下の説明はすすぎ工程の最終工程３８Ｄより始まり、 つづいて３８Ａ、３８Ｂならびに３８Ｃと進む、第４のすすぎ工程３８Ｄにおい て、潤滑剤、冷却液、洗浄剤ならびに水の最終的な微量残存物を除去するために 、金属容器はスプレーへラッド４０Ｄより脱イオン水３６を散布される。第４の すすぎ工程３８Ｄからのすすぎ水は第４工程のタンク４２へ集められる。第４工 程３８Ｄでの使用のために第４工程のタンク４２からポンプ４４Ｃ１次いで脱イ オン器４６を通しすすぎ水を導くことにより、第４工程３８Ｄからのすすぎ水は 再使用される。その結果、システムの外から新しい脱イオン水を連続して追加す ることを必要性とせず脱イオン水３６が再生される。蒸発または第４のすすぎ工 程３８Ｄを通過する金属容器への水の付着による水の損失は比較的小量の脱イオ ン水３６の追加により補われる。

実施例のひとつにおいては、第３のすすぎ工程３８Ｃにおいて使用されるすすぎ 水もまた脱イオン水である。この実施例においては脱イオン水３６は第４工程で 使用される脱イオン器４６から第３のスプレーヘッド４０Ｃへと導かれる。代わ りに、第３工程（図示路）において、なま水を使用することが可能である。第３ 工程３８Ｃからのすすぎ水は第３工程のタンク４８へと流れ、次いで第２すすぎ 工程３８Ｂのために、ポンプ４４Ｂによりスプレーヘッド４０Ｂへと運ばれる。

第２すすぎ工程３８Ｂにおいて水がスプレーヘッド４０Ｂより散布された後、そ の水は第２工程のタンク５ｏへ流れる。第２工程のタンク５０より水が取り出さ れ１次いで第１すすぎ工程のために、ポンプ４４Ａそしてスプレーヘッド４０Ａ へと運ばれる。第１すすぎ工程３８Ａにおけるスプレーヘッド４０Ａより水が散 布された後、その水は第１工程のタンク５２へ流れる。

第１すすぎ工程３８Ａからの水は第一工程のタンク５２へと集められ、第１すす ぎ工程ですすぎ水として使用するために再生利用される。その結果、第１すすぎ 工程３８Ａは第１工程のタンク５２ならびに第２工程のタンク５０の両方からす すぎ水の供給を受ける。第１すすぎ工程におけるすすぎ水の再生利用は、分離タ ンク５４の使用により達成される。第１工程のタンク５２からのすすぎ水は分離 タンク５４へ導かれ、すすぎ液の非有機の水相３３から、洗浄剤、表面活性剤、 潤滑剤ならびに冷却液２８の分離が可能となる０次に潤滑剤ならびに冷却液２８ は分離タンク３２へ導かれる。非有機の水相３３は潤滑剤ならびに冷却液２８の すべての残存物を除去するためにフィルター５６を通過し、そして別の金属容器 のすすぎに使用されるめに第１すすぎ工程へ戻る。その結果１本発明のひとつの 実施例においては、洗浄液タンク２２において使用された水ならびにすすぎ工程 において使用された水は金属容器の洗浄ならびにすすぎに使用されるために連続 的に再生利用される。唯一このシステムへ追加供給される水は、このシステムの 外部より供給される脱イオン水３６である。

本発明の別の実施例では、各タンクを一定水位に維持するために、すすぎシステ ムに脱イオン水が導入されるのとほぼ同じ速度で、水が前記システムから排出さ れ得る。

四つのすすぎ段階３８Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄにおけるすすぎ水の結合流速は、金属容器 から洗浄剤、界面活性剤、潤滑剤、冷却剤を完全にすすぎ落とすに充分である。

好ましくは、各段階で使用される水の量は、同時に金属容器を粗すすぎする間の 水を節約するために、最小に保たれる。

第３のすすぎ段階３８Ｃの後、全ての洗浄剤、界面活性剤、潤滑剤及び冷却剤が 金属容器からすすぎ落とされ、脱イオン水又は生水だけが金属容器上に残る。

第４のすすぎ段階３８Ｄは、脱イオン水で金属容器から全ての水をすすぎ落とす 。

金属容器から水を完全にすすぎ落とすために第４のすすぎ段階３８Ｄで許容でき る流速及びすすぎ時間は、経験によって決定され得る。各種体積のすすぎ水が使 用されてもよい一方で、完全なすすぎを達成するに必要な最小量の水が、処理時 間及び水使用量を最小化するために使用されるべきである。

すすぎ段階３８Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄの間、又は、最終すすぎ３８Ｄの後に、プロワ− （図示路）は容器から残り水を吹き飛ばすために使用され得る。その後引き続い て、容器は炉又は他の伝統的な乾燥装置若しくは加熱装置で乾燥され得る。

おおよそ上述したように、そして更に以下に詳細に説明するように、本発明の別 の観点は、すすぎにおける各種成分のリサイクルにある。第１のすすぎタンク５ ２におけるすすぎ水は、金属容器から洗い落とされた最大濃度の洗浄剤、界面活 性剤、潤滑剤及び冷却剤を有している。上述したように、第１のすすぎタンク５ ２からのすすぎ水は、分離したすすぎ水分離タンク５４へ導かれる。

分離タンク５４では、洗浄剤の活性薬剤、界面活性剤、及び全ての潤滑剤や冷却 剤を含む疎水性の有機相２７が、すすぎ水のこれら成分を、すすぎ水溶液の非有 機水相３３から分離させる。有機相２７は、すすぎ水分離タンク５４から分離タ ンク３２の方へ送られ、分離タンク５４内には非有機水相３３が残される。その 後、非有機水相３３は、追加の金属容器の洗浄に再利用するために、フィルター ５６を通して分離タンク５４から放出される。

好ましい実施例ではフィルター５６は、水か壁を透過可能であると共に、溶液中 の他の全ての成分を長手方向に向かわせることの可能なセラミックフィルターを 備えている。フィルター５６の壁をｉＩＴ！渦Ｉ７た水はげぼ清浄であり、洗浄 及びすすぎ作用において阿利用され得る。

種々の成分を分１するためには、多くの別の方法を使用することができる。例え ば、混合物を電子化学的凝集にさらすこと、混合物に脱乳化剤全添加すること、 ・Ｊ合物をポリプロピレンフィルターやセラミ・・／クツイルター等の油吸収フ ィルターに通゛（こと、混合物を浸透性バリアに通す二と、あるいは混合物の表 面から前提成分を機絨的にすくい取ること等である。

本発明の一一実施例では、油をベースとした潤滑剤及び冷却剤の分離は洗浄剤溶 液の成分を調節することにより容易に行われる。洗浄剤溶液の有機成分を増加す ることにより、潤滑剤及び冷却剤を乳化させることなく、金属表面からそれらを 除去でき、再利用の目的のために種々の成分を後々に容易に分離できる。例えば 、約９３％のｄ−リモネン、６％のタージトール　ＮＰ−１及び１％のＷＲ３− １−６６を含む活性な薬剤組成物は、そのような組成物が油をベースとした潤滑 剤及び冷却剤を乳化することはないため、水性の洗浄液３４かも油をベースとし た潤滑剤及び冷却剤を容易に分離することができる。

本発明の他の実施例では、脱乳化剤を洗浄剤及び表面（界面）活性剤組成物に添 加可能であり、使用後及び回収中に非有機分及び有機分の分離を促進することが できる。処理中に強くかつ濃い界面活性剤を使用すると、非有機相及び有機相の 分離が一層困難になるため、このような脱乳化剤は有用である。好適な脱乳化剤 としては、当業者に周知のものが含まれ、例えば、分散液を安定化するために電 荷を中和可能な脱乳化剤があり、有機相を合体させて、非有機相から分離させる 。特に、メイゾン（商標名）７７．８０及び１５０という脱孔化組成物は本方法 で使用される。このような薬剤は他の処理条件に鑑み、所望の分離効果を得るた めに必要な濃度で使用可能である。有機相２７から分離された非有機の水相３３ は再使用可能であり、洗浄剤、潤滑剤及び冷却剤２７の痕跡分を除去するために フィルター５６にかけられる。一実施例では、フィルター５６はポリプロピレン などの材料からなり、有機物質を吸収可能である。ろ過された非有機の水相はそ の後に本発明のすすぎ工程、ｉＥましくけ最終の脱イオン水にょるすｔざ３８Ｄ に先立つ工程で使用するために戻され包容下、実施例及びその試験結果を例示の ために説明するが、それらは本発明の範囲を限定するものではない。

実施例　丁 図１を参照すると、標準的な酸で洗浄された缶が本発明に従って洗浄された缶と 比較されている。本発明に従って洗浄された缶は粗さの測定によって示されるよ うに、大きな反射係数を有する円滑な面を備える。以下に示す表１では、本発明 に従って洗浄された缶と標準的な酸洗浄を利用して洗浄した缶の平均粗さが比較 されている。２つのアルミニウム製の缶が電子顕微鏡走査及びランク・テーラ− ・ポプリン表面粗さ測定器（Ｒａｎｋ　Ｔｉ１ｙｌｏｒ　Ｈｏｂｓｏｎ　Ｐｒｏ ｆｉｌｏ＋１ｅｔｅｒ）によって分析され、６缶の外側及び内側の表面粗さの相 違を測定した。１ｏ容量％のテルペン組成物による洗浄が使用され、その組成物 中の洗浄剤は９３容量％のｄ−リモネン、６容量％のＮＰ−７、及び１容量％の ＷＲ３−１−６６を含むものである。

缶は実施例工において以下に記載の方法で洗浄された。粗さ平均は広範に認識さ れ、かつ最も多く使用される表面の粗さの国際的パラメータである。粗さ平均は 表面粗さ測定器によって生成されるプロフィールラインの平均線からの離脱量の 算術平均である。

表１ 堅Ｌ テルペン組成物洗浄　（内径）　５．　６Ｒａ酸洗浄　（内径）　１２．５Ｒａ テルペン組成物洗浄　（外径）　２．　２Ｒａ酸洗浄　（外径）　６．ＯＲａ 表１は、テルペン組成物で洗浄された缶が標準的な酸で洗浄された缶よりも２な いし３倍の円滑性を有する清浄な表面を生成することを示している。

実施例　ＩＩ 金属容器試験装置が設けられ、その中にアルミニウム製容器が上下逆さにして保 持される。ひとつのスプレーノズルが容器の頂部に向けられ、第二のノズルが底 部に向けられる。以下の表２に示す組成の洗浄剤は５５秒にわたって潤滑剤及び 冷却剤を保持したアルミニウム製容器に対して、両ノズルを介して噴霧される。

次に、容器は水を入れた第一すすぎタンク中で手動攪拌によりすすがれる。次に 容器は水を入れた第二すすぎタンクに移され、手動攪拌によりすすがれる。その 後、容器は水を入れた第三すすぎタンク中で、手動攪拌によりすすがれ、引き続 き乾燥される。全すすぎ時間は約５５秒であった。

表２ 成分　星ｌ叉 ｄ−リモネン　２２．２８ タージトール　ＮＰ−７２，４８ この方法で洗浄したアルミニウム製容器は、３７容量％の硫酸、フッ化水素酸及 び界面活性剤混合物を含む酸を使用した従来の酸洗浄によって洗浄されたアルミ ニウム製容器と、図１において比較されている０両容器は同一の方法によって形 成され、洗浄前にその外面に同一の潤滑剤及び冷却剤が塗布されたものである。

本方法によって洗浄された容器は光沢のある高反射性の表面を有するのに対し、 酸洗浄された容器は曇の多いくすんだ外観を有することがわかる。

実施例　ＩＩＩ 本方法及び標準的な酸によって洗浄されたアルミニウム製容器の比較検討は洗浄 後の金属製容器表面の電子顕微鏡写真撮影によって行われた。

本発明によって洗浄された容器は実施例工に記載の方法に従って洗浄された。

得られた５００倍の電子顕微鏡写真は図２に示されている。実施例Ｉに記載され ているように、標準的な酸で洗浄された容器は図３に示されている０本方法及び 酸洗浄による容器の比較により、ｄ−リモネン洗浄剤で洗浄された容器は一層円 滑な表面を有する一方、酸洗浄された容器は深い穴とかき傷のある外観を呈する 。

これらの表面の比較により、本方法には、光沢のある外観及びインクや塗料の良 好な付着性を含む多くの利点がある。

実施例　ＩＶ 本発明に基づ（洗浄剤の有効性は洗浄溶液の消耗前に洗浄可能な容器の数を特定 することにより、標準的な酸の有効性と比較された１本発明の洗浄剤は２つの異 なる組成物、すなわち、組成物Ａ及び組成物Ｂにおいて試験された０組成物Ａは ８９．１％のｄ−リモネン、９．９％のタージトールＮＰ−７及び１．０％のＷ Ｒ５−１−６６からなり、組成物Ｂは９３％のｄ−リモネン、６．０％のタージ トールＮＰ−７及び１，０％のＷＲ３−１−６６からなる。試験は濃度の異なる 各組成物Ａ及びＢを使用して行われた。

本発明に従って洗浄された容器及び実施例Ｉで用いたような従来の酸洗浄を施さ れた容器は実施例工に記載の方法で洗浄された。すべての容器が５５秒間にわた って洗浄され、一連の３つの通常水浸漬によってすすがれ、続いて脱イオン水に 浸漬されてすすがれた。３つの通常水すすぎ及び一つの脱イオン水すすぎに費や した時間の総計は１１秒であった。容器は引き続き華氏４５０度に加熱したオー ブンで乾燥された。

以下１表３に試験溶液を百分率で示す。

表３ 組成物の％　組成物（Ａ／Ｂ）　缶の数　中止理由５　Ａ　１１５　汚れた缶 ５　Ａ　１１０　汚れた缶 １０　Ａ　２０３　汚れた缶 １０　Ａ　１９６　汚れた缶 ５　Ｂ　２９　ポンプ不良 ５　Ｂ　２００　汚れた缶 ５　Ｂ　２１１　汚れた缶 ５　Ｂ　２１８　汚れた缶 ５　Ｂ、　２０５　汚れた缶 １０　Ｂ　３００　時間の制約 １０　Ｂ　２５０　時間の制約 １０　Ｂ　４４５　汚れた缶 １５　Ｂ　２００　時間の制約 １５　Ｂ　２１５　時間の制約 １５　Ｂ　２００　時間の制約 標準的な酸洗浄　１００　汚れた缶 「汚れた缶」の表記は洗浄溶液組成物が缶をもはや有効に洗浄しなくなったため に試験が中止されたことを表す、［時間の制約Ｊの表記は洗浄溶液がいまだ有効 に缶を洗浄しているにも関わらず試験時間の制限のために試験が中止されたこと を表す、　「ポンプ不良」の表記は洗浄組成物を噴霧するためのポンプが故障し たために試験が中止されたことを表す。

所定量の組成物Ａ及びＢで洗浄可能な容器の数と、同量の標準的な酸で洗浄され た容器の数との比較により５組成物Ａ及びＢを使用すると、使用した洗浄溶液が もはや容器を有効に洗浄しなくなる前の洗浄されるべき容器の数カ（多し＼とし Ｘうことかわかる０組成物Ｂを使用すると、標準的な酸の使用時よりも、２なｌ ／）１４倍の数の容器を洗浄できる。

実施例　Ｖ 酸で洗浄されたアルミニウム製の飲料用容器及び本発明の方法【こ基づし為でテ ルペンをベースとした洗浄剤で洗浄したアルミニウム製の飲料用容器Ｆこつし１ て得られた結果を比較するため、比較試験を行った。６万個の容器力鳴比較試験 シこ費やされた。得られた結果を以下の表４に示す。

表４ 試験されたパラメータ　酸洗浄された容器　テルペンベースの洗浄弁ｊで洗浄さ れた容器 内塗り重量 ｍｇ／容器１個　１６５ｍｇ　１３５ｍｇＲＲ （エタノール評価示数）　良好　良好 外塗り ｍｇ／容器１個 （インク及び外塗り）　１９０ｍｇ　１２２ｍｇインク色　良好　良好 容器清浄度 （目視測定）　はぼ標準的 １）第一段階の　（内側は暗色の外観）温水すすぎ　有り　標準的 ２）第一段階の 温水すすぎ　無し　標準的　はぼ標準的縦管スタックの 空気出口、ＣＦＭ　１８００　２００ これらの結果に示されるように、酸洗浄された容器に比較して、本発明の方法に 従って洗浄された容器の装飾に必要な内塗り及び外塗りの量は著しく減少してい る。特に、本発明を利用して洗浄した容器のコーティングシこは、酸洗浄弁ｊを 中」用して洗浄されたものと比べて、必要な内塗り量は１８％少なく、外塗り量 をよ３ｂ 散乱する能力を備えるとともに、ラフな表面を外観上は明るく見せ、円滑な表面 を外観−１−は暗く見せるようなエツチング表面が欠落していることによって引 ぎ起こ二されるものど考えられる。

本発明のいくつかの実施例を詳細に記載したが、これらの実施例は当業者にょっ ′ｒ変更及び応用されることは明かである。しかしながら、そのような変更及び 応用は、以下の請求の範囲に記載されているように、本発明の趣装置包括される 二とｌまＩ３月ｔ１に理解１外れろべぎである。

国際調査報告 フロントページの続き （８１）指定回　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、ＥＳ、ＦＲ，ＧＢ、ＧＲ，ＩＴ、ＬＵ、ＭＣ，ＮＬ、ＳＥ）、０Ａ（ＢＦ 、ＢＪ、ＣＦ、ＣＧ、ＣＩ、ＣＭ、ＧＡ、ＧＮ、ＭＬ、ＭＲ，ＳＮ、ＴＤ、ＴＧ ）、ＡＴ、　ＡＵ、　ＢＢ、　ＢＧ、　ＢＲ，ＣＡ、　ＣＨ，Ｃ３，ＤＥ。

ＤＫ、　ＥＳ、　ＦＩ、　ＧＢ、　ＨＵ、ＪＰ、　ＫＰ、　ＫＲ，ＬＫ、　ＬＵ 、　ＭＧ、　ＭＮ、　ＭＷ、　ＮＬ、　Ｎｏ、　ＰＬ、　Ｒ○、　ＳＤ、　ＳＥ 、　ＳＵ、　ＵＳ （７２）発明者　トンプソン、ラス アメリカ合衆国　８０４０３　コロラド州、ゴールデン、ウェスト　シックステ イス　ドライブ　１９０８２

Claims (39)

【特許請求の範囲】
1. １．金属表面を有効量のテルベン洗浄剤に接触させ、当該金属上の油分をほぼ除 去することと、 前記金属表面を水ですすぐことと、 前記水から前記洗浄剤及び前記油分を分離することと、前記すすぎ工程での水を 再使用することとを備えた金属表面の仕上げ方法。
2. ２．前記金属にコーティングを施すことを更に備えてなる請求項１に記載の方法 。
3. ３．前記コーティングは保護被膜又は装飾被膜からなる請求項２に記載の方法。
4. ４．前記コーティングの量が、酸性又は腐食性洗浄剤を用いて仕上げられた金属 に比較して少なくとも約１８パーセント減少される請求項２に記載の方法。
5. ５．前記コーティングの量が、酸性又は腐食性洗浄剤を用いて仕上げられた金属 に比較して少なくとも３５パーセント減少される請求項２に記載の方法。
6. ６．前記油分から前記洗浄剤を分離することと、前記方法において前記洗浄剤を 再利用することを更に備えてなる請求項１に記載の方法。
7. ７．前記方法に従って仕上げられた前記金属は、約６．ＯＲａ未満の平均粗度を 有する請求項１に記載の方法。
8. ８．前記洗浄剤は、ほぼ中性のｐＨを有してなる請求項１に記載の方法。
9. ９．前記金属表面は、酸性又は腐食性洗浄剤を用いて仕上げられた金属よりもよ く反射するものである請求項１に記載の方法。
10. １０．金属表面の反射性を増大させる方法であって、ａ）テルペンをベースとし た洗浄剤で金属表面を洗浄することと、ｂ）前記金属表面を水ですすぎ、その水 洗された金属表面の平均粗度をおよそ６．ＯＲａ未満にすることとを備えてなる 方法。
11. １１．前記金属表面の平均粗度は、およそ５，８Ｒａ未満である請求項１０に記 載の方法。
12. １２．金属表面を装飾するための方法であって、ａ）金属表面を有効量のテルペ ンベースの洗浄剤に接触させ、その金属表面から全ての潤滑剤及び冷却剤をほぼ 除去することと、ｂ）水にて前記表面から前記テルペンベースの洗浄剤をすすぐ ことと、ｃ）前記表面に対してコーティングを施すことと，ｄ）前記表面に施さ れたコーティングの量が、酸性又は腐食性洗浄剤を用いて洗浄された金属の表面 に施された被膜の量に比較して少なくとも約１８パーセント減少することとを備 えてなる方法。
13. １３．前記コーティングは、インク、ペイント又はプラスチックからなる請求項 １２に記載の方法。
14. １４．体積で約３％〜約３７％のテルペンベースの洗浄剤を含む組成物で金属表 面を洗浄する工程を備えた、洗浄に際して金属表面のエッチングを低減する方法 。
15. １５．前記金属表面は容器のものである請求項１４に記載の方法。
16. １６．前記洗浄された金属表面は、約６．０Ｒａ以下の平均粗度を有する請求項 １４に記載の方法。
17. １７．前記金属表面におけるエッチングの減少は、物品が連続的に搬送される際 に、前記金属を用いて製造された当該物品の移動性を向上させる請求項１４に記 載の方法。
18. １８．製造工程において金属容器上に付着した潤滑剤及び冷却剤が除去されると ころの、金属容器の製造に際して当該金属容器を洗浄する方法であって、ｐＨ６ 〜ｐＨ９の範囲のｐＨを有するテルペン洗浄剤に前記容器を接触させることによ り、前記金属容器から潤滑剤及び冷却剤を洗浄することを備えてなる方法。
19. １９．前記洗浄剤のｐＨは、約６〜約８の範囲である請求項１８に記載の方法。
20. ２０．前記洗浄剤のｐＨは、約６．５〜約７．５の範囲である請求項１８に記載 の方法。
21. ２１．前記洗浄剤は、体積で約３％〜約３７％のテルペンを備えてなる請求項１ ８に記載の方法。
22. ２２．前記洗浄剤は、ｄ−リモネン、α−テルピネオール、β−テルピネオール 、α−ピネン、β−ピネン又はそれらのアルコールを含む請求項１８に記載の方 法。
23. ２３．前記洗浄剤は、ｄ−リモネンを含む請求項１８に記載の方法。
24. ２４．前記洗浄工程は更に、ノニルフェノール、アルカノールアミド、（ノニル フェノキシ）ポリエチレンオキサイド、石油スルホン酸のナトリウム塩、ソルビ タンセスキオレート（ｓｏｒｂｉｔａｎ　ｓｅｓｑｕｉｏｌｅａｔｅ）からなる 群から選択される界面活性剤に前記容器を接触させることを含む請求項１８に記 載の方法。
25. ２５．水で前記容器から前記洗浄剤をすすぐことと、前記水から前記テルペンを 分離することと、前記水を再使用することとを更に備えてなる請求項１８に記載 の方法。
26. ２６．前記容器は、前記洗浄工程の後、およそ６．０Ｒａ以下の平均粗度を有て なる請求項１８に記載の方法。
27. ２７．前記容器は、酸性及び腐食性洗浄剤で洗浄された容器よりも、約３５パー セント少ない被膜で被覆され得る請求項１８に記載の方法。
28. ２８．金属容器の製造に際して金属容器を洗浄する方法であって、テルペンをベ ースとした洗浄剤に容器を接触させることと、水で前記容器から前記洗浄剤をす すぐことと、前記水及び前記洗浄剤を回収することと、前記水から前記洗浄剤を 分離することと、この方法において前記水及び前記洗浄剤を再使用することとを 備えた方法。
29. ２９．前記方法に従って洗浄された前記容器は、前記金属容器の外径について測 定された約６．０Ｒａ以下の平均粗度を有している請求項２８に記載の方法。
30. ３０．前記容器は、前記方法に従って洗浄された前記容器上におけるイオン化点 の減少のために、酸性又は腐食性洗浄剤で洗浄された容器よりもずつと少ない乾 燥時間で足りる請求項２８に記載の方法。
31. ３１．連続的に搬送される金属物品の移動性を向上させる方法であって、当該物 品が搬送される以前又は搬送されている時に、テルペンをベースとした洗浄剤で 前記金属物品を洗浄し、前記物品の表面におけるエッチング及び点食が存在しな いことにより前記搬送物品間における摩擦が低減される方法。
32. ３２．前記物品は、前記洗浄工程後において、約６．０Ｒａ以下の表面粗度を有 してなる請求項３１に記載の方法。
33. ３３．テルペンをベースとした洗浄剤で前記金属表面を洗浄して約６．０Ｒａ以 下の平均粗度を有する金属表面を得ると共に、この金属表面に対して装飾被覆を 施してなる金属表面の装飾方法。
34. ３４．前記表面を被覆するために必要とされる前記装飾被覆の量は、酸性又は腐 食性洗浄剤で洗浄された表面を被覆するために必要とされる量よりも、約３５パ ーセント少ないものである請求項３３に記載の装飾方法。
35. ３５．金属物品仕上げ用の閉ループリサイクルシステムであって、ａ）テルペン をベースとした洗浄剤に金属物品の表面を接触させる手段と、ｂ）すすぎ水で前 記表面から前記洗浄剤をすすぐ手段と、ｃ）前記洗浄剤及び前記すすぎ水を再回 収する手段と、ｄ）前記すすぎ水から前記洗浄剤の活性薬剤を分離する手段とを 備え、ｅ）前記分離された活性薬剤及び前記水が再使用されてなる閉ループリサ イクルシステム。
36. ３６．前記金属物品は容器である請求項３５に記載の閉ループリサイクルシステ ム。
37. ３７．前記洗浄剤は、体積で約３％〜約３７％の、ｄ−リモネン、α−テルピネ オール、β−テルピネオール、α−ピネン、β−ピネン及びそれらのアルコール からなる群から選択される組成物を備えてなる請求項３５に記載の閉ループリサ イクルシステム。
38. ３８．前記洗浄剤は、ノニルフェノール、アルカノールアミド、（ノニルフェノ キシ）ポリエチレンオキサイド、石油スルホン酸のナトリウム塩、ソルビタンセ スキオレート（ｓｏｒｂｉｔａｎ　ｓｅｓｑｕｉｏｌｅａｔｅ）からなる群から 選択される界面活性剤を含む請求項３５に記載の方法。
39. ３９．前記分離手段は、セラミックフィルター又はメンブランフィルターを備え てなる請求項３５に記載の方法。