JPH0651109U - 揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 構成部材を大幅に削減し、高圧空気源を必要
とすることなく、連続台紙からラベルを確実に剥離し、
剥離したラベルを確実に吸着し、ラベルをラベル貼り付
け対象物上に確実に貼り付け得ること。 【構成】 ラベルＲを吸着支持するためのラベル吸着面
６を有するラベル吸着板２と、このラベル吸着板２をラ
ベル吸着支持位置Ｐ１並びにラベル貼り付け作業位置Ｐ
２との間において往復移動させるためのラベル吸着板移
動手段３と、ラベル吸着支持位置Ｐ１でラベル吸着板２
を適宜傾斜角度に設定維持するラベル吸着板傾斜設定手
段４と、ラベル吸着板２をラベル吸着支持位置Ｐ１から
ラベル貼り付け作業位置Ｐ２の間において、ラベル貼り
付け対象物の搬送ラインに沿って水平に設定するための
ラベル吸着板水平設定手段５とを備えてなる揺動吸着機
構を有するラベル貼り付け装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、連続印字処理が可能なように連続台紙上に連続的に貼り合わせて あるラベルを、印字処理後に、一枚づつ剥がし取りながら、所望のラベル貼り付 け対象物上に貼り付けるようになしたラベル貼り付け装置に関するものであり、 特に、一枚づつ剥がし取ったラベルを吸着支持して、該ラベルを対象物上に貼り 合わせるためのラベル吸着手段を揺動可能に構成し、プリンター装置等から送り 出される印字済ラベルを連続台紙から確実に剥離し、確実に吸着して、対象物上 に貼り付けるようにした揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、各種産業分野における情報伝達の一手段として、ラベルによる 情報表示処理が多用されている。この種のラベルは、一般的に、コンピュータ等 のプリンター装置において、連続的な印字処理が可能なように連続台紙上に連続 的に貼り合わされていて、印字処理後に連続台紙から一枚づつ剥がし取られ、目 的とする対象物上に貼り付けられるようになっている。

【０００３】 このように、プリンター装置等で集中的に印字処理されたラベルを、連続台紙 から一枚づつ剥がし取って、対象物上に貼り付けるための装置として、各種のラ ベル貼り付け装置が開発され提供されてきている。この種のラベル貼り付け装置 は、連続台紙から剥離されるラベルの送り状態により、ラベルを吸着するに際し て、高圧空気源を必要とする真空発生器等の吸着手段を利用している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記する従来のラベル貼り付け装置におけるラベル吸着手段は 、ラベルの送り出し姿勢並びに糊切れの影響などにより、ラベル吸着手段によっ てラベルを吸着する場合に、その吸着が不確実になるという欠点を有しており、 且つ、確実な吸着動作をなし得るためには、何らかの補助装置を適用しなければ ならないという問題点を有していた。

【０００５】 そこで、この考案は、上記する従来のラベル貼り付け装置における吸着手段に みられる欠点並びに問題点を解消しようとするものであって、従来のラベル貼り 付け装置における構成部材を大幅に削減し、高圧空気源を必要とすることなく、 連続台紙からラベルを確実に剥離し、剥離したラベルを確実に吸着し、該ラベル をラベル貼り付け対象物上に確実に貼り付け得るようになした揺動吸着機構を有 するラベル貼り付け装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、プリンター装 置等によって連続的印字処理が可能なように連続台紙上に連続的に貼り付けてあ るラベル群を、印字処理後、前記連続台紙から一枚づつ剥がし取り、剥がし取っ たラベルを、一旦、ラベル吸着手段によって吸着支持し、これを所望のラベル貼 り付け対象物上に貼り付けるようにしたラベル貼り付け装置であって、 前記ラベルを吸着支持するためのラベル吸着面を有するラベル吸着板と、 前記ラベル吸着板をラベル吸着支持位置並びにラベル貼り付け作業位置との間 において往復移動させるためのラベル吸着板移動手段と、 前記ラベル吸着支持位置において、前記プリンター装置等から送り出される印 字済ラベルを吸着支持するべく、前記ラベル吸着板を前記プリンター装置等の印 字済ラベル排出口に対面させ、適宜傾斜角度に設定維持するためのラベル吸着板 傾斜設定手段と、 前記ラベル吸着板を前記ラベル吸着支持位置から前記ラベル貼り付け作業位置 の間において、ラベル貼り付け対象物の搬送ラインに沿って水平に設定するため のラベル吸着板水平設定手段とを備えてなる揺動吸着機構を有するラベル貼り付 け装置を構成するものである。

【０００７】

【実施例の説明】 以下、この考案になる揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置について、図 面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。 図１Ａおよび図１Ｂは、この考案になる揺動吸着機構を有するラベル貼り付け 装置の基本構成を示すもので、特に、小型ラベル用のラベラーに対する適用例で あり、図１Ａは、ラベル貼り付け装置の概略的な側面図、図１Ｂは、図１Ａにお ける矢印Ｙから見た概略的な正面図であり、図２は、特に、大型ラベル用のラベ ラーに対する適用例を示す概略的な側面図であり、図３Ａ、図３Ｂおよび図３Ｃ は、ラベル吸着板の好ましい実施例を示すもので、図３Ａは、その概略的な側断 面図、図３Ｂは、図３ＡにおけるＢ−Ｂ線に沿った概略的な断面図、図３Ｃは、 半部を破断して示す概略的な底面図である。

【０００８】 この考案になる揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置１は、基本的には、 ラベル吸着板２と、ラベル吸着板移動手段３と、ラベル吸着板傾斜設定手段４お よびラベル吸着板水平設定手段５とからなっている。

【０００９】 前記ラベル吸着板２は、例えば、図３Ａ〜Ｃに示すような構造体でなり、ラベ ルＲを吸着支持するラベル吸着面６を有し、前記ラベル吸着面６に向けて開口す る複数のスリット開口列７を有するものからなっている。前記ラベル吸着面６は 、平坦な面によって構成されており、前記スリット開口列７は、互いに平行にの びる幅寸法ｗの溝開口であって、離間距離Ｌを隔てて設けたものからなっている 。前記ラベル吸着板２は、一端側２ａに、吸引源に接続される吸引源接続口８を 備えていて、前記ラベル吸着板２におけるスリット開口列７に連通する吸引流路 ９を形成するものである。

【００１０】 さらに、図３Ａ〜Ｃに示すような構造体例において、前記ラベル吸着板２にお ける吸引流路９中には、前記ラベル吸着面６に吸着支持されているラベルＲに対 してジェットエアーを吹き付けるためのジェットエアー吹き出し流路手段１０が 設けてある。前記ジェットエアー吹き出し流路手段１０は、空気をラベル吸着板 ２内に導入する空気導入部材１１と、導入した空気をジェットエアー化し、ベン チュリー効果を発生させる中間ノズル部材１２とからなっている。前記空気導入 部材１１は、空気導入管部分１３と、前記空気導入管部分１３から分岐する分岐 管部分１４とを有し、前記分岐管部分１２には複数のジェットエアー吹き出しノ ズル１５が設けてある。

【００１１】 前記中間ノズル部材１２は、複数のツインコーン状ノズル開口１６を備えてい る。前記ツインコーン状ノズル開口１６は、中央部分において細くくびれた細径 部１７と、前記細径部１７の軸方向両端側にあって、外方向にテーパー状に拡が る拡大部１８、１８とからなっている。この中間ノズル部材１２におけるツイン コーン状ノズル開口１６によれば、該ツインコーン状ノズル開口１６を通過する 流体は、前記細径部１７で圧力が最少、速度が最大となり、前記拡大部１８で圧 力を回復し、所謂ベンチュリー効果を発生させる。この考案では、前記ベンチュ リー効果により圧力回復したジェットエアーは、前記ラベル吸着板２におけるス リット開口列７を介して、前記ラベル吸着板２に吸着支持されているラベルＲに 均一的に吹き付けられるようになっている。

【００１２】 この考案において、前記ラベル吸着板２は、ラベルプリンターＲＰにおける印 字済ラベル排出口Ｅ側に設けたブラケット２０に支持されている。前記ラベル吸 着板２は、前記ブラケット２０に取り付けてあるラベル吸着板移動手段３として のエアシリンダ２１の出力端移動体２２に、ピン２３を介して揺動自在に枢支連 結してある。

【００１３】 図１に示す例において、前記ラベル吸着板傾斜設定手段４は、前記ブラケット ２０に対して螺合設置してある棒状スクリュー部材２４でなっていて、前記ラベ ル吸着板２が、前記ラベル吸着板移動手段３によってラベル吸着支持位置Ｐ１に あるとき、コイルバネ２５の引っ張り力に抗して、前記ラベル吸着板２を前記ラ ベルプリンターＲＰにおける印字済ラベル排出口Ｅ側に対面させ、適宜傾斜角度 に設定維持するように構成してある。

【００１４】 一方、図１に示す例において、前記ラベル吸着板水平設定手段５は、前記ラベ ル吸着板２と前記エアシリンダ２１の出力端移動体２２との間に張装してある一 対のコイルバネ２５と、前記エアシリンダ２１の出力端移動体２２に対して螺合 設置してある棒状スクリュー部材２６とからなっている。

【００１５】 図１に示す例によれば、印字済ラベルＲは、ラベル吸着支持位置Ｐ１において 、前記ラベル吸着板傾斜設定手段４の働きにより傾斜維持されているラベル吸着 板２の吸着面６に吸着支持されている。ラベルを吸着支持した後、ラベル吸着板 移動手段３としてのエアシリンダ２１を作動させることによって、ラベル吸着板 ２が下降する。前記ラベル吸着板２は、前記エアシリンダ２１の作動によって、 ラベル吸着支持位置Ｐ１からラベル貼り付け作業位置Ｐ２に至る間において、前 記ラベル吸着板水平設定手段５の作用で水平に設定され、例えば、搬送ラインに 沿って移動する被処理物（ラベル貼り付け対象物）上にラベルを貼り付ける。

【００１６】 一方、この考案の別の実施例になる図２に示すラベル貼り付け装置１は、大型 ラベル用のラベルプリンターに対して効果的に適用されるものであって、前記ラ ベル吸着板傾斜設定手段４が、小型エアシリンダ２７によって構成されている点 を除けば、上記する第１の実施例のものと同一のものである。図２に示すラベル 貼り付け装置１におけるラベル吸着板傾斜設定手段４としての小型エアシリンダ ２７は、その出力端２８が前記ラベル吸着板２に連結されていて、該エアシリン ダ２７の作動により、前記ラベル吸着板２を枢軸ピン２３のまわりに揺動可能に 支持する。

【００１７】

【考案の効果】

以上の構成になるこの考案の揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置は、ラ ベルのサイズ、ラベルの厚み、ラベルの紙質、並びに対象物の形状や距離などの 変動するラベル貼り付け状態に対して、変更なく極めて効果的に作用するもので あり、特に、ラベル吸着板２を揺動可能に組み合わせた構成により、ラベルプリ ンターにおける印字済ラベル排出口において、連続台紙から印字済ラベルを確実 に剥離して吸着支持することができ、ラベル吸着板移動手段３、ラベル吸着板傾 斜設定手段４およびラベル吸着板水平設定手段５の組み合わせ適用により、吸着 したラベルをラベル貼り付け対象物に対して正確に且つ確実に貼り付けることが できる点などにおいて極めて有効に作用するものといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１Ａおよび図１Ｂは、この考案になる揺動吸
着機構を有するラベル貼り付け装置の基本構成を示すも
ので、図１Ａは、小型ラベル用ラベルプリンターに適用
した例を示す概略的な側面図であり、図１Ｂは、図１Ａ
における矢印Ｙ方向から見た概略的な正面図である。

【図２】図２は、この考案になる揺動吸着機構を有する
ラベル貼り付け装置を、大型ラベル用ラベルプリンター
に適用した例を示す概略的な側面図である。

【図３】図３Ａ、図３Ｂおよび図３Ｃは、この考案にな
る揺動吸着機構を有するラベル貼り付け装置において、
ラベル吸着板の好ましい例を示すものであって、図３Ａ
は、ラベル吸着板の概略的な側断面図であり、図３Ｂ
は、図３ＡにおけるＢ−Ｂ線に沿った概略的な断面図で
あり、図３Ｃは、半部を破断して内部を示す概略的な底
面図である。

【符号の説明】

１ ラベル貼り付け装置 ２ ラベル吸着板 ３ ラベル吸着板移動手段 ４ ラベル吸着板傾斜設定手段 ５ ラベル吸着板水平設定手段 ６ ラベル吸着面 ２０ ブラケット ２１ エアシリンダ ２２ 出力端移動体 ２３ 枢軸ピン ２４ 棒状スクリュー部材 ２５ コイルバネ ２６ 棒状スクリュー部材 ２７ 小型エアシリンダ ＲＰ ラベルプリンター Ｅ 印字済ラベル排出口 Ｐ１ ラベル吸着支持位置 Ｐ２ ラベル貼り付け作業位置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリンター装置等によって連続的印字処
   理が可能なように連続台紙上に連続的に貼り付けてある
   ラベル群を、印字処理後、前記連続台紙から一枚づつ剥
   がし取り、剥がし取ったラベルを、一旦、ラベル吸着手
   段によって吸着支持し、これを所望のラベル貼り付け対
   象物上に貼り付けるようにしたラベル貼り付け装置であ
   って、 前記ラベルを吸着支持するためのラベル吸着面を有する
   ラベル吸着板と、 前記ラベル吸着板をラベル吸着支持位置並びにラベル貼
   り付け作業位置との間において往復移動させるためのラ
   ベル吸着板移動手段と、 前記ラベル吸着支持位置において、前記プリンター装置
   等から送り出される印字済ラベルを吸着支持するべく、
   前記ラベル吸着板を前記プリンター装置等の印字済ラベ
   ル排出口に対面させ、適宜傾斜角度に設定維持するため
   のラベル吸着板傾斜設定手段と、 前記ラベル吸着板を前記ラベル吸着支持位置から前記ラ
   ベル貼り付け作業位置の間において、ラベル貼り付け対
   象物の搬送ラインに沿って水平に設定するためのラベル
   吸着板水平設定手段とを備えてなることを特徴とする揺
   動吸着機構を有するラベル貼り付け装置。