JPH065094U - 陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は画像の品質の向上が可能な陰極線
管。 【構成】 この考案に係る陰極線管は、ネック部１と、
ネック部１に接続されるファンネル本体部２と、ファン
ネル本体部２にネック部１の接続される側とは異なる側
に接続されるパネル部３とからなる真空容器４、ネック
部１の内部に封止される電子ビーム８、１１を発射する
電子銃、パネル部３の内側に形成されるフォームドマス
ク６、電子銃５とフォームドマスクの間に電子銃５から
発射された電子ビーム８を取り囲むように形成され外面
に真空容器４側に突起する切り起こし部１０ａを有した
内部磁気シールド１０を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、陰極線管に係り、特に内部磁気シールドの構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来の陰極線管の構成を示す断面図である。図において、１はネック部 、２はこのネック部１に接続されたファンネル本体部、３はこのファンネル本体 部２のネック部１の接続される側とは異なる側に接続されたパネル部である。そ してこれらネック部１、ファンネル本体部２、パネル部３とで真空容器４を構成 している。５はネック部１の内部に封止される電子銃、６はパネル部３の内側に 配設され多数の孔（図示せず）が形成されたフォームドマスク、７は図６に示す ように薄板で筒状に形成され電子銃５から発射された電子ビーム８がその内部を 貫通するように配設された内部磁気シールド、９は電子銃５から発射され内部磁 気シールドの外側を通過する電子ビームの一部である。

【０００３】 次に上記のように構成された従来の陰極線管の動作について説明する。まず、 電子銃５が電子ビーム８を発射する。発射された電子ビーム８は内部磁気シール ド７の内側を通り、フォームドマスク６の孔部を通過した後、パネル部３の内側 に塗布された発光体（図示せず）に衝突し発光体を発光させることによってパネ ル部３に画像を表示する。また、電子銃５から発射された電子ビーム８の一部９ は内部磁気シールド７の外側を通り、真空容器４の内面に衝突し、反射してパネ ル部３の内面に衝突する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の陰極線管は以上のように構成されているので、内部磁気シールド７の外 側を通過する電子ビーム８の一部９がパネル部３に照射されるため、画像の品質 が低下するという問題点があった。

【０００５】 この考案は上記のような問題点を解消するためなされたもので、画像の品質の 向上が可能な陰極線管を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

ネック部と、ネック部に接続されるファンネル本体部と、ファンネル本体部に ネック部の接続される側とは異なる側に接続されるパネル部とからなる真空容器 、ネック部の内部に封止され電子ビームを発射する電子銃、パネル部の内側に形 成されるフォームドマスク、電子銃とフォームドマスクの間に電子銃から発射さ れた電子ビームを取り囲むように形成され外面に真空容器側に突起する遮蔽部を 有した内部磁気シールドを備えたことを特徴とする陰極線管。

【０００７】

【作用】

この考案における内部磁気シールドの遮蔽部は、内部磁気シールドの外側を通 過する電子ビームの進行を妨げる。

【０００８】

【実施例】

実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１はこの考案の実施例１ における陰極線管の構成を示す断面図である。図において、１〜６、８は従来の 場合と同様であるので同一符号を付して説明を省略する。１０は図２に示すよう に薄板で筒状に形成された内部磁気シールドで、それぞれの側部には遮蔽部とし ての切り起こし部１０ａがそれぞれ３個づつ互い違いに形成されている。１１は 電子銃５から発射され内部磁気シールド１０の外側に到達する電子ビーム８の一 部である。

【０００９】 次に上記のように構成された実施例１の陰極線管の動作について説明する。ま ず、従来と同じように電子銃５が電子ビーム８を発射する。発射された電子ビー ム８は内部磁気シールド１０の内側を通りフォームドマスク６の孔部を通過した 後、パネル部３の内側に塗布された発光体（図示せず）に衝突し、発光体を発光 させることによってパネル部３に画像を表示する。また、電子銃５から発射され た電子ビーム８の一部１１が内部磁気シールド１０の外側を通り、切り起こし部 １０ａに到達すると、切り起こし部１０ａがその進行を妨げるのでパネル部３に 到達するのは防止される。なお、切り起こし部１０ａを互い違いに設けたことに よって、内部磁気シールド１０の全体の強度を向上させ、変形を防止することが できる。

【００１０】 実施例２． 図３はこの考案の実施例２における内部磁気シールドの構成を示す図である。 １２は薄板で筒状に形成された内部磁気シールドで、上記実施例１の内部磁気シ ールド１０がそれぞれの側部に３個の切り起こし部１０ａがあるのに対し、ここ ではそれぞれの側部に１個の切り起こし部１２ａが形成されており、幅寸法は上 記実施例１における３個の切り起こし部１０ａの合計幅寸法と同様に形成されて いる。上記のように構成された実施例２によれば上記実施例１における同様の効 果を得ることはもちろんのこと、切り起こし部１２ａを一体にしたことにより加 工が容易となる。

【００１１】 実施例３． 図４はこの考案の実施例３における内部磁気シールドの構成を示す図である。 １３は薄板で筒状に形成された内部磁気シールドで、それぞれの側部には遮蔽部 として、内部磁気シールド１３とは別体の短冊状の部材１４が内部磁気シールド １３の側部とほぼ垂直に例えば溶接などで固着されており、この部材１４の幅寸 法は上記実施例１における３個の切り起こし部１０ａと同様に形成されている。 上記のように構成された実施例３によれば、上記実施例１におけると同様の効果 を得ることはもちろんのこと、上記実施例１、２とは異なり遮蔽部が内部磁気シ ールド１３とは別体に形成されているので、部材１４が内部磁気シールド１３の 補強となり、内部磁気シールド１３全体の強度を向上させ、変形を防止すること ができる。

【００１２】 実施例４． 図示はしないが、例えば実施例３の部材１４を内部磁気シールド１３の全外周 に形成することにより、上記各実施例より確実に内部磁気シールド１３の外側を 通過する電子ビームの進行を妨げ、且つ内部磁気シールド１３の補強となり、内 部磁気シールド１３全体の強度を向上させ、変形を防止することができる。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば内部磁気シールドの外側に突起する遮蔽部を 備え、電子ビームの内部磁気シールドの外側を通過する進行を妨げたことにより 、画像品質向上を可能とする陰極線管が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１における陰極線管の構成を
示す断面図である。

【図２】図１における陰極線管の要部としての内部磁気
シールドの構成を示す斜視図である。

【図３】この考案の実施例２における内部磁気シールド
の構成を示す斜視図である。

【図４】この考案の実施例３における内部磁気シールド
の構成を示す斜視図である。

【図５】従来の陰極線管の構成を示す断面図である。

【図６】図５における陰極線管の要部としての内部磁気
シールドの構成を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ネック部 ２ ファンネル本体部 ３ パネル部 ４ 真空容器 ５ 電子銃 ６ フォームドマスク ７、１０、１２、１３ 内部磁気シールド ８、９、１１ 電子ビーム １０ａ、１２ａ 切り起こし部 １４ 部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネック部と、上記ネック部に接続される
   ファンネル本体部と、上記ファンネル本体部に上記ネッ
   ク部の接続される側とは異なる側に接続されるパネル部
   とからなる真空容器、上記ネック部の内部に封止され電
   子ビームを発射する電子銃、上記パネル部の内側に形成
   されるフォームドマスク、上記電子銃と上記フォームド
   マスクの間に上記電子銃から発射された上記電子ビーム
   を取り囲むように形成され外面に上記真空容器側に突起
   する遮蔽部を有した内部磁気シールドを備えたことを特
   徴とする陰極線管。