JPH06505731A - 免疫グロブリンのF(ab´)↓2フラグメントを製造する方法 - Google Patents

免疫グロブリンのF(ab´)↓2フラグメントを製造する方法

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JPH06505731A JP4506284A JP50628492A JPH06505731A JP H06505731 A JPH06505731 A JP H06505731A JP 4506284 A JP4506284 A JP 4506284A JP 50628492 A JP50628492 A JP 50628492A JP H06505731 A JPH06505731 A JP H06505731A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫グロブリンのF(ab’ )2フラグメントを製造する方法技術分野 本発明は培養培地を酸性化してタンパク質を消化することにより免疫グロブリン タンパク質からF(ab’)tおよびFab’フラグメントを製造することに関 する。本発明は特に培養培地でハイブリドーマ細胞を培養した後モノクローナル 抗体を含む上清の酸性化によりかかる抗体からF(ab’ )!フラグメントを 製造することに関する。
背景技術 Gクラスの免疫グロブリン([gG)は2つのH鎖および2つのし鎖から成る。
L鎖はジスルフィド(S−3)架橋によりそれぞれH鎖と結合し、H鎖は、ヒン ジ領域として知られている位置で、免疫グロブリンのサブクラス(rgGl 、 [gG2a 、 IgG2bまたはIgG3)に依存して、1〜3つのジスルフ ィド架橋により相互に結合する。それぞれのH鎖の約1/2はL鎖と結合し免疫 グロブリンの抗原認識構造を形成しそれぞれの2つのH鎖の他の1/2は非共有 結合力により強固に相互反応する。IgG分子の消化は種々のフラグメントを形 成させる。F(ab’ )2フラグメントはIgG分子が分離してIgG分子の 2つの結合したL鎖−H鎖部分かなおヒンジ領域で1つ以上のS−8架橋により 結合している場合に得られる(例えばペプシン切断)。[gG分子の非共有相互 反応H鎖部分は分離してFcと称するフラグメントを形成する。
F(ab’ )2フラグメントの1つ以上のS−8架橋原子団は化学的な還元に より実質的に切断することができFab’フラグメントが形成される。Fabフ ラグメントはS−8架橋が切断されまたはFcフラグメントを伴うような分子を 切断することにより[gG分子から直接形成させることができる(例えばパパイ ン切断)。
次の議論で、FabおよびFab’フラグメントは抗原結合性および薬物動態学 に関して同様の実体とみなされる( rDictionaryof Immun ologY、第3版、W、 J、 Herbert等編(London: Bl ackwell 5cientific Publications、 198 5年)」、 108ページから若干の無関係な内容を削除して引用した、IgG 分子の図、図6を参照〕。FabおよびFab’フラグメントはそれらの形成経 路についておよびヒンジ領域のいくらかがそのフラグメントに結合するかどうか についての可能性が正式には異なる。Fabフラグメントはヒンジ領域の部分が 全<Fabフラグメントを引きつけないように切断して形成される。Fab’フ ラグメントはジスルフィド結合を還元して化学的にF(ab’)tを切断するこ とにより形成しヒンジ領域の部分を残すか残さない場合がある。免疫学的に、F abおよびFab’フラグメントは本質的に同一の様式で反応する。IgG以外 の免疫グロブリンもF(ab’ )*、Fab’(Fab)およびFcの元にな り本発明の範囲内に含まれる。従ってIgGを模範の免疫グロブリンとして用い るが、この理由はIgGが最も普通の免疫グロブリンであり一般に最も安定なフ ラグメントを生成するからである。
F(ab’ )zフラグメントは約100.000ダルトンの分子量を有し通常 安定である。F(ab’ )!の化学的還元切断(例えばシスティンに関して) から得られるFab’フラグメントおよびIgGから直接形成されたFabフラ グメントは約50..000ダルトンの分子量を有する。[gG分子のFc部分 は安定なフラグメント(Fd)を形成することができあるいはさらに切断されて 多数の小さなフラグメントを生じる場合がある。プロテイナーゼのペプシンを用 いたIgG分子の消化は代表的にF(ab’ )tおよびPcフラグメントの形 成を起こし、プロテイナーゼのパパインを用いた消化は代表的にFabおよびJ ’cフラグメントの形成を生じる。
モノクローナル抗体のF(ab’ )2およびFab’フラグメントは診断およ び医薬分野のどちらにも有用である。これらがFc部分に帰される元の[gG分 子の好ましくない副作用を示さず元の[gG分子の抗原特異的結合特性を保持す るIgG分子の小さなフラグメントに相当するからである。F (ab’ )z およびFab’フラグメントはともにラジオイムノシンチグラフィおよび放射性 免疫療法(radioimmunotherapy)のような技術に有用である 。それぞれが異なる薬物動態および排出特性を有しFc部分の欠如か好ましくな い非特異的結合を減少させるからである。しかし、現状ではこれらのフラグメン トはこれらの製造において生じる困難性によりこれらを十分に活用できていない 。
インビボの適用について、免疫グロブリンの一層小さなF(ab’ )2および Fab’フラグメントは無傷の元の免疫グロブリンが自ら分布するよりも著しく 速く患者の血管外容積中でそれ自身が分布する。これによりF(ab’)tおよ びFab’フラグメントは血管外抗原と一層迅速に反応し従って患者における所 望の作用の発生が促進される。さらに、フラグメントの小さな寸法によりこれら は大きな元の免疫グロブリンより速(患者の体内から排泄される。この迅速なり リアランスの結果、ヒ1〜を監視する処理(person overseein g treatment)によりモノクローナル抗体の動態を変えることができ 、従って放射性活性または迅速な送達のための薬物送達系で、本質的に、患者を 一層迅速に処置することができる。
マウス免疫グロブリンのインビボ投与に応じて高まるヒト抗マウス免疫応答はF (ab’)zおよびFab’ フラグメントの投与により減少させることができ る。これは、一般に、免疫グロブリンの本質的免疫原性部位である免疫グロブリ ンのPc部分を除去することに起因する。また免疫グロブリンのPc部分は種々 の組織中のFc受容体との望ましくない相互反応の原因であり望ましくない相互 反応はモノクローナル免疫グロブリンの好ましくない蓄積の原因の一部分である 。
また個々の患者に対して1種より多いモノクローナル抗体の混合物すなわち”カ クテル”を用いた処置の調整は抗体フラグメントの使用により高められる。例え ば、免疫グロブリンのF(ab’ )lフラグメントは容易に還元したジスルフ ィド架橋により結合されるため、rSience、229:81(1985)J  Brennan等著に記載された方法と同様の方法を用いて異なる特異性の2 つのモノクローナル抗体のF(ab’)フラグメント(F(ab’ )!のl/ 2〕を共有結合させることにより異種三機能分子(hetero−bifunc tional molecule)を生産することかできる。インビボ試験のた めに、マクロファージおよび単球のような細胞に対して免疫グロブリンの結合を 仲介するPcは免疫グロブリンフラグメントを用いて著しく減少させることがで き、従ってかかるアッセイのパックグラウンドレベルが減少する。消化中に元の 分子から分離されるPc部分に起因する望ましくない副作用を伴わずにF(ab ’ )2およびFab’フラグメントが無傷の元の免疫グロブリンの抗原結合特 性を保持するため、これらのフラグメントの生産および使用が極めて望ましい。
免疫グロブリンを本発明に記載したフラグメントに転換する方法では、技術的に 簡単な方法として医薬または診断の品位の免疫グロブリンフラグメントの製造を 高収率で行うことができる。
F(ab’ )2およびFab’フラグメントの生産における主要な問題はフラ グメントの収率が一般に低く、50%未満であることである。目下、高度に精製 されたIgGフラグメントの生産方法には消化処理を開始する前に[gGを腹水 症流体(ascites fluid)または細胞培養培地から精製することが 必要である。またこれらの方法は消化を達成するために、キモパパイン、トリプ シンまたはペプシンのような精製したプロテアーゼを免疫グロブリンに添加する 必要がある。これらの必要条件はともに生産コストを増し、品質保証を複雑にす る。薬剤はエンドトキシン含量が低く無菌である必要がある。免疫グロブリンに 添加したプロテアーゼは医薬の品位のモノクローナル抗体として有用とするため に医薬品として同一の標準品にまで同一の条件下に特別に精製する必要がある。
さらに、プロテアーゼの使用により生じる外因性生成物を除去する必要がある。
あるいはまた、プロテアーゼはプロテアーゼにより製造されるモノクローナル抗 体から分離され得る支持体に付着させることができる。支持されたプロテアーゼ は1gGフラグメントを製造するために用いた支持されたプロテアーゼのいくつ かの間にかなりの不安定性が存在するという追加の問題を有する。この不安定性 は支持されたプロテアーゼの分解生成物による製造されたフラグメントの汚染を 起こす。最後に、ビーズ化したアガロースに結合させたキモパパインのような、 支持させた試薬を伴う消化反応は、時々試験する必要かあり、さもなければ、消 化反応は免疫グロブリンの不完全な消化または過剰な消化のために失敗する。
Watanabe等はrVox Sang、 48: 1〜7(1985)Jに 血漿誘導プロテアーゼのプラスミンを用いた処理によるヒト免疫グロブリンから のFabおよびFcフラグメントの製造方法を記載している。
ParhamはrJ、[mmunol、 、131:2895〜2902(19 83)Jてペプシン、キモパパインまたはトリプシンを用いた処理によるマウス 免疫グロブリンのFabおよび/またはF(ab’)zフラグメントの製造につ いて報告している。Pathamはモノクローナル抗体の比較的純粋(〉50% )なF(ab’)zフラグメントをクエン酸の添加により腹水症流体のpHを3 .5まで低くした後直接に腹水症流体からペプシンを用いて生産することかでき ることを示した(最大ペプシン活性は約pH2,0で生じるが、通常免疫グロブ リンを完全に崩壊させて無益なフラグメントを生じさせる)。腹水症流体中の汚 染物質となる血清タンパク質は透析により排除される主として低分子量フラグメ ントに消化されF (ab’ )2フラグメントはTris−ICI C)リス (ヒドロキシメチルアミノ)メタン−HCl ) 、pH7,5を溶離液として 用いてジエチルアミノエチル(DEAE)セルロース上での反応混合物のクロマ トグラフィにより精製された。Ultee等に対する米国特許第4.937.1 83号(’ 183特許)には抗体−化合物または中間体化合物コンジュゲート を含む抗体をパパイン、キモパパインおよびフィシンのような予め活性化したチ オールプロテアーゼを用いて消化することにより抗体フラグメントを調製する方 法が記載されている。′183特許の実施により得られるF(ab’)2フラグ メントは遊離のF(ab’ )lフラグメントとしては存在しないが、むしろ抗 体F(ab”)x−化合物、中間体またはコンジュゲートとして存在する。Sc hlaeger等はrDevelop、 Biol、 5tandard 、6 6:403〜408(1987) Jで4,5未満のpHに酸性化し、37°C で16時間温装した血清を減少させたあるいは血清を含まない培養上清からF( ab’ )2フラグメントを製造する方法を記載している。Schlaeger 等は10%、596.2.596.0.5%および0%のウシ胎児血清(FCS )を含む培養培地でハイブリドーマ細胞を培養した。ハイブリドーマ細胞を培養 し上清からそれら細胞を分離した後、上清を酸性化して温度した。パパインまた はペプシンのようなプロテアーゼは酸性化した上清には添加しなかった。Sch laeger等は低レベルのFCS(0,5%または0%)を培養培地に用いた 際、酸性化および温度後に有為なプロテアーゼ活性か得られることを見出した。
高いFCSレベルでは、酸性化した上清のプロテアーゼ活性が減少した。これら の著者はプロテアーゼ活性がハイブリドーマ細胞による調整後に培地中に存在す るリゾソームカテプシンDに類似する1つまたは2つの細胞性(酸性)プロテア ーゼから生じると推測した。すなわち、プロテアーゼが生じかつ培地か培地中で ハイブリドーマ細胞を培養することにより調整される。Schlaeger等は 酸性化した上清中のプロテアーゼ活性がペプスタチンAの存在により100%阻 害されることを見出した。
従来の技術にはプロテアーゼの添加を用いておよび用いないでGクラスの免疫グ ロブリンを消化することによりF (ab’ )2およびFabフラグメントを 製造する方法が記載されているが、それらの技術はF(ab’ )2およびFa bフラグメントの大量を製造する商業上有利な方法を記載してはいない。既知の 技術には、単独または組み合わせて、時間の長い、高価なしかもそれら生成物の 質および純度において時として不確実である方法が記載されている。F(ab’  )2フラグメントを入手することができるが、臨床上の研究におけるそれらの 使用は著しく制限され、それらはIgGに比へて一般に高価である。このような F(ab’ )2およびFabフラグメントの”経済的な利用不能”は、これら のフラグメントの有用性か広く認識されているにもかかわらず、かかるフラグメ ントを経済的に製造する方法に対する必要性が果たされていないことを示す。本 発明は受け入れることができる薬理学的存在量の酸性化させる化合物をモノクロ ーナル抗体を含むハイブリドーマで調整した上清流体に添加することによりかか るフラグメントを経済的な手段で製造する方法を記載している。
発明の開示 本発明は免疫グロブリンを産生ずるハイブリドーマ細胞により調整したほとんど 血清を含まない組織培養培地中に存在する免疫グロブリンタンパク質を消化する ことにより抗体のF(ab’)tおよびFab’フラグメントを製造する方法に 関する。この方法は製薬上受は入れることができる酸を培養培地に添加しく診断 のための利用に関しては、広範囲の酸を用いることができる)、培養培地中で免 疫グロブリンを無用なフラグメントに転化させることなく前記免疫グロブリンを F (ab’ )zおよび/またはFab’フラグメントに(中和後に還元的化 学的切断により)転化するために十分な時間15〜50°Cの範囲の消化温度で 消化し、消化が本質的に完了した後、消化培地を中和し、さらにフラグメントを 含む培地を濾過して望ましくない成分を除去することを必要とする( IgGの フラグメントへの転化は4℃で達成されたが、必要な時間は一層長い。しかし、 免疫グロブリンおよび/またはフラグメントの本質は低温を必要とする場合には 、これは本発明により達成される)。本発明では望ましくないFcフラグメント 、エンドトキシンおよび存在がかかるフラグメントの製薬上の使用を妨げあるい は高価な精製方法を必要とする他の物質を含まないF(ab’ )lおよびFa b’フラグメントを製造する方法を記載する。本発明の方法はクエン酸を用いて ハイブリドーマ培養上清を2.0〜5.0の範囲のpHにまで酸性化する。
クエン酸の使用は免疫グロブリンを消化するためのプロテアーゼの使用に関して クエン酸/炭酸ナトリウム溶液を滅菌することができる容易性のためおよびクエ ン酸が一般に汚染物質として見なされないため好ましい。汚染物質として見なさ れずに用いることかできる他の酸はリン酸、塩酸、および酢酸等である。
本発明の方法から得られる)’ (ab’ )2およびFab’フラグメン炭酸 ナトリウムを含むことがある。
図面の簡単な説明 図1はHPLCDEAEクロマトグラフィ後にMY904調整培地からの2つの 別々のプロテアーゼ活性を図示する。
図2は本発明の方法により調整した還元および非還元MY904F(ab’)z フラグメントの2次元交差免疫電気泳動を図示する。
図3はMY904のp’ (ab’ )tフラグメントのSDSポリアクリルア ミドチューブゲル電気泳動(SDS−PAGE)を図示する。
図4は10ツトのMY904モノクローナル抗体および30ツトのMY904  F (ab’ )2フラグメントの免疫電気泳動を図示する。
図5は3つの異なるヤギ抗血清、1つの抗血清を各オフタロニープレートに用い てMY904 F (ab’ )2についてオフタロ二一試験をした結果を図示 する。さらに、 図6はIgG分子のF(ab’ )2、Fab、 FcおよびFd部分を図示す る。
発明を実施するための最良の形態 本発明は免疫グロブリンの酵素による消化におけるpH低下の原理および重要な 作用を示す。平の作用は免疫グロブリン分子をタンパク分解消化に対し影響を受 けやすくすることであるが、はぼ中性のpHでは、免疫グロブリンは良く知られ ているように消化が困難である。有望な機構は免疫グロブリン分子のFcドメイ ンの変性(または3次構造の変化)であり、これによりドメインが存在するプロ テアーゼ物質の影響を受けやすくなる。以下に示す例は本発明の方法を用いて達 成した結果を例示する。
用語の説明 免疫グロブリンはIgと略記する。ここで用いたように、用語モノクローナル抗 体、免疫グロブリン、および免疫グロブリンタンパク質を特に示さない限り交換 可能に用いる。
F(ab’ )2、FabおよびFcフラグメントは免疫グロブリン、モノクロ ーナル抗体、または免疫グロブリンタンパク質から生じる。
Fab’はF (ab’ )2フラグメントの化学的還元的切断から生じジスル フィドヒンジ領域の部分を含む。
Fabは免疫グロブリンの切断から直接生じ、ジスルフィドヒンジ領域のいかな る部分をも含まない。
Fab’およびFabフラグメントは抗原結合および薬物動態に関し免疫学的に 等価である。
本発明の最良の形態 本発明の方法はIgGをF(ab’)zまたはFab’フラグメントに消化する ために未精製モノクローナル抗体IgGを含むハイブリドーマ調整培地にクエン 酸を添加することを特徴とする特許ぎない。[gGのすべてのサブクラスを本発 明の方法で用いることができる。クエン酸および炭酸ナトリウムの溶液は滅菌す ることができプロテアーゼ溶液に比べ比較的容易にパイロジエンを含まなく ( nonpyrogenic)することができる。F(ab’ )zまたはFab ’フラグメントの製造のために本発明の方法の最良の形態では、IMのクエン酸 溶液をモノクローナル抗体のような免疫グロブリンを含むハイブリドーマ培養培 地に添加した。モノクローナル抗体を生産するのに用いたハイブリドーマ細胞を クエン酸の添加前に培地から除去した。あるいはまた、ACCUSYSTmac hine (米国、ミネソタ州、クーンラピッド所在の8NDOTRONIC8 Corp、 )のような商業上入手し得る装置を用いてハイブリドーマ細胞を含 まないモノクローナル抗体を含む調整培地を生産することができる。十分なりエ ン酸を調整培地に添加してpHを最適値、一般にpH3,5に調節したが、マウ スIgGsモノクローナル抗体に対してはI]H5,0とした。代表的に、0. 04m1の1Mクエン酸を調整培地の1ml当たりに添加した。酸性化した後、 培地を約20°C〜約40°Cの範囲の温度で約1時間〜約48時間の範囲の時 間装置した。最適時間は一般に約18時間であり最適温度は一般に約25°Cで あった。免疫グロブリンのF (ab’ )!フラグメントへの転化は、所望に より例えば免疫グロブリン出発材料の消耗または副反応の発生により、反応溶液 のpHを1M炭酸ナトリウム溶液または同様の塩基性溶液の添加により高めるこ とで、停止させた(必要とする1M炭酸ナトリウムの量は添加したクエン酸の容 積の約2,5倍である)。消化後に残る低分子量のペプチドフラグメントを除去 し、フラグメント溶液の塩および緩衝剤を公称30.000の分子量カットオフ 膜を用いるダイアフィルトレージョンにより、同時に5mMリン酸カリウム(p H7,5)に交換する。F(abj )2生成物はDEAEセルロースカラムか ら溶出するが元の免疫グロブリンおよび他の汚染物質はDEAEカラムに結合し たままであった。代表的に、ゲル電気泳動により検出可能な唯一の汚染物質は、 たとえあるにしても5%未満の未消化免疫グロブリンである。未消化免疫グロブ リンはDEAEセルロースの無菌で、低パイロジエンのカラムでのクロマトグラ フィにより1%未満に減少させた。この方法はすべてのマウス免疫グロブリンG サブクラスIgG1および[gG3に適用可能であった。少なくともいくつかの マウス[gG2クラス抗体はこの方法に耐える。免疫グロブリンのFab’フラ グメントはジチオスレイトール、システィンまたは2−メルカプトエタノールの ような還元剤を用いた化学的還元による本発明の方法により製造した精製F(a b’)zフラグメントから製造することかできる。いかなる過剰な還元剤もダイ アフロー、透析、またはゲル濾過クロマトグラフィにより除去することができる 。Fab’フラグメントは試験された免疫グロブリンから直接製造されることか 現在認められている。
免疫グロブリンの高度に精製したF (ab’ )2フラグメントはモルを基に して理論的に84%〜104%の収率範囲で得られた(表9、質量を基にすると 5096より高い)。マウス[gG2モノクローナル抗体はマウス[gGIに用 いるより穏やかな条件を用いて転化させる。一般に、マウスIgG3を、例えば 、37℃、pi(5,0で約3時間装置することによりF(ab’)2フラグメ ントに転化させることができる。
免疫グロブリンMY904をここに含まれる表および図に要約した実験に用いた 。MY904モノクローナル抗体はAmerican TypeCulture  Co11ectionに供託したハイブリドーマ細胞株からまたはこの出願の 嬢り受け人である、り・−ルターコーポレーションから入手することかできる多 数の他のモノクローナル抗体からF(ab’ )2フラグメントだけを首尾よく 製造する典型的な目的のために選択された。他のモノクローナル抗体はKC−4 ,1gGa型、A、 T、 C,C,受託番号F(88709; KC−4、I gM型、A、 T、 C,C,受託番号HB8710 ;クールターコーポレー ションからの対照マウスIgG1 :クールターコーポレーションからのTll  ;クールターコーポレーションからのMc5 ; BrE3、A、 T、 C ,C,受託番号HBIO028;クールターコーポレーションからの2H4;お よびKC−16、A、T、 C1C,受託番号CRL8994である。
MY904およびここに示したような他の試験した免疫グロブリンはマウス免疫 グロブリンである。しかし、本発明は、例えば、ヒト、ウサギもしくはヤギのよ うな他の種からの免疫グロブリンまたはラット免疫グロブリンに適用可能である 。さらに、キメラ化した免疫グロブリンを本発明で用いることかできあるし)は 本発明を用いて得たフラグメントをキメラ化することができる。
F(ab’)2および/またはFab’フラグメントの製造において、出発材料 として用いる調整培地は高レベルの非免疫グロブリンタンパク質、例えば血清タ ンパク質を含まないことが重要である。これらのタンパク質が最終製品に汚染を 引き起こし消化反応の進行を阻害するからである。本発明で用いる培養培地はわ ずかの広く知られているタンパク質添加物、例えばインシュリンおよび上皮組織 成長因子を含んでいるにすぎず、血清を含んでいない。
クエン酸添加により達成される、それぞれのモノクローナル抗体の収率を最適化 するための、正確なpHを実験により決定した。測定は十分なりエン酸を調整培 地試料に添加して4.5.4゜25.4.00.3.75.3.5.3.25、 および3.00までの一層低いpi(にすることにより行った。次いてそれぞれ の酸性化培地を25°Cで18時間温装した。それぞれの試料に存在するIgG をpHに依存する速度てF(ab’)2フラグメントに転化する。F(ab’) tに転化した[gGの割合はTSK−R−250HPLCカラム(米国、カリフ ォルニア化、リッチモンド所在のBioRad Corporation)を用 いた分析ゲル濾過クロマトグラフィを溶媒としてリン酸緩衝溶液を使用して測定 した。[gG対F(ab’ )2の割合は280ナノメータ(nm)の吸光度を 測定する相対的ピーク高さにより決定する。IgGのF(ab′)2への転化の pH依存性(18時間、25°C)を表1に示す。
表1.モノクローナル抗体MY904に対するクエン酸で調整したpHとハイブ リドーマ調整培地中でのF(ab’ )zの形成との関係 装置試料 mg/ml MY9041gG1 mg/ml MY904 F(a b’ )を表1に示す結果はpH3,5が[gGのp (ab’ )2への転化 にとって最適であることを示す。実験で用いたモノクローナル抗体、MY904  (米国、フロリダ州、ヒアレア所在のクールターコーポレーション)はIgG 1アイソタイプである。表1の結果はすべてのIgGIアイソタイプモノクロー ナル抗体に対してあてはまる。
これらの結果はF (ab’ )2の最大収量および免疫グロブリンの検出不能 な量を示している。最適pHは3.5であるが、免疫グロブリンの有意な転化は pi(4,5およびそれより高いpHで発生する。
F (ab’ )zの収量に及ぼす作用を同様の一連の実験で試験した。MY9 04ハイブリドーマ調整培地をクエン酸を用いてpH3,5に調整した。次いて 試料をアリコートに分割し種々の温度の水浴中で188時間温置た。結果を表2 に示す。
表2.pH3,5に調整し188時間温置たMY904で調整した培地に対する 温室温度と収量との関係 mg/ml mg/ml 温置温度温室 MY9041gGI MY904 F (ab’ )2表2に示 すように、温度か高くなるとIgG濃度は減少するが、反応のための最適温度は 25℃であることが見出された。F(ab’ )zフラグメントの存意な損失は 25°Cより高い温度で発生した。おそらく、高い温度でのpH3,5の培地中 のF (ab’ )zのさらなる酵素による分解の動態は[gの消化に比例して 加速されF(ab’ )zフラグメントは形成されるよりも速く小さなフラグメ ントに消化される。
次の連続した実験は消化活性かハイブリドーマ細胞により生産される活性物質に 依存するかどうかあるいは消化が抗体、pHまたは温度に単独で依存するかとう かを決定するために実施した。精製したMY904モノクローナル抗体をNut ridoma−3P細胞培養培地(米国、インディアナ州、インディアナポリス 所在のBoehringer−Mannheim Corporation ) に約0.5mg/mlの濃度で添加した。培養培地のpHをクエン酸を用いて3 .5に調整し、抗体を含む培地をいくつかの試料に分割し、さらに培地の個々の 試料を種々の温度で約18時間温室した。以前の実験では酵素による反応の速度 が温度とともに増加することを示したので、免疫グロブリンのF (ab’ ) 2フラグメントへの迅速な転化は一層高められた温度で発生する。従って、F( ab’ )!フラグメントの適切な収率が、最小のIgG汚染で、25°Cより 高い温度(例えば37°C)でこれらの実験に通常用いられる18時間より少な い時間温室することにより達成されることが予測される。表3に示した、これら の実験の結果は温度が上昇するにつれp (ab’ )tの形成を伴わない若干 のIgGの損失が起こることを示している。
表3.pH3,5に調整し188時間温置た調整培地(未調整好中球を添加した 培地)を用いない精製MY904に対する温室温度とF(ab’ )2の収率と の間の作用 mg/ml mg/ml 温置温度温室 MY904 [gGI MY904 F(ab’ )を表3の結 果は温度の上昇に伴いMY904抗体濃度が緩徐に減少することを示すが、試験 試料のいずれにも対応するF(ab’ )sフラグメントの増加か認められない 。これらの結果は抗体のF(ab’ )zフラグメントへの消化がプロテアーゼ であるかまたはプロテアーゼのように作用する物質てあって、さらに抗体生産中 にハイブリドーマ細胞により副生されまたはハイブリドーマ細胞から生じるいく つかの物質に依存することを示している。
モノクローナル抗体の単離および精製はこの物質の損失を招いた。従って、単離 および精製後には、クエン酸を添加した場合の免疫グロブリンのp’ (ab’  )2フラグメントへの消化は発生せず、この理由は消化物質(digesti ngsubstance)または助触媒(promoter)が失われているか らである。
モノクローナル抗体MY904を用いる実験中に、著しく過剰なタンパク質分解 酵素であると考えられるものが少なくともいくつかのロフトのハイブリドーマ調 整培地中に存在することが見出された。過剰の内因性免疫グロブリン中でモノク ローナル抗体を転化するのに十分なタンパク質分解酵素が存在するかどうかを決 定するために、培地のpHをクエン酸で3.5に調整した後3mg/mlのMY 904モノクローナル抗体を含む調整培地(最初の培地)の試料を追加の20m gまての精製MY904抗体で強化した。強化した試料を37°Cで3時間温置 しアッセイした。結果を表4に示すがこれは調整した培地が、追加の、精製した 免疫グロブリンを消化するのに十分な”プロテアーゼ“を含むことを示した。
表4.精製したMY904モノクローナル抗体を調整Nutridoma−8P 細胞培養培地中pH3,5,37°Cで3時間温置する場合の過剰なF(ab’  )!形成活性 残留プロテアーゼ活性がダイアフィルトレージョン後にF(ab’ )2生成物 中に残っているか否かを決定するため、5つの(5)MY904 F(ab’  )z最終生成物のバルク濃縮物を精製したMY904免疫グロブリンで強化した 。強化した生成物のアリコートをそのまま(pH7,2)試験するかまたはpH 3,5に調整し、25°Cで188時間温置た。次いて残留1gG1免疫グロブ リンの量を高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)により決定した。p (a b’ )2の濃度に変化は認められなかった。表5の結果はpHを3.5に調整 する場合、296またはそれ未満の最初の免疫グロブリンの転化活性がF(ab ’ )、の最終生成物に残ることを示す。F(ab’)iの生成物には免疫電気 泳動、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PA GE) (還元するか還元せずに)、あるいはオフタロニー免疫沈降のような方 法により検出し得る汚染物質は観察された残留酵素活性以外に存在しない。
表5.50ットの精製したMY904 F(ab’ )2生成物0中のタンパク 質分解活性の消耗 ハイブリドーマ調整培地に存在するタンパク質分解活性の特徴付け。
タンパク質分解酵素をそれらの活性を阻害する際に効果的なおよび効果的でない 阻害剤により分類し確認することができる。
見出される4つの通常の種類のプロテアーゼは=(1)セリン活性部位、(2) チオール活性部位:(3)金属要求活性部位プロテアーゼ;および(4)ペプシ ンまたはリゾソームカテプシンに関連する酸プロテアーゼである。一般に、トリ プシンおよびキモトリプシンのようなセリン活性部位エステラーゼ(プロテアー ゼを含む)はフェニルメチルスルホニルフルオリド(phenylmethyl sulfonyl fluoride)(PMSF)およびジイソプロピルフル オリルリン酸(diisopropylfluorylphosphateXD FP)または大豆からのペプチドトリプシン阻害剤のような活性部位アルキル化 化合物により阻害される。チオールプロテアーゼは水銀剤(チメロサール)およ びPMSFに感受性のあるシスティン活性部位を有する。メタロプロテアーゼは エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような金属配位化合物により阻害される 。ペプシンおよびカテプシンーDのような酸プロテアーゼだけが一般に特異的な ペプチド阻害剤、ペプスタチンAにより阻害される。免疫グロブリンのF(ab ’ )2および/またはFab’フラグメントへの転化の原因であるハイブリド ーマ調整培地中のプロテアーゼの種類を決定するために、MY904調整培地か らのF(ab’)2の製造を監視した。この実験において、試験すべきそれぞれ の阻害剤をMY904(3mg/ml)調整培地のアリコートに添加した。調整 培地のpHをクエン酸で3.5に調整し調整培地を25°Cて18時間温温室た 。阻害剤を含まない調整培地のアリコートをpH3,5に調整しMY904免疫 グロブリンのそのF(ab’ )2フラグメントへの転化速度のための対照とし て用いた。転化はF(ab’)zまたはMY904免疫グロブリンのピーク高さ を測定するクロマトグラフィによる分析により決定した。調整培地のアリコート を、いかなる種類の処理も行わずに出発MY904 +!1度のための対照とし て用いた。この実験の結果を[gGのF (ab’ )2への転化の原因である プロテアーゼの特異性を決定するために表6に示す。
表6.免疫グロブリンのF(ab’ )2への転化に及ぼすプロテアーゼ阻害剤 の作用 表7は精製免疫グロブリンを強化したNutridoma培地(ハイブリドーマ で調整していない)に精製したプロテアーゼ、カテプシンDを添加した実験の結 果を示す。その他の点で、表7の実験は、カテプシンDを添加した以外、ハイブ リドーマ調整培地を試験した表6のものと同様である。
表7に示した結果はカテプシンDかマウス免疫グロブリンをF(ab’ )2に 消化することができることを示す。しかし、カテプシンDか免疫グロブリンの消 化の原因であるハイブリドーマ調整培地中のプロテアーゼである場合、カテプシ ンDの基質の加水分解を阻害するパターンか表6で観察される免疫グロブリンの F(ab’ )2への転化を阻害するパターンと同一であると考えられる。表6 および7の阻害剤のパターンか性質上類似するため、カテプシンDがハイブリド ーマ調整培地中で免疫グロブリンをF (ab’ )2に転化することができる と結論付けることができる。調整培地に存在する他の物質は消化の効率に影響を 及ぼしあるいは重要な活性化剤である場合がある。
表7. MY904免疫グロブリンのカテプシンDによるF(ab’)2への転 化におけるプロテアーゼ阻害剤の作用表8は広範なスペクトラムのプロテアーゼ 基質S−2288(スウェーデン国、ストックホルム所在のカビビトラム(Ka biVi trum)のH−D−イソロイシル−L−プロピル−アルギニル−p −ニトロアニリドジハイドロクロライド〕の加水分解が阻害されるパターンを示 す。基質S−2288上のカテプシンDの活性阻害のパターンは表7で観察され る阻害のパターンとは全く異なる。表8の調整培地は、クエン酸添加前に、7. 4より高いpHを有する。示された結果はカテプシンDO3−2288基質がp H7,4でpH3,5より速く(1,02対0.5)分解する。これはマウス免 疫グロブリンGのフラグメントへの転化の速度が中性のpHより酸性のpH(p )l 4.5またはそれ未満)で著しく速いという以前の観察に反する。この予 期しない違いは作用を受けるS−2288基質が免疫グロブリンをF(ab’  )tフラグメントに分解する有効な原理を決定する可能性を妨げない。pHを4 .5またはそれ未満に低下させる重要な作用によりpH7,4でタンパク質分解 消化に著しい低抗性かある免疫グロブリンの配列にプロテアーゼか接近できるよ うにする免疫グロブリンの構造または配座の変化を起こすことかできる。通常、 免疫グロブリンは消化に対し極めて抵抗性かあり、この理由のいくらかは、分子 か反応性部位を切断試薬による攻撃から保護するように折り畳むからである。
表8の結果はDFPがS−2288の分解を阻害するのに効果的である唯一のプ ロテアーゼ阻害剤であることを示した。表7はペプスタチン、アジドおよびチメ ロサールが免疫グロブリンのF(ab’ )2への転化を有意に阻害する唯一の 種類であることを示す。さらに1つの観察結果はS−2288により測定された 酵素活性がpH3,5および37°Cで温室する間に速やかに低下することであ る。3時間後、プロテアーゼ活性の低下はS−2288を分解するプロテアーゼ 活性かほとんど残留しないように完全となる。これはF(ab’)z生成物中に プロテアーゼ活性かわずかにしか残らずタンパク質量解か低いpHではプロテア ーゼの自己消化により本質的に制約があることを示す。[gGの転化活性(F  (ab’ )2への〕は中性のpHて数年間安定であることか本発明者により見 出された。
表8.3−2288プロテアーゼ基質を切断する調整培地の能力に及はすプロテ アーゼ阻害剤の作用 図1はジエチルアミノエチルセルロースカラム(DEAE)を用いる高速液体ク ロマ1〜グラフイ(HPLC)を使用してMY904調整培地から2つの明瞭な プロテアーゼ活性を解明する。クロマトグラフィの前に、MY904免疫グロブ リンを除去するためにMY904調整培地をプロティンAセファロースで処理し た。プロティンAカラム溶出液をプールし塩としてYM−30膜上で10倍に濃 縮した。
緩衝剤を0.01Mリン酸カリウム、pH7,2に交換した。濃縮した調整培地 は、免疫グロブリンを除き、プロティンバック5PWDEAE HPLCカラム (米国、メイン州、ミルフォード所在のウォーターズ コーポレーション)にか けた。0.OIMのリン酸カリウム溶液を280ナノメータの吸光度かベースラ インに到達するまてカラムを展開するのに用いた。次いてカラムをリン酸カリウ ド、pH7,2の0.1M〜0.5Mの直線濃度勾配を用いて展開した。リン酸 カリウム溶液をカラム上に圧送しカラム溶出液の両分を、MY904免疫グロブ リンをF(ab’ )2に転化する能力についてアッセイを行い、さらにそれら のS−2288切断活性についてMY9041gGで強化しpH3,5に酸性化 した後に、アッセイを行った。
図1に示すように、結果は有意なプロテアーゼ活性を有した試料が濃度勾配を開 始する前または0.25Mのリン酸カリウムを用いる溶出後のいずれにも溶出し なかったことを示す。溶出したS−2288活性のピーク(セリンプロテアーゼ を示す)は観察されたF(ab’ )2活性に転化する免疫グロブリンの2つの 主要なピーク(AおよびB)から有意にシフトした。免疫グロブリン転化活性を 示す2つのピーク(AおよびB)をさらにプロテアーゼ阻害剤に対するそれらの 感受性に関して特徴付けた。ピークAはペプスタチンにより阻害されるが、ジイ ソブロピルフルオリルホスフエートによっては阻害されないことが見出された( カテプシンDまたはペプシンのような酸性プロテアーゼに類似する)。ピークB はジイソブロピルフルオリルホスフエートにより阻害されるか、ペプスタチンに よっては阻害されないことが見出された(セリンまたはチオールプロテアーゼに 類似する)。これらの結果は免疫グロブリンを酸性のpHでF(ab’ )2フ ラグメントに転化することができるハイブリドーマ調整培地に少なくとも2つの 明瞭な活性化剤か存在することを明らかに示している。
表9は7つの連続したフラグメント調製物からのMY904 F(ab’ )2 フラグメントの収量を示す。出発材料はMY904マウスIgG調整培地であっ た。それぞれの調製物中の抗体の出発量をMY904モノクローナル抗体に対し て特異的なラジオイムノアッセイにより決定した。MY904 F (ab’  )2の理論収率は質量を基にした出発MY904モノクローナル抗体の66.7 %であると計算された((100,000ダルトン)/(150,000ダルト ン)= 0.667 ) 、収率はLowryタンパク質で測定したMY904  F(ab’ )2のミリグラム(mg)で示す実際の収量をミリグラムで示す 理論収量で割って計算した。7つの連続した製造試験にわたるMY904 F( ab’ )2の平均収率は理論的収率の9596であった。
表9.7つの連続した試料調製物からのMY904調整培地でのMY904 F  (ab’ )2の収量平均収量 95% 表10は、MY904調整培地出発材料および表9に記載した7つの連続した試 料調製物のための精製したMY904 F(ab’ )z最終生成物について、 リムルス(Limulus Amebocyte Lysate)アッセイによ り評価した、エンドトキシンの濃度を示す。出発材料の総エンドトキシン含有量 を5つの調製物3〜7で決定した。これらの5つの調製物の4つ(3,4,6お よび7)において、出発材料から最終生成物までの総エンドトキシン単位に減少 が認められた。7つの調製物のすべてにおいて、生成物F(ab’)2はF(a b’ )2のミリグラム当たり2.5未満のエンドトキシン単位を有した。従っ て、時間当たりに2 mg/kg体重のF(ab’)2ドーズ、またはもっと高 いドーズを、米国食品医薬品局(FDA)ガイドラインの下にヒトに注入するこ とができる。FDAガイドラインは5工ンドトキシン単位/kg体重/時間で許 容し得るエンドトキシンレベルを設定している。
表10. MY904調製出発材料および表9の試料調製物の精製MY904  F (ab’ )a中のエンドトキシンの濃度図2〜5はMY904モノクロー ナル抗体およびMY904モノクローナル抗体から誘導したF(ab’ )2フ ラグメントを用いて種々の試験をした結果を図示する。
図2は上述のように調製したMY904 F(abl )xフラグメントの2次 元免疫電気泳動の結果を示す。15μgのMY904 F (ab’ )tを0 .073MのTris (トリス(ヒドロキシメチルアミノメタン)〕、0.0 24 M (7)バルビツール、pH8,6ノ緩衝液を用いた1%W/V(7) アガロースを含む第1次元(A)で試験した。次いでゲルの第2次元(B)を0 .073MのTris、0.024Mのバルビツール、pH8,6の1%V/V のヤギ抗マウス全血清(Cappel)を含む緩衝液を有する196W/Vのア ガロースを用いてキャスト(cast)した。次いでプレートを90°回転し次 元Bで電気泳動した。次いでゲルを洗浄しクーマシープルーR−250で染色し た。特異的抗マウス[gG血清対照と比較した電気泳動の移動度に基づきマウス F(ab’)2と同一の唯一の沈降素弧形(precipitin arc)は 沈降素弧形(1)であった。この分析の結論は試験したMY904 F (ab ’ )2のロットがマウスF(ab’ )xを含むに過ぎず検出可能なマウスタ ンパク質を含まないことである。
図3はMY904 F (ab’ )2のSDS (ドデシル硫酸ナトリウム〕 ポリアクリルアミドチューブゲル電気泳動(SDS−PAGE)から得た結果を 示す。還元しまたは還元しないMY904 F (ab’ )tのIOマイクロ グラム(μg)試料をSDSを含むポリアクリルアミドチューブゲル中で電気泳 動した。非還元分離ゲル(lおよび3)は596アクリルアミドおよび0.13 %ビスアクリルアミド(Bis)を含み:還元したものの(2−メルカプトエタ ノールによる)ゲル(2および4)は10%アクリルアミドおよび0.26%B isを含んでいた。分離ゲルは0.1%SDSを有す、最終濃度0.375のT ris−HCI、 pH8,8の緩衝液を含んでいた。スタッキングゲルは0゜ 125 MのTris−HCI、 pH6,8の0.1%SDSを有する、緩衝 液を含む3.5%アクリルアミドおよび0.09%Bisであった。電極緩衝液 は2%SDS 、 20%グリセロールおよび0.005%ブロモフェノールブ ルー(還元した試料ゲルのために5962−メルカプトエタノールを添加した) を有する0、05 M Trisおよび0.384Mグリシン、pH6,8を含 んでいた。染色はクー′マシーブルー R−250を用いて実施した。
ゲル#lは5%アクリルアミドゲルを用いて電気泳動した10μgの非還元MY 904 F (ab’ )2である。単一バンドがゲル#3中の標準タンパク質 の移動度に対する分子量からの内挿法により97.500ダルトン〔マウスIg G F (ab’ )2に類似〕と評価された分子量を有することが観察された 。
ゲル#2は1096アクリルアミドゲルを用いて電気泳動した108gの還元M Y904 F (ab’ )2である。1つのバンドが25.500ダルトン( マウスIgGのL鎖およびFcを除去した後のマウス1gGのH鎖のフラグメン トに類似)と評価された分子量を有する(若干の残像を有し)ことが観察された 。このピークの分子量をゲル#4の標準タンパク質の移動度に対する分子量から の内挿法により評価した。
ゲル#3は分子量標準である:ミオシン(200,000ダルトン)、β−ガラ クトシダーゼ(116,000ダルトン)、ホスホリラーゼB (92,500 ダルトン)、ウシ血清アルブミン(66、000ダルトン)および卵アルブミン (43,000ダルトン)を還元せずに5%アクリルアミドゲルで電気泳動した 。
ゲル#4は分子量標準である:β−ガラクトシダーゼ(116゜000ダルトン )、ホスホリラーゼB (92,500ダルトン)、ウシ血清アルブミン(66 、000ダルトン)、卵アルブミン(43,000ダルトン)、カルボニックア ンヒドラーゼ(30,000ダルトン)およびトリプシン阻害剤(20,100 ダルトン)を還元して10%アクリルアミドゲルで電気泳動した。
図3のデータの分析はMY904 F (ab’ )2が、非還元条件の下に、 97.500ダルトンの分子量を有することを示した。これは約100、000 ダルトンのマウス[gG F(ab’ )2の分子量と矛盾しない。還元条件の 下にMY904 F (ab’ )zを分析することはこれが25、500ダル トンのジスルフィド結合したサブユニットを含むことを示した。これは約25. 000ダルトンの4つのサブユニットから成るタンパク質と矛盾せず2つのL鎖 および2つの半分のH鎖を有し、それぞれが約25.000ダルトンであるマウ ス[gGF(ab’ )、に類似している。同様の非還元条件下のMY9041 gGの分析は144.000ダルトンの分子量評価を与える。還元条件の下、M Y9041gGは54.800ダルトン(マウス[gG H鎖に類似)および2 4、100ダルトン(マウスrgc L鎖に類似)で表われる2つのバンドを示 す。
図4はMY904調製培地から製造された3つのロットのF(ab’ )を生成 物およびMY9041gGの1つのロットを免疫電気泳動を用いて示す。ウェル 1はMY904モノクローナル抗体を含む。ウェル2および5には、参照のため に、ロットCフラグメントと称するMY904 F (ab’ )2フラグメン トが含まれる。ウェル3および6には同様にロットCフラグメントと称するMY 904 F (ab’ )2フラグメントが含まれる。最後に、ウェル4および 7にはロットCフラグメントと称するMY904 F (ab’ )2が含まれ る。(ぼみAおよびCにはマウスIgGのFc領域に特異的なりギ抗マウス[g G血清が含まれる。くぼみBおよびDにはマウスIgGのF(ab’ )2領域 に特異的なりギ抗マウスIgG血清が含まれる。くほみEおよびFにはマウス[ gGのHおよびL鎖の両方に反応するヤギ抗マウス■gG血清が含まれる。
MY904およびMY904 F (ab’ )2試料を図4に示した方向に陽 極および陰極を用いたゲル中で電気泳動した。電気泳動後、ヤギ抗マウス血清を 示したようにくぼみに添加した。沈降素反応を行った。沈降素ラインを明らかに するためにクーマシーブルーを用いてゲルを染色する前に非沈降素(non−p recipitin)タンパク質をゲルの外に拡散させた。所定の試料ウェルに おいて、隣接する抗血清から離れていく沈降素弧形は抗血清による試料の認識を 示している。
マウスIgGのFc領域に特異的なりギ抗マウス[gG血清を用いた、ウェルl に対する結果はMY9041gG中にPcが存在することを示す。これはポジテ ィブな対照である。試料ウェル2.3および4はマウスIgGのFc領域に特異 的なりギ抗マウス[gG血清を含むくぼみAおよびCとの沈降素弧形を示さない 。これはこれらの試料にFcが存在しないことを示している。これはFcを除去 したF (ab’ )2の構造と矛盾しない。試料2.3および4はくぼみBお よびDとの沈降素弧形を示し、これによりF(ab’)2構造か存在することか 示される。試料ウェル5.6および7はマウス[gGのH鎖およびL鎖の両方と 反応するヤギ抗マウス[gG血清との沈降素弧形を示す。この反応はF (ab ’ )2構造が存在することを確認している。
図5は3つの異なるヤギ抗血清、1つの抗血清をそれぞれのオフタロニープレー トに用いたMY904 F (ab’ )zのオフタロニー試験の結果を示す。
これらの試験において、MY9041gGをそれぞれの3つのオフタロニープレ ートの上部ウェル、ウェルIに負荷した。MY904 F (ab’ )2の5 つの異なる試料、ロットA′〜E′をそれぞれのプレートの中央の抗血清ウェル を取り巻く他の5つのウェルにピペットで分注した。特異的な抗血清をプレート の中央のウェルにピペットで分注し沈降素ラインを形成するように拡散させた。
非沈降素タンパク質をプレート外に洗浄除去しプレートをクーマシーブルーを用 いてタンパク質について染色した。それぞれのプレートのウェル2から時計回り の順に、ウェルは:ウエル2−ロットA′、ウェル3−ロットB′ウェル4−ロ ットC′、ウェル5−ロットD′およびウェル6−ロットE′を含む。
プレート1の中央のウェルをヤギ抗マウスIgG (LおよびH鎖の両方と反応 する無傷の[gG )で満たした。プレート1のオフタロニー反応の結果は試料 がマウスIgGを含むことを示す沈降素ラインをすべての6つの試料が形成する ことであった。ウェル1の試料(MY9041gG)からの沈降素ラインは2つ の隣接する試料(MY904 F (ab’ )!を含む2および6〕と同一性 が不完全であることを示した。これはMY904 F (abl )2試料中に 含まれないFcフラグメントを有するMY904と矛盾しない。ウェル2〜6中 のすべての5つのF(ab’ )2試料は相互に同一性が完全てありそれらが同 一の構造でないとしても、極めて類似していることを示す。
プレート2の中央のウェルをマウス[gGからのF(ab’)zに特異的なりギ 抗マウスIgGで満たした。結果はすべての6つの試料が相互に完全に一致して 反応することを示す。これはそれぞれの試料がマウス[gGのF(ab’ )2 構造を含むことを示す。
MY9041gGはF(ab’)tフラグメントと同様に反応する。Fcフラグ メントがMY904 [gG中に存在するが、Fcフラグメントに対する抗血清 力価が存在しないからである。その結果、不完全な一致を示す弧形は生じない。
プレート3の中央のウェルをマウス[gGのFc領域に特異的なりギ抗マウス1 gGで満たした。抗血清との沈降素反応を示したウェルl−6中の唯一の試料は ウェルl中のMY904 [gGであった。これはマウスIgG Fcがウェル lの無傷のMY9041gGに存在するにすぎずウェル2〜6のMY904 F  (ab’ )2の試料に存在しないことを示す。これらの結果はここに記載し た消化および精製方法かMY9041gGを切断しMY904 [gGからFc を除去する事実と矛盾せずその証明となる。消化および精製方法を実施したと仮 定すれば、ウェルlだけか沈降素反応を示すと考えられる。
Fig、 3 1/15+0510 国際調査報告 フロントページの続き (51) Int、 C1,5識別記号 庁内整理番号Cl2P 21106  8214−4B21108 8214−4B (72)発明者 スマリガ ポーレット エリザベスアメリカ合衆国 フロリダ 州 33181 ノース マイアミ エヌイー ワンハンドレッドトウニンティ ーサード ストリートI (72)発明者 オコーネル ニドワードアメリカ合衆国 フロリダ州 331 55 マイアミ ニスダブリニー 77 コート

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.抗体F(ab′)2およびFab′フラグメントを製造するに当り、 (a)血清をほとんど含有せず、免疫グロブリンのハイブリドーマ培養によって 調整された培地中に存在する免疫グロブリンタンパク質を酸性消化し、 (b)該酸性消化が実質的に完了した後に生成した酸性消化培地を中和し; (c)F(ab′)2フラグメント、および工程(b)の後の追加の還元的化学 的切断工程によって前記F(ab′)2から生成したFab′フラグメントを単 擁する ことを特徴とする抗体F(ab′)2およびFab′フラグメントの製造方法。
  2. 2.酸性にするための酸としてクエン酸を使用することを特徴とする請求項1記 載の方法。
  3. 3.酸性消化をpH2.0〜5.0で行うことを特徴とする請求項1記載の方法 。
  4. 4.酸性消化をpH約3.5で行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 5.調整培地の血清含有量が5%未満であることを特徴とする請求項1記載の方 法。
  6. 6.調整培地が血清をほとんど含有していないことを特徴とする請求項1記載の 方法。
  7. 7.免疫グロブリンをヒト、マウス、ウサギ、ヤギおよびラットの免疫グロブリ ンからなる群から選定することを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 8.ヒト免疫グロブリンを組織培養においてヒトーマウス・トリハイブリドーマ または形質転換B細胞によって生成することを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 9.免疫グロブリンとしてGクラスのマウス免疫グロブリンを使用することを特 徴とする請求項1記載の方法。
  10. 10.5%未満の血清を含有し、免疫グロブリンのハイブリドーマ培養によって 調整された組織培養の培地中に存在するクラスGのマウス免疫グロブリンタンパ ク質からF(ab′)2およびFab′フラグメントを製造するに当り、前記調 整培地のpHをクエン酸の添加により2.0〜5.0に調整し; 生成したクエン酸および免疫グロブリンを含有する培地を約20℃〜約40℃の 範囲の温度で温置して前記フラグメントを生成する ことを特徴とするF(ab′)2およびFab′フラグメントの製造方法。
  11. 11.pHを約3.5とすることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 12.温度を約25℃とすることを特徴とする請求項10記載の方法。
  13. 13.免疫グロブリンタンパク質としてモノクローナル抗体を使用することを特 徴とする請求項10記載の方法。
  14. 14.血清をほとんど含有せず、クラスGのマウス免疫グロブリンタンパク質の ハイブリドーマ培養によって調整された組織培養の培地において、クラスGのマ ウス免疫グロブリンタンパク質からF(ab′)2およびFab′フラグメント を製造するに当り、 (a)培養されたハイブリドーマ細胞からハイブリドーマ培地を分離し; (b)適当量のクエン酸を添加することにより、工程(a)のハイブリドーマ細 胞を含有していない培地のpHを、約3.0〜約4.5の範囲のpHまで低下さ せ; (c)工程(b)の酸性にした培地を、免疫グロブリンタンパク質のほとんどす べてがF(ab′)2および/またはFab′フラグメントに転化するのに十分 な時間の間約25℃の温度で温置し; (d)塩基を添加して培地のpHを約6〜約8の範囲のpHまで上昇させること により、工程(c)の温置を終了させ;(e)公称カットオフ分子量約30,0 00グルトンの膜を使用してダイヤフィルトレーションを行って低分子量のもの を除去すると供に工程(c)の溶液の塩および緩衝剤を5mMリン酸カリウム、 pH約7.5に変えることにより、工程(d)の培地を精製し; (f)所要に応じて、工程(e)の溶液をクロマトグラフィによってその免疫グ ロブリン含有量を減少させ、モノクローナル抗体F(ab′)2または工程(d )の後の追加の還元的化学的切断工程によって前記F(ab)2から生成したモ ノクローナル抗体Fab′フラグメントの薬として有用な溶液を得ることを特徴 とするF(ab′)2およびFab′フラグメントの製造方法。
  15. 15.温置時間を3〜24時間の範囲とし、温置時間をpHおよび温度と逆比例 させることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 16.血清は5%未満であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  17. 17.培地は本質的に血清を含有していないことを特徴とする請求項14記載の 方法。
  18. 18.血清をほとんど含有せず、ハイブリドーマ培養によって調整され、免疫グ ロブリンタンパク質を含有する組織培養の培地を2.0〜5.0の範囲のpHま で酸性にし;この酸性にした培地を温置して前記免疫グロブリンをモノクローナ ル抗体F(ab′)2に転化し:該抗体F(ab′)2を含有する消化培地を6 〜8の範囲のpHに調整し; モノクローナル抗体Fab′が所望の最終生成物である場合には化学的還元によ って前記抗体F(ab′)2フラグメントを切断し:前記pHを調整した培地を 精製して前記抗体F(ab′)2またはFab′フラグメントの溶液を得る方法 によって製造されたモノクローナル抗体F(ab′)2およびFab′フラグメ ント。
  19. 19.ヒト、マウス、ラット、ヤギおよびウサギの免疫グロブリンからなる群か ら選定した免疫グロブリンから得たモノクローナル抗体F(ab′)2およびF ab′フラグメントであることを特徴とする請求項18記載のF(ab′)2ま たはFab′フラグメント。
  20. 20.組織培養においてヒトマウス・トリハイブリーマまたは形質転換B細胞に よって生成したヒト免疫グロブリンから得たモノクローナル抗体F(ab′)2 またはFab′フラグメントであることを特徴とする請求項19記載のF(ab ′)2またはFab′フラグメント。
  21. 21.pH3.5まで酸性にした調整培地において免疫グロブリンを温置するこ とによって精製したモノクローナル抗体F(ab′)2またはFab′フラグメ ントであることを特徴とする請求項18記載のF(ab′)2またはFab′フ ラグメント。
  22. 22.免疫グロブリンを含有し、ハイブリドーマで調整された培地からF(ab ′)2およびFab′フラグメントを製造するに当り、前記免疫グロブリンを含 有する培地のpHを、前記調整培地中に存在する物質が前記免疫グロブリンを前 記フラグメントに転化させるpHまで下げるのに十分な程の前記免疫グロブリン の構造および配座を変える酸によって、前記免疫グロブリンを含有する培地を処 理することを特徴とするF(ab′)2およびFab′フラグメントの製造方法 。
  23. 23.酸としてクエン酸を使用することを特徴とする請求項22記載の方法。
  24. 24.F(ab′)2またはFab′フラグメントヘの転化がほぼ完結した後に 、前記フラグメントをダイアフィルトレーションによって精製することを特徴と する請求項22記載の方法。
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