JPH0650397Y2 - 設置台を兼ねたエアコン室外機用梱包材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、設置台を兼ねたエアコ
ン室外機用梱包材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、エアコン室外機用梱包材として
は、発泡スチロールが用いられていた。そして、エアコ
ン室外機を設置する際の設置台としては、建築用のブロ
ックが用いられていた。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】しかしながら、発泡ス
チロールは、廃材として処理する際に多くの問題を抱え
ており、大きな社会問題となっている。また、エアコン
室外機の設置台として建築用ブロックを用いると、該ブ
ロックには固定手段を有しないことから、エアコン室外
機の設置状態が不安定になるという問題があった。

【０００４】そこで、本考案では、かかる問題点を解決
し、梱包材の他に設置台として有効利用することができ
る設置台を兼ねたエアコン室外機用梱包材を提供するこ
とを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本考案の設置台を兼ねたエアコン室外機用梱包材
では、室外機の底部側全体を挿入可能な窪み部を有する
上面開口箱形の底部受け部材と、室外機の上端左右各奥
行き方向側コーナ部を挿入可能な窪み部を有する下面及
び内側側面開口状の一対の上端コーナ部受け部材との組
み合わせよりなり、前記両部材は合成樹脂材で形成さ
れ、前記底部受け部材には、その上端開口内周縁部に沿
った溝及び水抜き孔が形成され、前記上端コーナ部受け
部材には、そのコ字状底部に前記底部受け部材の幅方向
側上端面と溝とに係合可能な段部を有すると共に、その
上面側には室外機を支持固定可能な固定手段を有してい
る構成とした。

【０００６】

【作用】本考案では上述のように構成されるので、底部
受け部材の上面開口状窪み部内にエアコン室外機の底部
を挿入させると供に、エアコン室外機の上端左右各奥行
き方向側コーナ部に窪み部を挿入させた状態でコーナ部
受け部材をそれぞれ装着することにより、各コーナ部を
保護した状態でエアコン室外機を梱包することができ
る。

【０００７】また、エアコン室外機を設置する時は、該
設置場所に、まず底部受け部材を設置させた後、コ字状
底部に形成された段部を底部受け部材の前後の幅方向側
上端面と溝とに係合させた状態で一対のコーナ部受け部
材を設置する。そして、両コーナ部受け部材の上にエア
コン室外機を設置すると供に、コーナ部受け部材の上面
側に設けられた固定手段により該エアコン室外機を固定
することにより、エアコン室外機の設置が完了する。

【０００８】

【実施例】図１〜図４は、本考案一実施例の設置台を兼
ねたエアコン室外機用梱包材を示すもので、これ等の図
において、Ａはエアコン室外機、１は底部受け部材、２
は上端コーナ部受け部材、３は固定手段を示す。

【０００９】前記底部受け部材１は、室外機Ａの底部側
全体を挿入可能な窪み部１１を有する上面開口箱形に形
成されていて、その上端開口内周縁部に沿って溝１２が
形成されると供に、その一側壁下端部には、水抜き孔１
３が形成されている。

【００１０】前記上端コーナ部受け部材２は、室外機Ａ
の上端左右各奥行き方向側コーナ部ａを挿入可能な窪み
部２２を有する下面及び内側側面開口状に形成されてい
て、そのコ字状底部には前記底部受け部材１の幅方向側
上端面と溝１２とに係合可能な段部２３が形成されてい
る。そして、この上端コーナ部受け部材２の上面は平面
に形成されていて、その上面側に前記固定手段３が設け
られている。

【００１１】この固定手段３は、図４にその詳細を示す
ように、上端コーナ部受け部材２の上面長手方向に沿っ
て形成されたスライド溝３１と、該スライド溝３１内に
摺動可能に設けられたナット３２と、該ナット３２に上
方から螺合可能な固定ボルト３３とで構成されている。

【００１２】次に、実施例の作用について説明する。こ
の実施例の設置台を兼ねたエアコン室外機用梱包材で
は、上述のように構成されるので、図１に示すように、
底部受け部材１の上面開口状窪み部１１内にエアコン室
外機Ａの底部を挿入させると供に、エアコン室外機Ａの
上端左右各奥行き方向側コーナ部ａに窪み部２２を挿入
させた状態で上端コーナ部受け部材２をそれぞれ装着す
ることにより、各コーナ部ａを保護した状態でエアコン
室外機Ａを梱包することができる。尚、この場合、エア
コン室外機Ａは予めビニール袋などに包んだ状態で梱包
が行われる。

【００１３】また、エアコン室外機Ａを設置する時は、
図２〜図４に示すように、該設置場所に、まず底部受け
部材１を設置させた後、コ字状底部に形成された段部２
３を底部受け部材１の前後の幅方向側上端面と溝１２と
に係合させた状態で一対の上端コーナ部受け部材２を設
置した後、両上端コーナ部受け部材２の上にエアコン室
外機Ａを設置する。

【００１４】そして、該エアコン室外機Ａの上端コーナ
部受け部材２の上面側に設けられた固定手段３により該
エアコン室外機Ａを固定することにより、エアコン室外
機Ａの設置が完了する。即ち、図４にその詳細を示すよ
うに、エアコン室外機Ａの底部に設けられた固定金具４
に形成されたボルト穴４ａに対し、その上方からボルト
３３を挿通し、これをスライド溝３１内に挿入されたナ
ット３２にねじ込んで締めつけることにより、エアコン
室外機Ａを両上端コーナ部受け部材２に対して固定する
ことができる。

【００１５】また、エアコン室外機Ａからでるドレン
は、一旦底部受け部材１の窪み部１１内に受け止められ
た後、水抜き孔１３からまとめて外部に排出される。

【００１６】次に、図５は、設置台としての他の使用形
態を示すものであり、この図に示すように、ベランダの
天井部に吊り下げた状態でエアコン室外機Ａを設置する
場合も、設置台として使用することができる。

【００１７】以上のように、この実施例では、輸送時に
エアコン室外機Ａの梱包材として用いた後に、該梱包材
をエアコン室外機Ａを設置する際の設置台として有効利
用することができると共に、従来のような廃材処理の問
題を解決することができるようになるという効果が得ら
れる。また、設置台としての用途においては、エアコン
室外機Ａの固定が可能であるため、設置の安定性を高め
ることができると共に、底部受け部材１がエアコン室外
機Ａからでるドレンを集めて一箇所から排出するドレン
パンの役目をすることができる。

【００１８】

【考案の効果】以上説明してきたように、本考案の設置
台を兼ねたエアコン室外機用梱包材では、輸送時にエア
コン室外機の梱包材として用いることができると共に、
該梱包材は、その後エアコン室外機を設置する際の設置
台として有効利用することができるため、従来のような
廃材処理の問題を解決することができるようになるとい
う効果が得られる。また、設置台としての用途において
は、エアコン室外機の固定が可能であるため、設置の安
定性を高めることができると共に、底部受け部材がエア
コン室外機からでるドレンを集めて一箇所から排出する
ドレンパンの役目をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例の設置台を兼ねたエアコン室外
機用梱包材の梱包材としての使用形態を示す斜視図であ
る。

【図２】本考案一実施例の設置台としての使用形態を示
す正面図である。

【図３】本考案一実施例の設置台としての使用形態を示
す側面図である。

【図４】図３のＣ−Ｃ線における拡大断面図である。

【図５】本考案一実施例の設置台としての他の使用形態
を示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ エアコン室外機 ａ コーナ部 １ 底部受け部材 ２ 上端コーナ部受け部材 ３ 固定手段 １１ 窪み部 １２ 溝 ２２ 窪み部 ２３ 段部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室外機の底部側全体を挿入可能な窪み部
   を有する上面開口箱形の底部受け部材と、室外機の上端
   左右各奥行き方向側コーナ部を挿入可能な窪み部を有す
   る下面及び内側側面開口状の一対の上端コーナ部受け部
   材との組み合わせよりなり、 前記両部材は合成樹脂材で形成され、 前記底部受け部材には、その上端開口内周縁部に沿った
   溝及び水抜き孔が形成され、 前記上端コーナ部受け部材には、そのコ字状底部に前記
   底部受け部材の幅方向側上端面と溝とに係合可能な段部
   を有すると共に、その上面側には室外機を支持固定可能
   な固定手段を有していることを特徴とする設置台を兼ね
   たエアコン室外機用梱包材。