JPH0338328Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、便所の床と仕切板及び壁板の下縁
との間に介在する巾木に関するものである。

〔従来の技術〕

便所の床と仕切板や壁板の下縁との間に介在す
る巾木は、仕切板や壁板の下面に巾木の上縁を釘
や木ネジを介して固定している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

仕切板や壁板を上昇させて調節したとき、仕切
板や壁板と共に巾木が上昇するので、巾木の下縁
と床面との間に間隙ができる問題があつた。

また、床には床面を洗滌したときの排水の流れ
をよくするために傾斜を設けてあるので、傾斜の
低い側と巾木の下縁との間に大きな間隙ができる
問題もあつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は、
所要数の釘や木ネジ等の止具の挿通孔を有する帯
状の底板と、この底板の両側縁から対向するよう
上方に突出する側板とで構成した内側溝形材と、
所要数の釘や木ネジ等の止具の挿通孔を有する帯
状の頂板と、この頂板の両側縁から対向するよう
下方に突出して内側溝形材の側板の外側に被さる
側板とで構成した外側溝形材と、内側溝形材内の
少なくとも両端部に起立するよう設けた脚材と、
この脚材に設けてあるネジ孔にねじ込んだネジ軸
と、このネジ軸の上端に頂板の下面を受架するよ
う設けた受架板と、この受架板の周面所要間隔位
置に上記受架板を回動させるよう設けた棒状操作
部材の先端嵌入用凹入部と、外側溝形材の片方側
板に操作部材を挿通するよう設けた水平の長孔と
で構成されたものである。

〔作 用〕

床面に内側溝形材の底板を、仕切板や壁板の下
面に外側溝形材の頂板をそれぞれ固定したのち、
内側溝形材の外側溝形材を嵌め込むと共に、受架
板の上面に頂板の下面を当接させて上記仕切板や
壁板を受架する。

その後に長孔に挿入した操作部材を凹入部に嵌
入係止して上記操作部材により受架板と共にネジ
軸を回動させながら上記受架板を昇降させ、仕切
板や壁板の傾きを調整したのち、仕切板や壁板を
固定支持する。

〔実施例〕

図において、Ａは床に固定する内側溝形材であ
る。

上記の内側溝形材Ａは、所要数の釘や木ネジ等
の止具の挿通孔１を有する帯状の底板２と、この
底板２の両側縁から連なつて対向するよう上方に
突出する側板３，３とで構成されている。

Ｂは内側溝形材Ａの外側に嵌め込む外側溝形材
である。

上記の外側溝形材Ｂは、所要数の釘や木ネジ等
の止具の挿通孔４を有する頂板５と、この頂板５
の両側縁から連なつて対向するよう下方に突出す
る側板６，６とで構成されている。

また、内側溝形材Ａ内の少なくとも両端部に
は、起立する脚材７が設けられているる。

上記の脚材７は、基板８と、この基板８の両端
から連ねて下方に突出する脚板９，９とで構成さ
れ、側板３，３内側に脚板９，９を嵌装すると共
に、側板３，３に脚板９，９をスポツト溶接等で
固定する。

尚内側溝形材Ａが長尺な場合、上記内側溝形材
Ａの中間に脚材７を配置すればよい。

さらに、脚材７の基板８にネジ孔１０を設ける
と共に、このネジ孔１０には、上端に受架板１１
を有するネジ軸１２ががねじ込まれている。

また、受架板１１の周面所要間隔位置には、上
記受架板１１を回動させる棒状操作部材の先端嵌
入用凹入部１３が設けられている。

上記の凹入部１３は、第２図で示したように孔
を設けたものと、第５図で示したように放射状の
溝を設けたものとがある。

さらに、外側溝形材Ｂの片方の側板６には、操
作部材を挿入して上記操作部材を横方向に移動さ
せる水平の長孔１４が設けられている。

上記の長孔１４は、放射状の溝の場合第４図で
示したように側板６と頂板５との稜線をまたぐよ
うに設けて人目にふれないようにすることができ
る。

なお、挿通孔１，４は図示のように長孔として
おくことにより、外側溝形材Ｂ及び内側溝形材Ａ
の取付時にスライドさせて調節することができ
る。

図中１５は底板２及び頂板５の端縁から連なる
端板である。

次に巾木の取付け方法を説明する。

床Ｃの上に底板２を載置したのち、挿通孔１に
挿通したビス１６を埋込みナツト１７にねじ込ん
で床Ｃに内側溝形材Ａを固定する。

また、仕切板や壁板Ｄの下面に頂板５を重ねた
のち、挿通孔４に挿通した木ネジ１８をねじ込ん
で仕切板や壁板Ｄに外側溝形材Ｂを固定する。

その後に仕切板や壁板Ｄを立てかけると共に、
内側溝形状Ａの外側に外側溝形材Ｂを嵌め込む。

このとき、受架板１１の上面に頂板５の下面を
当接させて外側溝形材Ｂを受架する。

立てかけた仕切板や壁板Ｄの傾きを調節するに
は、長孔１４に挿通した操作部材の先端を凹入部
１３に挿通係止し、そして操作部材の移動終了後
に凹入部１３から操作部材引き抜き、その後に凹
入部１３に操作部材の先端を挿入係止する繰り返
しにより受架板１１と共にネジ軸１２を回動させ
て、上記受架板１１の昇降により共に外側溝形材
Ｂと仕切板や壁板Ｄを昇降調整する。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る巾木によれば、
長孔に挿入した操作部材と受架板の凹入部とを係
合させ、そして操作部材の操作により受架板と共
にネジ軸を回動させて外側溝形材を昇降させるよ
うにしてあるので、仕切板や壁板の傾きを調節す
ることができ、また外側溝形材の内側に内側溝形
状が嵌入しているので、外側溝形材の上昇にとも
なう上記外側溝形材の下縁と床との間に間〓がで
きても、内側溝形材が閉鎖している。

さらに、仕切板や壁板の重量を受架板を有する
ネジ軸により支えるので、仕切板や壁板の側縁取
付け金具に無理な力が作用しない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る巾木の正面図、第２図
は同上の一部切欠拡大正面図、第３図は同縦断側
面図、第４図は係合部の他の実施例を示す縦断側
面図、第５図は同上の斜視図、第６図は使用例の
横断平面図である。 Ａ…内側溝形材、Ｂ…外側溝形材、Ｃ…床、Ｄ
…壁板、１…挿通孔、２…底板、３，３…側板、
４…挿通孔、５…頂板、６，６…側板、７…脚
材、８…基板、９，９…脚板、１０…ネジ孔、１
１…受架板、１２…ネジ軸、１３…凹入部、１４
…長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所要数の釘や木ネジ等の止具の挿通孔を有する
   帯状の底板と、この底板の両側縁から対向するよ
   うに上方に突出する側板とで構成した内側溝形材
   と、所要数の釘や木ネジ等の止具の挿通孔を有す
   る帯状の頂板と、この頂板の両側縁から対向する
   ように下方に突出して内側溝形材の側板の外側に
   被さる側板とで構成した外側溝形材と、内側溝形
   材の少なくとも両端部に起立するよう設けた脚材
   と、この脚材に設けてあるネジ孔にねじ込んだネ
   ジ軸と、このネジ軸の上端に頂板の下面を受架す
   るよう設けた受架板と、この受架板の周面所要間
   隔位置に上記受架板を回動させるよう設けた棒状
   操作部材の先端嵌入用凹入部と、外側溝形材の片
   方の側板に操作部材を挿通するよう設けた水平の
   長孔とから成る巾木。