JPH0650112A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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Publication number
JPH0650112A
JPH0650112A JP20332192A JP20332192A JPH0650112A JP H0650112 A JPH0650112 A JP H0650112A JP 20332192 A JP20332192 A JP 20332192A JP 20332192 A JP20332192 A JP 20332192A JP H0650112 A JPH0650112 A JP H0650112A
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JP
Japan
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valve
pressure
pressure receiving
hole
valve timing
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Application number
JP20332192A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Imai
博昭 今井
Akira Hidaka
章 日高
Katsuhiko Uchida
勝彦 内田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 内燃機関の吸気・排気バルブの開閉時期を運
転状態に応じて可変制御するバルブタイミング制御装置
において、バルブタイミングの3段階制御を確保しつつ
装置の小型化とコストの低廉化を図る。 【構成】 従動スプロケット21とカムシャフト22と
の間に介装された筒状歯車27を、可動部材30を介し
て軸方向へ移動させることにより両者21,22の相対
回動位相を3段階に変換するバルブタイミング制御装置
である。前記可動部材30で隔成された圧力室29の第
1受圧室29aと第2受圧室29bに油圧を給排する第
1,第2油圧回路31,32の途中に、1つの3ポジシ
ョン型のロータリーバルブ機構38を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気・排気
バルブの開閉時期を運転状態に応じて可変制御するバル
ブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバルブタイミング制御装置として
は、種々提供されており、その一例としては本出願人が
先に出願した実開平3−110106号に記載されたも
のがある。
【0003】このバルブタイミング制御装置は、図19
に示すように、機関のクランク軸から駆動力が伝達され
る円筒状の従動スプロケット1と、該従動スプロケット
1の回転力によって例えば吸気バルブを開閉作動させる
駆動カムを一体に有するカムシャフト2と、該カムシャ
フト2の一端部2aに固定ボルト3を介して固定された
スリーブ4と、前記従動スプロケット1とスリーブ4と
の間に噛合して、左右軸方向の移動に伴い該従動スプロ
ケット1とカムシャフト2との相対回動位相を変換する
筒状歯車5と、該筒状歯車5を左右軸方向に移動させる
駆動機構とを備えている。
【0004】この駆動機構は、筒状歯車5の前端側に形
成された圧力室6と、該圧力室6内に軸方向へ摺動自在
に設けられた可動部材7と、該可動部材7で隔成された
圧力室6の第1,第2受圧室6a,6bに相対的に油圧
を導入する油圧回路8と、筒状歯車5の後端部に弾装さ
れた圧縮スプリング9とを備えている。また、前記油圧
回路8は、シリンダヘッドのカム軸受10,カムシャフ
ト2及び固定ボルト3の内部や後述するスプール弁16
内等に形成されて、第1受圧室6aに連通する油供給通
路11と、該油供給通路11の途中から分岐形成されて
第2受圧室6bに連通する分岐通路12と、該第1受圧
室6aと外部とを連通するドレン孔13とを備えてい
る。また、油供給通路11の上流側に三方型の電磁弁1
4が設けられていると共に、下流側に油圧切替機構15
が設けられており、この油圧切替機構15は、固定ボル
ト3内の弁孔3a内を摺動するスプール弁16と該スプ
ール弁16を一方軸方向に移動させる電磁アクチュエー
タ17とから構成されている。
【0005】そして、機関低負荷時には、コントローラ
18から電磁弁14,電磁アクチュエータ17bに夫々
OFF信号(非通電)が出力されて、油供給通路11を
閉成する。したがって、オイルポンプ19から圧送され
た圧油は、ドレン通路20から排出されて第1,第2受
圧室6a,6bに供給されず、筒状歯車5が圧縮スプリ
ング9のばね力により左方向へ最大に移動し、従動スプ
ロケット1とカムシャフト2との相対回動位相を一方側
に変換する。
【0006】一方、低負荷域から中負荷域に移行する
と、電磁弁14にON信号(通電)が出力されて、オイ
ルポンプ19からの圧油が油供給通路11を通って第1
受圧室6aに導入される。依って、可動部材7がストッ
パ部1aに突き当たるまで図中右方向に移動し、筒状歯
車5を圧縮スプリング9のばね力に抗して所定量だけ右
方向に移動させるため、従動スプロケット1とカムシャ
フト2とは、他方側へ所定量だけ相対回動する。
【0007】さらに、高負荷域に移行した場合は、電磁
アクチュエータ17にもON信号が出力されて、駆動ロ
ッド17aがスプール弁16をコイルスプリング17b
のばね圧に抗して押圧して該スプール弁16により油供
給通路11の途中と分岐通路12とを連通させる一方、
第1受圧室6aとドレン孔13と外部を連通させる。こ
のため、第1受圧室6a内の油圧が外部に排出されると
共に、第2受圧室6b内に圧油が導入されて、可動部材
7を左方向へ最大に移動させると同時に、筒状歯車5を
圧縮スプリング9のばね力に抗してさらに右方向へ移動
させる。これによって、従動スプロケット1とカムシャ
フト2が、他方側へ最大に相対回動する。
【0008】したがって、従動スプロケット1とカムシ
ャフト2とを、単に正逆2段階の相対回動変換ではな
く、任意の中間相対回動位置でも保持することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
バルブタイミング制御装置にあっては、筒状歯車5を一
方側軸方向の中間移動位置と最大移動位置に夫々保持す
るために、電磁弁14と電磁アクチュエータ17の2つ
の高価なソレノイド機構を用いており、電磁弁14は、
図外のシリンダブロックの側部に取り付けられ、電磁ア
クチュエータ17はカムシャフトの軸方向の延長線上に
設けられている。このため、装置全体が大型になり、該
装置を備えた内燃機関のエンジンルーム内のレイアウト
の自由度が制約され、車両への搭載性が悪化するばかり
かコストの増加も余儀なくされている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の装
置の問題点に鑑みて案出されたもので、とりわけ2経路
の油圧回路を機関運転状態に応じて相対的に切り換える
3ポジション型のロータリーバルブ機構を設けたことを
特徴としている。
【0011】
【作用】2経路の油圧回路の相対的な切換制御を1つの
3ポジション型のロータリーバルブ機構によって行うよ
うにしたため、バルブタイミングを3段階に制御できる
ことは勿論のこと、装置全体の小型化が図れると共に、
コストの低廉化が図れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。尚、本実施例も吸気バルブ側に適用したものを示
している。
【0013】図1は本発明に係るバルブタイミング制御
装置の第1実施例を示し、21は図外のクランク軸から
タイミングチェーンにより駆動力が伝達される回転体た
る従動スプロケット、22は一端部22aがシリンダヘ
ッド23のカム軸受23aに回転自在に支持されて従動
スプロケット21から伝達された回転力により図外の吸
気バルブを開閉作動させるカムシャフトであって、この
カムシャフト22の一端部22aには、従動スプロケッ
ト21の内部軸方向に挿通されたスリーブ24が固定ボ
ルト25によって軸方向から固定されている。
【0014】このスリーブ24は、後端側の環状部24
aがカムシャフト一端部22aのフランジ部に嵌合して
いると共に、外周面の略中央位置にアウタ歯24bが形
成されている。
【0015】前記従動スプロケット21は、後端部が円
環部24aに回転自在に支持された筒状本体21aと、
該筒状本体21aの後端部外周に一体に設けられた歯車
部21bと、スリーブ24の前端縁に固定ボルト25に
より共締め固定されて、筒状本体21aの前端開口を閉
塞する円板状のフロントカバー26とから構成されてい
る。また、筒状本体21aの内周面略中央には、インナ
歯21cが形成されている。更に、筒状本体21aの前
端部は、フロントカバー26の外周フランジ26a内に
摺動自在に支持されている。
【0016】また、スリーブ24と筒状本体21aとの
間には、後述する駆動機構を介して軸方向に移動する位
相変換手段たる筒状歯車27が配置されている。この筒
状歯車27は、長尺な歯車を軸直角方向に分割形成され
た2個の歯車構成部27a,27bからなり、両歯車構
成部27a,27bは、夫々縦断面略コ字形を呈し、後
側の歯車構成部27b内に装着されたスプリング28a
と連結ピン28bとにより互いに接近する方向へ弾性的
に連結されている。また、各歯車構成部27a,27b
の内外周には、両方がはす歯の内歯と外歯が夫々形成さ
れており、この両内外歯に前記筒状本体21aのインナ
歯21cとスリーブ24のアウタ歯24bがスパイラル
噛合している。また、この筒状歯車27は、前側歯車構
成部27aの前端縁が後述する可動部材30を介してフ
ロントカバー27の内面に突き当たった位置で最大前方
向の(図1の位置)への移動が規制され、一方、後側歯
車構成部27bの後端縁が円環部24aの内側面に突き
当たった位置で最大後方向(図中右方向)への移動が規
制されるようになっている。
【0017】前記駆動機構は、前側歯車構成部27aと
フロントカバー26との間に形成された圧力室29と、
該圧力室29内に軸方向へ摺動自在に設けられた略円環
状の前記可動部材30と、該可動部材30で隔成された
圧力室29の前端側つまり可動部材30とフロントカバ
ー26の間の第1受圧室29a及び後側つまり可動部材
30と前側歯車構成部27a間の第2受圧室29bと、
該両受圧室29a,29bに油圧を給排する2経路の第
1,第2油圧回路31,32と、後側歯車構成部27b
と円環部材24aとの間に弾装されて筒状歯車27を前
方向に付勢する圧縮スプリング33とを備えている。
【0018】前記可動部材30は、内周面に圧縮スプリ
ング33のばね圧で前側歯車構成部27aの前端面が当
接していると共に、右方向の最大移動位置が筒状本体2
1aの内周面及びスリーブ24の外周面に対向して設け
られた段差部34,35によって規制されるようになっ
ている。この段差部34,35は、形成位置が筒状歯車
27の最大左右移動位置の略中間位置となるように設定
されている。
【0019】前記第1油圧回路31は、シリンダヘッド
23やカムシャフト22内に形成されて一端部がオイル
メインギャラリ36を介してオイルポンプ37と連通す
る第1油通路31aと、固定ボルト25の軸部内に形成
されて、スリーブ24の連通路31cを介して第1油通
路31aと第1受圧室29aを連通する通路部31bと
を備えている。
【0020】一方、第2油圧回路32は、第1油通路3
1aと略並行に設けられて、一端部がオイルメインギャ
ラリ36に連通する第2油通路32aと、固定ボルト2
5の軸部外周面とカムシャフト22のボルト孔及びスリ
ーブ24のボルト挿通孔内周面との間に形成されて、第
2油通路32aと第2受圧室29bとをスリーブ24の
直径方向孔32cを介して連通する環状通路32bとを
備えている。
【0021】また、第1,第2油通路31a,32aと
オイルメインギャラリ36との間には、1つの3ポジシ
ョン型のロータリーバルブ機構38が設けられている。
このロータリーバルブ機構38は、シリンダブロック3
9に形成された円柱状のバルブ孔40内に収納されたロ
ータリーバルブ41と、該ロータリーバルブ41を3つ
のポジションに回転制御する電磁アクチュエータ42と
から構成されている。
【0022】前記バルブ収納孔40は、上部両側に第
1,第2油通路31a,32aの一端部が接続されてい
ると共に、前端部にオイルメインギャラリ36の下流端
部36aが接続されている。また、中央下端部にドレン
通路43が接続されている。
【0023】前記ロータリーバルブ41は、バルブ収納
孔40の内周面に圧入固定された有底円筒状のバルブボ
ディ44と、該バルブボディ44の内部弁孔44aに回
転自在に収納された有底円筒状の弁体45とを備えてい
る。
【0024】前記バルブボディ44は、前端側底壁にバ
ルブ収納孔40を介してオイルメインギャラリ36と連
通する供給孔46が軸方向に沿って貫通形成されている
と共に、中央下部にドレン通路43と環状溝47を介し
て連通する排出孔48が半径方向に沿って貫通形成され
ている。また、図5及び図6等に示すように第1,第2
油通路31a,32aの一端部と対応する位置に、第
1,第2円環溝49,50が形成されており、第1円環
溝49の第1油通路31aの一端部の延長線から略60
°の角度位置に第1通孔51貫通形成されていると共
に、第2円環溝50の第2油通路32a一端部の延長線
上に第2通孔52が貫通形成されている。
【0025】前記弁体45は、図1〜図3に示すように
後端壁45aに電磁アクチュエータ42の後述する出力
軸70と連結する入力軸53が一体に設けられていると
共に、内部軸方向に前記供給孔46と連通する軸方向孔
54が形成されている。また、外周面の略中央に前記排
出孔48に連通する円環状の排出溝55が形成されてい
ると共に、周壁の前記第1通孔51及び第2通孔52に
夫々対応する位置に軸方向孔54と連通する第1,第2
連通孔56,57が貫通形成されている。また、外周面
の第1,第2連通孔56,57を避けた位置には、弁体
45の第1ステップの回転ポジションで第1,第2通孔
51,52と排出溝55とを連通する排出用第1,第2
円弧溝58,59が形成されていると共に、外周面の第
1連通孔51側には、弁体45の第2及び第3ステップ
の回転ポジションで第1連通孔51と第1油通路31a
とを連通させる供給用円弧溝60が形成されている。前
記第2円弧溝59は、第1円弧溝58よりも周方向へ長
く形成されている。更に、この弁体45は、図6にも示
すように先端側外周面に形成された規制用溝61の両端
縁が弁孔44aの内周面に設けられた突起部62に突き
当たってその左右の最大回転位置が規制されるようにな
っている。
【0026】また、前記入力軸53は、図1に示すよう
にバルブボディ44の内周に固定されたブッシュ63の
軸受孔63aに回転自在に支持されていると共に、板状
に形成された先端部53aが出力軸70の保持孔内に挿
通連結している。更に、弁体45は、後端壁45aの外
端面45bがブッシュ63の前端面63bに摺接しつつ
軸方向の位置決めがなされている。
【0027】一方、前記電磁アクチュエータ42は、図
4にも示すようにシリンダブロック39の外側面に固定
された略円形状のハウジング64内の外周側に収納され
て、外周に電磁コイル65が巻装されたコア66と、該
コア66を挟んだ前後端に配置されたステータ67,6
8と、一方側のステータ67とコア66との間に配置さ
れた円環状のマグネット69と、該マグネット69の内
周部に固定されて前記出力軸70にピン71を介して連
結されたロータ72とから主として構成されている。前
記ステータ67,68は、周方向へ間欠的に配置され
て、電磁コイル65への通電時間(パルス長さ)に応じ
てマグネット69を介して出力軸70を3ステップの回
転ポジジョンに制御するようになっている。また、電磁
コイル65には、コネクター73を介して図外のコント
ローラから出力されたパルス電流が入力されるようにな
っている。このコントローラは、機関回転数を検出する
クランク角センサや吸入空気量を検出するエアーフロー
メータ等からの各センサ類からの情報信号に基づいて現
在の機関運転状態を検出している。
【0028】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、機関低負荷時には、コントローラから電磁アクチ
ュエータ42に第1ステップのパルス電流が出力され、
出力軸70を介して入力軸53が一方に回転する。した
がって、弁体45は、図5及び図6に示すように第1,
第2連通孔56,57を閉止する一方、突起部62に規
制用溝61の一端縁が突き当たった回転位置に保持され
て、第1,第2油通路31a,32aを、夫々第1,第
2円環溝49,50,第1,第2通孔51,52及び第
1,第2円弧溝58,59,排出溝55,排出孔48を
介してドレン通路43に連通させる。このため、オイル
ポンプ37からオイルメインギャラリ36に圧送された
作動油は、各受圧室29a,29b方向への流入が遮断
される一方、第1,第2受圧室29a,29b内の作動
油は、ドレン通路43から外部に排出されて、該各受圧
室29a,29bの内圧が低下する。したがって、筒状
歯車27は、圧縮スプリング33のばね力で前方向に移
動し、前側歯車構成部27aが可動部材30を介してフ
ロントカバー26に突き当たって、その最大移動位置に
保持される。依って、従動スプロケット21とカムシャ
フト22は、一方側へ最大に相対回動し、吸気バルブの
閉時期を遅くするように制御する。
【0029】また、機関運転状態が低負荷域から例えば
中負荷域に移行すると、コントローラから第2ステップ
のパルス電流が出力され、したがって、弁体45は、図
8及び図9に示すように入力軸53を介して図中時計方
向(他方向)の中間位置まで回転し、第2油通路32a
を第2円弧溝59等を介してドレン通路43との連通状
態を維持させる一方、第1連通孔56を供給用円弧溝6
0を介して第1通孔51と連通させる。このため、オイ
ルメインギャラリ36に圧送された作動油は、第2受圧
室29bには供給されないが、第1油通路31a等を経
て第1受圧室29aに供給される。したがって、第1受
圧室29aの内圧の上昇に伴い可動部材30及び筒状歯
車27が、図7に示すように圧縮スプリング32のばね
力に抗して後方向へ移動し、各段差部34,35に可動
部材30が突き当たった時点でその移動が規制されて、
筒状歯車27は斯かる中間位置に保持される。依って、
従動スプロケット21とカムシャフト22は、筒状歯車
27の該中間移動位置で決定される相対回動位相に応じ
て吸気バルブの開閉時期を最適に制御することができ
る。
【0030】さらに、機関が高負荷域に移行した場合
は、コントローラから第3ステップのパルス電流が出力
され、したがって、弁体45は、図11及び図12に示
すように入力軸53を介してさらに時計方向へ規制用溝
61の他端縁が突起部62に突き当たるまで最大に回転
する。すると、今度は、第1連通孔56及び供給用溝6
0を介して軸方向孔54と第1通孔51が連通状態を維
持していると共に、第2連通孔57と第2通孔52が連
通する。このため、オイルメインギャラリ36の作動油
は、軸方向孔54から分岐して一方は第1受圧室29a
に、他方は第2連通孔57,第2通孔52,第2油通路
32a等を介して第2受圧室29bにも供給される。し
たがって、第2受圧室29b6の内圧が即座に上昇して
筒状歯車27は、図10に示すように圧縮スプリング3
3のばね力に抗して後側歯車構成部27bが円環部材2
4aに突き当たるまでさらに後方向へ速やかに最大移動
する。依って、従動スプロケット21とカムシャフト2
2は、さらに他方側へ相対回動して吸気バルブの閉時期
を早めるように制御する。
【0031】尚、機関高負荷域から中負荷域あるいは低
負荷域に移行した場合は、前述とは逆の作用によって弁
体45が反時計方向に回転して、第1,第2受圧室29
a,29bとドレン通路43を適宜連通させるため、該
各受圧室29a,29bの圧力低下に伴い筒状歯車27
が圧縮スプリング33のばね力で前方の中間移動位置あ
るいは最大移動位置に速やかに保持される。
【0032】このように、本実施例では、中負荷域から
高負荷域に移行する際に、両油圧回路31,32から各
受圧室29a,29bに供給され、特に、可動部材30
が前方向へ戻ることなく第1受圧室29a内の油圧によ
って最大右方向の移動位置に保持された状態で、第2受
圧室29bに作動油が集中的に供給されるため、該第2
受圧室29bの内圧が速やかに上昇し、筒状歯車27の
後方向への移動応答性が向上する。
【0033】しかも、各油圧回路31,32に対する相
対的な流路切り換えを1つのロータリーバルブ機構38
によって行うようにしたため、装置全体の小型化とコス
トの低廉化が図れる。
【0034】図13は、本発明の第2実施例を示し、弁
体45の後端壁外端面45bとブッシュ前端面63bと
の間に、環状の低摩擦部材74が介装されている。した
がって、該低摩擦部材74により、弁体45の回転が円
滑になり、特に軸方向孔54に作用する油圧によって弁
体45がブッシュ63側に押し付けられても円滑な回転
が確保される。また、この低摩擦部材74によって、弁
体45の外周を回って後端壁45aから入力軸53とブ
ッシュ軸受孔63a間に侵入しようとする作動油の流通
を阻止することができる。
【0035】また、低摩擦部材74に代えてテフロン等
の低摩擦材をコーティングすることも可能である。
【0036】図14は本発明の第3実施例を示し、ブッ
シュ63の軸受孔63a前端部に円環状の嵌着溝75が
形成されていると共に、該嵌着溝75内にゴム製のシー
ルリング76が保持されており、このシールリング76
の内周面が入力軸53の外周面に圧接している。したが
って、弁体45の外周を回り込んで入力軸53と軸受孔
63aとの間に侵入した作動油がシールリング76によ
って出力軸70方向への流入が阻止される。この結果、
リークした作動油による電磁アクチュエータ42の作動
不良等の発生を防止できる。
【0037】また、このシールリング76は、図15に
示すように軸受孔63aの内周面略中央位置に形成され
た嵌着溝75に保持することも可能である。
【0038】図16は本発明の第4実施例を示し、弁体
45の後端壁45aの外周面に円環状の嵌着溝75が形
成され、この嵌着溝75に外周縁が弁孔44a内周面に
圧接するシールリング76が保持されている。したがっ
て、この実施例も第3実施例と同様な作用効果が得られ
る。
【0039】また、図17に示すように嵌着溝75を弁
孔44aの内周面に形成して、ここにシールリング76
を保持することも可能である。
【0040】図18は本発明の第5実施例を示し、シリ
ンダブロック39の内部に、バルブ収納孔40の外端部
に有する大径孔40aとドレン通路43とを連通する戻
し通路77が形成されていると共に、大径孔40aの開
口周縁部にシリンダブロック39の外側面と電磁アクチ
ュエータ42のケーシング64との間をシールする環状
シール部材78が設けられている。
【0041】したがって、弁体45の外周からブッシュ
63の外周に回り込んだ作動油が、大径孔40aから戻
し通路77を通ってドレン通路43に戻されるため、入
力軸53と軸受孔63a間への作動油侵入が防止され
る。
【0042】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、2経路の油圧回路の相対的な切り換えを、1つ
の3ポジション型のロータリーバルブ機構によって行う
ようにしたため、位相変換手段によるバルブタイミング
の高精度な3段階制御が可能になることは勿論のこと、
装置全体の小型化が図れる。この結果、該装置を備えた
内燃機関のエンジンルーム内へのレイアウトの自由度が
向上する。また、コストの低廉化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルブタイミング制御装置の第1
実施例を示す全体構成図。
【図2】本実施例に供される弁体を示す斜視図。
【図3】同弁体の異なる方向からみた斜視図。
【図4】本実施例に供される電磁アクチュエータの断面
図。
【図5】図1のA−A線断面図。
【図6】図1のB−B線断面図。
【図7】本実施例の作用を示す全体構成図。
【図8】図7のC−C線断面図。
【図9】図7のD−D線断面図。
【図10】本実施例のさらに異なる作用を示す全体構成
図。
【図11】図10のE−E線断面図。
【図12】図10のF−F線断面図。
【図13】本発明の第2実施例を示す要部断面図。
【図14】本発明の第3実施例を示す要部断面図。
【図15】本発明の第3実施例の他例を示す要部断面
図。
【図16】本発明の第4実施例を示す要部断面図。
【図17】本発明の第4実施例の他例を示す要部断面
図。
【図18】本発明の第5実施例を示す要部断面図。
【図19】従来のバルブタイミング制御装置を示す全体
構成図。
【符号の説明】
21…従動スプロケット(回転体) 22…カムシャフト 27…筒状歯車(位相変換手段) 29…圧力室 29a,29b…第1,第2受圧室 30…可動部材 31,32…第1,第2油圧回路 38…ロータリーバルブ機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関に駆動される回転体とカムシャフト
    との間に介装されて、軸方向の移動に伴い前記回転体と
    カムシャフトとの相対回動位相を変換する位相変換手段
    と、前記回転体の内端部に有する圧力室を第1,第2受
    圧室に隔成しつつ軸方向へ摺動して前記位相変換手段を
    中間移動位置に保持する可動部材と、前記第1,第2受
    圧室に油圧を給排して前記可動部材及び位相変換手段を
    一方側軸方向に移動させる2経路の油圧回路とを備えた
    バルブタイミング制御装置において、前記2経路の油圧
    回路を機関運転状態に応じて相対的に切り換える3ポジ
    ション型のロータリーバルブ機構を設けたことを特徴と
    する内燃機関のバルブタイミング制御装置。
JP20332192A 1992-07-30 1992-07-30 内燃機関のバルブタイミング制御装置 Pending JPH0650112A (ja)

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