JPH0650070Y2 - 聴覚障害者用火災警報装置 - Google Patents
聴覚障害者用火災警報装置Info
- Publication number
- JPH0650070Y2 JPH0650070Y2 JP1988110655U JP11065588U JPH0650070Y2 JP H0650070 Y2 JPH0650070 Y2 JP H0650070Y2 JP 1988110655 U JP1988110655 U JP 1988110655U JP 11065588 U JP11065588 U JP 11065588U JP H0650070 Y2 JPH0650070 Y2 JP H0650070Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sound
- fire alarm
- fire
- frequency
- receiver
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は、聴覚障害者が生活する施設又は、一般家庭
の人に火災が発生したことを報知し、避難、誘導を迅速
に行い、人命の安全をはかる火災警報装置に関するもの
である。
の人に火災が発生したことを報知し、避難、誘導を迅速
に行い、人命の安全をはかる火災警報装置に関するもの
である。
（ロ）従来の技術 第２図は従来の実施例を示す構成図で、室内の天井部８
に熱感知器１、煙感知器２、中継器３等が配置されてお
り、火災を感知すると電気信号が配線７により受信機４
に入力される。受信機は、火災発生の入力信号により、
表示盤に発信位置が表示されると同時にベル10を鳴動さ
せ、火災を報知する装置となっている。
に熱感知器１、煙感知器２、中継器３等が配置されてお
り、火災を感知すると電気信号が配線７により受信機４
に入力される。受信機は、火災発生の入力信号により、
表示盤に発信位置が表示されると同時にベル10を鳴動さ
せ、火災を報知する装置となっている。
（ハ）考案が解決しようとする問題点 従来の自動火災報知設備では、ベルの鳴動や音声による
放送で火災の発生を建物内居住者に知らせる方法がとら
れている。しかし、一般に聴覚に障害のある人は、上方
の方法では火災の発生を覚知できない場合が多く、特に
重度の障害を持つ１級障害者について障害者施設におい
て音の聴取状況確認実験を行ったところ第３図に示す結
果が得られた。すなわち、聴覚障害程度１級者は、おお
むね周波数63Hzから1KHzの低周波音は聴き取れている
が、それ以上の高い周波数の音は聴き取れないことがわ
かった。
放送で火災の発生を建物内居住者に知らせる方法がとら
れている。しかし、一般に聴覚に障害のある人は、上方
の方法では火災の発生を覚知できない場合が多く、特に
重度の障害を持つ１級障害者について障害者施設におい
て音の聴取状況確認実験を行ったところ第３図に示す結
果が得られた。すなわち、聴覚障害程度１級者は、おお
むね周波数63Hzから1KHzの低周波音は聴き取れている
が、それ以上の高い周波数の音は聴き取れないことがわ
かった。
実験を行った聴覚障害者16名の音の聴取状況について、
発生音の周波数ごとに聴き取れた人数をみると、63Hzで
６名、125Hzで15名、250Hzで16名全員、500Hzで14名、1
KHzで11名となっている。
発生音の周波数ごとに聴き取れた人数をみると、63Hzで
６名、125Hzで15名、250Hzで16名全員、500Hzで14名、1
KHzで11名となっている。
聴き取れた音圧は、周波数63Hzにおいて88〜90dB、250H
zで92〜106dB、1KHzで94〜105dBである。
zで92〜106dB、1KHzで94〜105dBである。
結局、聴覚障害者が聴き取れる音としては、第３図の63
Hzから1KHzの周波数帯において曲線Ｅで示す音圧以上が
必要であり106dB以上の音圧を発生させれば全員が聴き
取れるのである。
Hzから1KHzの周波数帯において曲線Ｅで示す音圧以上が
必要であり106dB以上の音圧を発生させれば全員が聴き
取れるのである。
第３図において曲線Ａは健常者が聴き取れる音圧の最低
値とその音の周波数を示したもので、通常この曲線の上
部の音域の音はすべて聴き取れるのである。これに比較
して聴覚障害者が聴き取れる音域はＦに示すとおり非常
に狭い範囲である。
値とその音の周波数を示したもので、通常この曲線の上
部の音域の音はすべて聴き取れるのである。これに比較
して聴覚障害者が聴き取れる音域はＦに示すとおり非常
に狭い範囲である。
このことから曲線Ｂは一般家庭に取付けられる簡易型火
災警報器のブザー鳴動音の特性、また、曲線Ｃは自動火
災報知設備のベルの鳴動音の特性をそれぞれ示したもの
であるが、いずれも健常者に対しては十分な警報音とし
て役立つものであるが、聴覚障害者には聴えない音であ
り、殆ど役立っていないことを示している。曲線Ｄは和
太鼓の音の特性を示したものであるが、聴覚障害者の可
聴音域内にあるため、聞き取れていることが確認されて
いる。
災警報器のブザー鳴動音の特性、また、曲線Ｃは自動火
災報知設備のベルの鳴動音の特性をそれぞれ示したもの
であるが、いずれも健常者に対しては十分な警報音とし
て役立つものであるが、聴覚障害者には聴えない音であ
り、殆ど役立っていないことを示している。曲線Ｄは和
太鼓の音の特性を示したものであるが、聴覚障害者の可
聴音域内にあるため、聞き取れていることが確認されて
いる。
（ニ）問題点を解決するための手段 本考案は聴覚障害者に対する防災対策の充実化の一環と
して実施されたものであり、聴覚障害者が自動火災報知
設備のベルの鳴動音や火災発生の放送等が聴き取れない
ため、火災の覚知が遅れ、時期を失し、安全に避難でき
ないなど、都内だけでも約55000人が日夜不安を抱いて
いることに対し、これを改善するため、有効な火災警報
装置を具体化し、人命の安全化と火災被害の軽減をはか
ることを目的とするものである。
して実施されたものであり、聴覚障害者が自動火災報知
設備のベルの鳴動音や火災発生の放送等が聴き取れない
ため、火災の覚知が遅れ、時期を失し、安全に避難でき
ないなど、都内だけでも約55000人が日夜不安を抱いて
いることに対し、これを改善するため、有効な火災警報
装置を具体化し、人命の安全化と火災被害の軽減をはか
ることを目的とするものである。
（ホ）実施例 実施例により考案の構成、作用、効果について述べる
と、本考案の構成は第１図に示すとおり、熱感知器１、
煙感知器２、中継器３、受信機４、配線７で構成する既
存の自動火災報知設備の受信機４の出力端子に継電器等
を介して火災警報音発生装置５及びスピーカー６を配線
７により接続したものである。火災警報音発生装置５は
和太鼓、テンパニー等の楽器により発生させた音を合成
し、音声合成基板に収録した素子を内蔵した増幅器によ
って構成されており、受信機４の火災信号による作動と
連動し、第４図に示す実施例の周波数と音圧特性で、か
つ、周波数63ヘルツから１キロヘルツの間の音を106デ
シベル以上の音圧でスピーカー６より発生することがで
きるものである。本装置により発生する火災警報音の再
生時間は、実施例では８秒間で、リピート機能を備えて
いる。
と、本考案の構成は第１図に示すとおり、熱感知器１、
煙感知器２、中継器３、受信機４、配線７で構成する既
存の自動火災報知設備の受信機４の出力端子に継電器等
を介して火災警報音発生装置５及びスピーカー６を配線
７により接続したものである。火災警報音発生装置５は
和太鼓、テンパニー等の楽器により発生させた音を合成
し、音声合成基板に収録した素子を内蔵した増幅器によ
って構成されており、受信機４の火災信号による作動と
連動し、第４図に示す実施例の周波数と音圧特性で、か
つ、周波数63ヘルツから１キロヘルツの間の音を106デ
シベル以上の音圧でスピーカー６より発生することがで
きるものである。本装置により発生する火災警報音の再
生時間は、実施例では８秒間で、リピート機能を備えて
いる。
火災警報音発生装置５の電源は、商用電源100V又は非常
電源の電流24V等のいづれでも作動可能なものとなって
いる。また、本装置には火災警報音圧の調整ダイヤル等
も備えている。
電源の電流24V等のいづれでも作動可能なものとなって
いる。また、本装置には火災警報音圧の調整ダイヤル等
も備えている。
（ヘ）作用 本考案による装置の作用については、既存の自動火災報
知設備の受信機に火災警報音発生装置５及び低周波音を
十分に出力できるスピーカー６を接続することにより、
聴覚障害者が聴取可能な低周波音により構成されている
火災警報音を鳴動させることができる。
知設備の受信機に火災警報音発生装置５及び低周波音を
十分に出力できるスピーカー６を接続することにより、
聴覚障害者が聴取可能な低周波音により構成されている
火災警報音を鳴動させることができる。
（ト）考案の効果 本考案による装置の効果については、既存の自動火災報
知設備のベル鳴動音等が健常者を基準に設計されたもの
であるため、聴覚障害者には聴き取れない音の特性とな
っているが、本考案の火災警報装置によれば、健常者、
聴覚障害者の両者が火災警報音として十分に聴き取るこ
とができるのである。
知設備のベル鳴動音等が健常者を基準に設計されたもの
であるため、聴覚障害者には聴き取れない音の特性とな
っているが、本考案の火災警報装置によれば、健常者、
聴覚障害者の両者が火災警報音として十分に聴き取るこ
とができるのである。
また、本考案の装置を既存の自動火災警報設備に付加さ
せることによって聴覚障害者に対し、火災発生時の防災
設備の充実化、整備がなされ、火災の早期発見、迅速な
避難、初期消火等が可能となるのである。
せることによって聴覚障害者に対し、火災発生時の防災
設備の充実化、整備がなされ、火災の早期発見、迅速な
避難、初期消火等が可能となるのである。
第１図は本考案による聴覚障害者用火災警報装置の構成
図である。第２図は既存の自動火災報知設備の構成図の
例である。第３図は健常者の可聴音域特性、簡易型火災
警報器のブザー鳴動音の特性、自動火災報知設備のベル
鳴動音の特性、和太鼓の音特性、聴覚障害者の可聴音域
特性を示したものである。第４図は本考案の火災警報装
置の警報音の分析結果で、警報音を構成する各周波数成
分の音圧を示したものである。 第１図、第２図において、１……熱感知器、２……煙感
知器、３……中継器、４……受信機、７……配線、８…
…天井部 第１図において、５……火災警報音発生装置、６……ス
ピーカー 第２図において、９……発信機、10……ベル 第３図において、Ａ……健常者の最低可聴音圧、Ｂ……
簡易型火災警報器のブザー鳴動音の特性、Ｃ……自動火
災報知設備のベル鳴動音の特性、Ｄ……和太鼓の音特
性、Ｅ……聴覚障害者の最低可聴音圧、Ｆ……聴覚障害
者の可聴音域
図である。第２図は既存の自動火災報知設備の構成図の
例である。第３図は健常者の可聴音域特性、簡易型火災
警報器のブザー鳴動音の特性、自動火災報知設備のベル
鳴動音の特性、和太鼓の音特性、聴覚障害者の可聴音域
特性を示したものである。第４図は本考案の火災警報装
置の警報音の分析結果で、警報音を構成する各周波数成
分の音圧を示したものである。 第１図、第２図において、１……熱感知器、２……煙感
知器、３……中継器、４……受信機、７……配線、８…
…天井部 第１図において、５……火災警報音発生装置、６……ス
ピーカー 第２図において、９……発信機、10……ベル 第３図において、Ａ……健常者の最低可聴音圧、Ｂ……
簡易型火災警報器のブザー鳴動音の特性、Ｃ……自動火
災報知設備のベル鳴動音の特性、Ｄ……和太鼓の音特
性、Ｅ……聴覚障害者の最低可聴音圧、Ｆ……聴覚障害
者の可聴音域
Claims (1)
- 【請求項１】熱感知器１、煙感知器２、中継器３、受信
機４、配線７により構成する自動火災警報設備の受信機
出力端子に継電器を介して和太鼓、テンパニー等の楽器
による低周波音成分の多い合成音を音声合成基板に収録
した素子を内蔵する火災警報音発生装置５、スピーカー
６を配線７により接続し、火災の感知に伴い聴覚障害者
が聴取可能な周波数63ヘルツから１キロヘルツの間の音
を106デシベル以上の音圧で発生することができること
を特徴とする構造の聴覚障害者用火災警報装置
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988110655U JPH0650070Y2 (ja) | 1988-08-25 | 1988-08-25 | 聴覚障害者用火災警報装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988110655U JPH0650070Y2 (ja) | 1988-08-25 | 1988-08-25 | 聴覚障害者用火災警報装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0232196U JPH0232196U (ja) | 1990-02-28 |
| JPH0650070Y2 true JPH0650070Y2 (ja) | 1994-12-14 |
Family
ID=31348010
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988110655U Expired - Lifetime JPH0650070Y2 (ja) | 1988-08-25 | 1988-08-25 | 聴覚障害者用火災警報装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0650070Y2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62189597A (ja) * | 1986-02-14 | 1987-08-19 | 井関農機株式会社 | 音声警報装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56113996U (ja) * | 1980-01-31 | 1981-09-02 |
-
1988
- 1988-08-25 JP JP1988110655U patent/JPH0650070Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62189597A (ja) * | 1986-02-14 | 1987-08-19 | 井関農機株式会社 | 音声警報装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0232196U (ja) | 1990-02-28 |
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