JPH0649733B2 - 一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及びその製造方法 - Google Patents
一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及びその製造方法Info
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- JPH0649733B2 JPH0649733B2 JP2072996A JP7299690A JPH0649733B2 JP H0649733 B2 JPH0649733 B2 JP H0649733B2 JP 2072996 A JP2072996 A JP 2072996A JP 7299690 A JP7299690 A JP 7299690A JP H0649733 B2 JPH0649733 B2 JP H0649733B2
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- monohydric alcohol
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- acrylamide
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な一価アルコール溶媒中で相転移する感
熱性高分子化合物及びその製造方法に関するものであ
る。さらに詳しく言えば、本発明は、遮光体、温度サン
サー、吸着剤、更には玩具、インテリア、捺染剤、デイ
スプレイ、分離膜、メカノケミカル材料に利用しうる一
価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及
びこのものを効率よく製造する方法に関するものであ
る。
熱性高分子化合物及びその製造方法に関するものであ
る。さらに詳しく言えば、本発明は、遮光体、温度サン
サー、吸着剤、更には玩具、インテリア、捺染剤、デイ
スプレイ、分離膜、メカノケミカル材料に利用しうる一
価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及
びこのものを効率よく製造する方法に関するものであ
る。
水溶性高分子化合物の中には、水溶液状態においてある
温度(転移温度又は曇点)以上では析出白濁化し、その
温度以下では溶解透明化するという特殊な可逆的溶解挙
動を示すものがあり、このものは、親水性−疎水性熱可
逆型高分子化合物あるいは感熱性高分子化合物とも呼ば
れ、近年、温室などの遮光体、温度センサーあるいは水
溶性有機物質吸着剤などの材料として注目されるように
なってきた。
温度(転移温度又は曇点)以上では析出白濁化し、その
温度以下では溶解透明化するという特殊な可逆的溶解挙
動を示すものがあり、このものは、親水性−疎水性熱可
逆型高分子化合物あるいは感熱性高分子化合物とも呼ば
れ、近年、温室などの遮光体、温度センサーあるいは水
溶性有機物質吸着剤などの材料として注目されるように
なってきた。
このような感熱性高分子化合物としては、これまでポリ
酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチルエーテル、
メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニル
メチルオキサゾリデイノン及びポリアクリルアミド誘導
体などが知られている。
酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチルエーテル、
メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニル
メチルオキサゾリデイノン及びポリアクリルアミド誘導
体などが知られている。
これらの感熱性高分子化合物の中でポリアクリルアミド
誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的安価に製造し
うるので、特に有用であり、これまでポリ(N−エチル
アクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−イソプロピル(メタ)アク
リルアミド)、ポリ(N−シクロプロピル(メタ)アク
リルアミド)、ポリ(N、N−ジエチルアクリルアミ
ド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリルアミ
ド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアクリルア
ミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルアクリル
アミド)、ポリ(N−アクリロイルピペリジン)、ポリ
(N−アクリロイルピロリジン)、ポリ(N−テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−
メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N
−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド)、ポリ
(N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−
メチルアクリルアミド)、ポリ(N−1−メチル−2−
メトキシエチル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−
1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメ
チル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−8−
アクリロイル−1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ
〔4・5〕デカン)等が知られている。
誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的安価に製造し
うるので、特に有用であり、これまでポリ(N−エチル
アクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−イソプロピル(メタ)アク
リルアミド)、ポリ(N−シクロプロピル(メタ)アク
リルアミド)、ポリ(N、N−ジエチルアクリルアミ
ド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリルアミ
ド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアクリルア
ミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルアクリル
アミド)、ポリ(N−アクリロイルピペリジン)、ポリ
(N−アクリロイルピロリジン)、ポリ(N−テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−
メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N
−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド)、ポリ
(N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−
メチルアクリルアミド)、ポリ(N−1−メチル−2−
メトキシエチル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−
1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメ
チル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−8−
アクリロイル−1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ
〔4・5〕デカン)等が知られている。
しかしながら、これらの感熱性高分子化合物は、いずれ
も水溶液中では感熱性を示すが、その他の溶媒中では感
熱性を示さない。一価アルコール溶媒中で感熱性を呈す
る高分子としてはポリ(N−1,3−ジオキソラン−2
−イルメチル)−N−メチルアクリルアミド)があり、
これは上記感熱性高分子とは異なり転移温度以下の温度
で不溶、転移温度以上の温度で可溶である{公開特許公
報(昭63−243112)}。
も水溶液中では感熱性を示すが、その他の溶媒中では感
熱性を示さない。一価アルコール溶媒中で感熱性を呈す
る高分子としてはポリ(N−1,3−ジオキソラン−2
−イルメチル)−N−メチルアクリルアミド)があり、
これは上記感熱性高分子とは異なり転移温度以下の温度
で不溶、転移温度以上の温度で可溶である{公開特許公
報(昭63−243112)}。
本発明の目的は、このような事情のもとで、感熱性高分
子化合物の利用範囲を拡大すべく、水以外の一価アルコ
ール溶媒中で熱刺激により相転移する感熱性高分子化合
物及びその製造方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
子化合物の利用範囲を拡大すべく、水以外の一価アルコ
ール溶媒中で熱刺激により相転移する感熱性高分子化合
物及びその製造方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
本発明者らは、一価アルコール溶媒中で相転移する感熱
性高分子化合物を開発するために鋭意研究を重ねた結
果、 式 で表されるビニル化合物をラジカル重合して得られる 式 で表される繰り返し単位から成り、水溶液における27℃
の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0に相当する分子
量を有する高分子化合物は、一価アルコール溶媒中で相
転移する感熱性高分子化合物であることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
性高分子化合物を開発するために鋭意研究を重ねた結
果、 式 で表されるビニル化合物をラジカル重合して得られる 式 で表される繰り返し単位から成り、水溶液における27℃
の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0に相当する分子
量を有する高分子化合物は、一価アルコール溶媒中で相
転移する感熱性高分子化合物であることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明の高分子化合物は、文献未載の新規化合物、ポリ
(N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)アク
リルアミド)であって、前記式(I)で表されるビニル
化合物をラジカル重合させることにより容易に製造する
ことができる。
(N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)アク
リルアミド)であって、前記式(I)で表されるビニル
化合物をラジカル重合させることにより容易に製造する
ことができる。
この式(I)で表される化合物、すなわちN−(1,3
−ジオキソラン−2−イルメチル)アクリルアミドも新
規化合物であり、例えば反応式 に従い、アクリル酸クロリドと2−アミノメチル−1,
3−ジオキソランとトリエチルアミンとを、0〜10℃に
保った溶媒中において反応させるか、あるいは反応式 に従い、アクリル酸クロリドと2−アミノメチル−1,
3−ジオキソランとを、0〜10℃に保った溶媒中におい
て反応させることによって得ることができる。
−ジオキソラン−2−イルメチル)アクリルアミドも新
規化合物であり、例えば反応式 に従い、アクリル酸クロリドと2−アミノメチル−1,
3−ジオキソランとトリエチルアミンとを、0〜10℃に
保った溶媒中において反応させるか、あるいは反応式 に従い、アクリル酸クロリドと2−アミノメチル−1,
3−ジオキソランとを、0〜10℃に保った溶媒中におい
て反応させることによって得ることができる。
これらの方法のおいて用いる溶媒については、アクリル
酸クロリドに対して不活性であれば特に制限はなく、一
般にはベンゼン、アセトン、トルエン等が用いられる。
反応温度については、高すぎると副反応が起こるので、
0〜10℃の範囲において反応させることが好ましい。
酸クロリドに対して不活性であれば特に制限はなく、一
般にはベンゼン、アセトン、トルエン等が用いられる。
反応温度については、高すぎると副反応が起こるので、
0〜10℃の範囲において反応させることが好ましい。
このようにして得られた反応混合物から、目的化合物を
単離するには、通常まずろ過などによって、トリエチル
アミン塩酸塩又は2−アミノメチル−1,3−ジオキソ
ラン塩酸塩を除去したのち、ロータリーエバポレーター
を用いてろ過から溶媒を留去し、ついでシクロヘキサン
を用いて再結晶させて精製する。この際、必要に応じさ
らに再結晶を繰り返して高純度のものにすることができ
る。
単離するには、通常まずろ過などによって、トリエチル
アミン塩酸塩又は2−アミノメチル−1,3−ジオキソ
ラン塩酸塩を除去したのち、ロータリーエバポレーター
を用いてろ過から溶媒を留去し、ついでシクロヘキサン
を用いて再結晶させて精製する。この際、必要に応じさ
らに再結晶を繰り返して高純度のものにすることができ
る。
このようにして得られたN−(1,3−ジオキソラン−
2−イルメチル)アクリルアミドは(融点70.8℃)
無色の結晶固体であり、水、メチルアルコール,エチル
アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホ
ルム、ベンゼン等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n−
ヘプタンには不溶である。
2−イルメチル)アクリルアミドは(融点70.8℃)
無色の結晶固体であり、水、メチルアルコール,エチル
アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホ
ルム、ベンゼン等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n−
ヘプタンには不溶である。
本発明の一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分
子化合物は、前記のN−(1,3−ジオキソラン−2−
イルメチル)アクリルアミドをラジカル重合することに
より、製造することができるが、この重合は通常、溶液
重合法や塊状重合法により、過酸化ベンゾイル、過酢酸
のような過酸化物やアゾビスイソブチロニトリルのよう
なアゾ化合物を重合開始剤として用い、あるいは紫外
線、放射線、電子線、プラズマなどの活性線の照射によ
って行うことができる。この際の重合開始剤の使用量と
しては、単量体の重量に基づき、0.005〜5重量%、特
に0.001〜2重量%範囲が適当である。
子化合物は、前記のN−(1,3−ジオキソラン−2−
イルメチル)アクリルアミドをラジカル重合することに
より、製造することができるが、この重合は通常、溶液
重合法や塊状重合法により、過酸化ベンゾイル、過酢酸
のような過酸化物やアゾビスイソブチロニトリルのよう
なアゾ化合物を重合開始剤として用い、あるいは紫外
線、放射線、電子線、プラズマなどの活性線の照射によ
って行うことができる。この際の重合開始剤の使用量と
しては、単量体の重量に基づき、0.005〜5重量%、特
に0.001〜2重量%範囲が適当である。
特に好適なのは溶液重合法により、N−(1,3−ジオ
キソラン−2−イルメチル)アクリルアミドを有機溶媒
中に1〜80重量%の濃度で溶解し、重合させる方法であ
る。
キソラン−2−イルメチル)アクリルアミドを有機溶媒
中に1〜80重量%の濃度で溶解し、重合させる方法であ
る。
このような溶液重合法に用いられる溶媒についてはN−
(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)アクリルア
ミドをとかすものであればよく特に制限はない。例え
ば、水、アルコール類、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、クロロホルム、ベンゼン、酢酸アルキル類などを挙
げるとができ、これらは、単独で用いてよいし、場合に
より2種以上組み合わせて用いてもよい。
(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)アクリルア
ミドをとかすものであればよく特に制限はない。例え
ば、水、アルコール類、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、クロロホルム、ベンゼン、酢酸アルキル類などを挙
げるとができ、これらは、単独で用いてよいし、場合に
より2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の高分子化合物は、低温域で一価アルコールに不
溶で、高温域で一価アルコールに溶解する高温溶解型の
感熱性高分子化合物である。このものの転移温度は、一
価アルコールの種類によっても異なる。
溶で、高温域で一価アルコールに溶解する高温溶解型の
感熱性高分子化合物である。このものの転移温度は、一
価アルコールの種類によっても異なる。
本発明の高分子化合物は、−CONH−基、−CH2−
O−基、−CH<基を有するので、赤外線吸収スペクト
ルなどによって同定することができる。また、その重合
度については、水溶液における27℃の温度での極限粘度
〔η〕が0.01〜6.0の範囲のものが実用的である。さら
に各種溶媒に対する溶解性については、水、熱一価アル
コール類、エチレングリコール、クロロホルム等には溶
解、冷一価アルコール類、アセトン、ベンゼン、テトラ
ヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチ
ル等の酢酸アルキルなど、ジエチルエーテル、n−ヘキ
サン、n−ヘプタンなどには不溶である。
O−基、−CH<基を有するので、赤外線吸収スペクト
ルなどによって同定することができる。また、その重合
度については、水溶液における27℃の温度での極限粘度
〔η〕が0.01〜6.0の範囲のものが実用的である。さら
に各種溶媒に対する溶解性については、水、熱一価アル
コール類、エチレングリコール、クロロホルム等には溶
解、冷一価アルコール類、アセトン、ベンゼン、テトラ
ヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチ
ル等の酢酸アルキルなど、ジエチルエーテル、n−ヘキ
サン、n−ヘプタンなどには不溶である。
本発明の高分子化合物は、転移温度以上に昇温すると一
価アルコールに高温域で溶解し、また冷却すると不溶と
なる性質を持つ。例えばこの高分子化合物の1%一価ア
ルコール溶液の転移温度は、分子量によっても異なるが
メタノールでは18〜20℃、エタノールでは44〜4
6℃、n−プロパノールでは32〜34℃、イソプロパ
ノールでは48〜52℃、n−ブチルアルコールでは3
2〜35℃、イソアミルアルコールでは31〜35℃で
あり、一般に一価アルコールの種類によって異なる。
価アルコールに高温域で溶解し、また冷却すると不溶と
なる性質を持つ。例えばこの高分子化合物の1%一価ア
ルコール溶液の転移温度は、分子量によっても異なるが
メタノールでは18〜20℃、エタノールでは44〜4
6℃、n−プロパノールでは32〜34℃、イソプロパ
ノールでは48〜52℃、n−ブチルアルコールでは3
2〜35℃、イソアミルアルコールでは31〜35℃で
あり、一般に一価アルコールの種類によって異なる。
本発明の高分子化合物は、文献未載の高分子化合物であ
って、可逆的に高温域で一価アルコールに溶解し低温域
で一価アルコールに不溶となるアルコール溶媒中で相転
移する感熱性高分子化合物で、従来知られている水溶液
で相転移する感熱性高分子とは異なる。これらの高分子
は、例えば、温室等の遮光体、温度センサー、更には玩
具、インテリア、捺染剤、デイスプレイ、分離膜、メカ
ノケミカル材料等に利用することができる。
って、可逆的に高温域で一価アルコールに溶解し低温域
で一価アルコールに不溶となるアルコール溶媒中で相転
移する感熱性高分子化合物で、従来知られている水溶液
で相転移する感熱性高分子とは異なる。これらの高分子
は、例えば、温室等の遮光体、温度センサー、更には玩
具、インテリア、捺染剤、デイスプレイ、分離膜、メカ
ノケミカル材料等に利用することができる。
次に参考例及び実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。
2容三角フラスコにトリエチルアミン(100.80g)、
2−アミノメチル−1,3−ジオキソラン(102.60g)
及びベンゼン(980ml)をいれ、氷冷して、内容液を10
℃以下の温度に保ち、かき混ぜながら、アクリル酸クロ
リド(80ml)をベンゼン(20ml)で希釈して滴下漏斗か
ら約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了後、反応
液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた後、ろ過
し、ロータリーエバポレータを用いて、ベンゼンを溜去
し、粗N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)
アクリルアミドを濃縮した。次いで常法により再結晶し
て融点70.8℃の結晶状物質113.58gを得た。
2−アミノメチル−1,3−ジオキソラン(102.60g)
及びベンゼン(980ml)をいれ、氷冷して、内容液を10
℃以下の温度に保ち、かき混ぜながら、アクリル酸クロ
リド(80ml)をベンゼン(20ml)で希釈して滴下漏斗か
ら約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了後、反応
液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた後、ろ過
し、ロータリーエバポレータを用いて、ベンゼンを溜去
し、粗N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)
アクリルアミドを濃縮した。次いで常法により再結晶し
て融点70.8℃の結晶状物質113.58gを得た。
この物質の赤外線吸収スペクトルを第1図に示す。
赤外線スペクトル分析: −NH− =3293cm-1 CH2=CH− =1628cm-1 −O− =1146cm-1 >C=O =1661cm-1 >CH− =2955,2918cm-1 質量スペクトル分析: m/e M+1 =158 以上の分析結果から、N−(1,3−ジオキソラン−2
−イルメチル)アクリルアミドであることが確認され
た。
−イルメチル)アクリルアミドであることが確認され
た。
〔実施例1〕 参考例で得たビニルモノマーの高分子化合物を製造し
た。
た。
キヤピラリー栓を付けたU字管付の50mlの三角フラス
コの中にN−1,3−ジオキソラン−2−イル)アクリ
ルアミド5.02g、ベンゼン80ml、アゾビスイソブ
チロニトリル0.0419gを加え、窒素気流下にかくはんし
ながら60℃に1時間保ち重合させた。重合の進行と共
にポリマーが析出した。反応後、生成高分子化合物は反
応溶媒と共にアセトン中に混合して沈澱させて単離し
た。収量2.61g。
コの中にN−1,3−ジオキソラン−2−イル)アクリ
ルアミド5.02g、ベンゼン80ml、アゾビスイソブ
チロニトリル0.0419gを加え、窒素気流下にかくはんし
ながら60℃に1時間保ち重合させた。重合の進行と共
にポリマーが析出した。反応後、生成高分子化合物は反
応溶媒と共にアセトン中に混合して沈澱させて単離し
た。収量2.61g。
この高分子化合物の赤外線吸収スペクトルを第2図に示
す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトルと高分子化
合物のそれとの比較により、1628CM−1のビニル基が
消滅し高分子化合物の生成が確認された。
す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトルと高分子化
合物のそれとの比較により、1628CM−1のビニル基が
消滅し高分子化合物の生成が確認された。
得られた高分子化合物については、水溶液とし、ウベロ
ーデ粘度計を用いて27℃で粘度測定し、極限粘度〔η〕
を求めた。極限粘度〔η〕=0.59。
ーデ粘度計を用いて27℃で粘度測定し、極限粘度〔η〕
を求めた。極限粘度〔η〕=0.59。
また、熱刺激による一価アルコール溶液の光透過率の測
定から、感熱特性を調べた。実施例1の高分子化合物ア
ルコール溶液の透過率−温度曲線を第3図に示す。この
中で実線は冷却時のデータ、破線は昇温時のデータであ
る。すなわち、1重量%濃度の高分子化合物一価アルコ
ール溶液を調節して、温度コントローラー付分光光度計
を用い、降温速度1℃/分で冷却させながら、波長500n
mでの光透過率を測定した。転移温度は、この光透過率
が初期透過率の0.5となる温度(TL)から求めた。
これらの結果をまとめて第1表に示す。
定から、感熱特性を調べた。実施例1の高分子化合物ア
ルコール溶液の透過率−温度曲線を第3図に示す。この
中で実線は冷却時のデータ、破線は昇温時のデータであ
る。すなわち、1重量%濃度の高分子化合物一価アルコ
ール溶液を調節して、温度コントローラー付分光光度計
を用い、降温速度1℃/分で冷却させながら、波長500n
mでの光透過率を測定した。転移温度は、この光透過率
が初期透過率の0.5となる温度(TL)から求めた。
これらの結果をまとめて第1表に示す。
〔実施例2〕 キヤピラリー栓を付けたU字管付の500mlの三角フラ
スコの中にN−1,3−ジオキソラン−2−イル)アク
リルアミド4.07g、水100.69g、過硫酸アン
モニウム0.0512gを加え、窒素気流下にかくはん
しながら60℃に5時間保ち重合させた。重合の進行と
共にポリマーが生成し粘度の高い水溶液となつた。反応
後、脱水後アセトン中に混合して沈澱させて単離した。
収量4.04g。
スコの中にN−1,3−ジオキソラン−2−イル)アク
リルアミド4.07g、水100.69g、過硫酸アン
モニウム0.0512gを加え、窒素気流下にかくはん
しながら60℃に5時間保ち重合させた。重合の進行と
共にポリマーが生成し粘度の高い水溶液となつた。反応
後、脱水後アセトン中に混合して沈澱させて単離した。
収量4.04g。
以下実施1と全く同じ方法で高分子化合物の生成を確
認、水溶液中27℃での極限粘度〔η〕=1.23、実施
例1と全く同様にしてアルコール溶液の転移温度を求め
た。これらの結果を第2表に示す。
認、水溶液中27℃での極限粘度〔η〕=1.23、実施
例1と全く同様にしてアルコール溶液の転移温度を求め
た。これらの結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図は参考例のビニルモノマーの赤外線吸収スペクト
ルを、第2図は、実施例1の高分子化合物の赤外線吸収
スペクトルを示す。第3図は、本発明の方法による実施
例1の高分子化合物の1重量%アルコール溶液における
透過率−温度曲線を示す。
ルを、第2図は、実施例1の高分子化合物の赤外線吸収
スペクトルを示す。第3図は、本発明の方法による実施
例1の高分子化合物の1重量%アルコール溶液における
透過率−温度曲線を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】式 で表される繰り返し単位から成り、水溶液における27℃
の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0に相当する分子
量を有する感熱性高分子化合物。 - 【請求項2】式 で表されるビニル化合物をラジカル重合させることを特
徴とする式 で表される繰り返し単位から成り、水溶液における27℃
の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0に相当する分子
量を有する感熱性高分子化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2072996A JPH0649733B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2072996A JPH0649733B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03273012A JPH03273012A (ja) | 1991-12-04 |
JPH0649733B2 true JPH0649733B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=13505540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2072996A Expired - Lifetime JPH0649733B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 一価アルコール溶媒中で相転移する感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649733B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60217196A (ja) * | 1984-04-11 | 1985-10-30 | Sanyo Chem Ind Ltd | バインダ−および記録紙 |
JPS6312611A (ja) * | 1986-07-02 | 1988-01-20 | Agency Of Ind Science & Technol | 銅キレ−ト能をもつ感熱高分子 |
JPH064686B2 (ja) * | 1987-03-30 | 1994-01-19 | 工業技術院長 | 水及びアルコール溶媒依存性熱可逆型材料及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-03-22 JP JP2072996A patent/JPH0649733B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03273012A (ja) | 1991-12-04 |
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