JPH0649446U - 紙幣取扱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙幣をスタッカに確実に収納する。 【構成】 スタッカ５０の紙幣取入口５９から供給され
た紙幣１を押込位置まで搬送する搬送部材５２は紙幣取
入口５９側の搬送部材幅を搬送装置２０の搬送通路幅よ
り広く形成した導入部５２aと、押込位置において搬送
部材幅を紙幣幅より僅かに広く形成した収納部５２c
と、搬送部材５２の導入部５２aと収納部５２cとの間に
設けられたガイド部５２bとを備えている。また、紙幣
取入口５９に到達した紙幣１を搬送部材５２に沿って搬
送するベルト装置３１の従動ローラ４６のシャフト４７
を移動可能に形成する。紙幣１は搬送部材５２の導入部
５２aからガイド部５２bに沿って片寄りを修正されなが
ら収納部５２cまで搬送される。従って、紙幣１は押込
装置３０の押板３２に対して適正な状態で押込位置に収
納されるので確実にスタッカ５０の紙幣収納部５１に収
納される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、紙幣取扱装置、特に、紙幣を収納するスタッカに紙幣を押込装置 により確実に収納できる紙幣取扱装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種の紙幣取扱装置は、投入された紙幣の真贋を判定する紙幣鑑別 装置と、紙幣鑑別装置を通過した紙幣を搬送する搬送装置と、搬送装置から供給 された紙幣を収納するスタッカとを備えている。スタッカ内には搬送装置から供 給された紙幣を所定の押込位置まで搬送するベルト装置と、押込位置にある紙幣 をスタッカの紙幣収納部に押し込むリンク機構を備えた押込装置が設けられてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の紙幣取扱装置では、紙幣鑑別装置、搬送装置及びスタッカが連続して接 続され、各接続部において生じた装置間のずれや隙間で紙幣が詰まることを防止 するため各装置の紙幣搬送通路の幅が順を追って少しずつ拡幅されている。従っ て、スタッカ内では搬送通路幅が紙幣の幅よりかなり広くなり、紙幣の幅方向の 位置が定まらず紙幣が片寄って搬送されることが多い。このため、紙幣は押込装 置の押板に対して紙幣の中心がずれて押込位置に到達し、押込装置が作動したと き紙幣が詰まる欠点があった。

【０００４】 そこで、この考案はスタッカに紙幣を確実に収納する紙幣取扱装置を提供する ことを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案による紙幣取扱装置は、投入された紙幣の真贋を判定する紙幣鑑別装 置と、紙幣鑑別装置を通過した紙幣を搬送通路に沿って搬送する搬送装置と、着 脱自在に配置されかつ搬送装置から供給された紙幣を収納するスタッカと、スタ ッカに組み込まれかつ搬送装置からの駆動力を受けてスタッカの押込位置に収納 された紙幣をスタッカの紙幣収納部に押し込む押込装置とを備えている。この紙 幣取扱装置は、スタッカの紙幣取入口から供給された紙幣を押込位置まで搬送す る搬送部材を備え、紙幣取入口側の搬送部材幅を搬送装置の搬送通路幅より広く 形成した導入部と、押込位置において搬送部材幅を紙幣幅より僅かに広く形成し た収納部と、搬送部材の導入部と収納部との間に設けられたガイド部とを備えて いる。この考案の実施例では、紙幣取入口に到達した紙幣を搬送部材に沿って搬 送するベルト装置の従動ローラのシャフトが移動可能に形成される。

【０００６】

【作用】

搬送装置からスタッカの紙幣取入口に送られた紙幣は、ベルト装置によって搬 送部材の導入部からガイド部に沿って収納部まで搬送され、押込位置に達する。 導入部は搬送装置の搬送通路幅より広く形成されているから、搬送装置とスタッ カの接続部で紙幣が詰まることなくスタッカ内に紙幣を円滑に送り込むことがで きる。導入部を通過した紙幣はガイド部に沿って紙幣の片寄りを修正されながら 収納部に向かって搬送される。このとき、ベルト装置の従動ローラのシャフトが 移動可能なため紙幣のよじれが防止できる。従って、紙幣は押込装置の押板に対 して適正な状態で押込位置に到達するから、押込装置の作動により紙幣を確実に スタッカの紙幣収納部に収納することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案による紙幣取扱装置の実施例を図１〜図３について説明する。

【０００８】 図１に示すように、紙幣取扱装置は、装置の外郭を構成するフレーム２と、紙 幣投入口１１から投入された紙幣１の真贋を判定する紙幣鑑別装置１０と、紙幣 鑑別装置１０を通過した紙幣１を搬送通路２２に沿って搬送する搬送装置２０と 、フレーム２に着脱自在に装着されかつ搬送装置２０から供給された紙幣１を紙 幣収納部５１に収納するスタッカ５０と、スタッカ５０に組み込まれかつ搬送装 置２０からの駆動力を受けてベルト装置３１によって押込位置まで搬送された紙 幣１をスタッカ５０の紙幣収納部５１に押し込む押込装置３０とで構成されてい る。

【０００９】 搬送装置２０は搬送通路２２に沿って配置された搬送ベルト２３を作動させる 駆動源のモータ２５を備えている。モータ２５の回転出力は搬送ベルト２３が捲 回されたプーリ２４Cに軸着された中間ギア２６aと中間ギア２６aに歯合する中 間ギア２６bを介して中間ギア２６Cに伝達される。フレーム２にスタッカ５０を 装着することによって、押込装置３０の受動ギア４４が中間ギア２６Cに歯合し て接続されると、中間ギア２６Cの回転が受動ギア４４に伝達される。

【００１０】 図２に示すように、ベルト装置３１は受動ギア４４が支持されたシャフト４２ の両端に軸着された一対の駆動ローラ４１を備えている。駆動ローラ４１は受動 ギア４４に伝達された搬送装置２０内のモータ２５の駆動力を受けて作動する。 駆動ローラ４１とプーリ４３aとの間には搬送ベルト４５がそれぞれ捲回され、 搬送ベルト４５に接触して回転する従動ローラ４６が駆動ローラ４１に対向して 配置されている。従動ローラ４６側には搬送ベルト４５に当接するプーリ４３b がそれぞれ配置されている。従動ローラ４６が軸着されているシャフト４７の軸 孔４７aを長孔に形成し、シャフト４７の突端には押圧スプリング４８の一端を 止着する。押圧スプリング４８の他端は固定軸４９の突端に止着され、シャフト ４７を軸孔４７a内で搬送ベルト４５側に付勢して従動ローラ４１の回転中心を 移動可能にする。

【００１１】 スタッカ５０の紙幣取入口５９から供給された紙幣１はベルト装置３１によっ て搬送部材５２に沿って搬送される。図３に示すように、搬送部材５２は紙幣取 入口５９側の搬送部材幅を搬送装置２０の搬送通路２２幅より広く形成した導入 部５２aと、押込位置において搬送部材幅を紙幣幅より僅かに広く形成した収納 部５２cと、搬送部材５２の導入部５２aと収納部５２cとの間に設けられたガイ ド部５２bとを備えている。導入部５２aの搬送部材幅Ｌ1は収納部５２cの幅Ｌ2 より大きい。

【００１２】 上記の構成において、スタッカ５０を装置のフレーム２に装着すると、スタッ カ５０の紙幣取入口５９は搬送装置２０の搬送通路２２の出口２２bに接続する 。同時に、押込装置３０の受動ギア４４は搬送装置２０の中間ギア２６cに歯合 して接続する。紙幣投入口１１から投入され紙幣鑑別装置１０で真札と判定され た紙幣１は、搬送装置２０の搬送ベルト２３によって搬送通路２２に沿って搬送 される。搬送ベルト２３の駆動源のモータ２５の回転出力は中間ギア２６cを介 して受動ギア４４に伝達され、ベルト装置３１を作動する。

【００１３】 搬送通路２２の出口２２bに到達した紙幣１はスタッカ５０の紙幣取入口５９ から搬送部材５２の導入部５２aに送り込まれる。導入部５２aの幅は搬送通路２ ２幅より広く形成されているので、搬送装置２０内を搬送される紙幣１に片寄り が生じた場合においても、搬送装置２０とスタッカ５０の接続部で装置間の隙間 に紙幣１が詰まることなく、紙幣１は円滑に導入部５２aに取込まれる。

【００１４】 導入部５２aを通過した紙幣１は駆動ローラ４１の回転により搬送ベルト４５ に沿って、駆動ローラ４１と従動ローラ４６との間をガイド部５２bに送られる 。紙幣１はガイド部５２bに当接し、ガイド部５２bに沿って片寄りを修正されな がら収納部５２cに向かって搬送される。このとき、ベルト装置３１の従動ロー ラ４６の回転中心が移動可能に形成されているため、ガイド部５２bに当接した 紙幣はよじれを生じることなく片寄りを修正することができる。収納部５２cの 幅は紙幣幅より僅かに広く形成されているため、紙幣１が片寄ることなく収納で きる。従って、紙幣１が押込装置３０の押板３２に対して適正な状態で押込位置 にあるので押込装置３０の作動により紙幣を確実にスタッカ５０の紙幣収納部５ １に収納することができる。

【００１５】

【考案の効果】

前記のように、この考案では、紙幣は搬送部材の導入部からガイド部に沿って 紙幣の片寄りを修正されながら収納部まで搬送され、押込装置の押板に対して適 正な状態で押込位置に到達するから、押込装置によって紙幣を確実にスタッカの 紙幣収納部に収納することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による紙幣取扱装置の側面図

【図２】スタッカの側面図

【図３】この考案による搬送部材を示す図２のＡ−Ａ'
線に沿う断面図

【符号の説明】

１・・紙幣、２・・フレーム、１０・・紙幣鑑別装置、
２０・・搬送装置、２２・・搬送通路、３０・・押込装
置、３１・・ベルト装置、４６・・従動ローラ、４７・
・シャフト、５０・・スタッカ、５１・・紙幣収納部、
５２・・搬送部材、５２a・・導入部、５２b・・ガイド
部、５２c・・収納部、５９・・紙幣取入口、

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入された紙幣の真贋を判定する紙幣鑑
   別装置と、紙幣鑑別装置を通過した紙幣を搬送通路に沿
   って搬送する搬送装置と、着脱自在に配置されかつ搬送
   装置から供給された紙幣を収納するスタッカと、スタッ
   カに組み込まれかつ搬送装置からの駆動力を受けてスタ
   ッカの押込位置に収納された紙幣をスタッカの紙幣収納
   部に押し込む押込装置とを備えた紙幣取扱装置におい
   て、 スタッカの紙幣取入口から供給された紙幣を押込位置ま
   で搬送する搬送部材と、 紙幣取入口側の搬送部材幅を
   搬送装置の搬送通路幅より広く形成した導入部と、 押込位置において搬送部材幅を紙幣幅より僅かに広く形
   成した収納部と、 搬送部材の導入部と収納部との間に設けられたガイド部
   とを有することを特徴とする紙幣取扱装置。
2. 【請求項２】 紙幣取入口に到達した紙幣を搬送部材に
   沿って搬送するベルト装置の従動ローラのシャフトが移
   動可能に形成された「請求項１」記載の紙幣取扱装置。