JPH0649270A - 複合組成物 - Google Patents

複合組成物

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JPH0649270A
JPH0649270A JP20117292A JP20117292A JPH0649270A JP H0649270 A JPH0649270 A JP H0649270A JP 20117292 A JP20117292 A JP 20117292A JP 20117292 A JP20117292 A JP 20117292A JP H0649270 A JPH0649270 A JP H0649270A
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composite composition
resin
oxide
film
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Itaru Ozaki
格 尾崎
Toru Tsurumi
徹 鶴見
Minoru Yoshida
実 吉田
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】機械的強度や耐摩耗性、耐擦過性に優れた成形
体を得ることができる、樹脂と無機粒子との複合組成物
を提供する。 【構成】負の極性を有する部位を含むポリエステル樹脂
と無機粒子との複合組成物であって、その無機粒子は、
主成分として、酸化カルシウムまたは酸化マグネシウム
と、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムとを含
み、かつ、水中における表面電位が正である複合組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、包装用フィルム、磁
気テープ用ベースフィルム、繊維、化粧板、各種機械部
品等の成形体を得るときに使用したり、塗料に混ぜて使
用したりすることができる複合組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂を使用して成形体を得るときに、そ
の機械的強度や耐摩耗性、耐擦過性等を向上させる目的
で、各種の無機粒子を配合することがよくある。この場
合、樹脂と無機粒子との組み合せは、当然のことなが
ら、親和性のよい組み合せを選択することが重要にな
る。
【0003】樹脂と無機粒子との親和性を向上させるた
めに、従来、無機粒子をいろいろ処理することが行われ
ている。たとえば、酸化ケイ素等の無機粒子をシランカ
ップリング剤で処理したり、無機粒子と有機化合物との
メカノケミカルな反応を利用して無機粒子を処理するこ
とが行われている(たとえば、特開昭63−18220
4号公報、特開昭59−152960号公報)。これら
は、無機粒子の表面に一般的に存在する水酸基を介して
表面に有機成分を導入したり、表面の水酸基を除去して
金属原子と有機化合物とを化学的に反応させることで樹
脂との親和性を向上させようとするものであるが、すべ
ての水酸基に有機成分を導入したり、すべての水酸基を
除去することは工業的には極めて難しく、十分な親和性
が得られるとはいい難い。
【0004】一方、無機粒子の種類を選択することも行
われている。たとえば、特開平3−134053号発明
は、ポリエステル樹脂に対してスピネル型の酸化物粒子
を選択している。すなわち、ポリエステル樹脂とスピネ
ル型酸化物粒子との複合組成物である。しかしながら、
スピネル型酸化物粒子にも、ポリエステル樹脂との親和
性に優れるものとそうでないものとがある。
【0005】また、酸化アルミニウムや酸化ジルコニウ
ムの粒子を使用することも提案されているが(たとえ
ば、特開平3−6239号公報、特開平3−15593
4号公報)、やはり、親和性に優れるものとそうでない
ものとがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、無機粒子と
して、上述したスピネル型酸化物粒子や、酸化アルミニ
ウム、酸化ジルコニウムの粒子を使用したとき、樹脂と
の親和性に優れるものとそうでないものとがあることに
着目し、検討した結果、特定の樹脂と特定の粒子との組
み合せを選択すると、一層優れた親和性を発現できるこ
とを見出した。
【0007】すなわち、この発明の目的は、樹脂と無機
粒子との親和性に著しく優れ、機械的強度や耐摩耗性、
耐擦過性に優れた成形体を得ることができる複合組成物
を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、負の極性を有する部位を含む樹脂と無
機粒子との複合組成物であって、その無機粒子は、主成
分として、アルカリ土類金属酸化物と、酸化アルミニウ
ムまたは酸化ジルコニウムとを含み、かつ、水中におけ
る表面電位が正であることを特徴とする複合組成物を提
供する。
【0009】この発明で使用する負の極性を有する部位
を含む樹脂とは、負に分極している部位を含んでいた
り、官能基を有するもので、具体的には、アミノ基、イ
ミノ基、カルボキシル基等を含むアクリル樹脂、メタア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
イミド樹脂、アルキド樹脂等を主成分とする樹脂をあげ
ることができる。そして、負の極性を有する部位は分子
構造中のどこにあってもよいが、無機粒子との結合点の
数を多くとれるという理由で、分子構造の末端にあるの
が最も好ましい。そのような樹脂としては、ポリエステ
ル樹脂がある。
【0010】ポリエステル樹脂を例示すると、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2、6−ナフタレンジカルボキシレー
ト、ポリエチレン−1、2−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボキシレートがある。こ
れらのポリエステルには、共重合成分として、アジピン
酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、4,4´−
ジフェニルジカルボン酸等のジカルボン酸およびそのエ
ステル形成性誘導体や、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のジオ
キシ化合物や、D−(β−オキシエトキシ)安息香酸等
のオキシカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体が
共重合していてもよい。
【0011】そして、これらの負の極性を有する部位を
含む樹脂は、後述する無機粒子と共有結合、水素結合、
イオン結合、配位結合をしたり、化学的、物理的吸着を
生じたり、静電的な吸引力を生じたりして無機粒子との
結合力を向上させ、すなわち、無機粒子との親和性を向
上させ、機械的強度や耐摩耗性、耐擦過性に優れた成形
体を得ることができるようになる。なお、硬化剤等を配
合した樹脂を使用する場合は、その硬化剤等が負の極性
を有する部位を含むことであってもよい。
【0012】一方、上述した樹脂と組み合わされる無機
粒子は、主成分としてアルカリ土類金属酸化物と酸化ア
ルミニウムまたは酸化ジルコニウムとを含むものであ
る。
【0013】アルカリ土類金属酸化物は、Be、Mg、
Ca、Sr、Ba、Raの酸化物からなり、これらを単
独で、あるいは、組み合わせて使用する。組み合わせる
場合、形態は、化合物、混合物、固溶体のいずれでもよ
い。これらのアルカリ土類金属酸化物は、それを構成し
ている金属元素のイオン化傾向が大きいので、上述し
た、負の極性を有する部位を含む樹脂との親和性がよ
く、成形体の、特に機械的強度や耐擦過性が大きく向上
する。なかでも、イオン化傾向が大きく、しかも、低比
重であるために使用量が少なくてすむという理由で、M
gOやCaOが好ましい。
【0014】一方、酸化アルミニウムは、硬度が高く、
しかも、化学的安定性に優れることから、成形体の、特
に耐摩耗性を向上させる。そのような酸化アルミニウム
は、非晶質でもよく、α型、γ型、θ型、η型等の結晶
質であってもよい。これらが混在していてもよい。
【0015】アルカリ土類金属酸化物と酸化アルミニウ
ムは、1個の無機粒子内に共存している。存在形態は、
化合物の形態が一般的であるが、固溶体の形態でもよ
い。また、アルカリ土類金属酸化物と酸化アルミニウム
がそれぞれ単体として独立して1個の無機粒子内に存在
している場合もある。さらに、単体と化合物、単体と固
溶体、化合物と固溶体、単体と化合物と固溶体といった
ように、異なる形態のものが共存していてもよい。ま
た、非晶質であってもよく、結晶質であってもよく、そ
れらが共存していてもよい。なお、化合物の形態で存在
している場合、表面電位を比較的容易に正に大きくする
ことができるという理由で、次のようなものが好まし
い。
【0016】すなわち、3CaO・Al2 3 、12C
aO・7Al2 3 、5CaO・3Al2 3 、CaO
・Al2 3 、3CaO・5Al2 3 、CaO・2A
23 、CaO・6Al2 3 、MgO・Al
2 3 、3BeO・2Al2 3 、BeO・Al
2 3 、BeO・3Al2 3 、3SrO・Al
2 3 、SrO・Al2 3 、SrO・2Al2 3
SrO・6Al2 3 、BaO・6Al23 、BaO
・Al2 3 、3BaO・Al2 3 が好ましい。特に
好ましいのは、3CaO・5Al2 3 、CaO・2A
2 3 、CaO・6Al2 3 、BeO・Al
2 3 、BeO・3Al2 3 、SrO・Al2 3
SrO・2Al2 3 、SrO・6Al2 3 、BaO
・6Al2 3 、BaO・Al2 3 が好ましい。
【0017】酸化ジルコニウムは、酸化アルミニウムと
同様に、成形体の、特に耐摩耗性を向上させる。酸化ジ
ルコニウムは、非晶質でもよく、単斜晶系、正方晶系、
立方晶系の結晶質であってもよい。また、これらが混在
していてもよい。存在形態は、酸化アルミニウムの場合
と同様である。なお、化合物には次のようなものがあ
る。
【0018】すなわち、CaO・ZrO2 、CaO・4
ZrO2 、0.15CaO・0.85ZrO2 、6Ca
O・19ZrO2 、2SrO・ZrO2 、3SrO・2
ZrO2 、4SrO・3ZrO2 、BaO・ZrO2
2BaO・ZrO2 、3BaO・2ZrO2 がある。
【0019】1個の無機粒子中におけるアルカリ土類金
属酸化物と酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムと
の比率は、アルカリ土類金属酸化物によって与えられる
高い表面電位と、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニ
ウムによって与えられる高い硬度、化学的安定性とのバ
ランスを考慮すると、酸化アルミニウムまたは酸化ジル
コニウムが1〜99atm %の範囲であるのが好ましい。
さらに好ましい範囲は、酸化アルミニウムにあっては6
7〜95atm %、酸化ジルコニウムにあっては51〜9
5atm %である。
【0020】無機粒子の形状は、親和性に関して異方性
が小さくなることから、針状や板状よりも等軸状である
ほうが好ましい。ここで、等軸状とは、よく分散した無
機粒子の顕微鏡写真を見たとき、無機粒子の輪郭に接す
る2本の平行線のうち、最も間隔が小さい平行線間の距
離aと、その平行線と直交する方向の、輪郭に接し、か
つ、間隔が最も大きい2本の平行線間の距離bとの比a
/bが0.5〜1.0の範囲にあるということである。
最も好ましいのは、a/bが1.0であるものである。
【0021】無機粒子の一次粒子径は、樹脂とのより高
い親和性を発現させるために、1μm以下であるのが好
ましい。より好ましくは、0.3μm以下である。ま
た、二次粒子径は、樹脂中における分散性を考慮する
と、やはり1μm以下であるのが好ましい。より好まし
くは、0.3μm以下である。
【0022】ここで、一次粒子径は、無機粒子の2〜5
万倍の顕微鏡写真を撮り、その写真上で単一の粒子を選
び、その平面積と同じ面積に相当する円の直径、すなわ
ち円相当径を測定し、いくつかの粒子について単純平均
して求める。粒子が凝集している場合には、粒子の境界
に直線を引いて分離し、それぞれを1個の粒子とみな
す。また、二次粒子径は、ストークス径として求める。
【0023】さて、この発明は、上述した無機粒子のな
かで、水中における表面電位が正であるものを選択、使
用する。ここで、表面電位は、酸成分や塩基成分を実質
的に含まない水または水溶液と無機粒子との混合物を電
場内においたとき、水または水溶液成分の静止帯におい
て、無機粒子が移動する方向にある電極の極性と逆の符
号で表わされる。すなわち、無機粒子の表面電位が正で
あるということは、無機粒子が陰極に向かって移動する
ということである。表面電位は、組成から一義的に決ま
るものではなく、製造条件等によって異なる。同じ組成
のものでも、水中における表面電位が正であるものを選
択する必要がある。
【0024】上述した無機粒子は、いろいろな方法によ
って製造することができる。たとえば、アルカリ土類金
属塩の化合物とアルミニウム塩またはジルコニウム塩の
化合物とを含む水溶液をアンモニア等で中和、共沈さ
せ、得られた水酸化物を350℃から千数百℃で焼成す
る共沈法や、中和、共沈によって得られた水溶液を耐圧
容器中で80〜200℃で水熱処理する水熱合成法によ
ることができる。水熱合成法によって得られたものをさ
らに洗浄し、未反応成分や不純物、可溶性成分等を除去
するようにしてもよい。無機粒子の水中における表面電
位の正負は、成分とこの製造条件によって決まる。
【0025】樹脂と無機粒子との複合は、たとえば、樹
脂の合成時に無機粒子を添加、混合したり、原料のモノ
マー中または溶媒中に添加したりすることによる。無機
粒子を添加、混合した後は、分散性を向上させるため
に、粘度が比較的低い状態の時に超音波処理やボールミ
ル等による分散処理を施すのが好ましい。
【0026】樹脂中における無機粒子の量は、樹脂や無
機粒子の種類、複合組成物の用途等にもよるが、機械的
強度や耐摩耗性、耐擦過性の発現効果や、成形の容易性
等を総合的に考慮して、通常は0.01〜60重量%の
範囲で選択する。より好ましい範囲は、0.01〜10
重量%である。
【0027】この発明の複合組成物は、たとえば圧縮成
形、押出成形、射出成形、カレンダ加工によって成形体
とすることができる。また、他材料にその材料に固有の
性質を維持しつつ機械的強度、耐摩耗性、耐擦過性を発
現させるために、表面に塗布したり、フィルム状に成形
したものを表面に積層ないしは接着したりして層状体と
することができる。塗布の場合、塗料に添加して使用す
ることもできる。
【0028】
【実施例および比較例】
実施例1 25.2gのCaCl2 ・2H2 Oを、1046.6g
の、Al2 3 として10重量%のAlCl3 水溶液に
溶かした後、これに5.7gの30重量%H22 水溶
液を混合し、コック付ロートに入れ、一方、202gの
アンモニア水溶液(NH3 :28重量%)を別のコック
付ロートに入れ、これを、前者の混合液と同時に撹拌機
付の2,000ml容器中に10分間かけて滴下し、さら
に1時間撹拌した。その後、濾紙を用いて濾過し、ケー
ク状の沈殿物を得た。得られた沈殿物を酸化アルミニウ
ム製のるつぼに入れ、電気炉中にて600℃で2時間焼
成し、表面電位が正の無機粒子を得た。この無機粒子
は、CaAl1219を含み、平均一次粒子径は0.00
8μmであった。なお、表面電位は超純水中に無機粒子
を入れ、室温下にて三田村理研工業社製ゼータ電位計を
用いて測定した。
【0029】次に、上記無機粒子にエチレングリコール
を加え、無機粒子を30重量%含むエチレングリコール
スラリーを得た。
【0030】一方、100重量部のテレフタル酸ジメチ
ルと、50重量部のエチレングリコールと、0.11重
量部の酢酸マグネシウムとを210℃にて3時間かけて
エステル交換し、これに無機粒子が5重量%になるよう
に上記エチレングリコールスラリーを加え、さらに、
0.05重量部のエチルアシドフォスフェートと0.0
5重量部の三酸化アンチモンとを加え、1torr.以下の
雰囲気下にて280℃で重縮合を行ってこの発明の複合
組成物を得た。
【0031】次に、上記複合組成物を260℃で溶融押
出し、急冷して厚みが500μmのフィルムを得た後、
これを110℃の加熱下に縦、横両方向に等倍に延伸
し、厚みが30μmのフィルムを得た。
【0032】このフィルムについて、引張強度と、耐摩
耗性と、耐擦過性とを測定した。測定結果を表1に示
す。
【0033】引張強度は、幅10mm、長さ100mm
のフィルムについて引張破断荷重を測定し、その値から
引張強度を算出し、次のように相対評価した。
【0034】○:無機粒子を含まないフィルムよりも引
張強度がかなり高い ●:無機粒子を含まないフィルムよりも引張強度が高い △:無機粒子を含まないフィルムとほぼ同等の引張強度 ×:無機粒子を含まないフィルムよりも引張強度が低い また、耐摩耗性は、家庭用のビデオテープレコーダに硬
質クロムメッキを施した直径5mmの金属ピンを取り付
け、これに、200m長の、1/2インチ幅にカットし
たフィルムを巻いたカセットをかけて全部を早送りし、
金属ピンに付着した白粉の量からを次のように相対評価
した。
【0035】○:白粉の付着が認められない ●:微量の白粉の付着が認められる △:白粉の付着がやや多い ×:白粉の付着がかなり多い さらに、耐擦過性は、耐摩耗性試験後のフィルムの表面
を300倍の顕微鏡で観察し、擦り傷の多少から次のよ
うに相対評価した。
【0036】○:擦り傷は認められない ●:擦り傷が少し認められる △:擦り傷がやや多い ×:擦り傷がかなり多い 実施例2 CaCl2 ・2H2 Oに代えて34.8gのMgCl2
・6H2 Oを用いたほかは実施例1と同様にして、表面
電位が正で、MgO・6Al2 3 を主成分とする無機
粒子(平均一次粒子径:0.006μm)を得た。
【0037】この無機粒子を使用して実施例1と同様に
して複合組成物を作り、さらにフィルムを作って評価し
た結果を表1に示す。
【0038】実施例3 テレフタル酸ジメチルに代えて120重量部の2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチルを用いたほかは実施例
1と同様にして複合組成物を作り、さらにフィルムを作
って評価した結果を表1に示す。
【0039】実施例4 実施例1において、複合組成物を得る際、エチレングリ
コールスラリーを加えずに重縮合を行い、無機粒子を含
まない組成物を得た。
【0040】無機粒子を含まない組成物を押出機Aに供
給し、一方、実施例1で得られた複合組成物を押出機B
に供給し、260℃で溶解しつつマニホールド内で合流
積層しながら押出し、急冷して厚さ500μmのフィル
ムを得た。次いでこれを110℃の加熱下に縦、横方向
に等倍に延伸し、無機粒子を含まない組成物の厚みが2
5μm、複合組成物の厚みが5μmの積層フィルムを得
た。このフィルムの評価結果を表1に示す。
【0041】実施例5 AlCl3 水溶液に代えて、573.5gの、ZrO2
として22.1重量%のオキシ塩化ジルコニウム水溶液
を用いたほかは実施例1と同様にして、表面電位が正
で、Ca0.15Zr0.851.85を主成分とする無機粒子
(平均一次粒子径:0.01μm)を得た。
【0042】この無機粒子を使用して実施例1と同様に
して複合組成物を作り、さらにフィルムをつくって評価
した。評価結果を表1に示す。
【0043】比較例1 実施例2で使用した無機粒子と、負の極性を有する部位
をもたない、市販のポリエチレン樹脂チップとを無機粒
子が10重量%になるように混合し、200℃で溶融押
出した後、実施例1と同様にして厚みが20μmのフィ
ルムを作り、評価した。評価結果を表1に示す。
【0044】比較例2 エチレングリコールスラリーとして、表面電位が正であ
るγ−酸化アルミニウム粒子を30重量%含むエチレン
グリコールスラリーを使用したほかは実施例1と同様に
して複合組成物を作り、さらにフィルムを作って評価し
た。評価結果を表1に示す。
【0045】比較例3 エチレングリコールスラリーとして、表面電位が負で、
X線的にアモルファスである市販の酸化ケイ素粒子を3
0重量%含むエチレングリコールスラリーを使用したほ
かは実施例1と同様にして複合組成物を作り、さらにフ
ィルムを作って評価した。評価結果を表1に示す。
【0046】比較例4 焼成温度を300℃としたほかは実施例1と同様にして
複合組成物を作り、さらにフィルムを作って評価した。
評価結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】この発明の複合組成物は、負の極性を有
する部位を含む樹脂と無機粒子との複合組成物であっ
て、その無機粒子は、主成分として、アルカリ土類金属
酸化物と、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムと
を含み、かつ、水中における表面電位が正であるもので
あるから、実施例と比較例との対比からも明らかなよう
に、樹脂と無機粒子との親和性に著しく優れ、機械的強
度や耐摩耗性、耐擦過性に優れた成形体を得ることがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負の極性を有する部位を含む樹脂と無機粒
    子との複合組成物であって、その無機粒子は、主成分と
    して、アルカリ土類金属酸化物と、酸化アルミニウムま
    たは酸化ジルコニウムとを含み、かつ、水中における表
    面電位が正であることを特徴とする複合組成物。
  2. 【請求項2】請求項1の複合組成物からなる成形体。
  3. 【請求項3】請求項1の複合組成物からなる表層を有す
    る層状体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007264609A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
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