JPH0648973B2 - 果汁含有製品 - Google Patents

果汁含有製品

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JPH0648973B2
JPH0648973B2 JP3047326A JP4732691A JPH0648973B2 JP H0648973 B2 JPH0648973 B2 JP H0648973B2 JP 3047326 A JP3047326 A JP 3047326A JP 4732691 A JP4732691 A JP 4732691A JP H0648973 B2 JPH0648973 B2 JP H0648973B2
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ジヨー・アール・デレオン
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients

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  • Nutrition Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は果汁含有製品に関し、且つ特に、
かかる製品中における固形物の分離を排除または低減す
るための方法に関するものである。
【0002】果汁含有製品、すなわち、果汁を含有する
水に基づく飲料または調製品(並びに、このような飲料
または製品を調製することができる濃縮物)は公知のも
のであつて、商業的に比較的高度に受け入れられてい
る。しかしながら、このような製品に伴なう公知の難点
は、製品中における固形物(たとえばパルプ)の分離、
すなわち、果汁固形物を長時間にわたつて飲料または調
製品中の懸濁物または分散物として保つことの困難であ
る。その結果として、製品の購入および消費の時に、果
汁固形物が、しばしば、固形物および液体製品の相対的
な密度に依存して、容器の底に向つて沈降するかまたは
表面に向つて浮ぶかどちらかとなる。何れにしても、こ
のような製品は、容器全体にわたつて均一な組成を有し
ていない。使用前に果汁含有製品をその容器中で振とう
すれば一般に、必要な均一な飲料または調製品を与える
けれども、多くの消費者は、特に製品、たとえば飲料が
販売のために大きな容器中に包装されていて、その製品
を、時間を置いて、すなわち、固形物の再分離をもたら
すに十分な時間の再貯蔵後に、容器から注ぎ出すという
ような場合に、そのような手段を忘れるか、またはその
ようなことをやつかいであるかあるいは難しいと感じ
る。その上、ある種の果汁含有製品においては、一度果
汁固形物が分離してしまうと、その固形物自体の性質の
ため、あるいは製品中における溶解度または分散性が異
なる分離した粒子間の何らかの相互作用(たとえばアグ
ロメレ−シヨン)のために、振とうを行つた場合にさ
え、望ましい懸濁状態を回復することが困難である。
【0003】透明、たとえばガラスまたはプラスチツ
ク、容器中に包装した果汁含有製品は、消費者による購
入の時点で、容器の底または上部に、みばの点で望まし
くない固形物の存在が認められるという、余計な問題が
存在する。
【0004】このような問題を克服するための従来の試
みは、果汁の固形物を懸濁状態に保つための安定剤とし
て、天然または合成添加物を使用することから成る。単
純に提案されたかかる添加剤系の大部分は、約3.0以
下のpHを有する高度に酸性の製品においては特に、こ
の目的に対して有効ではない。その上、提案された添加
剤は、製品の粘度を増大させることができるというそれ
らの能力に基づいて固形物を効果的に懸濁状態に保つ
か、あるいはその安定化機能に付随してこの性質が寄与
することが多い。その結果として最終製品は望ましくな
いほど粘度が高くなり且つ不快な口当りを表わすことが
多くなる。その上、公知の添加剤は一般に果汁製品の製
造工程に困難を生じさせる。たとえば、このような添加
剤の多くは、製品中のそれらの溶解を達成するために錯
雑した費用のかかる混合操作を必要とする。ある場合に
は、安定化添加剤は、この目的のための活性化を生じさ
せるために、何らかの形態の熱処理を必要とする。しか
しながら、このような熱処理は、果汁含有製品自体の製
造のために必要または望ましい処理と調和しないか、ま
たは両立しないことがある。
【0005】本発明の目的は果汁含有製品中の果汁固形
物の分離を低減させるための手段を提供することにあ
る。
【0006】本発明の別の目的は低減した果汁固形物の
分離を示す果汁含有製品、たとえば単一濃度製品および
濃縮物を提供することにある。
【0007】本発明の更に他の目的は、水で戻すと低下
した固形物の分離を有する果汁含有製品を与える、水に
基づく濃縮物および実質的に水を含有しない濃縮物の両
者を提供することにある。
【0008】これらおよびその他の目的は、低粘度プロ
ピレングリコ−ルアルギン酸エステルおよびナトリウム
カルボキシメチルセルロ−スの混合物から成る安定剤系
を果汁含有製品または濃縮物中に含有せしめることによ
つて、達成される。
【0009】本発明によれば、究極の目的は低減した固
形物分離を示す、すなわち、果汁固形物が長時間にわた
つて製品全体に比較的均一な懸濁状態で効果的に保たれ
る、果汁含有製品を提供することにある。このような製
品は、消費者が即座に消費または使用するように包装す
る単一濃度(Single-strength)果汁飲料またはその他
の製品;それ自体は固形物分離の問題を生ずることはな
いが最後的には分離を生ずるおそれのある戻し製品を調
製するために用いる濃縮製品;および濃縮状態および戻
し状態の両方で望ましくない固形物分離を示す可能性の
ある濃縮製品を包含する。
【0010】本発明の安定剤系は、プロピレングリコ−
ルアルギン酸エステル、アルギン酸の水溶性プロピレン
グリコ−ルエステル、およびナトリウムカルボキシメチ
ルセルロ−ス、セルロ−スの合成水溶性エ−テルから成
つている。これらのガムまたは親水性コロイドは、製品
が低下した固形物分離を示すために有効な量の、それぞ
れ典型的には、単一濃度の製品の全重量に基づく重量百
分率として、約0.015%乃至約0.20%のプロピレ
ングリコ−ルアルギン酸エステルおよび0.01%乃至
約0.10%のナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス
を含有するように、果汁含有製品に対する添加のために
予備混合するか、または製品に別々に、たとえば同時に
または順次に、添加する。このように使用するガムの濃
度において、製品は広い範囲の条件、たとえば温度およ
びpH、にわたつて、製品の粘度と口当りに実質的に影
響を受けることなく、安定化することができるというこ
とが見出された。
【0011】ガムを果汁含有製品中に混入するための方
法は、ガムの効果的な溶解を達成することができる限り
は、それ自体限定的なものではない。かくして、たとえ
ば、果汁含有製品が水性の単一濃度製品または水性濃縮
物である場合には、実質的に乾燥状態にあるガムを、他
のすべての成分の液体混合物に添加して、その中へのガ
ムの水和、分散および溶解を達成することができる。さ
もなければ、乾燥ガムを、他の成分の液体混合物の一部
分のみに添加して、ガムの水和、分散および溶解を達成
し、その後に残りの成分、たとえば残りの水、を加えて
もよい。
【0012】別の方法においては、別個の容器中で適当
な量の液体媒体中に水和、分散および溶解させ、かくし
て調製した溶液を、その後に各成分の主体を含有する容
器に加える。また別の方法では、ガムを果汁含有製品の
1種以上の乾燥成分と乾式混合し、このようにして調製
した混合物を、その後に残りの成分の液体混合物に加え
る。果汁含有製品が最終的な使用のためには水で戻すこ
とを要する実質的に乾燥した混合物である場合には、い
うまでもなく乾式混合方法が望ましい。
【0013】前記のように、本発明の目的である果汁含
有製品は、いろいろな形態をとることができる。本発明
の一実施形態においては、製品は即座の消費すなわち使
用に適する溶液または濃縮物として製造し且つ市販する
ものとすることができ、その場合には製造は、一般に甘
味剤、酸味剤、着色剤、防腐剤、調味料などと組み合わ
せた、果汁固形物、水および安定剤系から成つている。
更に果汁含有製品は、水に基づく濃縮形態として製造お
よび市販するものとすることができ、その場合には消費
者は最終使用のために更に水を加える必要がある。この
場合もやはり、製品は、必要に応じ添加する甘味剤、酸
味剤、着色剤などと共に、基本的には、水(最終使用に
対して適当な量よりは少ない量)、果汁固形物および安
定剤系から成つている。このような濃縮物は、安定剤を
添加しなければ、適当な希釈度まで戻したときにのみ分
離の問題を生ずるもの、あるいは濃縮および戻した状態
の何れにおいてもこのような問題を生ずるもののどちら
であつてもよい。更にまた、果汁含有製品は、果汁固形
物、安定剤および前記のような他の任意的な成分から成
る、実質的に水を含有しない、戻し可能な製品とするこ
とができる。このような製品は、いうまでもなく、戻し
た後においてのみ、安定剤なしでは望ましくない固形物
の分離を示す。
【0014】果汁含有製品は更に、同一または異なる製
造者が、典型的にはどこか異なる場所で、適当に希釈し
た製品に加工したのち最終消費者に販売することをめざ
す濃縮製品であつてもよい。このような場所には、特に
固形物の分離が濃縮物自体において生ずるおそれがある
場合には、水、果汁固形物およびその他の成分から成る
濃縮物中に、それが第一の製造者から出荷されるとき
に、安定剤系を存在せしめるとよい;あるいはまた、濃
縮物は安定剤を含有しておらず、最終加工者が行なう希
釈およびその他の段階に付随して、製品に安定剤を添加
するほうが、製造者にとつて経済的であることもある。
【0015】上記の製品の何れにおいても、製品中に存
在する水および果汁固形物は一般に、天然または濃縮形
態にある、水を含有する果汁、および、特に即座に使用
するために製造した製品に対しては、追加した水から由
来する。ある種の製品に対しては、しかしながら、果汁
含有製品中の水の源泉は、果汁中に存在する水から由来
するもののみとすることができ、あるいはまた、水の源
泉は加える水のみから成つていてもよい。
【0016】以下のに記すより詳細な説明と実施例から
明白となるように、本発明において使用する安定剤系
は、果汁含有製品における分離を低減させるべきその能
力の点で、公知の安定剤よりも独特且つ予想外に優れて
いる。実際に、安定剤系の中の個々の成分の何れの単独
使用も望ましい結果の達成に有効ではない。
【0017】以下の実証的な、非限定的実施例によつ
て、本発明を更に詳細に説明する。
【0018】
【実施例1】以下の成分からオレンジジユ−ス飲料を調
製する:
【0019】
【表1】 オレンジジユ−ス濃縮物 14.50ガロン (65°ブリツクス) オレンジ油 0.20ガロン クエン酸 20.00ポンド クエン酸ナトリウム 10.00ポンド FDアンドC イエロ−#6 0.25ポンド 砂糖 915.00ポンド 水 約914.11ガロン 全体1000.00ガロン この製品を含有する撹拌容器に、約1.31乃至約17.
45ポンドのプロピレングリコ−ルアルギン酸エステル
と約0.87〜8.72ポンドのナトリウムカルボキシメ
チルセルロ−ス(ハ−キユレス社の商品名 CMC−7
LF)を加える。次いで製品を12.0°ブリツクスお
よび0.30%酸に調節し、滅菌のために約195°〜
205°Fの温度に加熱したのち、透明なガラス瓶に詰
める。びん詰めの製品を次いで室温まで冷却する。
【0020】
【実施例2】1部の濃縮物に対して5部の水で希釈する
ことによつて適当な飲料とするためのオレンジジユ−ス
濃縮物を、下記の成分から調製する:
【0021】
【表2】 オレンジジユ−ス濃縮物 87.0ガロン (65°ブリツクス) オレンジ油 1.2ガロン クエン酸 120.0ポンド 六メタ燐酸ナトリウム 52.0ポンド 安息香酸ナトリウム 52.0ポンド FDアンドC イエロ−#6 1.5ポンド 砂糖 5435.0ポンド 水 約488.7ガロン 合計1000.0ガロン この製品を含有する撹拌容器に、約7.85乃至約10
4.69ポンドのプロピレングリコ−ルアルギン酸エス
テル(ケルコ社の商品名 ケルコロイド−O)と約5.2
3乃至約52.34ポンドのナトリウムカルボキシメチ
ルセルロ−ス(ハ−キユレス CMC−7LF)を加え
る。この製品を72°ブリツクスと1.80%酸に調整
し(5:1に希釈すると0.30%の酸と12.0°ブリ
ツクスの可溶性固形物含量を有する製品を与える)、次
いで室温において適当な容器に詰める。上に用いた六メ
タ燐酸ナトリウムまたはエチレンジアミン四酢酸カルシ
ウム二ナトリウム・2水和物のような金属イオン封鎖剤
は、特に濃縮物中で、製品の安定性を増大させることが
認められる。
【0022】
【実施例3】先ず下記の成分から飲料ベ−スを調製する
ことによつて、グレ−プフル−ツ飲料を調製する:
【0023】
【表3】 グレ−プフル−ツ濃縮物 760.0ガロン (65°ブリツクス) グレ−プフル−ツ油 12.5ガロン クエン酸ナトリウム 625.0ポンド 六メタ燐酸ナトリウム 545.0ポンド FDアンドC イエロ−#5 3.0ポンド クエン酸 155.0ポンド 水 約148.5ガロン 合計1000.0ガロン このベ−スを48.3°ブリツクスおよび5.4%酸に調
製して、凍結状態で貯蔵する。その後にベ−スを解凍
し、その16.0ガロンを800ポンドの砂糖と920
ガロンの水と混合してグレ−プフル−ツ飲料とする。こ
の飲料に約1.30〜17.38ポンドのプロピレングリ
コ−ルアルギン酸エステル(ケルコ ケルコロイド−
O)および約0.87〜8.69ポンドのナトリウムカル
ボキシメチルセルロ−ス(ハ−キユレス CMC−7L
F)を加える。このようにして得た生成物を、11.0
°ブリツクスおよび0.60%酸に調節し、195〜2
05°Fの温度で容器に詰めたのち、室温に冷却する。
【0024】
【実施例4】下記の成分から対照のフル−ツポンチ飲料
を調製する:
【0025】
【表4】 スクロ−ス 693.97g 高フルクト−スとうもろこしシロツプ 385.01g くえん酸 12.86g フル−ツポンチ濃縮物 219.74g 水 7430.42g 合計8742.00g (8.32リツトル) この飲料は10%の果汁含量(オレンジとパイナツプ
ル)、約3.0(±0.2)のpH、0.30%の酸およ
び12.5°ブリツクスを有している。これを約195
〜205°Fに加熱することによつて滅菌したのち、4
本の64オンスガラスびんに詰める。びん詰め製品を常
温にもどして貯蔵する。
【0026】対照と比較するための試料フル−ツポンチ
飲料を、下記の成分から調製する:
【0027】
【表5】 スクロ−ス 高フルクト−スとうもろこしシロツプ (68.5°ブリツクス) くえん酸 水 ケルコロイド−O 3.26g }(スクロ−スと乾式混合) CMC−7LF 1.31g フル−ツポンチ濃縮物 219.74g 合計:8742.00g (8.32l) *この試料飲料のスクロ−ス含量はガム混合物からの固
形物を考慮に入れて調節した。
【0028】この製品は約3.0(±0.2)のpH、
0.30%の酸および12.5°のブリツクスを有し且つ
対照飲料に対して使用したものと同様にして包装する。
【0029】対照及び試料の当初の採取物は、ガム状ま
たはベトベトした口当りを有していない。室温における
18時間の貯蔵後に、対照は、軽度乃至中等度の固形物
の沈殿を示し且つ4日後に中等度乃至高度の沈殿を示
す。しかしながら、試料飲料は、室温における5日間の
貯蔵後にも、固形物の沈降を示さない。
【0030】
【実施例5】乾燥したレモンジユ−ス粉末、スクロ−
ス、燐酸三カルシウムおよび粉末状レモン香料の混合物
を先ず環式混和してベ−ス混合物を形成させることによ
つて、3種の試料粉末状レモネ−ド飲料混合物を調製す
る。次いでこのべ−スを使用して、下表に従つてそれを
他の乾燥成分と混合することによつて、3試料を調製す
る:
【0031】
【表6】成分 試料1 試料2 試料3 ベ−ス 957.00g 957.00g 957.00g スクロ−ス*(乾燥) 3.98g 1.22g − ケルコロイド−O − − 3.26g CMC−7LF 3.15g 1.31g 960.98g 961.37g 961.57g *試料のスクロ−ス含量はガム混合物からの固形物を考
慮に入れて調節する。3試料混合物を別々のビ−カ−中
で同一程度(11.0°ブリツクス)に戻すことによつ
て3.1のpHと0.45〜0.51%の酸を有する単一
濃度飲料とする。このようにして調製した飲料は何れ
も、ガム状またはベトベトした口当りあるいは良くない
風味を示すことはない。製造および室温における貯蔵の
1時間以内に、試料1は固形物の分離を示し、試料2も
またいくらか少ない程度に分離を生じる。更に96時間
の冷凍貯蔵後に試料1はビ−カ−の底に大量の固形物の
沈殿を示すのに対して、塗料2および3は僅かな沈殿を
示すのみである。
【0032】
【実施例6】下記の成分からレモンに基づく単一濃度飲
料を調製する:
【0033】
【表7】 レモン濃縮物(30.8%レモン酸) 154.45g レモン油 1.06g アスコルビン酸 3.84g くえん酸ナトリウム 1.30g 高フルクト−スとうもろこしシロツプ 517.05g ケルコロイド−O 3.26g CMC−7LF 1.31g スクロ−ス 547.57g 水 7477.16g 合計:8707.00g (約8.32l) この飲料は2.70のpH、0.57%の酸および11.
5°のブリツクスを有しており、これを4本の64オン
スガラスびん中に熱充填する。室温における終夜の貯蔵
後に、この飲料は、受容しうる風味、口当りおよび安定
性を示す。
【0034】上記と同様の成分、量、方法および試験を
使用して、更に2種の飲料を、低粘度ナトリウムカルボ
キシメチルセルロ−スCMC−7LFの代りに、それぞ
れ、CMC−7MF(中粘度)及びCMC−7HF(高
粘度)を使用して、調製する。これらの配合から調製し
た飲料は、CMC−7HF含有飲料が他の飲料よりもほ
んの僅かだけ濃厚な口当りを有しているほかは、CMC
−7LFを用いて調製した試料に対して記した性質と実
質的に同一の性質を示す。
【0035】上記実施例1〜6において、実際に使用さ
れたプロピレングリコ−ルアルギン酸エステルおよびナ
トリウムカルボキシメチルセルロ−スの量は、果汁含有
製品中の重量百分率として表わして下記の通りであつ
た。
【0036】
【表8】 実施例番号 プロピレングリコ−ル ナトリウムカルボキシ アルギン酸エステル メチルセルロ−ス 1 0.1% 0.045% 2 0.41% 0.20% 3 0.092% 0.044% 4 0.037% 0.037% 5 0.038% 0.015% 6 0.037% 0.015% 上記の実施例において使用する上記の製造方法は、製品
中の成分を適当に混和し且つ分散させ、安定剤系を製品
中における適当な水和、分散、および溶解を達成するよ
うに添加する限りでは、限定的ではない。水性の系中に
おけるガム類の適切な分散を確実にするための多くの方
法が公知であり、本発明において使用することができ
る。これらの方法の中で好適なものはエダクタ−(たと
えば、ハ−キユレス141型混合機)の使用であつて、
その場合にはガム類をエダクタ−のスロ−ト部分で高速
水流によつて湿らせたのち、残りの成分の液体混合物を
含有する受器中に直接に排出させる。
【0037】本発明の重要な一利点は、最終使用者が感
知する製品の粘度に認めうるほどの悪影響(すなわち粘
度の増大)なしに、ガム安定剤系によつて果汁含有製品
を安定化するという能力にある。1実験において、ガム
安定剤系(0.0375%のケルコロイド−O;0.01
5%のCMC−7LF;単一濃度飲料の重量に対する百
分率)を使用し且つ使用せずに同様にして調製したレモ
ネ−ド飲料(10%のレモンジユ−ス、とうもろこし及
び砂糖甘味剤を含有する)の粘度を、異なる2スピンド
ル速度でブルツクフイ−ルド粘度計(U.L.アダプタ−
を付したLVF型)を用いて20℃および25℃におい
て測定する。30回転/分のスピンドル速度において
は、ガム安定剤を含有しない試料は、ガムを含有する試
料に対する20℃における1.71cpと25℃におけ
る1.54cpと比較して、それぞれ1.60cpと1.
43cpの粘度を有している。60回転/分のスピンド
ル速度においては、20℃および25℃における測定値
は、ガム含有試料についての1.73cpおよび1.51
cpに対して、ガムを含有しない試料については1.5
4cpおよび1.36cpである。このような測定値の
差は、感覚的な手段では感知し得ない。
【0038】本発明において使用するプロピレングリコ
−ルアルギン酸エステルは、その低粘度品種のものであ
る。このような製品は市販されており且つ一般にブルツ
クフイ−ルドLVF粘度計(2号スピンドル、60回転
/分)を用いて25℃でその2重量%水溶液について測
定して、約50〜175センチポイズの粘度値によつて
特徴的である。使用するナトリウムカルボキシメチルセ
ルロ−スは、実施例に示すように、その粘度がもつと広
く異なつていてもよい。しかしながら、低粘度品種、た
とえば、ブルツクフイ−ルドLVF粘度計(1号スピン
ドル、60回転/分)を用いて25℃においてその2重
量%固形物水溶液について測定して、約25〜50セン
チポイズの粘度値という特性を有するものが好適であ
る。
【0039】このような各ガム安定剤の量は、たとえば
風味及び口当りのような感覚受容性の望ましくない変化
を最低のものとしながら当該果汁含有製品の効果的な安
定化(すなわち、固形物分離の防止または低減)を達成
するように選ぶ。このようにして、選択する量は、たと
えば、使用するガムの品種(たとえば低または高粘
度)、使用するガムの比率、処理する製品のタイプに依
存する。少量過ぎるガム安定剤系の使用は有効な安定化
を与えず、一方、過剰な量のガム系の使用は製品の望ま
しくない増粘を生じさせるかまたは、実際に、製品中の
ガム固形物の反生産的な分離を生じさせる。典型的に
は、添加剤濃度は、単一濃度製品の全重量に対する重量
百分率として、プロピレングリコ−ルアルギン酸エステ
ルに対しては約0.015乃至約0.20%、ナトリウム
カルボキシメチルセルロ−スに対しては約0.01乃至
約0.10%の範囲内とする。かくして、乾燥混合物ま
たは水に基づく濃縮物に対する添加剤濃度は、混合物ま
たは濃縮物を単一濃度製品に戻すときに前記の濃度範囲
内のガムの存在をもたらすように選ぶ。
【0040】本発明を適用することができる果汁含有製
品に対する基礎として使用することができる果物は、レ
モン、グレ−プフル−ツ、ライム、オレンジ、トマト、
パイナツプルなど及び、いうまでもなく、1種以上のこ
れらの産物からのジユ−スの混合物を包含する。その
上、本発明のガム安定剤系は、果汁と野菜に由来するジ
ユ−スとを混合した製品及びこのような野菜ジユ−スの
みを含有する製品中の固形物の分離の低減または防止の
ために用いることができる。
【0041】管理した多くの実験において、果汁含有製
品における固形物の分離を効果的に低減または防止する
ための多数の公知の親水性コロイドの効率を試験した。
試験したガム安定剤の中にはイナゴマメガム、フルセレ
ラン(furcelleran)、ペクチン、アラビアガム、トラ
ガカントガム、キサンタンガム、ナトリウムカルボキシ
メチルセルロ−ス、プロピレングリコ−ルアルギン酸エ
ステル、これらのガムの異なる変種およびそれらの混合
物があつた。何れの場合においても、固形物の分離の低
減または防止に関してプロピレングリコ−ルアルギン酸
エステルとナトリウムカルボキシメチルセルロ−スの組
合わせに対して認められた効果に匹敵する効果を示す単
独のガムまたは組合わせは存在しなかつた。その上に、
本発明のガムの組合わせは、製造工程への導入の容易
さ、果汁含有製の通常の成分との適合性、製品の粘度に
対する顕著な影響の欠如および不都合な感覚受容性効
果、たとえばざらざらまたはべたべたした口当り、粗悪
な風味などの不在という長所を有している。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、果汁固形物並びに、全単一濃度製品
    の重量百分率として、約0.015%乃至約0.20%
    低粘度プロピレングリコールアルギン酸エステルおよび
    約0.01%乃至約0.10%のナトリウムカルボキシ
    メチルセルロースを含有し、該低粘度プロピレングリコ
    ールアルギン酸エステルは、ブルツクフイールド粘度計
    を使用して25℃において測定して、その2重量%水溶
    液に対して約50乃至175センチポイズの粘度値を有
    し且つ該ナトリウムカルボキシメチルセルロースは、ブ
    ルツクフイールド粘度計を使用して25℃において測定
    して、その2重量%水溶液に対して約25乃至50セン
    チポイズの粘度値を有することを特徴とする果汁含有製
    品。
  2. 【請求項2】 1種又はそれ以上の甘味剤、酸味剤、着
    色剤および調味剤をさらに含有する請求項1記載の製
    品。
  3. 【請求項3】 該果汁含有製品は、オレンジ、レモン、
    パイナツプル、トマト、ライムおよびグレープフルーツ
    から成る群から選らばれる果物からの少なくとも1種の
    果汁を含有する請求項1記載の製品。
  4. 【請求項4】 果汁固形物並びに全単一濃度製品の重量
    に百分率として、約0.015乃至約0.20%の低粘
    度プロピレングリコールアルギン酸エステルおよび約
    0.01乃至約0.10%のナトリウムカルボキシメチ
    ルセルロースを含有し、該低粘度プロピレングリコール
    アルギン酸エステルは、ブルツクフイールド粘度計を使
    用して25℃において測定して、その2重量%水溶液に
    対して約50乃至175センチポイズの粘度値を有し且
    つ該ナトリウムカルボキシメチルセルロースは、ブルツ
    クフイールド粘度計を使用して25℃において測定し
    て、その2重量%水溶液に対して約25乃至50センチ
    ポイズの粘度値を有することを特徴とする、戻して単一
    濃度製品を形成せしめることができる実質的に乾燥した
    果汁含有製品。
  5. 【請求項5】 水、果汁固形物並びに、全単一濃度製品
    の重量百分率として、約0.015%乃至約0.20%
    低粘度プロピレングリコールアルギン酸エステルおよび
    約0.01%乃至約0.10%のナトリウムカルボキシ
    メチルセルロースを含有し、該低粘度プロピレングリコ
    ールアルギン酸エステルは、ブルツクフイールド粘度計
    を使用して25℃において測定して、その2重量%水溶
    液に対して約50乃至175センチポイズの粘度値を有
    し且つ該ナトリウムカルボキシメチルセルロースは、ブ
    ルツクフイールド粘度計を使用して25℃において測定
    して、その2重量%水溶液に対して約25乃至50セン
    チポイズの粘度値を有することを特徴とする果汁含有濃
    縮製品。
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