JPH0648860A - 多孔質耐熱材の製造方法 - Google Patents

多孔質耐熱材の製造方法

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JPH0648860A
JPH0648860A JP19811192A JP19811192A JPH0648860A JP H0648860 A JPH0648860 A JP H0648860A JP 19811192 A JP19811192 A JP 19811192A JP 19811192 A JP19811192 A JP 19811192A JP H0648860 A JPH0648860 A JP H0648860A
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heat
resistant material
porous heat
inorganic
cordierite
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JP19811192A
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Yuichi Murano
雄一 村野
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
Shinji Wada
信二 和田
Yukinori Ikeda
幸則 池田
Makoto Ogawa
誠 小川
Katsumi Sasaki
勝美 佐々木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00793Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as filters or diaphragms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B2111/0081Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as catalysts or catalyst carriers

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、耐熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性
等の熱的特性に優れ、かつ高強度を有し、容易にハニカ
ム状及びボード状に加工できる高純度コージライト質の
多孔質耐熱材の製造方法の提供を目的とする。 【構成】 本発明の多孔質耐熱材の製造方法は、無機繊
維とアルミニウム塩,ケイ酸ゾル及びマグネシア粉末か
らなりその配合組成がAl23 =31〜41wt%,S
iO2 =46〜53wt%,MgO=11〜19wt%であ
る無機組成物を水中で分散混合しアルミニウムシリケー
ト共沈ゲルを生成する工程と、次いで凝集剤を加え凝集
させる工程と、凝集後、これを抄造する工程又はこれを
乾燥固化する工程、あるいはこれを真空成形や鋳込み成
形で成形する工程と、次にこれを熱処理してセラミック
化する工程と、を備えた構成からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温用断熱材、高温用触
媒担持体、高温用フィルター等の素材として用いられる
多孔質耐熱材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、航空宇宙業界、電気炉業界におい
て技術が多様化し、耐熱材はより高温域での耐熱性、断
熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性が要望されている。ま
た、自動車業界では排気ガス中のNOX 、カーボンパテ
ィキュレート等の環境汚染の問題が高まる中、高温で使
用される燃焼触媒の担持体及びフィルターの開発がなさ
れ耐熱性無機繊維を利用した耐熱材としてフェルト状及
びブロック状の形体のものが提案されている。
【0003】また、高温域用耐熱材として、特開昭59
−125332号公報の実施例3にはアルミナ繊維とア
ルミナ粉末の混合物からなるアルミナ質のセラミックシ
ートの例が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、フェルト状及びブロック状の耐熱材は主原
料として繊維を用い有機バインダーや硬化剤で硬める方
法がとられているため繊維と繊維の結合性に欠け、加熱
後の機械的強度が著しく低下する等の問題点があった。
また、フェルト状の耐熱材は繊維がほとんどフリーな状
態なので繊維が空気中へ飛散し環境を汚染し易いという
問題点を有していた。更にブロック状及びフェルト状の
耐熱材は機械的強度が弱いため複雑な形状のハニカム構
造に成型できず、一般的に形状がハニカム状で用いられ
る高温用触媒担持体、高温用フィルターには利用できな
いという本質的な問題点を有していた。また従来の繊維
や製造方法では熱的性質に優れているコージライト化は
ほとんど不可能であり、更に繊維質の多孔質耐熱材を得
ることも不可能で使用しづらいという問題点を有してい
た。
【0005】更に、アルミナ質のセラミックシートは耐
熱温度が1500℃と高いが、主成分がアルミナである
ため熱膨張率が大きく、そのため高温域での熱分布によ
る歪が大きくクラックが生じやすく、耐熱衝撃性に欠け
実用的でないという問題点を有していた。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、耐熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性等の熱的特性に優
れ、かつ高強度を有し、容易にハニカム状及びボード状
に加工できる高純度コージライト質の多孔質耐熱材の製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1の多孔質耐熱材の製造方法は、無機
繊維とアルミニウム塩,ケイ酸ゾル及びマグネシア粉末
からなりその配合組成がAl23 =31〜41wt%,
SiO2 =46〜53wt%,MgO=11〜19wt%で
ある無機組成物を水中で分散混合しアルミニウムシリケ
ート共沈ゲルを生成する工程と、次いで凝集剤を加え凝
集させる工程と、凝集後、これを抄造する工程又はこれ
を乾燥固化する工程、あるいはこれを真空成形や鋳込み
成形で成形する工程と、次にこれを熱処理してセラミッ
ク化する工程と、を備えた構成からなる。
【0008】請求項2の発明は請求項1において、前記
凝集剤が有機高分子凝集剤又は有機高分子凝集剤と高電
解質系無機凝集剤との混合物からなる構成を有してい
る。
【0009】ここで、熱的特性に優れたコージライト組
成物を得るために、無機繊維としては、主成分がアルミ
ナ,シリカ,アルミナ−シリカ等の一種以上からなる耐
熱性無機繊維を用いるのが望ましい。
【0010】耐熱性無機繊維の繊維径は反応性や焼結性
を考慮に入れると10μm以下、好ましくは7μm以下
が望ましい。
【0011】マグネシア粉末の平均粒径は5μm以下と
するのが好ましい。コージライト化への反応性を上げ焼
結性を上げるためである。この際、無定形状物を用いる
と、一層反応性、焼結性を促進するので好ましい。ま
た、平均粒径が5μm以下の微粉末を用いることで凝集
の際、凝集不良を防ぎ均一な凝集体を得ることもでき
る。粉末の平均粒径を5μm以上とすると反応性、焼結
性が落ち高純度なコージライトを得ることが困難にな
る。
【0012】アルミニウム塩及びケイ酸ゾルは液相法で
PHを調整しながら加水分解を起こさせることによっ
て、アルミニウムシリケート共沈ゲルを得ることができ
る。
【0013】アルミニウムシリケート共沈ゲルは非晶質
で、超微粒子で、粒子内のアルミナ−シリカの分布が均
一であるため、反応性、焼結性が非常に優れ耐熱性無機
繊維間の機械的強度を著しく向上させることができる。
また前記共沈ゲル粒子内のアルミナ−シリカの分布が均
一であるために、耐熱性無機繊維とマグネシア粉末の均
一なコージライト化を図ることができる。更に、超微粒
子であるアルミニウムシリケート共沈ゲルを用いること
で凝集の際、アルミナ,シリカの凝集不良を防ぎ高純度
のコージライト多孔質耐熱材を得ることができる。
【0014】無機繊維と粉末の混合物中のアルミナ,シ
リカ,マグネシアの組成比はAl23 =31〜41wt
%、SiO2 =46〜53wt%、MgO=11〜19wt
%になるように混合するのが好ましい。
【0015】この組成比では、熱膨張係数が2.0×1
-6/℃以下を得ることができ、この組成範囲から外れ
ると熱膨張係数が大きくなり耐熱衝撃性等の熱的特性が
劣化するので好ましくない。アルミニウムシリケート共
沈ゲルを生成後、必要に応じ有機結合剤を系内に添加し
分散混合してもよい。
【0016】凝集剤としてはカチオン,ノニオン又はア
ニオン系の高分子凝集剤またはこの高分子凝集剤と高電
解質の無機凝集剤の併用のどちらでも良いがアルカリ分
による影響や廃液の処理等を考えると高分子凝集剤だけ
による凝集が望ましい。また、高分子凝集剤は無機バイ
ンダーの粒子の表面電位によってカチオン,ノニオン又
はアニオン系の選択が必要である。
【0017】アルミニウムシリケート共沈ゲルとマグネ
シア粉末が均一に耐熱性無機繊維の表面上に分布した状
態が得られ、均質なコージライト相の合成が促される機
械的強度を更に向上させることができる。
【0018】次にシート化することで、例えばダンボー
ル製造と同様にコルゲート加工し、巻き上げあるいは積
層することによって、ハニカム状構造体とすることが容
易に可能である。また、真空成形法や鋳込成形法によっ
て高純度コージライト質の多孔質ボードの形成も可能と
することができる。
【0019】
【作用】この構成によって、高純度コージライト質の多
孔質耐熱材を得ることができる。高純度なコージライト
質であるため耐熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性等の熱的
特性や機械的強度に特に優れ、高温用断熱材、高温用触
媒担持体、高温用フィルターに応用することができる。
更に、乾燥固化法、真空成形法や鋳込成形法を用いるこ
とにより高耐熱性のボードを低原価で量産することがで
きる。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例について詳細に説明す
る。
【0021】(実施例1〜5)耐熱性無機繊維として主
成分がアルミナ45wt%、シリカ55wt%の繊維を、粉
末成分として硫酸アルミニウムとケイ酸ゾルと平均粒径
0.5μmの非晶質マグネシアを用いた。繊維と粉末の
混合割合は酸化物に換算して重量比で(粉末/繊維質)
=1.5にし、組成物中のアルミナ,シリカ,マグネシ
アの組成割合が(表1)になるように調整し混合した。
【0022】
【表1】
【0023】この組成物10kgを水800l中に分散さ
せ、バルブや酢酸ビニル系ボンド等の有機結合剤を加え
た後、アニオン系のアクリルアミド/アクリル酸塩等の
高分子重合物からなる高分子凝集剤や、またはこの高分
子凝集剤と高電解質である無機凝集剤としてNaOHと
を併用して、凝集させ、長網抄造機を使い抄造を行い、
それぞれ厚み0.5〜2mmのシートを得た。これを14
30℃で2時間熱処理しコージライト質の多孔質耐熱材
を得た。このコージライト質の多孔質耐熱材を用い3点
曲げ強度及び、熱膨張係数、耐熱衝撃性ΔTを常法に従
い測定しその平均値を求めた。その結果を(表2)に示
した。
【0024】
【表2】
【0025】(比較例1〜6)組成物中のアルミナ,シ
リカ,マグネシアの配合組成を(表1)に示すように変
えた他は実施例1と同様にして組成物を調整し混合し
た。
【0026】次いで、この組成物10kgを実施例1と同
様にして0.5〜2mmのシートを得た後過熱処理してコ
ージライト質の多孔質耐熱材を得た。これを用い、実施
例1と同一の測定条件で3点曲げ強度及び熱膨張係数、
耐熱衝撃性を測定しその平均値を求めた。この結果を
(表2)に示す。
【0027】この(表2)から明らかなように、実施例
1〜5は、全て曲げ強度が60kg/cm2 以上を有し、特
に実施例2の組成では69.1kg/cm2 と高い強度を示
すことがわかった。
【0028】更に、熱膨張係数では、実施例1〜5の全
てが2.0×10-6/℃以下で中でも実施例2の組成は
0.09×10-6/℃と極めて低い値を有することがわ
かった。得られた多孔質耐熱材の耐熱衝撃性ΔTは全て
1150℃以上であった。これらの組成分析をX線回折
により行ったところ、結晶相としてコージライト相が確
認され他の相は確認されなかった。また、微少部分の組
成をX線マイクロアナライザーにより分析したところ、
配合時の組成比と同じであった。このことから、得られ
た多孔質耐熱材は高純度コージライト質であることが明
らかである。この得られた高純度コージライト質の多孔
質耐熱材の耐熱性は1400℃に充分耐え、何ら特性も
示さないことにより、得られた高純度コージライト質の
多孔質耐熱材は1400℃において充分使用可能である
と言える。次に(表2)からわかるように、本発明の組
成範囲を越えた比較例1〜6の曲げ強度は60kg/cm2
以上であるが熱膨張係数が5.0×10-6/℃以上で本
実施例品に比べ非常に高く、耐熱衝撃性ΔTも800℃
以下と劣っていることがわかった。
【0029】多孔質耐熱材の耐熱性は1400℃に充分
耐え、何ら特性の変化も示さないことより、得られた高
純度コージライト質の多孔質耐熱材は1400℃におい
て十分使用可能である。
【0030】次に(表2)に示すようにNo. 6〜No. 1
1は強度は60kg/cm2 以上であるが、熱膨張係数が
5.0×10-6/℃以上で非常に高い。このことから、
耐熱衝撃性ΔTが800℃以下と劣っている。
【0031】(実施例6)耐熱性無機繊維として主成分
がシリカの繊維を、粉末成分として硫酸アルミニウムと
ケイ酸ゾルと平均粒径0.09μmの非晶質マグネシア
を用いた。繊維と粉末の混合割合は酸化物に換算して重
量比で(粉末/繊維質)=1.5にし、原料中のアルミ
ナ,シリカ,マグネシアの割合をAl23 =34.8
6wt%、SiO2 =51.36wt%、MgO=13.7
8wt%になるように混合した。この後、実施例1と同じ
要領で、加水分解を行い、混合分散させ、有機結合剤を
加える。次に、凝集させた後、乾燥を行い、乾燥固化し
た厚み10〜20mmの成形体を得た。これを約1430
℃で、2時間で熱処理し高純度コージライト質の多孔質
耐熱材を得た。得られた高純度コージライト質の多孔質
耐熱材の試験片について、実施例1と同一の条件で3点
曲げ強度を測定したところ、平均値で70.3kg/cm2
と高い値を示した。
【0032】同様にして熱膨張係数を測定したところ、
0.65×10-6/℃で非常に優れた値が得られた。ま
た、耐熱衝撃性ΔTは平均値で1070℃であった。こ
れらの組成分析をX線回折により行ったところ、結晶相
としてコージライト相が確認され他の相は確認されなか
った。また、微小部分の組成をX線マイクロアナライザ
ーにより分析したところ、配合時の組成比と同じであっ
た。このことから、得られた多孔質耐熱材は高純度コー
ジライト質であることが明らかである。この得られた高
純度コージライト質の多孔質耐熱材の耐熱性は1400
℃に充分耐え、何ら特性の変化も示さないことより、得
られた高純度コージライト質の多孔質耐熱材は1400
℃において十分使用可能なことがわかる。
【0033】(実施例7)図1は本発明の一実施例にお
けるコルゲートシートの要部断面図であり、図2はハニ
カム状構造体の斜視図である。1は波板、2は平板、3
はハニカム状構造体である。実施例1において得られた
厚みt:略1.0mmのシートをダンボール製造と同じよ
うに、ピッチ長さd:5.0mm、高さh:3.0mmの条
件化でコルゲート成型したものを図2に示すように円筒
状に巻き上げた。これを約1430℃で2時間熱処理し
ハニカム状構造体を得た。得られたハニカム状構造体の
耐熱性は1400℃に充分耐え、歪みや収縮等の変形を
全く示さなかった。このことから得られたハニカム状構
造体は高温断熱材、高温触媒担持体及び高温用フィルタ
ーとして1400℃において十分使用可能であることが
わかった。
【0034】(実施例8)図3は本発明の一実施例にお
ける波板を積層して得られた成形体の斜視図であり、図
4は平板を積層して得られた成形体の斜視図である。
【0035】4は波板積層成形体、5は平板積層成形体
である。実施例1において得られた厚みt:略1.0mm
のシートをピッチ長さd:5.0mm、高さh:3.0mm
の条件で加工した波状シートと未加工の平板シートをそ
れぞれ積層して図3,図4に示すようなハニカム状及び
ボード状の成形体を得た。これを1430℃で2時間熱
処理し高純度コージライト質の多孔質耐熱材を得た。こ
の成形体は上述の実施例と同様な特性を示し、この多孔
質耐熱材は高温触媒担持体及び高温用フィルターとして
1430℃において十分使用可能であることがわかっ
た。
【0036】(実施例9)図5は真空成形して得られた
ボード状成形体の斜視図である。6は厚さ20mmのボー
ド状真空成形品である。
【0037】無機繊維として主成分がアルミナの繊維
を、粉末成分として硫酸アルミニウムとケイ酸ゾルと平
均粒径0.9μmの非晶質マグネシアを用いた。繊維と
粉末の混合割合は酸化物に換算して、重量比で(粉末/
繊維質)=1.5にし、原料中のアルミナ,シリカ,マ
グネシアの割合をAl23 =34.86wt%、SiO
2 =51.36wt%、MgO=13.78wt%にし、実
施例1と同じ要領で、加水分解を行い、混合分散し、凝
集させ、真空成形機を使い図5に示すような厚み10〜
20mmのボード状の成形体を得た。これを約1430℃
で2時間熱処理し高純度コージライト質の多孔質耐熱材
を得た。得られた高純度コージライト質の多孔質耐熱材
の試験片について3点曲げ強度を測定したところ、平均
で73.2kg/cm2 で高い値を示した。更に、熱膨張係
数を測定したところ、0.44×10-6/℃で非常に優
れた値が得られた。得られた高純度コージライト質の多
孔質耐熱材の耐熱衝撃性ΔTは1220℃であった。こ
れらの組成分析をX線回折により行ったところ、結晶相
としてコージライト相が確認され他の相は確認されなか
った。また、微小部分の組成をX線マイクロアナライザ
ーにより分析したところ、配合時の組成比と同じであっ
た。このことから、得られた多孔質耐熱材は高純度コー
ジライト質であることが明らかである。この得られた高
純度コージライト質の多孔質耐熱材の耐熱性は1400
℃に充分耐え、何ら特性の変化も示さないことより、得
られた高純度コージライト質の多孔質耐熱材は1400
℃において十分使用可能であることがわかった。
【0038】(実施例10)無機繊維として主成分がア
ルミナ40wt%、シリカ60wt%の繊維を、粉末成分と
して硫酸アルミニウムとケイ酸ゾルと平均粒径1.2μ
mの非晶質マグネシアを用いた。繊維と粉末の混合割合
は酸化物に換算して重量比で(粉末/繊維質)=1.5
にし、原料中のアルミナ、シリカ、マグネシアの割合を
Al23 =34.86wt%、SiO2 =51.36wt
%、MgO=13.78wt%にし、この混合物10kgを
水5(リットル)中に分散させ、加水分解させた後、ア
ニオン系のアクリルアミド/アクリル酸塩の高分子重合
物である高分子凝集剤や、またはこの高分子凝集剤と高
電解質である無機凝集剤NaOHを併用して、凝集さ
せ、増粘性を出し鋳込み成型機を使い図5に示すような
厚み10〜20mmのボード状の成形体の試験片を得た。
これを約1430℃、2hで熱処理し高純度コージライ
ト質の多孔質耐熱材を得た。得られた高純度コージライ
ト質の多孔質耐熱材の3点曲げ強度を測定したところ、
83.3kg/cm2 で高い値を示した。更に、熱膨張係数
を測定したところ、1.32×10-6/℃で優れた値が
得られた。得られた高純度コージライト質の多孔質耐熱
材の耐熱衝撃性ΔTは1080℃であった。これらの組
成分析をX線回折により行ったところ、結晶相としてコ
ージライト相が確認され他の相は確認されなかった。ま
た、微小部分の組成をX線マイクロアナライザーにより
分析したところ、配合時の組成比と同じであった。この
ことから、得られた多孔質耐熱材は高純度コージライト
質であることが明らかである。この得られた高純度コー
ジライト質の多孔質耐熱材の耐熱性は1400℃に充分
耐え、何ら特性も示さないことより、得られた高純度コ
ージライト質の多孔質耐熱材は1400℃において十分
使用可能であることがわかった。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明で得られた高純度コ
ージライト質の多孔質耐熱材は常温での曲げ強度が60
kg/cm2 以上の優れた機械的強度等の特性値を有し、熱
膨張係数はいずれも1.5×10-6/℃以下と非常に低
い値を有し、かつ、耐熱衝撃性ΔTは1050℃以上で
熱衝撃にも強い特性を有し、また、シート状、ハニカム
状、ボード状等へ成型加工も容易で、その製品は略14
30℃の熱処理後、急激な収縮や歪による変形を示さな
いことから、高温域で用いられる熱処理用の台板や高温
炉等の高温断熱材や高温触媒担持体及び高温用フィルタ
ーとして1400℃の高温において十分使用することが
できる極めて優れた耐熱材を低原価で量産することがで
きる多孔質耐熱材の製造方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハニカム状構造体に用いられるコルゲ
ートシートの断面図
【図2】本発明のハニカム状構造体の実施態様の基本構
造であるハニカム状成型体の斜視図
【図3】本発明の波板を積層して得られる成形体の斜視
【図4】本発明の平板を積層して得られる成形体の斜視
【図5】本発明の真空成形法及び鋳込み成形法によって
得られるボード状成形体の斜視図
【符号の説明】
t シート厚み(mm) d ピッチ長さ(mm) h 高さ(mm) 1 波板 2 平板 3 ハニカム状構造体 4 波状積層成形体 5 平板積層成形体 6 ボード状真空成形品
フロントページの続き (72)発明者 池田 幸則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐々木 勝美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機繊維とアルミニウム塩,ケイ酸ゾル及
    びマグネシア粉末とからなりその配合組成がAl23
    =31〜41wt%,SiO2 =46〜53wt%,MgO
    =11〜19wt%である無機組成物を水中で分散混合し
    アルミニウムシリケート共沈ゲルを生成する工程と、次
    いで凝集剤を加え凝集させる工程と、凝集後、これを抄
    造する工程又はこれを乾燥固化する工程、あるいはこれ
    を真空成形や鋳込み成形で成形する工程と、次にこれを
    熱処理してセラミック化する工程と、を備えたことを特
    徴とする多孔質耐熱材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記凝集剤が有機高分子凝集剤又は有機高
    分子凝集剤と高電解質系無機凝集剤との混合物からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の多孔質耐熱材の製造方
    法。
JP19811192A 1992-07-24 1992-07-24 多孔質耐熱材の製造方法 Pending JPH0648860A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104402384A (zh) * 2014-10-24 2015-03-11 彭红 一种免烧高硬度抗水性好的大型蜂窝陶瓷载体外皮泥配方
US10076318B2 (en) 2008-07-18 2018-09-18 Wake Forest University Health Sciences Apparatus and method for cardiac tissue modulation by topical application of vacuum to minimize cell death and damage

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