JPH04357179A - 耐熱性無機組成物及びそれを用いた多孔質耐熱材の製造方法 - Google Patents

耐熱性無機組成物及びそれを用いた多孔質耐熱材の製造方法

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JPH04357179A
JPH04357179A JP3132541A JP13254191A JPH04357179A JP H04357179 A JPH04357179 A JP H04357179A JP 3132541 A JP3132541 A JP 3132541A JP 13254191 A JP13254191 A JP 13254191A JP H04357179 A JPH04357179 A JP H04357179A
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JP
Japan
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heat
composition
resistant
alumina
silica
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Pending
Application number
JP3132541A
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English (en)
Inventor
Yuichi Murano
村野 雄一
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
Shinji Wada
信二 和田
Yukinori Ikeda
池田 幸則
Makoto Ogawa
誠 小川
Katsumi Sasaki
勝美 佐々木
Hiromitsu Tagi
多木 宏光
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温域で使用される断熱
材、触媒担持体、フィルター等の素材として好適な耐熱
性無機組成物及びそれを用いた多孔質耐熱材の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、航空宇宙業界、電気炉業界におい
て技術が高度化多様化し、より高温域での耐熱性、断熱
性、耐熱衝撃性、低熱膨張性等が要望されている。また
Noxやカーボンパティキュレート等の環境汚染の関心
が高まる中、高温域で使用される燃焼触媒の担持体及び
フィルターの開発が鋭意なされ耐熱性無機繊維を利用し
たフェルト状及びブロック状の耐熱材が上市されている
。また、高温域用耐熱材として、特開昭59−1253
32号公報の実施例3にはアルミナ繊維とアルミナ粉末
の混合物のセラミックシートの例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、ブロック状及びフェルト状の耐熱材は主原
料として繊維を用い、有機バインダーや硬化剤で固める
方法がとられているため繊維と繊維の結合性に欠け機械
的強度が弱く、このためハニカム状に成形できないので
、ハニカム構造体からなる高温用触媒担持体や高温用フ
ィルタには使用することができない等の問題点を有して
いた。さらに、従来の構成では高純度コージライト質の
多孔質耐熱材は得ることができないという問題があった
。また、アルミナ質のセラミックシートは耐熱温度が1
500℃と高いが、主成分がアルミナであるため熱膨張
率が大きく、そのため、高温域での熱分布による歪みが
大きすぎクラックが生じやすいという問題点があり、ま
た、熱膨張係数が大きいので耐熱衝撃性に劣るという問
題点を有していた。
【0004】本発明は耐熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性
等の熱的特性に優れ、かつ高強度を有し、容易にハニカ
ム状やボード状等に加工できる高純度コージライト質の
多孔質耐熱材を与える耐熱性無機組成物及び、前記組成
物を用い、熱的特性に優れ、かつ、機械的強度に優れた
高純度コージライト質の多孔質耐熱材を低原価で高い生
産性で製造できる多孔質耐熱材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1の耐熱性無機組成物は主成分がアル
ミナ,アルミナ−シリカ,シリカ等の一種以上からなる
耐熱性無機繊維と、平均粒径が各々5μm以下のアルミ
ナとシリカとマグネシアとの粉体混合物と、からなる耐
熱性無機組成物であって、前記組成物中のアルミナ,シ
リカ,マグネシアの配合組成がAl2O3=31〜41
wt%,SiO2=46〜53wt%,MgO=11〜
19wt%で、かつ、前記粉体混合物と前記耐熱性無機
繊維の重量比が粉体/無機繊維質=0.5〜5からなる
構成を有し、請求項2記載の多孔質耐熱材の製造方法の
発明は請求項1記載の耐熱性無機組成物を水中で分散混
合する工程と、前記分散混合後、凝集剤を加え凝集させ
る工程と、次いでこれを抄造する工程、またはこれを乾
燥固化する工程、あるいはこれを真空成形や鋳込成形で
成形する工程と、次にこれを熱処理する工程と、を備え
た構成からなり、請求項3の発明は請求項2の発明にお
いて凝集剤として有機高分子凝集剤または有機高分子凝
集剤と高電解質系無機凝集剤の混合物を用いた構成から
なり、請求項4の発明は、請求項1の耐熱性無機組成物
を抄造して得られた平板状シートと、波状シートを一体
化したコルゲートシートを円筒状に巻き上げ若しくは積
層してなるハニカム状成形体、又は前記平板シートと前
記波状シートを複数個組合わせてなる成形体を熱処理す
る構成からなる。
【0006】ここで、耐熱性無機繊維の主成分はアルミ
ナ,シリカ,アルミナ−シリカがよく、若干の不純物を
含んでもよい。繊維径は反応性を考慮に入れると10μ
m以下、好ましくは7μm以下が望ましい。
【0007】アルミナ,シリカ,マグネシアの各粉体の
平均粒径は5μm以下とするのが好ましい。コージライ
ト化への反応性を上げ焼結性を上げるためである。この
際、粉体の少なくとも一種を無定形状物とすると、一層
反応性、焼結性を促進するので好ましい。また、平均粒
径が5μm以下の微粉末を用いることで凝集の際、凝集
不良を防ぎ均一な凝集体を得ることもできる。粉末の平
均粒径を5μm以上とすると反応性、焼結性が落ち高純
度なコージライトを得ることが困難になる。
【0008】耐熱性無機繊維と粉体の組成物中のアルミ
ナ,シリカ,マグネシアの配合組成はAl2O331〜
41wt%、SiO246〜53wt%、MgO11〜
19wt%とするのが好ましい。このような組成が望ま
しいのは熱膨張係数で2.0×10−6/℃以下のもの
を得るためで、この組成範囲から組成が外れると熱膨張
係数が大きくなり耐熱衝撃性等の熱的特性が劣化するの
で望ましくない。次に、耐熱性繊維と前記粉体との配合
重量比を前記粉末/耐熱性繊維質=0.5〜5とすると
繊維のコージライト化を促し、余剰の粉体分が繊維と繊
維間の無機バインダーとして働き、得られる多孔質耐熱
材の機械的強度の一層の向上を図ることができる。配合
重量比が粉末/繊維質<0.5では、無機バインダーと
しての働きが弱く機械的強度を低下させ、また、繊維と
粉末との配合重量比が粉末/繊維質>5の場合、得られ
る多孔質耐熱材の気孔率が小さくなり、熱膨張率係数が
大きくなるので好ましくなく、また、耐熱衝撃を劣化さ
せる欠点がある。
【0009】凝集工程で分散した繊維と粉末を凝集させ
ることで、アルミナ粉末とシリカ粉末とマグネシア粉末
が均一に耐熱性無機繊維の表面上に分布した状態が得ら
れ、均質なコージライト相の合成が促されるので、機械
的強度の向上を図ることができる。
【0010】この際に使用する凝集剤はカチオン、ノニ
オンまたはアニオン系の高分子凝集剤またはこの高分子
凝集剤と高電解質の無機凝集剤の併用のどちらでも良い
がアルカリ分による影響及び廃液の処理等を考えると高
分子凝集剤だけによる凝集が望ましい。また、高分子凝
集剤は無機バインダーの粒子の表面電位によってカチオ
ン、ノニオンまたはアニオン系のものを適宜選択すれば
よい。
【0011】次にシート化することで、例えばダンボー
ル製造と同様にコルゲート加工し、巻き上げあるいは積
層することによって、ハニカム状構造体とすることが容
易に可能である。また、真空成形法や鋳込成形法によっ
て高純度コージライト質の多孔質ボードの形成も可能と
することができる。
【0012】
【作用】この構成によって、高純度コージライト質の多
孔質耐熱材を得ることができる。高純度なコージライト
質であるため耐熱性、耐熱衝撃性、低熱膨張性等の熱的
特性や機械的強度に特に優れ、高温用断熱材、高温用触
媒担持体、高温用フィルターに応用することができる。 さらに、乾燥固化法、真空成形法や鋳込成形法を用いる
ことにより高耐熱性のボードを低い生産原価で量産する
ことができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例について、説明する。
【0014】(実施例1〜5)無機繊維として主成分が
アルミナ45wt%、シリカ55wt%の繊維を、粉体
成分として平均粒径1.1μmの水酸化アルミニウムと
平均粒径0.01μmの非晶質シリカと平均粒径0.5
μmの非晶質マグネシアを準備した。繊維と粉体の配合
組成は重量比で粉末/繊維質=1.5とし、組成物中の
アルミナ,シリカ,マグネシアの配合割合を(表1)に
示すように調整し混合した。
【0015】
【表1】
【0016】この組成物10kgを水800l中に分散
させ、バルブや酢酸ビニル系ボンド等の有機結合剤を加
えた後、アニオン系のアクリルアミド/アクリル酸塩等
の高分子重合物からなる高分子凝集剤や、またはこの高
分子凝集剤と高電解質である無機凝集剤としてNaOH
とを併用して、凝集させ、長網抄造機を使い抄造を行い
、それぞれ厚み0.5〜2mmのシートを得た。これを
1430℃で2時間熱処理しコージライト質の多孔質耐
熱材を得た。このコージライト質の多孔質耐熱材を用い
3点曲げ強度及び、熱膨張係数、耐熱衝撃性ΔTを常法
に従い測定しその平均値を求めた。その結果を(表2)
に示した。
【0017】(比較例1〜6)組成物中のアルミナ,シ
リカ,マグネシアの配合組成を(表1)に示すように変
えた他は実施例1と同様にして組成物を調整し混合した
【0018】次いで、この組成物10kgを実施例1と
同様にして0.5〜2mmのシートを得た後過熱処理し
てコージライト質の多孔質耐熱材を得た。これを用い、
実施例1と同一の測定条件で3点曲げ強度及び熱膨張係
数、耐熱衝撃性を測定しその平均値を求めた。この結果
を(表2)に示す。
【0019】
【表2】
【0020】この(表2)から明らかなように、実施例
1〜5は、全て曲げ強度が50kg/cm2 以上を有
し、特に実施例2の組成は58.1kg/cm2 と高
い強度を示すことがわかった。
【0021】更に、熱膨張係数では、実施例1〜5の全
てが1.0×10−6/℃以下で中でも実施例2の組成
は0.11×10−6/℃と極めて低い値を有すること
がわかった。得られた多孔質耐熱材の耐熱衝撃性ΔTは
全て1150℃以上であった。これらの組成分析をX線
回折により行ったところ、結晶相としてコージライト相
が確認され他の相は確認されなかった。また、微小部分
の組成をX線マイクロアナライザーにより分析したとこ
ろ、配合時の組成比と同じであった。このことから、得
られた多孔質耐熱材は高純度コージライト質であること
が明らかである。この得られた高純度コージライト質の
多孔質耐熱材の耐熱性は1400℃に充分耐え、何ら特
性の変化も示さないことにより、得られた高純度コージ
ライト質の多孔質耐熱材は1400℃において充分使用
可能であると言える。次に(表2)からわかるように本
発明の組成範囲を越えた比較例1〜6の曲げ強度は50
kg/cm2 以上であるが熱膨張係数が10.0×1
0−6/℃以上で本実施例品に比べ100倍以上も高く
、耐熱衝撃性ΔTも700℃以下と劣ることがわかった
【0022】(実施例6〜11)無機繊維として主成分
がアルミナ45wt%、シリカ55wt%の繊維を、粉
体成分として平均粒径1.5μmの水酸化アルミニウム
と平均粒径2.3μmの石英と平均粒径3.7μmの結
晶質マグネシアを用いた。繊維と粉体の配合組成は重量
比で(表3)に示すように調整し、組成物中のアルミナ
,シリカ,マグネシアの割合をAl2O334.86w
t%,SiO251.36wt%,MgO13.78w
t%になるように配合した。この後、実施例1と同条件
下で抄造を行い、それぞれ厚み0.5〜2mmのシート
を得た。これを1430℃で2時間熱処理し高純度コー
ジライト質の多孔質耐熱材を得た。次いで、実施例1と
同一の条件で3点曲げ強度及び熱膨張係数、耐熱衝撃性
ΔTを測定しその平均値を求めた。その結果を(表3)
に示した。
【0023】(比較例7,8)実施例6と配合組成を変
えた他は、実施例6と同一の条件で3点曲げ強度及び熱
膨張係数、耐熱衝撃性ΔTを測定しその平均値を求めた
。その結果を(表3)に示した。
【0024】
【表3】
【0025】この(表3)から明らかなように、実施例
6〜11の全ての曲げ強度が45kg/cm2 以上で
、特に実施例11は79.3kg/cm2 の高い強度
を示した。
【0026】さらに、熱膨張係数では、実施例6〜11
の全てが2.0×10−6/℃以下で中でも実施例6は
0.07×10−6/℃で非常に優れた値が得られた。 得られた多孔質耐熱材の耐熱衝撃性ΔTは実施例6〜1
1の全てが1000℃以上で中でも実施例6,7は12
00℃であった。これらの組成分析をX線回折により行
ったところ、結晶相としてコージライト相が確認され他
の相は確認されなかった。また、微小部分の組成をX線
マイクロアナライザーにより分析したところ、配合時の
組成比と同じであった。このことから、得られた多孔質
耐熱材は高純度コージライト質であることが明らかであ
る。この得られた高純度コージライト質の多孔質耐熱材
の耐熱性は1400℃に充分耐え、何ら特性の変化も示
さないことから1400℃の高温域でも十分使用可能で
あることがわかる。
【0027】比較例7の粉体/繊維の重量比が0.4で
得られたものは、常温の曲げ強度が30kg/cm2 
以下と低いことがわかる。これはバインダー成分が少な
いためと思われる。また、比較例8の粉体/繊維の重量
比が5.5のものは、曲げ強度は85.8kg/cm2
 と大きいが、熱膨張係数が5.36×10−6/℃と
大きくなり、それにともない、ΔTは800℃と小さく
、実用性に欠けると思われる。
【0028】(比較例9)無機繊維と粉体の配合組成を
重量比で、粉体/繊維=2にして上記と同条件下で、粉
体成分として水酸化アルミニウム、石英、結晶マグネシ
アを平均粒径5μm以上のものを用いた他は実施例1と
同一の条件で多孔質耐熱材を製造したが、凝集不良を起
こし、組成のずれが起き高純度なコージライト質が得ら
れず熱膨張係数が2.0×10−6/℃以上で、常温で
の強度が30kg/cm2 以下で実用上問題を有する
ことがわかった。
【0029】(比較例10〜12)更に、水酸化アルミ
ニウム、石英、結晶マグネシアのいずれか一種を平均粒
径5μm以上のものを用い、残り二種を平均粒径5μm
以下のものを用いた場合も同様に熱膨張係数の平均値が
2.0×10−6/℃以上で、常温での曲げ強度の平均
値が30kg/cm2 以下しかなく実用上問題を有す
ることがわかった (比較例13)無機繊維と粉体の配合組成を重量比で粉
体/繊維=2にして上記と同条件下で水酸化アルミニウ
ムの代わりにα−アルミナを用い、すべての粉体源を結
晶質とした場合、反応性が悪く均一なコージライト相が
得られず熱膨張係数の平均値が2.0×10−6/℃以
上となり実用上問題点を有することがわかった。
【0030】(実施例12〜16)無機繊維として主成
分がアルミナの繊維を、粉体成分として平均粒径2.5
μmのα−アルミナと平均粒径0.008μmの非晶質
シリカと平均粒径0.4μmの非晶質マグネシアを用い
た。繊維と粉体の配合組成は重量比で粉体/繊維質=3
にし、原料中のアルミナ,シリカ,マグネシアの割合を
Al2O334.86wt%、SiO251.36wt
%、MgO13.78wt%になるように均一混合組成
物を得た。この後、実施例1と同条件下で抄造を行い、
それぞれ厚み0.5〜2mmのシートを得た。これを焼
成温度1350℃、1370℃、1400℃、1430
℃、1440℃で2時間焼成して熱処理し多孔質耐熱材
を得た。 この多孔質耐熱材を用い、実施例1と同一の条件で3点
曲げ強度及び熱膨張係数、耐熱衝撃性ΔTを測定し、そ
の平均値を求め、その結果を(表4)に示す。
【0031】
【表4】
【0032】この(表4)から明らかなように、本実施
例12〜16で得られた多孔質耐熱材は、曲げ強度の平
均値が50kg/cm2 以上で、特に実施例5は70
.2kg/cm2 の高い強度を示した。
【0033】さらに、熱膨張係数でも共に2.0×10
−6/℃以下で中でも実施例16は0.75×10−6
/℃と優れていることがわかった。得られた多孔質耐熱
材の耐熱衝撃性ΔTは全て1000℃以上を有すること
がわかった。この得られた高純度コージライト質の多孔
質耐熱材の耐熱性は1350℃以上に充分耐え、何ら特
性の変化も示さなかったことから1350℃以上の高温
域で十分使用可能であることがわかった。
【0034】(実施例12)無機繊維として主成分がシ
リカの繊維を、粉体成分として平均粒径0.01μmの
非晶質アルミナと平均粒径1.5μmのクリストバライ
トと平均粒径3.7μmの結晶質マグネシアを用いた。 繊維と粉体の配合組成は重量比で粉体/繊維質=2にし
、原料中のアルミナ,シリカ,マグネシアの組成をAl
2O334.86wt%,SiO251.36wt%,
MgO13.78wt%になるように混合し組成物を得
た。この後、実施例1と同条件下で混合分散させ、有機
結合剤を加える。次に、凝集させその後乾燥を行い、乾
燥固化した厚み10〜20mmの成形体を得た。これを
1430℃で2時間熱処理し高純度コージライト質の多
孔質耐熱材を得た。得られた高純度コージライト質の多
孔質耐熱材の3点曲げ強度を測定したところ、60.1
kg/cm2 で高い値を示した。さらに、熱膨張係数
を測定したところ、0.75×10−6/℃で非常に優
れた値が得られた。得られた高純度コージライト質の多
孔質耐熱材の耐熱衝撃性ΔTは1000℃であった。こ
れらの組成分析をX線回折により行ったところ、結晶相
としてコージライト相が確認され他の相は確認されなか
った。また、微小部分の組成をX線マイクロアナライザ
ーにより分析したところ、配合時の組成比と同じであっ
た。このことから、得られた多孔質耐熱材は高純度コー
ジライト質であることが明らかである。この得られた高
純度コージライト質の多孔質耐熱材の耐熱性は1400
℃に充分耐え、何ら特性の変化も示さないことから、多
孔質耐熱材は1400℃において十分使用可能であると
いえる。
【0035】(実施例13)図1は本発明の一実施例に
おけるコルゲートシートの要部断面図であり、図2はハ
ニカム状構造体の斜視図である。1は波板、2は平板、
3はハニカム状構造体である。実施例1において得られ
た厚み略1.0mmのシートをダンボール製造と同じよ
うに、ピッチ長さd:5.0mm、高さh:3.0mm
の条件化でコルゲート成型したものを図2に示すように
円筒状に巻き上げた。これを1430℃で2時間熱処理
しハニカム状構造体を得た。得られたハニカム状構造体
の耐熱性は1400℃に充分耐え、歪みや収縮等の変形
を全く示さなかった。このことより、得られたハニカム
状構造体は高温断熱材、高温触媒担持体及び高温用フィ
ルターとして1400℃において十分使用可能であるこ
とがわかった。
【0036】(実施例14,15)図3は本発明の一実
施例における波板を積層して得られた成形体の斜視図で
あり、図4は平板を積層して得られた成形体の斜視図で
ある。
【0037】1は波板、2は平板、4は波板積層成形体
、5は平板積層成形体である。実施例1において得られ
た厚み略1.0mmのシートをピッチ長さd:5.0m
m、高さh:3.0mmの条件で加工した波状シートと
未加工の平板シートをそれぞれ積層して図3、図4に示
すようなハニカム状及びボード状の成形体を得た。これ
を1430℃で2時間熱処理し高純度コージライト質の
多孔質耐熱材を得た。この成形体は実施例13と同様な
特性を示し、この多孔質耐熱材は高温触媒担持体及び高
温用フィルターとして1430℃において十分使用可能
であることがわかった。
【0038】(実施例16)図5は真空成形して得られ
たボード状成形体の斜視図である。6は厚さ20mmの
ボード状真空成形品である。
【0039】耐熱性無機繊維として主成分がアルミナ4
0wt%、シリカ60wt%の繊維を、粉末成分として
平均粒径1.1μmの水酸化アルミニウムと平均粒径0
.01μmの非晶質シリカと平均粒径0.5μmの非晶
質マグネシアを用いた。繊維と粉末の配合組成は重量比
で粉体/繊維質=1.5にし、組成物中のアルミナ,シ
リカ,マグネシアの組成をAl2O334.86wt%
,SiO251.36wt%,MgO13.78wt%
にし、実施例1と同条件下で、混合分散、凝集させ、市
販の真空成形機を使い図5に示すような厚み20mmの
ボード状の成形体を得た。これを1430℃で2時間で
熱処理し高純度コージライト質の多孔質耐熱材を得た。 得られた多孔質耐熱材の3点曲げ強度を測定したところ
、62.2kg/cm2 で高い値を示した。さらに、
熱膨張係数を測定したところ、0.52×10−6/℃
で非常に優れた値が得られた。また、耐熱衝撃性ΔTは
1200℃であった。 これらの組成分析をX線回折により行ったところ、結晶
相としてコージライト相が確認され他の相は確認されな
かった。また、微小部分の組成をX線マイクロアナライ
ザーにより分析したところ、配合時の組成比と同じであ
った。このことから、得られた多孔質耐熱材は高純度コ
ージライト質であることが明らかである。この得られた
高純度コージライト質の多孔質耐熱材の耐熱性は140
0℃に充分耐え、何ら特性の変化も示さないことから多
孔質耐熱材は1400℃において十分使用可能であると
いえる。。
【0040】(実施例17)無機繊維として主成分がア
ルミナ40wt%、シリカ60wt%の繊維を、粉体成
分として平均粒径1.1μmの水酸化アルミニウムと平
均粒径0.01μmの非晶質シリカと平均粒径0.5μ
mの非晶質マグネシアを用いた。繊維と粉体の配合組成
は重量比で粉体/繊維質=1.5にし、組成物中のアル
ミナ,シリカ,マグネシアの組成をAl2O334.8
6wt%,SiO251.36wt%,MgO13.7
8wt%にし、この組成物10kgを水5l中に分散さ
せ、アニオン系のアクリルアミド/アクリル酸塩の高分
子重合物である高分子凝集剤や、またはこの高分子凝集
剤と高電解質である無機凝集剤NaOHを併用して、凝
集させ、増粘性を出し鋳込成形機を使い図5に示すよう
な厚み10〜20mmのボード状の成形体を得た。これ
を1430℃で2時間熱処理し多孔質耐熱材を得た。得
られた多孔質耐熱材の3点曲げ強度を測定したところ、
73.3kg/cm2 で高い値を示した。さらに、熱
膨張係数を測定したところ、1.52×10−6/℃で
優れた値が得られた。また耐熱衝撃性ΔTは1050℃
であった。これらの組成分析をX線回折により行ったと
ころ、結晶相としてコージライト相が確認され他の相は
確認されなかった。また、微小部分の組成をX線マイク
ロアナライザーにより分析したところ、配合時の組成比
と同じであった。このことから、得られた多孔質耐熱材
は高純度コージライト質であることが明らかである。こ
の得られた高純度コージライト質の多孔質耐熱材の耐熱
性は1400℃に充分耐え、何ら特性の変化も示さない
ことからこの多孔質耐熱材は1400℃において十分使
用可能であることがわかった。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明は、アルミナ,シリ
カ,アルミナ−シリカの一種以上の繊維と平均粒径5μ
m以下のアルミナ,シリカ,シリカ−アルミナからなる
粉体との混合物からなる組成物であって組成物中Al2
O331〜41wt%,SiO246〜53wt%,M
gO11〜19wt%を有し、かつ、粉体と繊維の重量
組成が0.5〜5である耐熱性無機組成物及び、この組
成物を水中に分散混合させた後、凝集させ、次いで抄造
又は、乾燥固化、あるいは真空成形等で得る多孔質耐熱
材の製造方法とすることにより、また凝集剤として、有
機高分子又は有機高分子と無機高電解質からなる凝集剤
を用いる多孔質耐熱材の製法で得られた多孔質耐熱材は
、常温での曲げ強度が50kg/cm2 以上の優れた
機械的強度を有し、熱膨張係数はいずれも2.0×10
−6/℃以下と非常に低い値を有し、かつ、耐熱衝撃性
ΔTは1000℃以上で熱衝撃にも強い特性を有し、さ
らに、本発明で得られたコージライト多孔質耐熱材のシ
ート状、ハニカム状、ボード状の耐熱材は1430℃の
熱処理後、急激な収縮や歪みによる変形を示さないので
、高温域で用いられる熱処理用の台板や高温炉等の高温
断熱材や高温触媒担持体及び高温用フィルターとして1
400℃の高温域においても十分使用することができる
多孔質耐熱材を低原価で量産することができる優れた多
孔質耐熱材の製造方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハニカム状構造体に用いられるコルゲ
ートシートの断面図
【図2】本発明のハニカム状構造体の実施態様の基本構
造であるハニカム状成形体の斜視図
【図3】本発明の波板を積層して得られる成形体の斜視
【図4】本発明の平板を積層して得られる成形体の斜視
【図5】本発明の真空成形法及び鋳込成形法によって得
られるボード状成形体の斜視図
【符号の説明】
t  シート厚み(mm) d  ピッチ長さ(mm) h  高さ(mm) 1  波板 2  平板 3  ハニカム状構造体 4  波状積層成形体 5  平板積層成形体 6  ボード状真空成形品

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分がアルミナ,アルミナ−シリカ,シ
    リカ等の一種以上からなる耐熱性無機繊維と、平均粒径
    が各々5μm以下のアルミナとシリカとマグネシアとの
    粉体混合物と、からなる耐熱性無機組成物であって、前
    記組成物中のアルミナ,シリカ,マグネシアの配合組成
    がAl2O3=31〜41wt%,SiO2=46〜5
    3wt%,MgO=11〜19wt%で、かつ、前記粉
    体混合物と前記耐熱性無機繊維の重量比が粉体/無機繊
    維質=0.5〜5からなることを特徴とする耐熱性無機
    組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の耐熱性無機組成物を水中
    で分散混合する工程と、分散混合後、凝集剤を加え凝集
    させる工程と、次いでこれを抄造する工程、またはこれ
    を乾燥固化する工程、あるいは、これを真空成形や鋳込
    成形で成形する工程と、次にこれを熱処理する工程と、
    を備えたことを特徴とする多孔質耐熱材の製造方法。
  3. 【請求項3】凝集剤として有機高分子凝集剤または有機
    高分子凝集剤と高電解質系無機凝集剤の混合物を用いる
    ことを特徴とする請求項2に記載の多孔質耐熱材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の耐熱性無機組成物を抄造し
    て得られた平板状シートと波状シートと、を一体化した
    コルゲートシートを円筒状に巻き上げ若しくは積層して
    なるハニカム状成形体、又は前記平板シートと前記波状
    シートを複数個組み合わせてなる成形体を熱処理するこ
    とを特徴とする多孔質耐熱材の製造方法。
JP3132541A 1991-06-04 1991-06-04 耐熱性無機組成物及びそれを用いた多孔質耐熱材の製造方法 Pending JPH04357179A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007028743A1 (de) * 2005-09-06 2007-03-15 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur herstellung eines filterelements und einer trägerstruktur für einen katalysator mit verbesserter temperaturbeständigkeit

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007028743A1 (de) * 2005-09-06 2007-03-15 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur herstellung eines filterelements und einer trägerstruktur für einen katalysator mit verbesserter temperaturbeständigkeit

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