JPH0648816Y2 - 磁 心 - Google Patents

磁 心

Info

Publication number
JPH0648816Y2
JPH0648816Y2 JP10258290U JP10258290U JPH0648816Y2 JP H0648816 Y2 JPH0648816 Y2 JP H0648816Y2 JP 10258290 U JP10258290 U JP 10258290U JP 10258290 U JP10258290 U JP 10258290U JP H0648816 Y2 JPH0648816 Y2 JP H0648816Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
magnetic core
inner peripheral
noise
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10258290U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0459924U (ja
Inventor
準 斉藤
洋 渡辺
Original Assignee
三井石油化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井石油化学工業株式会社 filed Critical 三井石油化学工業株式会社
Priority to JP10258290U priority Critical patent/JPH0648816Y2/ja
Publication of JPH0459924U publication Critical patent/JPH0459924U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0648816Y2 publication Critical patent/JPH0648816Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Regulation Of General Use Transformers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は磁心の作動時に発生する騒音を低減できるよう
にした磁心に関する。
〔従来の技術〕
一般にコイルを巻回した磁心は、スイッチング電源のチ
ョークコイルのように、負荷が周期的にオン・オフされ
る態様で使用すると、振動を起こすことが知られてい
る。そして、そのスイッチング周波数が可聴帯域内にあ
るとこれが騒音となって周囲に伝搬したり、周囲の部品
を振動させて作動特性の劣化を招くことがある。
前記した発音現象は特に、小さな直流重畳電流に対して
高いインダクタンスを有する一方、大きな直流重畳電流
に対して低いインダクタンスを有する磁気回路、即ち、
多出力用のスイッチング電源のチョークコイルとして理
想的な特性を有するものほど騒音が大きいという問題が
あり、性能と騒音との面でジレンマがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、磁心にスリットを形成すると、強度が低下し
て共振しやすくなり振動や騒音が増大することは裂けら
れない。
そこで、騒音を低減するためにギャップの近傍を固定し
たもの(特願昭61-55242号公報)がある。しかし、ギャ
ップの近傍を固定したものでは、その固定強度によって
は騒音低減効果にバラツキが生じることがあり、またギ
ャップの近傍で生じた騒音を事後に抑制するものである
ため、効果に限界がある。
本考案は前記事項に鑑みてなされたもので、大幅な騒音
の低減を図った騒音低減型磁心を提供することを技術的
課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は前記技術的課題を解決するために、以下のよう
な構成とした。
すなわち、環状で断面角型に形成され、外周面と内周面
とを有し、これら外周面と内周面の夫々の一方の縁同士
を連結する第1の側面(上面)と、外周面と内周面との
夫々の他方の縁同士を連結する第2の側面(下面)とを
有し、前記第1の側面、第2の側面の少なくともいずれ
かと内周面とに跨る切り込み溝を形成し、この切り込み
溝は外周面側から内周面側に至るにしたがって切り込み
断面積が大きくなるよう形成されていることを特徴とす
る騒音低減型磁心である。
ここで、前記切り込み溝の断面積は、全断面の20%から
80%、好ましくは40%から75%とすることが好適であ
る。また、前記磁心はアモルファス金属製リボンを巻回
して構成することができる。
アモルファス金属としては、Fe−B,Fe−B−C,Fe−B−
Si,Fe−B−Si−C,Fe−B−Si−Cr,Fe−Co−B−Si,Fe
−Ni−Mo−B等のFe系、Co−B,Co−Fe−Si−B,Co−Fe−
Ni−Mo−B−Si,Co−Fe−Ni−B−Si,Co−Fe−Mn−B−
Si,Co−Fe−Mn−Ni,Co−Mn−Ni−B−Si,Co−Fe−Mn−N
i−B等のCo系等を例示できる。
また、アモルファス以外でも、Fe−Si−B−Cu−Nb系合
金などのFe系微結晶軟磁性材を使用できる。
〔作用〕
磁心の騒音がいかにして発生するかを解析したところ、
以下の事項が明らかになった。即ち、磁心の騒音レベル
は励磁される磁束密度が高い程大きくなる。
そして、磁束密度の大きさは磁心にかかる地場が大きく
なるほど大きくなるが、磁心にかかる地場値は磁心の中
心から距離に反比例するため、ギャップがない状態では
磁心の内側ほど大きくなる。
このため、ギャップ形成にあっては、ギャップのない状
態で磁束密度が高くなる部分、即ち、磁心の内側にギャ
ップを形成するのが好適である。さらに、内側部分を含
むようにすれば、内側部分に併せて外側部分の一部に切
り込みを入れてギャップを形成する場合でも磁束の集中
を抑制する効果があることがわかった。
さらに、全幅のギャップを形成したものに比較して機械
強度が増大するため、共振の抑制が図られる。そして、
本考案のようにギャップを形成することによって、強度
はギャップを形成しない磁心と略同じとなり、また、実
験では騒音を最大12dB低減することができた。これは、
特に、内外径比が大きく、磁心の内側に磁束が集中しや
すい磁心に対して有効であった。
また、共振周波数も高くなるため可聴帯域におけるレス
ポンスが低下して騒音防止上有利となる。
この切り込み溝はディスクソーなどで容易で形成するこ
とができ生産性も良好である。
なお、特開昭59-144113号公報には環状磁心の上面に切
り込みを形成した図が示されている。これは磁心の磁気
特性(インダクタンス/重畳直流電流値)を改善する目
的を以て、磁心の各所に切断部分を形成したものであっ
て、騒音の低減については何の記載もなく、騒音の低減
を図る本発明とは異なっている。
〔実施例〕
本考案の実施例を第1図ないし第9図に基づいて説明す
る。
<第1実施例> 第1実施例を第1図により説明する。磁心1は、アモル
ファス金属Fe78Si9B13(原子%)の薄板を巻回すことに
よって、外径の直径25mm、内径の直径15mm、上面から下
面までの暑さ10mmの環状コアとしたものである。その断
面は角型となっており、外周面5と内周面6とを有し、
これら外周面5と内周面6の夫々の一方の縁同士を連結
する第1の側面(上面)2と、外周面5と内周面6と夫
々の他方の縁同士を連結する第2の側面(下面)4とを
有する。この磁心1の第1の側面2と第2の側面4が平
面となっている。また外周面5と内周面6は円形になっ
ている。
この磁心1にはその径方向に切り込み溝3が形成されて
いる。この切り込み溝3は前記第1の側面2、第2の側
面4のいずれかと内周面とに跨って形成され、この切り
込み溝3は外周面5側から内周面6側に至るにしたがっ
て切り込み断面積が大きくなるよう形成されている。そ
して、切り込み溝3の底部は、磁心1断面の対角線上に
ある直線傾斜となっている。
このこの切り込み溝3は円周上において0度と180度の
部分、即ち、対向して2箇所形成されており、切断部分
の断面積は全断面積の50%となっている。
以下、騒音の実験結果を第7図ないし第9図により説明
する。
第7図は多重正弦波(周波数範囲1〜20KHzで出力電圧
が一定)で励振した時の周波数10KHzにおける磁束密度
と騒音の音圧レベルとの関係を示すグラフ、第8図は励
振周波数5KHzに対して周波数5HKzの発生音レベルを示す
グラフ、第9図は励振周波数5KHzに対して周波数10HK
z、即ち、第2高調波の発生音レベルを示すグラフであ
る。いずれのグラフにおいても磁心をノンリニアチョー
クとして使用した結果である。
第7図において、Aは前記した本実施例の磁心1を示
し、Bは切り込み溝のない磁心、Cは比較対象として試
作したものであり、磁心1の外周面5に深さ3mm、幅0.8
mmの切り込み溝3を形成したものである。
グラフから明らかなように、磁束密度が300ガウス以上
では他の磁心に比較して8dB程度騒音が低減していると
ともに、100ガウス以下では磁性密度の変化に略比例し
て騒音が低減している。切り込み溝を形成していない磁
心では100ガウス以下では非直線関係となり50ガウスで
も53dBの騒音が残留した。
第8図に示す実験では基本波の騒音特性を示し、前記し
たサンプルCとの比較では最大12dBの騒音低減が見られ
る(磁束密度4000ガウスにおいて)。
第9図には第2高調波の騒音レベルを示し、磁束密度30
0ガウスから4000ガウスにおいて平均7dBの騒音低減が見
られた。
なお、切断部分の面積は磁心1の第1の側面2における
幅Lを変えることにより任意に設定でき、用途に応じた
特性を得ることができる。
<第2実施例> 第2実施例を第3図により説明する。この例では切り込
み溝3の底部を凹曲線で形成したものであり、ディスク
ソー等で容易に加工することができるようにしたもので
ある。この磁心1で前記第1実施例と同様な実験を行っ
たところ同等の騒音低減効果を呈した。
<第3実施例> 第3実施例は第4図に示すように、第2実施例とは逆に
切り込み溝3の底部を凸曲線で形成したものである。
<第4実施例> 第4実施例は第5図に示すように、切り込み溝3を段階
状に形成したものである(溝の断面積は全断面の40
%)。
なお、以上の各実施例では一方の側面2側から切り込み
溝3を形成したが、他方の側面4側から形成してもよく
これらを併用してもよい。
<第5実施例> 第5実施例は第6図に示すように、斜めの切り込み溝3
を、上面と下面から設けたもので、溝3の底面が外周面
5から内周面6に至るにつれて下降するようになってい
る。そして、内周面6側で溝3を差し引いた残余部分の
幅tは2mmとした。
(溝の断面積は全断面の40%)。
この磁心1で前記第1実施例と同様な実験を行ったとこ
ろ同等の騒音低減効果を呈した。
以上述べたように、切り込み溝3は内周面に至るにした
がって面積が大きくなるよう形成することにより騒音の
低減を図ることができた。比較対象として試作した磁心
1の外周面5に切り込み溝を形成したものでは、切り込
み溝3を形成しないものより騒音特性が悪化することが
確認された。
〔考案の効果〕
本考案によれば、切り込み溝の断面積が磁心の内周に至
るにしたがって大きくなるように形成したので、大きな
騒音低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第9図は本考案の実施例を示し、第1図は
第1実施例の斜視図、第2図はその一部切欠した斜視
図、第3図は第2実施例の一部切欠した斜視図、第4図
は第3実施例の斜視図、第5図は第4実施例の斜視図、
第6図は第5実施例の斜視図、第7図は多重正弦波(周
波数範囲1から20KHzで出力電圧が一定)で励振した時
の周波数10KHzにおける磁束密度と騒音の音圧レベルと
の関係を示すグラフ、第8図は励振周波数5KHzで正弦波
励振した時場合の磁束密度と周波数5KHzの発生音レベル
との関係を示すグラフ、第9図は励振周波数5KHzで正弦
波励振した場合の磁束密度と周波数10KHzの発生音レベ
ルとの関係を示すグラフである。 1……磁心、2……第1の側面、 3……切り込み溝、4……第2の側面、 5……外周面、6……内周面。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状で断面角型に形成され、外周面と内周
    面とを有し、これら外周面と内周面の夫々の一方の縁同
    士を連結する第1の側面と、外周面と内周面との夫々の
    他方の縁同士を連結する第2の側面とを有し、 前記第1の側面、第2の側面の少なくともいずれかと内
    周面とに跨る切り込み溝を形成し、この切り込み溝は外
    周面側から内周面側に至るにしたがって切り込み断面積
    が大きくなるよう形成されていることを特徴とする磁
    心。
  2. 【請求項2】前記切り込み溝の断面積を全断面の20%か
    ら80%としたことを特徴とする請求項1記載の磁心。
  3. 【請求項3】アモルファス金属製リボンを巻回して構成
    することを特徴とする請求項1または2に記載の磁心。
JP10258290U 1990-09-28 1990-09-28 磁 心 Expired - Lifetime JPH0648816Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10258290U JPH0648816Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 磁 心

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10258290U JPH0648816Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 磁 心

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0459924U JPH0459924U (ja) 1992-05-22
JPH0648816Y2 true JPH0648816Y2 (ja) 1994-12-12

Family

ID=31846957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10258290U Expired - Lifetime JPH0648816Y2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 磁 心

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0648816Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0459924U (ja) 1992-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0477936B1 (en) Method of reducing noise in magnetic core
JP2007012647A (ja) 複合磁心およびこれを用いたリアクトル
US5371486A (en) Transformer core
EP0486254A2 (en) Low distortion dynamic loudspeaker
JPH0648816Y2 (ja) 磁 心
JPH08734Y2 (ja) 磁 心
JP3010060B2 (ja) 磁心の騒音低減方法及び磁心
JP2775209B2 (ja) 直流モータ
JPH08735Y2 (ja) 磁 心
EP1187151B1 (en) Magnetic core having an effective magnetic bias and magnetic device using the magnetic core
JP4353751B2 (ja) 三相五脚巻鉄心変圧器
JP2602204Y2 (ja) 電磁装置
JPH04251902A (ja) 磁心
JP3190037B2 (ja) 磁 心
JPH05101943A (ja) 三相巻鉄心
JPH10326711A (ja) インダクタンス装置
JPH04137712A (ja) 磁心
JPH02262308A (ja) 平面インダクタ
JP3001624B2 (ja) 磁 心
JPS6325827Y2 (ja)
JPH03190112A (ja) 複合鉄心
JPH11121240A (ja) インダクタ
JP2551260Y2 (ja) スピーカのボイスコイル
JPS63110711A (ja) 変圧器鉄心
JPH0225216Y2 (ja)