JPH0648791A - セメントの製造方法 - Google Patents

セメントの製造方法

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JPH0648791A
JPH0648791A JP5082675A JP8267593A JPH0648791A JP H0648791 A JPH0648791 A JP H0648791A JP 5082675 A JP5082675 A JP 5082675A JP 8267593 A JP8267593 A JP 8267593A JP H0648791 A JPH0648791 A JP H0648791A
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conduit
rotary kiln
low
grade fuel
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JP5082675A
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English (en)
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Hans Beisswenger
ハンス・バイスベンガー
Jochim Eschenburg
ヨーヒム・エッシェンブルク
Johannes Loeffler
ヨハネス・レッフラー
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Original Assignee
Metallgesellschaft AG
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    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粉末原料を予熱用サイクロン内で予熱し、予熱
された粉末原料をカ焼し、カ焼された粉末原料をロータ
リーキルン内で焼成し、ロータリーキルン内で生成した
セメントクリンカーを冷却した後、セメントクリンカー
を粉砕するセメントの製造方法において、低品位燃料の
使用が可能であると共に窒素酸化物、炭化水素及び一酸
化炭素のような有害ガスを実質的に含まない排ガスを産
出する方法を提供する。 【構成】上記の製造方法に使用される高品位燃料は部分
的に低品位燃料で置換され、低品位燃料は流動床内でガ
ス化され、ガス化されたガスは三つの分流に分割され、
これら三分流の内の第一分流は上記ロータリーキルンの
主バーナーに、第二分流は上記ロータリーキルンの排ガ
スに、第三分流はカ焼器に各々供給されるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末原料を予熱用サイ
クロン内で予熱し、この予熱された粉末原料をカ焼し、
このカ焼された粉末原料をロータリーキルン内で焼成
し、このロータリーキルン内で生成したセメントクリン
カーを冷却した後、このセメントクリンカーを粉砕する
セメントの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントは非金属性の無機質粉体であっ
て、水と混合され、この混合の後に自然に硬化し、この
硬化の後には持続的に固化状態に留まる。セメントには
いわゆる標準セメント類、ポルトランドセメント、鉄ポ
ルトランドセメント、高炉セメント及びトラスセメント
の区別がある。ドイツ連邦共和国で製造される標準セメ
ント類の組成はCaO 41〜67重量%、SiO2
8〜33重量%、Al23 3〜14重量%、Fe2
3 0.5〜4.5重量%、MnO 0〜0.6重量%、
MgO 0.5〜9重量%、SO3 1〜4.5重量%で
ある。
【0003】セメントの製造には、原料の採取及び選
鉱、原料混合物からセメントクリンカーへの焼成、粉砕
助材の製造並びに上記クリンカーと時には1種又は数種
の粉砕助剤とを凝結硬化制御剤の石膏と共に同時に微粉
砕することが含まれる。上記原料(石灰石と粘土)は乾
式粉砕されて上記粉末原料が得られる。この粉末原料は
上記粉砕工程の際において高温ガスにより乾燥され、次
いで加熱され、引き続いてセメントクリンカーへと焼成
される。上記粉末原料は、焼成炉の構造形式に依存して
約1〜5時間の間に約1450℃の焼成温度に達するま
で昇温され、約10〜20分の間この温度に保持され
る。上記セメントクリンカーは次いで可及的急速に冷却
される。
【0004】上記粉末原料は1%以下の残存水分を含む
ことがあり、そのような粉末原料の加熱の際には先ず約
100℃以下の温度で付着水を除去し、次いで約600
℃以下の温度で粘土の吸着的及び化学的結合水を除去す
る。SiO2 、Al2 3 及びFe2 3 の存在下で、
炭酸カルシウムの分解は550〜600℃で開始し、9
00℃以上では非常に速く進行する。焼成過程において
上記粉末原料はその乾燥重量の約35重量%を失う。
【0005】ドイツ連邦共和国ではセメントクリンカー
の約97%が3〜4%の傾斜をもつロータリーキルン内
で焼成される。この傾斜の存在と上記キルンの回転とに
より、上記キルンの上端で装入される予熱された粉末原
料は上記キルンの下端で燃焼する微粉炭、燃料油又は燃
料ガスの火炎の方向に向かって移動する。1800〜2
000℃の気体温度を有する上記火炎の領域において、
上記粉末原料の温度はセメントクリンカーの形成に必要
な1350〜1500℃に達する。
【0006】この焼成の後、上記クリンカーは上記キル
ンから離脱し、空気を冷却媒体として機能する冷却器内
に投入される。上記クリンカーはこの冷却器内で800
〜900℃にまで冷却される。上記クリンカーの冷却に
使用された空気は上記キルンに燃焼用空気として供給さ
れる。上記粉末原料の予熱は上記キルン自身の内又は好
ましくは複数個のサイクロンから成る装置として形成さ
れた別途の予熱器の内で行われる。上記キルンの高温排
ガスは上記サイクロン式予熱器内を下方から上方へと通
流し、乾燥した上記粉末原料は最上階のサイクロン段階
の前段で上記排ガスに供給され、個々の各サイクロン内
で上記排ガスから分離され、後続する各サイクロン段階
の前であらたに上記排ガス流中に懸濁される。上記粉末
原料は上記予熱器内において通常約800℃の温度にま
で予熱され、上記排ガスは上記の最上階サイクロン段階
から離脱した後に尚300〜400℃の温度を示す。
【0007】上記サイクロン式予熱器内では上記粉末原
料のカ焼が部分的に既に始まるであろう。当該技術の現
在水準によれば、上記予熱器内で予熱され且つ低度にカ
焼された粉末原料は別途に加熱されるカ焼器内でカ焼さ
れるが、この場合にはこのカ焼器はサイクロンとして構
成されるのが有利であり、ここでカ焼過程の大部分が行
われる。こうしてカ焼された上記粉末原料はロータリー
キルン内に供給されてクリンカーとなるが、このキルン
内では加えて残余のカ焼過程が行われる。上記カ焼器の
必要熱量は上記クリンカー焼成工程の全必要熱量の30
〜70%に達する。
【0008】セメントの製造には、上記セメントクリン
カーを単体で又は粉砕助剤の高炉水砕スラグ、トラス、
オイルシェール又はフライアッシュと混合して微粉砕す
る。この微粉砕物には更に凝結硬化制御剤の石膏を添加
する。
【0009】上記セメントクリンカーは非常に高い温度
で製造されるので、上記ロータリーキルンは比較的高品
位の燃料で加熱される。高品位の燃料は灰分含量が比較
的低いので上記粉末原料の組成をほんの僅かしか変えな
い利点も有する。低品位高灰分燃料の使用上の難点は、
その発熱量が低いばかりでなくその灰分含量が高く且つ
変動するので、所定の品質基準要求度を到底満たせない
程度にセメントの品質が変動することである。加えて低
品位燃料はしばしば、全く又は部分的にしかセメント中
に混入することが許されない随伴物質を高濃度で含有す
る。最後に、低品位燃料は上記ロータリーキルン内での
燃焼及び上記カ焼器内でのカ焼の際に窒素酸化物を発生
するが、この窒素酸化物は排ガスから除去されなければ
ならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低品位燃料
の使用が可能であると共に例えば窒素酸化物、炭化水素
及び一酸化炭素のような有害ガスを実質的に含まない排
ガスを産出するセメントの製造方法を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、粉末原料を予
熱用サイクロン内で予熱し、この予熱された粉末原料を
カ焼し、このカ焼された粉末原料をロータリーキルン内
で焼成し、このロータリーキルン内で生成したセメント
クリンカーを冷却した後、このセメントクリンカーを粉
砕するセメントの製造方法において、上記のセメントの
製造方法に使用される高品位燃料は部分的に低品位燃料
で置換され、この低品位燃料は流動床内でガス化され、
このガス化されたガスは三つの分流に分割され、これら
三分流の内の第一分流は上記ロータリーキルンの主バー
ナーに、第二分流は上記ロータリーキルンの排ガスに、
第三分流はカ焼器に各々供給されるように、セメントの
製造方法を構成した。
【0012】セメント製造の際の高品位燃料としては、
ロータリーキルン内でもカ焼器内でも、真発熱量値Hu
>4000kcal/kgの燃料油、燃料ガス及び/又
は高品位石炭が要求される。本発明は、これらの高品位
燃料を例えばバイオマス、木質廃材、化学品廃棄物、古
タイヤ及び古紙のような低品位燃料でできるだけ置き換
えようとするものである。
【0013】上記低品位燃料のガス化は流動床内で行う
のが有利である。上記流動床内で生成したガス化残渣は
反応器の下部から又は飛行ダストとして搬出される。上
記反応器の底部から回収された灰分は非常に低い炭素含
量を示すのに対して、極微粒子状の上記飛行ダストはそ
の炭素含量が高いので極めて反応性に富む。
【0014】本発明によれば、ガス化により生成したガ
スの第一分流は上記ロータリーキルンの主バーナー内で
燃焼されることにより、上記ロータリーキルンに周知の
方法により送入される上記高品位燃料を部分的に置き換
える。上記ガスの第二分流は上記ロータリーキルンから
離脱する排ガス流と混合される。上記ガスの第三分流は
カ焼器に送入されることにより、ここで通常使用される
上記高品位燃料を置き換える。
【0015】上記のロータリーキルンの排ガスに送入さ
れたガス分流が窒素酸化物に対して還元剤として作用す
るのは、上記ガス分流中に含まれる物質NH3 、CO及
びH2 が800〜1100℃の温度で且つ酸素の存在下
で窒素酸化物を窒素に還元するからである。上記ガスの
可燃性成分の過剰分は上記カ焼器内で燃焼される。
【0016】すなわち本発明の利点は、低品位燃料の燃
焼の際に発生する有害物質が大気中にもセメント中にも
到達することなく、これら低品位燃料をセメント製造に
使用できることにある。本発明のもうひとつの利点は、
排ガスの脱窒を別途に行う必要のないことである。最後
に、ガス化残渣は2重量%以下の炭素を含むので、この
ガス化残渣を多くの場合にセメント製造の原料として利
用できる点が挙げられる。
【0017】上記高品位燃料の50〜70%が低品位燃
料で置換されることができる。そしてこうした製造方法
は特に経済的である。
【0018】上記低品位燃料は循環式流動床内でガス化
されるのがよい。その際上記低品位燃料は内部据え付け
物のない反応器内に供給されるが、この反応器にはその
ほか上記ガス化に必要な空気が複数の分流の形で給送さ
れる。上記反応器内の温度は750〜1000℃であ
り、この温度で上記低品位燃料はガス状可燃性物質にオ
ートサーミック(autotherm)に転換される。
上記反応器から離脱するガス流により搬出される固体粒
子は後置された分離器、好ましくはサイクロン、により
ガス空間から分離された後、循環用導管を経てあらたに
上記反応器内に搬入される。上記反応器の下部からは連
続的に上記ガス化残渣の一部が排出されると共に予備除
塵された可燃性ガスが上記サイクロンから離脱する。上
記反応器内のガス流速は2〜12m/secである。上
記反応器内に存在するガス−固体−懸濁気体の密度は下
方から上方に向かって減少し、下方では50〜500k
g/m3 で上方では0.5〜10kg/m3 である。従
って上記反応器はかなり大きな固体負荷量をもち、この
固体負荷量が蓄熱器の役割を担い、定常的ガス化条件を
維持可能にし、上記反応器の下部で排出される上記ガス
化残渣内の非常に低い炭素含量を保証するのである。
【0019】上記ロータリーキルンに供給される燃焼用
空気と、上記流動床に供給されるガス化用空気とがクリ
ンカー冷却器内で予熱されるのがよい。この措置により
全製造工程について有利なエネルギー収支が得られる。
【0020】上記低品位燃料のガス化の際に生成したガ
スは70〜400℃の温度に冷却され、少なくとも1基
のサイクロン及び/又は少なくとも1基の電気集塵器及
び/又は少なくとも1基のバグフィルターの中で除塵さ
れるのがよい。すなわち多くの場合において上記ガス化
の際に生成したガスをその利用の以前に予め除塵するの
が有利であることが判明した。
【0021】上記の除塵されたガスが70〜400℃で
CaO及び/又はCa(OH)2 と反応するのがよい。
この際、HF及びHClは殆ど定量的に、H2 S及びS
2は部分的に上記カルシウム化合物と反応して相応す
る塩を生成する。
【0022】上記の除塵され又はCaO及び/又はCa
(OH)2 と反応したガスが、上記除塵以前又は上記カ
ルシウム化合物との反応以前において上記ガスから奪わ
れた熱で加熱されるのがよい。
【0023】上記ガスから第四分流が取り出され、燃焼
されて上記クリンカー冷却器からの排出空気の加熱に使
用されるのがよい。この措置により、上記クリンカー冷
却器からの排出空気の温度を400℃から600〜70
0℃に増加させて高価値のエネルギーを作ることができ
る。
【0024】シュバイツァー、ヘルベルト及びレッフラ
ー(Schweizer、Herbert & Loe
ffler)による「セメント−石灰−石膏」(Zem
ent−Kalk−Gips)、第44巻、1991
年、217〜220頁に掲載の発表論文により、低品位
燃料(樹皮、木質廃材、セルロース繊維)の循環式流動
床内ガス化により生成した気体燃料でCaCO3 を燃焼
焼成することは公知である。この引用文献中には、上記
循環式流動床内ガス化により得られたガスでセメント製
造用ロータリーキルンの主燃料を部分的に置換すること
が提唱されている。しかしながら当業者が本発明の方法
を上記のシュバイツァー、ヘルベルト及びレッフラーに
よる発表論文から導出できなかったのは、いかにして低
品位燃料のガス化により得られた上記燃料ガスをセメン
ト製造方法に個々に結び付けるかについてこの発表論文
が言及していないからである。
【0025】705〜1095℃の温度においてH2
CO及び/若しくは炭化水素の存在又は非存在下でNH
3 を以て窒素酸化物を選択的に還元することにより酸素
を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を除去する方法がDE
−AS−2411672号明細書で公知である事実もま
た、当業者をして本発明の方法を創造するに至らしめな
かった。その理由は、低品位燃料のガス化により生成し
た上記燃料ガスをセメント製造の際に発生する排ガスの
脱窒に利用する提案が上記明細書に含まれていないから
である。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例につき図1に示すプロセ
スフローシートを参照しながら説明する。
【0027】貯蔵倉1内には粉砕された木質廃材が低品
位燃料として貯蔵される。この粉砕された木質廃材は導
管2を通って貯蔵倉1から離脱し、導管3内を給送され
るガス化用空気と混合される。この燃料−空気−混合物
は導管4を経て反応器6に到達する。この反応器6内に
は循環式流動床が維持されている。導管3を経てもたら
されたガス化用空気の1分流は導管5を通って反応器6
の底部に導入される。上記低品位燃料は導管4及び5を
通して給送された空気流により反応器6内で流動化され
る。反応器6に給送される空気量は、上記低品位燃料を
CO2 とH2 Oとに完全燃焼させるのに必要な酸素量よ
りも30〜60%少ない酸素量で上記ガス化反応を進行
させるように量定される。すなわち空気比λは0.4〜
0.7程度である。反応器6内のガス化温度は750〜
950℃である。
【0028】上記反応器の底部で発生し約2重量%の炭
素含量を有するガス化残渣は反応器6から導管7を通っ
て排出される傍ら、固体−ガス−懸濁気体は導管8を経
てサイクロン9に到達し、ここで反応器6から連行され
たダスト状固体粒子が上記ガスから大幅に分離される。
サイクロン9内で分離された固体は導管10を経て反応
器6に循環される。この固体循環が非常に低炭素含量の
ガス化残渣が導管7から排出される結果を生む。またセ
メントの品質要求度に依存するが若干の場合にはこのガ
ス化残渣はセメントの粉末原料に混ぜ込まれる。
【0029】上記のダスト含有ガスは更に導管46を経
て冷却器11に給送され、ここでこのガスは200〜4
00℃の温度に冷却される。冷却器11には冷却媒体と
して空気が使用され、この冷却用空気は導管12を経て
冷却器11に到達して加熱された後、導管29を経て熱
交換器49へ給送され、ここで導管20内を通流する清
浄ガスを再加熱する。上記清浄ガスの再加熱に使用され
た空気は導管53を経て熱交換器49から離脱する。
【0030】上記の冷却されたダスト含有ガスは導管4
7を経て連行ダスト反応器13へ到達する。連行ダスト
反応器13には導管14を通してCaO及び/又はCa
(OH)2 が給送される。これらのカルシウム化合物は
少なくとも部分的には有害物質のHF、HCl、SO2
及びH2 Sと反応し、この反応の際に生成する塩は連行
ダスト反応器13から導管15中へ移送され、導管15
はさらに導管10に合流する。連行ダスト反応器13内
で発生する固体は従って反応器6に到達する。連行ダス
ト反応器13から流出するガスは先ず導管16を通って
サイクロン17に到達し、次いで導管18を通って電気
集塵器19に到達する。これら両装置内では上記ガスの
除塵が行われるが、この際にサイクロン17内及び電気
集塵器19内で生じるダストは導管15内に移送され
る。こうして除塵された上記清浄ガスは、その真発熱量
値Hu が約1450kcal/sm3 であると共に可燃
性成分のCO、H2 及びCH4 を含み、導管20を通っ
て電気集塵器19から離脱し、上記再加熱の後に三分流
21、22及び50に分割される。
【0031】分流21はロータリーキルン23の主バー
ナー内に到達する。そしてセメントクリンカーはこのキ
ルン内で約1500℃で焼成されることにより製造され
る。ロータリーキルン23内の焼成温度を約1500℃
に保持するために、高品位燃料、即ち天然ガス又は燃料
油を導管24を通してロータリーキルン23の主バーナ
ーに供給する。上記セメントクリンカーは導管25を通
してロータリーキルン23から取り出され、クリンカー
冷却器26内で冷却される。クリンカー冷却器26の冷
却媒体としては空気が使用される。この空気は導管27
を経てクリンカー冷却器26内に到達し、ここで加熱さ
れ、続いてその一部分は燃焼用空気として導管28を通
ってロータリーキルン23内へ、別の一部分はガス化用
空気として導管3を通って反応器6へ、更にまた別の一
部分は燃焼用空気として導管51を通ってカ焼器38へ
と給送される。
【0032】セメント製造用の前記粉末原料は貯蔵倉3
0内に置かれ、導管52内において、熱交換サイクロン
31から導管32を経て熱交換サイクロン33内に到達
する排ガス流の中に懸濁される。導管32内及び熱交換
サイクロン33内で予熱された上記粉末原料はサイクロ
ン33内で分離された後に熱交換サイクロン31内に連
行される。この連行は熱交換サイクロン35から導管3
6を経て搬出される排ガスにより行われる。導管34内
の移送時及び熱交換サイクロン31内での滞留時に上記
粉末原料は更に加熱を受け、導管37を経て熱交換サイ
クロン35に到達する。導管37に給送された上記粉末
原料は、サイクロンとして形成されたカ焼器38から導
管48を経て排出される排ガス中に懸濁される。熱交換
サイクロン35内で分離され且つ予熱された上記粉末原
料は導管39を経てカ焼器38に給送される。この導管
39には、ロータリーキルン23から排出される高温の
排ガスの輸送路の役割をする導管40が合流する。予熱
された上記粉末原料はカ焼器38内でカ焼され、次いで
分離され後、本来の焼成が進行するロータリーキルン2
3へ導管41を通って導かれる。
【0033】ガス分流22は、導管40内を導かれるロ
ータリーキルン23の排ガスに混合される。その際、上
記排ガスの大幅な脱窒が行われる。ガス第三分流は導管
50を経てカ焼器38内に到達し、ここで導管51内を
導かれる予熱空気により燃焼される。その際発生する熱
が上記粉末原料をカ焼する。カ焼器38内及び導管40
内では大幅な脱窒が行われ、NOx 含量は約2000m
g/sm3 から約200mg/sm3 へと少なくとも9
0%減少する。ガス分流22の混合は導管40内の温度
が<1100℃の箇所で行われる。導管40内を導かれ
るロータリーキルン23の排ガスはなおも1.5〜10
%の酸素含量を有する。100mgのNO2 の還元に約
40mgのNH3 が必要とされるのに対して導管22内
を導かれる燃焼用ガスのNH3 含量は0.6〜2g/s
3 であるので、導管22内に導かれるガス分流のNH
3 含量を連続的に測定することにより上記脱窒反応に必
要なガス量を制御することができる。上記NH3 と共に
導入される他の還元剤、とりわけCO及びH2 は、導管
50内を導かれるガス分流と共にカ焼段階で燃焼され
る。カ焼器内でNOx が新に発生することはない。
【0034】熱交換サイクロン33から排出される排ガ
スは導管42を経てサイクロン43に到達し、ここで除
塵される。ダストは導管44を通って熱交換サイクロン
33に給送されると共に除塵、冷却、脱硫及び脱窒され
た排ガスは導管45を通って装置外に離脱する。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述のような構成であるから、
低品位燃料の使用が可能であると共に有害ガスを実質的
に含まない排ガスを産出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セメント製造のプロセスフローシート
【符号の説明】
1 貯蔵倉 2 導管 3 導管 4 導管 5 導管 6 反応器 7 導管 8 導管 9 サイクロン 10 導管 11 冷却器 12 導管 13 連行ダスト反応器 14 導管 15 導管 16 導管 17 サイクロン 18 導管 19 電気集塵器 20 導管 21 分流 22 分流 23 ロータリーキルン 24 導管 25 導管 26 クリンカー冷却器 27 導管 28 導管 29 導管 30 貯蔵倉 31 熱交換サイクロン 32 導管 33 熱交換サイクロン 34 導管 35 熱交換サイクロン 36 導管 37 導管 38 カ焼器 39 導管 40 導管 41 導管 42 導管 43 サイクロン 44 導管 45 導管 46 導管 47 導管 48 導管 49 熱交換器 50 分流 51 導管 52 導管 53 導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨーヒム・エッシェンブルク ドイツ連邦共和国6382フリードリッヒスド ルフ4・バイデンベーク6 (72)発明者 ヨハネス・レッフラー ドイツ連邦共和国6380バート・ホンブルク 1・パウル−アンドリッヒ−ベーク3

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末原料を予熱用サイクロン内で予熱し、
    この予熱された粉末原料をカ焼し、このカ焼された粉末
    原料をロータリーキルン内で焼成し、このロータリーキ
    ルン内で生成したセメントクリンカーを冷却した後、こ
    のセメントクリンカーを粉砕するセメントの製造方法に
    おいて、 上記のセメントの製造方法に使用される高品位燃料は部
    分的に低品位燃料で置換され、 この低品位燃料は流動床内でガス化され、 このガス化されたガスは三つの分流に分割され、 これら三分流の内の第一分流は上記ロータリーキルンの
    主バーナーに、第二分流は上記ロータリーキルンの排ガ
    スに、第三分流はカ焼器に各々供給されることを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】上記高品位燃料の50〜70%が低品位燃
    料で置換される請求項1の方法。
  3. 【請求項3】上記低品位燃料が循環式流動床内でガス化
    される請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】上記ロータリーキルンに供給される燃焼用
    空気と、上記流動床に供給されるガス化用空気とがクリ
    ンカー冷却器内で予熱される請求項1〜3のいずれか1
    項の方法。
  5. 【請求項5】上記低品位燃料のガス化の際に生成したガ
    スが70〜400℃の温度に冷却され、少なくとも1基
    のサイクロン及び/又は少なくとも1基の電気集塵器及
    び/又は少なくとも1基のバグフィルターの中で除塵さ
    れる請求項1〜4のいずれか1項の方法。
  6. 【請求項6】上記の除塵されたガスが70〜400℃で
    CaO及び/又はCa(OH)2 と反応する請求項1〜
    5のいずれか1項の方法。
  7. 【請求項7】上記の除塵され又はCaO及び/又はCa
    (OH)2 と反応したガスが、上記除塵以前又は上記カ
    ルシウム化合物との反応以前において上記ガスから奪わ
    れた熱で加熱される請求項1〜6のいずれか1項の方
    法。
  8. 【請求項8】上記ガスから第四分流が取り出され、燃焼
    されて上記クリンカー冷却器からの排出空気の加熱に使
    用される請求項1〜7のいずれか1項の方法。
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