JPH0648780A - ハーメチックコートファイバの製造方法及び装置 - Google Patents
ハーメチックコートファイバの製造方法及び装置Info
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- JPH0648780A JPH0648780A JP4048298A JP4829892A JPH0648780A JP H0648780 A JPH0648780 A JP H0648780A JP 4048298 A JP4048298 A JP 4048298A JP 4829892 A JP4829892 A JP 4829892A JP H0648780 A JPH0648780 A JP H0648780A
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Abstract
改良 【構成】太径のガラス母材を少なくとも炉出口がヘリウ
ム雰囲気である線引炉でファイバ化し、この際の母材ネ
ックダウン部からハーメチックコート反応管入口に至る
距離を 距離(m) /線引速度(m/sec) <0.08 と
し、且つ線引炉下部と反応管入口の間で上記ヘリウム含
有雰囲気を外部に排出してハーメチックコートとする製
法及び装置。ヘリウム含有雰囲気の排出には緩衝室を設
けることが好ましい。太径母材でも外径変動を抑え、良
好なハーメチックコートができるので、生産性向上、コ
ストダウンが可能である。
Description
イバの製造方法及び装置に関する。
に炭化水素系原料を分解したカーボン等を成膜するハー
メチックコートファイバの製法は既に種々報告されてい
る。一般にこの種技術において、この成膜反応の熱源と
してファイバ自体を利用するため、ファイバの反応容器
への入線温度は原料により異なるが、1200〜150
0℃が必要とされる。従って、反応容器を線引炉に接近
させた方が有利であり、極端な場合には、線引炉と反応
容器を直結した例もある。一方、一般の線引きでは、炉
内のパージガスは窒素ガス,ヘリウム等の不活性ガスが
用いられるが、窒素ガスの方が安価でコスト上有利であ
る。しかし、長尺のファイバを得るために母材径を例え
ば30mmφ以上に太くすると、ネックダウン周辺の空
間が大きくなってしまい、不均一な温度分布からの流れ
乱れが生じ、線径変動が大きくなる。それを防ぐため
に、太径の母材の線引きには熱伝達効率の良いHe を用
いることが望ましい。また、外気の流れの乱れによる線
径変動を防ぐため、図2に示すように線引炉に下煙突と
呼称される部分を設けて、ファイバを大気から隔離する
技術も知られている。図2においては、窒素ガスをパー
ジガスに用いて細径の母材を線引きし、ハーメチックコ
ートする例が示されている。
といった太径母材に対応して下煙突を長くすると、線引
炉下煙突出口でファイバ温度は1500℃から1100
℃へと400℃も低下し(線引き速度500m/mi
n,下煙突長350mm、測定は放射温度計による)、
続くハーメチックコートのコーティング条件を満たせな
い。これは熱伝達率の高いヘリウムでファイバが線引炉
やその下煙突内で冷やされているためである。温度を上
げるために、線引炉パージガスを窒素ガスに戻すと、ロ
ッド内の流れの乱れにより線速変動が大きくなる。また
更に下煙突を短くする方法では、ファイバが下煙突出口
と反応容器入口との間で流れの不安定な外気に触れ、線
触れ、線形変動が大きくなる。さらに、外気に触れぬよ
う、線引炉と反応容器を一体化すると、線引炉のヘリウ
ムが反応容器に流れ込んでしまい、反応容器内でもファ
イバ温度を下げ、ファイバの水素特性が劣るなど、良好
な特性の膜を得られないでいた。このように従来法では
ファイバ特性とコーティング特性を両立させることがで
きない。本発明の課題は以上のような問題点の解決にあ
る。
明は、ガラス母材を線引炉において加熱軟化、ファイバ
化し、その後線引炉下部に設けられた反応管内におい
て、原料ガスを分解しファイバ表面にハーメチックコー
ティングするハーメチックコートファイバの製造方法に
おいて、太径のガラス母材を少なくとも炉出口がヘリウ
ムを含む雰囲気で満たされた線引炉でファイバ化し、こ
の際の該ガラス母材のネックダウン部分から反応管入口
に至る距離(m)を 〔距離(m)/線引速度(m/sec)〕<0.08 とし、且つ該線引炉下部と反応管入口との間で上記ヘリ
ウムを含む雰囲気を外部に排出することを特徴とする。
また、本発明はガラス母材をファイバ化するための線引
炉及び該線引炉の下部に設けられた原料を分解しファイ
バ表面にハーメチックコーティングするための反応管を
有してなるハーメチックコートファイバの製造装置にお
いて、該線引炉は少なくとも炉出口がヘリウムを含む雰
囲気で満たされるための機構を有し、該線引炉のヒータ
ー中心から反応管入口に至る距離(m)が 〔距離(m)/線引速度(m/sec)〕<0.08 であり、且つ該線引炉下部と該反応管の間に上記ヘリウ
ムを含む雰囲気ガスを外部に排出するための緩衝室を有
してなる上記製造装置を提供する。本発明における上記
緩衝室としては、石英からなり、周方向に複数個のガス
排出用穴又はスリットを有してなるもの、あるいは上記
緩衝室が上記反応管と一体に形成されてなるものを挙げ
ることができる。
図1は本発明の一具体例であり、母材は太径母材、下煙
突は図2に示した従来法(下煙突の長さ300mm程
度、ヒータ中心すなわち母材のネックダウン部分から反
応管入口までの距離約600mmを用いて線速500m
/minで線引き)にくらべ短尺であり、反応容器と下
煙突の間にはガスの緩衝室が配置され、また線引炉のパ
ージガスを逃がす機構を有している。本発明における線
引炉内パージガスとしてはヘリウムを用いる。
でハーメチックコートする場合の反応管入口でのファイ
バ温度T(℃)は数1の式で求められる。
2 ・K) Z : ネックダウン部又は炉のヒータ中心から反応管
入口距離(m) ρ : ガラスの密度(kg/m3 ) cp : ガラスの比熱(cal/kg・K) d : ガラス径(m) VF : ファイバの線引速度(m/s) 上記式から、特定組成で特定の径のガラス母材を線引き
すると、反応管入口でのファイバ温度は(hZ/VF )
に指数関数の逆数に比例して低下する。本発明者らが種
々検討、実験の結果、太い径の母材をヘリウムガス雰囲
気で線引きする際には、(Z/VF )<0.08であれ
ば、反応管入口温度を1200℃以上に保持できて、良
好なハーメチックコートが可能になることを見い出し
た。線引炉のヒータ中心から下煙突にいたる部分にはあ
る長さ、通常250mm程度以上が構造上必要であるの
で、(Z/VF )の下限値が必然的に存在する。
づけることにより、ファイバ温度は上昇し、反応温度範
囲に入る。この場合、線引炉が短くなるか、あるいは下
煙突が短くなり、線形変動が大きくなることが懸念され
るが、この点については、反応管を線引炉に連続的に設
けることにより、線形変動を抑えることができることも
見い出し、解決できた。
原料雰囲気が変化し、コーティング条件が変わってしま
うことが予測される。すなわち、反応管内原料の雰囲気
が窒素ガスとヘリウムの場合とでは、その物性値の差か
ら、形成されるカーボンの膜質が変化し、カーボンコー
トファイバ特有の特性、例えば耐疲労特性、耐水素特性
を変化させる。そこで、反応管内雰囲気は比較的精度良
く制御する必要があるが、炉内からの吹き込みは、量も
多く、制御することは困難である。本発明では、反応管
と線引炉又は線引炉下部に設けられた下煙突との間に緩
衝室を設け、ここから炉内ガスを逃がせば、炉内ガスの
反応管内への進入を防止することができる。さらに反応
管上部にシール室を設ければ、炉内雰囲気と反応管内と
を完全に分離することが可能である。緩衝室は、線引
炉、又は反応室と別個のもの、または一体のものであっ
ても、効果は全く変わらない。その材質は耐熱性のある
もの、及び不純物の混入がないか、少ないものが好まし
く、種々の材質が適用できるが石英ガラスが最も好まし
い。
料ガスとして用いる炭化水素としては、CH4 、C2 H
4 、C2 H2 、C2 H6 などが挙げられ、ハロゲンとし
てはCl2 、ハロゲンを含む炭化水素としてはCHCl
3 、CH2 Cl2 、CCl4、CH3 Cl、C2 H5 C
l、C2 HCl3 などが好ましい。線引炉パージガスと
しては、窒素ガスでは炉内に温度不均衡が生じ、対流や
流れきの乱れにより外径変動を引き起こすことがあり、
本発明ではヘリウムを用いる。本発明は、窒素ガスを炉
内雰囲気に使用した場合外径変動が大きくなる太径母材
に適用して特に有利であり、具体的には母材外径が30
mmφ以上線速200m/min以上の場合、更には外
径40mmφ以上の場合、特には外径60mmφ以上の
場合極めて効果的である。
件にて、パージガスは表1に示すようにN2 又はHe を
用い、下煙突長は0.1mと0.3m、更に表1のよう
に条件を変えてファイバにハーメチックコートした。フ
ァイバ温度測定結果は図3に示すとおりである。また、
得られたハーメチックコートファイバの特性値を表1に
合わせて示す。
2 の場合、Z/VF が0.084(下煙突長0.3m)
であり反応管入口温度は1550℃あるが、炉内流れの
乱れによる外径変動が大きい。(c)のパージガスヘリ
ウム、Z/VF が0.084(下煙突長0.3m)で
は、入口温度が1100℃と低く、膜特性も悪い。本発
明による(b)のパージガスヘリウム、Z/VF が0.
06(下煙突長0.1m)の条件において入口温度が1
350℃あり、膜特性も良いことがわかる。
煙突0.1m)の条件で、反応容器や緩衝室の有無によ
る外径変動を測定した。
と緩衝帯が外気の乱れの影響を遮断し、外径変動低減に
有効であることがわかる。
材でも、炉内パージガスとしてHeを使用し、反応容器
が下煙突も兼ねるため、外径変動を抑えることができ、
しかもファイバ温度が高い状態で良好なカーボンコーテ
ィングができる。つまり、カーボンコーティングを太径
母材でも良好に行えるので、生産性が向上し、コストダ
ウンが可能である。
である。
の概略説明図である。
示す図表である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス母材を線引炉において加熱軟化、
ファイバ化し、その後線引炉下部に設けられた反応管内
において、原料ガスを分解しファイバ表面にハーメチッ
クコーティングするハーメチックコートファイバの製造
方法において、太径のガラス母材を少なくとも炉出口が
ヘリウムを含む雰囲気で満たされた線引炉でファイバ化
し、この際の該ガラス母材のネックダウン部分から反応
管入口に至る距離(m)を 〔距離(m)/線引速度(m/sec)〕<0.08 とし、且つ該線引炉下部と反応管入口との間で上記ヘリ
ウムを含む雰囲気を外部に排出することを特徴とする上
記製造方法。 - 【請求項2】 ガラス母材をファイバ化するための線引
炉及び該線引炉の下部に設けられた原料を分解しファイ
バ表面にハーメチックコーティングするための反応管を
有してなるハーメチックコートファイバの製造装置にお
いて、該線引炉は少なくとも炉出口がヘリウムを含む雰
囲気で満たされるための機構を有し、該線引炉のヒータ
ー中心から反応管入口に至る距離(m)が 〔距離(m)/線引速度(m/sec)〕<0.08 であり、且つ該線引炉下部と該反応管の間に上記ヘリウ
ムを含む雰囲気ガスを外部に排出するための緩衝室を有
してなる上記製造装置。 - 【請求項3】 上記緩衝室が石英からなり、周方向に複
数個のガス排出用穴又はスリットを有してなることを特
徴とする請求項2記載の製造装置。 - 【請求項4】 上記緩衝室が上記反応管と一体に形成さ
れてなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の
上記製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04829892A JP3489630B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | ハーメチックコートファイバの製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04829892A JP3489630B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | ハーメチックコートファイバの製造方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648780A true JPH0648780A (ja) | 1994-02-22 |
JP3489630B2 JP3489630B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=12799538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04829892A Expired - Lifetime JP3489630B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | ハーメチックコートファイバの製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3489630B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6928840B1 (en) | 1999-10-12 | 2005-08-16 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber producing method |
-
1992
- 1992-03-05 JP JP04829892A patent/JP3489630B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6928840B1 (en) | 1999-10-12 | 2005-08-16 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber producing method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3489630B2 (ja) | 2004-01-26 |
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