JPH0648711B2 - 電子コンポーネント用ヒート・シンク - Google Patents

電子コンポーネント用ヒート・シンク

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JPH0648711B2
JPH0648711B2 JP3103713A JP10371391A JPH0648711B2 JP H0648711 B2 JPH0648711 B2 JP H0648711B2 JP 3103713 A JP3103713 A JP 3103713A JP 10371391 A JP10371391 A JP 10371391A JP H0648711 B2 JPH0648711 B2 JP H0648711B2
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    • H01L23/36Selection of materials, or shaping, to facilitate cooling or heating, e.g. heatsinks
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    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅デバイスに関するも
のであり、具体的には、集積回路チップのような電子コ
ンポーネントを冷却するヒート・シンクに適した銅デバ
イスである。また、本発明は、熱伝導度が高いだけでな
く、電気抵抗も比較的大きい銅デバイスに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】使用時、各種電気コンポーネントが熱を
発生するので、適正な機能を果たすには、熱を取り除く
必要がある。
【0003】集積回路モジュールを含む電気コンポーネ
ントからこの熱を取り去るために、さまざまな方法が提
案されてきた。通常、こうしたモジュールには、周囲状
況から集積回路チップを保護するためのキャップが設け
られている。一般に、熱を散逸させるために用いられる
キャップは、アルミニウムであり、アルミニウムは、電
気コンポーネントと接触させられる場合、陽極酸化され
て、電気的な分離を与える酸化アルミニウム層を形成す
る。
【0004】さらに、電気コンポーネント(例えば、チ
ップ)からの熱をキャップに伝達し、その後、周囲環境
に熱を散逸させるさまざまな構造が提案されている。例
えば、米国特許第4,849,856号及び第4,77
0,242号、及び、1984年12月のIBM-Techn
ical Disclosure Bulletine, Vol.27, No.7B, 44
13〜4415頁に掲載のYehによる“Bump Internal T
hermal Enhancement”参照のこと。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウムは、電子
デバイス用のヒート・シンクとしてかなり満足のゆくも
のであったが、デバイスのパワー要求が増すにつれて、
アルミニウムの熱散逸能力は、完全に十分なものではな
くなる可能性がある。
【0006】本発明の目的は、現在利用されているアル
ミニウムのヒート・シンクに比べて大幅に高い冷却能力
を有する銅のヒート・シンクを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の態様の1つによ
れば、銅基板と、ニッケル、クロム、コバルト、また
は、チタン等の前記基板上の金属層と、該金属層に被着
した非黒鉛硬化炭素層を備えたデバイスが提供される。
前記金属層は、厚さが約50〜約2000オングストロ
ームであり、前記炭素層は、厚さが約0.2〜約5ミク
ロンである。
【0008】本発明のもう1つの態様によれば、銅基板
と、該銅基板に被着した剛体化層と、該剛体化層に被着
した非黒鉛硬化炭素層を備えたデバイスが提供される。
前記剛体化層は、厚さが約2〜約10ミクロンである。
【0009】本発明は、また、集積回路チップ用のヒー
ト・シンクとして、剛体化層を含む上述のデバイスの利
用に関するものである。具体的には、本発明のデバイス
において、炭化層がチップの裏側と物理的に接触して配
置される。
【0010】
【実施例】図1には、本発明に基づく電子パッケージの
1つのタイプが示されている。一般に、該構造(1)に
は、基盤(2)が含まれ、その上にハンダ球(4)を利
用して集積回路チップ(3)が取りつけられる。チップ
(3)の裏側(すなわち、回路要素を含んでいる面とは
反対側の主表面)には、本発明のデバイスの硬化炭素層
(5)が接触しており、また、該炭素層(5)は、剛体
化層(6)に被着されている。剛体化層(6)は、ケイ
化物を形成する金属層(7)に被着されており、また、
該金属層(7)は、銅基板(8)に被着されている。
【0011】銅基板(8)によって、熱伝導度の高いデ
バイスが得られる。図2には、mmで表わした典型的な寸
法を有する典型的な銅基板(8)が示されている。図2
の銅基板(8)は、単一の銅ブロックから作られてお
り、下方に延びるフィン(11) に支持されたベース
(10)上に位置する上部表面(9)を備えている。
【0012】デバイスの熱性能が付随して低下すること
がないようにして、導電性の銅をチップから電気的に絶
縁するため、チップ(3)と銅基板(8)の間には硬化
炭素層(5)が設けられている。ただし、銅は、たわみ
性で、曲がりやすいので、直接銅基板(8)に炭素層
(5)を被着すると、硬化炭素層(5)のひび割れが極
めて生じやすい製品になる。
【0013】さらに、炭素は、特に銅にはしっかりと接
着しない。従って、本発明によれば、構造に剛性を付与
し、また、硬化炭素層(5)の銅に対する接着性を高め
るための層が、銅基板(8)と硬化炭素層(5)の間に
挿入される。
【0014】本発明によれば、この剛体化層(6)の厚
さを約2〜約10ミクロンに、好ましくは、約2〜約6
ミクロンに、最も望ましいのは、約5ミクロンにするこ
とが、重要である。
【0015】構造を強化し、かつ、銅と硬化炭素との良
好な結合を助長する働きをするのに適した層には、シリ
コン、タングステン、炭化タングステン、窒化チタン、
窒化アルミニウム、及び、それらの混合物であり、シリ
コンが特に好ましい。最も望ましい剛体化層は、アモル
ファス・シリコンである。
【0016】剛体化層(6)は、蒸着、スパッタリン
グ、または、プラズマ付着といった任意の既知の技法で
被着させることができるが、化学蒸着が望ましい。例え
ば、アモルファス水素化シリコン層は、原料ガスとして
シランを用いるRFプラズマによって被着させることが
できる。図1におけるシリコン層(6)のプラズマ被着
温度は、特にクリティカルではなく、例えば、約150
℃〜約500℃とすることができる。最も望ましい温度
は、350℃以上である。例えば、約10sccm(単位立
方センチメートル/分)の流量、30ミクロンの全圧、
及び、30WのRF出力で、アルゴン中に25%のシラ
ン(SiH4)を混合したガスによるプラズマ被着を施す
ことによって、アモルファス水素化シリコンa−Si:
H薄膜の被着が可能になる。約2〜約10ミクロンの所
望の厚さが得られるまで、約500〜約700分間にわ
たって被着が続行される。被着時、基板は、約−50ボ
ルト(直流)のバイアスがかかった状態に保たれる。
【0017】図1の硬化した、すなわち、ダイヤモンド
状の炭素層(5)は、図1の剛体化層(6)のプラズマ
被着と同じ真空システムで形成することができるので、
ガス混合物のプラズマ被着によって被着させるのが望ま
しい。ただし、図1のダイヤモンド状炭素層(5)は、
スパッタリングのような他の方法で被着させることが可
能である。プラズマ原料ガスは、プラズマに任意選択で
水素を含む、アセチレンのような炭化水素とすることが
できる。硬化炭素薄膜が、その無定形性を保持し、黒鉛
化(すなわち、軟化)しないようにするため、図1の炭
素層(5)のプラズマ被着に関する基板温度は、325
℃未満である。こうした被着は、約140〜約250℃
の温度で行なうのが望ましい。典型的な例の場合、アセ
チレン(C22)を原料ガスとして、13.56MHz
のRFプラズマが用いられ、プラズマは、プレート間の
間隔を2.54cmとした、直径12.7cmの2つの平行
なプレート間で容量性放電によって発生させた。炭素の
被着前に、成長表面にスパッタリングによるクリーニン
グを施すため、基板は、45分間アルゴン・プラズマに
さらされる。
【0018】RF出力は、15ワット(110mw・cm
-2の表面出力密度に相当する)にセットされる。全圧
は、30ミクロンで一定に保たれ、全ガス流量は、6
sccmにセットされる。基板電極は、被着時、約150ボ
ルトの負の直流バイアスが加えられた状態に保たれる。
約0.2〜約2ミクロンの必要とされる厚さが得られる
まで、約40〜約400分にわたって上記プロセスが続
行される。硬化炭素層(5)は、約0.2〜約5ミクロ
ンの厚さが望ましく、約0.2〜約2ミクロンの厚さが
より望ましく、約0.5ミクロンの厚さが最も望まし
い。
【0019】図1の剛体化層(6)と図1の銅基板
(8)との間のしっかりした接着を確保するため、とり
わけ、図1の剛体化層(6)がシリコンの場合、金属の
ケイ化物を形成し得る金属から成る図1の層(7)が、
図1の層(6)と図1の基板(8)との間の銅基板に被
着させられる。図1のこの層(7)は、厚さが約50〜
約2000オングストロームである。用いられる金属に
は、ニッケル、クロム、コバルト、及び、チタンの全
て、または、そのいずれかが含まれるが、ニッケルが望
ましい。金属の被着は、スパッタリングや蒸着といった
任意の既知の方法で行なうことができるが、スパッタリ
ングが望ましい。剛体化層(6)が窒化チタンの場合、
しっかりと接着させるのに、層(7)を必要としない。
【0020】本発明のもう1つの態様によれば、半導体
チップに接触した挿入物またはピストンのような銅デバ
イスに対する耐磨耗層として、非黒鉛硬化炭素層が用い
られる。冷却ハードウェアとシリコンのようなチップ基
板との熱膨張係数の不一致のため、チップの電源がオン
になると、スクラッチングが生じる可能性がある。非黒
鉛硬化炭素層は、銅デバイスのスクラッチングを防止
し、金属チップの界面における熱抵抗が増大しないよう
にする。本発明のこの態様によるデバイスは、所望の場
合には、設けることができるが、剛体化層を必要とせ
ず、炭素層と銅とのしっかりした結合を確保するため、
ニッケル、クロム、コバルト、及び、チタン、及びそれ
らの混合物から成る、できれば、ニッケルから成る層
(7)を必要とする。層(7)は、通常、約50〜約2
000オングストロームの厚さであるが、約500〜約
1500オングストロームの厚さが望ましい。
【0021】下記の非制限例は、本発明をより明らかに
するためのものである。
【0022】例
【0023】図2に示すタイプの銅製ヒート・シンクの
上部表面に、厚さ約1000オングストロームのニッケ
ル層を被着させる。このニッケル層の被着は、ニッケル
・ターゲットによるスパッタリングで行なわれる。次
に、アルゴン中シランが25%の混合物によるプラズマ
強化した化学蒸着によって、ニッケル層に厚さ約4ミク
ロンのアモルファス・シリコン層を被着させる。アセチ
レンによるプラズマ強化した化学蒸着によって、シリコ
ン層に厚さ約5000オングストロームの非黒鉛硬化炭
素層を被着させる。この結果、約10ボルト(直流)の
電位で、0.5cm2の接触領域において、少なくとも1
0メグ・オームといった比較的大きい電気抵抗を示す装
置が得られる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、高い冷却能力を有する銅製ヒ
ート・シンクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくデバイスの概略図である。
【図2】本発明において用いることができる典型的な銅
基板の図である。
【符号の説明】
1.電子パッケージの構造 2.基板 3.集積回路基板 4.ハンダ球 5.硬化炭素層 6.剛体化層 7.金属層 8.銅基板 9.銅基板の上部表面 10. 銅基板のベース 11. 銅基板のフィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ナニック・バクール アメリカ合衆国コネチカット州ダンバリ ー、タングルウッド・ドライブ24番地 (72)発明者 アルフレッド・ギル アメリカ合衆国ニューヨーク州オッシニン グ、モーニングサイド・ドライブ(番地な し) (72)発明者 エジディオ・マロッタ アメリカ合衆国ニューヨーク州ポーキプシ ー、キャロル・ストリート52番地 (72)発明者 バアナード・スチール・メイヤーソン アメリカ合衆国ニューヨーク州ヨークタウ ン・ハイツ、カルフォルニア・ロード235 番地 (72)発明者 ヴィシュヌバイ・ヴィ・パテル アメリカ合衆国ニューヨーク州・ヨークタ ウン・ハイツ、ウイロウエイ・ストリート 2289番地

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅基板と、前記銅基板に接着される厚さが
    約2〜約10ミクロンの剛体化層と、前記剛体化層に被
    着される厚さが約0.2〜約5ミクロンの非黒鉛硬化炭
    素層と、を有して構成されるヒート・シンク。
  2. 【請求項2】前記剛体化層が、シリコン、窒化チタン、
    タングステン、炭化タングステン、窒化アルミニウム、
    及び、それらの混合物から選択されるということを特徴
    とする、請求項1に記載のヒート・シンク。
  3. 【請求項3】前記剛体化層がシリコンであることを特徴
    とする、請求項1に記載のヒート・シンク。
  4. 【請求項4】前記剛体化層が窒化チタンであることを特
    徴とする、請求項1に記載のヒート・シンク。
  5. 【請求項5】前記銅基板と前記剛体化層の中間に配置さ
    れた、ニッケル、クロム、コバルト、チタン、及び、そ
    れらの混合物から選択される、厚さが約50〜約200
    0オングストロームのケイ化物を形成する金属の層が、
    さらに、含まれていることを特徴とする、請求項1に記
    載のヒート・シンク。
  6. 【請求項6】前記金属がニッケルであることを特徴とす
    る、請求項5に記載のヒート・シンク。
  7. 【請求項7】前記剛体化層がシリコンであることを特徴
    とする、請求項5に記載のヒート・シンク。
  8. 【請求項8】集積回路チップと、前記チップの裏側に物
    理的に接触したヒート・シンクから成り、前記ヒート・
    シンクが、銅基板と、前記銅基板に接着された、厚さ約
    2〜約10ミクロンの剛体化層と、前記剛体化層に被着
    した、厚さが約0.2〜約5ミクロンで、前記チップの
    裏側に接触している非黒鉛硬化炭素層から構成されるこ
    とを特徴とする電子パッケージ。
  9. 【請求項9】前記剛体化層が、シリコン、タングステ
    ン、炭化タングステン、窒化チタン、窒化アルミニウ
    ム、及び、それらの混合物から選択されることを特徴と
    する、請求項8に記載の電子パッケージ。
  10. 【請求項10】前記剛体化層がシリコンであることを特
    徴とする、請求項8に記載の電子パッケージ。
  11. 【請求項11】前記剛体化層が窒化チタンであることを
    特徴とする、請求項8に記載の電子パッケージ。
  12. 【請求項12】前記銅基板と前記剛体化層の中間に配置
    された、ニッケル、クロム、コバルト、チタン及び、そ
    れらの混合物から選択される、厚さが約50〜約200
    0オングストロームのケイ化物を形成する金属の層が、
    さらに含まれていることを特徴とする、請求項8に記載
    の電子パッケージ。
  13. 【請求項13】前記金属がニッケルであることを特徴と
    する、請求項12に記載の電子パッケージ。
  14. 【請求項14】前記剛体化層がシリコンであることを特
    徴とする、請求項12に記載の電子パッケージ。
  15. 【請求項15】銅基板と、前記銅基板に接着された、ニ
    ッケル、クロム、コバルト、チタン、及び、それらの混
    合物から選択される、厚さが約50〜約2000オング
    ストロームの金属層と、前記金属層に被着した厚さ約
    0.2〜約5ミクロンの非黒鉛硬化炭素層から構成され
    る、ヒート・シンク。
  16. 【請求項16】前記金属がニッケルであることを特徴と
    する、請求項15に記載のヒート・シンク。
  17. 【請求項17】前記金属層が約500〜約1500オン
    グストロームの厚さであることを特徴とする、請求項1
    5に記載のヒート・シンク。
JP3103713A 1990-04-04 1991-03-14 電子コンポーネント用ヒート・シンク Expired - Lifetime JPH0648711B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/504,496 US5031029A (en) 1990-04-04 1990-04-04 Copper device and use thereof with semiconductor devices
US504496 1990-04-04

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Publication Number Publication Date
JPH04226056A JPH04226056A (ja) 1992-08-14
JPH0648711B2 true JPH0648711B2 (ja) 1994-06-22

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3103713A Expired - Lifetime JPH0648711B2 (ja) 1990-04-04 1991-03-14 電子コンポーネント用ヒート・シンク

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EP (1) EP0450315A1 (ja)
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