JPH0648645U - 歯科用チェアユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】切削作業時の切削粉等の飛散を防止して、歯科
医師あるいは歯科衛生士への感染を予防するとともに、
治療室内の清浄化を図る。 【構成】集塵カップが先端に設けられソリッドパイプ及
びフレキシブルパイプよりなる集塵パイプをチェアベー
スの外部に回転自在に取り着け、切削作業を行う時には
切削作業位置付近に集塵カップ及び集塵パイプを位置さ
せて集塵作業を行い、切削作業を行わない時には集塵カ
ップ及び集塵パイプを折り畳んでチェアベースの外部に
格納する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、歯科治療で用いられる歯科用チェアユニットに係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、患者口腔内の切削作業を行う場合には、切削粉とともに患者が保有する 細菌等が空気中に飛散することがあり、歯科医師あるいは歯科衛生士への感染が 問題となっていた。 また、補綴物の微調整をするために切削作業をチェアサイドで行った場合には 、治療室内に切削粉が飛散し、治療室内の清浄状態が保てないという問題があっ た。

【０００３】 これらの問題に対処するために、これまで吸引装置を用いた集塵装置があった が、歯科医師が治療中にこの集塵装置を使用しようとするときには、集塵装置を 取りに歩き回る必要があるため取り扱いが面倒であるばかりでなく、この装置は 比較的大型であるため使用しない時には場所を占拠し邪魔であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこれらの問題すなわち、患者口腔内の切削作業時の切削粉の飛散ある いは患者の保有する細菌等の飛散を防止して、歯科医師あるいは歯科衛生士への 感染を予防するとともに、補綴物微調整のための切削作業における切削粉の飛散 を防止して治療室内の清浄化を行い、取り扱いが容易であるうえ、省スペース化 を図ることができる集塵装置を得ることを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案においては、集塵カップが先端に設けられ複 数のソリッドパイプとこれらのソリッドパイプ管を接続するフレキシブルパイプ よりなる集塵パイプを歯科用チェアユニットのチェアベースの外部に取り付け、 集塵作業を行わない時には集塵パイプをチェアベースの外部に折り畳んで格納す るようにしたものであり、すなわち「シート、バックレスト、ヘッドレスト、フ ットレストよりなるチェア及びチェアベースからなる歯科用チェアユニットであ って、集塵カップが先端に設けられ複数のソリッドパイプと該ソリッドパイプ同 士を接続するフレキシブルパイプからなる集塵パイプがチェアベースの下部に取 り着けられ、集塵作業を行わない時にはチェアベースの外部に集塵パイプを折り 畳んで格納することができるように構成されていることを特徴とする歯科用チェ アユニット」である考案を提供する。

【０００６】

【作用】

患者口腔内の切削作業を行う場合には、本考案に係る集塵カップ及び集塵パイ プを患者の口腔付近に位置させて集塵作業を行い、補綴物微調整のための切削作 業を行う場合には、本考案に係る集塵カップ及び集塵パイプを切削作業位置付近 に位置させて集塵作業を行う。また、集塵作業を行わない時には集塵カップ及び 集塵パイプをチェアベースの外部に折り畳んで格納しておく。

【０００７】

【実施例】

図面を用いて本願考案の実施例を説明する。 図１に本考案の歯科用チェアユニットの使用時の状態を示す。 この歯科用チェアユニットは、シート３、バックレスト４、ヘッドレスト５、 フットレスト６よりなるチェア１と、チェアベース２から構成されている。

【０００８】 チェアベース２の外部には先端に集塵カップ７が取り付けられ、ソリッドパイ プ８，８，８及びソリッドパイプ８，８，８の間を接続するフレキシブルパイプ ９，９，９よりなる集塵パイプ１０が回転接続部１１により取り付けられている 。また、歯科用チェアベース２の内部には、歯科用チェアユニット制御部及びチ ェア駆動部（何れも図示せず）並びに乾湿両用の集塵装置１２が内蔵されており 、この集塵装置１２に回転接続部１１を経て集塵パイプ１０が接続されている。 集塵装置１２を操作するスイッチ等の操作部１３は集塵パイプ１０の集塵カップ ７側端部に設けられている。

【０００９】 この集塵装置を用いて患者口腔内の切削作業時の切削粉を捕集する場合には、 図に実線で示すＡの位置に集塵カップ７及び集塵パイプ１０を位置させ、補綴物 微調整時における切削作業時の切削粉を捕集する場合には、図に点線で示すＢの 位置に集塵カップ７及び集塵パイプ１０を位置させる。

【００１０】 図２に集塵カップ７及び集塵カップ７及び集塵パイプ１０の格納状態を示す。 集塵作業を行わない時には集塵カップ７及び集塵パイプ１０はチェアベース２ の外側部の図に示すＣの位置にフレキシブルパイプ９，９，９で折り畳まれて格 納される。

【００１１】 次に、前記実施例とは異なる本考案の他の実施態様について説明する。 集塵装置１２は乾湿両用のもの他に、乾燥状態専用のものであってもよい。ま た、集塵装置１２の設置位置はチェアベース２内の他に、チェアベース２外ある いは治療室とは別の機械室内であって床下配管を経て集塵パイプ１０に接続する ように構成してもよい。集塵装置１２の操作部１３の取り着け位置は集塵パイプ １０の集塵カップ７側端部の他に、バックレスト４あるいはチェアベース２の適 当な位置であってもよく、その場合集塵パイプ１０の格納位置付近に集塵装置１ ２のスイッチ１３を設けて、集塵作業を行うためにこれらを格納位置から移動さ せることにより、集塵装置１２が自動的に動作するようにしてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の歯科用チェアユニットは、切削粉を集める集塵カップ７及び集塵パイ プ１０を回転接続部１１によりチェアベース２に取り着けているので、歯科医師 あるいは歯科衛生士が治療中に集塵装置を取りに歩き回る必要がなくなり、患者 口腔内の切削作業時の切削粉の飛散あるいは患者の保有する細菌等の飛散を防止 して、歯科医師あるいは歯科衛生士への感染を予防するとともに、補綴物の微調 整をするための切削作業による切削粉の飛散防止による治療室内の清浄化を行う ことができ、取り扱いが容易であるうえ、省スペース化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の歯科用チェアユニットの使用状
態を説明する図。

【図２】本考案実施例の歯科用チェアユニットの格納状
態を説明する図。

【符号の説明】

１ チェア ２ チェアベース ３ シート ４ バックレスト ５ ヘッドレスト ６ フットレスト ７ 集塵カップ ８ ソリッドパイ
プ ９ フレキシブルパイプ １０ 集塵パイプ １１ 回転接続部 １２ 集塵装置 １３ 操作部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート、バックレスト、ヘッドレスト、
   フットレストよりなるチェア及びチェアベースからなる
   歯科用チェアユニットであって、集塵カップが先端に設
   けられ複数のソリッドパイプと該ソリッドパイプ同士を
   接続するフレキシブルパイプからなる集塵パイプがチェ
   アベースの下部に取り着けられ、集塵作業を行わない時
   にはチェアベースの外部に集塵パイプを折り畳んで格納
   することができるように構成されていることを特徴とす
   る歯科用チェアユニット。
2. 【請求項２】 集塵装置が乾湿両用集塵装置であること
   を特徴とする請求項１記載の歯科用チェアユニット。