JPH0648210A - 乗用農作業機 - Google Patents

乗用農作業機

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Publication number
JPH0648210A
JPH0648210A JP20549692A JP20549692A JPH0648210A JP H0648210 A JPH0648210 A JP H0648210A JP 20549692 A JP20549692 A JP 20549692A JP 20549692 A JP20549692 A JP 20549692A JP H0648210 A JPH0648210 A JP H0648210A
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JP
Japan
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brake
operating
right wheels
auxiliary transmission
speed stage
Prior art date
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Application number
JP20549692A
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English (en)
Inventor
Kenichi Fujimoto
賢一 藤本
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0648210A publication Critical patent/JPH0648210A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圃場での作業走行時や路上走行時に、副変速
装置3Bが高低段位に切換えられることを利用して、左
右ブレーキ装置7A,7Bの連結,解除操作を自動的に
行い、その連結,解除操作を忘れたりして、路上などで
の高速走行時に機体1の転倒事故などを確実に防止して
安全性に優れたものとする。 【構成】 ブレーキ操作部55,56と、左右車輪4
A,4Bの油圧式ブレーキ装置7A,7Bとの間に設け
る油圧回路7C,7Dに、副変速装置3Bの高速段位へ
の操作時に各回路7C,7Dを互いに連通し、低速段位
への操作時に各回路7C,7Dを独立させる切換弁8を
設ける。また、機械式ブレーキ装置9A,9Bにおいて
は切換機構10を設け、副変速装置3Bの高速段位への
操作時にブレーキ操作系9C,9Dを連結し、低速段位
への操作時に各操作系9C,9Dを独立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラクタなどの乗用農
作業機、詳しくは、操縦席部に左右車輪に対応する一対
のブレーキ操作部を設けると共に、前記左右車輪の駆動
系に副変速装置を備えた乗用農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクタなどの乗用農作業機は、
機体の下部で前後両側にそれぞれ左右一対の前輪及び後
輪を支持し、この各後輪に前記機体に搭載するエンジン
からトランスミッションケースに内装された主変速装置
及び副変速装置を介して回転動力を伝達するようになす
と共に、前記前,後輪間で機体上に操縦席部を設けて、
この操縦席部に、前記主,副変速装置を操作する主,副
変速レバーを、また、前記各後輪に備えた各ブレーキ装
置を操作する一対のブレーキ操作部をそれぞれ配設する
一方、この各ブレーキ操作部には、これら両者を手動操
作で連結,解除可能とした連結片を設けている。そし
て、前記乗用農作業機を路上などで走行させるときに
は、前記副変速レバーの操作で前記副変速装置を高速段
位に切換えて前記機体を高速走行させ、また、前記連結
片で前記各ブレーキ操作部を互いに連結させることによ
り、該各ブレーキ操作部の何れか一方側を操作するだけ
で前記各ブレーキ装置を同時に作動させ、前記各後輪の
同時制動を行って安全性を確保できるようになし、一
方、圃場などで作業走行させる場合には、前記副変速レ
バーの操作で前記副変速装置を低速段位に切換えて前記
機体を低速走行させ、また、前記連結片による前記各ブ
レーキ操作部の連結を解除して、該各ブレーキ操作部を
それぞれ独立して操作可能となし、これら各ブレーキ操
作部を個別に操作することにより、前記各ブレーキ装置
で後輪の一方制動操作を行って前記機体の急旋回が行え
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所が、以上の構成で
は、前記連結片で前記各ブレーキ操作部を連結,解除さ
せるとき、前記連結片を手動操作する必要があることか
ら、ややもすると、該連結片による前記各ブレーキ操作
部の連結,解除操作を忘れたりすることがあり、従っ
て、例えば前記乗用農作業機を路上などで高速走行させ
るとき、前記連結片による前記各ブレーキ操作部の連結
操作を忘れたままで、これら各ブレーキ操作部の一方側
を操作したりすると、前記各後輪の一方側だけが制動さ
れることとなって機体の転倒事故を招いたりする虞れが
あった。
【0004】本発明は以上のような問題に鑑みてなした
もので、その目的は、圃場での作業走行時や路上走行時
には、副変速装置が高低段位に切換えられることに着目
し、この副変速装置の操作系に連動させて各ブレーキ操
作部の連結,解除操作を自動的に行うことにより、該各
ブレーキ操作部の連結,解除操作を忘れたりして、路上
などでの高速走行時に機体の転倒事故などを確実に防止
することができる安全性に優れた乗用農作業機を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、第1発明は、操縦席部に左右車輪4A,4Bに対応
する一対のブレーキ操作部55,56を備えると共に、
前記左右車輪4A,4Bの駆動系に副変速装置3Bを備
えた乗用農作業機において、前記ブレーキ操作部55,
56と前記左右車輪4A,4Bに設ける油圧式ブレーキ
装置7A,7Bとの間に設ける各油圧回路7C,7D
に、前記副変速装置3Bの操作に連動し、前記副変速装
置3Bの高速段位への操作時、前記各油圧回路7C,7
Dを連通し、低速段位への操作時前記各油圧回路7C,
7Dを独立させる切換弁8を設けたのである。
【0006】また、第2発明は、第1発明と同様な乗用
農作業機において、前記ブレーキ操作部55,56と前
記左右車輪4A,4Bに設ける機械式ブレーキ装置9
A,9Bとの間に設ける各ブレーキ操作系9C,9D
に、前記副変速装置3Bの操作に連動し、前記副変速装
置3Bの高速段位への操作時、前記各ブレーキ操作系9
C,9Dを連結し、低速段位への操作時前記ブレーキ操
作系9C,9Dを独立させる切換機構10を設けたので
ある。
【0007】
【作用】第1発明の乗用農作業機では、圃場などでの作
業走行時に、前記副変速装置3Bが低速段位へと切換え
られたとき、該副変速装置3Bに連動して前記切換弁8
が自動的に、前記油圧式ブレーキ装置7A,7Bの各油
圧回路7C,7Dがそれぞれ独立状になるように切換え
られるのであって、この切換えにより前記各ブレーキ操
作部55,56の個別操作による前記各油圧回路7C,
7Dからの圧力油で前記各ブレーキ装置7A,7Bを介
して左右車輪4A,4Bが各別に制動操作され、機体の
急旋回が行えるのである。また、路上走行時などに、前
記副変速装置3Bが高速段位に切換えられた場合には、
該副変速装置3Bに連動する前記切換弁8が自動的に、
前記油圧式ブレーキ装置7A,7Bの各油圧回路7C,
7Dが互いに連通するように切換えられ、この切換えに
より、前記各ブレーキ装置7A,7Bの何れか一方側を
操作するだけで、前記各油圧回路7C,7Dからの圧力
油で前記各ブレーキ装置7A,7Bが同時に作動され、
前記左右車輪4A,4Bの同時制動が行えるのであっ
て、安全性が確保される。つまり、以上の構成では、圃
場での作業走行時や路上走行時に、前記副変速装置3B
が高低段位に切換えられることを利用し、この副変速装
置3Bの段位切換に連動して前記切換弁8が自動的に切
換えられ、前記各油圧回路7C,7Dの独立及び連通制
御が行われるのであり、従って、従来のように、前記各
ブレーキ操作部55,56の連結,解除操作を忘れたり
することがなく、路上などでの高速走行時に機体の転倒
事故などを確実に防止して安全性に優れたものとできる
のである。
【0008】また、第2発明では、圃場などでの作業走
行時に、前記副変速装置3Bが低速段位に切換えられた
とき、該副変速装置3Bに連動して前記切換機構10が
自動的に、前記機械式ブレーキ装置9A,9Bの各ブレ
ーキ操作系9C,9Dがそれぞれ独立状になるように切
換えられるのであって、この切換えにより前記各ブレー
キ操作部55,56の個別操作に伴い前記各ブレーキ操
作系9C,9D及び各ブレーキ装置9A,9Bを介して
左右車輪4A,4Bが各別に制動操作され、機体の急旋
回が行えるのである。また、路上走行時などに、前記副
変速装置3Bが高速段位に切換えられた場合には、該副
変速装置3Bに連動する前記切換機構10の切換操作に
より、前記機械式ブレーキ装置9A,9Bの各ブレーキ
操作系9C,9Dがそれぞれ連結されるのであり、前記
各ブレーキ操作部55,56の何れか一方側を操作する
だけで前記各ブレーキ装置9A,9Bが同時に作動さ
れ、前記左右車輪4A,4Bの同時制動が行えるのであ
って安全性が確保される。以上の構成による場合でも、
第1発明と同様に、圃場での作業走行時や路上走行時
に、前記副変速装置3Bの高低段位への切換えに連動し
て前記切換機構10が自動的に切換操作され、前記各ブ
レーキ操作系9C,9Dの独立及び連結制御が行われる
のであり、従って、従来のように、前記各ブレーキ操作
部55,56の連結,解除操作を忘れたりすることがな
く、路上などでの高速走行時に機体の転倒事故などを確
実に防止して安全性に優れたものとできるのである。
【0009】
【実施例】図4は乗用農作業機の一例としてトラクタを
示しており、同図中、1は機体であって、前部機体1A
と後部機体1B及びこれら各機体1A,1Bを結合する
中間機体1Cとから成り、前記前部機体1Aの下部で機
体幅方向両側に左右車輪2A,2Bを支持すると共に、
前記後部機体1Bに主変速装置3Aと副変速装置3Bと
を備えたトランスミッションケース3を設け、該トラン
スミッションケース3の出力側で機体の後部幅方向両側
に駆動用左右車輪4A,4Bを支持して、この左右車輪
4A,4Bに前記前部機体1A上に搭載したエンジンか
ら前記主変速装置3A及び副変速装置3Bを介して回転
動力を伝達するようになす一方、前記前後各左右車輪2
A,2B及び4A,4B間で前記中間機体1Cと後部機
体1Bの上方側に、操縦座席51や操縦ハンドル52な
どを備えた操縦席部5を設けて、この操縦席部5に、前
記主,副変速装置3A,3Bを操作する主変速レバー5
3及び副変速レバー54と、前記各後部側車輪4A,4
Bに備えた後述する各ブレーキ装置7A,7Bを操作す
るブレーキペタルから成る一対のブレーキ操作部55,
56とをそれぞれ配設している。
【0010】前記副変速装置3Bは、前記副変速レバー
54の操作で切換可能とされた高速段位と低速段位とを
備え、前記乗用農作業機を圃場などで作業走行させる場
合には、前記副変速レバー54で前記副変速装置3Bを
低速段位に切換えて前記機体1を低速走行させ、一方、
路上などで走行させる場合には、前記副変速装置3Bを
高速段位に切換えて前記機体1を高速走行させるように
している。また、前記主変速装置3Aは、前記主変速レ
バー53の操作で切換可能とされた複数の変速段位と後
進段位などを備え、前記副変速装置3Bを高,低速段位
に切換えて、前記主変速レバー53で主変速装置3Aを
操作することにより、前記機体1の複数段階にわたる変
速走行を行えるようにしている。尚、同図中、1Dは前
記後部機体1Cの後方側に設けた各種作業機を上下昇降
可能に支持するためのトップリンクやロアリンクなどか
ら成る支持機構である。
【0011】また、前記後部側左右車輪4A,4Bは、
前記前部機体1A上のエンジンからデファレンシャル機
構6を介して回転動力の伝達を行うようにしており、詳
しくは図1で明らかにしたように、デフケース6Aと、
左右一対のサイドギヤ6B,6Cと、該各サイドギヤ6
B,6Cに噛合する前後一対のピニオンギヤ6D,6E
及び前記デフケース6Aの一側に結合されたリングギヤ
6Fとから成るデファレンシャル機構6を用い、このデ
ファレンシャル機構6の前記リングギヤ6Fに前記エン
ジン側に連動連結される入力ギヤ6Gを噛合させると共
に、前記各サイドギヤ6B,6Cから延びる左右車軸4
C,4Dに前記各車輪4A,4Bを支持させて、前記エ
ンジンからの回転動力を前記デファレンシャル機構6及
び車軸4C,4Dを介して前記各車輪4A,4Bに伝達
させるのである。
【0012】さらに、前記後部側左右車輪4A,4Bに
は、それぞれ油圧式ブレーキ装置7A,7Bを設けてお
り、この各ブレーキ装置7A,7Bは、前記左右車輪4
A,4Bの各車軸4C,4D上に固定されたブレーキデ
ィスク71,72と、該各ブレーキディスク71,72
を押圧する押圧板73,74を備えたアクチュエータ7
5,76とから成り、この各アクチュエータ75,76
と、前記各ブレーキ操作部55,56の近くに配設さ
れ、該各操作部55,56に連動する作動体57,58
との間に、油圧回路7C,7Dを設けている。そして、
前記各ブレーキ操作部55,56を押動操作することに
より、前記各油圧回路7C,7Dを介して前記各ブレー
キ装置7A,7Bのアクチュエータ75,76に圧力油
を供給し、この圧力油の供給に伴い前記各押圧板73,
74を前記各ブレーキディスク71,72側に押圧し
て、前記各車軸4C,4Dつまり前記各左右車輪4A,
4Bを制動し、また、前記各ブレーキ操作部55,56
の押動操作力を解除することにより、前記各押圧板7
3,74を前記各ブレーキディスク71,72から開放
して、前記各左右車輪4A,4Bの制動力を解除するよ
うにしている。尚、図1において、7Eは前記各油圧回
路7C,7Dの各ブレーキ操作部57,58近くに設け
たイコライザバルブである。
【0013】しかして以上のようなトラクタにおいて、
第1発明では、前記各ブレーキ操作部55,56と前記
各油圧式ブレーキ装置7A,7Bとの間に設ける各油圧
回路7C,7Dに、前記副変速レバー54の高速段位側
への切換操作時に前記各油圧回路7C,7Dを互いに連
通させ、また、低速段位側への切換操作時に前記各油圧
回路7C,7Dを独立させる切換弁8を設けたのであ
る。
【0014】具体的には、図1で明らかなように、前記
各油圧回路7C,7Dにおける前記イコライザバルブ7
Eと前記各ブレーキ装置7A,7Bのアクチュエータ7
5,76との間に、前記各油圧回路7C,7Dを互いに
独立させる第1位置8Aと、この各油圧回路7C,7D
をそれぞれ連通させる第2位置8Bとをもった4ポート
2位置切換式の切換弁8を介装させると共に、該切換弁
8に設ける操作体81と前記副変速レバー54とをワイ
ヤ,ロッド,リンクなどの連動体82で連動させて、前
記副変速レバー54の低速段位側への切換操作時に、前
記連動体82で前記操作体81を操作することにより前
記切換弁8を第1位置8A側に自動的に切換え、前記各
油圧回路7C,7Dをそれぞれ独立させて、前記各ブレ
ーキ操作部55,56の個別操作による前記各油圧回路
7C,7Dからの圧力油で前記各アクチュエータ75,
76を介して後部側左右車輪4A,4Bを各別に制動操
作可能となし、また、前記副変速レバー54の高速段位
側への切換操作時には、該副変速レバー54に連動する
前記操作体81の操作で前記切換弁8を第2位置8B側
に自動的に切換え、前記各油圧回路7C,7Dを互いに
連通させて、前記各ブレーキ操作部55,56の何れか
一方側を操作するだけで、前記各油圧回路7C,7Dか
らの圧力油で前記各アクチュエータ75,76を同時に
作動させて、前記後部側左右車輪4A,4Bの同時制動
可能とするのである。前記副変速レバー54と前記切換
弁8の操作体81とを連結する連動体82としては、前
述したワイヤ,ロッド,リンクなどの他に、前記副変速
レバー54と前記操作体81との間に配管される油圧機
構を使用することもでき、又は、前記副変速レバー54
側にリミットスイッチを設け、かつ、前記操作体81側
に電磁ソレノイドを設けて、これらリミットスイッチと
電磁ソレノイドとを電気的に接続することにより、前記
副変速レバー54の操作に伴い前記リミットスイッチで
電磁ソレノイドをオンオフ動作させて、該電磁ソレノイ
ドで前記操作体81を介して前記切換弁8の切換操作を
行うことも可能である。
【0015】次に、以上の構成としたトラクタの作用に
ついて説明する。先ず、トラクタを圃場などで作業走行
させる場合には、前記副変速レバー54の操作で前記副
変速装置3Bを低速段位に切換え、前記機体1を低速走
行させながら各種作業を行うのであり、このとき、前記
副変速レバー54が低速段位に切換えられると、該副変
速レバー54に連動する前記連動体82を介して前記切
換弁8が第1位置8A側に自動的に切換えられ、この切
換弁8の切換操作により前記油圧式ブレーキ装置7A,
7Bの各油圧回路7C,7Dがそれぞれ独立状とされ
て、前記各ブレーキ操作部55,56の個別操作による
前記各油圧回路7C,7Dからの圧力油で前記各ブレー
キ装置7A,7Bを介して左右車輪4A,4Bが各別に
制動操作され、前記機体1の急旋回が可能となる。
【0016】また、前記トラクタを路上走行させるよう
な場合には、前記副変速レバー54の操作で前記副変速
装置3Bを高速段位に切換えて、前記機体1を高速走行
させるのであり、このとき、前記副変速レバー54が高
速段位に切換えられると、該副変速レバー54に連動す
る前記切換弁8が第2位置8B側に自動的に切換えら
れ、この切換弁8の切換操作により前記油圧式ブレーキ
装置7A,7Bの各油圧回路7C,7Dが互いに連通さ
れ、前記各ブレーキ装置7A,7Bの何れか一方側を操
作するだけで、前記各油圧回路7C,7Dからの圧力油
で前記各ブレーキ装置7A,7Bが同時に作動され、前
記左右車輪4A,4Bの同時制動が行われて安全性が確
保される。つまり、以上の構成では、圃場での作業走行
時や路上走行時に、前記副変速レバー54が高低段位に
切換操作されることを利用し、この副変速レバー54の
段位切換に連動して前記切換弁8が自動的に切換えら
れ、前記各油圧回路7C,7Dの独立及び連通制御が行
われるのであり、従って、従来のように、前記各ブレー
キ操作部55,56の連結,解除操作を忘れたりするこ
とがなく、路上などでの高速走行時に機体の転倒事故な
どを確実に防止して安全性に優れたものとできるのであ
る。
【0017】また、第2の発明では、前述したような油
圧式ブレーキ装置7A,7Bに代えて機械式ブレーキ装
置を採用した場合に適用するものである。即ち、図2及
び図3で示したように、前記左右車輪4A,4Bに機械
式ブレーキ装置9A,9Bを設けて、この各ブレーキ装
置9A,9Bをブレーキ操作系9C,9Dを介して前記
操縦席部5に設けた各ブレーキ操作部55,56に連動
連結させると共に、前記各ブレーキ操作系9C,9Dの
途中に、前記副変速装置3Bの副変速レバー54に連動
して、該副変速レバー54の高速段位側への切換操作時
に、前記各ブレーキ操作系9C,9Dを互いに連結し、
かつ、前記副変速レバー54の低速段位側への切換操作
時に前記ブレーキ操作系9C,9Dをそれぞれ独立させ
る切換機構10を設けるのである。
【0018】具体的に説明すると、前記機械式ブレーキ
装置9A,9Bは、例えばドラムブレ−キから成り揺動
可能に支持されたブレーキアーム91と、該ブレーキア
ーム91の揺動で径方向内外に縮小したり拡張されるブ
レーキシュー92とを備えている。また、前記ブレーキ
操作系9C,9Dは、左右両側に対向状に回転可能に支
持された左右一対の第1及び第2連動軸93,94と、
該各連動軸93,94の長さ方向一端側にそれぞれ近接
対向状に嵌合された第1ボス部95,96と、前記各連
動軸93,94の長さ方向他端側に嵌合された第2ボス
部97,98とを備え、前記第1ボス部95,96の外
周部位に径方向外方に延びる連動アーム95a,96a
を設けて、これら各連動アーム95a,96aと前記各
ブレーキ操作部55,56の基端ボス部55a,56a
に径方向外方に向けて突設した突出部55b,56bと
の間を、ワイヤ,ロッド,リンクなどの連結体95b,
96bにより連結すると共に、前記第1,第2連動軸9
3,94の長さ方向他端側に設けた第2ボス部97,9
8の外周部位に径方向外方に延びる連動アーム97a,
98aを設けて、これら連動アーム97a,97aと前
記機械式ブレーキ装置9A,9Bに備えた前記各ブレー
キアーム91との間を、前述した場合と同様に、ワイ
ヤ,ロッド,リンクなどの連結体97b,98bにより
連結する。
【0019】さらに、前記切換機構10は、前記第1,
第2連動軸93,90に近接対向状に設けた前記第1ボ
ス部95,96のうち、一方側の外周部位に径方向外方
に向けて突設された取付板10aと、該取付板10aに
揺動可能に支持された連結板10bと、前記第1ボス部
95,96の他方側に突設され、前記連結板10bを受
入可能な概略U形状の受入溝10cをもつ受入体10d
とを備え、前記連結板10bと前記副変速装置3Bの副
変速レバー54とをワイヤ,ロッド,リンクなどの連動
体10eで連動連結させる。そして、前記副変速レバー
54の高速段位側への切換操作時に、前記連動体10e
で前記連結板10bを操作して、該連結板10bを前記
受入体10dの受入溝10cに挿入係合させることによ
り、前記第1ボス部95,96つまり前記各ブレーキ操
作系9C,9Dを互いに一体状に連結させて、前記各ブ
レーキ操作部55,56の何れか一方側を操作するだけ
で、前記各ブレーキ操作系9C,9Dを同時に作動させ
て前記左右車輪4A,4Bを同時制動可能となし、ま
た、前記副変速レバー54の低速段位側への切換操作時
に、前記連動体10eで前記連結板10bを操作して、
該連結板10bを前記受入体10dの受入溝10cから
外方側に離脱させることにより、前記各ブレーキ装置9
A,9Bの各ブレーキ操作系9C,9Dをそれぞれ独立
状となし、前記各ブレーキ操作部55,56の個別操作
に伴い前記各ブレーキ操作系9C,9D及び各ブレーキ
装置9A,9Bを介して左右車輪4A,4Bを各別に制
動操作可能とするのである。また、前記副変速レバー5
4と前記切換機構10の連結板10bとを連結する連動
体10eとしては、前述した場合と同様に、前記ワイ
ヤ,ロッド,リンクなどの他に、前記副変速レバー54
と前記連結板10bとの間に配管される油圧機構を使用
することもでき、又は、前記副変速レバー54側にリミ
ットスイッチを、前記連結板10b側に電磁ソレノイド
を設けて、これらリミットスイッチと電磁ソレノイドと
を電気的に接続することにより、前記副変速レバー54
の操作に伴い前記リミットスイッチで電磁ソレノイドを
オンオフ動作させて、該電磁ソレノイドで前記連結板1
0bを介して前記各ボス部95,96つまり前記各ブレ
ーキ操作系9C,9Dの連結及び離脱操作を行うことも
可能である。
【0020】次に、以上の構成による作用について説明
する。先ず、トラクタを圃場などで作業走行させる場合
には、前記副変速レバー54の操作で前記副変速装置3
Bを低速段位に切換え、前記機体1を低速走行させなが
ら各種作業を行うのであり、このとき、前記副変速レバ
ー54が低速段位に切換えられると、該副変速レバー5
4に連動して前記切換機構10の連結板10bが前記受
入体10dの受入溝10cから外方側に離脱され、これ
に伴い前記各ブレーキ装置9A,9Bの各ブレーキ操作
系9C,9Dがそれぞれ独立状とされ、前記各ブレーキ
操作部55,56の個別操作に伴い前記各ブレーキ操作
系9C,9D及び各ブレーキ装置9A,9Bを介して左
右車輪4A,4Bが各別に制動操作され、前記機体1の
急旋回が可能となる。
【0021】一方、前記トラクタを路上走行させるよう
な場合には、前記副変速レバー54の操作で前記副変速
装置3Bを高速段位に切換えて、前記機体1を高速走行
させるのであり、このとき、前記副変速レバー54が高
速段位に切換えられると、該副変速レバー54に連動し
て前記切換機構10の連結板10bが前記受入体10d
の受入溝10cに挿入係合され、これに伴い前記各ブレ
ーキ装置9A,9Bの各ブレーキ操作系9C,9Dが互
いに一体状に連結されて、前記各ブレーキ操作部55,
56の何れか一方側を操作するだけで、前記各ブレーキ
操作系9C,9Dが同時に作動され、前記左右車輪4
A,4Bの同時制動が行われて安全性が確保される。ま
た、以上の構成による場合も、前述した第1発明の場合
と同様に、圃場での作業走行時や路上走行時に、前記副
変速装置3Bの高低段位への切換えに連動して前記切換
機構10が自動的に切換操作され、前記各ブレーキ操作
系9C,9Dの独立及び連結制御が行われるのであり、
従って、従来のように、前記各ブレーキ操作部55,5
6の連結,解除操作を忘れたりすることがなく、路上な
どでの高速走行時に機体の転倒事故などを確実に防止し
て安全性に優れたものとできるのである。尚、以上の各
実施例においては、乗用農作業機例としてトラクタを示
したが、本発明ではトラクタに限らずその他の乗用農作
業機に適用することも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明では、
操縦席部に左右車輪4A,4Bに対応する一対のブレー
キ操作部55,56を備えると共に、前記左右車輪4
A,4Bの駆動系に副変速装置3Bを備えた乗用農作業
機において、前記ブレーキ操作部55,56と前記左右
車輪4A,4Bに設ける油圧式ブレーキ装置7A,7B
との間に設ける各油圧回路7C,7Dに、前記副変速装
置3Bの操作に連動し、前記副変速装置3Bの高速段位
への操作時、前記各油圧回路7C,7Dを連通し、低速
段位への操作時前記各油圧回路7C,7Dを独立させる
切換弁8を設けたから、乗用農作業機の路上走行時や圃
場などでの作業走行時に、前記副変速装置3Bが高低段
位に切換えられることを利用して、この副変速装置3B
の段位切換に連動して前記切換弁8を自動的に切換え、
前記各油圧回路7C,7Dの独立及び連通制御を行って
前記各左右車輪4A,4Bの個別制動や同時制動を行う
ことができるのであり、従って、従来のように、前記各
ブレーキ操作部55,56の連結,解除操作を忘れたり
することがなく、路上などでの高速走行時に機体の転倒
事故などを確実に防止して安全性に優れたものとできる
のである。
【0023】また、第2発明では、第1発明と同様な乗
用農作業機において、前記ブレーキ操作部55,56と
前記左右車輪4A,4Bに設ける機械式ブレーキ装置9
A,9Bとの間に設ける各ブレーキ操作系9C,9D
に、前記副変速装置3Bの操作に連動し、前記副変速装
置3Bの高速段位への操作時、前記各ブレーキ操作系9
C,9Dを連結し、低速段位への操作時前記ブレーキ操
作系9C,9Dを独立させる切換機構10を設けたか
ら、乗用農作業機の路上走行時や圃場などでの作業走行
時に、前記副変速装置3Bが高低段位に切換えられるこ
とを利用して、該副変速装置3Bの段位切換に連動して
前記切換機構10を自動的に切換え、前記各ブレーキ操
作系9C,9Dの独立及び連結制御を行って前記各左右
車輪4A,4Bの個別制動や同時制動を行うことができ
るのであり、従って、第1発明と同様に、前記各ブレー
キ操作部55,56の連結,解除操作を忘れたりするこ
とがなく、路上などでの高速走行時に機体の転倒事故な
どを確実に防止して安全性に優れたものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明にかかる乗用農作業機の要部を示す油
圧系路図である。
【図2】第2発明を示す簡略的な側面図である。
【図3】同要部の一部省略した拡大平面図である。
【図4】トラクタの全体構造を示す側面図である。
【符号の説明】
3B 副変速装置 4A,4B 左右車輪 5 操縦席部 55,56 ブレーキ操作部 7A,7B 油圧式ブレーキ装置 7C,7D 油圧回路 8 切換弁 9A,9B 機械式ブレーキ装置 9C,9D ブレーキ操作系 10 切換機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦席部に左右車輪4A,4Bに対応す
    る一対のブレーキ操作部55,56を備えると共に、前
    記左右車輪4A,4Bの駆動系に副変速装置3Bを備え
    た乗用農作業機において、前記ブレーキ操作部55,5
    6と前記左右車輪4A,4Bに設ける油圧式ブレーキ装
    置7A,7Bとの間に設ける各油圧回路7C,7Dに、
    前記副変速装置3Bの操作に連動し、前記副変速装置3
    Bの高速段位への操作時、前記各油圧回路7C,7Dを
    連通し、低速段位への操作時前記各油圧回路7C,7D
    を独立させる切換弁8を設けていることを特徴とする乗
    用農作業機。
  2. 【請求項2】 操縦席部に左右車輪4A,4Bに対応す
    る一対のブレーキ操作部55,56を備えると共に、前
    記左右車輪4A,4Bの駆動系に副変速装置3Bを備え
    た乗用農作業機において、前記ブレーキ操作部55,5
    6と前記左右車輪4A,4Bに設ける機械式ブレーキ装
    置9A,9Bとの間に設ける各ブレーキ操作系9C,9
    Dに、前記副変速装置3Bの操作に連動し、前記副変速
    装置3Bの高速段位への操作時、前記各ブレーキ操作系
    9C,9Dを連結し、低速段位への操作時前記ブレーキ
    操作系9C,9Dを独立させる切換機構10を設けてい
    ることを特徴とする乗用農作業機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7202817B2 (en) 2003-03-26 2007-04-10 Nippon Antena Kabushiki Kaisha Patch antenna
KR20160027220A (ko) 2013-02-13 2016-03-09 오리엔탈모터가부시끼가이샤 기어 감속기의 그리스 누출 방지 구조

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7202817B2 (en) 2003-03-26 2007-04-10 Nippon Antena Kabushiki Kaisha Patch antenna
KR20160027220A (ko) 2013-02-13 2016-03-09 오리엔탈모터가부시끼가이샤 기어 감속기의 그리스 누출 방지 구조
US9391482B2 (en) 2013-02-13 2016-07-12 Oriental Motor Co., Ltd. Grease leakage preventing structure for gear reducer

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