JPH0648202A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

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JPH0648202A
JPH0648202A JP22205692A JP22205692A JPH0648202A JP H0648202 A JPH0648202 A JP H0648202A JP 22205692 A JP22205692 A JP 22205692A JP 22205692 A JP22205692 A JP 22205692A JP H0648202 A JPH0648202 A JP H0648202A
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Japan
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vehicle
control
traveling
rough road
power transmission
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Application number
JP22205692A
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English (en)
Inventor
Minoru Takada
稔 高田
Masashi Kimura
正志 木村
Yoshihisa Yonkenya
義久 四軒家
Takeshi Sugimoto
武司 杉本
Yoshitaka Kimura
嘉孝 木村
Takashi Hayaki
隆 早岐
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 悪路走行時における走安性及び走破性を向上
する。 【構成】 4輪駆動車のデフ9〜11に設けられた電磁
多板クラッチを、スロットル開度センサ16からのスロ
ットル開度信号θなどに基づいてオートモード制御しつ
つも、悪路走行判定制御により左右の前輪4a・4bの
車輪加速度等に基づいて悪路走行状態が判定されたとき
にはそうでないときよりも電磁多板クラッチの締結力の
変動が小さくなるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は駆動力伝達経路に介設さ
れたクラッチ手段により車輪に対する伝達トルクを調節
可能な車両の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、4輪駆動車には、左右の前輪間
のフロントデファレンシャルと、左側の後輪間のリヤデ
ファレンシャルと、旋回時に前後輪の軌跡差によるスリ
ップの発生を防止する為に前後輪の車軸間に設けられた
センタデファレンシャルとを備えており、特開昭62−
143719号公報には、前記のような4輪駆動車にお
いて、各デファレンシャルに設けられた電磁クラッチの
締結力を、車両の運転状態を検知する入力センサからの
入力信号に基づいて制御するように構成した車両の動力
伝達装置が記載されている。前記入力センサでは、通
常、車両の運転状態として、アクセルペダルの踏み込み
量や4つの車輪の車輪速度が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、悪路走行時
には、ドライバーの姿勢が安定しないので、ドライバー
の意に反してアクセルペダルの踏み込み量が変動するこ
とがある。このため、前記動力伝達装置のように、アク
セルペダルの踏み込み量に基づいて電磁クラッチの締結
力を制御すると、悪路走行時に電磁クラッチの締結力が
変動して、走安性や走破性が低下するという問題が発生
する。本発明の目的は、悪路走行時における走安性及び
走破性を向上し得る車両の動力伝達装置を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る車両の動
力伝達装置は、駆動力伝達経路に介設されたクラッチ手
段と、アクセルペダルの操作状態などに応じてクラッチ
手段の締結力を制御する制御手段とを備えた車両の動力
伝達装置において、悪路走行状態を判定する悪路走行判
定手段を設け、前記制御手段は、悪路走行判定手段によ
り悪路走行状態が判定されたときには、悪路走行状態で
ないときよりもクラッチ手段の締結力の変動を小さくす
るように構成されたものである。
【0005】ここで、請求項2のように、前記制御手段
を、悪路走行状態のときにはアクセルペダルの操作量信
号に対する検出感度を低く設定するように構成してもよ
く、請求項3のように、前記制御手段に、アクセルペダ
ル操作量に基づいてクラッチ手段への制御量を設定する
為のマップを設けて、悪路走行状態のときにはヒステリ
シスを大きく設定したマップを採用するように構成して
もよく、請求項4のように、前記制御手段を、悪路走行
状態のときにはアクセルペダルによるクラッチ手段の制
御を禁止するように構成してもよく、請求項5のよう
に、前記制御手段を、悪路走行状態のときにはクラッチ
手段への制御量を固定するように構成してもよい。
【0006】
【作用】請求項1に係る車両の動力伝達装置において
は、制御手段により、アクセルペダルの操作状態などに
応じて、駆動力伝達経路に介設されたクラッチ手段の締
結力が調節されるが、制御手段は、悪路走行判定手段が
悪路走行状態を判定したときには、クラッチ手段の締結
力の変動が悪路走行状態でないときよりも小さくなるよ
うに制御するので、悪路走行時における振動でアクセル
ペダルの踏み込み量が多少変動しても、走安性や走破性
の低下を防止出来る。請求項2〜請求項5の場合、何れ
も比較てき簡単な制御により、悪路走行状態のときのク
ラッチ手段の締結力の変動を、悪路走行状態でないとき
よりも小さくできる。
【0007】
【発明の効果】請求項1に係る車両の動力伝達装置にお
いては、悪路走行判定手段を設け、クラッチ手段の締結
力を制御する制御手段を、悪路走行状態のときには、悪
路走行状態でないときよりもクラッチ手段の締結力の変
動を小さくするように構成したので、悪路走行時におけ
る振動でアクセルペダルの踏み込み量が多少変動して
も、走安性や走破性が低下したりすることを防止出来
る。請求項2〜請求項5の場合、何れも比較てき簡単な
制御により、悪路走行状態のときのクラッチ手段の締結
力の変動を、悪路走行状態でないときよりも小さくでき
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。本実施例は、4輪駆動車の動力伝達装置
の差動制限装置に本発明を適用した場合のものである。
図1は、4輪駆動車の駆動系及び差動制限装置の全体構
成図であり、この図1に示すように、エンジン1には変
速機2が接続され、この変速機2は主変速機とこれに連
動連結された副変速機とからなる前進5速・後進1速の
変速機である。前記変速機2には、トランスファ3が接
続され、このトランスファ3には、エンジン1の出力を
前輪4a、4bに伝達するフロントプロペラ軸5とエン
ジン1の出力を後輪4c、4dに伝達するリヤプロペラ
軸6が接続されている。
【0009】前記フロントプロペラ軸5には、フロント
アクスル7を介して左右の前輪4a、4bが接続され、
また、リヤプロペラ軸6には、リヤアクスル8を介して
左右の後輪4c、4dが接続されている。前記トランス
ファ3には、センタデファレンシャル9(以下、センタ
デフという)が設けられ、フロントアクスル7には、フ
ロントデファレンシャル10(以下、フロントデフとい
う)が設けられ、リヤアクスル8には、リヤデファレン
シャル11(以下、リヤデフという)が設けられてい
る。
【0010】次に、図2に基づいて、前記センタデフ9
に組み込まれた電磁多板クラッチ30について説明する
と、この電磁多板クラッチ30は、センタデフ9をアン
ロック状態、中間ロック状態、完全ロック状態の3つ状
態に亙って択一的に切り換えるものである。この電磁多
板クラッチ30は、フロントプロペラ軸5とリヤプロペ
ラ軸6との差動を制限できるものであれば、どのような
形式のものでもよいが、本実施例の電磁多板クラッチ3
0は、複数枚のインナディスクとアウタディスクとから
なるクラッチ板31とこのクラッチ板31に押圧力を発
生させる電磁アクチュエータ32とから構成されてい
る。
【0011】図中、33は軸受、34は一方のプロペラ
軸に連結された伝動部材、35は他方のプロペラ軸に連
結された伝動部材である。前記電磁アクチュエータ32
は、ソレノイド36(SOL C)に電流が流れるときに発
生する磁力でアーマチュア37がクラッチ板31を押圧
するように構成されている。この電磁多板クラッチ30
においては、図3に示すように、ソレノイドSOL Cに流
れる電流とクラッチ板31を摩擦係合させる押圧力つま
り電磁多板クラッチ30で伝達するトルクとが略比例関
係にあるため、センタデフ9の作動回転数を電流の増減
により連続的に変化させることが出来る。更に、前記フ
ロントデフ10にも前記同様の電磁多板クラッチ(ソレ
ノイドSOL Fを備えている)が設けられ、また、リヤデ
フ11にも前記同様の電磁多板クラッチ(ソレノイドSO
L Rを備えている)が設けられているが、同様のものな
のでそれらの説明は省略する。
【0012】次に、図1に基いて前記3つの電磁多板ク
ラッチ、つまり3つのソレノイドSOL F,C,Rを制御
する制御系について説明する。先ず、スイッチ類やセン
サ類として、左右の前輪4a,4b及び左右の後輪4
c,4dの回転速度を検出する車輪速センサ12a,1
2b,12c,12dと、リヤプロペラ軸6の回転速度
を検出する回転数センサ13及びフロントプロペラ軸6
の回転速度を検出する回転数センサ14と、エンジン1
のスロットル開度(アクセルペダルの操作量に相当す
る)を検出するスロットル開度センサ16と、変速機2
の変速段を検出する変速段スイッチ17と、副変速機の
変速段を検出する副変変速段スイッチ18と、エンジン
1と変速機2間のクラッチのON(接続)、OFF(非
接続)を検出するクラッチスイッチ19と、前記センタ
デフ9とフロントデフ10とリヤデフ11の作動モード
を設定する為のモード設定スイッチ20等が設けられて
おり、これらセンサ類やスイッチ類からの信号がコント
ロールユニット21に入力されている。尚、符号22は
バッテリである。
【0013】前記センサ12a〜12dは、例えば電磁
ピックアップセンサからなり、前記スロットル開度セン
サ16は、例えばポテンショメータからなる。前記コン
トロールユニット21は、センサ類やスイッチ類からの
検出信号を必要に応じて波形整形する波形整形回路とス
ロットル開度センサ16からの検出信号をA/D変換す
るA/D変換器を含む入出力インタフェース、マイクロ
コンピュータ、3つのソレノイドSOL F,C,Rの為の
駆動回路、等からなり、マイクロコンピュータのROM
には、後述の差動制限制御の制御プログラムが予め入力
格納され、またマイクロコンピュータのRAMには差動
制限制御の為のメモリやカウンタ等が設けられている。
【0014】次に、前記センタデフ9とフロントデフ1
0とリヤデフ11に対する差動制限制御の概要について
説明する。前記モード設定スイッチ20は、前記3つの
デフ9〜11の作動モードを設定する為のスイッチであ
り、AUTO(Aモード)、C(Cモード)、R(Rモ
ード)及びF(Fモード)を択一的に設定可能に構成さ
れ、これら作動モードとデフの種類と制御内容は、表1
に示す通りである。
【表1】
【0015】表1について説明すると、Aモードにおい
ては、フロントデフ10がアンロック状態とされ、セン
タデフ9とリヤデフ11とがオートモード制御に設定さ
れる。Cモードにおいては、フロントデフ10がアンロ
ック状態とされ、センタデフ9が中間ロック状態とさ
れ、リヤデフ11がオートモード制御に設定される。R
モードにおいては、フロントデフ10がアンロック状態
とされ、センタデフ9及びリヤデフ11が中間ロック状
態とされる。Fモードにおいては、フロントデフ10及
びセンタデフ9及びリヤデフ11の全部が中間ロック状
態とされる。
【0016】前記作動モードは、モード設定スイッチ2
0を介して運転者により任意に設定されるが、Aモード
においては、フロントデフ10がアンロック状態とされ
ているため、駆動性に影響が少なく操作性に優れてお
り、市街地等の通常路をオンロード走行するのに適して
いる。一方、Fモードにおいては、全部のデフが中間ロ
ック状態とされるため操作性が若干低下するが駆動性に
優れており、悪路等を走行するオフロード走行に適して
いる。Cモード及びRモードは、これらの中間の特性を
有し、運転者の好みに応じて選択される。ところで、本
発明の差動制限制御は、Aモード及びCモードによりセ
ンタデフ9及び/又はリヤデフ11がオートモード制御
されているときに、悪路判定制御により路面状態を判定
し、悪路走行時にはスロットル開度センサ16からのス
ロットル開度信号θに対する検出感度を低くすること
で、アクセルペダルの踏み込み量が多少変動しても、ソ
レノイドSOL C,Rの締結力の変動を抑制して走安性及
び走破性を確保するものである。
【0017】次に、この差動制限制御について、図4の
フローチャートに基いて説明するが、図中符号Si(i
=1、2、3、・・・)は各ステップを示す。制御の開
始後、この制御に必要な各種信号が読み込まれる。この
各種信号としては、モード設定スイッチ20からのモー
ド信号MS、クラッチスイッチ19からのクラッチ信号
CS、スロットル開度信号θ、車輪速センサ12a〜1
2dからの車輪速信号Va,Vb,Vc,Vd、変速段
スイッチ17からの変速段信号TS、副変速機の変速段
スイッチ18からの副変変速段信号VTS等が読み込ま
れる(S1)。S2においてはモード信号MSに基いて
作動モードを判定し、Fモードのときは、S3において
ソレノイドSOL F,C,Rの駆動電流IがI=2.5A
に設定され、S4においてソレノイドSOL F,C,Rに
対して駆動電流Iが夫々出力されてデフ9〜11が中間
ロック状態にされ、その後S1へ戻る。
【0018】一方、FモードでないときにはS2からS
5へ移行し、S5においてRモードか否かが判定され、
RモードのときはS5からS6へ移行し、S6において
ソレノイドSOL Fの駆動電流IがI=0Aに設定される
とともにソレノイドSOL C,Rの駆動電流IがI=2.
5Aに設定され、S4に移行してソレノイドSOL F,
C,Rに対して駆動電流Iが夫々出力される。一方、F
モードやRモードでないときには、S7においてCモー
ドか否かが判定され、Cモードのときには、S8へ移行
し、S8においてソレノイドSOL Fの駆動電流IがI=
0Aに設定されるとともにソレノイドSOL Cの駆動電流
IがI=2.5Aに設定され、S9において後述のオー
トモード制御によりソレノイドSOL Rの為の駆動電流I
が設定され、S4に移行してソレノイドSOL F,C,R
に対して駆動電流Iが夫々出力される。
【0019】更に、Aモードのときは、S10において
Yesと判定されてS11へ移行し、S11においてソ
レノイドSOL Fの駆動電流IがI=0Aに設定され、S
12において後述のオートモード制御によりソレノイド
SOL C、Rの為の駆動電流Iが設定され、S4に移行し
てソレノイドSOL F,C,Rに対して駆動電流Iが夫々
出力される。次に、図5に基いて、センタデフ9の電磁
多板クラッチ30のソレノイド駆動電流Iを自動的に演
算設定するオートモード制御について説明する。この制
御が開始されると、先ずS20において後述の悪路判定
制御が実行されて、S21において悪路判定制御で設定
された悪路判定フラグAFにより路面状態を判定する。
そして、悪路判定フラグAFがAF=0の場合には悪路
でないのでS22へ移行して感度定数αがα=0に設定
され、AF=1の場合には悪路なのでS23へ移行して
感度定数αがα=0.1に設定される。
【0020】次に、S24においてスロットル開度信号
θの変動量Δθが図中の式で演算され、S25において
Δθ>αか否かを判定し、Δθ>αの場合にはS26に
おいてスロットル開度センサ16により検出されたスロ
ットル開度信号θ(i)が今回のスロットル開度信号θ
として設定され、Δθ>αでない場合にはS27におい
て前回スロットル開度センサ16により検出されたスロ
ットル開度信号θ(i−1)が今回のスロットル開度信
号θとして設定される。つまり、悪路でない道路を走行
している場合には、運転者の姿勢が安定しており、運転
者の意に反してアクセルペダルが操作されることはない
ので、感度定数αをα=0に設定することで、スロット
ル開度センサ16で検出したスロットル開度信号θ
(i)をそのまま今回のスロットル開度信号θとする
が、凹凸のある悪路を走行している場合には、運転者の
姿勢が安定せず運転者の意に反してアクセルペダルが操
作されることがあるので、感度定数αをα=0.1に設
定することで、比較的小さな変動量Δθでは、前回のス
ロットル開度信号θ(i−1)を今回のスロットル開度
信号θとして設定し、スロットル開度センサ16の検出
感度を実質的に低くする。
【0021】次に、S28において4つの車輪速センサ
12a〜12dからの車輪速Va,Vb,Vc,Vdが
読み込まれ、次にS29において、センタデフ差動回転
数ΔNcが図示の式にて演算される。次に、S30にお
いて駆動電流Iが演算されるが、この駆動電流Iは、セ
ンタデフ9の差動回転数ΔNcと、スロットル開度信号
θとに基いて設定される。図6は電流値I1と差動回転
数ΔNcの関係を示す線図であり、図7は電流値I2と
スロットル開度信号θの関係を示す線図である。即ち、
電流値I1とI2の何れか一方が最大電流Imax(但
し、Imaxは、例えば4.0A)となった場合に、駆
動電流I=Imaxとする。電流値I1とI2の両方共
最大電流Imax未満の場合には、電流値I1と電流値
I2とを用いて所定の演算式により駆動電流Iが演算さ
れることになる。
【0022】次に、スリップなどによりセンターデフ差
動回転数ΔNcが急激に増大したとき、センタデフ9を
所定時間完全ロック状態に保持するため、S31におい
て、駆動電流Iが最大電流Imaxに等しいか否か判定
し、NoのときはS36において駆動電流IとしてS3
0で設定された駆動電流Iが設定され且つSOL C へ出力
され、また、駆動電流Iが最大電流Imaxより小さい
ときには、センタデフ9が略中間ロック状態に近い状態
となり、駆動電流Iが零のときはセンタデフ9がアンロ
ック状態となる。S31の判定の結果、駆動電流Iが最
大電流Imaxに等しいときは、S32においてタイマ
Tcがリセットされ、次にS33において駆動電流Iに
最大電流Imaxが設定され且つSOL C へ出力され、次
にS54においてタイマTcがカウントアップされ、次
にS35においてタイマTcが所定時間K以上になった
か否か判定し、所定時間K経過していないときには、S
34、S35を繰り返し、所定時間K経過すると制御は
リターンする。こうして、所定時間Kの間、駆動電流I
が最大電流Imaxに保持され、その後S1へ戻る。
【0023】尚、リヤデフ11の電磁多板クラッチ30
のソレノイドSOL Rに対する駆動電流Iを演算設定する
オートモード制御は基本的には前記と同様であるが、こ
の場合には、前記ステップS28〜S30に代えて、図
8に示すように、S40においてリヤ車輪速Vc,Vd
を読込み、次にS41においてリヤデフ差動回転数ΔN
rを図示の式にて演算し、S42においてこの差動回転
数ΔNrとスロットル開度信号θとに基いて前記同様に
駆動電流Iを演算する。
【0024】次に、前記悪路判定制御について図9を参
照しながら説明する。先ず、S50においてタイマT1
が所定値T以上か否か、つまり予め設定された所定時間
(例えば、T=0.7秒)を経過したか否かを判定し、
経過していなければS51で今回の左前輪速Va(i)
から前回の左前輪速Va(i−1)を減算して左前輪速
の車輪加速度Dを演算する。次に、S52において図示
の式を用いて左前輪加速度Dのオフセット補正を行う。
このオフセット補正は、前述の左前輪加速度Dから真の
左前輪加速度Dを求めるものである。即ち、前記S51
で求めた実際の車輪加速度Dは車体の加速度を含むもの
であり、従ってその実際の車輪加速度Dから車体加速度
を減じることにより真の車輪加速度Dを求めるオフセッ
ト補正を行う。尚、上式のおいて車体加速度は〔Va
(i)−Va(i−1)〕/4で表されている。これ
は、車輪と車体との関係を考えたとき、先ず車輪が回転
を始め、それにより車体が動きだす。つまり、車体は車
輪に対して遅れて動きだし、その遅れは、悪路判定制御
の略4周期分に相当する(悪路判定制御の処理周期14
msec、車体の車輪に対する遅れ約56msec)。
そこで、現在より4周期前まで実際の車輪加速度の平均
を車体加速度としたものである。
【0025】前記のようにして真の車輪加速度Dを求め
たら、S53〜S55で真の車輪加速度Dのしきい値β
を設定する。しきい値βは、トラクション制御中やアン
チスキッド制御中には比較的大きな値、例えば0.70
Gに設定され、そうでない場合比較的小さな値、例えば
0.50Gに設定される。次に、前記S52で求めた真
の車輪加速度Dがしきい値βを越えた回数をピークカウ
ンタPC(そのカウント値をPCとする)でカウントす
る。即ち、前記車輪加速度Dの振動(経時変化)が図1
0に示すものである場合、その車輪加速度Dの振動のピ
ークが+β、−βを越えた回数をカウントする。このカ
ウントにあたっては、図10に示すように、+β、−β
を越えたピークの回数をカウントするものであり、且つ
そのカウントはピークが+β、−βを交互に越えた場合
に行い、例えば1つのピークが+βを越えた後次のピー
クが−βを超えることなくまた+βを越えた場合には、
その2番目の+βを越えたピークはカウントしない。悪
路により車輪加速度Dが振動する場合には、一般的に
(+)方向と(−)方向とに交互に変動するはずであ
り、従って、前記のように+βと−βとを交互に超える
場合にのみカウントすることで、より精度の高い悪路判
定を行うことが出来る。
【0026】具体的には、S56でS52における車輪
加速度Dが零以上か否かを判定し、零以上の場合にはS
57でその車輪加速度Dが+βより大きいか否かを判定
し、大でなければS21へ移行し、大であればS58で
左前輪ピークフラグPFがPF=1であるか否かを判定
する。PF=1の場合には前回車輪加速度Dが−βを越
えたのでピークカウンタPCをインクリメントしたとい
う意味であり、PF=0の場合には、前回車輪加速度D
が+βを超えたのでピークカウンタPCをインクリメン
トしたという意味である。そして、PF=1であれば、
前回−βを超えたことによりピークカウンタPCをイン
クリメントしているので、S59において今回+βを超
えたことによりピークカウンタPCをインクリメント
し、次にS60でPFをリセットする。また前記S58
においてPF=1でなければ、前回に続いて今回も+β
を超えているということであり、1つのピークを2回カ
ウントすることを防止する意味からもまた前回(−)側
でカウントしていないのに(+)側で続けてもう1回カ
ウントすることを防止する意味からもピークカウンタP
CをインクリメントすることなくS21へ移行する。
【0027】また、S56において車輪加速度Dが零未
満の場合は、S61において車輪加速度Dが−βより小
であるか否かを判定し、小でなければS21へ移行し、
小であれば、S58〜S60と同様の考え方の基に手順
を進行させる。即ち、先ずS62においてPF=0か否
かを判定し、零であればS63においてPCを1回カウ
ントし、次に、S64でPF=1に設定してS21へ移
行し、前記S62でPFが零でなければピークカウンタ
PCをインクリメントすることなくS64に進んでフロ
ーを終了する。前記のようにしてS50〜S64を繰り
返し、所定時間が経過したらS50においてタイマが所
定時間以上と判定するので、S65に移行してタイマを
リセットし、S66でピークカウンタPCのカウント値
PCが予め設定された所定のしきい値γ(例えばγ=1
0)より大であるか否かが判定され、大でなければS6
7において左前輪についての悪路フラグAF(L)をA
F(L)=0とし、次にS68でPCをリセットする。
もし、S66でPCがγより大であれば、S67におい
て悪路フラグAF(L)をAF(L)=1とする。前記
悪路判定制御では左前輪に対して悪路判定を行ったが、
右前輪に対しても同様に悪路判定を行って右前輪に対す
る悪路フラグAF(R)を決定し、両悪路判定の結果悪
路フラグAF(L)・AF(R)の少なくとも一方がセ
ットされているときには悪路と判定して悪路フラグAF
がAF=1に設定され、悪路フラグAF(L)・AF
(R)が両方ともリセットされている場合には平坦な路
面状態と判定して悪路フラグAFがAF=0に設定され
る。
【0028】次に、前記オートモード制御の別実施例に
ついて説明する。 〔第1別実施例〕・・・図11・図12参照 このオートモード制御では、前記S20〜S30に代え
てS70〜S79が実行される。先ず、S70において
スロットル開度信号θ、車輪速センサ12a〜12dか
らの車輪速信号Va,Vb,Vc,Vd等の各種信号が
読み込まれ、S71において前記と同様に悪路判定制御
が実行される。次に、悪路判定フラグAFがAF=1か
否かを判定し、比較的平坦な道路の場合には、S73に
おいて、図12に1点鎖線で図示のマップAが設定さ
れ、悪路の場合には、S74において、図12に2点鎖
線で図示のマップBが設定される。次に、S75におい
て今回のスロットル開度信号θ(i)が前回のスロット
ル開度信号θ(i−1)と同じか否かを判定し、同じ場
合にはS76におてい前回の駆動電流Iが保持され、同
じでない場合にはS77においてθ(i)>θ(i−
1)か否かを判定する。
【0029】θ(i)>θ(i−1)の場合、即ちスロ
ットル開度信号θが増大方向の場合には、S78におい
て路面状態に関係なく駆動電流Iが図12に実線で図示
のマップCより演算され、θ(i)>θ(i−1)でな
い場合、即ちスロットル開度信号θが減少方向の場合に
は、S79においてS73或いはS74で設定されたマ
ップA又はBより駆動電流Iが演算される。即ち、マッ
プAとマップC間のヒステリシスH1はマップBとマッ
プC間のヒステリシスH2よりも小さく設定されてお
り、凹凸の少ない平坦な道路を走行している場合にはマ
ップAを用いて駆動電流Iを演算し、凹凸の大きい悪路
を走行している場合にはマップBを用いて駆動電流Iを
演算することで、悪路走行時における走安性及び走破性
が向上される。
【0030】〔第2別実施例〕・・・図13参照 このオートモード制御では、前記S20〜S30に代え
てS80〜S85が実行される。S80においてスロッ
トル開度信号θ4つの車輪速センサ12a〜12dから
の車輪速Va,Vb,Vc,Vdが読み込まれ、次にS
81において、センタデフ差動回転数ΔNcが前記と同
様に図示の式にて演算される。次に、S82において前
記悪路判定制御が実行され、S83において悪路判定制
御で設定された悪路判定フラグAFにより路面状態が判
定される。そして、悪路判定フラグAFがAF=0の場
合には平坦な路面状態なので、S84に移行してセンタ
デフ9の差動回転数ΔNcと、スロットル開度信号θと
に基づいて駆動電流Iが設定され、AF=1の場合には
悪路なのでS85へ移行し、差動回転数ΔNcに基づい
て駆動電流Iが設定される。このように、悪路走行時に
はスロットル開度信号θを用いないで駆動電流Iを設定
するので、悪路走行時におけるスロットル開度信号θの
変動により走安性及び走破性が低下することを効果的に
防止出来る。
【0031】尚、前記S85では、差動回転数ΔNcに
基づいて駆動電流Iを設定するようにしたが、図14の
S90に示すように、悪路走行状態になる直前の駆動電
流Iを今回の駆動電流Iとして設定してもよい。尚、本
実施例は4輪駆動車の場合を例として説明したが、FF
車やFR車等のデファレンシャルに対しても本発明を同
様に適用出来ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る4輪駆動車の駆動系と差動制限装
置の全体構成図である。
【図2】デフの差動制限用の電磁多板クラッチの断面図
である。
【図3】電磁多板クラッチの特性図である。
【図4】デフ差動制限制御のルーチンのフローチャート
である。
【図5】オートモード制御のルーチンのフローチャート
である。
【図6】オートモード制御における電流値I1の特性図
である。
【図7】オートモード制御における電流値I2の特性図
である。
【図8】オートモード制御におけるリヤデフ差動回転数
演算ルーチンのフローチャートである。
【図9】悪路判定制御のルーチンのフローチャートであ
る。
【図10】車輪加速度変動の作動説明図である。
【図11】第1別実施例にオートモード制御のルーチン
のフローチャートである。
【図12】スロットル開度と駆動電流との関係を示す特
性図である。
【図13】第2別実施例にオートモード制御のルーチン
のフローチャートである。
【図14】第3別実施例にオートモード制御のルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】
16 スロットル開度センサ 21 コントロールユニット 30 電磁多板クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 武司 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 木村 嘉孝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 早岐 隆 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力伝達経路に介設されたクラッチ手
    段と、アクセルペダルの操作状態などに応じてクラッチ
    手段の締結力を制御する制御手段とを備えた車両の動力
    伝達装置において、 悪路走行状態を判定する悪路走行判定手段を設け、 前記制御手段は、悪路走行判定手段により悪路走行状態
    が判定されたときには、悪路走行状態でないときよりも
    クラッチ手段の締結力の変動を小さくするように構成さ
    れたことを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、悪路走行状態のときに
    はアクセルペダルの操作量信号に対する検出感度を低く
    設定するように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、アクセルペダル操作量
    に基づいてクラッチ手段への制御量を設定する為のマッ
    プを備え、且つ悪路走行状態のときにはヒステリシスを
    大きく設定したマップを採用するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の車両の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、悪路走行状態のときに
    はアクセルペダルによるクラッチ手段の制御を禁止する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車
    両の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、悪路走行状態のときに
    はクラッチ手段への制御量を固定するように構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の動力伝達装
    置。
JP22205692A 1992-07-29 1992-07-29 車両の動力伝達装置 Pending JPH0648202A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001277896A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Komatsu Ltd インタアクスルデフ装置及びその制御方法
US7376503B2 (en) 2003-11-20 2008-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle running control apparatus and vehicle running control method
KR101012219B1 (ko) * 2009-02-03 2011-02-08 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량의 러프로드 검출 시스템 및 그 방법

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