JPH0647943U

JPH0647943U - カメラマウント装置

Info

Publication number: JPH0647943U
Application number: JP356992U
Authority: JP
Inventors: 道広山木
Original assignee: 株式会社シグマ
Priority date: 1992-01-08
Filing date: 1992-01-08
Publication date: 1994-06-28

Abstract

(57)【要約】【目的】一眼レフカメラのマウント部の内側に第１の
バヨネットマウントと、マウント部の外側に第２のバヨ
ネットマウントを設け、絞り機構の駆動手段を機械的、
電気的等の複数種類の制御手段を設けることによって、
２種類のバヨネットマウントにより、機械的駆動方式の
露出調節も、電気的駆動方式の露出焦点調節も使用出来
るカメラを得る。【構成】カメラマウント装置は第１の結合手段である
内爪バヨネット１と第２の結合手段である外爪バヨネッ
ト２、交換レンズの絞りレバーを機械的に制御する自動
絞りレバー３、交換レンズの絞りリングと連動する絞り
値連動レバーと係合し、絞り値情報を検知する絞り値レ
バー５、アナログ情報をもつ交換レンズのアナログ信号
を入力するアナログ信号入力端子７、焦点調節及び絞り
調節をレンズ内モータによって行う交換レンズの信号端
子とレンズ装着時に接触する電力及び信号を送受信する
信号端子群４から構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一眼レフカメラのレンズ着脱マウントに関し、特にマウント方式及び制御方式の異なる交換レンズを選択して使用できる一眼レフカメラのカメラマウント装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

レンズ交換可能な一眼レフカメラにおいて、カメラ本体と交換レンズを接続するマウント部はカメラメーカー別に異なっていた。マウント方式を大別すると、ねじ込み式のスクリュー式マウント、雌雄マウント相互間を時計方向及び反時計方向に回動して接続するバヨネット式マウント、カメラ本体のマウント爪を交換レンズの締め付けリングで締め付けて固定するスピルゴット式マウントが知られている。

【０００３】また、カメラ本体は交換レンズを制御するためにカメラ本体・交換レンズ間において各種信号の伝達を行っているが、マウントと同様にカメラメーカー別に異なっている。例えば、露出調節の情報の伝達方式は絞り機構連動手段である自動絞りレバー、交換レンズの開放絞りの情報伝達手段である絞り値レバー等を介して情報を伝達する機械信号伝達と、最近採用されている交換レンズ内のＣＰＵとカメラ本体内のＣＰＵとの間で電気信号の授受によって情報を伝達する電気信号伝達の方式等が知られている。

【０００４】更に、焦点調節、露出調節も近年自動化が進み、全自動一眼レフカメラが多種発売されているが、全自動一眼レフカメラの焦点調節は合焦レンズを移動させる駆動源をカメラ本体内に設け、駆動軸を用いる機械式伝達方式と、合焦レンズを移動させる駆動源を交換レンズ内に設け、カメラ本体からの電気信号による電気信号伝達方式が知られている。また、露出調節も自動絞りレバーによって交換レンズ内の絞り機構を制御する機械式制御と、交換レンズ内にモータを内蔵して電気的にカメラ本体側から制御する電気式制御とが知られている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

一眼レフカメラの交換レンズの小型化にはマウント径は小さいほうが望ましい。しかし、一眼レフカメラのマウント内周近傍には自動絞りレバーや絞り値伝達レバーを配置しなければならず、大口径レンズや超望遠レンズ等の特殊な光学系の場合、周辺光量の低下やケラレ等が発生する場合がある。これに対応するためにはマウント径を大きくすればよいが、マウント部の大口径を必要としない光学系に対しても交換レンズを大型化しなければならず、マウント部を必要以上に大口径にはできなかった。また、カメラマウントは一度決定した規格を変更すると従来型カメラ用の交換レンズの装着ができなくなるため、ユーザーのために変更ができなかった。

【０００６】また、交換レンズの制御方式の課題として、自動焦点調節制御では合焦レンズ系を移動させる駆動源をカメラ本体内に設け、駆動軸を用いる機械式伝達方式は交換レンズ内に駆動手段を必要としないので小型化出来るが、カメラ本体内に駆動源を備えるのでカメラ本体が大型化する。また、合焦用レンズが大きな望遠レンズの場合、カメラ本体からの駆動力では力が不足する場合がある。また、自動焦点調節制御で合焦レンズを移動させる駆動源を交換レンズ内に設ける場合、駆動源の大きさを交換レンズ光学系のタイプに応じて選択することが出来る長所が有るが、駆動源を内蔵しているので交換レンズ自身が重たくなる欠点がある。

【０００７】一方、絞り制御においても絞り機構の制御機構をカメラ本体内に設け、自動絞りレバーによって交換レンズの絞りを制御する機械式制御方式は交換レンズ内に絞り用のモータ等の駆動手段を必要としないので軽量化出来るが、マウント内周近傍に自動絞りレバーや絞り値伝達レバーを配置しなければならず、大口径や超望遠の光学系の場合、周辺光量の低下やケラレ等が発生する場合がある。絞り機構を作動させる駆動源となるモータを交換レンズ内に設ける場合、モータ制御情報と電力を供給する電気接点を設ければよいので機構が単純化できるが、駆動源を各交換レンズに組み込まなくてはならず、交換レンズのコストが高くなる欠点がある。また、いずれの方式も互換性は無く、最良の組み合わせを得ることが出来なかった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、マウントタイプと制御方式の長所を生かすために、一眼レフカメラのマウント部の内側に第１のバヨネットマウントと、マウント部の外側に第２のバヨネットマウントの２種類からなる結合手段を設け、絞り機構の駆動手段を機械式、電気式等の複数種類の制御手段を設けることによって、２種類のバヨネットマウントにより、光学系に適したマウントを選択することにより、交換レンズを必要以上に大型化させずにすみ、機械式駆動方式の露出調節も、電気式駆動方式の露出焦点調節も使用出来るカメラを得ることが出来、最適の方式の交換レンズを使用することが出来るようにしたものである。

【０００９】

【作用】

内爪マウントと機械式絞り制御は光学系の有効口径を必要としない焦点距離の短いレンズタイプや在来の交換レンズに適応し、外爪マウントは望遠レンズ、超望遠レンズなど光学系の有効口径を必要とする特殊なレンズタイプの交換レンズに適しており、電気式絞り制御は、絞り機構がフイルム面より比較的離れていて機械式絞り制御が困難な場合に、交換レンズ内にステッピングモータを内蔵して、ステッピングモータによって自動絞りを制御を行うことがでる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案のカメラマウント装置の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１１】１図は本考案のカメラマウント装着を組み込こんだカメラと装着される交換レンズのタイプを示す該略図である。Ｂがカメラ本体で第１の結合手段である内爪バヨネット１、第２の結合手段である外爪バヨネット２、交換レンズ側の絞り機構を機械的に駆動制御する制御手段である自動絞りレバー３、交換レンズ側の合焦用光学系と絞り機構をそれぞれ電気的に駆動制御するための接点ピン４ａ、４ｂを有している。この場合、内爪バヨネット１と自動絞りレバー３は従来型のマウントの形状と方式にすることが望ましい。また、１１はカメラ本体Ｂに搭載された各種制御システムの中心となり、ＡＦ（オートフォーカス）制御部１２、ＡＥ（オートエクスポージャー）制御部１３からの情報を処理する制御回路、１４は同じくカメラ本体Ｂ内に収容されている電源の電池である。Ｌ１は一般的な光学系に適応されるタイプの交換レンズ、Ｌ２は焦点調節を交換レンズ内のモータ２２の駆動によって制御するタイプの交換レンズ、Ｌ３は焦点調節と露出調節を交換レンズ内のモータ２２、２３の駆動によって制御するタイプの交換レンズである。

【００１２】交換レンズＬ１がカメラ−本体Ｂに装着されると交換レンズＬ１の光学系２１を通過した被写体光の一部がサブミラー１５を介してＡＦ制御部１２に入射すると、ＡＦ制御部１２は、デフォーカス量を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出したフォーカスレンズの移動量に基づき前ピン、後ピンの情報をファインダー内の合焦表示部１６に表示する。一方、露出を制御するＡＥ制御部１３は輝度を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出した適正絞り値に基づき、絞り機構９の自動絞りレバー３を作動させる。交換レンズＬ１の絞りレバー２４は自動絞りレバー３の作動を絞り機構２５に伝達し、適正露出を得る。

【００１３】交換レンズＬ２がカメラ本体Ｂに装着されると交換レンズＬ２の光学系２１を通過した被写体光の一部がサブミラー１５を介してＡＦ制御部１２に入射すると、ＡＦ制御部１２は、デフォーカス量を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出したフォーカスレンズの移動量に基づき合焦駆動用のＡＦモータ２２を回転させる信号を接点ピン４ｂを通じ交換レンズＬ２に搭載された制御回路２６に伝達させ、ＡＦモータ２２を制御する。一方、露出を制御するＡＥ制御部１３は輝度を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出した適正絞り値に基づき、絞り機構９の自動絞りレバー３を作動させる。交換レンズＬ２の絞りレバー２４は自動絞りレバー３の作動を絞り機構２５に伝達し、適正露出を得る。

【００１４】交換レンズＬ３がカメラ本体Ｂに装着されると交換レンズＬ３の光学系２１を通過した被写体光の一部がサブミラー１５を介してＡＦ制御部１２に入射すると、ＡＦ制御部１２は、デフォーカス量を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出したフォーカスレンズの移動量に基づき合焦駆動用のＡＦモータ２２を回転させる信号を接点ピン４ｂを通じ交換レンズＬ３に搭載された制御回路２６に伝達させ、ＡＦモータ２２を制御する。一方、露出を制御するＡＥ制御部１３は輝度を検出し、制御回路１１に信号を出力する。制御回路１１は算出した適正絞り値に基づき絞り用のＡＥモータ２３を回転させる信号を接点ピン４ｂを通じ交換レンズＬ３に搭載された制御回路２６に伝達させ、ＡＥモータ２３を制御し、絞り機構２７を作動させ、適正露出を得る。

【００１５】２図は本考案のカメラマウント装置の正面図で、１は第１の結合手段であるマウント１０の内側に設けられた内爪バヨネット、２は第２の結合手段であるマウント１０の外側に設けられた外爪バヨネット、３は交換レンズの絞りレバー２４を機械的に制御する自動絞りレバー、５は交換レンズの絞りリングと連動する絞り値連動レバーと係合し、絞り値情報を検知する絞り値レバー、７はアナログ情報をもつ交換レンズのアナログ信号出力端子とレンズ装着時に電気的に接触するアナログ信号を入力するアナログ信号入力端子、４は焦点調節及び絞り調節をレンズ内モータによって行う交換レンズの信号端子とレンズ装着時に接触する電力及び信号を送受信する信号端子群である。

【００１６】以上のように、本考案に係るカメラマウント装置を有するカメラは、自動絞りレバー３、絞り値レバー５、アナログ信号入力端子７、信号端子群４を具備しているので、１図で示したＬ１、Ｌ２、Ｌ３のタイプの交換レンズを含め、表１に示す８種類のタイプの交換レンズを装着し、制御することができる。

【００１７】

【表１】

【００１８】３図及び４図は本考案のカメラマウント装置に装着される各交換レンズのマウント側正面図及び断面図である。

【００１９】３図はカメラの内爪マウントに装着される交換レンズで、レンズマウント３１がレンズ鏡筒３０に組み付けられている。レンズマウント３１は爪が内側から外側に向かって設けられているので光学素子３２の有効径が制限されている。

【００２０】４図はカメラの外爪のウントに装着される交換レンズである。同様にレンズマウント４１がレンズ鏡筒４０に組み付けられているが、レンズマウント４１は爪が外側から内側に向かって設けられているので光学素子４２の有効径を制限していない。

【００２１】以上のようにカメラの外爪マウントに装着される交換レンズの方が光学系の後玉の有効径が大きく確保できる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案によれば、装着する交換レンズが焦点距離の短いレンズタイプや在来の交換レンズには内爪マウントにより装着し、機械式絞り制御を行うことが可能で、モータ等の装置を必要としないので軽量化が可能であり、外爪マウントは光学系の有効口径を増す事が可能で開放Ｆ値の小さい大口径レンズや超望遠レンズにおいてマウント内径による周辺光量のケラレの制限が少なくなり、開放Ｆ値の小さい大口径レンズや超望遠レンズ等の特種レンズの設計が容易になる。さらに、電気式駆動方式により、絞り機構がフイルム面より比較的離れていて機械式絞り制御が困難な場合には、交換レンズ内にステッピングモータを内蔵して、ステッピングモータによって自動絞りを制御を行うことを選択できる。したがって、交換レンズを光学系に適した制御方式を採用できるので高性能な交換レンズを安価に製造可能にする効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】カメラマウント装着を組み込こんだカメラと装
着される交換レンズのタイプを示す該略図である。

【図２】カメラマウント装置の正面図である。

【図３】カメラの内爪マウントに装着される交換レンズ
のマウント側正面図及び断面図である。

【図４】カメラの外爪マウントに装着される交換レンズ
のマウント側正面図及び断面図である。

【符号の説明】

１内爪バヨネット２外爪バヨネット３自動絞りレバー４ａ接点ピン４ｂ接点ピン４信号端子群５絞り値レバー７アナログ信号入力端子１０マウント１１制御回路１２ＡＦ制御部１３ＡＥ制御部１６合焦表示部２１光学系２２ＡＦモータ２３ＡＥモータ２４絞りレバー２５絞り機構２６制御回路２７絞り機構

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年７月２３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

【図３】

【図１】

【図４】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】レンズ交換可能な一眼レフカメラにおい
て、マウント部の内側に第１のバヨネットマウントと、
マウント部の外側に第２のバヨネットマウントの２種類
からなる結合手段と、交換レンズ側の合焦用光学系と絞
り機構をそれぞれ電気的に駆動制御するための端子群
と、交換レンズ側の絞り機構を機械的に駆動制御する制
御手段の複数種類からなる制御手段を備えたことを特徴
とするカメラマウント装置。