JPH0647911U - 光ファイバ整列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバフェルールと円筒状の送光／受光
部品とを整列するための新規で且つ改良されたスリーブ
型光ファイバ整列装置を提供する。 【構成】 幾何学軸が光ファイバの光学軸に一致してい
てもいなくてもよい光ファイバフェルール１２を、幾何
学軸と光学軸が一致していてもいなくてもよい円筒状の
光学的送光／受光部品１４に整列するための光ファイバ
整列装置１０において、フェルールを受け入れる第１端
２４と、円筒状光学部品を包囲する第２端２６とを備
え、第１端の幾何学軸３２はフェルールの幾何学軸に一
般に一致しそして第２端の幾何学軸３４は円筒状光学部
品の幾何学軸に一般に一致し、上記の第１端及び第２端
は互いに偏心していて、その各々の幾何学軸が互いに食
い違うようにしており、これにより、上記円筒状の送光
／受光部品の周りで装置を回転することにより、該部品
の光学軸と光ファイバフェルールの光学軸が最適に整列
できるようにした光ファイバ整列装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一般に光ファイバ接続装置に係り、より詳細には、光ファイバフェル ールを円筒状の光学的送光／受光部品と整列するための光ファイバ整列装置即ち アダプタに係る。

【０００２】

【従来の技術】

光ファイバ整列装置は公知であり、光ファイバの端を送光又は受光部品と整列 するのに使用されている。多くの場合に、光ファイバ端はフェルールに終端され そしてフェルールそれ自体は別のフェルールに整列されるか又は送光／受光部品 に整列される。

【０００３】 典型的な光ファイバ整列装置即ちアダプタは、２つの端を有する整列スリーブ を含んでいる。この整列装置を用いて一対のファイバ端に終端された一対のフェ ルールを整列する場合は、スリーブの２つの端が同じ直径である。この整列装置 を用いてフェルールを円筒状の送光／受光部品に整列する場合には、スリーブの 両端が異なる直径にされる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような光ファイバ整列装置又はスリーブを使用する場合に、幾つかの問題 が生じる。これらの問題は、相互接続又は整列されたフェルール及び／又は送光 ／受光部品の幾何学軸が光学軸としばしば一致しないことに基づくものである。 より詳細には、整列装置の両端は、従来、フェルールの円筒状部分及び円筒状の 送光／受光部品に圧ばめされ、整列装置の両端の幾何学軸はフェルール及び部品 の幾何学軸と一般に一致される。しかしながら、特に、部品の光学軸はその幾何 学軸に一致しないことがしばしばある。

【０００５】 例えば、送光／受光部品は発光ダイオードであって、幾何学軸を画成する突出 部分を有するカンを含んでいる。製造中の大きな公差により、光学軸が円筒状部 分の幾何学軸と一致しないことがしばしばある。換言すれば、部品の光学軸と幾 何学軸は互いに偏心している。フェルールにおける光ファイバ端のセンタリング 技術はこの業界において非常に高精度になってきているが、光学軸（ファイバ） とフェルールの幾何学軸とがある程度偏心することがある。それ故、このような 光ファイバ整列装置を使用するときには、相互接続された光学部品の光学軸の偏 心により送信ロスが生じる。

【０００６】 本考案は、光ファイバフェルールの軸と円筒状の送光／受光部品の軸との間に 最適な整列を達成する整列装置を提供することにより上記の問題を解決すること に関する。

【０００７】 そこで、本考案の目的は、光ファイバフェルールと円筒状の送光／受光部品と を整列するための新規で且つ改良されたスリーブ型光ファイバ整列装置を提供す ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、光ファイバフェルールの幾何学軸はファイバの光学軸と一致 してもしなくてもよい。円筒状の送光／受光部品の幾何学軸も該部品の光学軸と 一致してもしなくてもよいが、多くの場合、このような部品の幾何学軸と光学軸 は偏心している。

【０００９】 本考案によれば、光ファイバ整列装置は、光ファイバフェルールを受け入れる ための第１端と、円筒状の送光／受光部品を包囲するための第２端とを備えてい る。第１端の幾何学軸は、フェルールの幾何学軸に一般的に一致する。第２端の 幾何学軸は、光学部品の幾何学軸に一般的に一致する。

【００１０】 本考案によれば、光ファイバ整列装置の第１及び第２端は互いに偏心していて その幾何学軸は食い違っている。それ故、円筒状の光学部品の周りで整列装置（ 及びその中の光ファイバフェルール）を回転すると、光学部品及びフェルールの 光学軸を最適に整列することができる。

【００１１】 以下に説明するように、整列装置の第１及び第２端は、第１及び第２の円筒状 スリーブによって形成される。これらスリーブの少なくとも一方は、その長手方 向に延びる第１スロットと、その横方向に延びる第２スロットとを含み、これら スロットは互いに連通し、スリーブのための把持弾性を与える。以下の実施例で は、これらスリーブは直径が異なり、両スリーブが第１及び第２スロットを含ん でおり、一方のスリーブの把持弾性は他方のスリーブとは独立したものである。 壁手段がこれらスリーブを軸方向に分離しており、第２スロットは壁手段の両側 に配置されている。壁手段は、光信号即ち光を通過するための中心穴を含んでい る。

【００１２】

【実施例】

以下、添付図面を参照し、本考案の実施例を詳細に説明する。図１に示す本考 案の光ファイバ整列装置即ちアダプタ１０は、光ファイバフェルール１２を円筒 状の送光／受光部品１４に整列するものである。図１は、例えば、電気的装置１ ８の一部分であるパネル１６の前方に突出した複数（４つ）の円筒状送光／受光 部品１４を示している。１つの装置１０及びフェルール１２しか図示されていな いが、電気的装置１８の４つの部品１４に４つの装置及びフェルールを接続する ことができる。更に、電気的装置１８は例示の目的で示されておりそして円筒状 の送光／受光部品１４は種々様々な光学送信、受信又はトランシーバの一部分で あることを理解されたい。

【００１３】 光ファイバフェルール１２は、クラッド被覆された光ファイバ２０の端に接続 するための公知構造のものである。光ファイバはフェルール内においてそのクラ ッドが剥離されており、露出されたファイバ長さがフェルールの円筒状前方突出 部分２２に配置され、この前方突出部分２２の遠方端に光ファイバの端が露出さ れる。このようなフェルールは比較的信頼性があり、フェルールの幾何学軸、特 に突出する円筒状部分２２の幾何学軸は、フェルールの光学軸、即ち光ファイバ 自体に近いものである。しかしながら、フェルール１２、特にその前方に突出す る円筒状部分２２の幾何学軸と光学軸が一致しない場合がある。多くの場合に、 円筒状の送光／受光部品の幾何学軸はその光学軸に一致しない。それ故、フェル ール１２を円筒状の送光／受光部品１４のような光学部品に接続するのに公知の 整列装置を使用した場合には、しばしば送信ロスが生じる。本考案の整列装置１ ０は、このような問題を解決し、フェルールの光学軸と円筒状光学部品の光学軸 を最適に整列できるようにする。

【００１４】 特に、図２及び図３を参照すれば、光ファイバ整列装置即ちアダプタ１０は、 その第１端に円筒状スリーブ２４を含むと共に、その反対の第２端に円筒状スリ ーブ２６を含んでいる。スリーブ２４は、フェルール１２の前方に突出する円筒 状部分２２を受け入れてそれに圧ばめされるサイズである。スリーブ２６は、円 筒状の光学部品１４を包囲してそれに圧ばめされるサイズである。スリーブ２４ 及び２６は、フェルール部分と円筒状光学部品の異なる直径に対応するように直 径が異なることが明らかである。大きい方のスリーブ２６は、両スリーブを分離 する底壁２８を有している。この壁は円筒状光学部品１４の遠方端に当接し、そ してこの壁は光学信号即ち光を通すための中央穴３０を有している。

【００１５】 特に、図３を参照すれば、フェルール１２に接続するための装置１０のスリー ブ２４は、その円筒形状の中心線を画成する幾何学軸３２を含んでいる。同様に 、大きい方のスリーブ２６は、その円筒形状の中心線を画成する幾何学軸３４を 含んでいる。この点において、スリーブ２６はスリーブ２４よりも直径が大きい が、その逆のこともあり、又はこれらのスリーブが同じ直径のこともあることを 理解されたい。更に、円筒状スリーブ２４及び２６が、各々、フェルール１２の 前方に突出する円筒状部分２２の上に配置され及び円筒状の光学部品１４を包囲 した状態で、これらスリーブの幾何学軸が各々フェルール又は光学部品の幾何学 軸に一致する。しかしながら、上記したように、フェルール又は光学部品の光学 軸は、各幾何学軸に一致してもしなくてもよい。円筒状の送光／受光部品１４の ような光学部品が多数ある場合には、その幾何学軸と光学軸が一致しないことが 多い。

【００１６】 本考案によれば、整列装置１０の両端のスリーブ２４及び２６は互いに偏心し ており、図３に矢印Ａで示すように、各幾何学軸３２と３４を互いに食い違うよ うにしている。それ故、円筒状光学部品１４のような送光／受光部品の周りで整 列装置１０を回転することにより、光学部品の光学軸と、スリーブ２４に接続さ れたフェルールとの間で整列の最適化を達成することができる。換言すれば、ス リーブ２６の幾何学軸３４は整列装置の回転軸を画成する。この回転軸は、スリ ーブ２６が接続されて回転される光学部品の光学軸に対して固定のままである。 しかしながら、スリーブ２６が円筒状光学部品の周りで回転するときには、スリ ーブ２４、特にその幾何学軸３２はスリーブ２６の幾何学軸３４の周りの軌道に あり、ひいては、それが接続された光学部品の幾何学軸の周りの軌道にある。例 えば、フェルール１２の光学軸がスリーブ２４の幾何学軸３２と一致する場合に は、フェルール／光ファイバの光学軸は、スリーブ２６に接続された光学部品の 光学軸がどこにあろうと、回転によりこの光学軸に近づいたり離れたりする。こ の回転円又は経路のある点において、両光学軸は、光学部品とフェルールの光学 軸が最適に整列したと考えられる最接近点にくる。

【００１７】 図２及び図３に示した本考案の形態においては、フェルール１２のスリーブ２ ４には、フェルールの前方に突出する円筒状部分２２に整列装置を容易に圧ばめ するための把持弾性作用、即ちスプリング作用が与えられる。より詳細には、ス リーブ２４は、長手方向に延びるスロット３６を含み、これはスリーブ２６の壁 ２８に隣接した横方向即ち半径方向に延びるスロット３８と連通している。

【００１８】 図４及び図５に示す本考案の別の実施例では、スリーブ２６にも、円筒状の送 光／受光部品１４に整列装置を容易に圧ばめするためのスプリング作用即ち把持 弾性作用が与えられる。より詳細には、スリーブ２４と同様に、スリーブ２６も 長手方向に延びるスロット４０を含み、これはスリーブ２６の底を形成する壁２ ８に隣接する横方向即ち半径方向に延びるスロット４２と連通している。図４及 び図５の構成では、スリーブ２４によって与えられる弾性即ちスプリング作用は 、スリーブ２６とは独立したものであることを理解されたい。

【００１９】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案により、光ファイバフェルールの軸と 円筒状の送光／受光部品の軸との間に最適な整列を達成する整列装置が提供され た。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による光ファイバ整列装置を、光ファイ
バ端の光ファイバフェルールと光学的な送光／受光部品
とに関連して示した分解斜視図である。

【図２】図１の整列装置を示す斜視図である。

【図３】図２の３−３線に沿った軸方向断面図である。

【図４】整列装置の別の実施例を示す斜視図である。

【図５】図４の５−５線に沿った軸方向断面図である。

【符号の説明】

１０ 光ファイバ整列装置 １２ 光ファイバフェルール １４ 円筒状の送光／受光部品 １８ 電気的装置 ２０ 光ファイバ ２２ フェルールの前方に突出した部分 ２４，２６ スリーブ ２８ 壁 ３０ 中心穴 ３２，３４ 幾何学軸 ３６，３８，４０，４２ スロット

フロントページの続き (72)考案者 マーク マーゴリイン アメリカ合衆国 イリノイ州 リンカンウ ッド ロウンデール 6611 エヌ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 幾何学軸が光ファイバの光学軸に一致し
   ていてもいなくてもよい光ファイバフェルール１２を、
   幾何学軸と光学軸が一致していてもいなくてもよい円筒
   状の光学的送光／受光部品１４に整列するための光ファ
   イバ整列装置１０において、上記フェルールを受け入れ
   るための第１円筒状スリーブ２４と、上記円筒状の光学
   部品を包囲するための第２円筒状スリーブ２６とを備
   え、第１円筒状スリーブの幾何学軸３２は上記フェルー
   ルの幾何学軸に一般に一致しており、第２円筒状スリー
   ブの幾何学軸３４は上記円筒状光学部品の幾何学軸に一
   般に一致しており、上記第１及び第２スリーブは互いに
   偏心していてその各々の幾何学軸３２，３４を互いに食
   い違うようにし、これにより、上記装置１０を上記円筒
   状送光／受光部品１４の周りで回転すると、上記送光／
   受光部品の光学軸とフェルールの光ファイバの光学軸の
   整列を最適化することができ、更に、上記スリーブ２
   ４，２６は直径が異なるもので、各スリーブは、その長
   手方向に延びる第１スロット３６，４０と、その横方向
   に延びる第２スロット３８，４２とを含み、これらスロ
   ット３６，３８，４０，４２は互いに連通すると共に、
   互いに他のスリーブとは独立した把持弾性作用を与え、
   更に、壁手段２８が両スリーブを軸方向に分離してお
   り、上記第２スロット３８，４２は該壁手段の両側に配
   置され、そして該壁手段は光学信号を通すための中心穴
   ３０を含んでいることを特徴とする光ファイバ整列装
   置。