JPH0647883U - 水上浮遊体位置自動送信装置及び水上浮遊体位置自動送受信装置 - Google Patents

水上浮遊体位置自動送信装置及び水上浮遊体位置自動送受信装置

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JPH0647883U
JPH0647883U JP9044092U JP9044092U JPH0647883U JP H0647883 U JPH0647883 U JP H0647883U JP 9044092 U JP9044092 U JP 9044092U JP 9044092 U JP9044092 U JP 9044092U JP H0647883 U JPH0647883 U JP H0647883U
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body position
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ship
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滋晴 河合
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海上の被救難者発見を容易にし、救助を安
全、確実、迅速かつ効果的に行う。 【構成】 水上浮遊体位置自動送信装置は、位置測定
用信号を受信して、自己の現在位置を測定し、浮遊体位
置信号を送信する。受信操船演算装置は、自船位置を測
定していて自船位置信号を得て、各種測定器データを受
けた制御部で浮遊体位置信号と自船位置信号とにより演
算処理して、自船から見た水上浮遊体位置自動送信装置
までの方位・距離を得る。この方位・距離は、受信操船
演算装置を搭載した船舶が浮遊体を捜索するときフィー
ドバックして更新しながら操船に用いられるとともに、
方位・距離、航跡を表示部に表示し、被救難者救助の操
船法を記憶装置から読出して操船するために用いられ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、救命浮環(救命ブイ)等の装置とブイ式の水上浮遊体位置自動送 信装置とを組合せ、その受信した位置測定用信号を、既存の受信システム又は受 信操船演算(管制)装置に、電波信号により送信することによって、被救難者等 までの操船情報を入手し、被救難者等の救助活動等を安全、確実、迅速かつ効果 的に行なうことのできる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、船舶等に搭載される従来の救命浮環(救命ブイ)とそれに組合された ブイ式位置表示装置を説明するための図である。図2において、11は、救命浮 環であり、船からあやまって人が海に落ちたような場合、又は被救難者を発見し た場合、発見者は救命浮環11を被救難者に対して投入する。14は海面、15 は従来のブイ式位置表示装置であり、投入された救命浮環の発見を容易にするた めのものであり、後述する151,152,153,154から構成されている 。151は電源装置、152は位置表示灯であり、救命浮環11を海面14に投 入と同時に表示灯152が点灯し、その位置を救難者(船)に知らせるためのも のである。153は筐体であり、防水性の構造を有し正浮力で位置表示灯152 を上部に向け、海面14に浮上している。154は係止リンク、また13は係止 索であり、救命浮環11とブイ式位置表示装置15の係止リンク154とに接続 している。
【0003】 船からあやまって人が海に落ちたような場合、又は被救難者を発見した場合の 救助の方法は、
【0004】 搭載のボートを派遣して、被救難者を揚収する方法と、
【0005】 自船を被救難者の至近距離にもっていき直接揚収する方法とがある。
【0006】 しかし、いずれの場合も、発見者によって初動の段階で救命浮環11は投入さ れ、被救難者は被救難者自身が揚収されるまでその浮力を利用して身の安全を保 ちながら救助を待つ。海面14に投入された救命浮環11は、ほぼ海面14すれ すれに浮上しており、その理論的な視認(光達)距離(マイル)は、救助船上の 捜索者の眼高の高さ(メートル)に依存する。
【0007】 視認距離(マイル)=2.07・√(h) h:海面からの眼高の高さ(メートル)
【0008】 しかし、実際には救命浮環11が波やうねりに隠れたり、視程や光線の程度に よって至近距離でさえ救命浮環11の発見が困難な場合が生ずる。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
従来の救命浮環11等の装置と組合されたブイ式位置表示装置15は、特に航 海中次のような問題点があった。
【0010】 船から人が海に落ちた場合、又は被救難者を発見した場合、発見者は被救 難者に対し救命浮環11を投入するが、船は行き足があるため、すぐ船尾方向に 遠ざかる。
【0011】 船は回頭し、被救難者を捜索するが大型船の場合は小回りがきかず、また 波浪及びうねり、波頭のくだけ・しぶき、濃霧、降雨・降雪、夜間あるいは遠距 離、逆光等の状況下でその位置をすぐに発見することは困難な場合がある。
【0012】 そのため救命浮環11に組合された位置表示灯152を付けた装置が存在 するが、その装置は必ずしも項で説明した困難性を屈服するための条件を満足 するものではない。
【0013】 また、被救難者発生時落下位置(又は発見位置)を測定するが、報告の遅 れ、測定誤差、潮汐流、強風、被救難者自身の泳ぎ等によって必ずしも当初予想 した位置にいない場合が発生する。
【0014】 この考案は、従来装置の問題点である被救難者発見の困難性を解消するために なされたものであり、被救難者の救助等を安全、確実、迅速かつ効果的に行うこ とを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本考案に係る水上浮遊体位置自動送信装置は、海上に 浮遊する浮遊体内に収容され当該浮遊体の位置測定用信号を受信し、測定した浮 遊体位置信号を電波信号によって送信する送受信装置を備える。
【0016】 このとき、水上浮遊体位置自動送信装置から送信される浮遊体位置信号が音声 合成信号又はモールス信号もしくは暗号コード信号である。
【0017】 さらに、上記水上浮遊体位置自動送信装置と受信操船演算装置とで水上浮遊体 位置自動送受信装置を構成し、受信操船演算装置は制御部を有し、制御部は水上 浮遊体位置自動送信装置からの浮遊体位置信号と自船位置信号とにより、自船か ら見た水上浮遊体位置自動送信装置までの方位・距離を演算処理する。
【0018】 あるいは、上記のように水上浮遊体位置自動送受信装置を構成するときに、受 信操船演算装置は、速力・航程を検出する測程儀又は慣性航法装置と、コース角 を検出するジャイロコンパスと、風向・風速を検出する風信儀と、自己の船舶の 位置を検出して自船位置信号を得る電波航法受信器又は衛星航法受信器と、前記 水上浮遊体位置自動送信装置から電波信号として発信された浮遊体位置信号を受 信する受信器と、前記各部からの信号により操船情報の計算を行なう制御部と、 制御部からの制御により操船情報を表示する表示部とを有する。
【0019】 また、受信操船演算装置の制御部を、水上浮遊体位置自動送信装置からの浮遊 体位置信号と自船位置信号とにより、自船から見た水上浮遊体位置自動送信装置 までの方位・距離及び操船のための所要速力・舵角信号を演算処理し、前記速力 ・舵角信号をもとに操船をした時の操船量をフィードバックにより得て自船位置 を更新演算処理するように構成してもよい。
【0020】 さらに、上記のように水上浮遊体位置自動送受信装置を構成するときに、受信 操船演算装置はさらにプログラムを内蔵する記憶装置を備え、制御部は、水上浮 遊体位置自動送信装置からの浮遊体位置信号と自船位置信号とにより、自船から 見た水上浮遊体位置自動送信装置までの方位・距離及び操船のための所要速力・ 舵角信号を演算処理し、前記速力・舵角信号をもとに操船をした時の操船量をフ ィードバックにより得ると共に、外部要因による操船量の影響を補正し、前記記 憶装置からあらかじめ記憶されたプログラムを読出し被救難対象救助の操船法を 基に自船を前記水上浮遊体位置自動送信装置の位置に近接させるように演算する 演算機能と、表示部に航跡画像表示させる表示機能とを有することにより、より 効果的に海上浮遊体の捜索を行うことができる。
【0021】
【作用】
水上浮遊体位置自動送信装置の送受信装置は、航法発信局又は衛星からの電波 信号を位置測定用信号として受信して、自己の現在位置を測定し、浮遊体位置信 号を移動局又は固定局に電波信号によって送信する。このとき、送信器から送信 される浮遊体位置信号は、移動局又は固定局の機能に応じて音声合成信号又はモ ールス信号もしくは暗号コード信号が送信される。
【0022】 上記水上浮遊体位置自動送信装置とそれから発信される浮遊体位置信号を受信 する受信操船演算装置とにより、水上浮遊体位置自動送受信装置が構成される。 受信操船演算装置は、自船位置を測定していて自船位置信号を得て、制御部で浮 遊体位置信号と自船位置信号とにより演算処理して、自船から見た水上浮遊体位 置自動送信装置までの方位・距離を得る。この方位・距離は、受信操船演算装置 を搭載した船舶が浮遊体を捜索するときの操船に用いられる。
【0023】 さらに、受信操船演算装置の制御部は、測程儀又は慣性航法装置から検出され た速力・航程、ジャイロコンパスで検出されたコース角、風信儀で検出された風 向・風速、電波航法受信器又は衛星航法受信器で自己の船舶の位置を検出し算出 された自船位置信号及び前記水上浮遊体位置自動送信装置から電波信号として発 信され、受信器で受信された浮遊体位置信号からの信号により操船情報の計算を 行なう。また、表示部に前記制御部で計算した操船情報を表示させる。
【0024】 また、受信操船演算装置の制御部は、水上浮遊体位置自動送信装置からの浮遊 体位置信号と自船位置信号とにより、自船から見た水上浮遊体位置自動送信装置 までの方位・距離及び操船のための所要速力・舵角信号を演算処理し、前記速力 ・舵角信号をもとに手動又は自動操船をした時の操船量をエンジン、舵等の操船 設備からフィードバックにより得て自船位置を更新演算処理するようしている。
【0025】 さらに、受信操船演算装置がプログラムを内蔵する記憶装置を備えるときは、 制御部は、水上浮遊体位置自動送信装置からの浮遊体位置信号と自船位置信号と により、自船から見た水上浮遊体位置自動送信装置までの方位・距離及び操船の ための所要速力・舵角信号を演算処理し、前記速力・舵角信号をもとに操船をし た時の操船量をフィードバックにより得ると共に、外部要因による操船量の影響 を補正し、前記記憶装置からあらかじめ記憶されたプログラムを読出し被救難対 象(者)救助の操船法を基に自船を前記水上浮遊体位置自動送信装置の位置に近 接させるように演算することができる。また、表示部に航跡画像表示させて、よ り効果的に海上浮遊体の捜索を行うことができる。
【0026】
【実施例】
以下本考案の実施例を図により説明する。図1は水上浮遊体位置自動送受信装 置の一実施例の構成図であり、図1の水上浮遊体位置自動送受信装置は、水上浮 遊体位置自動送信装置としてのブイ式位置自動送信装置12と受信操船演算(管 制)装置16とから構成され、ブイ式位置自動送信装置12の内部詳細の一実施 例が図3の構成図に示される。
【0027】 図3において、11は救命浮環(救命ブイ)であり、被救難者発見と同時に投 入され、被救難者は被救難者自身が揚収されるまでその浮力を利用して身の安全 を保ちながら救助を待つ。12はブイ式位置自動送信装置であり、投入された救 命浮環11の発見を容易にするためのものであり以下のものから構成される。1 21は電源であり、投入と同時にパワーオン状態となり、システム全体に電力を 供給する。122は位置計測用アンテナ(図3の例ではGPS(Global Positio ning System)用アンテナ)である。123は位置計測装置であり、前記位置計 測用アンテナ122で捕らえた位置測定用信号を後述する論理演算式により処理 することによってブイ式位置自動送信装置12の位置を出力する。124はマイ クロプロセッサ、125は信号処理(音声合成)装置であり、船舶の受信システ ムの機能に応じ、位置計測装置123で算出した浮遊体位置信号を音声合成信号 又はモールス信号もしくは暗号コード方式の各電波信号によって移動局又は固定 局もしくは受信操船演算(管制)装置に送信(データリンク)する。この各送信 信号の生成にはマイクロプロセッサ124が使われる。126は送受信装置であ り、位置計測用アンテナ122を経由してきた位置計測システム(GPSもしく は陸上にある電波航法発信局等)からの電波による位置測定用信号を受信すると ともに、信号処理(音声合成)装置125でホーマット化した浮遊体位置信号を 電波信号に変え送信アンテナ128aから送信する。127は筐体であり、防水 性の構造を有し、正浮力で各アンテナ(122,128a)を上部に向け、海面 14に浮上している。128bは、送信アンテナ128aに取付けられた位置表 示灯であり、防水性・全方位性の機能を有し、海水に投入と同時に点灯し至近距 離での被救難者の発見を容易にする。129は係止リンク、また、13は係止索 であり、救命浮環11と筐体127に装着された係止リンク129とに接続され 、ブイ式位置自動送信装置12の位置が救命浮環11につかまって助けを求めて いる被救難者の位置となる。
【0028】 図1において、21aは受信アンテナ、21bは受信アンテナ21aを介して ブイ式位置自動送信装置12から位置情報として送られてきた電波信号を受信す る受信器である。21cは、信号処理装置であり、受信器21bから送られてき たモールス又は暗号コード信号等の位置信号を解読してコンピュータ23への入 力信号に変換する。22はデータリンクシステムであり、各入出力信号をインタ ーフェースすると共にコンピュータに接続する。23はコンピュータである。2 4aは電波航法受信器、24bは衛星航法受信器(GPS)であり、これによっ て自船位置を算出するが、この自船位置は地文及び天文測量からも算出される。 この自船位置データは、データリンクシステム22を介してコンピュータ23に 入力され、もう一方のブイ式位置自動送信装置12から送られてきた浮遊体位置 データとともにコンピュータ23で演算・処理し自船から見たブイ式位置自動送 信装置12までの相対方位・距離及び操船(所要速力及び舵角)信号として映像 表示装置26bに出力させる。なお、自動の場合は、操船信号情報として舵制御 装置27a及び操縦装置28aに直接入力される。25aは、測程儀(ログ)で あり、水流もしくは水圧(動圧)を利用した計測により速力及び航程信号をデー タリンクシステム22を介してコンピュータ23に入力させる。なお、測程儀2 5aに替えて慣性航法装置(Inertial Navigation System)25dでもよい。2 5bは、ジャイロコンパスであり、コース角を検出する。この速力及び航程、コ ース角信号は、操船データのフィードバック信号としても使われる。25cは、 風信儀であり、風向・風力を検出する。なお、このデータはデータリンクシステ ム22を介してコンピュータ23に入力され、船位の外部要因(船が風に押され る等)による影響の補正を次の計算式により行う。
【0029】
【数1】 Ra=K(Acos2θ+Bsin2θ)v2
【0030】 Ra:合成風圧力(kg),K:抵抗係数、θ:風向角度(船体中心線から計 測),v:風速(m/秒)(船と空気の相対速度),A:船の水線以上の正面投 影面積(m2),B:船の水線以上の側面投影面積(m2)。
【0031】 なお、このような外部要因には他に海潮流があり、この影響に対しても補正し なければならないが、計算式は省略する。
【0032】 また、コンピュータ23は図4に示すような救助時の操船情報を得る。26a は入力装置、26bは、映像表示装置であり、例えば、自船から見たブイ式位置 自動送信装置12までの相対方位・距離及び操船(所要速力・舵角)情報を出力 するとともに、図4で詳細に示す航跡の画像を表示させる。26cはプログラム を内蔵する記録装置(情報記録媒体)である。
【0033】 また、27aは、舵制御装置であり、この構成の詳細な一例は図5によって示 される。28aは、操縦装置であり、自動運転の場合は、コンピュータ23から 直接操船信号を受け自動制御を行う。なお、手動の場合は映像表示装置26bに 指示された操舵信号を受け、手動によって制御する。この結果として、測程儀( ログ)25aからは速力及び航程信号を、また、ジャイロコンパス25bからは コース角信号がフィードバックされる。27bは、制御電動(油圧)機構であり 、舵制御装置27aからの操舵電気信号を受け、制御電動(油圧)により舵27 cを動かす。また、28bは、シリンダー装置であり、操縦装置からの主機関の 発停・速力調整・前後進の切換え等の信号を得て、燃料調整・空燃切換用シリン ダー等を作動させエンジン28cの起動・停止・運転等を行う。
【0034】 図5において、51は舵輪、52は押しボタン、53は切替スイッチ、54は 右舷操舵角発令器、55は左舷操舵角発令器、56は手動・自動切替スイッチ( SW)、57,58は制御電動機構、57a,58aは制御電動機、57b,5 8bはボールネジ、57c,58cは歯車、57d,58dはラック、57e, 58eはスプリング、59は右舷電動油圧舵取器、510は左舷電動油圧舵取器 、511,512は舵、513は右舷操舵角受令器、514は左舷操舵角受令器 、515,516は磁気増幅器である。
【0035】 図6は、ブイ式位置自動送信装置12に装備されている位置計測装置123を 一例としてGPSシステムによる位置計測を説明する図である。図6(a)にお いて、41は各衛星であり、それぞれ衛星1、衛星2、衛星3、衛星4がある。 42は各衛星から伝わるメッセージである。例えば、キャリア周波数:L1=1 575.42MHz,L2=1227.6MHz,C/Aコード:1.023M Hz,Pコード:10.23MHz,メッセージ:50bps,受信電力レベル −160〜−166dBWである。また、43は位置算出方程式である。ここで 算出方程式は次の数2〜数5の通りである。
【0036】
【数2】 ((x−x12+(y−y12+(z−z121/2+T=R1
【0037】
【数3】 ((x−x22+(y−y22+(z−z221/2+T=R2
【0038】
【数4】 ((x−x32+(y−y32+(z−z321/2+T=R3
【0039】
【数5】 ((x−x42+(y−y42+(z−z421/2+T=R4
【0040】 ここで、x,y,z:ユーザ(ブイ式位置自動送信装置12)位置の座標(未 知数)、xi,yi,zi(i=1,2,3,4):衛星位置の座標(既知、メッ セージの中に含まれる)、T:ユーザ・クロック誤差(未知数)、R1,R2,R 3 ,R4:各衛星への近似距離(計算値)
【0041】 測位原理は、衛星・ブイ式位置自動送信装置12間の直線距離を計測すること からスタートする。そして位置の算出は、この方程式43を解くことになる。図 6(b)は、GPSの測位原理の理解を助けるための参考図である。この図6( b)において、SV−1,SV−2,SV−3(衛星41)のそれぞれがある。 51はユーザ(ブイ式位置自動送信装置12)の位置、Δtはユーザのクロック 誤差、cは光速度である。54は、衛星41までの距離を半径とした円の交点で ある。ここで、図6(b)のような3個の衛星を使った2次元測位の例で説明す る。ユーザクロック誤差Δtがなければ、2個の衛星をそれぞれ中心とし、衛星 41までの距離を半径とした円の交点54からユーザ位置51は決まってしまう 。しかし、実際にはユーザクロック誤差Δtがあるため、直線距離は(光速c) ×(Δt)だけずれる。従って、第3の衛星を用いて3個の円を描くと、有限な 面積を持った三角形(図の斜線部分)ができ、一点は交わらない。従って、Δt を補正してゆき、三角形の面積を最小まで収束させることにより最終位置データ が求まる。
【0042】 この考案の特徴は、救命浮環11等の装置と組合されたブイ式位置自動送信装 置12の位置情報が、夜間、狭視界等発見の困難な状況下にあっても確実に既存 の救助船の受信システム又は受信操船演算(管制)装置に送られ、操船情報とし て利用することによって被救難者を発見し、安全、確実、迅速かつ効果的な被救 難者の救助活動等を行うことであるが、以下この考案の実施例による動作を図1 の映像表示装置26b上に表示される航跡画像表示機能の一例として図4によっ て説明する。
【0043】 この図4(a)において、31は被救難者、32は救助船、33は増速(スピ ードアップ)を示す記号、34は救助船33の航跡、35は風向・風速、36は データ表示部であり、救助船32から見た被救難者31の相対方位・距離、操船 情報等を表示する部分の表示例である。
【0044】 ここで、人が海に落ちた場合、もしくは被救難者を発見した場合、発見者は被 救難者31に対し救命浮環11を投入すると同時に船内にある情報伝達手段(例 えば船内電話)を通じて、「人が落ちた左(右)舷」等と船橋(ブリッジ)の操 船指揮者に第一報を通報する。救助方法にはいくつかの方法があるが、この例に おいては、操船指揮者は救助船32を、
【0045】 最初人が落ちた側にいっぱい転舵し、船尾を被救難者から離すと同時に増 速(33)し、航跡34に示すように最初に転舵した側に旋回を続けている。
【0046】 次に、映像表示装置26b上のデータ表示部(操船信号)36を利用しな がら被救難者の発見に務め、舵27c及びエンジン28cを利用して、発見した 被救難者の風上35の適切な距離で、かつ救難船32の救助位置を考慮し停止し 、被救難者の揚収作業を実行している。
【0047】 これら、項と項の船の停止までを、図1、図3の装置により自動的に行 う。すなわち、コンピュータ23は、ブイ式位置自動送信装置12からの浮遊体 位置信号と自船位置信号とにより、自船から見たブイ式位置自動送信装置12ま での方位・距離及び操船のための所要速力・舵角信号を演算処理し、前記速力・ 舵角信号をもとに操船をした時の操船量をフィードバックにより得ると共に、外 部要因による操船量の影響を補正し、前記記憶装置26cからあらかじめ記憶さ れたプログラムを読出し被救難者救助の操船法を基に自船を前記ブイ式位置自動 送信装置12の位置に近接させるように演算する。このとき、映像表示装置26 b例えばCRTに航跡画像表示させて、これを見ながら操作することにより、よ り効果的に被救難者の捜索を行うことができる。
【0048】 従来、本考案装置を用いない場合において、被救難者31発見の通報のある船 橋(ブリッジ)から見た船尾方向は、煙突等の上部構造によって視界が遮られ、 またテレビモニター等による後方監視装置があっても通報等の遅れも有りまたい つも視界が良好とは限らない場合があったが、映像表示装置26bの操船情報表 示でこれらの不都合は解消される。
【0049】 また、図4(b)は、夜間、狭視界又は被救難者を確認していない場合などに おいて、反転して正しく元の針路をとり被救難者を捜索・救助する方法であるが 、ブイ式位置自動送信装置12を用いる場合に比べ救難活動に困難が伴うが、本 考案により緩和されることが期待できる。
【0050】 なお、図4に示す航跡画像表示は、リアルタイムで表示され救助船32の操船 及び被救難者の発見をサポートする。
【0051】
【考案の転用例】
上記実施例では、救命浮環(救命ブイ)とブイ式位置自動送信装置とを組合せ たが、救命ボートや救命胴衣(ライフジャケット)或いは観測用移動ステーショ ン等と組合せたものであってもよい。
【0052】 また、船上の受信操船演算(管制)装置は、外部の移動局又は固定局からの電 波信号による船舶の遠隔自動操船制御にも転用可能である。
【0053】
【考案の効果】
この考案によれば、水上浮遊体位置自動送信装置によって精度の高い被救難者 の位置情報から迅速な人命救助が可能となった。また、海洋観測用移動ステーシ ョンにおける観測データと位置データとの組合せによる観測の広域化の効果や重 要物件等のモニター及び回収等にも効率的な効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る水上浮遊体位置自動送受信装置の
一実施例の構成図である。
【図2】従来の救命浮環(救命ブイ)とそれに組合され
たブイ式位置表示装置を説明するための図である。
【図3】本考案に係る水上浮遊体位置自動送信装置とし
てのブイ式位置自動送信装置の内部詳細図である。
【図4】映像表示装置に表示される航跡画像及び操船情
報の例である。
【図5】舵制御装置の一例の構成図である。
【図6】位置計測装置123の一例としてGPSシステ
ムによる位置計測を説明する図である。
【符号の説明】
12 ブイ式位置自動送信装置(水上浮遊体
位置自動送信装置) 16 受信操船演算装置 21b 受信器 23 コンピュータ(制御部) 24a 電波航法受信器 24b 衛星航法受信器 25a 測程儀 25b ジャイロコンパス 25c 風信儀 25d 慣性航法装置 26b 映像表示装置 26c 記憶装置

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上に浮遊する浮遊体内に収容され当該
    浮遊体の位置測定用信号を受信し、測定した浮遊体位置
    信号を電波信号によって送信する送受信装置を備えたこ
    とを特徴する水上浮遊体位置自動送信装置。
  2. 【請求項2】 浮遊体位置信号が音声合成信号又はモー
    ルス信号もしくは暗号コード信号であることを特徴とす
    る請求項1記載の水上浮遊体位置自動送信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の水上浮遊体位置自
    動送信装置と受信操船演算装置とからなり、受信操船演
    算装置は水上浮遊体位置自動送信装置からの浮遊体位置
    信号と自船位置信号とにより、自船から見た水上浮遊体
    位置自動送信装置までの方位・距離を演算処理する制御
    部を有することを特徴とする水上浮遊体位置自動送受信
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の水上浮遊体位置自
    動送信装置と受信操船演算装置とからなる水上浮遊体位
    置自動送受信装置において、受信操船演算装置は、速力
    ・航程を検出する測程儀又は慣性航法装置と、コース角
    を検出するジャイロコンパスと、風向・風速を検出する
    風信儀と、自己の船舶の位置を検出して自船位置信号を
    得る電波航法受信器又は衛星航法受信器と、前記水上浮
    遊体位置自動送信装置から電波信号として発信された浮
    遊体位置信号を受信する受信器と、前記各部からの信号
    により操船情報の計算を行なう制御部並びに前記制御部
    の操船情報を表示する表示部とを有することを特徴とす
    る水上浮遊体位置自動送受信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の水上浮遊体位置自
    動送信装置と受信操船演算装置とからなり、受信操船演
    算装置は水上浮遊体位置自動送信装置からの浮遊体位置
    信号と自船位置信号とにより、自船から見た水上浮遊体
    位置自動送信装置までの方位・距離及び操船のための所
    要速力・舵角信号を演算処理し、前記速力・舵角信号を
    もとに操船をした時の操船量をフィードバックにより得
    て自船位置を更新演算処理する制御部を有することを特
    徴とする水上浮遊体位置自動送受信装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の水上浮遊体位置自動送受
    信装置において、プログラムを内蔵する記憶装置を備
    え、受信操船演算装置の制御部は、水上浮遊体位置自動
    送信装置からの浮遊体位置信号と自船位置信号とによ
    り、自船から見た水上浮遊体位置自動送信装置までの方
    位・距離及び操船のための所要速力・舵角信号を演算処
    理し、前記速力・舵角信号をもとに操船をした時の操船
    量をフィードバックにより得ると共に、外部要因による
    操船量の影響を補正し、前記記憶装置からあらかじめ記
    憶されたプログラムを読出し被救難対象救助の操船法を
    基に自船を前記水上浮遊体位置自動送信装置の位置に近
    接させるように演算する演算機能と、表示部に航跡画像
    表示させる表示機能とを有することを特徴とする水上浮
    遊体位置自動送受信装置。
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