JPH0647863A - スポット抵抗溶接性および加工性に優れた有機被覆アルミニウム材料 - Google Patents

スポット抵抗溶接性および加工性に優れた有機被覆アルミニウム材料

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JPH0647863A
JPH0647863A JP20233492A JP20233492A JPH0647863A JP H0647863 A JPH0647863 A JP H0647863A JP 20233492 A JP20233492 A JP 20233492A JP 20233492 A JP20233492 A JP 20233492A JP H0647863 A JPH0647863 A JP H0647863A
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aluminum material
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spot resistance
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JP20233492A
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Nobuo Totsuka
塚 信 夫 戸
Naoki Nishiyama
山 直 樹 西
Koji Uesugi
杉 康 治 上
Masaki Mabuchi
渕 昌 樹 馬
Motohiro Nanbae
元 広 難波江
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JFE Steel Corp
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スポット抵抗溶接時における電極寿命、すなわ
ち連続打点性およびプレス成形性を従来のアルミニウム
材料に比べ格段に向上し、しかも工業的に容易かつ経済
的に製造できる有機被覆アルミニウム材料の提供。 【構成】活性化処理されたアルミニウム材料表面に、有
機樹脂100重量部に対し粉末状潤滑剤0.5〜20重
量部および導電性微粒子1.0〜40重量部を含有する
有機樹脂混合物で、乾燥膜厚として0.01〜3.0μ
mの有機樹脂混合物皮膜を両面に形成してなるスポット
抵抗溶接性および加工性に優れた有機被覆アルミニウム
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車用軽量
化素材として使用されるアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金製材料、特にスポット抵抗溶接性および加工性に
優れた有機被覆アルミニウム材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題、特にCO2 による
地球温暖化防止対策等の観点から、自動車の燃費を向上
するために自動車車体の軽量化が積極的に推進されてい
るが、その中でも材料の信頼性、加工性、リサイクル利
用等の面でアルミニウム合金が脚光を浴び、最近では自
動車車体の内外用板にもこれらが適用されつつある。
【0003】しかしながら、これらのアルミニウム合金
板を自動車車体として組み立てる際にはそのほとんどが
スポット抵抗溶接されるが、アルミニウム合金板はスポ
ット抵抗溶接性、とりわけ電極寿命が鋼板に比べて極端
に劣るため、車体の生産効率の著しい低下を招いている
のが現状である。
【0004】すなわち、アルミニウム合金板のスポット
抵抗溶接では溶着現像が起こり易いことおよび同一の電
極で適正なナゲットを得ることができる溶接打点数が著
しく短いため、溶着が起こる前や適正ナゲットができな
くなる前に電極形状をドレッシングによって整えたり、
または新品電極と交換する頻度も多くなり、このことが
溶接効率、ひいては、自動車車体の生産効率に多大な影
響を及ぼしている。
【0005】アルミニウム合金が自動車のようなスポッ
ト抵抗溶接による大量生産品に実用化されだしたのはご
く最近であるため、上記のような問題を解決するための
適正な手段の提案は極めて少いが、例えば特開昭60−
187483号公報にはアルミニウム板接合面の酸化皮
膜厚さを陽極処理にて制御することによる改善法が提供
されている。また、自動車用アルミニウム合金板への適
用を目的としたものではないが、例えば特開昭53−6
252号、特開昭53−48954号、特開昭53−4
8955号の各公報にはアルミニウム接合面にZn,T
iおよびステンレス鋼薄膜を介在させることによる改善
法が、特開昭57−4389号公報にはCr,Ni,C
u,Agめっきを施すことによる改善法が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、陽極酸化処理
皮膜のみの制御による改善法は均一処理が難しく、かつ
その効果が不安定であり実用的ではない。また、Zn,
Ti、ステンレス鋼薄膜の介在による改善法は自動車用
には適用が困難であり、Cr,Ni,Cu,Agめっき
を施すことによる改善法はこれらのめっきのアルミニウ
ム合金への密着性が極めて悪く実用的でないとう問題が
ある。
【0007】またアルミニウムは、鋼板に比較して伸び
が小さく、かつ軟らかいため型かじりを起し易く、プレ
ス成形性が劣るという重大な欠点がある。
【0008】本発明は上記アルミニウム材料の欠点を克
服し、スポット抵抗溶接時における電極寿命、すなわち
連続打点性およびプレス成形性を従来のアルミニウム材
料に比べ格段に向上し、しかも工業的に容易かつ経済的
に製造できる有機被覆アルミニウム材料を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】まず、スポット溶接性の
改善については下記知見に基づいている。すなわち、ア
ルミニウム合金板を同一の銅系電極を用いて連続的にス
ポット抵抗溶接を繰り返し実施すると、電極先端の通電
径が打点とともに拡大し、これにともなう板中の電流密
度の低下によってナゲット径も減少し、ついには電極寿
命が尽きるが、アルミニウム合金板の場合には鋼板の場
合に比べてその電極先端径の拡大速度が著しく大きいこ
とに特徴がある。
【0010】従ってこのような現象に着目し、その原因
について鋭意検討した結果、アルミニウム合金板の連続
打点溶接の場合には電極先端の通電部に溶融アルミニウ
ムが付着し、その酸化物が打点とともに堆積し、これが
絶縁層を形成してついには電極とこの絶縁層の間でスパ
ークを起こし、この際に電極が虫食い状に欠損してゆく
ことおよび接合面でのアルミニウム合金板表面の絶縁性
酸化皮膜が迅速な溶着を阻害していることを見出した。
このようなアルミニウム合金板の特有現象が電極先端径
の拡大を促進し、電極寿命が極端に劣化するとの知見を
得た。
【0011】以上の知見から、溶接性を向上させるには
電極表面とアルミニウムが直接接触する面積を減少さ
せ、かつ溶接電流を確保する対策、すなわち導電性粉末
を含む樹脂を表面に被覆することが有効であることがわ
かった。
【0012】また樹脂を被覆するための前処理として、
アルミニウム材表面をアルカリエッチング処理および/
または酸洗処理することによってアルミニウム表面の酸
化皮膜の一部または全部を除去する処理を施すことによ
り、表面抵抗が低下し、スポット溶接性が更に改善さ
れ、かつ、樹脂皮膜の密着性も改善されることがわかっ
た。
【0013】一方、プレス成形性について、本質的には
アルミニウムの伸びを向上させることが重要であるが、
同一材料であっても表面の潤滑性を向上させることによ
り成形性を向上させ得るとの知見を得、かつこの潤滑性
向上対策には潤滑剤を含有する樹脂を被覆することが非
常に有効であることがわかった。
【0014】すなわち、上記目的を達成するために本発
明によれば、活性化処理されたアルミニウム材料表面に
有機樹脂100重量部に対し粉末状潤滑剤0.5〜20
重量部および導電性微粒子1.0〜40重量部を含有す
る有機樹脂混合物で、乾燥膜厚として0.01〜3.0
μmの有機樹脂混合物皮膜を両面に形成してなることを
特徴とするスポット抵抗溶接性および加工性に優れた有
機被覆アルミニウム材料が提供される。
【0015】ここで活性化処理とは、アルカリエッチン
グ処理により表面のアルミナ層を除去する処理または、
鉱酸を含む酸性水溶液中で主としてマグネシア層を除去
する酸洗処理または、アルカリエッチング処理後酸洗処
理を行う処理により表面の酸化物層をほとんど除去する
処理のいずれかの処理である。
【0016】また、前記有機樹脂は、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リエステル樹脂の1種または2種以上の混合物であるの
が好ましい。なお、ベース樹脂中に、反応促進剤、安定
剤、分散剤等の一般的な添加剤を、本発明の趣旨を損な
わない範囲で適宜添加することは差し支えなく、むしろ
好ましい。また、前記粉末状潤滑材は、平均粒径が0.
01〜10μmのポリオレフィンワックスおよび/また
はフッ素系樹脂であり、かつその平均粒径が前記乾燥膜
厚の1.0〜10倍であるのが好ましい。
【0017】また、導電性微粒子は、Cu,Ni,A
g,Al,Zn,Cr,Fe,Coそれらの合金、カー
ボンブラック、カーボングラファイトの1種または2種
以上の混合物であり、その平均粒径が0.01〜5μm
で、かつ前記乾燥膜厚の1.0〜2倍であるのが好まし
い。
【0018】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
におけるアルミニウム材料とは、アルミニウムやアルミ
ニウム合金などのアルミニウム材料を広く包含し、その
形態は、板材、棒材、管材など任意である。
【0019】本発明においては、上述したアルミニウム
材料に、第1は表面抵抗を低下させスポット溶接性を向
上させるため、第2は潤滑樹脂との密着性を確保するた
めに活性化処理を行う。
【0020】活性化処理としては、アルカリエッチング
処理により表面のアルミナ層を除去する処理または鉱酸
を含む酸性水溶液中で主としてマグネシア層を除去する
酸洗処理またはアルカリエッチング処理後酸洗処理を行
う処理により表面の酸化物層をほとんど除去する処理の
いずれかが用いられる。
【0021】これらのアルカリエッチング処理、酸洗処
理としては、通常アルミニウム材の処理法として行われ
ている方法で良く、市販の処理液を使用することも可能
である。例えば、アルカリエッチング処理としては、苛
性ソーダ、苛性カリなどを、酸洗処理としては、硫酸、
硝酸、フッ酸、硝酸+フッ酸混合液などを用いることが
できる。
【0022】本発明において、活性化処理後のアルミニ
ウム材料表面上に形成される皮膜は有機樹脂、粉末状潤
滑材および導電性微粒子からなるものである。
【0023】有機樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、
アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
ポリエステル樹脂の1種または2種以上の混合物が用い
られる。
【0024】これら有機樹脂混合物の乾燥膜厚はあまり
過少では樹脂による潤滑性向上の効果が少なく、またあ
まり過大では加工時に皮膜の一部がはく離し加工性を低
下させる原因となる。0.01〜3.0μmの範囲で加
工時に皮膜がはく離することなく潤滑性が向上できる。
より好ましい範囲は0.1〜1.0μmである。
【0025】粉末状潤滑材は、ポリオレフィンワックス
またはフッ素系樹脂あるいはこれらの混合物を用いるの
が好ましい。
【0026】ポリオレフィンワックスとしては、例えば
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリ
ブテンワックス等を挙げることができる。
【0027】フッ素系樹脂としては、例えばポリ4フッ
化エチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂等を挙げることができる。
【0028】これらの潤滑材の平均粒径が0.01〜1
0μmで、かつ前記乾燥膜厚の1.0〜10倍の範囲で
用いるのが良い。
【0029】潤滑材の平均粒径が前記乾燥膜厚に比べ過
小では潤滑性が不十分であり、また逆に過大では加工時
に潤滑材の脱落が起り易くなる。より好ましい範囲は乾
燥膜厚の1.5〜5倍である。
【0030】また、有機樹脂100重量部に対して0.
5重量部未満の添加では潤滑性向上の効果が十分でな
く、20重量部超の添加では有機樹脂の凝集力を低下さ
せる危険性があるので0.5〜20重量部の範囲に限定
した。
【0031】導電性微粒子としては、Cu,Ni,A
g,Al,Zn,Cr,Fe,Coの金属または合金、
カーボンブラック、カーボングラファイトから選ばれる
1種または2種以上の混合物を用いるのが好ましく、こ
れらの平均粒径が0.01〜5μmの範囲内で、かつ前
記乾燥膜厚の1.0〜2倍の範囲で用いるのが良い。
【0032】導電性微粒子の平均粒径が前記乾燥膜厚に
比べ過小では導電性が十分でなく、また逆に過大では加
工性に悪影響を与える(前記金属または合金の場合は型
かじりを生じ易くなる)。より好ましい範囲は乾燥膜厚
の1.2〜1.6倍である。
【0033】また、有機樹脂100重量部に対して1.
0重量部未満の添加では導電性を向上させる効果が不十
分であり、40重量部超の添加では有機樹脂と下地アル
ミニウムとの密着性を低下させるので1.0〜40重量
部の範囲に限定した。
【0034】前記粉末状潤滑材、導電性微粒子の平均粒
径は、光分散法にて測定したものである。
【0035】前記有機樹脂混合物の調製および皮膜形成
方法の一例を下記に示すが本発明はこれに限定するもの
ではない。
【0036】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。
【0037】(実施例)自動車車体材料として使用され
ている代表的なアルミニウム合金である1mm厚の51
82合金板を用い、まずアルミニウム合金板表面をトリ
クロールエチレンで蒸気脱脂後、表1に示す活性化処理
を施した。
【0038】つぎに、表2に示す割合にボールミルにて
有機樹脂混合物を調製して前記活性化処理した試料表面
上にバーコーターにて塗布し、それぞれ表2に示す乾燥
膜厚の皮膜を形成した。乾燥は熱風循環式乾燥炉によっ
て行った。表中、アルソフトおよびデスマットは奥野製
薬工業社製のものである。
【0039】なお、表2の各有機樹脂は下記のものを用
いた。 エポキシ樹脂 油化シェルエポキシ株式会社製 エピコ
ート1007 アルキッド樹脂 三井東圧化学株式会社製 ユリックス アクリル樹脂 三井東圧化学株式会社製 アルマテック
ス749−7 ウレタン樹脂 三井東圧化学株式会社製 オレスター フェノール樹脂 大日本インキ化学工業株式会社製 ス
ーパーベッカサイト メラミン樹脂 三井東圧化学株式会社製 ユーバン ポリビニルブチラール樹脂 電気化学工学株式会社製
デンカブチラール ポリエステル樹脂 三井東圧化学株式会社製 アルマテ
ックスP645
【0040】また、エポキシ+アクリル樹脂はエポキシ
樹脂100重量部に対しアクリル樹脂50重量部、エポ
キシ+ウレタン樹脂はエポキシ樹脂100重量部に対し
ウレタン樹脂100重量部、アクリル+ウレタン樹脂は
アクリル樹脂100重量部に対しウレタン樹脂100重
量部とした。
【0041】ポリオレフィンワックスはポリエチレンワ
ックスを用い、フッ素樹脂はポリ4フッ化エチレン樹脂
を用いた。これらの混合物の場合の混合比はポリオレフ
ィンワックス100重量部に対しフッ素樹脂100重量
部とした。
【0042】カーボングラファイトはボールミルで粒度
調整して用いた。
【0043】Cu+NiはCu100重量部に対しNi
100重量部、Cu+AlはCu100重量部に対しA
l50重量部、Ag+CoはAg100重量部に対しC
o200重量部とした。
【0044】(加工性の試験と評価方法)表面処理後の
アルミニウム合金板の加工性は70mmφに打抜いた各
サンプルを径33mmφの高速円筒絞り加工(加工速度
500mm/sec)し、皮膜の脱落や円筒側面全周にわたっ
てかじりの生じたものを不良(×印)、部分的にこれら
の欠陥が生じたものを普通(△)、これらの欠陥が生じ
なかったものを良好(○印)として目視判定した。
【0045】(溶接性の試験と評価方法)表面処理後の
アルミニウム合金板の電極寿命はインバーター直流溶接
機を用いて下記の電極および溶接条件にて評価した。評
価は溶着するまでの打点数またはナゲット径が4√t
(t:板厚)を下まわるまでの打点数のいずれかの少な
い打点数でその効果を判定した。評価基準はその打点数
が500点未満を不良(×印)、500〜1000点を
普通(△)、1000〜1500点超を良好(○印)、
1500点超を優良(◎印)とした。
【0046】(電極) ・形 状 :円錘台頭(CF)型 ・先端径 :5.0mmφ ・材 質 :Cr−Cu (溶接条件) ・加圧 :150kgf ・初期加圧時間 :20/50秒 ・通電時間 : 6/50秒 ・保持時間 : 5/50秒 ・溶接電流 :15kA 本発明例および比較例を表2にまとめて示す。表1およ
び2から明らかなように、本発明はアルミニウム合金板
のスポット溶接性および加工性の改善に極めて効果があ
ることが分かる。
【0047】これに対して比較例1は活性化処理を施し
ていないため表面抵抗が高く、また樹脂の密着性が悪
く、加工中に樹脂がはがれるため、溶接性、加工性とも
に劣る。比較例2は潤滑粒子の添加量が少ないため充分
な加工性が得られず、比較例3は潤滑粒子の添加量は多
過ぎたためかえって樹脂の密着性を低下させて加工性を
劣化させ同時に導電性も低下するため溶接性も低下した
ものである。
【0048】比較例4は導電性粒子含有量が多過ぎて加
工性を劣化させ、比較例5は少な過ぎて充分な溶接性が
得られない。
【0049】比較例6は樹脂膜厚が厚過ぎて加工時にパ
ウダリングを生じ加工性を低下させ、導電性が低いため
溶接性も劣化している。比較例7は膜厚が薄過ぎて充分
な加工性が得られない。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればア
ルミニウム板またはアルミニウム合金板を活性化処理し
て、その上に粉末状潤滑材と導電性微粒子を含有する有
機樹脂混合物皮膜を形成することによって、スポット抵
抗溶接性およびプレス加工性は著しく改善される。
【0055】これによって、プレス成形とスポット溶接
によって加工される自動車部品の生産性は著しく向上
し、かつ品質の安定性も高まることが期待できる。
フロントページの続き (72)発明者 西 山 直 樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 上 杉 康 治 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 馬 渕 昌 樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 難波江 元 広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性化処理されたアルミニウム材料表面
    に、有機樹脂100重量部に対し粉末状潤滑剤0.5〜
    20重量部および導電性微粒子1.0〜40重量部を含
    有する有機樹脂混合物で、乾燥膜厚として0.01〜
    3.0μmの有機樹脂混合物皮膜を両面に形成してなる
    ことを特徴とするスポット抵抗溶接性および加工性に優
    れた有機被覆アルミニウム材料。
  2. 【請求項2】上記活性化処理が、アルカリエッチング処
    理により表面のアルミナ層を除去する処理、または鉱酸
    を含む酸性水溶液中で主としてマグネシア層を除去する
    酸洗処理またはアルカリエッチング処理後酸洗処理を行
    う処理である請求項1に記載のスポット抵抗溶接性およ
    び加工性に優れた有機被覆アルミニウム材料。
  3. 【請求項3】前記有機樹脂は、エポキシ樹脂、アルキッ
    ド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹
    脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエ
    ステル樹脂の1種または2種以上の混合物である請求項
    1または2に記載のスポット抵抗溶接性および加工性に
    優れた有機被覆アルミニウム材料。
  4. 【請求項4】前記粉末状潤滑材は、平均粒径が0.01
    〜10μmのポリオレフィンワックスおよび/またはフ
    ッ素系樹脂であり、かつその平均粒径が前記乾燥膜厚の
    1.0〜10倍である請求項1〜3のいずれかに記載の
    スポット抵抗溶接性および加工性に優れた有機被覆アル
    ミニウム材料。
  5. 【請求項5】導電性微粒子は、Cu,Ni,Ag,A
    l,Zn,Cr,Fe,Co、それらの合金、カーボン
    ブラック、カーボングラファイトの1種または2種以上
    の混合物であり、その平均粒径が0.01〜5μmで、
    かつ前記乾燥膜厚の1.0〜2倍である請求項1〜4の
    いずれかに記載のスポット抵抗溶接性および加工性に優
    れた有機被覆アルミニウム材料。
JP20233492A 1992-07-29 1992-07-29 スポット抵抗溶接性および加工性に優れた有機被覆アルミニウム材料 Withdrawn JPH0647863A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753885A (en) * 1994-06-23 1998-05-19 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Powder materials for use in resistance welding aluminum articles and method of resistance welding aluminum articles
US7390564B2 (en) 2002-05-14 2008-06-24 Nippon Steel Corporation Coated metal material capable of being welded which is excellent in corrosion resistance of worked zone
JPWO2020129473A1 (ja) * 2018-12-20 2021-02-15 Jfeスチール株式会社 表面処理鋼板

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