JPH0647757A - 複合型光学素子の製造方法及び装置 - Google Patents
複合型光学素子の製造方法及び装置Info
- Publication number
- JPH0647757A JPH0647757A JP4225254A JP22525492A JPH0647757A JP H0647757 A JPH0647757 A JP H0647757A JP 4225254 A JP4225254 A JP 4225254A JP 22525492 A JP22525492 A JP 22525492A JP H0647757 A JPH0647757 A JP H0647757A
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- Japan
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- resin
- base material
- optical element
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂への金型の接触を気泡発生がなく、高速
で行う。 【構成】 光学基材1上に紫外線硬化型樹脂2を吐出
し、パルスモーター12の駆動で金型4を樹脂2に接近
させ、その後、樹脂を押圧し、押圧状態でUV照射ラン
プ9により樹脂を硬化させる。投光部7a,受光部7b
が樹脂2の高さを検出し、検出値に基づいてコントロー
ラ8がパルスモーター12を高速で下降させて金型4を
樹脂2に臨ませ、その後、低速で金型4を下降し、気泡
混入のない押圧成形を行う。
で行う。 【構成】 光学基材1上に紫外線硬化型樹脂2を吐出
し、パルスモーター12の駆動で金型4を樹脂2に接近
させ、その後、樹脂を押圧し、押圧状態でUV照射ラン
プ9により樹脂を硬化させる。投光部7a,受光部7b
が樹脂2の高さを検出し、検出値に基づいてコントロー
ラ8がパルスモーター12を高速で下降させて金型4を
樹脂2に臨ませ、その後、低速で金型4を下降し、気泡
混入のない押圧成形を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスまたはプラスチッ
ク材料にて形成された光学素子の基材と、この基材表面
に積層された合成樹脂層からなる複合型光学素子の製造
方法とその装置に関する。
ク材料にて形成された光学素子の基材と、この基材表面
に積層された合成樹脂層からなる複合型光学素子の製造
方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスまたはプラスチックからなる光学
基材の表面に、合成樹脂層からなる非球面形状を形成し
た複合型光学素子が開発され、使用されている。図9は
この複合型光学素子を製造するため、特開平3−208
615号公報に記載された装置を示す。その嵌合部内径
中心とベル部101の径中心が一致するように胴型10
0とベル部101とが同時加工により作製されると共
に、ベル部101の端部は胴型100の嵌合部内径中心
軸と垂直に加工されている。そして胴型100は胴型支
持部102を介して、ガイド103,104によって左
右に移動可能で摺動可能な摺動台105に固定されてい
る。この摺動台105の左右移動はシリンダー106に
より行われる。一方、胴型100内に嵌合するベルホル
ダー110と金型120はそれぞれシリンダー111,
121により上下動する。このシリンダー111,12
1はそれぞれシリンダー支持部112,122を介して
支持板130に取り付けられている。また、ベルホルダ
ー110、金型120と胴型100との嵌合のクリアラ
ンスは10μm前後に調整されていると共に、ベルホル
ダー110と金型120の胴型100への挿入を円滑に
行うため、胴型100とベルホルダー110の同軸度お
よび胴型100と金型120の同軸度は可能な限り抑え
込まれている。
基材の表面に、合成樹脂層からなる非球面形状を形成し
た複合型光学素子が開発され、使用されている。図9は
この複合型光学素子を製造するため、特開平3−208
615号公報に記載された装置を示す。その嵌合部内径
中心とベル部101の径中心が一致するように胴型10
0とベル部101とが同時加工により作製されると共
に、ベル部101の端部は胴型100の嵌合部内径中心
軸と垂直に加工されている。そして胴型100は胴型支
持部102を介して、ガイド103,104によって左
右に移動可能で摺動可能な摺動台105に固定されてい
る。この摺動台105の左右移動はシリンダー106に
より行われる。一方、胴型100内に嵌合するベルホル
ダー110と金型120はそれぞれシリンダー111,
121により上下動する。このシリンダー111,12
1はそれぞれシリンダー支持部112,122を介して
支持板130に取り付けられている。また、ベルホルダ
ー110、金型120と胴型100との嵌合のクリアラ
ンスは10μm前後に調整されていると共に、ベルホル
ダー110と金型120の胴型100への挿入を円滑に
行うため、胴型100とベルホルダー110の同軸度お
よび胴型100と金型120の同軸度は可能な限り抑え
込まれている。
【0003】図9は、以上のような構成の初期状態を示
し、胴型100はベルホルダー110の下部で同軸上に
対向し、シリンダー111が上昇しているため胴型10
0とベルホルダー110は嵌合していない。この状態で
光硬化型樹脂140が中心部に吐出されているガラス基
材141を胴型100内部のベル部101に載せる。次
にシリンダー111を駆動し、ベルホルダー110を下
降させて胴型100と嵌合させる。そして、ベル部10
1および113にガラス基材141が挟まれると求芯作
用によりガラス基材141の光学芯と胴型100の嵌合
部内径中心軸が一致する。その後、シリンダー121を
駆動し、金型120を胴型100内に下降させることに
より金型120を胴型100内に嵌合させる。このシリ
ンダー121は金型120の成形面によって所望の樹脂
層を形成した時点で停止する。この後、ガラス基材14
1側から紫外線照射装置からの紫外線を照射し樹脂14
0を硬化させた後、シリンダー121を逆駆動させるこ
とで金型120を胴型100から外し、さらに金型12
0からガラス基材141と樹脂140の密着体を離型す
ることでガラス基材141と樹脂層140からなる複合
型光学素子を製造する。
し、胴型100はベルホルダー110の下部で同軸上に
対向し、シリンダー111が上昇しているため胴型10
0とベルホルダー110は嵌合していない。この状態で
光硬化型樹脂140が中心部に吐出されているガラス基
材141を胴型100内部のベル部101に載せる。次
にシリンダー111を駆動し、ベルホルダー110を下
降させて胴型100と嵌合させる。そして、ベル部10
1および113にガラス基材141が挟まれると求芯作
用によりガラス基材141の光学芯と胴型100の嵌合
部内径中心軸が一致する。その後、シリンダー121を
駆動し、金型120を胴型100内に下降させることに
より金型120を胴型100内に嵌合させる。このシリ
ンダー121は金型120の成形面によって所望の樹脂
層を形成した時点で停止する。この後、ガラス基材14
1側から紫外線照射装置からの紫外線を照射し樹脂14
0を硬化させた後、シリンダー121を逆駆動させるこ
とで金型120を胴型100から外し、さらに金型12
0からガラス基材141と樹脂140の密着体を離型す
ることでガラス基材141と樹脂層140からなる複合
型光学素子を製造する。
【0004】この場合、金型120の上下動の駆動をパ
ルスモータにより行うことが成されている(特願平3−
170665号明細書)。これらの一連の工程中の樹脂
と金型120が接触する時点での金型120の降下速度
と気泡混入率との相関関係は、特公昭62−20234
号公報に記載されている。表1は同公報に記載された表
である。この表はレンズ接合に関するものであるが、樹
脂に接触する部材が、ある曲率を持ったレンズなのか金
型なのかの単なる選択事項であり、このため、複合型光
学素子の製法にも適用できる。表1から判るように、接
触する際の金型の移動速度が早い程、気泡混入率が高
く、この値を2%程度に抑え込むためには接触時の移動
速度を0.05mm/sec.以下にする必要がある。
ルスモータにより行うことが成されている(特願平3−
170665号明細書)。これらの一連の工程中の樹脂
と金型120が接触する時点での金型120の降下速度
と気泡混入率との相関関係は、特公昭62−20234
号公報に記載されている。表1は同公報に記載された表
である。この表はレンズ接合に関するものであるが、樹
脂に接触する部材が、ある曲率を持ったレンズなのか金
型なのかの単なる選択事項であり、このため、複合型光
学素子の製法にも適用できる。表1から判るように、接
触する際の金型の移動速度が早い程、気泡混入率が高
く、この値を2%程度に抑え込むためには接触時の移動
速度を0.05mm/sec.以下にする必要がある。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平3−2
08615号公報は金型の上下動をシリンダーにより行
っており、このシリンダーは空気圧若しくは油圧を用い
た圧力制御装置の一種である。ところで金型と樹脂とが
接触する過程においては、接触時の気泡の発生を抑制す
る必要がある。気泡は光学性能を劣化させるためであ
り、この気泡の発生を防止するには基材表面に吐出され
た樹脂と金型との接触速度が重要な要素になる(表1参
照)。しかしながら、特開平3−208615号公報の
装置に使用されているシリンダーでは、適正な接触速度
を満足できる設定はできないものとなっている。
08615号公報は金型の上下動をシリンダーにより行
っており、このシリンダーは空気圧若しくは油圧を用い
た圧力制御装置の一種である。ところで金型と樹脂とが
接触する過程においては、接触時の気泡の発生を抑制す
る必要がある。気泡は光学性能を劣化させるためであ
り、この気泡の発生を防止するには基材表面に吐出され
た樹脂と金型との接触速度が重要な要素になる(表1参
照)。しかしながら、特開平3−208615号公報の
装置に使用されているシリンダーでは、適正な接触速度
を満足できる設定はできないものとなっている。
【0007】これに対し、特願平3−170665号明
細書記載のパルスモータは適正な接触速度を満足できる
特性を有している。すなわち金型と樹脂とが接触する直
前までは高速度で移動した後、0.05mm/sec.
などの超低速で移動することができる。ところが、この
速度の切り替えポイントを樹脂の頂の直前までに設定し
たとしても、樹脂は粘性流体であるので、その頂は経時
的に低くなり速度が切り替わるポイントでの金型と樹脂
との間隔が広がってしまう。この間隔が広がれば広がる
程、サイクルタイムが長くなって生産性の観点から非常
に不利である。
細書記載のパルスモータは適正な接触速度を満足できる
特性を有している。すなわち金型と樹脂とが接触する直
前までは高速度で移動した後、0.05mm/sec.
などの超低速で移動することができる。ところが、この
速度の切り替えポイントを樹脂の頂の直前までに設定し
たとしても、樹脂は粘性流体であるので、その頂は経時
的に低くなり速度が切り替わるポイントでの金型と樹脂
との間隔が広がってしまう。この間隔が広がれば広がる
程、サイクルタイムが長くなって生産性の観点から非常
に不利である。
【0008】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みて開発されたもので、適正な金型の移動速度の設定に
より接触時の気泡の発生が防止できると共に、必要のな
い部分における金型の超低速移動をなくし、サイクルタ
イムの短縮化が可能な複合型光学素子の製造方法とその
装置を提供することを目的とする。
みて開発されたもので、適正な金型の移動速度の設定に
より接触時の気泡の発生が防止できると共に、必要のな
い部分における金型の超低速移動をなくし、サイクルタ
イムの短縮化が可能な複合型光学素子の製造方法とその
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の複合
型光学素子の製造方法は、光学基材の表面または金型の
成形面にエネルギー硬化型樹脂を吐出し、光学軸に沿っ
て移動した金型の成形面により前記樹脂を押圧した後、
樹脂を硬化させて基材と樹脂層からなる複合型光学素子
を製造する方法において、前記吐出された樹脂の高さを
検出し、この検出値に基づいて前記金型の移動速度を制
御することを特徴とする。この製造方法に実施される本
発明の製造装置は、光学基材と金型とを光学軸を一致さ
せた状態で対向保持する保持手段と、この保持手段で保
持された基材または金型の少なくともいずれか一方を対
向方向に移動させる移動手段と、基材または金型上に吐
出された樹脂の外形を検出する検出手段と、この検出手
段の検出に基づいて前記移動手段の速度制御を行う制御
手段とを具備することを特徴とする。
型光学素子の製造方法は、光学基材の表面または金型の
成形面にエネルギー硬化型樹脂を吐出し、光学軸に沿っ
て移動した金型の成形面により前記樹脂を押圧した後、
樹脂を硬化させて基材と樹脂層からなる複合型光学素子
を製造する方法において、前記吐出された樹脂の高さを
検出し、この検出値に基づいて前記金型の移動速度を制
御することを特徴とする。この製造方法に実施される本
発明の製造装置は、光学基材と金型とを光学軸を一致さ
せた状態で対向保持する保持手段と、この保持手段で保
持された基材または金型の少なくともいずれか一方を対
向方向に移動させる移動手段と、基材または金型上に吐
出された樹脂の外形を検出する検出手段と、この検出手
段の検出に基づいて前記移動手段の速度制御を行う制御
手段とを具備することを特徴とする。
【0010】上記構成では、樹脂の高さを検出した検出
値に基づいて、金型を樹脂に高速で接近させ、その後、
気泡が発生しない程度の速度に切り替えるため、サイク
ルタイムを短縮化できる。
値に基づいて、金型を樹脂に高速で接近させ、その後、
気泡が発生しない程度の速度に切り替えるため、サイク
ルタイムを短縮化できる。
【0011】
【実施例1】図1は本発明の実施例1を示し、ガラス、
プラスチックなどからなる光学基材1上には紫外線硬化
型樹脂2が塗布されており、この基材1が芯出し機構
(図示省略)により芯出しが行われた状態で保持台3上
に保持されている。金型4は保持台3に対向すると共
に、保持台3と中心軸が一致した状態でLアングル6に
固定されている。12はモータースピードコントローラ
8により速度制御されるパルスモーターであり、このパ
ルスモータ12の回転軸12aにカップリング14を介
してボールネジ13が接続されている。ボールネジ13
には回転力を直進力に変換するナット15が螺合されて
おり、このナット15に前記Lアングル6が取り付けら
れており、ボールネジ13の回転により金型4が上下動
する。基材1の外周近傍にはレーザー形センサ7が投光
部7aと受光部7bに分離した形態で配置され、モータ
ースピードコントローラ8に接続されている。また、保
持台3の下方にはUV照射ランプ9が配置されている。
プラスチックなどからなる光学基材1上には紫外線硬化
型樹脂2が塗布されており、この基材1が芯出し機構
(図示省略)により芯出しが行われた状態で保持台3上
に保持されている。金型4は保持台3に対向すると共
に、保持台3と中心軸が一致した状態でLアングル6に
固定されている。12はモータースピードコントローラ
8により速度制御されるパルスモーターであり、このパ
ルスモータ12の回転軸12aにカップリング14を介
してボールネジ13が接続されている。ボールネジ13
には回転力を直進力に変換するナット15が螺合されて
おり、このナット15に前記Lアングル6が取り付けら
れており、ボールネジ13の回転により金型4が上下動
する。基材1の外周近傍にはレーザー形センサ7が投光
部7aと受光部7bに分離した形態で配置され、モータ
ースピードコントローラ8に接続されている。また、保
持台3の下方にはUV照射ランプ9が配置されている。
【0012】以上のような構成で複合型光学素子を製造
する工程を図2ないし図4により説明する。まず、金型
4が下降する直前にレーザー形センサ7により樹脂2の
高さを検出する(図2参照)。この検出によりモータス
ピードコントローラ8がパルスモーター12を高速駆動
し、検出した高さよりも上方の位置(例えば0.05m
m上方)まで金型4を高速(例えば150mm/se
c.)で降下させる(図3参照)。そして、この位置ま
で金型4が降下した後、モータースピードコントローラ
8は金型4が樹脂2と接触したときに気泡が樹脂2中に
混入しない速度(例えば0.05mm/sec.)とな
るようにパルスモーター12の駆動を切り替える。そし
て、例えば金型4が1秒間下降して樹脂2と接触する。
接触した後は金型4と基材1面頂との間隔が所望の値に
なるまで適当な速度(例えば0.5mm/sec.)で
降下させ、樹脂2を径方向に広げ、樹脂層10を形成す
る(図4参照)。その後、基材1の下方からUV照射ラ
ンプ9により紫外線を照射し、樹脂2を硬化させる。こ
の硬化完了後、金型4を基材1と樹脂2とが密着した成
形品11から離型し、金型4が初期の位置に復帰して、
一連の製造の工程を終了する。
する工程を図2ないし図4により説明する。まず、金型
4が下降する直前にレーザー形センサ7により樹脂2の
高さを検出する(図2参照)。この検出によりモータス
ピードコントローラ8がパルスモーター12を高速駆動
し、検出した高さよりも上方の位置(例えば0.05m
m上方)まで金型4を高速(例えば150mm/se
c.)で降下させる(図3参照)。そして、この位置ま
で金型4が降下した後、モータースピードコントローラ
8は金型4が樹脂2と接触したときに気泡が樹脂2中に
混入しない速度(例えば0.05mm/sec.)とな
るようにパルスモーター12の駆動を切り替える。そし
て、例えば金型4が1秒間下降して樹脂2と接触する。
接触した後は金型4と基材1面頂との間隔が所望の値に
なるまで適当な速度(例えば0.5mm/sec.)で
降下させ、樹脂2を径方向に広げ、樹脂層10を形成す
る(図4参照)。その後、基材1の下方からUV照射ラ
ンプ9により紫外線を照射し、樹脂2を硬化させる。こ
の硬化完了後、金型4を基材1と樹脂2とが密着した成
形品11から離型し、金型4が初期の位置に復帰して、
一連の製造の工程を終了する。
【0013】このような本実施例では金型が低速で作動
する部分が極めて少なくなるため、短いサイクルタイム
での製造が可能となると共に、樹脂に気泡が混入するこ
ともなくなる。
する部分が極めて少なくなるため、短いサイクルタイム
での製造が可能となると共に、樹脂に気泡が混入するこ
ともなくなる。
【0014】ところで、使用する紫外線硬化型樹脂がさ
らに粘度が低い材料あるいは雰囲気温度が高い等の理由
により基材1上に吐出された樹脂の高さの変化が早い場
合は上述のように金型4を降下させる直前にレーザー形
センサ7で樹脂高さを測定しても、金型が降下する間に
樹脂高さが低くなって、低速で動作する時間が長くな
る。この場合には、実際の各種条件における樹脂高さの
低下速度を予め測定し、センサ7で検出した位置(例え
ば−0.05mm)までの距離と低下分を加えた位置を
コンピュータで算出し、その位置で速度を切り替えて降
下させる。そして低速で下降して1秒後に樹脂と接触さ
せることにより、上述と同様な製造が可能となる。
らに粘度が低い材料あるいは雰囲気温度が高い等の理由
により基材1上に吐出された樹脂の高さの変化が早い場
合は上述のように金型4を降下させる直前にレーザー形
センサ7で樹脂高さを測定しても、金型が降下する間に
樹脂高さが低くなって、低速で動作する時間が長くな
る。この場合には、実際の各種条件における樹脂高さの
低下速度を予め測定し、センサ7で検出した位置(例え
ば−0.05mm)までの距離と低下分を加えた位置を
コンピュータで算出し、その位置で速度を切り替えて降
下させる。そして低速で下降して1秒後に樹脂と接触さ
せることにより、上述と同様な製造が可能となる。
【0015】
【実施例2】図5は本発明の実施例2を示し、実施例1
と同一の要素は同一の符号で対応させてある。本実施例
では、金型4上に紫外線硬化型樹脂2が吐出され、その
上方には基材1が保持台3に芯出しされた状態で吸着さ
れている。金型4は保持台3に対向すると共に、保持台
3と中心軸を一致した状態でLアングル6に固定されて
いる。パルスモータ12はモータースピードコントロー
ラ8により速度制御されており、このパルスモーター1
2の回転軸12aにはカップリング14を介してボール
ネジ13が接続されている。ボールネジ13には回転力
を直進力に変換するナット15が螺合されており、この
ナット15にはLアングル6が固定されて、ボールネジ
13の回転により金型4が上下動する。基材1の外周近
傍にはレーザー形センサ7が投光部7aと受光部7bに
分離した形で配置されており、このセンサ7はスピード
コントローラ8に接続されている。本実施例において、
このセンサ7は上下方向に微動できるようになってい
る。
と同一の要素は同一の符号で対応させてある。本実施例
では、金型4上に紫外線硬化型樹脂2が吐出され、その
上方には基材1が保持台3に芯出しされた状態で吸着さ
れている。金型4は保持台3に対向すると共に、保持台
3と中心軸を一致した状態でLアングル6に固定されて
いる。パルスモータ12はモータースピードコントロー
ラ8により速度制御されており、このパルスモーター1
2の回転軸12aにはカップリング14を介してボール
ネジ13が接続されている。ボールネジ13には回転力
を直進力に変換するナット15が螺合されており、この
ナット15にはLアングル6が固定されて、ボールネジ
13の回転により金型4が上下動する。基材1の外周近
傍にはレーザー形センサ7が投光部7aと受光部7bに
分離した形で配置されており、このセンサ7はスピード
コントローラ8に接続されている。本実施例において、
このセンサ7は上下方向に微動できるようになってい
る。
【0016】以上のような構成で複合型光学素子を製造
する工程を図6ないし図8により説明する。まず、基材
1が芯出され、吸着された状態で、センサ7を上下動さ
せ、センサ光が基材1により遮光される位置を検出し
(図7参照)、この位置から、例えば0.05mm下方
にセンサ7を下降させる(図8参照)。次に紫外線硬化
型樹脂2が吐出されている金型4を高速で上昇させ、金
型4上の樹脂2によりセンサ光が遮られる点で停止させ
る(図9参照)。こうすることにより、樹脂面頂と金型
面頂との間隔が0.05mmに保つことができる。その
後、基材1と樹脂2とが接触する際に気泡が樹脂2中に
混入しない速度(0.05mm/sec.)にパルスモ
ータ12を切り替え、1秒間上昇して基材1と樹脂2と
を接触させる。接触した後は金型4と基材1面頂との間
隔が所望の値になるまで、適当な速度でさらに上昇さ
せ、樹脂2を径方向に広げ、樹脂層を形成する。
する工程を図6ないし図8により説明する。まず、基材
1が芯出され、吸着された状態で、センサ7を上下動さ
せ、センサ光が基材1により遮光される位置を検出し
(図7参照)、この位置から、例えば0.05mm下方
にセンサ7を下降させる(図8参照)。次に紫外線硬化
型樹脂2が吐出されている金型4を高速で上昇させ、金
型4上の樹脂2によりセンサ光が遮られる点で停止させ
る(図9参照)。こうすることにより、樹脂面頂と金型
面頂との間隔が0.05mmに保つことができる。その
後、基材1と樹脂2とが接触する際に気泡が樹脂2中に
混入しない速度(0.05mm/sec.)にパルスモ
ータ12を切り替え、1秒間上昇して基材1と樹脂2と
を接触させる。接触した後は金型4と基材1面頂との間
隔が所望の値になるまで、適当な速度でさらに上昇さ
せ、樹脂2を径方向に広げ、樹脂層を形成する。
【0017】その後基材1上方からUV照射ランプ9に
より紫外線を照射し、樹脂2を硬化させる。硬化完了
後、基材1と樹脂2とが密着した成形品から金型4を離
型し、金型4が初期の位置に復帰して一連の工程を終了
する。このような本実施例によれば、実施例1と同様な
効果を有するのに加えて、凸面の成形においても適用す
ることできる効果がある。
より紫外線を照射し、樹脂2を硬化させる。硬化完了
後、基材1と樹脂2とが密着した成形品から金型4を離
型し、金型4が初期の位置に復帰して一連の工程を終了
する。このような本実施例によれば、実施例1と同様な
効果を有するのに加えて、凸面の成形においても適用す
ることできる効果がある。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、金型が樹脂と接触した
ときに気泡が樹脂中に混入しない速度に切り替えること
により、気泡の混入を防止するため、複合型光学素子の
光学性能の劣化を防止することができる。また、基材、
金型の曲率が変動して樹脂高さが変化しても、常に最適
なサイクルタイムで金型を下降させることができる。
ときに気泡が樹脂中に混入しない速度に切り替えること
により、気泡の混入を防止するため、複合型光学素子の
光学性能の劣化を防止することができる。また、基材、
金型の曲率が変動して樹脂高さが変化しても、常に最適
なサイクルタイムで金型を下降させることができる。
【図1】本発明の実施例1の側面図。
【図2】実施例1の作動を示す側面図。
【図3】実施例1の作動を示す側面図。
【図4】実施例1の作動を示す側面図。
【図5】本発明の実施例2の側面図。
【図6】実施例2の作動を示す側面図。
【図7】実施例2の作動を示す側面図。
【図8】実施例2の作動を示す側面図。
【図9】従来装置の側面図。
1 基材 2 紫外線硬化型樹脂 4 金型 7 センサ 8 モータースピードコントローラ 9 UV照射ランプ 12 パルスモータ 13 ボールネジ 15 ナット
Claims (2)
- 【請求項1】 光学基材の表面または金型の成形面にエ
ネルギー硬化型樹脂を吐出し、光学軸に沿って移動した
金型の成形面により前記樹脂を押圧した後、樹脂を硬化
させて基材と樹脂層からなる複合型光学素子を製造する
方法において、前記吐出された樹脂の高さを検出し、こ
の検出値に基づいて前記金型の移動速度を制御すること
を特徴とする複合型光学素子の製造方法。 - 【請求項2】 光学基材と金型とを光学軸を一致させた
状態で対向保持する保持手段と、この保持手段で保持さ
れた基材または金型の少なくともいずれか一方を対向方
向に移動させる移動手段と、基材または金型上に吐出さ
れた樹脂の外形を検出する検出手段と、この検出手段の
検出に基づいて前記移動手段の速度制御を行う制御手段
とを具備することを特徴とする複合型光学素子の製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4225254A JPH0647757A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 複合型光学素子の製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4225254A JPH0647757A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 複合型光学素子の製造方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0647757A true JPH0647757A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16826432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4225254A Withdrawn JPH0647757A (ja) | 1992-07-31 | 1992-07-31 | 複合型光学素子の製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0647757A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5632698A (en) * | 1994-08-31 | 1997-05-27 | Nsk, Ltd. | Autotensioner |
JP2019110161A (ja) * | 2017-12-15 | 2019-07-04 | 東京エレクトロン株式会社 | ギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置 |
-
1992
- 1992-07-31 JP JP4225254A patent/JPH0647757A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5632698A (en) * | 1994-08-31 | 1997-05-27 | Nsk, Ltd. | Autotensioner |
JP2019110161A (ja) * | 2017-12-15 | 2019-07-04 | 東京エレクトロン株式会社 | ギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |